初級段階における中国語教育法についての一試論 一インターネットを活用した自律学習の支援一
■ 河井 昭乃
0. はじめに
第二外国語として中国語が開講されている大学で、必須科目でないにもかかわらず中国 語を学習しようとする学生に聞くと、その動機はさまざまである。漢字で表記されている ので親しみやすそうだ、英語以外の外国語を話せるようになりたい、中国語ができれば将 来、具体的にいえば就職に役に立つ、など。しかしそのようにして始めた学生の多くは最 初の半年、発音と文法の基礎の学習が終了したところで放棄してしまう。
これは大学に限らず、多くの中国語学習者が壁に突き当たったときに発生する問題であ る。本稿は初学者が直面する問題について教師はどう対処しうるのか、主に学習者の主体 的な取り組みによって克服する方法を追求するものである。
1. 音声指導をめぐって
中国語学習をやめてしまう理由として学生が一番に挙げるのは発音の難しさである。ま た学習を継続する学生にしても、中国語の発音がよく分からない、コツが掴めないという 学生は少なくない。このように日本人学習者1にとって中国語習得の難関となっているのが 発音である。半年程度の学習を終えて発音も基本文型も一通り学んだはずの学生に、長期 休暇明けに確認してみるとテキストの中国語の発音ができない、何とか読もうとして漢字 の音読みで読んでしまう、あるいは学習した内容に関して中国語で簡単な質問をしても音 声に反応できず黙り込んでしまう、という事態が発生する。半年も勉強したのになぜ、と 教師が嘆くわけである。
1.1. 聞き取りのために
早く中国語の音に慣れるよう、正しい発音を習得できるよう、教師は発音の導入段階で ある声調・母音・子音の練習において、モデル音声を聞かせてリピートさせることに重点 を置く。発音は語彙や文法と違って文字にして目に見える形で伝達することができない。
たとえば口腔断面図のような図像資料が発音時の口の形のイメージ形成に役立ったとして も、そこから発生する音声まで伝えることはできない。そのため発音の習得にあたっては、
学習者が実際に正しい音声を耳で聞き、聞いた音声を口から出すという作業が大切となる。
しかし授業時間内にそれに取り組むことができる時間には限界がある。大学の第二外国語 に即していえば、多く見積もっても1セメスターで15回×90分、その期間での学習到
外国語教育センター常勤講師
達目標を発音と基本的文型の習得とするならば2、純粋に発音の基礎に費やすことのできる 時間は多くて4分の1くらいであろう。音声に敏感であったり勘のいい学習者はそれだけ で体得することもあるが、全ての学習者が習得できるわけではない。
この時間的な制約のもと、学習者が発音の仕方を頭で理解できるようになる前に「習う より慣れろ」式に次々に新たなことが詰め込まれる。もちろん、これに続く基本文型の学 習も発音と切り離されるものではなく、発音の基礎学習が一通り終わった後も発音練習は 続くから、その中で時間をかけて徐々に慣れていくことで理解していく学習者もいる一方、
第一段階で蹟いたまま前に進めない学習者も存在する。そうした学習者は教師のモデル音 声について正しく発音することができても、個々に発音させるとおぼつかない。 「模倣」
はできても「習得」ができていないことが多いのである。
一方で教師の側も発音習得を学習者の勘の良さや音声認識能力に頼り、あとは「慣れ」
という時間が解決する問題として、それ以上は教師の力の及ぶ範囲外のこととして終わり にしていないか。結局のところ努力をするかしないかは学習者次第であるとしても、教室 外の学習活動に教師が無関心であってよいということにはならない。
第二言語習得研究の成果として、正しい音声の習得に欠かせない要因の一つに「多く聞 くこと」が指摘されている3。しかし学習者はいったん教室を離れてしまうと、教師のいな いところでは聞き取りの練習ができず、聴解の重要性を強調して教科書付属の音声CDを 聞くよう指示しても自主的に取り組めない。この「理想と現実」のギャップをどう埋める かが課題となる。
