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費用・収益の対応概念について(2。完) −1940年代の動向−

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(1)

費用・収益の対応概念について(2。完)  

−1940年代の動向−  

田 中 嘉 穂   

3.原価計算原則の制定軋閑適して   

(1)原価計算原則のスデー・トメソトに.関する委員会とその見解  

1946年10月末に.A.A.A.の特別委員会が構成され,1941年のステ∵−トメン   トを再検討するためにその活動を開始しほじめた頃,同時に常務委員会は原価   計簸の基本原則をも検討する時機が到来したと判断して:いた。そこでA.AりA.  

では「原価計算原則のステ」−トメソトに関する委員会」(the Gommittee on   Statement ofCost Accounting Principles)が構成され,1947年2月に最初  

(1)  

の審議が行なわれることとなった。   

らようどその当時は−・般会封原則への関心が著しく増大しており,また戦後   ロビンソY・バットマン法(Robinson−Patman Act)や州不公正取引防止法  

(stateunfairtrade practices acts)のような法的規制によって.個別企業へ   の公衆の関心が高まっていた頃であり,原価計算原則ほそのような社会的背景  

(2)  

と呼応する形で検討が開始されたようである。   

かくしてやがてその委員会の検討の成果は1948年1月に公表されることとな   った。しかしそれほ.委員会の名紅よる公式の駄一見解として発表されたのでは  なく,委員会内部で調整された内容のほか紅むしろ各委員の個人的見解をも含  

(1)W・H・Read, Cost Accounting Concepts:Introductory Statement〃,the   

Accounting Review,Vol・ⅩXIlI,No・1,Janl,1948,p・28・  

(2)Ibid・,p.31.   

(2)

費用・収益の対応概念について−(2 

・完)  

−∂J一   265  

(8)  

めたものとして公表されたようである。そ・れは正式のスデー・トメソトに盛るぺ   き内容紅関して広くA・A・阜・の会員に意見をもとめることを主眼としており,  

(4) 「…あくまで試論的なものであるい・√」とことわりを述、べてし、る。   

かくしてこの試論的報告は,「原価計算の諸概念」という統一ま題のもとに・,  

4人のメンバー・により執筆が分担された。   

そのうちの一人であるReedほ.,導入部の執筆を分担し,主として委員会の   合意事項をとりまとめたようである。彼の論述常よると,原価計静の目的ほ三   つ掲げられている。すなわち,「原価計算」の目的は,(1)企業体内部の実績   の原価を最小化する(the minimization ofcostsofperformance)のに役.立   つこと,(2)財政状態と純利益(netin甲me)の決定に・おいで基礎となる情   報を提供すること,(3)特に企業経営の特殊な問題の解決に・役立つように・設  

(5)  

封した原価資料の集積を準備することである。_j   

しかるに原価計穿の現状ではそのような目的に.十分応えうるように・整備され   ていない。特軋利益決定目的のような公的な機能の面で多分紀久けるところが   あると考えられる。「原価計算諸活動は.,主として:内部管理(intemalmanage−  

ment)に意義があると伝統的に見られていたから,原価計算の方法論(cost   accountingmet王Idology)は,個別企業の必要性の仮定や便宜との関連で展開  

される傾向があった。・一腰財務諸表紅与え.られでいるような公共性(publicity)  

が欠けているという点ほ,原価計簸諸活動に.おいて原則または手続について画   一・性(umiformity)がはとんど存在しないような印象を刺激するものである。   

この印象ほ,原価デー・タの言己録や報告の実務に.画一・性が著しく乏しいことを  

(8)  

反映す・る研究調査の成果によっても支持されている。」  

(3)Readの所論は委員会の試論を要約したものであると,著者自身がことわってレ、る    が,他のメンバ」−の所論は,どの程度合意に.もとづいているのか,あるいはどの程度    個人的見解であるのかほはっきりしない。しかし「委員会」の意見として公表されて    いない点も勘案して,各論者の見解はそれはど調整されたものではないと思われる。  

(4).H.Read,Op.Cit..,p.28.  

(5)Ibidい,p.29.  

(6)Ibidい,pp.30−1.   

(3)

第49巻 第3・4号  

ーー 5ご・−   266   

かくて■,他の三人の委員会のメンバ」−によって原価計算の三つの目的のそれ   ぞれが詳論されるが,そ・のうちで籍この目的の利益決定と原価釘算との関連に   ついて:はKendrickが執筆を担当して.いる。次節において,費用・収益対応の   概念との関連で彼の所論がどのような意義をもつものかを検討したい。  

(2)「原価計算と利益決定との関係」に.ついて   

Kendrickほ.,原価計穿と利益決定との関連の問題を次のように展開してい   る。彼の展開は箇条書き的に述べられているわけではないが,われわれの直接   の関心事でない諸点を簡略に記すために,まずそこでの展.開の順序にしたがっ  

く7)  

て.要点のみを述べることとしたい。  

(i)あらゆる会計の基本的目的ほ.,ある問題の解決のために利用可能な基   礎的情報(b争Sic data)軋関心をいだく人々に・,企業の財務的事実紅ついての   十分明細な記録を設定することである。原価計算も,−・般会計と同じく単一・の   調整された理論体系(a sing1e coordinated bodyoftheory)にもとづいてデ   ータを集収,記録,配分,設計,要約,記録するために利用され,また両者と   もある目的に役立つという機能をもつものであるから,その意味で原価計穿と  

−・般会計とは全く別個のものであるとほ考え.られない。   

かくして:財政状態および利益の決定のための原価計算の基本的機能は,財務   的事実を加工して:,その目的のために,利用しやすい基本的形式(basicform)  

を整えるべく−・定の財務的事実の記鐸を利用することである。そのようなもの   として原価計算ほ.−・般会計の上紅積み重ねられ(superimposed)てそれを補   足するものとして一存在し,基本的に」は−・般に.認められた会計原則に.誘導される  

ことに,なるけれども,加工過程(the refining proce亭S)軋固有な基礎的概念   に.もとづく加工手続(左refiningprocedure)が追加されること紅なる。  

(ii)何かある目的を達成するための復姓な手続の背後に・は,単純な出発点   があるにちがいない。その一・つの出発点は取得原価(原始原価)である。明ら  

(7)H.W.KendIick,粥Cost Accounting Concepts:The Relationship of Cost    Accounting toIncome Determination〃〉the Accounting ReviewIVol・ⅩⅩⅠⅠII  

No.1,pp.35−8.   

