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教師・子ども・保護者を結ぶ学校Webサービスの設計と開発 : CMSを利用した試験的Webサービスの運用と検証

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全文

(1)

Title

教師・子ども・保護者を結ぶ学校Webサービスの設計と開

発 : CMSを利用した試験的Webサービスの運用と検証( 本文

(Fulltext) )

Author(s)

浅井, 健広; 益子, 典文; 村瀬, 康一郎; 加藤, 直樹; 興戸, 律子

Citation

[岐阜大学カリキュラム開発研究] vol.[23] no.[2] p.[61]-[70]

Issue Date

2006-03

Rights

Version

岐阜県岐阜市立常磐小学校 / 岐阜大学総合情報メディアセ

ンター

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/23381

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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*1 岐阜県岐阜市立常盤小学校 *2 岐阜大学総合情報メディアセンター

教師・子ども・保護者を結ぶ学校 Web サービスの設計と開発

-CMS を利用した試験的 Web サービスの運用と検証-

浅井健広

*1

・益子典文

*2

・村瀬康一郎

*2

・加藤直樹

*2

・興戸律子

*2 学校を構成する人的資源と考えられる教師・子ども・保護者の3つの要素を「ツナグ」手段の一つとして 学校 Web サービスを設計・開発し,地域限定サイトとして1年間の試験的運用を行った.CMS を中心にした システムを導入することによって従来の学校 HP における幾つかの問題点が解消された.8ヶ月間,Trial and Error を繰り返しながらシステムチューニングをし続け,3つの要素間の関係がみられるようになり,Web サービスを利用した新しい活動が生み出されるに至った. 〈キーワード〉教師

子ども

保護者

学校 Web サービス

地域限定サイト

CMS

internetTV Ⅰ.3つのエレメント 1. いくつものキレ 教育現場における様々な問題・・・.子どもの荒れ,教 室の荒れ,家庭の荒れ,子どもの虐待,学級崩壊,教師 の犯罪・・・.そのような問題の中で教育現場に求められ る新しい取り組みへの対応.学校教育は学校だけで解決 すべき課題ばかりでなく,学校と地域が一体となった取 組が求められてきていると言えよう.学校教育を取り巻 く地域の人的資源は子どもを中心に,教師・保護者の3 つの要素で構成されている.私は,この3つの要素間の 関係が以前より弱くなってきているのではないかと考 える.このように本来,有機的に一体となっているべき 関係が弱くなっている状態を「キレ」と定義しよう.今 の教育現場には,この「キレ」が多く存在しているので はないだろうか. 学校生活は教師にとっても子ども達にとっても多忙 であり,休み時間に教師と子どもがゆっくりと話をする 姿は見られなくなってきた.下校の安全を考えて一斉下 校態勢をとる学校が増え,比較的ゆとりのあった放課後 の時間も消えようとしている.朝の会まで学習時間が割 り当てられている現在,教師と子どもの接点は授業以外 には生み出しにくくなってきた.生徒指導をする必要を 教師が感じたとしても,その時間が確保できないのが現 状である.私は教師と子どもの関係は以前に比べて確実 に弱くなっているのではないかと考える.また,子ども 同士の関係も希薄になってきているように思われる.自 分の意見を主張しあって激しく喧嘩する姿はあまりみ られない.代わりに,教師の立場からは現象として把握 することのできない「いじめ」という現象が生起してい る.自己表現をあまりしなくなった子ども達には,習い 事が多くなり時間的なズレが生じることで,お互いに関 わりあう時間も減ってきている.一人一人がそれぞれ違 う時間軸を持ちながら生活しているため,同期する部分 が少なくなってきているのである.これは親子の関係で も言える事である.親と子どもの時間が同期しない.年 に数回の参観日ですら出席できない親が多い.これは学 校に対する無関心さから来るものだとしたらかなり問 題である.学校か らの便りにも目を 通さない保護者, 子どもの担任の名 前・子どもの友達 の名前を知らない という保護者も増 えてきている.ま た,保護者と教師 の関係作りも難し く な っ て き て い る.本来は家庭で 岐阜大学カリキュラム開発研究 2006.3,Vol.23,No.2,61-70 図1 3つの人材要素間のキレ