近年、外国語教育の場でコンピュータを利用するCALLシステムが多くの学校で導入さ れ、それによって整備された環境のなかで学習することが可能となっている。そうしたハ ード面の整備に伴い、学習コンテンツの開発もすすんでいる。中国語も例外ではない。特 にインターネット環境を利用したe−Learningは、すでにその実践法や効果など、様々な角 度からの研究が重ねられている。その理由はパソコンの普及とインターネットの登場によ ってかつては不可能であったことが可能になり、活用することで以前は想定できなかった 学習活動が可能となったからである4。その可能性を追求して今なお活発な議論が続いてい
る。
筆者が勤務する愛知淑徳大学では大学オリジナル教科書を使用し、それに即した e−Learning教材を作成し、CALLの利点を生かして学習者の授業時間外の自律学習を支援し ているs。このe−Learning教材は学内限定公開であるが、同様の教材はWeb上に多数公開 されている6。学習者それぞれの環境に応じて利用可能となるe−Learning教材を活用するこ とで、音声習得の課題「多く聞くこと」がクリアされるのではないか。
音声再生の容易さはe−Learning教材の利点として挙げられるものの一つである。 CDな
どと違い繰り返しての再生が容易であり、また文字や画像と音声を同時に再生できるので
利用環境さえ整えば、これまでのように教科書とCDプレーヤーを並べて、という学習方
法に比べれば格段に取り組みやすい。
愛知淑徳大学の教材に即していえば、発音学習のセクションではピンインで表記された 箇所はクリックすれば正しい発音を確認することができる。また練習問題では、発音を聞 いて声調記号をつける、二者択一の聞き取りなどが用意されている。母音の聞き分けから はじまって二音節語の聞き分けまで、段階を踏んで取り組めるように準備されている。課 題として授業時間外に取り組むように指示しており、学生はこれらの練習問題にゲームの
ような感覚で取り組んでいるようであるが、それは確実に「多く聞く」結果に繋がってい る。また学習初期にe・Learningを導入することでパソコンを使って中国語を学習すること が習慣づけられ、その後も自主的に取り組む姿勢が形成される。これは筆者が実際に、あ る年の授業で学習開始半年後に初めてe−Learning教材を利用し、継続的に教室外学習に取 り組むよう呼びかけても学生がなかなか習慣的に取り組めなかったという苦い経験があり、
そのときの反省に基づいている。
なお当然のことではあるが、それぞれの学習環境に応じた教材の活用を指示するには、
その環境で利用できる教材にはどのようなものがあるのか、教師が事前に把握しておく必 要がある。
1.2. 発音のために
上述の方法によって、正確な音の聞き分けができるようになれば正確な発音へとっなが るものである。しかしそれでも発音に自信が持てないという学習者は存在する。
そうした学習者にどのような対処が可能であるのか、日本人学習者にとって習得が難し いといわれるものの一つ、有気音と無気音に即して考えてみたい。
学習初期段階において有気音と無気音の区別が容易でないのは、日本語では破裂音の有 気音・無気音が意味の区別につながらない自由異音であることに起因する。それに対し中 国語では破裂音における声帯振動の有無によって意味の区別をせず有声音と無声音が自由 異音の関係にある。
たとえばピンイン「bo」と「po」で示される音はどちらも日本人の耳には「ポ」に聞こ えるが、両唇の閉鎖を開放するときにそのまま音声が出てくるのが無気音「bo」、まず呼 気が出てワンテンポ遅れて音声が出てくるのが有気音「po」、などと教室で説明されるこ とが多い。その説明と教師のモデル音声を聞き、初学者が有気音も無気音も無声音と認識 すると、特に無気音を発音する際に混乱が生じる7。破裂音発声時に気息を帯びているか否 かの区別を認識しない日本人学習者にとって、有気音無気音を習得する段階にあって自己 の発声が気息を帯びているかどうかの判断は難しく、自分が正しく発音できているかが判 断できない。さらに日本語では語頭の無声破裂音は気息を帯びやすく8、そのため中国語無 気音を無声音として単独で発音しようとすると、その結果発生した音声は中国語母語話者 の耳には有気音に聞こえることがある。
