病院内分離緑膿菌の血清・ピオシン型別
山口秀隆
長崎大学熱帯医学研究所病原細菌学部門(主任:内藤達郎教授) 長 崎 労 災 病 院(院長:永井三郎博士)
Hospital strains of Pseudomonas aeruginosa; serological typing and pyocine-typing
Hidetaka YAMAGUCHI(Department of Bacteriology, Institute for Tropical Medicine, Nagasaki University and Nagasaki Rosai Hospital)
Abstract: Four hundred ninety-nine strains of Pseudomonas aeruginosa isolated from various non-human materials in a workmen's hospital, 201 strains of patient origin in this hospital, and 71 patient's strains obtained in other two control hospitals (771 strains all told) were typed serologically and by pyocine-typing methods of Gillies-Govan and of Darrell-Wahba.
Those three tests were conducted three times at an interval of one week, and results were determined as a rule in agreement of at least two results in every method. All strains, except 136 non-agglutinable ones, could be typed serologically in the following order: Types
7, 8, 6, 5, 13, etc. Pyocine-types ranking high were Types 1, 10 and 3 by the G-G method, and similarly Types B, D and F by the D-W method. There is relation between serotypes and pyocine-types to a certain degree, and, judging from the result of the investigation, it is worth notice that the G-G method for pyocine-typing is usefull for subtyping some serotypes. The typing results of patient's strains obtained at the workmen's hospital differed surely from those obtained at the control hospitals. Tbere was no significant diffe- rence, however, between types of P. aeruginosa isolated from the pathological materials and those obtained from non-human sources (room-air, furnitures and other hospital equipments) in the hospital. The similarity may be mentioned about the data concerning wards from No.
1 to No.7, where the patients were admitted in each separate class of disease. The isola- tion rates of P. aeruginosa among the words above, however, are fairy different one another, where Ward 2, a special institution of spinal injury indicates the greatest isolation percen- tage. The combination typing data of strains obtained at the workmen's hospital have been presented in detail in tables separately along each kind of material, dating, and location.
Although it was impossible for the author make clear an epidemiological route of infection or of disemination of this organism, the contamination affairs from the patients to environments have been demonstrated in fairly number of cases, especially in cases with spinal injury and complication of uro-genital infections.
Tropical Medicine, 19(1), 37-68, March, 1977
長崎大学熱帯医学研究所業績 第799号
Received for publication, February 15, 1977
緒 呂
化学療法剤特に広域抗生物質の発展により感染症の 治療効果は大いに高まったが,反面それらの薬剤に対 する耐性菌の出現や,本来それらの薬剤に抵抗性を有 する菌による菌交代現象などが問題とされるようにな
って久ししっ.また副腎皮質J予っルモっ/,抗癌剤,免疫抑 制剤などの多用によって平素無害菌(福見, 1976〕に よる感染症も増加Lている.このような症例でほブド ウ糖非発酵性グラム陰性梓菌の検出が多く,中でも緑 膿菌の占める割合が高いことほ一般に認められてい る・
長崎労災病院においても昭和48年当時創傷感染また ほ背髄損傷患者の尿路感染に緑膿菌が関与Lているも のが増加しつつあった一 同年4月病院長を委員長とす る緑膿菌対策委員会が組織され,その委員としての著 者は細菌学領域での研究経験を有していたことから, 院内における緑膿菌汚染の実態調査を担当することと なった・そこで院内各所を汚染Lている分布緑膿菌の 分離につとめ,その間に分離された患者材料由来株と ともに,それらの標識として既に完成の域に達して いた本間ら(1970〕の血清型別と,当部門の内藤ら
〔1971, 1972, 1973〕とその関係者古川(1970〕,村上 (1970, 1976)が実施しその実用性を証明してきた Gillies‑Govan 〔1966〕法とこれにはやや劣るとされ てきたDarrelルWahba (1964〕法ピオシソ型別を採 用することとして実験を開始した・院内分布菌の調査 成績と消毒薬散布効果の一部についてほ昭和49年5月 第33回目本伝染病学会西日本地方会総会に発表した
〔山口・内藤, 1975)・その後患者株の型別を継続す るとともに,背髄損傷患者の多い病棟を対象として消 毒薬散布の効果に検討を加えて,これらを総合Lて昭 和51年11月第29回目本細菌学会九州支部総会に発表し た.
これらの結果ほ直接目的である実態の解明に対して は緑膿菌汚染の複雑さのためもあって必ずしも満足で きるものではなかったが, 1病院の実態調査に血清型 別とピオシソ型別を併用Lたわが国での初体験として 報告する. 3種の標識を利用した成績がかなりな複雑 さを示すことは当然であるが,まず型別法個々の成績 再現性を比較するとともに,ピオシソ型別における非 再現例については,別途に予定されている型別法自体 の検討に資料を提供する意味もあってその詳細を表示 し,ついで院内分布株に関する実験経過を追ってそれ ぞれの成績に説明を加え,その時期における盛者材料
由来株と対比させて疫学的考察を進める・一方その成 績から緑膿菌血清・ピオシソ型の実用性にも言及した い.
