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沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起: University of the Ryukyus Repository

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Title

沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起

Author(s)

仲座, 栄三; 津嘉山, 正光; 松田, 和人; 与儀, 実和

Citation

琉球大学工学部紀要(37): 7-21

Issue Date

1989-03

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12000/15874

Rights

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An Investigation on Traces of Wave Run-Up and

Lashed-up Stones by Sea Waves on Reaf Coasts

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TSUKA YAMA,

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and Sanekazu YOGI

Abstract

In this paper, the authors propose the importance of estimation of mean sea

water level and wave run-up from wave traces for the development of an area

along the coast, and incidentally, thouch on the process which hit upon this new

study.

Main conclusions of this paper are summarized as follows;

1. From the field observation, the set-up of mean sea level in the observed sea

coasts by typhoon were ensured.

2.

It

is clarified that the observed traces of wave run-up make us to estimate

the wave forces acting on the sea shore.

3. The forces which lashed up the stones on the sea coast seem to be caused

by the bore-like surf beat.

4. The importance of accumulation of such data mentioned in this paper is

pointed out from coastal engineering view point.

Key Words: Wave-Trace, Mean Sea Level, Surf-beat, wave force.

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Dept. of Civil Engineering, Fac. of Eng,

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(3)

8 沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津裏山 ・松田 ・与儀 跡値 か ら波の情報 を得 る とい う統一的 な研究 は未 だ な されていない ように思 える。 ここでは本研究の着 想 (研究の きっかけ) について簡単 に述べ ることに dLH する。 1988年10月6日,筆者 らは,沖縄 県南部 ・糸満市 の大度海岸 にあ る沖縄気象台沖波観測小屋 にて,台 風T8824に伴 う波浪の観測 を行 うことにな った。 午前9時, リー フ上の水深は約0.8m程度 である。 台風 か らの "うね り〟 によって,今回観測の対象 と したBore状 のSurf-beatが間欠的 に来襲 している。 連れの学生達は初めてみるBore状Surf-beatに感動 し, ただオー ! オー Iと叫ぶだけである。 数時間観測 を行 った後,最大干潮時 (11時)に昼 食 を とることに した。昨 日か らの連続 した観測のた めか全員が疲れ きっている。 午後3時30分, まだ満潮時 には時間があ り,30分 間車の中で休 む ことに した。 目を閉 じたか と思 うと い きな り鳴 りだす 目覚 ましの音。「時間だ

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」急いで 現地観測の定位置 へ向か う。「なん と

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」信 じられ な い所 に水位 の痕跡 (後 の調査 でC.D.LJ 7.0mの高 さと分か る)が残 され ている。すす きが倒 れ,小石 ・ 木切れが散乱 している。「しまった ! 逃がしてしまっ た l」 まさに,筆者 らが待 っていた+7.0mに もお よぶ異常 な水位の上昇 の痕跡 であった。 筆者 らは,また来襲 するであろう大規模Surf-beat を捉 えるため まず観測位置 を探 す ことに した。高 さ 30m程度の岸壁の下 にある直径が約3mの自然の洞 窟の中,丁度 いい具合 に砕波点か ら汀線 までが見通 せ る場所 を見 つけた。 そ こにカメラをセ ッ トし,突 如 として吹 き込 む突風 を避 けるように うず くまりな が ら次の大波 を待 った。 何分た っただ ろ うか ? ある考 えがふ と頭 に浮 か んだO「んI もしか して ? そ うだ痕跡だ l これ だ

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」台風通過後、波の痕跡 を調べれ ば海岸 に来襲 した波の情報が得 られるのではないだろうか ?・・-・。 海岸 に打 ち上 げ られた流木 ・流石 を調べれ ばそれか ら汀線近傍の波の流体力 あるいは最大遡上高 を得 る ことがで きるのではないだ ろうか ?・・- 0 台風時の沖波 を測定 す ることは,一般 に困難 であ る。 しか しなが ら,台風通過後 の波の痕跡 を調べ る 注 1)研究の着想 についての話 しは, 日野幹雄先生 の論文 か ら大 きな影響 を受 けた ことによる。 ことは比較的容易な作業である。 波の痕跡 を調べ るためには,台風通過後, まず海 岸線 を調査 しなければな らない。 しか も,台風通過 後一番 に,誰 もまだ海岸 に出ない内に (人の手が波 の痕跡 にふれない間 に)調査 を終 えなければな らな い 。 翌 日早朝,調査 は糸満市米須海岸か ら始 めること にな った。 「あ った

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」。 真 っ白な砂浜 に波の痕跡 (大量の海藻類,打 ち上 げ られた流木 ・流石等)が まわ りの光景 と不釣 り合 いに存在 している。「2列だ

