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切土のり面における落石速度と跳躍量に関する実験

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Academic year: 2022

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(1)III-A333. 切土のり面における落石速度と跳躍量に関する実験 日本道路公団試験研究所. 正会員 竹本. 将. 日本道路公団試験研究所. 正会員 松山. 裕幸. 日本道路公団試験研究所. 正会員 緒方. 健治. 正会員. 哲哉. 日本道路公団大阪技術事務所. 永吉. 1.はじめに 豊浜トンネル等の岩盤斜面災害を契機にJHでも平成8年度にトンネル坑口付近及び斜面を中心に落石危 険箇所の総点検を実施した。これらの落石調査を基に対策工の施工が実施されているが、切土のり面上を落下 する落石のエネルギーを計測した例は少なく1)、切土のり面における落石速度と跳躍量についてはまだ未解 明な点が多いため、切土のり面対策工の決定に根拠を欠く状態である。そのため、ここでは、小段における効 果的な落石対策工の開発を目指し、切土のり面における落石実験を行い、落石速度及び跳躍高さを計測した。 本論文では、落石実験の実験方法及び実験結果例を報告する。 2.実験方法 (1)実験概要. B投石断面. 落石. 実験は、 自然石とコンクリートブロックの2. C投石断面. A投石断面. 投石小段. 種類落石を用い、 切土のり面で実施する。 また、. 小段. モノレール仮設による石の運搬を行い、同一な 石を用いた繰り返し実験を行う。 図1に実験サイトとカメラ位置を示す。 実験. 幅広小段. 標尺 側面 カメラ. は3つの断面で実施する。 落石対策工としては、 断面の最下端の小段に土堤を設置し、 投石小段. 電球. 土堤. から最下端小段までの落石の落下高さは約 30m である。ここでは、小段の地盤状況及び逆 勾配の落石速度低減効果を検討するため、それ ぞれの投石断面では、最下端小段に異なる構造 の底面を設置する。3つの断面では、断面形状. 平面軌跡図 正面カメラによる観察. 最下端 の小段. 投 石 小 落石 段. 地形. はほぼ一致、最下端小段は、A は裸地及び勾配. 正面カメラ 植 生 工. 10m 1:1. (a)平面図 標尺 1.5m. .2. 小 10m 段. なし、Bはコンクリート張り工及び勾配なし、 Cはコンクリート張り工及び約7°の逆勾配. 1:. 1.. である。 10m. 撮影範囲. 面的な運動を計測、正面からの撮影により、. 正面カメラ 4m 最下端 の小段. 影を行う。側面からの撮影により、落石の断. 幅 広 小 段. 2. 落石運動の計測は、正面及び側面からの撮. 3m. 1. 1:. (2)落石運動の計測. 2. 断面軌跡図 側面カメラによる観 察 裸 地. 土 堤. (b)断面図. 落石の平面的な動きを確認する。落石運動を. 図1. 実験サイトとカメラ位置. 正確に計測するため、側面には4台のカメラ を設置し、それぞれのカメラは落石軌跡の1部分を撮影する。正面には2台のカメラを設置し、落石の3次元 的な動きを記録する。さらに、落石の動きを正確に校正するためには、落石軌跡を定める標尺を多く設置し、 標尺板の位置を実測する。 ここでは、側面4台カメラにより、落石の全体的な断面軌跡を計測するため、各カメラの撮影時刻を統一し なければならない。そのため、それぞれのカメラの撮影範囲内に電球を設置し、投石直前に電球を点滅させる ことにより、同期信号を記録する。画像解析する際、投石直前の電球の光った時刻を用いて各カメラの時刻を キーワード:落石実験、切土、のり面、落下物、対策工 連絡先:〒194‑8508 東京都町田市忠生1−4−1 TEL:042‑791‑1621(代表). -666-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-A333. 統一する。 また、実験ではデジタルビデオカメラ(ソニーDCR‑2000)を用い、撮影は、通常 1/30 秒間隔で行われるが、 今回の実験では、高速で移動する落石の鮮明な画像を得るため、1/15 秒間隔で撮影する。 (3)実験の手順 一般の斜面と比べて、 切土のり面は比較的単純な斜面である。 落石は最急勾配を落下すると考えられるため、 測量による落下ルートを事前に予測し、投石断面沿いに標尺を設置する。そのため、設置する標尺が落石の抵 抗障害とならないように、実験は①標尺の設置、②撮影開始、③標尺の撤去、④落石の投下の手順で実施する。 このような測定方法では、標尺撮影と落石運動撮影が分. 表1. 実験に用いる石及び実験ケース. 径[cm] 石の 石の名 番号 前 長径 中間径 短径. けられて、落石運動の画像上では標尺が入っていない。そ のため、画像解析の際、得られた標尺画像を落石運動画像 と重ねることにより、落石軌跡を求める。. 重量 [KN]. 投石回数 A. B. C. 1. 大(1) 73. 57. 53. 5.34. 1. ‑. ‑. 2. 大(2) 86. 64. 49. 5.34. 1. ‑. ‑. (4)実験ケース. 3. 中(1) 58. 55. 50. 2.74. 3. 3. 3. 表1に実験に用いた石の形状、寸法及び実験ケースを示. 4. 中(2) 50. 45. 44. 2.25. 1. 3. 3. す。実験は、自然石5種類、擬石2種類の石を用い、最大. 5. 小. 32. 28. 28. 0.64. 3. 3. 3. 自然石の重量 5.34KN、全部の実験ケース数は 42 である。. 6. 擬石小. 30. 30. 30. 0.62. 5. 3. ‑. 7. 擬石大. 50. 50. 50. 2.74. 4. 3. ‑. 18. 15. 9. 3.実験結果. 合計. 撮影した映像から、コマ毎の静止画(図2)が得られる。 落石軌跡は、①全ての静止画より落石中心座標を解析する方法(全コ マ解析法と呼ぶ)、②落石運動形態を区分し、転がる運動の場合では、 5コマ毎に1コマの静止画を解析し、落石の平均的な速度を求め、跳 躍運動の場合では、離陸点と着陸点(静止画)の落石中心座標及び跳 躍時間を解析し、落石の自由落下軌跡を算出する方法(特徴点解析法 と呼ぶ)、2種類の方法が考えられる。 図3と図4に両方法による実験結果例を示す。図3は、両方法によ る得られた落石軌跡で、両者の軌跡はほとんど同様な結果を示す。ま. 図2 静止画像 (図中:→は落石位置を示す). た、図4は速度と水平距離との関係で、方法①の場合では大きなバラ ツキを示す。これについては、コマ毎に静止画を解析する際、画像を. 読み取る誤差が大きな原因である。一方、方法②の場合では、比較的スムーズな速度線を得、より正確な落石 速度分布を計測できたと考えられる。今回の実験においては、画像解析は特徴点解析法を用いることにした。 X [m] 0. 10. 20. 20 30. 40. 0 特徴点解析法の軌跡 全コマ解析法の軌跡. 10. 15 速度 [m/s]. 落下高さ [m]. 落石始点:X=0. 特徴点解析法の速度 全コマ解析法の速度. 50. 10. 5 20. 落石始点:X=0 0 0. 10. 20. 30. 40. 50. X [m]. 30 図3. 実験結果例(軌跡図). 図4. 実験結果例(落石速度と落下水平距離). 参考文献 1) 高橋. 克好:東名高速道路(改築)供用線に近接した法面工事での安全管理、基礎工、Vol.20、No.7、P82‑88(1992.7). -667-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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