(4)

費用・収益の対応概念について(2・完)   −∂3−  

267  

かにこれから作成される情報ほ利用が限られるけれども,それに.よって.貨幣的   事実がそのまま表現されること,またたとえげ原価と現在あるいは将来の価値  

との関係のようなその他の関連諸事項を調査する出発点になる,という点です   ぐれている。  

(iii)原価計算の一つの基礎的な考え方として次の点の合意が得られるであ   ろう。明らかK,生産性(productivity)に員献する原価のみ.,たと.え.その貢献   が価値の追加によるか他の原価の相当の引下げによるかに.よらず,そのような   原価のみが,製品棚卸資産勘定を経過するこ.とが認められるべきである。  

(iv)前記の基礎的な思考にもとづいて正確に.原価を測定することが不可能   な場合が多い。たとえば結合原価,様々な有形固定資産の減価償却費,無形資   産の減耗償却費などについて販売単位と棚卸資産へ原価を配分することほ,・科   学的軋立証可能な配分をするというよりは,会計士の推測や判断を反映したも   のである。そこ.で原価配分の正確性を維持するために,達成可能な最も「科学   的に引算される」基礎(abest scientifica11yconputed basis achievable)  

紅従って一層して計算するこ.とが容認されるべきである。   

また棚卸資産原価のエ種への配分,管理費の製造・配給活動への配分のよう   なその他の問題は,原価配分の最も思慮醜くて:合理的な集計場所(resting   place)に.ついての方針や手続が会計士紅よって採用されることに.よって解決  

される。   

これとの関連で,標準原価過程の導入ほ,原始原価理論を歪めるものでほな   い。原始原価会計と同じく,それに.よる結果ほ正しい期間利益の決定紅役立つ   のみでなく,生産要素の効果的利用紅ついてのよりすぐれた尺度を提供する。  

(Ⅴ)有能な経営者は,企業の生産性牲・役息つと思われる生産要素にのみ支   出し,もしそれが収益の産出に・十分に・利用されない場合に.ほ,経営判断の誤り   を示す不本意な損失が生ずる。損失の責任は,経営者にとって統制力のない企   業外の事象によるものである時のみ.軽減される。   

いずれに.しても明らか紅生産性紅貢献する原価のみが棚卸資産を通過するこ  

とが認められるべきで,他の原価の消費は非生産的な損失として別紅区分され   

(5)

第49巻 第3・4号  

−・Jノ ーーー  

268  

るべきである。  

(vi)原価計静ほ,支出による結果(生産財)を素胡として受取り,首尾一  賞した方法によって加工し,最後にその期間中のあらゆる支出を最終的な集計   場所,つまり(1)生産目的に役立たない損失,(2)販売とともに費消する部   分,(.3)将来の収益の産出のために利用されるべき残額に分割される。したが  

って\原価計算は,利益の算出のために放出された(released)原価の対応(mar   tching)に著しく役に.立つ。  

以上がKend工ickの展開の順紅したがったその概要であるが,そこでほ利益   決定目的に役立つ原価計穿の基礎的思考が述べられている。ここまでの展開に  関する限り,費用・収益対応に関連して何が新しい展開といったほどのものは  標準原価計昇に触れる以外は.,ほとんど見られない。   

しかし上記の論述のあとで最後に.次のように言及する点ほ注目されるぺきで   あろう。著者は,「期間利益の決定のために,諸勘定において\原価の放出(cost   releases)を適切砿処理するための多くの理論が発展しとして,計算形式  

」二.両極におかれるべき二つの原価計算理論化言及した。   

そのうちの「・一・方の理論では,次のことせ規定する理論が展開されている。つ   まりそれは,(1)製造活動が明白に跡付けられる直接原価(clearly traceable,  

direct costs)のみが適切に製品棚卸資産勘定を通過させられること,(2)そ   の期間の間接原価(indi王eCtCOStS)ほ7O・L−ルされて,一L回だけの野分操作  

(onlyonea1location make)として,その全体額のうちでその年の売上製品   部分に相当する固塊部分(alump−Sum pOrtion)が製造売上原価に付属する   もの(an adjunct)として処理され,間接費の7OL−ルの残額は直接費で評価さ   れる末販売棚卸資産と結合して流動資産として処理されること,(3)財産税,  

固定資産の減価償却費,工場保険料,その他同様の項目のように.明らかに.『時   間原価』または『期間原価』( time 0工・ pe工・id costs)である原価は,その   期間の営業費用勘定(theoperating−eXpenSe aCCOuntS)紅直接紅借方記入さ  

(8)IbidJ.,p..38.・   

(6)

費用・収益の対応概念に.ついて(2・完)   −さ∂− 

269  

(9)  

れることである。」   

ここにいう形式の原価計算が,具体的に.どのようなものを指すのかほ必ずし   も明白でほないが,直接原価計算制度に/言及したものと解釈することはできな   いであろうか。そのよ・うに解釈した野合に・は,上記の(1)は変動直接乱(2)  

ほ.変動間接費,(3)ほ固定間接螢の処理を解説したものであるといえよう。  

このような解釈の適否を確かめるためには.,H.W.Xen血ickの別の著書や論   文などで彼自身の私的な見解を確かめてみることが適切であるが,われわれの  

(10)  

調査した限りでほ,Kendrickの論文ほ他K・一点しか見当たらず,しかもそれ   はわれわれの解釈を確かめうるようなものでほなかった。   

それでほ原価計算原則紅関する委員会の委員の間でほ,直接原価計算紅つい   て議論が行なわれたであろうか。Ⅹen由ick以外のメンバ−・に・よる所論の展開   をみても,結論的にはその点ほ必ずしも明白ではなく,むしろ制度としての直   接原価計罫を前向きに評価しようとの積極的な.意識ほ特になかったよう紅.駁わ  

(11〉  

れる。  

(9)王bid・  

(10)Hazen W・Kendrick, Need forAccountingintheLawSchooICurriculum,,,  

the Accounting Review,March,1931 

(11)たとえばReadが,原価計算の限界として,「間接費の配購」に・固葡の弱点を指摘   して次のよう紅述べる箇所がある0「原価計算は管理用具(a manageI−ialt00l)とし   て発展して.きたから,財務会罰のような広範な公的重要性があるとは考えられなかっ    た。しかし管理的役立ち(manageIialaid)としてさえも,一億の限界にしばられ  

ている。  たとえば原価会計士砿よる資料への過度の信頼が,ある事兼の失敗の決定的    な要因にな・。たとしても無理からぬことであろう。全体包括的な単位原価数値(alト    inclusiveunit costfigures)を製品価格決定の基礎として盲目的阻用いることは,   

特紅危険である。同様に間接費が原価中心点や部門に配威されたり,あるいは製品系    列紅配威される場合,その部門を稼動させたり製品系列の特定部分を製造・版元した    りする総憬価の算定結果は,間接蟄を配威するのに使用される方法に劣やず,任意的   

であると認められなければならない。非常に多くの原価配成の結果を評価するための    信頼できる規準または基準(cI−iteIiaoI■Standa‡ds)が決められることが大へん望   

ましい。会封士は,特定作業の原価の決定を〝度目の限度と思われるところまで(to    what appearstObethe nth degreeof finiteness)遂しとげるのに余りにも多忙   

であることが多く,彼等の基本的な仮定,つまり間接費の配戚法に周有の弱点を全く   

見過してしまうのである。」(W・H・Read,Op・Cit‖,p・30・)ここでの論述は,間    接費の配戚への過大な信頼を警戒しているのである 

は,経営管理への変動原価データ,なかでも麿抜原価計弊制度の有用性を意識して述   

(7)

寛49巻 算3・4弓  

ーー 56・一   270   

そうであるとすれば,Kend工ickの上記の展開が直接原価計簸制度に言及す   るものと解釈するのは少なからず強引であるとも考えられるが,次の諸点か   ら,依然としてわれわれはこの解釈を保持していきたいと思う。   