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」砂浜 に約20m間隔で 二つの痕跡が平行 に並んでいる。 「一番上のが昨 日17時の満潮時頃ので,下のが昨 夜の満潮時頃の ものだ ト・

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」学生 に説明 しなが ら も興奮気味である。 当海岸 には直径が

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程度の流石 が無数 に打 ち上 げ られていた。 こうして,踊 るような思いで調査 は 続 け られた。 本研究 においては,台風通過後海岸 に残 された波 の届跡 (波の置 き手紙 ?) を調べる ことによって汀 線近傍 の波の流体力あ るいは最大遡上高等の情報 を 得 ようとす るものであ り,波の痕跡値 と従来の研究 か ら得 られ る計算値 とを比較 し,両者の隔た りを示 す ことによって,従来の沖波の情報 のみを用 いた沿 岸開発計画や海岸構造物 の設計 に疑問 を投 じ,波の 痕跡 に関す るデー タを保存す る ことの重要性 を提案 して行 く。 2.波浪災害及び波浪痕跡の調査方法 波の痕跡 の調査 は,台風T8824が沖縄本島近海 を 通過直後 (1988年10月7日) と過去約5年以内に発 生 した台風の痕跡 を対象 として1988年10月に行われ た。 (1)調査対象海岸 本研究で調査対象 とした海岸 は,台風 に伴 う波浪 で被災 した経験 を持つ海岸, あるいは過去5年間人 の手が加 えられていない (人工海岸構造物等が造 ら れていない)海岸 である。被 災経験 を持つ海岸 とし ては,沖縄 県南部 (具志頭村)の港川漁港一帯,国 頭村楚洲海岸及 び伊平屋村前泊 ・島尻海岸が選 ばれ た。また,人の手が加 えられていない海岸 としては, 先 ず人 口の少 ない離島あるいは沖縄本島北部東海岸

(4)

琉球大学工学部紀 要 第37号,1989年 一帯が有力候補地 とな り,久高島,津堅島及 び沖縄 (2)調査対象期 間内に発生 した台風 本島南部の新原 ビーチ,北部の汀間,安部海岸が選 図- 1は,本研究 で対象 とした期間 (1983-1988 ばれわ (図

一5

参照)。 年) に発生 し,沖縄本島沿岸 に影響 を及 ぼ した主 な 上述の海岸は,いずれ も礁原水深が2.0m 程度,長 台風の経路 図である。 これ らの台風 は, フイ リッピ さが約500m の リー フ地形海岸 である。 ン東海上 で発生 し, ゆ っ くりとその勢力 を増 しなが ら沖縄本島 に接近 し,沖縄本 島近海 を通過後一気 に 北上 した典型的 な大型台風であ る。 図 一 1 台風経路図 1983年の台風10号 に伴 う異常波浪は,有義波波高 異常 な (?)水位 の上昇 (痕跡値 は,C.D.L.+72 で6.0m 程度であ り,同月25日23時 には約11.5m にも mに確認 ;以下C・D・Lは省略す る)をもた らした。 達 している。同台風 は,沖縄本 島南部の港川漁港 に 台風T8613は,1986年夏,沖縄全域 で深刻 な干 ば

(5)

10 沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津裏山 ・松EtJ・与儀 つが続 いていたお りの雨台風 として歓迎 された。 し 台風

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に伴 う波浪は,各地 で大災害 をもた ら か しなが ら,迷走 に迷走 を重ねた台風13号 は,25年 した。例 えば,沖縄本島北西 にある伊平屋島及 び伊 ぶ りの大型台風 とな って沖縄本島 に接近,南大東島 是名島の防波掛 こ甚大 な災害 を もた らし,本島北部 で最大瞬間風速53.5メー トル を記録 し,島全体 を接 の楚洲海岸 では,護岸の倒壊,道路の決壊, さらに るが しなが ら沖縄本島南部 を真横 に通過後北上 した。 は+75mに も及ぶ水位 の上昇 を t,たらしたO ▲ ll..laK O Ill/IU + lll/J

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に伴 う波浪の波高及 び周期の経時変化 図

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に伴 う波浪の波高及び周期の経時変化

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琉球 大学 l二号 部紀 要 第37与子,1989咋

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は,台風T8613及び台風T8824に伴 う 波浪J)紺 I与変化 を′i,-しているO特 にT8613は,25年 ."り (否帆J)Hが 本島 を通過 するのは16年ぶ り)の 人刊台風であ り,極めて貴重 な波浪 データである。

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は,台風のrTl心 が南海上か ら沖縄本島 iii-軸 を通過