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教育すべき問題も学校に委ねられる事も多くなり,保護 者から届けられる要望に教師は必死で答えようと身を 削る.学校外部評価の導入により学校に対する要望もさ らに増えてくるだろう.考えてみれば,この外部評価の 導入も地域と学校の関係が切れているという現状を示 しているのではないだろうか.他にも教師同士の「キ レ」,保護者同士の「キレ」,学年間の「キレ」など, 様々な関係が弱くなりつつある・・・. 学校と地域が一体となった教育の充実が求められて いるが,私はこのように「キレ」がある状態ではうまく 展開できるとは思えない.今こそ「キレ」を修正するこ とも含め,学校の教育システム全体を見直すことができ ないだろうか. 2. キレをツナグ 教師・子ども・保護者という3つの要素を「ツナグ」 物の一つとして私は『Webサービス』を提案する.社 会の中で「情報」の重要性はますます高まってきている. その「情報」というものを一つの媒体として積極的に利 用することにより,いくつもの「ツナガリ」を生み出す ことができないかと考えたのである.今までにも,この 3つの要素のツナガリを生み出してきた情報伝達手段 は存在していた.学校便り・学年通信・学級通信,また PTA広報誌,公民館便りなどである.これらの紙ベー スの情報伝達ばかりでなく,運動会などの学校行事の公 開や参観日なども,リアルな情報伝達の場である.また 個人的な情報伝達として電話という手段もとられてき た.しかし,現在はこれらの情報伝達手段が効果的に機 能しなくなってきているのではないだろうか.保護者同 士の情報のやり取りは,携帯メールが主流になりつつあ る.それに比べると,学校から出される紙ベースの情報 提供は即効性に欠ける.もちろん学校からの紙ベース情 報は信頼性が高いものであるが,信憑性が薄い保護者間 のメール情報が先行してしまうのが現実である.ここに 学校側が情報発信に先手を打つ必要性もでてきている. 学校からの情報提供にも即効性が求められるように なってきた.岐阜市では本年度から緊急メール配信シス テムを構築し,学校からの情報発信の即効性に対応しよ うと取り組みをはじめた所である.また,多量の情報の 中で生活している保護者にとって,学校からの断片的な 情報だけでは物足りなさも感じ始めているのではない だろうか.紙ベースの情報源だけでは,どうしても情報 量に欠ける.今は学校からの情報にも質・量も求められ る.さらに,もう一つ求められるものは双方向性である. 学校からアンケートのお願いをしても残念ながら返答 率はあまりよくない.以前に比べて保護者からの情報が 入りにくくなっているのである.しかし,保護者へのア ンケート調査を携帯メールで行ったところ返答率が 100%に近かったという学校の事例もある.保護者の情 報伝達手段が情報機器利用に移行しつつある中,学校側 も情報機器を積極的に利用して保護者の声を拾いやす くする工夫が必要ではないかと考える.所属校でイン ターネット利用の調査をした結果,65%(328 家庭対象・ 有効回答214)の家庭が既にネットが利用できる状況に あることがわかった.パソコンがない家庭はわずか 17%.数年前では考えられない状況にある.さらに携帯 電話を持っている保護者は実に 98%.73%の保護者が 携帯メールを頻繁に利用しているという.パソコンと携 帯のメール,つまり電子メールが利用できる家庭は 9 7%にもなる.これだけ情報機器が生活に入り込んでき ている状況にある中で,学校側も今までの情報配信のス タイルを見直さなければいけない時期に来ているので はないだろうか.もちろん,アナログチックな情報伝達 にも良さはある.教育現場には絶対に必要なものではあ るが,一方でデジタルな情報伝達も学校側が早急に対応 しなくてはならない問題だと捉える. Ⅱ.ツナグメディアとしての学校Webサービス 1. 学校 HP の意義 それでは,デジタルな情報伝達としてどのようなメ ディアを利用すればよいだろうか.まずは現状のWeb サービスにあたる学校ホームページ(以後HPと記述) について考えてみることにする.学校HPの意義につい ては,既にいくつもの研究がなされている.(J-KIDS 2004)①新聞としての目的(広報・連絡・アカウンタビ リティー)つまり,学校の活動が社会に対して透明にな ることをねらう.これにより,学校の不信感を払拭し, 教育活動への参加意欲を高揚させることができる.② 人々をつなぐ目的(地域拠点・情報拠点・活動拠点)2