材料と方法
使用菌株:長崎労災病院において,昭和48年5月か ら50年2月までに後述する落下菌検査または拭き取り 試験に際して分離同定した緑膿菌499株と,昭和4日年5 月から49年10月の問に主とLて入院患者の材料から分 離同定Lた緑膿菌201株が型別の主対象であった.また 患者由来株について病院間を比較する目的で,佐世保 市内の2病院で49年に分離された緑膿菌それぞれ41株 と30株の分与を受け確認ののち型別を行った・
ピオシソ塑別用指示菌20株とGillies‑Govan法に 対する型標準の2株は教室保存のもので,著者の入手 後ほ普通寒天斜面に1カ月ごとに継代しながら使用し
た・
菌株の分離と同定:成績説明の際に記述する操作を 経て分離平板上に発育した集落については,集落の性 状と色調を観察さらにグラム染色を行い,これらの結 果から増菌を兼ねた確認培地に移L以下の検査を行っ た・ブドウ球菌についてほマンニット食塩培地を用い さらにコアダラーゼ試験を行って,黄色ブドウ球菌と 表皮ブドウ球菌を鑑別,グラム陰性梓菌でほTS I培 地, SM培地, SIM培地,シモンズのクエソ醸ソー ダ培地,尿素培地, 1%ブドウ糖加寒天での色素産生 の諸性状により腸内細菌科の属名および緑膿菌または 同類似菌に区分した・グラム陽性梓菌および其菌につ いてほ集落の性状,グラム染色による胞子,莱膜を含 めた形態で判定しそれ以上の性状検査ほ実施Lなか った・なお緑膿菌についてほ薮内(1973〕を参考にし て上記のほかオキっに/ダーゼ試験(+), DNase試験 (‑〕, 41〇Cにおける発育性(+〕を加え,必要ある 場合は鞭毛染色を実施Lて単毛性であることを確認し た・
緑膿菌の血清型別法:使用Lた緑膿菌塑別用免疫血 清ほ東大医科研試験製造室より分譲を受けたもので,
1型はり15型用であった・凝集原の調整と凝集反応ほ
本間ら(1970)に準じて以下のように行った・普通寒天
斜面培養菌苔をpH7.2のリン酸緩衝生理食塩水〔P
BS〕約3 m旦に浮遊させ,高圧釜で120。C90分加熱
後, 3000rpm30分遠JL、し,沈殿菌体に0・1% NaN3
加PBSを加えてOD ≒0・25(波長660nm,セル幅10
mm〕となるようにし,これを各血清1滴(0・05mりず
つが入った内径7mm,高さ8cmの小試験管に0.2m旦あ
て加え, 37。C l夜復刊定,最も強く凝来した抗血清 で血清型を決定した・
Gillies‑Govanのピオシン型別法ー: Gillies and Govan 〔1966〕に準じて以下のように実施した・型 別用平田ま内径8.5cmのっ/iナ‑レに厚さ4mmにべプ
トン寒天を流L,剛ヒ斑トリプトソイ寒天(栄研)に 10%の割合に侶血液を加えたものをほぼ同じ厚さに重 層して作製した.被険株のブイヨン培養を直径上に塗 抹, 32。C14時間培養後,シャーレの蓋にクロロホル ムを浸Lた円形渡航をおいて, 30分後に発育菌苔をス ライドグラスの‑‑端でかきとり,さらに30分グロロJ予っ /L/ムにさらす・ついで痛紙を除きシャーレの蓋を一部 開いて30分間グロロかレムの蒸散を待ち,指示菌のブ イヨン4‑6時間培養を前と[自.角方向にそれぞおi,4cmの 長さに両線塗株, 1夜培養後指示菌の発育阻L上帯を記 録した〔以下G‑G法と略記〕.
Darrell‑Wahbaのピオシン型別法: Darrell and wahba 〔1964〕の記載に従って実施した)トリプト ソイ寒天培地にヨ‑ド酢酸を10。5モル,りっ/酸水素2 カリウムとクエっ/酸ソ‑ダをそれぞれ0‑1%添加Lて 高圧滅菌したものを内径7・2cmのシャーレをこ7‑8mm の厚さに分注して固化させ, 2杖の直径上に被検株の
ブイヨっ/培養を塗抹, 37‑C 24時間培義後G‑G法と 同じくタロロかレム処斑指示菌の4‑6時間ブイヨン 培養〜るゴト8枝直角方向に塗抹(1平板あたり6指示菌) 37〇C l夜培養して成績を記録Lた(以下D‑W法と
略記〕.
型別法3種の併行実施法:被験抹が一定数に達する ごとに保存培養より普通寒天平板に分斑翌日塩野谷
・本間(1968〕のIa型ゴ一f三・落1個を選んで,そU〕一部を 普通寒天斜面とブイヨソに移斑第3日に前者より凝 駐原を作製,後者ほ各ピオっに/っ/型別用平板の宙径上へ 塗抹した・この‑一群の株については約1i耶懐に再度 同様の業[i別を実施し,前後2 [ン□!の成績o7〕うち血清型と G‑G法ビオシソ型で‑)一致した結果が得られた場合・
型の判定を行1た.血清型とG‑G法ピオシっ/型の いずれかに不一致成績を示した株についてほ,さらに 約1週後上記と同様に3型別を併行実施し, 3回のう
ち2阿の一致成績で型を決定した・
緑膿菌の型別成揖
前述のようiこ分離緑膿菌が‑3委数に達すると3種の 型別を実施Lてきたのであるが,全期間の型別結果に っいて各型別法にわけて説明を加える・
Table 1. Distribution of sero-types for all strains isolated from 3 hospitals (%)
Tvnes _JiospitaJ_A H B Hosp. C
l ypeS Patients Others
1 0.5 4.9 3.3
2 8.0 3.8 2.4 3.3
3 1.5 1.8 3.3
4 0.5 0,2 4.9
5 ll.4 10.2 14.6 50.0
6 33.3 7.4 13.3
7 13.4 21.0 4.9
8 6.0 21.4 7.3 3.3
9 1.5 1.8 2.4
10 3.0 9.8 3.3
ll 2.0 3.6
12 1.0
13 8.0 7.2 7.3 10.0
14 0.5 2.4
NT 12.4 18.4 39.0 10.0
No. of strains 201 499 41 30
NT : Not typable (No agglutination to 15 antisera tested).
Str. 145 and 448 showed Types 5, 5, 13 and Types NT, 10, NT respectively by triplicated test.
血清型別成績:供試771抹の血清型別ではNo・44。
が初回の型別で非凝集であったものが, 2回目にほ10 型となって一致せず, 3回目に初回と同じ結果〔両ピ オシソ塑ほ3回とも一致)を示し非凝集と判定された はかはすべて1 , 2回の成績が一致Lた・またG‑G法 の不→致によって3回目を実施Lた40株でも,No・145 が順に5,5,13型となったほかほ3回一致の成績を得た・
結局非凝集であった136株(17.6#〕を除いて, 7型 134斑8型123株,6型108斑5型95斑13型58株,2塑37株, 11型22株, 10型20株, 3型と9型ともに13斑1型と4型各 4斑12型と14型それぞれ2株となり, 15型に属する株 ほ見出されなかった.