まず策1に,著者ほ,原価を(1)直接原価,(2)間接原価,(3)期間原価   の三つに分類しているが,その分類をより正確にすれば,(2)の間接廉価の意   味は正確にほ間接費全体のうちで期間原価以外のものを指すと解すべきであろ  

う。そう■であるとすれば,ここ.での期間原価は.実質的に.ほ.固定費を意味して:い   ると思われるから,そ・の間接原価の中味は変動間接費であると理解するのが自   然であろう。このように考えれば,(1)の直接原価も実質的にほ変動直接費を   意味するものと推察することができるであろう。   

かくレて変動間接費ほ間接費の項目あるいは項目群毎に配賦する手続をとる   のではなくて,変動費率によって+持して∴製品に.配分されること紅なるのであ   る。   

算二に.このような解釈によると,そこで行なわれている直接原価,間接原   価,期間原価への原価の分類は,変動費・固定費の分解を会計法または勘定科  

目法に.よって分解したものであると思われるが,そのような分解法は当時すで   紅広く普及した方法であるといえる。   

変動費・固定琴への分解の問題は,文献上は1903年Henヱ yHessが変動予   算二を提唱して以来顕在イヒした問題であるといえるであろうが,彼の適用した変  

ベたものかどうかは不明である。   

その他に,変動費・固定費の分離紅関する論述が見られるが,それは原価管理目的   のために変動予算が利用されること紅関連するものであって(W・fI.Read,Op・Citい,  

p.29,ClementL.Stanford, Cost Acco11ntingConcepts:Cost Minimization   and Controlas aFunCtion of Cost Accounting,the AccountingReview,Vol.  

XXIII,No.1,Jan,1948,p小34・);原価計静制度外で変動費・固定費を分離する   こ.と紅関連するといえ.るであろう。   

いずれにしても,これらの論述はせいぜい原価管理あるいは特殊問題の解決の目的  

のための原価計算の役割を述べるものであって,利益決定目的のための原価計算砿つ  

いて述べたものでなく,ましてや制度として−の直接原価計算濫.ついて述べたものでは  

ないと思われる。ただ当該委員会では,変動費・固定費の原価情報の利用が認識され  

ていることは確かである。   

(8)

費用・収益の対応概念について.(2・完)   −57−  

271  

(12) 勒費・固定費の分離法は,単純湛会計法を適用したものであると思われる。そ  

の後1936年にJonathan N.Harrisに・よって明白紅制度としての直接原価計   静が主張されるまでにほ.,変動費・固定喪の分離は,JohnH.Williams(1922  

年),JosephR.Hilge工t(1926年),H.P.Dutton(1928年),Mona工dV.Hayes  

(1929年),C.E.Knoeppel(1930年),G.E.F.Smith(1931年),Alden C.  

Brett(1932年)等によって提唱されたようである。このうちKnoeppelは   Hessに.拠って展開して.いるところから会計法を採用していると思われるが,  

く13)  

他の論者は多分高低点法を適用してし、るとされてこいる。直接原価計算制度が提  

(14)  

唱される紅∴いたった1936年のHarrisでほ,Weberの解釈によると会計法が  

(15) 採用されていたようである。もちろん会計法と高低点法は相互排他的な方法で  

はなくて,並.用して採用することもできたであろう。それ紅較べると統計法が   提唱されたのは比較的遅く,.JoelDean紅よって■それが提唱されたのは1936年  

(16) のことであるとされており,またこの時間消費的な方法がそれ以後急速紅普及  

したとも思われない。   

かくしてこ.こでⅩend工・ickが適用したと思われる会計法は,当時アメリカの   文献や実務で採用された通常の変動費・固定費の分解法であっ■たといえるであ   ろう。  

(12)このような解釈ほ,早川豊,「工業会計発達史(下)」,昭和49年,258〜66ぺ−ジに 

, あるHessの検討から推定される。  

(13)これらの諸点は,Charles Weber, The Evolutionof Direct Costing ,1966,   

pp.16〜23,pp.39〜40,および早川豊,前掲書,258〜66ぺ−i7,303〜5ぺ一汐,  

310【−30ぺ一汐の展開から窺われる。  

(14)早川教授によると,Harrisよりも5年早く,Smithに・よって直接原価計算が提唱   されたとされているが,、Smitbの直接原価計算は必ずしも鮭続的な原価計算制度を念    頭においたものではない。制度外の計算として行なわれることで差支えないことが   

Smith自身に,よって\表明されて:いる。(Cf.G.E.F・Smith, Budgeting Simplified    by Separating Fixed from Fluctuating Costs〃,the American Accountant,  

Vol.16,No.2,Feb.,1931,p.44.)  

制度外の計算にとどまるのなら,Smitbが直接原価計算法の最初の提唱者であると    いえるかどうか疑問である。この場合,藩接原価計算の要件を何と考えるかに・よっ   

て−,直接原価計算の成立時期に.ついての言い方は異なってくるであろう。  

(15)ChaIles Weber,Op.Cit。,p.39.  

(16)Ibid,p.22.   

(9)

ー5β −   第49巻 第3・4葛   272   

第三雁・,1936年に提唱された直接原価計算への関心はその後しばらく停滞   し,−・般に.直接原価計算への関心が急速に.拡大したのは1950年代であるといわ   れている。しかしすでにMarpleが指摘したように,1946,7年頃から,直鉄  

原価計算への関心が−・般化する徴候があったといえるのではなかろうか。・その   ような証左としてMa工・pleは,直接原価計算に関するいくつかの論文がこの頃  

(17)  

公表されたことを挙げている。したがってこの頃から直接原価計算制度への言   及がなされたとして.も全く突飛なこととはいえないであろう。事実Webe工 も,  

彼自身の詳細な直接鹿価計算に関する文献目録の中で,原価計算原則に関する  

(18)  

委員会の委員のうちではKendrickの所論のみを挙げている。   

常田に,原価計算原則に関する委員会のメンバーによる−−・連の論文は,必ず   しも委員会の合意によるものではなくて,合意にもとづく部分は主としてReed   が「序論.」にまとめていて,他の論者ほむしろ自由紅個人的見解を扱れきして   いるように思われる。各論者の見解ほ必ずしも調峯されたものではなく,した   がってKendrickだけが直接原価計算制度に言及したと考えても,その点での   不自然さほ消散するであろう。   

このような理由からわれわれは,上記のKendrickの論述は,直接原価計算   制度について触れたものであると考えたい。   

Ⅹendrickは.,さらに.もう−・つの原価引算理論については,次のように言及し   ている。「もう一・方の極では,次のような理論が展開されている。それに・よると  

(17)Cf.Raymond P.Marple,パHistoricalBackground ,in N・A・A・, National   Association of Accountants onI)irect Costing〃,1965,pp.9−10.   

そこでは直接原価計算への関心が−・般化する徴候として,次のHaIでi$の所論およ   びその他を挙げている。  

Jonathan N.Harris,以The Case Against Administrative Expenses、in    Inventory ,theJournalofAccou7!tanCy,Vol・82,No・1,July,1946,  

Philip Kramer,粥Selling Overhead toInventor・y〃,N・A・C・A・Bulletin,  

Vol.28,No.10,.Tan。15,1947,  

CecilL.Clark,以Fixed ChargesinIdventoriesn,N.A.C.A.Bulletin,Vol・  

28,No.16,ApI■i115,1947・  

Jonathan N.Harris, Direct Costs as an Aid to Sales Management〃,the   ControlleI,Vol.16,No.10,Oct.,1948.  

