一 八 八 九
︵ 明 治 三 二
︶ 年 土 地 収 用 法 立 の 法 過 程
︵ 1 橋 ︶
本 誠
は じ め に
明 治
〇 一 年 代 後 半 の 立 法 作 業 1 収 取 小 則 案 と 収 地 規 則 案 の 起 草 2 二 草 案 の 内 容 3 外 国 法 の 調 査 作 業 立 法 資 料 と し て の 外 国 法 1 イ ギ リ ス 法 2 ラ フ ン ス 法 3 プ イ ロ セ 法 ン
︵ 以 上 本 号
︶
一八八九︵明治三二︶年土地収用法の立法過程︵1︶
九 七
法経研究二九巻三号︵一九九〇年︶
九 八 一
は じ め に
本 稿 の 課 題 は ︑ 八 一 八 九 明 ︵ 治 三 二 ︶ 年 土 地 収 用 法 の 立 法 過 程 を 考 察 す る こ と に あ る ︒ そ れ は ︑ 近 代 日 本 に お け る 公
︵ 1
︶ 用 収 用 法 制 の 歴 史 的 展 開 に つ い て の 分 析 作 業 の 一 部 を な す も の で あ る ︒ こ の 問 題 を 察 考 す る 意 義 に つ い て は
︑ す で に 拙 稿 で 述 べ て い る の で 繰 り 返 さ な い ︒ 本 稿 の 構 成 は ︑ 以 下 の 通 り あ で る ︒ ま ず ︑ 一 八 八 四
︵明 治 七 一
︶ ︑ 八 五
︵明 治 一 八
︶ 年 頃 に 始 ま る と 推 測 さ れ る 初 期 の 立 法 作 業 検 を 討 す る と と も に ︑ 立 法 化 に 向 け て 行 わ れ た 外 国 法 調 査 の 対 象 国 イ ギ リ ス ︑ フ ラ ン ス ︑ プ ロ イ セ ン の 土 地 収 用 制 度 に つ い て 概 観 し ︑ 最 後 に 一 八 八 九 年 土 地 収 用 法 の 立 法 化 過 の 程 を 考 察 す る ︒
︵1 ︶ 拙 稿
﹁ 一 八 七 五
︵明 治 八
︶ 年 用 公 土 地 買 上 規 則 の 成 立 と 展 開
︱ ︱ 近 代 公 用 収 用 法 制 研 究 序 説
︱ ︱
﹂ 翁 阪 大 法 学 ﹄ 第 一 四 九
・ 一 五
〇 号 ︑ 一 九 八 九 年 ︑ 三 〇 五 〜 二 五 頁 二
︶︒
な お
︑ こ れ ま で の 研 究 業 績 に つ い て は ︑ 拙 稿
︑ 三 〇 七 〜 三 〇 八 頁 を ︑ 参 照 さ れ た い ︒ 一 一
明 治 一 〇 年 代 後 半 の 立 法 作 業 1
収 取 則 小 案 と 収 地 規 則 案 の 起 草 現 在 井 ︑ 上 毅 文 書 の 中 に ︑ 土 地 収 用 関 に す る 立 法 資 料 が 大 別 し て 二 種 類 残 さ れ て る い ︒ 一 つ は ︑
﹁建
物
植
物
等
ノ 収
取
小 案 貼
﹂ 以 ︵ 下 ︑ 収 取 小 則 案 と 略 記 す る て 一 と
﹁収 地 規 則 案 一 ︵ の 二 つ の 草 案 あ で る ︒ う も 一 つ は ︑ 欧 米 土 地 収 用 法 制 度 に 関 す る 調 査 資 料 で あ る ︒ こ れ ら の 作 業 は ︑ 後 述 す る よ う に 丼 上 毅 の 関 与 の も と ︑ 一 八 八 四
︵明 治 七 一
︶︑
八 五
︵明 治 一 八
︶ 年 頃 か ら 開 始 さ れ た よ う で あ る ︒ そ こ で ま ず
︑ 収 取 小 則 案 収 と 地 規 則 案 の 起 草 作 業 に つ い て 検 討 し よ う ︒ 収 取 小 則 案 は ︑ 制 度 取 調 局 罫 紙 に 書 か れ た も の だ が 起 ︑ 草 者 は 不 明 で あ
︒ 縫 制 度 取 調 局 が 置 設 さ れ て い た 一 八 八 四
︵明 治 一 七
︶ 年 二 月 一 七 日 か ら 翌 八 五
︵明 治 一 八
︶ 年 一 二 月 二 三 日 の 時 期 起 に 草 さ れ た こ と は 明 ら か で あ る が
︑ 現 在 の と こ ろ こ れ 以 上 の 時 期 の 特 定 は で き な い ︒ 収 地 規 則 案 大 は 政 官 罫 紙 に 書 か れ て お り 起 ︑ 草 者 は 草 野 宜 隆 あ で る こ と が 分 か れ 草 ︒ 宜 野 隆 が 太 政 官 に 在 職 す る の は
︑ 法 制 局
︑ 取 調 局 勤 務 の 一 八 七 七
︵明 治 一 〇
︶ 年 か ら 七 八
︵明 治 一 一 ︶ 年 に か け て の 時 期 と ︑ 太 政 官 権 少 書 記 官 で あ た っ 八 四
︵明 治 一 七
︶ 年 月 六 一 九 日 か ら 翌 八 五
︵明 治 一 八
︶ 年 一 二 月 二 二 日 ま で の 時 期 の 二 度 で あ
︒ 純 従 て っ
︑ 草 案 の 起 草 時 期 は ︑ こ の い ず れ か の 期 間 に し ぼ ら れ る ︒ 収 地 規 則 案 収 は 取 小 規 則 案 と と も に 一 件 書 類 と し て 井 上 文 書 申 残 に さ れ て い 純