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つ目は学校が地域のネットワークノードになることを ねらう.これにより,日常的に人的ネットを構築し,そ れによりボトムアップ的なイベントや授業を立ち上げ ることを可能にさせる.③アーカイブ・ミュージアムと しての目的(情報蓄積)3 つ目は長い目で見て,学校が 記憶の思い出のよりどころになることをねらう.卒業生 が母校を振り返ることができ,さらに地域にとってもか けがえのない歴史の軌跡として存在する. 今回の研究にあたり,勤務校でも保護者から学校HP に期待する声をインフォーマルに収拾してみた.運用面 では,新しい情報のリアルタイムな更新・携帯サイトの 運用・保護者側が発信者にもなれる場の準備・保護者と 担任がやり取りできる場の準備・プライバシー保護・安 全性確保・ネットが使えない人のためにプリント配布に よる情報提供などがあげられた.内容面では,写真をた くさん使って子ども達の学校の様子を紹介して欲しい という希望が特に多かった.具体的には給食や休み時間 などの子ども達の日常生活姿を知りたいと言う声が多 く,参観日などでは見ることができない情報を要望して いることがわかった.また,給食レシピ・月間・年間行 事予定などの情報も要求している.これは既に紙ベース のプリントでも配布しているが,保護者の情報源として ネットが利用され始めている現状をあらわしているよ うに思われる. 2.学校 HP の現状 では,実際に学校HPの現状はどうなのであろうか? 岐阜市の場合,学校HPの開設率は100%である.中に は毎日更新をし,情報の鮮度を保つように努力している 学校もあるが,学校要覧に記載されるような形式的な情 報を載せているだけの学校が大半である.もちろん,こ れも学校HPの一つのあり方であるのかもしれないが, ベストであるともいえない.少なくとも保護者からの ニーズに応えてはいない.学校HPは数年前からあまり 大きな変化は起きていないように感じる.むしろ以前に 比べて情報量は少なくなり,存在価値も今一つ分かりに くくなってきている. これにはいくつかの原因が考えられる.1つは運用担 当者にかかる過大な負担である.多くの学校の場合,一 部の担当教師だけが学校HPの運用に当たっている.後 継者・分担可能人材の不足などの継続困難な状況も大き な課題である.もはやHPの運用は担当者の意欲や熱意 だけでは支えきれない.学校管理運用レベルでの組織的 な対策を早急にしていく必要があるように思われる.ま た教師個々のリテラシーの格差を埋め合わせることが できる簡単なシステムの開発も求められている.2 つ目 は個人情報保護法による,情報公開の難しさである.情 報を知りたい・情報を流したいと学校側が考えていて も,従来は普通に流れていた情報が,今では流すことが 困難な状況になってきている.安全面を十分配慮した上 で,この情報の流れを作ることができる新しいシステム 作りも求められている. 3.学校Webサービス 学校 Web サービスを考える上で一つ注目しておきた い事がある.それは先述の学校HPへの調査の中で,「教 師の声を聞きたい」という保護者の声が非常に多かった という結果である.教師を身近に感じたいと願う声が意 外に多く,もっと教師と本音で語り合いたいと考えてい ることが分かる.それ以外にも学校の教育方針,さらに は学力低下に対する学校としての意見を知りたいなど の意見もあった.つまり,形式的な情報ではなく実質的 な情報を扱って欲しいという要求である.これがオリジ ナリティーにあふれたサイトをめざして欲しいという 保護者の願いにもつながっていると考える.ここに,学 校Webサービスの目指す一つの方向があると考える. もう一つは地域コミュニティーサイトとしての方向 性である.この地域コミュニティーサイトについて豊福 (1996)は次のように記している. 「学校をベースにした地域コミュニティーサイトの目 的は,地域をキーとすることで「お互い歩いていける範 囲」でありながら,希薄になったと言われる地域のコ ミュニケーションをネットワークで補償することであ る.」さらに,「いままで,学校関連の情報以外に,地 域の生活情報をも取り込むことで,これまでの学校から 疎外されていた要素を有機的につなぎ合わせることが 可能となる.」 現に学校から配布される情報は,学校からだけのもの ではない.PTA・公民館・子ども会などたくさんのア ナログ情報が,学校を経由して保護者に届けられる.こ

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れは学校が従来からもっているネットワークノードと しての役割を利用しているものであるが,この役目を更 に積極的に行ってはどうかと考える.今は学校の中で地 域情報が素通りしている状態である.学校と地域が一体 となった教育が求められてはいるが,学校側から地域の 動きを俯瞰する機会はほとんどない.学校も地域の活動 へもっと目を向けるべきでないかと私は考える. 従来のHPに双方向性を保ちながらリアルな情報を 載せる.そして地域コミュニケーションとしての役割も 付け加えた地域密着型コミュニケーションシステム.こ れが私のめざした「学校Web サービス」のイメージで ある. Ⅲ.CMSの導入 1.CMSの利点 このような学校 Web サービスを実現するためには従 来のシステムでは難しい.そこで今回導入を考えたのは CMS(Contents Management System・以後CMSと 略す)である. CMSは Web サーバー上に置かれたコンテンツをブ ラウザなどから,維持・管理する事ができ,複数のユー ザーがコンテンツを管理する権限を持つことができる. また,コンテンツそのものがユーザーによる投稿という 形で集まってくるため,多くのユーザーによってコンテ ンツが構築・更新され,情報の鮮度を保つ事ができる. さらに,ユーザーレベルでの基本的な操作にはコン ピュータやプログラミングに関する知識はほとんど不 必要で,誰でも利用できるなどの利点がある.CMSは ユーザー認証および管理機能を備えているため,高い安 全性をも確保することができる. このように,CMSを導入することで,従来の Web システムでの問題点をクリアーし,めざすサービス提供 を実現できるのではないかと考えた. 2.システムの構築 CMSは本来ユーザー参加型のコミュニティーサイ トを構築するためのツールである.このシステムを利用 する事で可能となるオンラインコミュニケーションに は次のような特徴が考えられている. ○多様な人々と時間的,空間的制約を受けず意思疎通が できる. ○年令と地位,性別などにかかわらず話ができ,ヒュー マンリレーションを広げる事ができる. ○直接会わないで話し合う事ができるので,自分の考え を自由に表現する事ができる. △匿名性を悪用して,悪口や誹謗,あるいは道徳的に不 適切な話ができてしまい,相手が心理的に不快を感じ る時がある. △適切でない表現を使う場合が多くなる. △不健全な情報を共有するようになる. △テキストで成り立つため,声のトーンやボディーラン ゲージのような社会的情報を伝達する事が難しい. つまり,CMSは今までにないコミュニケーションを 生み出すことができる可能性がある一方,対面式対話に はない新しい問題点も含んでいる.そこで,オンライン コミュニケーションの短所を補いつつ,長所を最大限に 生かした学校Web サービスの構築を考えてみた. (1)会員制サイト 今回の研究では,全家庭に1 つずつの ID を発行する 事にした.さらにその ID 管理責任は各家庭でもっても らう事にした.従来のサービスでは学校側がほとんどの 責任を持ってHP を運用してきたが,このサービスでは 保護者にも,管理責任の一部を請け負ってもらう事にな る.また,利用レベルは3 つの段階を設定した.最高責 任者である管理人,全てのコンテンツの削除権限を持た せたモデレーター,そして,常磐小保護者である一般 ユーザーである.もちろん,ID を発行されていない外部 図2 学校Webサービスイメージ図