(18)Charles Weber,Op・Cit小,p・106・   

(10)

蟹用・収益の対応概念について(2・完)   −∂9−  

273  

その期間中に発生したあらゆる無益でない原価(nonwastefulcosts)は,同   じ期間の産出物を生産するものと見なされ,さらに連続的な配分・再配分の過   程によって棚卸資産単位に.凝着すると仮定され,またそれに応じて定期的財務  

(19)  

帝表で流動資産またほ売上原価として扱われるのである0」多分,この理論は総   原価計算を理想的な原価計算とする考え方であろう。   

著者は,この両理論に対して次のように論評している。まず前者の「直接原  

価計算」理論については,「この理論によると,企業の効率的な経営に不可欠で  

あると考えられる多くの貴重な原価事実(costねcts、)が利用されなくなるで   あろう。〔したがってユ原価計算制度の苛酷な要請(thee女actingrequirements)  

に対する必要性ほ,あるとして.もはとんどなくなるであろう。さら紅この方法   ほ,生産的原価と非生産的原価(prcductive and nonproductive costs)を区   別しておらず,こ.の区別は正確な期間純利益と棚卸資産残高の決定に・とってこ不   可欠である。この方法は,非生産的原価が損失つまり期間原価として表示され  

ることを認めないであろうし,また固定資産の減価償却費,工場保険料等のよ   うな原価の適切な金額が製品に借方記入される,つまり各期間に配分されるこ   とを認めないであろう。この理論に.よると,『資本的支出対収益的支出』方式  

(a capitalvs.income charge basis)によって支出を分割することを決定  

(20) する必要性ほ,重要でなくなるらしい。」   

またもう−・方甲総原価計静理論紅対しては次のように論評して几、る0「この   理論において必要とする直接費・間接費の様々な配分・再配分(allocations,  

reallocations,aSSignments,andreassignments)は全く数限りないもの   となるであろう。あらゆる製品原価および期間原価ほ,あらゆる消費場所で  

(atevery pointofrelease)完全にI分析されることに・なるであろう。この理   論で要求される多くのステップを経て原価を追跡することは,非常町広範な勘   定分類と非常に複雑な原価制度を必要とするであろう。さら紅,そのような制   度を運営する原価ほおそらく高価なものとなり,かくて準備された明細のうち  

(19)H.W.KendIick,Op・Cit・,p・38・  

(20)Ibid.   

(11)

ー− 60 −   第49巻 第3・4弓   274  

の相対的に少ない部分が利用されること紅なるであろう。   

最後に,この方式が担う判断紅よる任意的な多くの原価配分ほ.,この方何で   の原価計算の発展が好ましくないという結論を導くことに.なる。この考え方を   最終的に,表明するものは,唯一・の費用項目である製品売上原価(me工Chandise  

(21)  

COSt Of sales)が登場する損益計算書であることに注意すべきである。」   

結局,両理論Kl対してKendrickほ消極的な態度をとっているが,それに,代わ   るものとして彼ほ.,両者の調整物である原価計算が望ましいと次のように主張   している。「両理論ともある程度までほ弁護できるものである。しかしいずれの   方法も,経営者が企業の諸活動をコントロールする紅あたって,かくて集計さ   れた原価を十全に.利用することを可能紅するものでほない。たとえば,一・方の   理論においては固定資産から放出される原価部分(減価償却費)ほ棚卸資産価   偶に貢献するものとは考えられていないし,しかるにもう一方の理論払おいて   はあらゆる種類の無益でない原価ほ棚卸資産を通過して流れていき,どの原価   も醜聞原価とは考えられていないであろう。   

経営者は,最初に入手した財の性質・数畠・金額,および企業をうまく操業   させるためのそれ以後の財の放出に眉任があるから,さらに・また原価の基本的   利用の一・つはコントロ−ルに関する報告を経営者に供給サーることであるから,  

勘定帳簿で原価を記録し,分類し,分離するにあたって.利用される方法ほ.,得   られた結果が主としてそのような目的のため紅利用可能であるこ.とと、なるぺき   であろう。論理的にほそれは,これら『時間原価』または『期間原価』の適切   な分離を可能に・する,上述の両理論の調整が採用されるつきであることに・な   る。このことほ,コントロ−ル報告(controlreports)および結果として生ず   る純利益数倍匿・よって表わされるような経営業績(managerialaccomplish−  

ment)のより合理的な反映がそれ紅よって実現されるとの仮定に.もとづいて行   なわれるぺきである。さら紅そのような調整は,含まれているその他の相互に 

(22)  

矛盾する考え方を排除するの紅も役立つであろう。」  

(21)Ibid.  

(22)Ibid.,pp.38−9。   

(12)

費用・収益の対応概念に.ついて−(2・完)   −6j−   

275  

著者の見解は必ずしも明確でない点を含んでいるが,そ・の見解を要約すれば   次のようにいえるであろう。経常者はできるだけ経営括動の生産性に役立つ原   価要素を購入し,それを効果的に利用することを考えるわけであるから,経営   者のコントロール責任あるいは経営業績をあらわしうるような原価情報ほ,そ  のような活動の成果を反映するよ.うな情報であるこ.とが望ましい。そ・こで製品   を生産・販売す・る経営偏動においては,生産性へ責激する原価の「貢献」を追   跡することに.よって,製品の原価を確立し,同時に非生産的原価(損失)を区   分することが必要になる。   

ところで直接原価計算理論に.よる原価情報でほ,十分な単位当りの原価情報   がえられず,かつ非生産的原価も生産的原価から十分に・区別されて.いない。他   方総原価計算理論による原価情報でほ.,任意閉な原価配分の機会が多すぎて十   分信頼するに.足る情報がえられない。   

そこで現段階における経営者のコントロール責任をあらわすコントロール報   告(損益計算書)でほ,両者の折衷として.,製造原価を製品原価とし,販売費  

・−・般管理費を期間原価として処理する通常の原価計弊制度が支持されると主   張するのであろう。  

(3)Ⅹendrickの評価   

Kendrickほ,′利益決定目的の原価計静は基本的には会計原則にしたがうけ  

れども,原価計算に飼いてはそれに固有の処理手続が行なわれており,したが  

ってそのような処理手続ほ.原価計算に固有な概念によって導かれるこ.とになる  

としている。たとえば原価を製品に関連づける「生産性への貢献」という基礎  

的概念は,その−・つであると考えられるが,この概念自体が原価計算において  

個有の意味をもつのではなく,期間損益計算に.おける費用・収益対応の観点に 

関連させること紅よって:意義あるものとなるのである。基礎的な考え方におい  

ては原価計算と期間損益計算とで共通する点があるから,生産性への貢献紅し  

たがって算定された製品原価は,部分的にでほあるが費用・収益の正しい対応  

Kl役立つ情報を損供することができるのであろう。Kendrickの展開において  

そのような認識が見られるが,こ.の点でほ従来の対応の考え方を原価計算的な   

(13)