この型別結果を病院別さらに長崎労災病院〔A病 院〕でほ患者材料由来群と,落下菌または拭き取り試
験で分離された菌群の4群に分けて,各血清型の検出 率として示Lたのが衰1である. A病院の株には後 述するように同一患者の同種検体から曰を違えて分離 された株,または拭き取り試験でも同一場所での曰を 異にした分離株および近接する同種の器物に由来する 株などが含まれている.そこで本義が正確な分布状況 を示すとはいえないが, A病院患者株における6型の 首位とB病院で6塑が検出されず非凝集が首位を占め る点ほ特徴的である・また各群での型分布順位をみる と, A病院患者株でほ6型, 7斑 非凝集, 5型,院内分 布株では8型, 7型,非凝集, 5型, B病院でほ非凝集, 5型, 10型, 8型, 13斑C病院でほ5型, 6型, 13型, 非凝集と,各群に差がみられる・
G。G法ピオシン型別成績:対象とLた771株のう
Table 2. Typing results of 25 strains determined by triplicated Gillies-Govan's pyocine typing
Types
1st 2nd 3rd Strains fall under
6 1 1 589
1 10 1 1 33
10 1 1 259 285 288 290
1 3 3 238
NT 3 3 122 145
23 5 5 477
1 10 10 22 42 77 79 102
230 267 271 291
10 1 10 32
NT 31 31 85
1 NT NT 29 30 31
Table 3. Typing results of 15 strains obtained by triplicated G-G method
Str. Patterns TypeStr. Patterns TypeStr. Patterns TypeStr. Patterns Type
72 +++++-++ 1 16++++++++ 10 236 1 uc -+ ?
(1) +++-+_++ uc (2)++++ ++ uc (1)-++ 30 48++-+ +- uc
!71 +i++i-++ 1437--+ +_ 17729+++-++++uc ++-+-+- 35
(1) +++-+-++ uc (!)+++-+_++ uc (i)+++_+_+_f. uc + 5
265 +++++-++ 1 212+_+_+__. 97 ++ + uc 135tll~t~77 UC
(1) +__^ uc (J)t-t-+-++ uc 26++-++-+ 12 +++-+-++ uc
++++++++ 10 +++_+_++ uc
6 ++++++++ 10 193-+H 30 ++++++++ 10 432-+H (-++ uc
(2) ++ uc (!)-++--+-_ uc 28I~++ uc --+ +- 17
Upper patterns were observed twice and numbers in parenthesis indicate the time of typing showing another patterns in Strains 72-729.
Table 4. Unclassifiable patterns observed in G G method Strains from patients in Hosp. A
Str. f7\ -++-+-
Str. 377 +_+-!_+_++
Strains from others in Hosp. A
Str. 118 ++-- +
Str. 134 +--
Str. 236 --+
Str. 300 +__+__-+
Str. 729 4-++-++++
Strain from Hosp. B
Str. 693 --+--++-
Table 5. Distribution of pyocine types by G G method (%)
Types^ PatientsHospitdA Others H B H c
1 28.9 34.1 34.1 20.0
3 ll.9 34.9 7.3 3.3
5 0.5 0.6 17.1 3.3
6 0.8
9 1.0 0.2
10 52.7 18.8 22.0 63.3
ll 0.2
15 2.4
16 0.4 2.4
17 1.0 0.2 2.4
18 0.2 2.4
22 3.3
25 0.5
27 0.2
30 0.2
31 0.8 6.7
uc 1.5 1.0 2.4
NT 2.0 6.4 7.3
VT 1.0
No. of strains 201 499 41 30
uc : unclassifiable.
NT : not typable (No inhibition to all indicators).
VT strains mentioned in Table 3.
ち2回目までの型別成績の間に不一致がみられたのは 40株であったーそのうち各回の成績がすべて原表の型 で表現できた25株はその態度別に整理Lて表2に示 し,原真の型に一致しない成績を含む15株が産生した ピオシソの指示菌に対する発育阻止パターンを蓑3に 示した・これら40株のうち衰2の25株と表3のNo・
729までの10株計34株ほ, 3回のうち2回の成績合致 で判定可能であり,蓑3で残るNo.26, 28, 48, 135, 432の5株が毎回異なった態度を示していた・結局この variabletype (VT) 5株を除く766株のうち757株が1 型248株, 10型228株, 3型202株,非産生39株, 5塑12 秩, 31型6株, 6型と17型ともに4株, 9型と16型各3株, 18型2株, ll, 15, 22, 25, 27, 30型それぞれ1株と17 種の型に分けられ,残る9株の産生ピオシソは表4にみ
られる8種の作用域を示した・
この型別結果を蓑1と同じ菌群別に各ピオシソ型の 分布率とLて蓑5に示した・これによるとA病院患者 株でc7ま10型, 1型, 3型,院内分布株でほ3型, 1型, 10 型, B病院でほ1型, 10型, 5型, C病院で10型, 1型 と分布率の順に差があり,また対象とLた菌株数ほ少 ないながらB病院での5型の高率と3型の低率が認めら れる・
D‑W法ピオシン型別成績:供試した771株につい て第1,第2型別で得られた指示菌発育阻止パターンを 比較Lたところ, 141株(18・3%〕に不一致がみられ た・この点ほ古川(1970〕,内藤ら(1972, 1973)によ っても指摘されていたので,これに基づく第3回型別 (i,実施Lなかったーー方GIG法と指示菌数を合わせ る意味もあって, D‑W法の判定表〔古川の論文表1) のうち第1の第8指示菌に対する成績で第1,第2型別を 比較Lてみると上記141株のうち43株は一致株となっ たー そこでこれを採用することとし,また比較的多数 株が示したパターンに独自の型を設定Lた・すなわち 蓑6に示したようにE型を除き大文字で示した型は原 義の該当部分に従い, E型の設定と,さらに第8指示 菌に対する態度のみが異なるa, b, d, e, f型の設定 を行って判定することにLた.
既に述べたように血清型の不一致による1株(No.