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者はログインできない.この管理人は,従来のHP 作成 担当者(本研究では私)があたり,モデレーターは全て の教職員と,教育力のある一部の地域住民に役目を担っ てもらうことにした. このように,今回のシステムは地域限定の会員制サイ トとなる.従来の学校HP とは違い,クローズされたサ イト運用に限定した事により安全な情報管理を行うこ とができる.また,そこで流れる情報も非常にローカル な物となり,扱う情報の質ももちろん変わってくる. (2)インターフェース 今回CMSとして利用したXOOPS には,幾つかのモ ジュールが標準装備されている.しかし,これだけでは めざすべき学校 Web サービスの機能を果たす事ができ ない.そこで,幾つかのサードパーティー・モジュール を組み込む事にした. まず,保護者からのニーズの高い「写真画像」を利用 するために,アルバムモジュールを追加した.これには 保護者からの投稿も視野に入れ,ユーザーにも投稿権限 を与えた.また,課外活動(修学旅行・野外学習など) の写真を現地からリアルタイムで配信できるように携 帯電話からの写真投稿ができるモジュールも組み込ん だ.さらに,行事予定を知りたいというニーズに対して, 全ユーザーが共有で利用することができる予定帳モ ジュールも実装させた.それ以外にも,教師一人一人の 考えを発信しやすいように,教師専用のブログモジュー ルやリアルタイムに会話ができるチャットのモジュー ルも組み込みながら学校 Web サービスとしての機能を 整えた. ここで私が一番力を注いだのはインターフェースで ある.見た目の印象は,このようなサービスの場合は非 常に重要なポイントとなる.近年,ウェブサイトはテキ スト主体のウェブデザインからビジュアル中心のデザ インに変わりつつあり,サイトの性格をうまく表現する ためにもビジュアル的なものが効果的になってきてい る.とくに,低年齢であればあるほどこの傾向は強くな り,学校 Web サービス利用を子ども達も対象に入れて いることを考えると,このサービスはビジュアル面に力 を注いでいく必要があると考えた.画面全体のカラーリ ングやブロック配置の工夫,さらには,不必要な機能を あえて取り除いたり,重要なボタンを大きくしたりする など,使いやすさを追求しながらインターフェース整え た. このようにニーズにあわせて自由にカスタマイズで きる点は,オープンソースのであるXOOPS ならでの利 点である. (3)アバター ネット上のコミュニケーションではアバターが利用 される事が多い.アバターについて金(2006)は次のよ うに述べている. 「アバターはその特徴上,最小限ではあるが自分を露出 することになる.まず,利用者の性別と性格がでること になり,アバターを維持する過程で時間と努力が必要と なる.そのためアバターを簡単に放棄することができ ず,したがってサイバー空間でのコミュニケーションに おいてアバターがないときにくらべると,アバターが存 在する時の方が自分の行動に責任感を感じるようにな る.このような責任感の存在は,自分の行動に対する責 任であると同時に,他人に対する思いやりとして現れる こともあるので,アバターは健全なサイバー文化をつく るのに一役買っていると言える.」 このように,アバターはオンライン 上のコミュニケーションの短所を補 い , ま た 利 用 す る ユ ー ザ ー に コ ン ピュータに対する親しみを持たせる 働きも持つ.特に,子どもをターゲッ トにした教育サイト,能動的な参加を 必要とする知識コミュニティーサイ ト,課題達成のためのサイトなどで, 利用者達をより能動的にするための 要素として使われる.アバターシステムは,コミュニ ケーション手段として効果を生み出す事が既に実証さ れている.コミュニティーサイトの構築を前提に開発さ れているXOOPS にも,このアバターを利用できるシス 図3 管理・運用レベル表