第49巻 算3・4号  

ー 62 −   276  

立場から見なおしているという点以外は,特に対応に.ついて新しい主張またほ   より具体的な展開が行なわれているというはどのものでほないであろう。   

しかし彼の展開で直接原価計算に.触れてこいる点は特に注目に値いするであろ   う。なるはど期間損益計算の立場から直接原価計算に・言及したのはKend工■ick   が最初でほ.なく,すでに1940年に・Paton卑よびLittletonによっても直接原  

(23)  

価計静が批判的に言及されている。そ・れにもかかわらずⅨendI■ickが注目に低   いすると考えられるのほ,公表のタイミング紅よるものである。既に述べたよ  

うに,適槙原価計昇制度が文献上明白に主張されたのほ1936年であるが,それ   以後連接原価計算への関心は細々と持続したけれども,一・般に値接原価計算が   注目され出したのは1950年代に入ってからである。しかし1950年代に、入る間際   の1946〜8年頃にはすで紅,直接原価計算への関心が拡大する兆しが見えはじ   めていたのである。より−・般的にいえば,Kend王ickの論文自体が直接原価計   静への関心の高まりの一つの証左ともいえるであろう。ちょうどそのような時   期にKendI・ickはいち早く直接原価計静が期間損益計算におよばす効果を意識  

して,しかもそのこ.とを原価計算原則のステートメントの予備的論文の申で触   れたということは,それ以後に続く時代的な意義という点で一つの意味をもつ   のではなかろうか。   

しかしながら利益決定目的からの直接原価計算に対する著者の評価は否定的   であり,またそれを否定する理由も,従来の費用・収益対応の有力な根拠であ  

った製品の生産活動への貢献という観点に反するというものであって,その点   では1940年の頃からの主張を継承しているといえるであろう。したがって.直接   原価計静からのデータ紅.よる期間損益計静を積極的に容認しようとするよ.うな   立場ではなくて−,むしろ逆に伝統的な期間損益計算の立場から直接原価計算に 

よる損益計算方式に.批判的な態度をとっている。しかしながらⅩendI ickがそ   のような意見を表明する必要性を感じたのは,おそらく期間損益計算の立場か  

らも直接原価計算が無視しがたいはど注目されはじめた時代的背景があったか  

(23)W.A一.Patonand A・C.Littleton, AnIntroductionofCorporateAccount− 

ing Standards〃,1940,pp.68〜9 中島省吾訳,「会社会計基準序説」,昭和42年,   

117{一18ぺ一汐。   

(14)

費用・収益の対応概念について(2・完)   −63−  

277  

らでほなかろうか。直接原価計算の発展の初期にあたる頃で,期間損益計罫の   立場から直接原価計野について何らかの意見を表明したのは多分これが初めて  

であろう。   

ちなみ軋,1946年N.A.A.のリサーーチ・シリーズ彪7として公表された,  

N.A.A.の研究委鼠会による「原価の利用日的と分類」に.関する見解でほ,  

以後の研究委員会に.よる研究活動のためのガイド。ポストとして,原価計算領   域での広範な問題の整理を行なっている(したがってそ・れぞれの問題領域払お   ける問題に対する解答ほ,以後のN.A.A.の研究活動の成果に期待してこいる   のである。)が,そこでは問題意識としてさえも期間損益計算と直接原価計弊制  

(24)  

度との関連についての言及はいまだ見られなかった。  

(24)Cf.N.A.,C.A。,uThe Uses and Classiiications of Costs ,N.A・C.A.   

Btllletin,Vol。ⅩⅩVII,No巾18,May15,1946,SectionII,ReseaIChSeriesNo・  

7,pp.940−46.そこでは原価計算の目的ほ次の五つであるとされている。つまり,   

a 棚卸濫産評価を含む期間利益の決定,b.予算設定(budgeta王y planning),C・原   価管理,d.価格政策,e.諸計画および諸政策の短期的適用(curIent applications    of pユans and policies)である。  

そ・のうぅa・の期間利益決定自的でほ,三つの決定の段階が認識されて小る。  

1.鹿本的支出と収益的支出への原価の分類と算定。  

2.収益的支出の製品原価と期間原価への分類と討算。  

3.製品原価の売上原価と棚卸資産原価への分類と計算。  

これらの段階を経過して,最終的虹当年度収益に対応される原価と次期以降に繰越さ   れる原価とが分離されるのである。  

われわれの恵接の関心事である製品原価と期間原価の問題では,次のよう把・述べら    れている。ト般紅,製造原価ほ製品原価として扱われるが,一一般管乱マーケテイン    グと配給,および財務の原価は期間原価としてあつかわれる。」とし,この娼域で生ず   る問題の例示として挙げているのは次のような諸点である。   

「1.−・般管理および財務費は,全体として期間原価としてあつかわれるべきか,そ   れとも製造と配給が主要な鶴能であり,管理(administration)および財務咋第   二次的または用役提供機能であるという理論によって,一部は製品原価として一部   は期間原価として製造および配給に・分割されるべきか。  

2.期間のすべての固定製造原価ほ製品原価に吸収されるべきであるか,それとも   正常操業度(a normalrate)で吸収し,未配威残額が期間原価として一あつかわれ  

るべきか。  

3.頗準原価が使用される場合,どのような時に借方差異は製品原価に含めるより   もむしろ期間原価として(つまり期間の損失として)あつかう方が適切であるか。  

4.原価が製品に割当てられた場合,棚卸資産に配分された原価の−・部を,将来の  

売上高による回収が十分でないと予想されるという理由で,どの程度まで当期の損  

失として期間原価に・振替えることが適切であるのか。   

(15)

第49巻 第3・4号  

ー 6■4 −   278   

さらに.Ken血ickは総原価計算にも言及するが,これに.対しても消極的な態   度をとって.いる。その根拠は,実際問題としていまだ現状に.おいては.生産性へ   の貢献があまりにも慈恵的に測定されすぎると判断されるからであり,そのよ  

うな主張ほ,裏返えせは理論的にほ製造原イ私 版売費,−・般管理費のいかんを   とわずいずれも製品単位に配分・集計す挙のが基本的に服正しいとするもので   あり,その点ほPatonおよぴLittlenton,あるいほ.Gilmanの対応に関する   見解と軌を−・にするものといえるであろう。いずれにしても原価計算の計算技   術的な限界によって,本来あるべき理想的な対応の実施が制限されていると考  

えられているのである。Kendrickの総原価計算に.対する批判は従来の費用・  

収益対応の概念にイ可か新しいものをつけ加えるものではない。   

以上,利益決定目的のための原価計静についてのKendI■ickの見解でほ,期   間損益計算に.おける対応概念紅ついて特別に目新しい主張はなされなかったと   いえるであろう。しかし期間損益計算の立場から直接原価計算を意識して,そ   れに対する意見が表明されたのは注目すべき点であろう。そ・こでは直接原価   計算制度から得られる情報をそのまま期間損益計算に採用すれば,鱒来のもの   と異なる対応形式にもとづく損益が算定されることを意識して,伝統的な期間   損益計静の立場からそのような対応の在り方に.批判的な態度が表明されてい   る。少なくとも利益決定目的のために盾接原価計算を利用する場合に.は,費用  