ヒする場合の典型的な波浪 デー タで ある

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に示す ように,台風T8613枚び 千丁風T8824に伴 う波浪の経時変化J)- ター ンは,両 台風の経路の違 い目こよって大 きく異な っている。 し か しなが ら,波浪特性値の統計韮 (例 えば,有義波 波高の大 きさ) については,両者共 にほぼ同 じ値 で ある。 (3)波浪痕跡の調査方法 台風T8824後の糸満市 ・米須海岸の調査は,同台 風が沖縄本島通過後直 ちに行われたので,波浪痕跡 の確認は比較的容易であ った。 しか しrj:が ら, 久高 島 と沖縄本島北部の海岸の調査 は,台風通過 後一週 間た ってか ら行われたため,海浜あるいは岸壁の上 に打 ち上げ られた流木 ・流石等数 多 くの痕跡 を,台 風T8824による t)の とそれ以外の過去5年内に発生 した台風 による痕跡 とに区別するのに困難が伴 った。 本研究 においては, こうした複数の波浪痕跡 を下 記の確認 を行 うことによって,台風T8824に伴 うも の とそれ以前の台風 によるもの とに区分 した。 ① 台風T8824に伴 う波の痕跡 は,打 ち上げ られ た海溝頒が まだ新 しく磯の香 り (匂

い)

がする, あるいは塩気 (咲)がすることの確認。 流木 ・流れについては,砂浜 に生 えている浜 IE昭 至等の 草の上に乗 っているか,あ るいは周 り U)輯木が それによって傷つけ られ ているかの確 _り l】′し-0 ② 過去約5年内に発生 した台風 に伴 う波の痕跡 は,海癌類 な どの腐食状態の確認O 流木 ・流Ll'については,流石表面の 色の変化 (海小か ら もぎ取 J)れ水面 上へ打 ち上げ られた サンゴ塊 は

,2-3

年たつ と黒 色の地衣に符わ れて しまう)あるいは コケ類の確認,更に周 り の他生の状況の確認。 (卦 調査地点か ら

1

km以内の海岸 に被災 した箇所 があれば, そ こでの被災状況及び被災地点の痕 跡 との煩似惟 の確認. ④ 海岸付近の住民か らの聞 き取 り。 日

3.

平均海面の最大上昇量及び波の最大遡 上高 は しめに も述べ た ように,台風に伴 う波浪J)痕跡 を海岸構造物の設計 に生か さなければな らfj:い とい う考えは, たいていの海岸技術 者 らが抱 いている よ うであ るO しか しなが ら, こうした波J)痕跡 に関 す るデー タ (流体

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L含めた) を統一的 に整理 しよ J) とする試みは,筆者 L-)の知 る限 ()に於 いて未だか,) てな され ていない。 また, 当水工学研究室 を訪れ る ベテラン技術者 らの多 くは

,

「どこどこにい くらの水 位上昇があ った ら しい- ・。 しか しなが ら, これ程 までの水位の上昇立 を設計等 に取 り入れ る自信 はな い

I

」 な どと話 す。 こうした海岸技術者 らの不安 は, これ までのデ-夕の質的貧弱 さ, あるいは従来の研究結果 に基づ く 計算値によって過 去の災害が うま く説明で きない等 の点 にある。 以 下においては,台風時の災害調査及 び台風通過 後の波浪痕跡値調査結果から平均海面の最大 上昇壷, 波の最大遡 上高について検討 を行 う。 (1) 台風 T8824の際発生 した海面の最大上昇量 写真 - 1は,着想 の所 で述べ た沖縄県南部 ・糸満 市の米須海岸における波の痕跡 を示 している。写真 -(a)に見 られ る2列の ゴ ミの帯 (波 によって打 ち上 げ られた海藻類,サ ンゴ石の破片・流石及 び流木) は, 1988年10月 6日15-17時頃の満潮時及 び 7日 2- 4 時頃の満潮時 における波の痕跡 であ る。 凶1 4は同海岸の平均的な断面 を示 してお り、図 -4及 び写真-1-(a)において(B),(C)と表示 してある 位置 は,それぞれ写真- 1-(b),(C)に対応 している。 図 -4に示す米須海岸は,満潮時の水深が約1.5m, 梶原の幅が約300m 程度の代表的な リーフ地形海岸で あ る。同海岸 における波の最大遡上高 は,約十5.0m と推測 さjLた。 また,同海岸か ら

2

km離れた大度海 岸では,現地観測 (10月 6日 3- 4時)によって最 大遡上高 を十7.0m の位置に確認 し,海面の最大上昇 壷 は約4.5m と推定 され ているOこれに対 し,実際 に 設計 に用 し、られている計算式 に よる波の最大遡 ヒ高 は+3.5m とな る‖-4'(大度海岸 において測定 さiLた 10月 6日の最大有義波波高6.0m 及び水深20m を用 しゝた場合,汀線近傍の有義波波高が0.7m,平均海面 の上昇量が1.0m 及び有義波の 2倍 を用いた最大波高 に よる波の遡上高が05m,合計 +3.5m とな り,図