︒ そ れ ゆ え ︑ 収 地 規 則 案 の 起 草 は 収 取 小 則 案 の 起 草 と ほ 同 ぼ じ 時 期 ︑ つ ま り 草 野 宜 隆 が 太 政 官 権 少 書 記 官 在 職 中 の 一 八 八 四 年 後 半 か 八 ら 五 年 に か け て の こ と と 推 測 す る の が 妥 当 で あ ろ う
︒ 2 二 草 案 の 内 容
︵1 ︶ 収 地 規 則 案 収 地 規 則 案 は ︑ 公 用 土 地 買 上 規 則 同 と 様
︑ 土 地 収 用 の 一 般 法 と い う べ き 性 格 を 有 し て い る
︒ そ れ は ︑ 公 用 土 地 買 上 規 則 比 に 較 す る と
︑ よ り 簡 潔 な 条 文 構 成 が と ら れ て い る
︵改 正 公 用 土 地 買 上 規 則 は 全 一 二 条 収 ︑ 地 規 則 案 は 全 八 条
︶ と い う 点 で の 相 違 は あ る が ︑ 以 下 に み る よ う に 内 容 的 に は 公 用 土 地 買 上 規 則 の 主 要 な 則 原 を 継 承 す る も の で あ る ︒ 第 条 一 は ︑ 総 則 規 定 と し て
﹁官 庁 二 妙 テ 公 益 二 関 ス ル エ 事 プ 起 ス カ タ メ 人 民 所 有 ノ 土 地 ヲ 要 ス ル 時 ハ ︑ 太 政 官 ノ 裁 可
一八八九︵明治二二︶年土地収用法の立法過程︵1
︶
九 九
法 経 研 究 三 九 巻 三 号
︵ 一 九 九
〇 年
︶ 一
〇 〇 ヲ 受 ケ ︑ 其 土 地 プ 収 用 ス ヘ シ
﹇ ル コ ト ヲ 得
︵傍 線 部 分 は ︑ 抹 消 の 後
︑
﹇ の ﹈ 内 容 に 修 正 さ れ た こ と を 示 す
︒ な お ︑ 読 点 引 用 者
︒
︶ と 定 め ︑ 収 用 権 の 主 体
︑ 収 用 の 目 的
︑ 収 用 の 対 象 収 ︑ 用 決 定 機 関 な ど 概 を 括 的 に 規 定 す
︒ 縫 収 用 権 の 主 体
︵起 業 者
︶ は ︑ 原 則 と し て
﹁官 庁
﹂ す な わ ち 公 権 力 と さ れ て い る
︒ し か し 私 人 も ︑
﹁鉄 電 道 線 路 ﹇道 利 水
﹈ 上 水 等 ノ 大 土 工 ﹂ を 目 的 と す る 場 合 は に 政 ︑ 府 の
﹁特 許
﹂ を 得 て ︑ 収 用 権 の 主 体 と な る こ と が き で る
︵第 八 条
︶︒
収 用 の 目 的 は
﹁公 益 二 関 ス ル エ 事
﹂ に 限 る と し
︑ 公 益 性 の 原 則 を 明 ら か に し て い る
︒ ま た
︑ 収 用 の 対 象 は ︑ 土 地
︵第 一 条
︶︑
及 び 植 物
・ 建 造 物 等 の 定 着 物
︵第 条 五
︶ と さ れ て い る
︒ 以 上 の 点 は ︑ 公 用 土 地 買 上 則 規 の そ れ と ほ ぼ 同 じ で あ る ︒ 若 干 の 変 化 が 認 め ら れ る の は 収 ︑ 用 決 定 手 続 の 規 定 で あ る ︒ す な わ ち
︑ 収 地 規 則 案 は 収 用 の 決 定 機 関 を 太 政 官 定 と め る の み で ︑ 具 体 的 な 決 定 手 続 に つ い て 何 も 定 規 し て い な い ︒ つ ま り ︑ 公 用 土 地 買 上 規 則 の 場 合 第 ︑ 則 二 で 具 体 的 な 手 続 規 定 を 設 け て い た が ︑ 収 地 規 則 案 は で そ の 部 分 が 省 略 さ れ て い 和 の で あ る ︒ 次 に 第 条 二 は ︑ 損 失 補 償 権 利 者 の 範 囲 定 を め る ︒ 注 目 さ れ る の は
︑ 土 地
・ 建 物 の 所 有 者 の 他 に ︑ い わ ゆ る 関 係 人 と し て
﹁小 作 人 質 取 主 等 其 土 地 二 関 ス ル 利 益 ヲ 失 フ 者
﹂
︵傍 線 部 は 後 抹 に 消
・訂 正 さ れ た こ と を 示
︶ す 権 を 利 者 含 に め て い る 点 で あ る ︒ 公 用 地 土 買 上 規 則 は で 土 地 有 所 者 の み 損 に 失 補 償 権 が 認 め ら れ て い た が ︑ こ れ 対 に 草 し 案 は 損 失 補 償 権 利 者 の 範 囲 を 大 き く 拡 大 す る も の で あ た っ と い え う よ
︒ 第 二 条 は ︑ 損 失 補 償 額 の 決 定 方 法 を 定 め る ︒ す な わ ち ︑ 補 償 額 は ︑ 土 地 所 有 者
・ 関 係 人 と 起 業 者 と の 協 議 よ に て っ 決 定 さ れ る ︒ も 協 し 議 が 調 わ な い と き は ︑ 双 方 か ら 評 価 人 各 名 二 を 出 し 評 て 価 さ せ ︑ 地 方 官 が こ れ を 折 衷 し ︑ 内 務 卿 の 裁 決 仰 を ぐ こ と な に る ︒ 公 用 土 地 買 上 規 則 と ほ ぼ 同 様 の 方 法 で あ る ︒ 他 方
︑ 損 失 補 償 の 算 定 基 準 に つ い て は 何 も 定 め が な い 公 用 土 地 買 上 規 則 は
﹁券 面 地 価 義 主
﹂ の 原 則 を と て っ い た
︵第
則 四