・収益対応の立場からそれの正否が検討されなければならないとするのであ   る。  

4.「鹿価と収益の対応の誤り」について   

(1)あらまし  

1940年代は費用・収益の対応の問題を主題に掲げた論文は数少なかったが,  

その中でBlockeIほ対応問題を取上げた論者の山人である。しかしそこでほ対   

5..研究・開発費は製品原価であるのか期間原価であるのか。」   

これらの論述紅は眉接原価計算制度に対する問題意識は全くもたれていないといえ  

よう。   

(16)

費用・収益の対応概念について(2・完)   −65−  

279  

応思考の概念的検討が行なわれたというよりほ,むしろ具体的項目ごとに対応   の方法が展開されている。われわれは.,そのような具体的な展開にひそんでい   る当時の対応概念についてその基本的な特色をさぐりあてたいと考えた。   

Blocke工は当時の対応の実態を調査するために,アメリカ中西部の工企巣纏   営者と公共会計士(public accountants)に面接調査を行なうこととした。公   式の質問用紙は.用いずに.,25回の面談に・よって調査が行なわれた。そのような   方法償よって,多くの企業に見られる対応を誤った項目とBlockerのみならず   はば面接老も同意した正しい対応の在り方とが討議されたのである。   

対応を誤った例としてそ・こで取上げられた項目は次のような・ものである。そ  れほ,棚卸資産評価損(低価主義の適用による),受入・検収費(receiving   andhandlingcosts),仕入割引,副産物原価,販売費,研究開発費,ストラ  

イキ・ロックアク†・材料不足・その他の異常損失,休暇手当・賞与・従業員   贈与(vacation time,bonuses,andgifts to employees),季節的遊休能力   費,工場間接費差異(予定正常製造間接費配賦率が採用される場合),標準原価   差異である。それぞれの項目について誤った実務と正しい対応の仕方とが検討  

されている。   

Blockefが実務を検討する基礎とした対応の基本的思考は次のようである。  

「もし利益が正確に測定されるべきであるなら,収益を会計期間に配分するた   めに.採られる方法のいかん紅かかわらず,そのような収益を創り出すの紅必要  

(25) である原価が,同一・期間に配分されなければならない。」この引用の前後に見ら  

れる収益,費メ軌 利益の定義ほ,A.A.A.の1941年および1948年のスデー・ト   メソF・に関連しているから,Blockerは何か新しい対応思考の展開をめざして   いるのでは.なく,むしろ一・般に認められる対応思考の適用上の問題を扱おうと   考えているといえよう。   

われわれほ彼の展開紅.したがって項目どとに検討するのではなく,対応思考   の適用が異なる形態どとに要約的に.見ていくこととしたい。  

(25)John Gu Blocker, Mismatching of Costs and Revenues〃,the Accounting  

Review,Vol.XXIV,No.1,.Tan‖,1949,p..34.   

(17)

ー 66■ −   籍49巻 第3・4号   280  

(2)対応の方法   

実務そ対応を誤っていると思われる項目を取上げて漕者は対応の方法を次の   ように述べている。   

まず対応思考が事実上無視されている項目として副産物原価の例があげられ   ている。実務ではノ,一項でほ副産物の棚卸資産原価を無視し,他方副産物の販   売収益ほ「その他の収益」として計上することが多い。しかし季節的状況等に 

より副産物の生産と販売の時期がずれる場合糾よ,このような処理は対応を誤   らせることになるであろう。厳密に.は,分離点で主産物と副産物の原価を分離  

しないいかなる方法も対応を誤らせるであろうが,「その他の収益」方式よりは   満足できる方式として副産物の販売による見破実現収益を主産物の原価または   間接費から控除する方式がBl∝keIに・よって勧められ七いる。基本的軋ほ,主   産物と同様紅あつかわれるべきであるが,主産物に比して相対的紅重要度の低   い副産物には,正確ではないがより略式の方法が承認されている。   

原価の支出額またほ発生額が確定するのと同じ月の製品に.のみ,その原価額  

を関わらせるのではなく,正常予定配賦率の適用に.よって均等に.製品原価を算  

定すべき項目として,受入・検収費,販売費(将来雇客へ配布される販売用パ   ンフレットの購入,セ−ルス・キヤンぺ−・ンを実施する期間の多額の販売費な   どのような異常な状況での支出項目で,次期以降に腐延べられるべき部分は除   く);不定期な休暇手当・賞与・従業員贈与,季節的遊休能力糞があげられてい   る。これらほ理論的に・は製品原価に含まれるべきものとされているが,実顔の   実務では原価を配分すべき製品を誤って小ることが多い。これらの原価が製品   におよぼす効果は,会計期間全体の製品紅一・様紅及んでいると判断されるか   ら,予定正常配賦率に・よって:同種製品に・劇様の原価が課されるべきである。し   たがって季節的状況によって生ずる実際原価と正常原価との差異額は,会計期  

く26) 未まで繰延二べられることに・なるのである。また同様な考え方紅もとづいて,標  

準原価計算把・おける季節的要因紅・よって生ずる製造間接費の予算差異および遊  

(26)Ibidい,p..41.   

(18)

費用・収益の対応耽念について(2・完)   −67−  

281  

休・超過能力差異も繰延項月として処理されるぺきであるとされている。   

仕入割引は,実務では,現金割引が享受される時点で「その他の収益」とさ   れることが多いが,むしろ現金割引の喪失額がその期の原価費消額として二処理  

されるぺきである。もしその現金割引が経営者の管理能力を越える理由によ.っ   て失われる場合は,消極的な意味把串いででほあるが与 収益の生産に必要な原   価が発生したと見なして−製品原価に含められるとしている。仕入割引を会計上  

どのようなものと理解するかに.よってこその処理の仕方は異なるけれども,ここ   でほ.現金割引を含まない仕入価格を正常なものと考えて,管理不可能な状況に  よって失われた現金割引は,製品の生産のため紅不可避的に発生する原価であ   るから,製品原価に含まれるぺきであるとするのであろう。   

何らかの意図で予定原価が導入されると,事前に製品原価の一・部また鱒全部   が見積られることになるが,事後に・その見積り自体が不正確であったと判明す   ることが多い。その時は棚卸資産原価および売上原価が再調整されなければな   らず,そのよ.うに屑瀾整されるべき項目として:ほ次のものがある。すなあち,  

正常予定製造間接費配戚率が利用される場合には不正確な予定配賦率が原因で   生じた工場間接費差異部分,経営者の管理能力を越える市場価格変動に.よる材   料価格差異部分(原準原価差異),賃率の変化による賃率差異部分(礫準原価差   異),標準が不適切であったこと龍よる遊休・超過能力差異部分(標準原価差   異)である。これらは、見積原価差異または療準原価差異の−・部を構成するもの   であり,いずれも製品原価紅含められるべきものと見なされて.いる。   

研究・開発費はす 大部分の企業では,その原価費消額とそのような原価の費   消からえ.られる収益とを対応させる努力が行なわれていない。研究・開発費の   支出額をそ・の期の営業活動に.課するというのが−・般的実務把なっているようで  