448)と G‑G法のそれに基づく40株の計41株につい ては本法も含めた3回の型別が行われた・その結果ほ 表7, 8に示したように〔衰8にほ参考までに12指示 菌に対する成績を示Lた〕,蓑7のNoー1よりNo・ 589 に致る17株と表8のNo.212, 729でほ3回の成定委が 一致し,それぞれの表でNo.6‑437 〔11株〕とNo・16
Table 6. A modified scheme for Darrell-Wahba's pyocine typing applied in this study
Types Indicators
M8 BIO S17 B26 B39 A52 8/39 10/55
A + 4- + + + + + +
a + + + + + + + -
B + + + _ + + + _
b + + + - + + + +
C + _ + + + + + _
D + - + _ + _ + _
d + - + _ + _ + +
E + + - + + + + _
e + + _ + + + + +
F + + - - + + + -
f + + - - + + + +
G - + + _ _ + _ __
H - - + _ _ _ _
K - + - - + - + -
L - - _ _ _ + _ _
O - - - _ + _ + _
P + - - - - - - -
NT - - _ _ _ _ _ _
ー2日B 〔6株〕でほ2回に成績の一致がみられ,残る No・30とNo・26,48,135,265の5株でほ各回の成績に差 があった.上記の型別までで本法の結果をまとめる と, 771株のうち629株がB型224株, D型183株, F型 77抹,非産生44株, a型24株, E型とf型ともに14株,P 型10株, A型9株, H型7株, L型6抹, b型とC型各4 株, 0型とe型それぞれ3株, d型2株, K型1株と17 種の型に分散し,残る株のうち56抹でほ再現性ほあり ながら蓑6に該当せず,蓑9に示したように28種の指 示菌発育阻止パターンがみられ,残る86株でほ表10,
表11のようi・ニー敦成績が得らお/Lないままに終つた.
この結果を蓑1 , 5と同様に整理したのが蓑12であ る. A病院患者抹ではB型, VT, F型,院内分布株で はB型, D型, VT, B病院で非産生, B型, D型, C病 院でほF型,非産生, B型とやはり分布率の順i・に差を 認め, A病院患者株でのF型とVTの高率,同分布株で のD型の高率, B病院での非産生の高率, C病院での F型‑の偏在と非産生の高率が各群問の差とLてあげ
られる.
Table 7. Typing results of 29 strains obtained by triplicated Darrell-Wahba's pyocine typing
Str. Results Str. Results
1 B B B 477 NT NT NT
33 B B B 589 C C C
42 f f f
85 NT NT NT 6 A F F
171 B B B 22 B B A
193 P P P 28 A F F
236 P P P 31 NT NT
238 D D D 32 B F F
259 a a a 77 f F F
271 B B B 102 a B B
285 B B B 122 D d D
290 a a a 145 NT d d
291 B B B 267 F F B
432 NT NT NT 437 NT P NT
448 D D D 30 NT P B
Gillies-Govan's types of these strains mentioned in Tables 2 and 3.
Table 8. Typing results of 12 strains obtained by triplicated D W method
Str. Patterns Type Str. Patterns Type Str. Patterns Type
212+ +++-- uc 230+++-+++--+-+ B +-+-+-+-++-- D
(1)+++--++--+-+ uc 48+-+ +_++__ uc
729++-+-+ uc +++_+++__+_+ B +++++++-++++ a
70 4~-4--I LJ__|_-L.J 1_ uc
n>i±~iii+±i+~t e +++-+++-++-+ B +_+-+_+-+- D
CD++-+++-++-+ uc 135 NT
++H H+H 1 r D i I uc
29 + H 288 +++-+++-++-+ B
(2)++-+-++-+^ uc +++-++ hH h uc
_^ 1 1__j_-|--| \- uc
72+++-+++--+-+ B "÷T5¢/uP”1"÷W.++++++ltt+I+ A 265++-++++-++-+ E
(2)++_+_++__+_+ uc 26++++++++++_+ A ^+++++++_++_^ a
These strains can be seen also in Tables 2 and 3.
Table 9. Unclassifiable patterns observed in D-W method
Str. Patterns Str. Patterns Str. Patterns Str. Patterns Str. Patterns
356+ +- 366+_+_+++_ 377 + 407++--+-+- 471++_+_+__
362 +__+__ 613 378+++-+H 472
36 ++_ 39++ +_ 161_+___+__ 453++___++_ 532
545 668 241 467 550
37 83+--+ 212+ +++- 458++_+++__ 577+-+++-+-
190 118++++-+-- 253 461 603
455 +_ 134--+ + 556~~+ 469+ + 684
506 159 , , 386 517, , , , , 563++-+--+-
1 1 j_j__L j_. j_ "i ' "~~r~\
557 160 646+++ + + 519 671++-+-++-
604 427++--+-+- 729++_+-+--
344++-+--+- 348++--++-- 478 +- 610+++--++- 611+ +-
346__++ 476+ +-+-
329++--++-- 380++ +--
Strains in each section from top to bottom were isolated from patients and others in Hosp.A, Hosp. B, and C respectively, and the same may be said of Tables 10 and ll.
T able 10. Variable results obtained by D W method
AB: 55 Aa: 179 BE: 188, 283
BF :231, 232 BNT: 373 Bb : 140, 275
Bf:202 EF: 147, 148 Ee:21, 184
Ef: 181, 182, 183, 186 Fb :272, 274
Ff:68, 93, 168, 170, 256 FNT: 374
Aa: 180 bf: 14, 201 ef: 150
af:66 BF:243, 277, 295, 513
BNT:429 Ba:214 Bf:203, 204
CD : 504 Da : 538 Dd : 133
Ff:25, 87, 91, 194, 195, 196, 197,
208, 210 PNT : 394 bf: 20
Ba : 484 FP : 384
Typing result : Strain (s)
Table ll. Variable typing patterns observed in D-W method
Str. Patterns Str. Patterns
8 -+-1-2-- 354 ++--2++-
13 2- 368 ++2-1++-
24 --++2 369 +++-2 1+-
76 370 ++1--f2+-
92 +-+-+1+- 371 i 1 1-
99 520 +-+1+-+-
26 cf. Table 8 157 12--12--
30 cf. Table 7 206 -2--22--
48 cf. Table 8 209 22
82 ++-+4-1-- 262 +-+-2-+-
96 +-+-+1+- 265 cf. Table 8
124 ++2-1+++ 400 +1++1+2-
135 cf. Table 8 452 ++1-+H
156 -+--1 2-- 465 ++2-2++-
483 ++--++1 2 606 +2--+-+-
385 ++--2++-
1 and 2 in patterns indicate that inhibition was observed in the first and the second typing.