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図4 子 ど も へ の 支 援 図 テムが標準装備されており,今回もいくつものオリジナ ルアバターを準備した. (4)キャラクター Webサービスに参加する子ども達は2つの世界観 を持つ事になる.一つは対面によるリアルな世界.そし てもう一つがアバターになりすましたネットの世界で ある.通常この2つの世界観をうまく使い分けていくこ とは難しい.しかし,今回は地域限定のサイトであり, 2つの世界のフィールドは共通である.そのため,2つ の世界が連動しやすく,完全に切りはなれる事はない. 学校Web サービスの中心にいるのは子ども達である. ネットの世界には,子ども達が学年・学級・性別を超え て参加するため,意図的ではない全く新しい縦割りコ ミュニティーができあがる.これを教師と保護者がサ ポートしていくわけであるが,保護者もアバターになり すまして子ども達を支援する方法を考えた.ネットの中 に,いくつもの個性豊かなキャラクターを置き,子ども 達の相手をする.主な役目は,ネット上でのコミュニ ケーションを活性化させ,子ども同士をつないでいく事 と,ネットの世界特有のリテラシーやネチケットを教え ていく事である.このキャラクター役を務めるのが,教 師や保護者の有志,さらには卒業生や学校教育に関わり のある地域住民である.つまり,ネットの世界では,キャ ラクターとなって姿を隠し,子ども達の支援にあたると いう仕組みを作り上げたわけである.(図4) Ⅳ CMSの稼動 1.8ヶ月の稼動 この学校Webサービスは 2005 年 6 月 13 日に始ま り,翌年2 月 13 日まで試験的運用を行った.この 8 ヶ 月間で,総アクセス47000,一日平均約 200 アクセス. UPされた写真750 枚.UPされた携帯写真 95 枚.投 稿されたニュース670 件.利用ID数 290(全体の 75%). 投稿利用者数170(全体の 60%)であった. サービス終了時には,保護者や子ども達から多くの意 見が寄せられた. 図5 トップページ <保護者の意見より> ■最初インターネットでの悪い部分に子供達がさらされな いかと心配しましたが,参加してすぐにその不安も吹っ飛び ました.とてもクオリティーの高い,しかもオリジナリティー あふれたWebでした.最初に望んだ更新がよくあるという 希望も満たされていて常に新しい情報であふれていました. 学校に興味が持て,身近に感じられるようになり,子どもと の会話も増えました.写真にうつった子ども達からエネル ギーをもらいました.本当に新しい世界のよい面を取り入れ て進んでくださるバイタリティーに感謝しております.■こ んなにいろんなものがいっぱい詰まったHP になったのは, ただただ「すごい!」のひと言です.パソコンの操作,投稿 のルール・・・などなど,ほんとに初歩からでしたが,親子・友 だちでいろいろ話したり Web 上で教えてもらったりしなが ら,今では競ってパソコンに向かっています.街角バンドを 見に行ったり,初めて写真を投稿したりして,家族で楽しん で参加することも出来ました.今後続けていくのはすごく大 変なことでしょうが,保護者として,そしてパソコンいじく る事大好き人間として,お手伝いできることがあれば何でも