︶ が ︑ 収 地 則 規 案 で は 何 の 規 定 も な い ︒ な お ︑ 損 失 補 償 の 算 定 費 用 に 関 し て 費 用 負 担 の 規 定 が 新 設 さ れ て い る
︵第 四 条
︶︒
損 失 補 償 に 関 し て は ︑ い わ ゆ る 事 前 補 償 制 の 扱 い に 注 目 す る 必 要 が あ う ろ
︒ す で に 拙 稿 で 述 べ た よ う に ︑ 一 八 八 二 ︑ 八 三 年 の 内 務 省 や 工 部 省 に よ る 公 用 土 地 買 上 規 則 改 正 の 動 き は ︑ 鉄 道 建 設 事 業 の 飛 躍 的 な 発 展 を 背 景 と し て ︑ 事 業
﹁急 施
﹂ の 観 点 か ら 事 前 補 償 制 廃 を し ︑ 損 失 補 償 額 の 決 定
・支 払 を 待 た ず 直 に ち に 土 地 の 引 渡 し を 可 能 に し よ う と い う も の で あ た っ 結 ︒ 局 そ ︑ の 意 図 は 参 事 院 の 反 対 に 遭 い ︑ 挫 折 せ ざ る を 得 な か た っ と い う 経 緯 が あ
︒ 和 そ の 後 起 に 章 さ れ た 収 地 規 則 案 は ︑ こ の 問 題 に ど う 対 応 し た の で あ ろ う か ︒ 収 地 規 則 案 次 は の よ う に 定 め る ︒
﹁所 有 者 償 金 ヲ 受 取 タ ル 時 ハ ︑ 直 二 其 土 地 割
﹇又 ハ 建 造 物
﹈ ヲ 引 渡 ス ヘ シ
﹂
︵第 七 条
︶︒
つ ま り ︑ 被 収 用 者 に 土 地
・ 建 物 の 引 義 渡 務 が 発 生 す る の は 補 ︑ 償 金 支 払 以 後 の こ と と し
︑ 事 前 補 償 制 を 維 持 し て い る の で あ る ︒
︵2 ︶ 収 取 小 則 案 次 に ︑ 収 取 小 則 案 の 内 容 に つ い て み て み よ う ︒ 同 草 案 は ︑ 土 地 に 付 着 す る 定 着 物 つ ま り 建 物 庭 ︑ 本 類 ︑ 果 樹 茶 ︑ 樹
︑ 稲
・ 麦 な ど の 上 毛 ︑ お よ び 墳 墓 等 に 対 す る 損 失 補 償 額 移 ︑ 転 料 の 算 定 基 準 定 を め る も の で あ る ︒ 例 え ば
︑ 建 物 の 補 償 額 は 当 当 時 其 建 物 二 住 居 ス ル ロ 的 ヲ 以 テ 有 形 ノ 儘 之 プ 買 取 ル 普 通 ノ 代 価 二 比 準
﹂ し て 決 定 さ れ る
︵第 条 一
︶︒ 他 方 で ︑
﹁祖 先 リ ョ 代 々 伝 承 タ シ ル 縁 故 又 ハ 其 人 二 限 り 特 別 ノ 理 由
﹂ は 補 償 額 算 定 あ に た り 掛 酌 さ れ な い
︵第 二 条
︶︒
建 物 と 同 様 ︑ 他 の 庭 木 類 茶 ︑ 樹 な ど の 補 償 額 も ︑ 市 場 で の 売 買 価 格 と い う 客 観 的 基 準 に よ て っ 決 定 さ れ る
︵第 六 ︑ 八 条
︶︒
と こ ろ で ︑ 収 取 小 則 案 と 収 地 規 則 案 の 二 草 案 は い か な る 関 係 あ に る の あ で ろ う か ︒ 内 容 的 に は ︑ 一 般 法 的 な 性 格 の 強 い 収 地 規 則 案 に 対 し て ︑ 収 取 小 則 案 は 建 物 や 定 着 物 の 補 償 額 算 定 基 準 を 規 定 す る と い う 点 特 で 別 法 的 な 性 格 が 色 濃 い と い え よ う
︒ し か し
︑ 実 際 に ︑ 両 草 案 が 一 般 法 と 特 別 法 の 関 係 に あ る の か 否 か は 不 明 で あ る ︒
一八八九︵明治二三︶年土地収用法の立法過程︵1︶一〇 一
経 法 研 究 二 九 巻 三 号
︵ 一 九 九
〇 年
︶ 一 〇 二 い ず れ に し て も ︑ こ れ ら 二 草 案 特 ︑ に 収 地 規 則 案 は ︑ 公 用 土 地 買 上 規 則 の 原 則 の 多 く を 継 承 し て お り
︑ そ の 意 味 で 現 行 法 制 度 の 継 承 の 上 に 進 め ら れ た 起 草 作 業 で あ る こ と は 明 ら か で あ る ︒ し か し ︑ こ う し た 起 草 作 業 が 一 八 八 九 年 土 地 収 用 法 に 直 接 的 に 結 実 す る こ と は な か た っ
︒ 同 法 は ︑ 外 国 法 の 全 面 的 継 受 を 経 て 立 法 化 さ れ た か ら で あ る ︒ 3 外 国 法 の 調 査 作 業
︵1 ︶ 調 査 対 象 の 外 国 法 次 に ︑ 収 地 規 則 案 や 収 取 小 則 案 の 起 草 と は 別 に 進 め ら れ て い た 欧 米 土 地 収 用 立 法 の 調 査 作 業 に 目 を 転 じ よ う
︒ 井 上 毅 文 書 中 に 残 さ れ て い る 調 査 資 料 は ︑ 以 下 の 通 り で あ る ︒
① ブ ー ル
ム
﹃英 国 法 律 解 釈
﹄ ブ ル ー ム に つ い て の 詳 細 は 明 不 だ が ︑
﹃法 律 格 言
﹄
︵林 健 訳 上 八 八 九 年
︶ の 著 者 ハ ー バ ー ド