Table 12. Distribution of pyocine types by D-W method (%) Typesy __ *I°?P**!APatients Others Hosp.B Hosp.C
A 3.0 0.6
B 25.9 32.1 22.0 10.0
C 0.6 2.4
D 9.5 32,1 7.3 3.3
E 3.0 1.4 2.4
F 17.4 5.4 2.4 46.7
H 1.5 0.8
K 2.4
L 1.0 2.4
O 0.2 4.9
P 1.5 0.8 2.4 6.7
a 3.0 3.6
b 1.5 2.4
d 0.5 3.3
e 0.6 2.4
f 5.5 0.6
uc 4.5 7.6 17.1 6.7
NT 2.5 4.8 24.4 16.7
VT 20.9 7.8 7.3 6.7
No. of strains 201 499 41 30
実験と結果 院内分布菌の検査成績
本研究の対象である緑膿菌が長崎労災病院内の患者 以外の材料からどの程度に分離されるかを知り,それ ら分布菌が患者への感染源となり得るか否かを検討す る目的で,まず落下菌として捕えられる細菌,ついで 拭き取り試験によって分離される細菌の簡易同定を行 うとともに,緑膿菌については既述の型別を実施し た.
落下苗の検査成績:普通寒天平板を院内各病棟で, それぞれの部屋から廊下‑の出入口付近に配置, 30分 間開放Lて37‑C l夜培養後発酉してきたゴお(孫につい て既述の方法で同定を行った. 62カ所に1杖ずつ配置 したところすべての平板に集落の発生があったが,揺 膿菌ほ2杖〔3.2%)の平板に1個ずつ証明されたのみ であって,茜色ブドウ球菌が58杖(93・5%〕と高率で
しかも多くの平板でほ数個以上が検出されたほかは, 枯草菌が6杖(9・7%), CitrobacterとSerratiaがそ れぞれ1杖〔1.6%〕であって, 37杖(59・7%)の平 板にほ糸状菌が29杖に,今回の試験では同定に至らな かった菌またほ表皮ブドウ球菌が8放で検出された・
緑膿菌2株ほ第7病棟の廊下と洗面所内においた平板 から分離され,その型別成田受血清型, G‑G型, D〜
w型の順にそれぞれ13,3,Dと3,1,Bであった・これ らは翌日同病棟で患者の尿から分離された1株NT, 9,NTと全く異なっていた(以下では血清・ピオシ/
型と称し,常にこの伯に列記してその型を表すことと する〕・
っぎに第1病棟の病室内で安静時と,翌週のシ‑ツ 交換時にそれぞれ同じ20カ所に普通寒天平板を配置し ての菌分離を試みた.緑膿菌ほシーツ交換時に限って
4杖の平板で検出され,黄色ブドウ球菌は全平板に, 枯草菌は安静時4枚,交換時16杖と4倍に, Eschericnia
と Hafniaは交換時にのみそれぞれ2杖, 1杖で証明
され,この際には℃itrobacterとSerratiaほ見出され
ず,安静時の9杖と交換時の17杖にほその他の未同定
を含む菌が検出された.ここで分離された緑膿菌は7,
1,Bとi,3,D? (?はucを意味し, D‑W法判定でほ
vTとなる〕が各1株, 9,1,Bが2株であって,同病
棟で患者材料からこの時期までに分離されたものは膿
からのNT,9, NT,尿由来の11,10,Fと11, NT,VT
の計3株で,っ/ーツ交換の3日後に尿から分離された
1株3,1,Bを含めてもー致するものほなかった・
なお約3カ月後に第2病棟でシーツ交換時にNAC 寒天平板を20カ所に配置Lて30分開放したが, 1枚に 緑膿菌の集落1個を見出Lたのみで,その血清・ピオ
シソ型ほ6,10,Eであった・
以上の結果から落下菌に含まれる緑膿菌の頻度は低 く,従って院内感染に対する意義ほ少ないものと考え られた・
拭き取り試験による検査成田上述のように落‑F菌 とLての緑膿菌の分離率ほ低かったので,院内で対象 とする場所また器物の表面をブイヨンで湿した滅菌綿 棒を用いて強く拭き取り,これをブイヨンに接種して
37〇Cに培養後普通寒天平板とNAC寒天(栄研〕平 板に分離,発生Lた集落を前述の方法で簡易同定する 実験を行った・
最初の拭き取り試験は48年6月に重複を避けつつ10 回に分けて実施L,結局入院棟関係148検体,外来棟 関係80検体の検査を終えた・合計228検体のうち54件
〔23・7%)に緑膿菌, 49件(21.5鬼りでブドウ球菌, 180 件(78. 9%)ではEscherichiaにProteus, Citrobacter, Serratiaも加わった腸内細菌科所属の菌, 79件(34・ 7
%)にその他の菌が検出され,その内訳はグラム陽性 梓菌31件,上記以外のグラム陰性梓菌43件,真菌類18 件であった.この結果を検査対象側を,便所と汚物処 理室を除く各室の流し(Ⅰ〕,汚物処理室内の各所および 器物(甘〕,便所については流LCffla〕,大便器(Ib), 小便器(Ic)に区分,残る検査対象からほゴミ箱のみ を独立させ〔Ⅳ),その他は一括して(V)群別,各群で の菌検出率として示したのが蓑13であるーこれによる と腸内細菌類ほ田9‑66.7鬼′と高率に見出されたのに 対して,ブドウ球菌およびその他の菌はその他とLて
まとめた器物からそれぞれ41.0鬼′と60.7%に検出され たはかほこれよりかなり低率であって,落下菌試験 時とほ逝の懐向を示していた.緑膿菌は汚物処理室と 便所を除く流しの63ー6%から検出されたのを筆頭に, 汚物処理室関係器物,大便斑ゴミ斑小便器,便所 の流Lの順に検出率が少なくなり,その他の器物にほ 乾燥性のものが多かったためカっ全く証明されていな い・既述のように緑膿菌ほ228件のうち54件(23・7%〕
に検出されたが,これには病棟以外の80件に由来した 8件も含まれ,それらほ検査部を含む外来部門の便所 で流L,大便器,採尿用便器から各1件,順に5,10, F, NT,9,NT, 8,3,D,同小便器から2件5,10,Ff, li,10,e,ゴミ箱から3件〔5,10,bf, ll,NT,H, ll,V T,VT)であった・
これを別にLた病棟関係の検出率は148件中46件