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やって行きたいと思っています.なんとか存続させてくださ い. ■この8ヶ月,私にとって1つの楽しみになっていました. この中では,口には出していえないことも,とても素直に表 現できました.子ども達の書き込みも,よく考え,ルールを 守った素敵な言葉が多かったと思います.又,常磐の忘れか けていた地域の情報も発信され,改めて良いとこ見つけがで きたように思います. ■仕事も忙しくしている毎日で,なかなか参観日にも出席 できず,子どもの様子が分からなかったのですが,Web のお かげで少しでもわかり,嬉しく思いました.浅井先生と出会 い,子ども共々感謝しております. ■子供たちにとってとても刺激的な8 ヶ月だったのではな いでしょうか! このWebで息子は何を学んだのかな~? ふと思います.楽しいだけではなく考える心,思いやれる心, 想像性豊かな発想?・・・.Web の中での自分探し・自分作り を学んだように感じています.親の私も時間がある時は楽し ませていただきました.みんな凄いですね.言葉使いもきち んとしていて(息子も)面と向かって話すときより随分大人 びた感じで!これがネットの世界なんだな~って感じまし た.あ!遅れましたが公民館では平井堅の「瞳を閉じて」を 熱唱してくださって,どうも有り難うございました.子供達 の様に上手く文字で表現出来ませんが,子供たちにとっても, 周りにいる大人たちにとってもこのWebはとても素晴らし い情報局だったと思っています!■やっているうちに,たく さんの子供さんたちと楽しく会話ができたり,いろんな意見 が聞けたり,とってもハマッテしまいました.そしてアカネ というキャラクターもやらせていただいて(ちゃんと役に 立っていたのか…)とても楽しかったです. <子ども達からの感想> スレッドの中の投稿より… ■TokiwaWeb を通して5年生の子とも友達になれました. スレッドで色んな話ができて楽しかったです.運動会の写真 や常磐ふれあいの写真・・・.いつでも見られて良かったし,今 年1年の思い出がたくさん詰まっています.とにかく Web を通して友達ができたこと,学年を気にせずに語り合えたこ と,これは私の宝物です. ■浅井先生ありがとうございます.このWebでは本当に 勉強になりました.そして高学年の人とも仲良くなることが できました.リーフランドも楽しかったです. 2.3種類の仕掛け 学校Webサービスはシステムがあるだけでは意味 をもたない.大切なのは,そのシステムを使って何をす るのかという事である.そこには3種類の仕掛けが必要 であると考えた.①リアルな世界を盛り上げるための仕 掛け②ネットの世界を盛り上げるための仕掛け③ネッ トの世界とリアルな世界とをつなぐための仕掛けであ る. ①に関しては,学校生活と地域生活の2 つと連動した 仕組みを考えた.学校生活においては,日常の生活に加 え,運動会,連合音楽会などの行事では特集を組んで取 り上げた.練習の段階から本番,そしてその後の振り返 りまで扱い,取り組み全体を線で紹介していった.運動 会では各団の応援団長がWebに参加し,それぞれス レッドを立てて各団の団結を深めあった.ネット上での 盛り上がりが,運動会当日の盛り上がりへ直結していっ た.運動会終了後,保護者からの写真も大量にUPされ, 運動会だけで100 枚近くの写真が公開されたり,学年を 超えての評価が多く寄せられたりするなど,Webサー ビスを利用して運動会全体を盛り上げることができた のではないかと考える.地域では,自治会や子ども会, おやじの会など,様々な組織が活動を展開している.し かし,参加者が少ないことが今までの問題であった.こ れらの活動を積極的に取り上げて参加を促すことで,例 年より多数の参加者が集まるようになった.夏休みには ラジオ体操や,地域の祭りなども情報として提供され, 教師側からすると,今まで見えにくかった地域での子ど も達の姿が把握することができたことは大きな成果で ある. ②は,ネットの世界特有の楽しさを提供しようとする 試みである.ここではキャラクターが中心となって仕掛 けを展開した.ハロウィンやクリスマス週間などを行 い,季節感を盛り込みながら楽しい企画でネット利用を 促した.子ども達にとっては新しいメディアの使い方 や,コミュニケーションのとり方などキャラクターを通 して学ぶ場となった. 学校Webサービスに関しては③の仕掛けが一番大 切であると考えた.学校教育は学校での活動が基本であ る.あくまでもWebサービスはそれをサポートするた めのものであり,最終的な足場はリアルな世界におく必 要がある.このネットの世界とリアルな世界を結ぶ物.