(7)

-12 沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津嘉山 ・松田 ・与儀

図-4 糸満市米須海岸の平均断面及 びT8824に伴 う波浪の最大遡上高

-5

平均海面の最大上昇量及 び波の最大遡上高

(8)

琉球大学工学部紀要 第37号,1989年 (C) (8) 苧 転 へ -, 写貞 - 1 糸満市米須海岸 における波の痕跡 (T8824,1988.10.19) ・=こおいて白抜 きの矢印で示す位置 になる)0 従 って,同海岸の痕跡値+5.0mをこの計算値によっ て説明することは難 し

い。

図-5は,1983.-1988年 に発生 した台風 に伴 う波 浪の最大遡上高及 び海面の最大上昇出 を示 している。 図

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い,斜線バーで示 す高 さは,台風T8824に伴 う波 浪に関する痕跡値 あるいは実測値 である。 図-5において

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○印 は汀線背後が1/10以上の勾 配 を有する砂浜海岸であ り,●印はわずかな砂浜部 分 を有するが汀線背後 に高 さ2.0m(天端高+4.0m) 13 以上の岸壁 を有 す る海岸 を示 している。即 ち

,○印

の海岸 に於 けるバーの高 さは,波の最大遡上高 を示 し,●印の海岸の それは, ほぼ平均海面の最大上昇 壷 を示 している と考 える ことがで きる。 なお,図

-5

において,港川漁港 における値 は, 台風時の現地観測 で実際 に得 られた値 であ り, その 他の海岸の値は,災害調査あるいは波の痕跡か ら推 定 された ものである。 図一5に示す値 か ら判断す る と,台風T8824に伴 う波の最大遡上高あるいは海面の最大上昇壷 は,沖 縄本 島南 部 で50-5.5mで あ り,北 部 にお い て は 30-45mである。 沖縄本島南部海岸 に比較 して北部海岸 の痕跡値が 小 さ くなっているのは台風経路 による来製 波条件 の 違 い と考 えられ る。 すなわち,南部の東海岸 におい ては沖縄本島南海上 をゆ っ くりと北上 するT8824か らの "うね り〝が長時間 にわた って直接 (島による 波の回折等の影幣 を受 けず)来襲 したため と考 え ら れ る。 (2) 1983-1988年 に発生 した海面の最大上昇量 図-5における白抜 きのバーの高 さは,1983-1988 年 に発生 した台風 によって引 き起 こされた海面の最 大上昇壷 を示 している. これ らの海岸 では,久高島 を除 いて全 て異常 な水位 の上昇 によって護岸,道路 あるいは防波堤等の災害が発生 している。 図- 5に示す ように,海面の異常 な上昇が発生 し た箇所は殆 ど太平洋 に面 した東海岸 に位置 している。 中で も台風T8613によって,楚洲海岸,伊平屋島及 び伊是名島等,本島北部域 は甚大 な災害 を被 った。 台風T8613による楚洲海岸の被災状況 を伝 える地 元新聞2社 の災害ニ ュースを資料 - 1に示 した。被 災 当時,地元住民 らは, これ まで見 た こともない大 演 (?) に驚 き,着のみ着の まま高台へ避難 してい る (詳細 は文献7参照)0 図-5による と,1983-1988年間 に発生 した海面 の最大上昇量及 び最大遡上高 は,沖縄本島全域で + 50-・75mとな っている。 現在,沖縄 県で一般 に用 い られているH.H W・L・ は,+33m(昭和34年9月, サラ台風 による)程度で あるか ら,図- 5に示す値 は異常 な (?)値 と言 え る。 しか しなが ら, これ らの値 は隣接 する海岸でほ ぼ同 じ値 とな ってお り,各測定点 における数値が特 異な現象に対応 す る値 を ピックアップ した可能性 は

(9)

14 沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津嘉山 ・松田 ・与儲

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7ミニモモかJきれTこモク?7・,.空rt=てif)持・Tか7=モ&ほれ--ll 5',lqTt26E=Tl【∼tP三 資料- 1 T8613による楚洲海岸 の被 災状 況 こ した台風 は,歴 史的な台風 であっただろうか ? あ 従来,海岸構造物 が被 災す る と, これ まで見 た こ るいは現在海岸構造物 の設計 の際の基 準 とな ってい と らない大波だ った とされ, まず設計 波の見積 が検 る

5

0

年 に 1度 の大波 を もた らす程の強 い台風 であ っ 討 きれて来 た よ うに思 われ る。 ところで,上述 の異 ただ ろうか ?o 常 な水位上 昇, あ るいは海岸構造物 の災害 を引 き起 台風T8824の場合,上述の ように韻大凧速 が40m/

(10)