これをどうしても発音し分けられない学生に対しては、破裂音の有気・無気の区別を「口
腔内の閉鎖開放から声帯振動までの間に気息を帯びるか帯びないか」という弁別素性でな
く「有気音は声帯振動を伴いにくく無気音は声帯振動を伴いやすい」9という二次的特徴に 基づいた発音指導をすれば、声帯振動の有無によって音を聞き分ける日本語母語話者にと って、発音時のコツをっかむ助けとなるのではないか10。このような本質をとらえるので はない、二次的なとらえ方に反対する意見も多いであろうが、入門期においては、正確さ ばかりを求めることで学生の理解を困難にするよりは、それが方便であっても理解しやす い形で伝えることも大切だと考える。
2. 誤用を克服し自律学習を促進するために
日本人に多い誤用として指摘されるものの一つに、時間を表す語句の使い方がある11。
動作状況発生の時点と動作の時間量、すなわち時間詞と時量補語である。特に両者の語順 の誤りは小テストや試験で必ず遭遇する。次に挙げるのは筆者が実際に目にした誤答例で
ある。
*我毎天回家五点左右。 (和文中訳問題で。正解は「我毎天五点左右回家。」)
*張姉傅二十多年了修自行牟修了。 °張師傅二十多年了修了修自行牟。
(単語並べ替え問題で。正解は「張姉傅修自行牢修了二十多年了。」)
授業中に「中国語では必ず『時間詞+動詞句+時間量』の語順になる」といくら強調し ても時間詞を文末に置いたり、時量補語を動詞句の前に置くといった誤りは皆無にはなら ない。その原因が日本語や英語の干渉であろうことは容易に想像できるが、ただその原因 を指摘するだけでは意味がない。中国語と日本語・英語の違いをいかに理解・習得させる かが大切である12。
時量補語に限らず、中国であれば教室を離れた日常生活の場でも常に表現することを求 められ、その繰り返しによって帰納的に身につけることも可能であるが、日本の学習環境 においてそのような過程をたどっての習得は難しい。そうかといって、教室内のパターン プラクティスだけではその場では理解しても、ひとたび教室を離れると忘れてしまい定着 しない。発音習得と同様、教室を離れたところでいかに取り組むことができるかが課題と なる。上述したe−Learningもそうした取り組みを可能にする手段の一つであるが、ここで は学習者の興味に着目して、インターネット上の情報活用による学習の可能性を考えてみ たい13。学習者の興味に着目するのは、それによってモチベーションを高め、教室外の自 律学習にっながると考えられるからである。
2.1, インターネット上の料理レシピサイトを使って
中国語学習の動機を聞くと「中国茶や中華料理が好きだから」と回答する学習者も多い。
中国茶や中華料理は日常生活の中で中国を身近に感じる契機の一つである。これを中国語
学習に結びっけるのに、中国語の料理レシピが活用できるのではないか。
料理レシピは料理を作るために必要な手順を記したものである。何のための文章かとい う目的が明確であり、料理を作るという情況が設定されているので記述内容について読む
前に、
①材料に何らかの「処理」をすることが段階的に記述されている
②その「処理」には時間が重要となるものもある、具体的には「乾物を水で戻す・混 ぜ合わせた材料を寝かせる・焼く・煮る・蒸す」などの動作
という予想がっく。それによって ① 次にどのような記述が続くか ②rどこに時量補語が使われるか
という予測がたてられる。レシピの文章には当然、材料名や複雑な調理法など学習者にと って未知の語句が多数含まれるが、この予測に従って推測しながら読解することになる。
もちろん必要に応じて事前に教師がサイトを指定し、いくつかの単語の意味を予め確認し ておくこともできるが、日本人になじみの深い料理であれば教師の補足がなくとも、写真 や料理名と自分の知識や経験とを照合することで推測が可能となる。こうした予測と推測 のうえに文章を読むということは、換言すれば、逐語的に文章を理解するボトムアップ処 理だけでなく言語の背景知識を活用したトップダウン処理を併用した読解行為を実践する
ことになるエ4。