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それは2つの世界をまたぐ活動であり,そこには人間が 存在しなければならないと私は考える.これについて は,次で詳しく述べることとするが,これは初期に取り 組んだ一つのプロジェクトがヒントになっている.それ はオリジナルソングプロジェクトである.学校Web サービスには,様々な学年の子ども達・保護者・教師が 集まってくる.一つの活動に取り組む中で文化が生ま れ,そして集団が形成されるという理論に基づき,ネッ ト上でこのような共同企画を進行させた.みんなの想い をつなぎ合わせて歌詞を作り,曲をつけた上で有志によ るレコーディングを行った.この曲は地域の祭りや学校 の放送などで紹介され,徐々に浸透していくことにな る.このような活動には,それを動かすために必ず人が 関与しなければならない.実は,このパーソナリティー こそが,大きなキーではないかと考えるわけである. 3.新しいサービス提供 CMSを中心にしたサービスを行っていく中で,それ だけではニーズに対応できないことや,幾つかの問題も 出てきた.そのために,途中から幾つかのシステムを追 加することにより,対応をしてきた. まずは,エデュテイメントサイト(Leaf-Land)の追 加である.低学年ではフォーラムへの参加は難しい.そ こで,キャラクターが相手となり,ネット上でインタラ クティブ性を楽しむことができる学習コンテンツを Flash で実現した.タイピング練習や,計算ゲーム,ク イズゲームなどいくつかのゲームは,ランキングや記録 ボードなどを準備した.クイズ問題をCMSのフォーラ ムを使って子ども達から募集したり,アイディアを募っ たりしながら,子ども達と共に作り上げていった.また, このサイトには時間の概念を取り入れた.ここでは時間 に合わせて様々なイベントが発生する.20 時になるとパ レード,21 時には終了の花火が打ちあがる.21 時以降 は閉園となり,アクセスができなくなる.家庭でけじめ なく生活する子ども達には,この時間制の仕掛けが有効 に働いたようである. また,12 月からはインターネットTVを利用した動画 配信も始めた.CMSは基本的に非同期なコミュニケー ションツールである.ここに生放送での番組配信サービ スを加えることで同期する時間を作ろうと考えた.1 月 からは毎週,週末に1 時 間の番組を配信した.そ こでは,主にフォーラム やニュース記事をもとに 地域情報を紹介した.こ こでもインタラクティブ 性を保つ.番組中にはCMSのフォーラムと連動させる ことで,リアルタイムに感想や意見が入ってくる.これ を紹介しながら番組を進行する.番組には,生電話に よって子ども達や保護者,そして先生方にも直接参加し てもらえた.このサービスは,回を重ねる毎に参加者が 増え,番組配信の時間になると多くのユーザーがWeb に集まり,同期する時間を作り出すことができた.番組 は私を中心に数人の仲間で作ったが,番組内では自分ら しさをどんどん前面に出 して配信をした.番組内 で私達の趣味である歌も 歌ってみた.それがまた ウケ,番組から街角バン ドというユニットが誕生 した.リクエストに応じて,子どもの歌から大人の歌ま で歌った.家族で番組を視聴してくださる家庭が多く, 音楽を通して親子での会話が増えたという声もたくさ んもらうことができた.このバンド活動はネットの世界 で盛り上がり,最終的には地域へ出かけて歌うまでにな る. 文章や写真が中心のCMSシステムだけでは,どうし ても人間性まで表現することはできない.それをサービ スに動画を組み込む事によって補い,さらにネットとリ アルな世界の両方に「街角バンド」という生身の人間を

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存在させることで,2 つの世界のツナガリを作り上げる ことができたのではないかと考える. Ⅴ 考察 1.理想的な活動 1 月に入り,本校は新年子ども会(岐阜市の子ども会 が主催する年に一度の大会.国際会議場において2 日間 に渡って開催される.子ども会単位で参加し,ステージ 上で日頃の活動を発表しあう.)に出場した.この活動 は本研究で求めた,教師・保護者・子どもの3 つの要素 がうまく繫がって生まれた活動であると私は分析する. 今回,この企画を立ち 上げたのは子ども会育成 会 長 で あ る K さ ん で あ る.Kさんは4 年生の保 護者であり,それまで私 と の 接 点 は 全 く な か っ た.それが,Web サービスを通して私との接点が生まれ, 私に相談をしてきたところからこのプロジェクトは始 まった.これは,学校HPの意義②「人々をつなぐ目的 (地域拠点・情報拠点・活動拠点)2 つ目は学校が地域の ネットワークノードになることをねらう.これにより, 日常的に人的ネットを構築し,それによりボトムアップ 的なイベントや授業を立ち上げることを可能にさせ る.」を,まさに実現させることができた結果であると 考える.「新年子ども会で,ソーランを踊りたいですね.」 というKさんのWeb上での呼びかけに対して徐々に 賛同者が増え始め,やがてPTA会長も含めた本格的な 企画会議へと進んでいった.Webの利用者が増えコ ミュニティーが活発になってくると,このような企画を 発生させやすい環境が確実に生まれてくる. 高学年に参加希望を呼びかけたところ,60 人以上もの 参加希望があった.これは高学年全体の約半数にあた る.従来,地域主催の活動は参加を募ってもそれほど集 まるわけではない.しかし地域主催のイベントを紹介し 続けることにより,徐々に地域活動への参加者が増えて きた成果も,ここに現れているように思われる. Web上では,練習の取り組みの様子を写真やニュー スで紹介した.子ども達が練習の反省を書きこんだり, 保護者からの連絡が流れたり,活動の情報交換がWeb を使って行われた.参加しない子ども達や,保護者から も応援の言葉がどんどん寄せられた.この活動のサポー トをWebが行ったわけである. 本番当日もWebの機能を最大限利用した.現地から の携帯写真による速報.その日のうちに舞台裏まで取材 した写真特集をUP.動画配信も行った.子ども達や保 護者の声もその日に投稿され,夜はWebの中で保護者 も子どもも混ざって反省会をする姿があった.「ありが とうございました!」「がんばったね!」そこは,学年 も年齢も家庭も超え,ソーランで繫がりあった人々があ つまる場になった. 2.つながりの強さ ネット上で出来上がったつながりは,リアルの世界で も生きて働くのだろうか.2 月に入り,一つの取り組み を行った.フラッグアート製作である.3 日間,休み時 間を利用して有志の子供達が一つの部屋に集まって製 作をした.すでにネットの世界ではつながりができてい る子供達が,リアルな世界でどのような関係をみせるの か.それは低学年から高学年までの子供達が,自分の意 志で集まった一つの縦割り集団である.もちろん,リア ルな世界で対面するのはこれが始めてである. ネットのつながりはリアルな世界でも生きた.初めて 対面した子ども達であるが,実に楽しそうな雰囲気で作 業を進めた.学校でも意図的に縦割り集団を仕組み,1 年間活動をさせている が,ここまでの雰囲気を 作り出すことはできな い.これは表面的ではな く,内面的なツナガリが ネットの世界で作られ ていたためではないかと私は分析する.ネットの世界に 参加していない子ども達も,この取り組みに参加したが 残念ながら馴染むことができなかった.ネットの世界で 関係を作り,それをリアルな世界で強いものにしてい く. Webサービスがうまく機能することで,確実にツナ ガリを生み出していくと私は考える.