琉球大学工学部紀 要 第37号,1989年 S,最低気圧が935mb (1988・10・6)であった。 こ の程度の台風は,毎年の ように沖縄本島 に接近 して お り,T8824は 1年 に 1度の割合 で発生する台風 と 言 える。 台風T8613の場 合 は,南 大 東 島 で最大 瞬 間風 速 53.5m(観測史上3位)を記録 した大型台風であった。 しか しなが ら沖縄本島においては,瞬間最大風速50 m 以上の台風 は,昭和25,31,32,34,36,41,44, 61年 に発生 している (中で も,昭和31年9月31日の 台風12号 は,瞬間最大風速73.6m を記録 している)0 以上述べたように台風T8824及 びT8613は,台風 の強 さでのみ判断する と50年 に1度来襲 するほ どの 強い台風 とは言 えない。 すなわ ち,図- 5に示 した 平均海癌の最大上昇立等 は,防災上 か らすれ ば頻繁 に発生する可能性がある と考 えて良 い ことになる。 一般 に,波浪痕跡値 としては,波浪災害箇所 に関 するデータのみが保存 され る傾向にある。 しか し, 災害が発生する箇所 は限定 された場所 であ り, こう したデータ (災害時のみのデ- タ)に一般性 を兄 い だす ことは困難 な場合が多い。 これ に対 し,本研究 のように,台風通過後,海岸の波浪痕跡 を調べ る方 法 をとれば広い範囲で汀線近傍 の波 を推定 すること がで きる。現在行われている海岸構造物の設計 にお いては,ある特別 な海岸 で測定 された沖波の統計量 のみ を用い,実験式 に基づいて汀線近傍の波 を推定 している。この場合,上述の ように従来の方法では, 汀線近傍の波を推定することが困難 な場合が時 とし て生 じるのである。 こうした観点か らも波浪痕跡値 のデータの保存 は,沿岸域の高度利用化の進展 に伴 い溢々その必要性が増 す もの と考 えられ る。

4.

流木 ・流石 による汀線近傍 の波の流体 力の推定 以 Lにおいては海岸付近の波の痕跡 を調べ ること によって得 られ る汀線近傍の波の最大遡上高及 び海 面の崩大上昇昆等 について議論 して きた。以下 にお いては,海岸 に打 ち上げ られた流木 ・流石の大 きさ, 及 びその位置 を調べ ることによって台風時 における 汀線近傍の波の激 しさあるいは流体力の検討 を行 う。 (1) 海岸 に打ち上 げ られた流木 ・流石の分布 図-6は,沖縄 県南部 ・知念岬の東方約 6kmに位 置する久高島の ピザ浜 を中心 とする海岸において, 打 ち上げ られた流木及 び流石の分布 を示 している。 15 図中○及 び●印 は,換算直径 (球形 に換算)が それ ぞれ20-50cm及 び50cm以上の流石が打 ち上 げ られた 位置 を示 している。 また△及 び▲印は,直径が20.0 cm以上で長 さがそれぞれ1.0-2.0m 及び2.0m 以上の 流木の打 ち上げ位置 を示 している。図中の+4.5-5.0 m の位置 に打 ち上 げ られた○印の流石の殆 どが台風 T8824の際打 ち上 げ られた もの と判断 された。 図- 7は,図 - 6に示す A-A'及 びB-B′方向の 断面図である。 また,写真- 2は,図 - 6に(ラ,(診, ③ で示 した位置 に打 ち上 げ られ た流木及 び流石の散 乱状況及 びその大 きさを示す ものであるO写真-(b) に示す流木 は直径が約600cm,長 さが約2.5m で あ り,+5.5m の高 さの位置 まで打 ち上 げられている。 写真-(C)に示す流石 (サ ンゴ礁塊)は,直径が約

1.

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m であるが,+65m の高 さの位置 まで打 ち上 げられ ている。台風T8824の際の波浪痕跡値が+5.5m 程度 であ り,+5.0m 以上の位置 に打 ち上 げ られた流木及 び流石 は,1987年以降の台風 による もの と考 えられ る (T8824が1988年 に沖縄本島に接近 した最大の台 風であることか ら判断)。また,周 りの植生及 び波の 痕跡か ら,図-6に示す流木 ・流石のほ とん どが過 去5年以内に打 ち上げ られた もの と推定 された。 図- 8は,台風 T8613の際被災 した楚洲海岸 にお ける流木 ・流石の分布 を示 している。同海岸 はT8613 時の被災後,汀線 か ら沖側へ約100m 程度離れた位置 に離岸堤が設置 されたため,海岸線 は被災 当時 と大 き く異な っている。 しか しなが ら,楚洲海岸北隅部 ではわずかにその当時の痕跡 が残 ってお り,図-8 における流木 ・流石の分布 は, この北隅部海岸で測 定 された ものである。 この図 に示す流木 ・流石 は,十 3.5-50m 程度の高 さに比較的規則正 しく並んでお り,来製波の様子が今 に も浮かび上 が って きそうで ある。楚洲海岸 における流木 ・流石の殆 どは,周 り の痕跡 か ら判断 してT8613の際打 ち上 げ られた もの であることが明 らか とな った。 ここで示すような流石 が打 ち上 げ られている海岸 は,いずれ も汀線 と沖側の リー フ先端部 との間に礁 池 (イノー)のある海岸 であ り,流石の殆 どはイノー 中に発達 したサ ンゴ樵が波 によって もぎ取 られた後 打 ち上 げ られた ものである. 図-6と図-8を比較 した場合,久高島の東海岸 に打 ち上 げ られた流木 ・流石 の並 びの方が,楚洲海 岸のそれに くらベバ ラツキが大 きい。 すなわち,久 高島の流木 ・流石 は,何回かの台風 によって打 ち上