・ ブ ー ル ム と 推 測 さ れ る ︒ 資 料 は ︑ イ ギ リ ス の 収 用 制 度 と く に 一 八 四 五 年 法 の 概 説 部 分 の 抄 訳 で あ る ︒
② チ テ ッ イ 氏 編 集
﹃英 国 制 定 法 類 纂
﹄ チ テ ッ イ
・o C けけ じ に つ い て も 詳 細 は 不 明 だ が ︑ 彼 の 名 は
﹃法 律 約 例
﹄
︵大 築 拙 蔵 訳
・ 一 八 七 一 年
︶ の 著 者 と し て 知 ら れ て い る
︒ こ こ で 翻 訳 さ れ て る い は の ︑ 一 八 四 五 年 五 月 八 日 イ ギ リ ス 議 会 制 一定 法 マ > Z > 0 ↓ 出o ﹃ o o ︐ oo ︼︼0 諄 厭 ︺ F O ● o >
oけ oO ■o く あ のロ ユ ω① 中● ■ ︻∽ ¨9 ユ 中く ︼● ユ
o 鮎 中● > oけ の 2 o 卜 F
︐ ﹃ S ぬ m ① O F け 一 F F h F 薔 計 喘R
● C o■ け い 認 江 び R 0 3
︼ド z 詳 日 o ︑
の 要 約 部 分 あ で る ︒
③ ウ オ ー カ ル ー 氏
﹃米 国 法 律 書
﹄ ウ オ ー カ ル ー に つ い て も 詳 細 は 不 明 あ で る ︒ ア メ リ カ の 収 用 制 度 の 概 要 を 説 明 し た 部 分 が 抄 訳 さ れ て い る
︒ な お ︑
①
② ︑
︑
③ は ︑ す べ て 参 事 院 罫 紙 に 同 一 の 筆 跡 で 書 か れ て い る
︒
④ 一 八 三 一 年 仏 軍 国 事 土 地 収 用 法 法 律 の 正 式 名 は ︑
﹁築 城 工 事 二 必 要 ナ ル 民 有 地 ノ 買 上 及 ヶ 要 急 ノ 場 合 二 在 テ 之 ン フ 暫 時 占 領 ス ル コ ト ニ 関 ス ル 千 八 百 三 十 一 年 月 二 二 十 日 ノ 法 律
﹂ と 訳 さ れ て る い
︒
⑤ 州 欧 各 国 私 有 財 産 例 規 調 書 ー ヨ ロ ッ パ 各 国
︵フ ラ ス ン
・ ベ ル ギ ー
・ オ ラ ン ダ
・ プ イ ロ セ ン オ ・ ー ス ト リ ア ︶ の 憲 法 お に け る 財 産 権 制 限 規 定 を 訳 出 た し も の で あ る ︒ な お ︑
④
⑤ ︑ は と も に 内 閣 罫 紙 に 書 か れ て い る
︒
⑥ モ ー リ ス ・ブ ロ ク ツ 氏
﹃行 政 字 書
︵公 用 土 地 買 上 部 各 国 政 務 比 較 ノ 項
︶ ﹄ モ ー リ ス ・ブ ロ ツ ク
︵ 8 中 8 中 F ぶ 〜 8 8
︶ は ︑
﹃西 洋 各 国 盛 衰 強 弱 一 覧 表
﹄
︵加 藤 弘 之 訳 上 八 六 七 年
︶︑
﹃統 計 論
﹄ 全 四 巻
︵小 野 清 照 訳 上 八 八 三 〜 一 八 八 七 年
︶︑
﹃実 地 経 済 学
﹄
︵大 木 太 蔵 訳
・ 一 八 八 七 年
︶︑
﹃初 学 経 済 問 答
﹄
︵長 田 鐘 太 郎 訳
・ 一 八 九 一 年
︶ 等 の 多 数 の 著 作
2 ︵ 0
︶
で 我 が 国 で も よ く 知 ら れ て い た
︑ 経 済 学
︑ 統 計 学 な ど を 専 門 と す る 学 者 で あ る ︒ こ こ に 訳 出 さ れ て い る の は
︑ ラ フ ン ス の 一 八 四 一 年 法
︵後 出 の ③ 全 に 文 訳 出 さ れ て い る
︶ の 要 点 を 説 明 し た 部 分 で あ る ︒ こ の 後 に 各 国 の 収 用 立 法 の 説 明 が 続 く が ︑ そ の 部 分 省 は 略 さ れ て い る
︒
⑦ ダ ー ュ ズ 氏
﹃法 律 大 全
︵公 用 土 地 買 上 部 第 二 ︑ 三 章
︶ ﹄ ダ ロ ー ズ
︵∪
中︼ミ
︶ に つ い て は 詳 細 は 不 明 で あ る ︒ な お ︑
﹃仏 国 民 刑 判 決 録
︵民 事 ノ 部 L
︵堀 田 正 忠 抄 訳
・ 一 八 八 七 年
︶ は ダ ロ ー ズ の 編 纂 な に る 判 例 集 の 一 部 を 訳 出 し た も の と し て 知 ら れ て い る
︒ こ こ に 訳 出 さ れ て い る の は
︑ お も に フ ラ ン ス 一 八 四 一 年 法 の 内 容 説 明 の 部 分 で あ る 0
︲ な お ︑
⑥
⑦ ︑ は ︑ 内 務 省 罫 紙 に 記 載 さ れ ︑ 同 一 の 筆 跡 に な る ︒
③ 一 八 四 一 年 フ ラ ン ス 公 用 不 動 産 買 上 法 一 八 四 一 年 月 五 二 = 六 日 公 布 の ド 2 8
﹃ H
. ox
﹁
﹁ o 中鉾 ¨o O ● o 菫
︐ 5 o o O
. ユ 一F 0 い 3 お ︼中ρ の ︑ 全 訳 資 料 あ で る ︒
⑨ 一 八 七 四 年 プ イ ロ セ ン 土 地 買 上 法 一 八 七 四 年 六 月
︐ 日 一 公 布 の め
①∽ ①縛 諄 R げ Q ニ 同 ユ 盲 目 的 く 8
︻E o 0中 0 8 E けF 口 ^ の 全 訳 資 料 で あ る ︒ 井 上 毅 の 翻 訳 に な る 可 能 性 が あ る ︒