なお、料理レシピはインターネットによらずとも出版物としてこれまでにも存在したも のであり、必ずしも新しい素材というわけではない。しかしそれでもWebサイトの利用を 挙げるのは以下の二つの理由による。一つは情報入手にかかる時間的および経済的コスト の問題である。インターネットの発達によって中国出版物の入手がかつてに比べて格段に 容易になったとはいえ、そのためには時間も費用もかかる。それに対しWebサイトはアク セスすれば瞬時に必要な情報を取り出すことができ、特別なものでなければ情報料も不要 である。もう一つは媒体による表現の差異である。それについては後述する。
では実際に料理サイトで使用される表現を見てみよう。今回は料理サイト「天天美食函」
を利用した15。まず学習者に興味のある料理のページを開いて確認させる。たとえば「上 海紅焼肉」のページを開くと写真と調理手順の説明がある16。
1.将鶴鶉蛋清浄后下冷水鍋中加蓋煮沸,美火后]典以上。
2.五花肉放温水銅中用大火焼沸,改中火⌒以去血沫。
3.五花肉携出后切成釣一厘米兄方的快(可依介人喜炊的大小切快);鶴鶉蛋取出后用 涼水gmpme 2Pt后去売,用厨房用紙拭干水分:…(以下略、傍線筆者、以下同)
これを見ることで、実際に「動詞+時量補語」の形になっていることが確認できる。動
詞は他に「放置」 「焼」 「炊拷」 「畑」 「純」 「蒸」などが使用され、特に火の通し方に
関する語彙は豊富でなおかっ学習者にとって未知のものばかりでとまどうであろうが、少
なくとも時量補語は見分けがつくはずで、前後をみてどれが動詞に相当するか判断をする ことはできるだろう。
たかだか確認作業、と批判的な考え方もあろうが、実際に生きた中国語の中で使われて いることを自分の目で確認することは、自己の学習を振り返りつつ現実と関連づけるとい
う作業であり、それは日常の学習の意味を再確認することにならないだろうか。教室外活 動として位置づけるなら、興味のある料理について調べてその手順を報告させることを課 題としてもよいだろう。学習の進んだ中級レベルの学習者であれば、この記述にならって 何か日本料理の作り方を中国語で説明する練習もできるだろう。ただその場合には、その ために必要な材料名、調理法を改めて辞書で調べさせるか教師が示しておく必要がある。
学習者の推測をそのままアウトプットに反映させるのは危険である。
また料理レシピが素材に対する処置の記述の積み重ねから成り立っているという性質 は、初級後半から中級にかけての学習者が把構文や結果補語を学習する時にも活用できる。
たとえば「涼拝土豆4」のページには次のようにある17。
1.土豆繊,去皮坦丞鋼些。
2.fLeqgz的土豆廷放在涼水中浸泡。几分紳后携出控干水。…(以下略)
実際、把構文を学習する授業時には「どういう時に把構文を使うのか」と質問を受ける ことがよくある。料理レシピはまさにその典型であろう。
出版物のレシピでは素材に対する処置を示すのに「把」の使用例は少なく、書面語「将」
が使用されることが多い。
登猪肉焔加水打成糊状。登粉廷放入熱油内炸蘇,取出切砕,加在肉焔内,梓勾,再加 入花生油、精盆、胡椒面拝勾、制成焔料。(俄夢斯水校)18
前掲「上海紅焼肉」のページでは「将」が使用されていたように、Webサイトで「把」
が好まれるということではない。表現が分かれるのは、今回参照したサイトが投稿サイト であり、文章の出自が多岐にわたることが原因と考えられる。初級学習者が活用するとし たら、話し言葉をそのまま写し取ったような「把」を使用するWebサイトの表現の方が理 解しやすいであろう。もちろん中級学習者であれば「将」の用法の一つとして理解してお かなくてはいけないことであり、むしろ出版物の方を用いて「将」の用法を推測させるこ
とも有効である。しかし初級者にとっては教科書で学習した「把」が実際に使用されてい
るのを確認することで、学習事項と現実が結びつけられ、自己の学習が現実の言語活動に
即したものとして意味づけられるであろう。出版物ではなくWebサイトの活用を提案する
二つ目の理由はまさにこの点にある。
2.2. 観光地・観光施設公式サイトの中国語案内ページを使って
同じアウトプットでも、書くことは話すことより心理的ハードルが高い。そのためか、