〔31.1%〕となって,衰14にはこれを各病棟別に検査対 象側を,汚物処理室と便所を除外した流し〔Ⅰ〕,汚物 処理関係一切(□〕,便所関係すべて(Ⅲ〕とその他(Ⅳ〕
に群別して,分離された緑膿菌の血清・ピオシソ型と 各群での緑膿菌分離率を示Lた.各病棟における拭き 取り部位が必ずLも一定していないとはいえ第5病棟 と第2病棟は高率であり,全病棟としてⅠ‑Ⅳ群の分 離率をみるとそれぞれ14/22 (63.6%), 15/44 (34・1
%〕, 12/52 (23・1鬼′), 5/30 (16・7鳥′)であってI群 での高率は明らかであった・
各病棟で拭き取り試験が行われた前後に,その病棟 で患者材料から分離された菌の血清・ピオシソ型と表 14に示Lた同病棟分布菌のそれとを比較Lてみる.第
1病棟でほ18日前に尿と膿からそれぞれ11,10,Fと NT,9,NT, 16日前に尿から11,NT,VT (No・和 が分離されNo・8と同型とみられるものは蓄尿瓶ま たほ便槽にみられるが, 35日後に他の患者尿から由来 した株は 3,1,Bと異なった型であった.第2病 棟では前1週の問にいずれも尿から2,10,B, 6,10, Ee, 6,10,F, 14,25,VT (No.24), NT,1,B, NT, 10,B, 1週棲までに尿から6,10,F, 6,10,f, 7,1,B, 便から 5,10,F, 8,3,D, 8,3,D?,咽頭塗抹で5,10, AB, 7,1,月8,3,Dが分離され, 2,10,Bと14,25, VTを除いてほ同型またほ近似型が表示のもののうち にみられた・この研究の全期間を通じて患者材料から 2抹のみ分離された第3病棟でほ膿由来の 5,10,f?
(Noー14)が25日前に,疾からの9,1,Bが9日後に 分離されており,汚物処理室流しからの 5,10,Aaは 前者に類似していた.第5病棟では21日前に尿から 5,10,Ff, 9日後に疾から5,10,fが分離され,蓑でも 汚物処理室の便器立,便所の流しで同型が見出されて いた.これらの点は患者株と分布株との関連を思わせ るものであったが,第6病棟では25日前に膿から5, 10,F, 27日後に膿から5,3,dが分離されているものの 表には該当するものほなく,第7病棟でも29日前に尿 からNT,9,NT, 38日後に膿からNT,3,Dと分布 菌とほ異なる型が分離されていた・
緑膿菌のみを対象とLた拭き取り試験成績:以上の 結果によって緑膿菌が高率に分離される流Lを中心 に,また滝上〔1973〕の先業を参考に給水栓コック部 分〔以下水道栓)も材料採取部に加えて拭き取り,ブ イヨソ培養後の分離をⅣAC寒天平板に限って緑膿 菌のみの検出を試みた.
まず入院棟以外で行った結果を列記する・昭和48年
Table 13. Distribution of bacteria isolated in the first series of wiping test in the hospital (%)
Ori-in No of spots P^eudomonas Staphylococcus Enterobacteriaceae Others
ungin i\o. 01 bpuLb aerusinosaaeruginosa aureus
I 22 63.6 4.5 72.7 9.1
II 45 33.3 20.0 80.0 13.3
Ilia 27 18.5 18.5 66.7 40.7
Hlb 27 29.6 7.4 88.9 33.3
IIIc 15 20.0 6.7 86.7 13.3
IV 31 29.0 19.4 87.1 38.7
V 61 0 41.0 75.4 60.7
Wash stands except II and Ilia.
Every things in rooms for washing and treating bed slippers and feces.
Wash stands in lavatories.
Stools in lavatories.
Urinals in lavatories.
Dust bins.
Others.
Table 14. Sero pyocine types of the isolates in the first series of wiping test
Origin Ward1 Ward2 Ward3 Ward5 Ward6 Ward7
67'"'B 7, 1,B 7,l.B 5,10,F
I g'3*D 7'l'a ll,NT,VT 8, 3,D 7,1,B
' ' n NT,NT,NT NT,VT,VT 13,1,B
-Loj G, -U
(RI) 4/5 1/4 3/3 3/5 3/5
ll,NT, H 5,10, B
n ll,NT,NT 5,10, f 5,10,Aa 3, 1,B 7, 1, B
ll,NT,VT 6,10,E 8,3,D 5,10,Ff 8, 3,D 7' '
ll,VT,F 6,10, f
(RI) 4/ll 4/ll 2/5 2/3 2/7 1/7
5,10, uc
cin 5> 10>Ff
5,10, uc
III 6,10, e 13>!'B 8' 3'D 510F
6,10, F 10>31'NT
13, 3, D »'NT'UC
NT,1, B
(RI) 0/9 6/17 1/5 4/7 0/2 1/12
5>10> F 7, 1,B NT, 1,a 13,1,B
IV 7,1, B
(RI) 2/7 0/6 1/7 1/6 1/4
RI 4/20 16/40 4/20 10/20 6/20 6/28
Arrangement of sero-pyocine type : sero-type, G-G and D-Wtypes.
Wash stands except II and III.
The same as the former table.
Every things in lavatories.
Others.
Rate of isolation for each origin.
Rate of isolation in total.