ある。しかし研究・開発費は,それに.よって開発された製品の有効期間にわた   って償却されるように.繰延べられるぺきである。製品の有効命数の見街りは困   難であるが,気紛れに.その期間のみの期間原価とすべきではない。ライフ・サ  

イクル全体に.またがって.償却されるぺき期間原価とすることが奨励されてい  

る。販売費のうちで異常な状況に.おける支出項目(例外的に大きな項目またほ   

(19)

貨49巻 貨3・4号  

− 6β 一   282  

異常な項目)も同様に扱われるべきであるとされている。   

次のような項目は活動の不能率に.よって生ずる損失部分を表わし,発生した   期間の期間原価として処理されるべきであるとされ卑。不能率・見落し・不適   切な内部統制によって失われた仕入割引,ストライキ・ロックアクト・材料不   足・その他の異常損失(非営業項目),経営者の管理能力を超える異常な状況に   おける工場間接費差異(非営業項目),不能率な購買括動に.よる材料価格差異  

(標準原価差異),材料数嵐差異(腰準原価差異),不能率な生産活動によって  生ずる賃率差異(標準原価差異),標準的要請から離れる製造間接費の予算差異  

(標準原価糞異),能率・不能率紅よる製造間接費の遊休・超過能力差異(標準   原価差異),製造間接費の生産能率差異(標準原価差異)がその例である。これ  

らの諸項目は,いかなる意味でも製品の生産活動のために.必要な原価であつた   とは理解されず,したが・つて製品原価を構成すべきでほないとするのであろ   う。   

研究・開発費は,それに.よって開発された製品が市場化されなかった時は,  

その製品の廃棄が決まった期間の損失として処理される。この損失は前の期間   の判断の誤りの修正として剰余金の借方に直疲に計上されるものとしている。  

その他に剰余金紅直接借方記入される項目として,経営者の管理能力を超える   異常な状況の結果として生じたエ場間接費差異部分(予定正常間接費配賦率を   適用した場合の差異)があげられ,これほ剰余金に.直接課されるか,非営業項   目として損益計上されるべきであるとされている。おそらく個別的対応またほ  

「原価計算的対応」の考え方を厳格紅適用すれば,前期損失修正項目ほ,それ   に対応すべき収益が当期の収益でなくて,実質的把.ほ前の期間の収益であると   考えられるから,剰余金の直接の調整が主張されるのであろう。   

最後に.,本来費用として計上すべきでない項目として低価主義の適用に.よる   棚卸資産評価損があげられる。「低価主義は,保守的な棚卸資産評価法であるか  

ら,広く容認されてきた。それを利用すること紅よって,商品販売以前紅は損  

失を記録するが利益は記録しないということに.なる。面接掴査に.よって,低価  

主義ほ小売業(retai1establishments)で依然として広く用いられているが,   

(20)

費用・収益の対応漑念に.ついて:(2・完)   −69−  

283  

エ企業では原価法に取って代わられつつあることがわかった。その方法はある   期間の利益を減少させることになるが,同じ額だけ次期の利益の増加を生ぜし   めるであろう。原価と収益の対応の誤りはまぬかれず,それぞれの期間の損益  

(27)  

が不正確に(incorrectly)表示されている。」つまりここでほ,対応概念は本来   原価主義会計を前提にするものであって,原価の費消額と収益との対応の在り   方が対応の問題であると考えられている。したがってこのような対応思考を前   提軋する限り,費用と収益の貨幣価値的な調整の結果として生ずる損益ほ対応   の問題領域外におかれることに.なるであろう。したがって対応の観点から,時   価と原価との差である単なる評価差額をどのように.討上すぺきかを議論する余   地ほなく,強いて計上すれば正しい対応,したがって正しい損益の計上を療乱   することになるであろう。その点でのBlockeIの立場は.明白である。  

(3)Blocke工の対応概念   

前述のように.BlockeI−は,基本的に正しい対応思考とほ.どうあるべきかとい   う理論的な問題を扱っているのでほなくて,直接的にほ従来の対応思考の適用   の問題として議論を展開している。しかしその展開を詳細に・検討すると,  

Blocke工・および多くの面接者が同意する対応とほどのようなものであるかいく   つかの特色を探り出すことができるであろう。対応概念の特色は,Blocker■の   個別的な検討から推測するはかはないが,それにより比較的広く承認された正  

しい対応とほ何かを知ることができるであろう。それほおよそ次のようなもの   であろう。  

(1)一・般的に・ほ,生産活動への必要性を考慮して,比較的客観的に.測定す   ることができると判断される限り,その項目ほ製品原価として扱うのが正しい   対応を保証すると考えられていた。そのような態度ほBlockeI・の展開にも見ら   れ,その原則にもとづいでできるだけ正確に製品原価が測定されなければなら   ず,たとえば見積原価や標準原価の設定に誤りがあることが期末に判明した場   合にほ,差異の調整によって製品原価を修正し,ひいては正しい損益の算定を  

(27)Ibid.,p.35.   

(21)

第49巻 第3・4弓   284   一・70 →  

めざすのでなけれげならない。また通常の実務でほ期間原価として処理される   販売費でさえも,正常配戚率を使用して季節的変動を均らした製品原価を算定  

し,売上高に対応される販売費を決定すべきであるとしている。   

しかし同じく製品原価といっても,純粋の歴史的原価計算あるいは部分的に   見積原価を導入した実際原価計凱 項目別の予定正常原価(たとえば受入・検   収費)や予定正常製造間接費配賦率を導入した正常原価計凱 標準原価を導入  

した標準原価計算のそれぞれの計算制度に.よって製品原価の概念は微妙に異な   る。製品原価の算定によって費用・収益の正しい対応が可能であるという基本   的な考え方に.おいては共通するけれども,正確な測定上の問題に.なると,製品   原価紅算入されるべき原価概念の相違が期間損益紅影響する。またその袈返し  

として期間原価とされるべき原価の範囲も違って.くるであろう。たとえば実際   原価計算でほ,異常な事態によって−異常な額の損失が発生するのでない限り,  

原価の実際消費額がそれによって一座出された製品に配分される。しかし正常原   価計算では,季節的な原価の変動を均らした製品単位当りの原価が製品原価を   構成し,実際額との差額は会計期未まで繰延べられる。標準原価計算では,単   位当りの原価標準が製品原価を構成し,活動の不能率が原因で発生する標準原   価差異は期間原価となる。したがってたとえば季節的な事情によって生ずる遊   休能力費ほ.,もしそれが算定されるとしたら,実際原価計算では月々の製品の   原価を構成し,正常原価計算では年間の製品に.均等に.ならして製品原価に含め  

られ,標準原価計算では製品原価を構成せず軋期間原価として処理されること   に.なる。   

したがってこのような概念の相違を期間損益計算上の問題として考えた場合  

には,あるべき製品原価の概念に多様性があるため,その結果として費用・収  

益の対応の仕方にもいくつか異なるものがでてこくる。このこ.とほ正確な期間損  

益の測定という点からは正否を検討すべき事柄であるが,少なくとも当時の対  

応思考に.おいては,とかく正常原価や標準原価を指向する傾向はうかがわれる  

が,厳格に他にゆずらないというよりほ,割合い寛容紅あつかわれているよう  

に思われる。したがってBlockeI■による具体的な議論でほ,対応概念が損益の   

(22)