一定期間の学習が済んだのち、習った語彙や表現を使って簡単な文章を書かせようとして も「中国語で何と表現していいのか分からない」というところで立ち止まってしまい「今 年暑假我伯去末京旅游了。」で終わってしまうことがよくある。
日本に在住する外国人の増加や日本を訪れる外国人旅行者の増加に伴い、観光地のパン フレットもかつては外国語版といえば英語であったが、最近は英語以外にも中国語やポル
トガル語などで書かれたパンフレットを目にすることも多くなった。Webサイトも外国語 ページが用意される観光施設が増えた。
ここではこうした中国語による観光地の紹介資料を作文に活用することを考えてみたい。
料理レシピ同様、入手が容易という観点からWebサイトを活用する。
パンフレットやWebサイトなどを第二言語教育で活用する場合、よくそれらは「生教材」
とよばれる。 「生教材」とは厳密には「目標言語が使用されている社会で実際に使われて いるものを使用した教材」を指す19。その意味では日本のWebサイトの中国語ページはあ てはまらず、「生教材」であることにこだわるのであればむしろ中国国内の観光地や旅行 社のサイトを使用すべきであろう。確かにクラスによってはそちらの方が有効な場合もあ
る。しかし中国に行った経験がなく、中国の観光地はと聞いても万里の長城と故宮くらい しか挙がらない学習者が多数を占めるような教室では、中国語のみで記された現地の観光 地のWebサイトを見せても逆効果である。それよりも馴染みのある日本の観光地の方が理 解しやすいであろうし、行ったことのある場所であれば背景知識を活用できる。それによ
って料理レシピの場合と同様、予測しながら読み進めることができる。
その作業のうえに、できれば学習者が行ったことのある観光地ないしは観光施設のサ イトを選び、そのときのことを中国語で表現するよう指示する。楽しかった旅行であれば 思い入れがある分、心理的ハードルの高い作文にも着手しやすくなることが期待される。
それでも初級段階では何を表現していいのかも分からない可能性もあるので、時間表現の 習得を目標におくのであれば、時点や時間量が話題になりそうな簡単な動詞をいくつか示
しておいて、それを使って作文するように指示する。例えば「走」「騎」「坐」「升(牟)」
など移動手段を表す動詞、 「看」 「参現」 「游箆」 「玩几」など観光に直接関わる動詞、
それに付随する「等」 「休息」 「住」といった動詞など。これらの動詞を核としていくつ
かの言葉を付け加えれば、最低限のことは表現できるだろう。何もない状態から書くこと
が困難でありそうなレベルであれば、最初は教師がフォーマットを示し、その型に沿って
書く練習から始める必要もあるかもしれない。そこにそれぞれがWebサイトで確認した中
国語表現を利用して内容を付け加えるよう指示する。以下は東京ディズニーリゾート公式
サイトの中国語ページを利用して20、アトラクションの中国語表現を盛り込んだ作文の一
例である。
上介星期六・我和几介朋友一起去奈京迫士尼示囲・在那JL玩几了二丞。我伯星塑
五91Lts=.tM2在名古屋姑集合,然后坐了酬±汽牟,星塑⌒圭オ到迫士
尼示囲。在那几,我伯看了彼多表演。比如悦,在「小小世界」,坐小船圷游小世界,
看着来自世界各地、穿着各秒各祥民族服装的娃娃,真可愛!逐有「太空山」,遠是熟
「]項目之一,由子人太多,等了二企坐旦オ坐上太空稜。我伯玩几得復升心。最后,看 了「屯子大游行一夢之光」。真漂亮!好浪漫!不迂我伯只能欣賞土互猶±,因力再不 走,就赴不上回名古屋的新干銭。
晩上九点坐上新干銭,坐了一Pt7N・JN就回到了名古屋。遠次旅游非常累,可是玩几 得彼愉快。可惜的是,辻次没有吋同去迫士尼海洋玩几。所以我伯打算明年再去,汁刻 在迫士尼示因里的坂店住二医,去迫士尼海洋玩几。我紛望着那一天。
時量補語を意識的に使っているため実際の表現としては冗長になる部分もでてきてし まう。しかし「時点+動詞句+時量補語」という形式だけを脈絡なく代入練習することと 比べたら、あるテーマのもとにまとまった表現ができたということは意味があるだろうし、
学習者にとっても自信になっているはずだ。この自信が次の練習へと繋がる原動力となる に違いない。
3. おわりに