7月下旬まず外来棟男子便所の2カ所の流Lと水道 栓,小便器3 ,大便器3 ,女子便所の流しと水道栓,便 器2 ,採尿用便器3の計17件について実施Lたが緑膿 菌は検出されなかった・次いで調理場,職員食堂,一 般食堂の20カ所より拭き取りを行ったところ,検査L た4カ所の流Lと水道栓のすべて,調理台,洗台2台, 流場床,ゴミ箱3個のうち2個と計14カ所から緑膿菌 が検出され,一般食堂の流しとその水道栓からのもの がともに10,NT,Lを示Lたはかほすべて8,3,Dであ った・この5日復職貞食堂の6種の水すべてから緑膿 菌を検出L,野菜の下洗用の水からのものが8,3,D, 魚の下洗用の水よりの株が10,NT,Lで上記と同じ型 を示し,他ほ3,1,B, 4,18,O, NT,uc,uc(No・134), NT,VT,VT〔Noー135〕であった・これと時を同じく して検査部便所の流しと水道栓3斑小便器3,大便 器と水洗用取手3斑ゴミ箱2個の拭き取り試験を行 ったが・水道栓の1つからIl,uc,uc (No・118),小 便器の1つから9,1,Bが分離された・
一方病棟についてほ48年8月初旬第1病棟で拭き取 り試験を開始, 10月中旬に第7病棟の検査を終了し
た.院内事情で実施できなかった第3病棟を除く5病 棟での成績を前表と同様に整理Lたのが表15であるー 全体としてみると, 135検体のうち緑膿菌が検出され たものほ45検体(33,3鬼℃)であって,蓑14の場合の31・1
%とほぼ同率であった・試験Lた病棟全体として各群 の分離率を列記すると19/34 (55.9%), 16/29 (55・2
%〕, 9/52 (17・3%), 1/20 (5・0%)であって,表14 の説明にあたって列記した率とは特にⅠ群の高率, Ⅳ 群の低率があって,病棟別の分離率とともに一致Lな いが,これほ拭き取り部位の差によるものと考える・
検体の差を緩和する意味で2回を合計すると一般流し
〔Ⅰ)が33/56(58.9%〕,汚物処理室関係〔Ⅰ)が31/73 (42.5%),便所21/104 (20.2鬼′),その他6/50 (12.0
%)となる・病棟別の血清・ピオシソ型を場合によっ てほDのW法を除外Lて,表14と比較Lつつ検討する と,第1病棟では共通型ほ全くなく2,1,Bの高率,節 2病棟は前回もかなりにみられた5,10型, 6,10型のみ の検出・第5病棟で5,10型と11,NT斑7,1,B,節 6病棟でほ, 7,1,B,第7病棟でも5,10,F, 7,1,Bの 再検出がみられた・
T able 15. Sero-pyocine types of the isolates in the second series of wiping test
~Qrigi" WardTl Wardl WarcM5 WarcTe WardT
2,1,B 7' J' B
2,1,B 5'10'BF 7' !à" B 3,10,B
I 6,10,f 5,10, Ff 5'10'FJ ?'*à"3B 5,10,F
D 6, 10, Bf 10,27, uc
"÷T5¢/uP”1"÷W'n ll.NT.NT NT,1, B
0, 0, D
NT,3, D
(RI) 5/6 V4 4/6 6/8 3/1 0
II 2,1,B jj'^'^f 7,1,B 5,10,F 5,10,F
(RI) <7-> 6;i0:Ff H'NT'NT? 5'io'F 7'^B
7/U 3/3 2/4 2/6 2/5
2, 1, B
111 2>/'B 6,10,F 5,10,Ff
5il'fp 6'10' F H,NT,NT?
13, 3,Dd
(RI) 5/1 7 2/1 7 2/6 0/6 0/6
IV
5,10, F
(RI> 0/2 0/3 0/4 0/8 1/3
RI 17/36 6/27 8/20 8/!8__ 6/24
Abbreviations are the same as the former table and? means unclassifiable inhibition patterns.
前回と同じく各病棟での検査日前後に分離された患 者材料由来株の血清・ピオシソ型との対比を試みる・
第1病棟では17日前に尿から蓑15にはみられない3,1, B,第6病棟でも39日前と11日後に同一患者の暖から やはり表にない12,10,BE と12,10,Bが比較対象とL てあげられ,第5,第7病棟でほ前後1カ月の間には 患者からの分離がなく,分布株と患者抹の独立性を思 わせた.一方第2病棟6株のうちm群の6,10,F 2株 と対比できるのほ,前1週の問に尿から分離された2 株ずつの6,10,Fと13,3,D, 1株の6,10,A,膿からの
5,10,Ff,疾由来の2,1,Bと, 1翅後までに尿から得ら れた6,10,A, 6,10,Aa, 6,10,afであって,残る各2 株の5,10,Ffと6,10,Ffに対しては2口前膿からの6, 10,f,前日に尿からの5,10,bf,当日の尿に由来Lた 6,10,Bfが該当し,ともに分布株と患者株の関4封生を 示Lていた・
消毒薬処理の効果
病院公舎におけるハイ7ミンの試用:著者の住居に おいて昭和48年8月上旬に10カ所の拭き取り試験を実 施, NAC平板のみに分離培養を行って洗面所と風呂 の水道栓,便所の水洗取手と便器の4件を除き,洗面 所と便所の流し(Ⅳo・156 : 10,NT,VT, No.157 1O.NT.VT),台所の流Lと給水栓および冷蔵庫内
(No・159, 160, 161いずれも10,NT,uc),風呂場床 (日,3,D〕の6カ所から緑膿菌が分離された.そこで その後0.2% っイアミン液を毎日1回水道栓を含め流 しに散布し暫く放置するとともに,同液による家族の 手洗いと時々の冷蔵庫内の清拭を実施Lていたとこ ろ,約1カ月後の拭き取り試験では緑膿菌は全く検出 されない状態となった.
ここで検出された6株のうち5株は血清型とG)G法 ピオっに/っ/型ほ→致Lており, D‑W法においても No.