(11)

16 沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津菜山 ・松田 ・与儀 け られた もの と推定 され る。別の見方 をすれば,久 高島の東海岸では この程度の流石 を打 ち上 げる程の 高波が頻繁 に来襲 していることになる。 楚洲海岸 の場合,海岸線が湾状 にな ってお り,港 口は北東方向に向いている。一方,久高島の東海岸 は, ほぼ直線海岸 でその法線 は南東方向に向かって いる。沖縄本島 に来襲 する台風の殆 どは,台風経路 図 に示す ように,沖縄本島 を南東方向か ら北西方向 へ横切 るような コースを とる。 この ことか ら,久高 島の東海岸の場合,沖縄本島南海上 を北上 す る台風 か らの "うね り〝が長時間 にわたって まともに来襲 す ることになる。一方,楚洲海岸の場合 は,T8613 の ように台風が沖縄本島 を東方向か ら西方向へ真横 に横切 る場合が最 も厳 しい波浪条件 となる。 すなわ ち,楚洲海岸 に大規模 な流木 ・流石 を もた らす台風 は, おのず と限定 され る とい うことになる。 (2)汀線近傍の波の流体 力の推定 球形 または円柱形の物体 に作用 する波の流体力 あ るいは斜面上の捨石等 に作用 す る波力は, モ リソン 式やハ ドソン公式 によ り襲来波の波高 と結 び付 け ら れ ているO すなわ ち,海岸 に打 ち上 げ られた流木 ・ 流石 に作用す る流体 力 を評価 す ることは, これ らの 流木 ・流石 を移動 させ るだけの波力 を もつ波の波高 を知 ることと等価 である。 ここでは,波力の表示式 が巌 も簡単 なハ ドソン公式 を用 いて,流木 ・流石 を 海岸 に打 ち上 げた汀線近傍の波の波高 を算出するこ とにする。 例 えば,写真 -2-(C)で示す流石 は,直径 が約1.0 111である。流石の比重 を2.0-2.7とする と, この程 度の石 を移動 させ るには,波高が約20-3.5m程度 の波が存在 しなければならない(Kd=1.0として計算)。 また,この流石 は+6.5m程度の高 さの位置 にあるこ とか ら,少 な くとも+5.5m程度 (波の遡上高 を考慮 して)の位置 において波高が2.0m以上の波が存在 し た ことになる。 楚 洲 海 岸 の場 合,護 岸 の根 固 め に用 い た 重 さ 1.0-20tの捨石が高 さ+7.5mの位 置に打 ち上 げ ら れてお り, この場合,高 さ約+3.5mの位置 (護岸基 礎の高 さ)において波高3.0m以上 の波が存在 したこ とになる。 以上の現象 を基 に台風時 における汀線近傍の波 を 推定する と,水位 が上昇 している状態での汀線近傍 (水深がほぼゼ ロとなる所)には波高が2.0m以上 も (a) 写真- 2 久高島東海岸 に打 ち上げ られた流木 お よび流石 の波が猛烈な勢いで来襲 した もの と考 えられ る。 ま た, 3.で説明 したように,従来の理論 を用 いた計 算値 では,平均海面の上昇壷 は,高々+4.0m程度 で あるか ら,例 えば写真-2-(C)に示す流石位 置を説 明す るには,計算上 の汀線 (水深がゼ ロとなる位置)

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琉球大.芋工学部紀 要 第

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楚洲海岸 に打 ち上げ られた流木 ・流石の分布

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18 沿岸域開発 における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津嘉山 ・松田 ・与儀

写真 一3 糸満市大度海岸 に発 生 したBore状Surf-beat(波群 津 波 )

(14)