費用・収益の対応概念庭ついて(2・完)   −7J−  

285  

測定を−儀的に.決めるというはどのものでほなく,むしろ−・定の巾のあるもの   として受入れられているのであろう。つまり具体的な対応の形態には様々なも   のがあり,たとえば厳格に実際原価を個別製品に配分することのみが原価の正  

しい対応を保証するというはど固定的なものでほない。  

(2)費用・収益対応の問題ほ,原価主義会計を前提にするものであって,  

費用と収益の貨幣価値の調整の問題は含まれないと示唆されている。したがっ   て低価主義の適用によって棚卸資産評価額の一・部を損失計上することは対応を  

(2$)  

誤らせることになるとされている。  

(3)「正常損失と異常損失(normaland abnormallosses)には明確な  

−・線が画されるべきである。正常損失ほ,営業活動から必然的に生ずるもので   あって,たとえば不均衡な製品の流れに.よって生ずる遊休作業時間に・よる損失  

とか,型の裁断から生ずる材料屑による損失紅よって例示されるように,反後   的な支出となる傾向がある。そのような損失は正常なものであって,管理者に   よって予想されている。それの処理ほ,労務費または材料真の追加的吸収によ   るか,あるいほ別個に記録される場合に.は正常間接費の追加として処理されて   いる。いずれにしてもそれは製品原価となり,それにしたがって実現収益へ適   切に.対応される。   

異常損失は,ストライキ,ロックアクト,材料不足,火災,淡水から生ずる   損失のみでなく,管理者の管理能力を越えており,管理者紅よ・つて予想されて   いないその他のあらゆる損失を含んでいる。調査によると,そ甲ような損失は   一L般に非営菓項目として処理され,したがって製品の原価または当座の営業費  

(28)RobeI■t P・bugueほ,製紛会社での原価・収益対応の問題を議論している。そ  こでの特殊事情として棚卸資産である小麦を取替原価で評価しているけれども,結果   

としては概収原価を収益に対応させた場合と等しくなる傾向があることを指摘してい    る。これは小麦原価が総原価の約80%を占めていて,小麦市場の変動叱よって生ずる   

臨時的な利得・損失を相赦するために・,現物小麦と先物小麦の売買契約で南掛けする    という事情に・関連している0そこでは基本的紅は原価紅よる対応が正当なものと認め   られているといえよう。Cf.Robert P.Logue,以Matching Costs with Revenues 

in TheFlour−MillingIndustryn,theAccounting Review,Voll・ⅩVI,Nol2,   

Jan..,1941.   

(23)

第49巻 第3・4号   286  

】・72 −  

(291  

に.含まれないことがわかった。」Blockerはこのような処理を正しいとして・い   る。正博損失は消極的な意味で生産活動の継続的遂行に必要なものと見なさ   れ,異常損失はいかなる意味でも必要な原価とほ.見なされずに期間原価として   扱われている。対応の観点からほこのように周じ損失でも概念上の区別が行な   われている。この点は従来も一・般的には認識されて:いたところである。  

(4)仙般に販売費・一般管理費はその支出額をその期の期間原価として盲F  上するのが一般の実務であった。しかし研究・開発費や異常な項目またほ例外   的に.多額である販売費(たとえば広告代理店への前払い,将来配布される雇客   用パンフレット代,セ−ルス・キヤンぺ−・ン期間中の広告代・事務費・旅費・  

印刷代など)は,そのような支出を行なったことの効果ほ長期にわたるから,  

その期間中に償却されるように綴延べられるべきであるとされる。すなわちこ  れらの原価ほいずれに.しても期間原価として処理されるが,はじめから収益的   支出としでではなくてまず資本的支出項目として認識されるべきであるとして  いる。これらの項目ほ通常期間に関連して発生する原価とすべきであるとする   のであろう。  

(5)Blocker.の展開でほ必ずしも明確になっていないが,前期損益修正項   目と見なされるべき項目(たとえば市場化することに失敗した製品の研究・開   発乱異常な事態が原因で生じた正常製造間接費差異)ほ,当該期間の費用と  

して計上するのでなく,直接に剰余金に課せられるぺきであるとしているよう   に思われる。前期損益の修正ほ.,過去に対応を誤ってきた結果として二後の期間   に修正を必要とする金額が判明したことを表わすのであって:,その期間の収益  

とは盾接・間接の関連をもっていない。むしろそれほ対応という観点からは過   去の収益と関連すべきものであるというのである。このような思考法にもとづ  

く処理は,包括主義的な損益表示の仕方と相入れないが,対応思考の観点から   ほ.,このような考え方を妥当とする主張ほそれなり軋首尾一潰して−いるといえ   よう。  

(29)John G。Blocker,Op・・Cit,p。39小   

(24)

費用・収益の対応概念についで(2・完)   −73一    287  

以上のBlocke工・の検討のように,実務としての対応においては,必ずしも   一・定の方向が意識されず,多くの項目に/ついてかなり多様な処理が行なわれて  いるようである。それほ実務が必ずしもありうべき理念としての対応概念を意   識するのでなく,その他の多面的な配慮に左右されるからであろう。たとえば  

「(1)従業員や会社の財務諸表の受取人の混乱を回避するために・諸会計手法や   財務諸表の変更を思いとどまらせる伝統や既存の慣習,(2)保守主義,(3)諸   手法の変更湛ともなうコスト,(4)節税,(5)諸会計原則の理解の欠除,(6)  

(30)  

特定の財政状況を提示したい管理者の希望」といった諸点が,ありうべき対応   を乱すことに.なるのである。   

しかし対応概念の指向すべき方向を自覚する場合には,そこ.に.ほ.おのずから   会計処理についての一・定の方向が示唆されるであろう。Blocke工・における対応   のありうべき姿についての基本原則は,取得原価と個別製品との正常的またほ   機能的関連にもとづく個別的対応であるという点ははぼ明らかであろう。個々   の原価要素軋ついて具体的な測定というこ.とになると′なお判断の余地は十分に   容認されているが,方向としてはありうべき正しい製品原価紅もとづく対応を   指向するものであり,そ・の製品原価とほ,できるならば,原価と製品との正常   的またほ機能的な関連を反映するものでなければならないと意識されている。  

応々に.して実際原価計算に.みられるような原価と製品の単なる個別的関連だけ   でほないとしている点がうかがわれる′。たとえば多くの項目について:実際原価   の直接的な配分よりは,正常原価,標準原価による原価の決定の方が適切であ   ると考え.られており,またそれらの予定原価と実際原価との差異の適切な処理   が促され,あるいほ.正常損失は製品原価として処理すべきことなどが正常的・  

機能的関連をほっきり意識している点である。異常な項目あるいは一・時に・多額   に.発生する項目を資本的支出としてあつかうことを勧める点も,ゆるやかな意   味においでではあるが,収益的支出として扱うよりは明らか紅原価と収益の正   常的な費用効果的関連を認識していることがうかがわれる点である。しかしも  

(30)Ibid.,p.33い   

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