︵ 2
︶ 外 国 法 調 査 の 時 期 一 八 八 九
︵ 明 治 三 二
︶ 年 土 地 収 用 法 の 立 過 法 程
︵ 1
︶
一 〇
三
法 経 研 究 二 九 巻 三 号 ︵ 一 九 九 〇 年
︶
一 〇 四
以 上 の 資 料 の 内 ︑ ① ︑ ② ︑ ③ の 英 米 法 に 関 す る 資 料 は ︑ 参 事 院 に 所 属 す る 者 に よ っ て 翻 訳 作 業 が 行 わ れ た も の で あ る ︒ 外 国 法 の 調 査 が ︑ ま ず 参 事 院 で ︑ そ し て 英 米 法 か ら 開 始 さ れ た こ と が 窺 わ れ る ︒ 参 事 院 廃 止 ︵ 一 八 八 五 年 ︶ 後 は ︑ 内 閣 な ど で 大 陸 法 の 調 査 が 引 き 続 き 行 わ れ た よ う で あ る ︒ そ の 時 の 作 業 内 容 を 示 す の が ︑ 内 閣 罫 紙 を 使 用 し た ④ ︑ ⑤ の 資 料 で あ る ︒ 内 務 省 罫 紙 を 使 用 し た ⑥ ︑ ⑦ は ︑ 内 務 省 所 属 の 人 物 に よ っ て フ ラ ン ス の 事 典 の 訳 出 作 業 が 行 わ れ た こ と を 示 し て い る が ︑ そ の 作 業 時 期 を 特 定 す る こ と は で き な い ︒ 外 国 法 の 申 で は フ ラ ン ス ︵④ ︑ ③ ︶ と プ ロ イ セ ン ︵⑨ ︶ の 土 地 収 用 立 法 が 全 文 邦 訳 さ れ て い る が ︑ 少 な く と も そ の 一 部 は 井 上 毅 に よ る も の で あ る 可 能 性 が 認 め ら れ る ︒ 作 業 時 期 は 不 明 で あ る ︒ 以 上 の 外 国 法 調 査 の 中 で 重 要 な 調 査 対 象 に な っ て い る の は ︑ イ ギ リ ス ︑ フ ラ ン ス ︑ そ し て プ ロ イ セ ン で あ る ︒ そ こ で 次 章 で は ︑ こ れ ら の 国 々 の 土 地 収 用 法 制 度 を 概 観 し た い ︒
︵1 ︶ 井 上 毅 文 書 ﹇B I 三 四 三 二
﹈ ︒
︵2 ︶ 井 上 毅 文 書 ﹇B I 三 四 三 二
﹈ ︒
︵3 ︶ 欄 外 に ﹁上 田 ﹂ と 判 読 不 能 の も の の 二 つ の 捺 印 が あ る ︒ こ の 二 名 の 捺 印 者 は 草 案 の 起 草 者 で あ る 可 能 性 も あ る が ︑ 現 在 の と こ ろ 人 物 の 特 定 は で き な い ︒ ︵4 ︶ 欄 外 に ﹁草 野 宜 隆 ﹂ の 印 と ﹁草 野 立 案 ﹂ と い う 毛 筆 の 書 き 込 み が あ る ︒ ︵5 ︶ 草 野 宜 隆 の 略 歴 は 以 下 の 通 り で あ る ︒
嘉 永 五 年 熊 本 県 士 族 の 子 に 生 ま れ る ︒
明 治 一 〇 年 太 政 官 七 等 属 ︑ 法 制 局 に 在 勤 ︒ 同 年 六 等 属 ︒
一年 取 調 局 五等 属
︒ 二年 頃 司法 等一 属︒ 五 年頃 上等 給
︒ この 年 立 帝憲 政 党 系 新聞
﹁大 東 日報
﹂記 者 とな る︒ 七一年 一ハ月 一九 日 太政 官 権 少書 記 官 に任 官
︒ 七月 二四 日正 七位
︒
一 八 年 一二 一月 二 二 日 一 廃 官
︵以 後 非 職 ヽ 一 九 年 一 月 二 八 日 依 願 免 官 ︑ 内 閣 属 と な る ︒ 月 九 一 四 日 検 事 に 任 官 ︑ 従 位 六
︒ 二 〇 年
﹃人 権 宣 告 弁 妄
﹄ ベ ︵ ン サ の ム 人 権 宣 言 批 判 訳 出
︶︒
二 十 年 頃 奏 任 三 等 下 を も て っ 横 浜 始 審 裁 判 所 検 事 ︒
⁚ ︒ そ の 後 京 ︑ 都 地 裁 一方 判 所 検 事 正 ︒ 二 六 年 五 月 二 九 日 神 戸 地 方 裁 判 所 検 事 正 ﹁ 正 六 位 ︒ 二 八 年 五 月 二 一 日 広 島 地 一方 判 裁 所 検 事 正 従 ︒ 五 位
︒ 三 一 年 一 一 一月 一 七
︲ 日 大 審 院 検 事 ︒ 三 二 年 一 0 月 二 六 日 病 卒 享 ︑ 年 四 八 歳
︒
﹇参 照 大 ﹈ 植 四 郎 編 著
﹃明 治 過 去 帳
︿物 故 人 名 辞 工 典
︵新 訂 初 版 一 九 七 一 年 東 ︑ 美 京 術 ︶ 五 七 頁 ・七 金 ︑ 井 之 恭
︵著 作 者 総 代 人 ︶
﹃校 訂
・ 明 治 史 料 顕 要 職 務 補 任 録
﹄
︵再 刊 一 九 八 一 年 柏 ︑ 書 房
︶ 二 二 八 頁 井 ︑ 常 尻 吉 編
﹃歴 代 官 顕 録 ﹄
︵原 書 房 ︑ 一 九 六 七 年 X I 山︲ 室
信 一 制 ﹃法 官 僚 の i 時 代
﹄
︵本 鐸 社 ︑ 一 八 九 四 年
︶ 一 九 六 頁
︒
︵6 ︶ と も に
﹇ 公 益 土 地 件
・ 井 上 ﹂ と 記 さ れ た 袋 に 一 括 て し 納 め ら て れ い る
︒
︵7 ︶ こ こ で 草 野 宜 隆 と 井 上 毅 の 関 係 に つ い て 触 れ て お き た い ︒ 草 野 は ︑ 自 由 民 権 運 ・動 の 申 で 理