琉球大学工学部紀 要 第37号,1989年 で30m もの波が存在 した ことになるO いずれに して も,水深がゼ ロとなる汀線 では,波 の波高 もゼロでなければな らず,上述の流木 ・流石 の打 ち上げ位超の多 くは,上言己の方法では説明で き ないことになる。 5. リーフ地形海岸 に波群 によって引 き起 こされ る Bore状Surf-beatによる説明 上述 したように,台風通過後J)波の痕跡 あ るいは 台風災害調査か ら得 られた平均海面の上昇基 および 流木 ・流石の打 ち とげ高 を従来の研究 か ら説明す る ことは困難である。 以 Fにおいては,日野 ・仲座5)・6'らによって初 めて 指摘 された リーフ地形海岸 に波群 によって引 き起 こ され るBorel犬Surf-beat(波群津波)の概念 を用 い て上述の水位上 昇i丘及 び流木 ・流石の最大打 ち上 げ 高 を説明す る。 日野及び筆者 ら札 8りま, リ- フ地形海岸 (あるいは ステップ型海岸) に波群 に よって引 き起 こされ る surf-beatは,その先端付近 に激 しい流速変動 を伴 い なが ら, 日本海中部地雷津波の際見 られた ような段 波性の津波に酷似 した形で釆製 することを指摘 し, こうしたBore状Surf-beatが海岸構造物 に及ぼす流 体力は個々波の波力 を遥 かに上回ることを示 した。 史に,仲座

∪野7)は, リー フ地形海岸 における海岸 構造物の災害の多 くが この波群津波によって引 き起 こされていることを示 している。 ここでは,まず現地海岸におけるBore状Surf-beat (波群津波)のIR態 について説明 する。 写貞-3は,T8824に伴 う波浪 によって引 き起 こ された波群津波 を捉 えた ものであ り,波群津波が汀 線 に向か っても^'L烈な勢いで来製 し, その後引 いて行 くまでの約6分間 を示 している (1988年10月 6日 8 時)0 否風崎 における波群津波の現地観測 は,写真-(a) に示すように,海岸線 に垂直に立てた2本 のポール と岸噂の高 さを鵜準に して測定 された。写真 に示す 糸満市 ・大度海岸 には,平均 して約10分程度の波群 沖波が発生 してお り, ポールを立て る作業 は引 き波 時の約2分帖 こ終 えな けれ ばな らな い (写 真-(a) ∼ (C))。ポールを持 っている者が沖か ら来襲 する波群 津波の接近 を兄偏 りなが ら作業は進 め られ る。波群 沖波が約100m まで迫 って来 た ら一斉 に逃 げ出 さな 19 けれ ばな らない (写真-(d)∼ (h))0 写真- 3に示す矢印は,波群津波の フロン ト付近 を示 している。写真- 3に示 した波群津波 は小規模 の ものであ り,その波高は約2.5m であ った (最大遡 上高約4.5m)0 -万,大度海岸 において観測 された波群津波の最 大波高は約3.5m であ り,最大遡上高 は,約7.0m を 記録 してい る(6日15時55分)。また,同海岸か ら65 km離れた港川漁港では,17時45分に最大波高4.0m の 波群津波が観測 された. 筆者 らの これ までの実験結果 によると,波群津波 は来製波群 の周期 と海岸 に形成 され る定常長周期波 の固有周期 とが一致 する場合 に,共振現象 によって 最大 とな り, その汀線近傍 における波高は来襲波群 の平均波高の約6- 8割 に も達 することが分か って いる。例 えば,波群 中の平均波高 (観測時間内の平 均 とは異 なる)を10.0m 程度 とす る と,波群津波の 波高 は80m に も達す ることにな る。実際 には,波群 津波の上に波高20m 程度の個々波が乗 っていること, また定常的なwaveseLupが存在 するので,見か け 上の海面の高 さは10m を越 える。 文献(9)で明 らか に した ように

,

波群津波の衝突波 力は個 々波の波力 を遥 かに上回 り,楚洲海岸で見 ら れた様 な重 さが2t級 の根 固め捨石 を+75m まで打 ち上 げることも可能 と考 えられ る。 すなわ ち,上述 した海面の異常 な上昇立,あるいは高 さ+7.5m の位 置 に打 ち上 げられた1- 2t級の流石はいずれもリー フ地形海岸 に波群 によって引 き起 こされたBore状 Surf・beatが原因 と考 えれば無理な くその発生 を説明 で きる。 t. L.I -

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写真-4 糸満市米須海岸 に打 ち上 げ られ た流石 (T8824.1988.10.7)