159, 160, 161はともに指示菌2, 6に阻止を示すピオ シソ産生株であり(衰9〕, VTと処理されたNo・156, 157 も第2回型別でほ同じ態度を示していた〔表11)・
そこでこの時期にほ住居内各所が同一血清.ピオシソ 型のもので広く汚染されていたといえる・ただ風呂場 の床から分離されたもののみが8,3,Dと異なっていた が,本型は前述の病院調理場,食堂で分離された株の
中で主流をなLた型であった・
調理場にぉけるハイ7ミンの試用:既に述べたよう に調理場,職員食堂,一般食堂では各種の水を含めて 26件のうち20件に緑膿菌が検出されたので,昭和48年 9月初旬調理終了後に調理台をはじめ各種器具に0.2
%ハイアミソ液を散布L,以後は職員の同液による手
洗いを行わせ,翌日の同時刻頃に前回緑膿菌が検出さ れたものを主とした10件について拭き取り試験を行っ た・その結果調理台と調理場の水道栓からは前回と同 じく1,3,D,また今回加えたマナ板から前回全くみら れなかった7, 1,月野菜の下洗水槽から10,16,uc (Noー190,前回は水から8,3,D),職員食堂食器用流し から:,30,P(前回は食器熱湯処理後の水から4,18,O) と5件から検出され,分離率が低下していた・さらに11 月))上旬全く同様の試験を行った際にほ調理台でほ前2 恒は異なる10,31,NT,職員食堂食器用流しでG‑G法 でのみ前回と異なる8,uc,P 〔No.236〕,前回に検出さ れなかった魚処理用の流しで10,31,NT 〔前回魚の洗 い水から10,NT,L)と,対象とした10カ所のうち3 件のみ陽性であった・水の使用量が多い調理場におけ る効果判定には疑問があるが,上述の結果ほ元来その 汚染があった緑膿菌が!っイア十/液散布により減少L たと判断したいー
病棟内涜Lへのヒビテンの試用:これまでの観察に ょり緑膿菌ほ各種流しおよび便器から高率に検出され ることが判ったーそこで昭和48年11月後半に病棟ごと に日を変えて,病棟内各室に配置されている約0ー02%
ヒビテン液を更新する際に,特に意識して旧消毒薬を 流Lと水道栓部分に散布し約10分ほ水の使用を避ける
との方法をそれぞれの病棟で3日間続け,その翌日そ れらの流しと水道栓について拭き取りを行いブイヨソ 培養後NAC平板のみで分離を行った・その結果ほ表 16に示すようで,全病棟としてみると分離率は17/11。
(14ー4%〕となって無消毒の場合〔表14で31・1%, 表15で33.3%〕に比Lて低率であり,十 牡, Ⅲでの 分離率14/54 〔25.9鬼2〕, 1/8 (12・5%), 2/56 (3.6%) は前記病棟2回の合計と比較して低く,病棟別にみて も第3病棟でほ検出されず他でも10‑25%の分布率を 示L,いずれも表14, 15の場合より低下していた・こ の際分離された菌の血清・ピオシソ型をみると7,1型, 7,10型で約半数を占めていた・ここでも消毒前の近い 時期に分離された患者由来株との比較を試みる・第3,
第5病棟では比較対象株はなく,第1病棟でほ22日前 に膿から7,10,B, 17日前の尿から2,1,B,第2病棟では いずれも尿から前2週の問に6,10,B, 6,10,BF 〔2 株), 6,10,F, NT,10,B, 3日後に6,10,F と7,1,a, 第6病棟で30日前の膿から12,10,B, 13日後に尿から 6,10,F,第7病棟では24日後iこ膿から6,10,Fが分離 されており,第2病棟を除いては血清型とG‑G型と
もに一致Lたものはなかった・
病棟内流Lへの石炭酸液の試用:つづいて昭和48年 12月7日から翌年2月24日の間に,逐次に各病棟にお いて各流しと水道栓の付近また汚物処理室と便所でほ 室内全体に3鬼石炭酸を噴霧することを3日間I状斑 その翌日拭き取りを実施Lた.蓑17に示したように, 全病棟とするとその分離率ほ18/119 (15・1%)であり, またⅠ …Ⅳの区分別に全体としてみても7/24 〔29・2
%), 5/33(15.2%), 2/30 (6.7%), 4/32 (12.5%) となって拭き取りの対象に差はあるもののヒビテンの
場合よりやや高率であった.病棟別にみると10‑35鬼′
の範囲であり,第6病棟と今回検出のなかった第5病 棟を除いてはやや高率または同率で,今回も第2病棟 が最高であった.分離菌の血清・ピオシソ型でほ今回 ほ6, 1型が目立ち〔7/18),近い時期の患者材料由来 株でほ比較対象のない第3,第5病棟を除いて,第1 病棟で21日前の膿にNT,1,B, 15日前の膿に8,3,D, 第2病棟ではすべて尿から13日前に6,10,BE, 3日後 に13,l,b, 5日後に6,10,fと7,10,a,11日卸こ6,10,A,
Table 16. Effect of sprinkling 0.02% Hibitane solution
Origin Ward 1 Ward 2 Ward 3 Ward 5 Ward 6 Ward 7
7'*'B 7,1,B 7,1,B
7,1, F 7in R 7 i R 5>1°> F
I 7 1 B 7,10, D /, 1, D
7'10' B ll,NT,uc NT,3,D 8,3, D
8, 3, D
(RI) 1/8 4/10 0/8 3/10 4/10 2/8
II 9, 1, B
(RD 1 /4 0/2 0/2
HI 6,10,BF 10, 5, L
(RI) 0/6 1/10 0/10 0/10 1/10 0/10
RI 2/18 5/20 0/18 3/20 5/22 2/20
Abbreviations are the same as former tables.
Table 17. Effect of spray with 3% phenol solution
Origin Ward 1 Ward 2 Ward3 Ward 5 Ward 6 Ward 7
j 8,3,D 7,10,B 6'*'F
8,3,D NT,3,D 6'l>BF
8,10, B
(RI) 2/6 2/6 3/6 0/6
6, 1, B
ll ll,uc,H 6,1,BF 5,10, a
6, 1, F
(RI) 1/6 3/9 0/2 0/3 1/7 0/6
HI 6,1, B 5,1, P
(RI) 0/6 1/4 1/10 0/10
5,10, a
IV 6,1,B 8,3,D? Uj^VT
(RI) 0/2 1/1 0/2 1/13 2/14
RI 3/20 7/20 4/20 0/19 2/20 2/20
Abbreviations are the same as former tables.