.論 的 に 重 視 さ れ て い た フ ラ ン ス 人 権 宣 言 に 対 し て ベ ン サ ム が 加 え た 批 判 を
﹃人 権 宣 告 弁 妾
﹄
. 盆 八 八 七 年 ︶ と し て 訳 出 し て い る こ と が ら も 分 る か う よ に ︑ 反 民 権 運 動 の 立
・場 に 立 っ て い た そ ︒
︲の 草 野 が 井 上 毅 の と
︲ 関 わ り を 持 た っ の は 立 ︑ 憲 帝 政 党 結 成 の 動 き を め ぐ て っ の こ と で あ る ︒ す で に 知 ら れ て い る よ う に ︑ 井 上
.毅 は 立 憲 帝 政 党 結 成 に 深
.関 く わ る 中 で ︑ 草 野 や 原 敬 ら と 次 々 に 画 会 し ︑ 彼 ら を 政 府 内
一八八九︵明治二二︶年土地収用法の立法過程︵1︶
一〇 五
経法 研 究 三九 巻 三号
︵一 九九
〇年
︶ 一〇 六 閣員 引に き合 わ せる な ど の活 動 を 行 てっ いる そ︒ の目 的 とす る と ころ は︑ 立 憲 帝政 党 系 新 聞 の創 設 にあ たっ 事︒ 実 そ︑ の後 原 や草 野 は立 憲 帝政 党 の大 阪 で の機 関 紙
﹁大 東 日報
﹂ の記 者 とな てっ いる の あで る
︵注
︵5
︶お よ び山 室 前 掲書 ︑ 一九 六頁
︑ 三 二 一〜 三 二二 頁参 照︶︒
︵8
︶収 地 規 則案 で
﹁収 用﹂ と うい 用語 が使 用 さ れ て いる こ と 注に 意 し てお きた い︒ 収 地規 則 案 が起 草 され た と推 測 さ れ る 一八 八 四︑ 八五 年 頃 には
﹁買 上
﹂の 用語 が 一般 的 であ る︒ これ に対 し 江︑ 木 哀 は
﹁買 上
﹂の 用語 を 理論 的 に批 判 し︑ 原 語 あで る エ﹁ キ スプ ロプ リ ア シ ヨ ン﹂ を使 用 し て いる
︵拙 稿
﹁近 代収 用法 理論 の成 立︱
︱ 江 木哀 と 一本 喜 徳 郎︱
︱
﹂
﹁静 岡大 学
︶法 経 研 究 二八 巻 一= 二号 ︑ 一九 八九 年
︑ 二九 八頁 参 照
︶︒
﹁収 用
﹂と いう 用語 の使 用 法が 制 度 上 一般 化 す る のは ︑ 一八 八九 年 土地 収 用 法以 後 の こと あで ると いわ れ て いる
︵美 濃 部 達 吉
﹃公 用 収 用法 原 理
﹂有 斐 閣︑ 一九 二六 年
︑
﹇復 刻 版﹈ 一九 八 八年
︑ 五頁
︶︒
そ れ ゆえ
︑ 収 地 則規 案 の
﹁収 用﹂ 用の 語 は最 も早 い時 期 の使 用事 例 あで る と いえ よう
︒
︵9
︶収 用権 の主 体
︵収 用権 者
︶と 起 業 者 と の関 係 に つい て戦 前 の学 説 の理 解 は分 かれ て いる が
︵例 えば
︑ 美濃 部前 掲書
︑ 八 一 頁 以下
︑ 渡 辺宗 太 郎
﹃土 地収 用法 論
﹄弘 文堂 書 房 ︑ 一九 二九 年
︑ 三二 頁 以 下 駒︑ 崎 熊次
・片 野員 猛
﹃学 説実 例 土 地収 用法 要 鑑
﹄巌 松 堂書 店 ︑ 一九 二七 年
︑ 五七 頁参 照︶︑
こ こ では とく に断 らな い限 り︑
﹁収 用権 の主 体
︵収 用 権者 と と
﹁起 業 者
﹂ の 用語 を区 別 せず に用 い て いる
︒ 10︵
︶収 用決 定 続手 と いう 用語 は草 案 はで 使 用 され て いな い︒ 収 地規 則 案 には 事 業 認定 や収 用裁 決 と いう 概 念 は な い︒ む し ろ︑ 草案 では 事業 認 定 と収 用裁 決 とが 一体 化 し た手 続 が とら れ て いる よ う に思 わ れ る︒ そ の混 然 一体 と な たっ 手続 を︑ こ こ では 便 宜的 に収 用決 定 手 続 表と 現 し た︒
︵n︶ 公 用土 地 買 上規 則 第 二則 は買 上 決 定 の権 限 が太 政 官 に帰 属 す る こと 規を 定 す る と と も に︑ 太 政 官 への 申 請 手 続 を次 のよ う に定 め て いる
︒ 第 一に
︑
﹁院 省 使
﹂が 買 上 要を す る場 合 は︑
① 所 定 の事 項 を内 務 省 に照 会 し︑
② 内務 省 から 地 方 官 へ諮 詢 し て︑
③ 差 支し え が な い旨 地の 方 官 か ら の回 答 を 得 た上 で︑
④ 該 庁 から 太 政 官 へ上 陳 し允 裁 を 得 る︒ 第 二 に︑
﹁庁 府 県
﹂が 買 上 を要 す る場 合 に は︑
① 定所 の事 項 を具 上 し て内 省務 に稟 請 し︑
② 内 務 省 よ り太 政 官 に上 陳 允し 裁 得を る と いう も の であ る 含馴 拙掲 稿
﹁一 八 七 五
︵明 治 八︶ 年 公 用土 地 買 上規 則 の成 立 と展 開
﹂︑
四 一七
〜 三 一八 頁︑ 参 照
︶︒ 収 地 規 則 案 では
︑ こ の 申 請 手続 にか かわ る規 定 は す べて 削 除 され て いる
︒
・2︵
︶ ただ 券︑ 面 地 価主 義 の
﹁規 定
﹂が な いと いう こと だけ で︑ 地収 規 則 案 が券 面 地 価主 義