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20 沿岸域開発における波浪痕跡値の重要性の提起 :仲座 ・津裏山 ・松田 ・与儀 写真 - 4は,米須海岸 の砂浜上 に打 ち上 げ られた おびただ しい数の流石 を示 してい る (その大 きさが 10-20cmであ るため上述の流石分布 図にはカウン ト されていない)。現地 の流石の状況 か ら判断 して,当 海岸 の波群 津波 は土石流の ごとく来襲 した ことが想 像 され る。 また,大度海岸 における現地観測 におい て も波群津波の先端付近 には こうした流石が大壷 に 含 まれていることが認 め られ てお り, これ は今回の 調査 における大 きな発見 で もあった。 6.おわ りに 本論文 においては, まず本研究の着想 について述 べた。更 に,台風通過後 の波の痕跡 を調査 する こと によって,台風時汀線近傍 に来製 した波, あるいは Surf-beatに関する情報 を得 ることがで きることを示 した。更 に, こうした波の痕跡 に関す るデータは沖 波のデータ と同様,今後 の沿岸開発 に対 し責重 な資 料 と成 り得 ることを指摘 した。 また,本論文で触 れ ることがで きなか ったが,沿岸地域 の住民 (特 に長 老)か らの聞 き取 りによる歴史大波 に関す る (消 え 行 く)情報の保存 は,海岸技術者 に とって急務 とい える。 最近,沿岸域 の リゾー ト開発 あるいは ウォーター フロン ト開発熱の高 ま りと共 に,陸域 と水域 との接 点 いわゆるウォー ター フロン トが重要視 され るよう になった。これ まで陸域 を守 るために極 めて頑丈 (ハー ド)な海岸構造物が海岸線 に張 り巡 らされて来 た。 しか しなが ら,水際線 が重要視 され る今 日,海岸構 造物 の主流 は,ハー ドか らソフ トへ変更 を余儀 な く され るのか もしれない。 そうす る と海岸技術者 は, これ まで以上 に水際線 における陸 と海 とのつれ合 い を深 く理解 しなければな らないOすなわち,従来の ように沖か ら岸 への計算 を通 して水際 を理解す るの でな く,直接水際 を理解 す る必要がある。 そのため には,少な くて も天の川の ような両者 が出会 える(ま たは我々人 間 と海 とが出会 える)場所 を残 しておか なければな らない。 そ こには,波か らの手紙 (情報) があるのである。 謝 辞 本研究 を行 うにあた り,東京工業大学土木工学科 の 日野幹雄教授 か ら貴重 な ご指導 ご鞭櫨 を賜 った。 ここに記 して感謝 の意 を表 します。 また,本論文で述べた波浪の現地観測,台風通過 後 の波浪痕跡の調査及 び災害調査 には,多 くの方々 の協力 を頂 いている。 当研究室 の宇座俊吉技官は, T8824の現地観測の際,編成 された 2グループの内 の港川班の責任者 とな り学生の指導 に当た って くれ た。 また, 当研究室の大学院生長崎雅哉君, 4年次 の仲嶺智 ・野原良治 ・名城整 ・島尻聡 ・大域勉 ・我 喜屋邦浩君 らは,困難 を伴 った現地観測 ・波浪痕跡 値調査 を助 けて くれた。 さらに,琉大 ヒ木 ・建設系 事務室の伊計恭子 さん,琉大土木同窓会事務局の神 谷市子 さん,工学部付属図書館の書屋武ゆか りさん らは,現地観測 に大変 おい しい弁 当を作 ってパテか けた皆 を元気づ けて下 さった。 ここに心 よ り感謝 申 し上 げます。 最後 に,本研究の全 てを陰 で応援 して くれた筆者 (前二者)の家内に対 し感謝致 します。 久高島か らの帰 り,協力 して くださった 皆 さん との記念写真 (1) 高山知司 ・神 山豊 ・菊地治 :リー フの波の変形 に関 する研究,港湾技研 資料,No278,pp.27-28, Sept,19

7

7

. (2) 合 田良貨 :港湾構造物の耐波設計,pp.54-67, 鹿島出版,1982. (3) 植木亨 :漂砂 と海岸侵食,pp.54-55,森北出版. (4)土 木 学 会 :水 理 公 式 集,昭 和60年 度 版,pp 510-512,土木学会,1985. (5)仲座栄三 ・日野幹雄 :波群 によって引 き起 こさ れた平均海面の,q振応答,第

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2

水埋講演会論 文集,pp.571-576,1988.

(16)

琉球大学工学部紀要 第

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年 (6)日野幹雄 ・仲座業三 ・興那覇健次 :波群 によっ

て引 き起 こされるBore状Surf-Beatに関する研 究,第

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回海岸工学講演会論文集

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(7) 仲座栄三 ・日野幹雄 :Bore状 サー フビー トによ る災害の実態調査,第

3

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回海岸工学講演会論文 集

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(8)仲座 ・津嘉山 ・日野 ・大域 :波群津波の津波力 に関する研究,第

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回海岸工学講演会論文集,

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図 -5 平均海面の最大上昇量及 び波の最大遡上高 ( 1 9 8 3 - -1 9 8 8 年 :メー トル単位)

参照

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