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3.新しい教育スタイル 先述のソーランの活動では,お世話をしてくださった 保護者の方々はソーランに参加していない中学年の保 護者が中心であった.つまり,一保護者として地域の子 ども達の教育に力添えされたわけである.今,地域の人 材を学校教育に積極的に組み込もうとする流れがある. しかし,まずは人材とのツナガリ作りからスタートをし なくてはならない場合が多い.これでは効果的な学習は 仕組みにくい.やはりツナガリが先にあるのが理想であ り,それが多くあればあるほど,学校側も多様なサポー トをしてもらう機会が増えるはずである. 12 月に,子ども達にフォーラムのモデレーターの権限 を与え,自由にスレッドを立てて運用させるチャンスを 与えた.このときS男が「恐怖の館」というスレッドを 作り,一生懸命に運用したが盛り上がりに欠けた.私自 身は全く面白いと感じず,そのスレッド運用停止を考え た.しかしT先生は私と全く違う受け止め方をしてい た.S男は,キャラクターに成りすましたT先生のアド バイスを受けながら運用をし続け,最終的に一番人気の スレッドを作り上げていった.つまり,T先生は私には ない視点でS男を捉え,S男の能力を見事に引き伸ばし たのである. Webの中のキャラクターはバラエティー豊かな性 格を持っている.それは,そのキャラクターを操る人間 のパーソナリティーそのものでもある. 学校生活では主に学級という囲まれた集団の中で,一 人の教師が相手をする.しかしこのWebサービスの中 では,たくさんの子ども達を,たくさんの教師や保護者 で相手をしてきた.そこでは実に多様なツナガリが生ま れた.キャラクターに自分の悩みを打ち明けてきたり, 宿題のヒントを求めてきたりする子どもいた.図書館司 書の先生に本の相談を求める子どもや,学校栄養士に給 食レシピをきく子どもなどである.子供は多くの大人達 から,多様な教育を受けるチャンスを得ることができ る.大人も多くの子ども達に教育をする機会を多く与え られる.教師はオールマイティーではない.できる事は 限られている.このWeb サービスの中で行われた「教 師が一人一人の個性を出しながら多くの人数で多くの 子ども達に対応していく」というスタイルは非常に効果 的な教育システムではないかと私は考える. 4.学校Webサービスの本質 8 ヶ月間の試験的運用で,規範的な学校Webサービ スのモデルは出来上がった. 最後にシステム継続の問題は残る.今までのHPでは 情報担当が替わると,サイトの動きも止まってしまうこ とが多かった.しかし現在,学校では来年度以降のサー ビスの継続を検討し始めている.保護者・子ども達の継 続を願う声や,教師自身が利用した上で「これなら使え そうだ」という手ごたえが,この動きに反映されている. CMSのシステムはそのまま来年度以降も使うことが できる.継続で大切なことは,運用面だけとなる. 今回は試行錯誤しながらの試験的運用であったが,そ の中で感じたのは学校Webサービスの運用で一番大 切な事は,どのように使うかという発想であると思う. システムはどんどん進化し,やがてもっと高度なサービ スも提供できるようになるだろう.それをうまくサービ スに生かしていくインフォメーション・アーキテク チャーとしての対応も考えていく事は大切ではある.し かし,それ以上に現状のサービスをどう使うかという発 想からスタートすると,アイディア次第でいくつもの サービスを実現することができるのである. 本研究では私を中心に,何人かの教師や保護者が自分 の得意な事を生かしながらサービスを具体化させてき た.一人一人の考えや,知識・技能を集結させ,共有さ せることこそが,学校Webサービスの本質ではないか と考える.

引用・参考文献

1)J-KIDS大賞 2005

http://www.j-kids.org/home.html 2) 豊福晋平:学校をベースとした地域コミュニティエ リアネットワークの構築,1996 3) 金 亨 珍:アバターを活用したウェブビジネスの 戦略,2006 4) 株式会社ソーテック社:XOOPS でつくる!最強の コミュニティーサイト,2005

参照

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