﹁原 則﹂ を と てっ いな いと 速 断 す る
こ と は で き な い で あ ろ う
︒
前 掲 拙 稿 一 ﹁ 人 七 五
︵明 治 八 ︶ 年 公 用 上 地 買 上 規 則 の 成 立 と 展 開 ﹂ ︑ 三 三 八 頁 以 下 参 照
︒
︵・5 ︶
︵・6 ︶ 井 上 毅 文 書
﹁土 地 収 用 二 関 ス ル 英 米 例 規 調 ﹂
﹇B I 三 四 二 五
﹄ に 所 収 ︒ 井 上 毅 文 書
﹇B I 二 四 三 七
﹈ ︒ 井 上 毅 文 書
﹇B I 三 四 三 九
﹈ ︒
︵2︲ ︶ 井 上 毅 文 書
﹁欧 州 各 国 土 地 用 収 例 規 調 書
﹂ 一﹇B I 三 四 三 八 ﹈ 所 収
︒ 彼 の 編 書
﹃行 政 字 書
﹄ 風 ︵コ o日 o o O 一.贅 ゴ r一ユ 音 営 い0 日 貯 ぶ ・
︐ b e は ︑
︲ 同 編
﹃政 治 字 書
﹄ 3 ︵P C いo Ψ F 8 ︒は
﹈ 8 ご o o 一 o ● こ と と も に ︑ 多 く の 人 に よ っ て 翻 訳 さ れ ︑ 日 本 近 代 国 家 の 政 治 ・行 政 制 度 構 築 の 過 程 の な が で き わ め て 多 く の 情 報 を 提 供 し た 一事 典 と し て 知 ら れ て い る ︒ ⑥ の 資 料 は ︑ そ の 適 例 の 一 つ で あ る と い え よ う ︒ な お ︑ プ ロ ッ ク と 彼 の フ ラ ン ス 学 が 計 本 の 近 代 化 に 果 た し た 役 割 に つ い て は ︑ 山 室 前 掲 書 ︑ 二 六 頁 以 下 ︑ 一 一 五 頁 以 下 参 照 ︒
︵2 2 ︶ 井 文 上 毅 書 目 録 に ﹁字 国 公 用 不 動 産 買 上 法 ﹂
﹇B I 三 四 四 四 ﹈ と 表 記 さ て る れ い も の た だ し 井 上 毅 文 書 目 録 の 記 載 ﹁字 ︒ ︑ 国 ﹂ つ ま リ プ ロ イ セ ン は ﹁仏 国 ﹂ の 誤 り で あ る ︒ ︵雰 ︶ 井 上 ・毅 文 書 ﹁字 国 土 地 買 上 規 則 ﹂ ﹇B
I十 三 四 軍 O
﹈ ︒
︲ ︵2 4 ︶ 欄 外 に ﹁井 上 ﹂ の 印 と ﹁乞 返 却 ∵ の 毛 筆 の 書 き あ 込 み が る こ と ら 井 の か 上 翻 訳 作 業 の 後 回 覧 に さ 付 れ 最 後 に 丼 上 の ︑ ︑ ︑ 手 元 に 返 却 さ れ た も の で は な い か と 考 え .ら れ る ︒
︵2 5
︶ 以 下 ︑ こ れ ら の 資 料 を 引 用 す る 場 合 は ︑ ① 〜 ⑨ の 番 号 に よ っ て 表 記 す る ︒
︵2 6 ︶ 井 上 毅 が こ ら 一 連 の 作 れ 業 に 深 く 関 わ て い た こ と は っ
︲ 明 ら か あ る で が 現 在 の と こ ろ 詳 は 明 細 不 で あ る 今 後 の 課 題 せ と ︑ ︒
ざ る を え な い︒′ 一八八九︵明治二二︶年土地収用法の立・法過
. 程
︵1︶
一〇 七
20 19 18 17 14 13
法経研究二九巻三号︵一九九〇年︶
一〇 八
一 立 法 資 料 と し て の 外 国 法 1 イ ギ リ ス 法
︵1 ︶ イ ギ リ ス 土 地 収 用 制 度 の 発 達
´ イ ギ リ ス で 土 地 ・収 用 に 関 す る 条 項 を 含 む 制 定 法 ︱
︱ そ れ は 私 法 律
﹁ ︵ 一く お oO > で あ た っ
︱
︱ が ま ず 成 立 た し の は
︑ 一 八 四 一 年 か ら 四 二 年 の 議 会 に お い て 制 定 さ れ た 個 々 の 私 設 鉄 道 法
︵
︐ 場 一︼く oけ > じ で あ た っ と わ い れ て い る そ ︒ の 後
︑ 一 八 四 年 五 に い わ ゆ る
﹁土 条 地 項 統 合 法
﹂ が 成 立 し た が ︑ こ の 法 律 は ︑ 従 来 個 々 の 私 設 鉄 道
・法 に 含 ま れ て い た 土 地 収 用 に 関 す る 条 項 を 一 般 法 の 形 包 で 括 的 に 統 合 規 定 し ︑ 同 法 以 後 個 々 の 制 定 法 同 が 種 の 規 定 を 設 け る 場 合 に は 単 同 に 法 の 条 項 を 挿 入 す る 旨 定 を め る こ と に よ て っ そ の 条 項 が 効 力 を 生 じ る と し た も の あ で る ︒
︵2 ︶ 土 地 収 用 権 の 付 与
① 収 用 権 付 与 手 続 土 地 条 項 統 合 法 は ︑ 後 述 す る う よ に 収 用 権 の 行 使
︑ 損 失 補 償 手 続 な ど に 関 す る 規 定 を 持 つ が
︑ 土 地 収 用 権 の 付 与 手 続 に 関 す る 規 定 は 有 し て い な い ︒ ま つ り ︑ 同 法 は 土 地 ・収 用 権 付 与 根 の 拠 法 で は な い ︒ そ れ ゆ え
︑ 同 法 の 内 容 を 概 観 す る 前 に ︑ 当 時 の 土 地 収 用 権 付 与 手 続 に つ い て 簡 単 に 触 れ て お く 必 要 が あ ろ う