以上、初級段階にある中国語学習者が陥りがちな困難に対して、どのような指導が可能 か、主に自律学習という観点から具体的事例に即して考察した。
一昔前と比べると、日本にいながら、自宅にいながら世界各地のさまざまな情報に手が 届きやすい環境が整っている。インターネットがこれほどまでに日常生活に入り込んでい る現在、それを生かさない手はない。本稿で取り上げたもの以外にも、Web上には音楽や 映像なども含めて、直接あるいは間接的に語学学習に活用できる多種多様なコンテンツが 転がっている。初級段階においてもそれぞれの興味に応じた自律学習が容易となる環境は 準備されており、それを効果的に活用するには、教師には教授者としてのみならず助言者 としての役割も求められる。学習者への自律的な取り組みを勧めるためにも、教師自身も 情報収集術、活用術などの面において、これから柔軟な対応が求められることになる。
1厳密にいえば「日本語母語話者学習者」とすべきであるが、便宜上このように表記する。
以下同。
2一つの学習基準として、日本中国語検定協会が実施する中国語検定の準4級の認定基準
「一般大学第2外国語の第1年次前期修了、高校の第1年度修了、専門学校・講習会など での半年以上の学習程度」に対する出題内容が「ピンインの読み方・綴り方、単文の基本 文型、簡単な日常あいさっ語」などとなっていることによる。
3戸田2008は近年の第二言語習得研究の成果が明らかにした、ナチュラルアプローチに代
表される意味に焦点を当てた学習による音声習得の限界を踏まえ、第二言語としての日本 語音声習得に関しての調査から、音声習得に成功した学習者の共通点として音声という言 語形式に焦点を当てた練習を行ってきたこと、学習初期に大量のインプットを浴びている
ことなどを指摘する。
4三枝2008参照。
5学部専門課程における実践とその成果については漏・杜2004を参照。全学共通科目とし ての中国語では2004年よりオリジナル教材を導入している。
6前掲三枝2008参照。
7これまで、日本人学習者はどちらかといえば有気音を無気音化して発音する傾向がある といわれてきたが、車2004は調査の結果から有気音は有気音として発音される割合が高い と指摘した。
8猪塚・猪塚2003参照。
9朱1994参照。
10 蝟?ルか2002の聴取実験で、中国語の発音知識を有しない日本語母語話者が発音する 有声音が日本語の発音知識を有しない中国語母語話者に無気音と認識される確率が高いこ
とが確認されている。
】1
ンほか2002参照。
12これまで多くの教科書や概説書などで「時間詞+動詞+時間量」の語順だけが強調され てきたのに対し、前掲昊ほか2002ではこの語順は時間の認知順序に沿っているのであり、
その点を学習者に説明して理解させる必要を強調した。単なる暗記ではなく語順に対する 意識化によって習得に導くという点で、「いかに習得させるか」に焦点をあてたものとい
える。
13 Cンターネットを活用した授業実践については中西2007を参照。
14 ヌ解行為においてトップダウン処理とボトムアップ処理の両方向からの相互補完的な プロセスが重視されることについては、小池ほか2004第10章「リーディング」を参照。
http://www.ttmeishi.com/
15
http:〃www.ttmeishi.com/CaiPu/5b48074273e61bO2.htm 16
http://www.ttmeishi.com/CaiPu!db60ffO88dd911e1.htm 17 18
翌=@200419
総ロ交流基金2006参照。
20
?狽狽吹F〃www.tokyodisneyresort.co.jp/index_ch.htm1(繁体字のみ)参考文献
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言語理解とコミュニケーション』101(711)社団法人電子情報通信学会2002.3 小池生夫ほか2004『第二言語習得研究の現在』大修館書店2004.12
国際交流基金2006『すぐに使える「レアリア・生教材」アイデア帖』スリーエーネットワ ーク2006.8
三枝裕美2008「中国語Web教材の開発」『吉田富夫先生退休記念中国学論集』汲古書院
2008.3