︒ 土 地 条 項 統 合 法 の 成 立 以 前 は ︑ 起 業 者 が 土 地 収 用 権 取 を 得 す る た め に は 議 ︑ 会 に 私 法 律 案 喘専 C
① 営 いじ を 提 出 し ︑ そ の 承 認 を 得 な け れ ば な ら な か た っ
︒ た し が て っ 収 ︑ 用 権 付 与 手 の 続 は ︑ 議 会 の 法 案 審 議 手 続 そ の も の で あ っ 旭
︒
う こ
た し
制 度
は ︑
時 代
の 進
展 と
と も
に 次
第 に
複 雑
に な
て っ
い く
私 ︒
人 が
用 収
と 者
る な
場 合
は 私
法 律
案 を
議 会
に 提
出 す
る と
い
う 旧
来 の
方 式
よ に
る が
行 ︑
各 政
省 ︑
地 方
行 政
庁 ま
た は
の そ
の 他
公 法
人 が
用 収
者 と
る な
合 場
に は
個 ︑
々 の
一 般
制 的
定 法
が
包 括 的 に 土 地 収 用 権 を 付 与 し た り ︑ 個 別 的 に 収 用 命 令
︵8 冒 日
︼8 a o l 3 8 o o a
①じ を 発 し た り す る 方 式 が と ら れ る よ う に な る か ら あ で る ︒ し か し ︑ 一 般 的 に ︑ 一 九
〇
〇 年 以 前 は ︑ 特 に 私 人 ま た 地 は 方 行 政 庁 が 収 用 者 と し て 土 地 収 用 権 取 を 得 す る 場 合 は ︑ 個 々 に 私 法 律 案 を 議 会 に 提 出 す る の が 通 常 で あ た っ と い う
︒
② 公 益 目 的 の 範 囲 土 地 条 項 統 合 法 は ︑ 鉄 道 事 業 関 に す 立 る 法 上 の 必 要 か ら 制 定 さ れ た も の で あ る が ︑ 同 法 の 適 用 範 囲 は 鉄 道 事 業 に 限 定 さ れ て お ら ず
︑
﹁今 後 制 定 さ れ る 諸 法 律 に よ て っ 許 可 さ れ る す べ て の 事 業
︵Q
①囀 8 8 諄 庁 ¨品
︶ に 適 用 さ れ る ﹂
︵第 一 条
︶︒
③ 収 用 権 を 付 与 さ れ る 者 の 範 囲 土 地 条 項 統 合 法 は ︑ 今 後 制 定 さ れ る 土 地 収 用 権 付 与 の 特 別 法 o ♂ 8
¨ユ oけ > ︶ よ に っ て 収 用 権 を 付 与 さ れ る き べ 当 者 事 例 を 示 的 に 列 挙 し て る い が ︑ そ の 範 囲 に つ い て は ほ と ん ど 限 定 を つ け て い な い ︒ 法 人 か ︑ 私 人 か も 問 わ な い
︵第 二 条
︶︒
︵3 ︶ 土 地 収 用 権 行 使 の 条 件
︱ ︱ 事 業 資 金 の 充 当 私 法 律 の 制 定 に よ り 土 地 ・収 用 権 が 付 与 さ れ て も
︑ そ れ 直 で ち に 収 用 権 の 行 使 が 可 能 と な る わ け で な は い ︒ 起 業 者 含 ● o 0 8 B Oお あ R
︐ O E Φユ Q 記 江 し は ︑ 収 用 権 の 行 使 に よ て っ 土 .地 を 取 得 す る 以 前 に ︑ 必 要 な 事 業 資 金 を あ ら か じ め 充 当 し て い な け れ ば な ら な い
︵出 資 の 予 約 足 で り る ︶
︵第 一 六 条
︶︒
そ し て ︑ 二 名 の 治 安 判 事 に よ て っ 規 定 通 り 事 業 資 金 の 出 資 が 完 了 し て い る こ と が 証 明 さ れ な け れ ば な ら な い
︵第 一 七 条
︶︒
︵4 ︶ 地 土 収 用 権 行 使 の 手 続
① 収 用 通 知 の 送 達 起 業 者 実 が 際 に 土 地 を 収 用 よ し う と す る と き
︑ ま ず 最 初 に ︑ 収 用 通 知 を 送 達 し な け れ ば な ら な い ︒ す な わ ち ︑ 第 一 八 条 よ に れ ば
︑ 起 業 者 は 当 該 土 地 に 利 害 関 係 有 を す る す て べ の 当 事 者 に 対 し て 土 地 収 用 の 意 図 を 一通 知 o一 ︵●
中8
︶ を し な け れ ば な ら な い ︒ 八 一 八 九 治 ︵明 三 二
︶ 年 土 地 収 用 法 の 立 過 ・法 程
︵1 ︶ 一
〇 九
法 経 研 究 二 九 巻 三 号
︵ 一 九 九
〇 年
︶ 一 一
〇
② 収 用 知 通 の 記 載 内 容 こ の 通 知 は ︑ 収 用 の 対 象 と な る 土 地 細 の 目 を 記 載 す る と と も に ︑ 被 送 達 人 に 対 し て 彼 ら が 当 該 土 地 に お い て 有 す る 権 利 の 細 日
︑ 希 望 す る 損 失 補 償 額 な を ど 記 載 た し 書 類 を 起 業 者 へ 提 出 す る よ う 求 め る も の で あ る
︵第 一 八 条
︶︒
︵5 ︶ 損 失 補 償 の 裁 決
① 当 事 者 間 の 協 議 収 用 通 知 の 送 達 後
︑ 起 業 者 は 土 地 所 有 者
・ 関 係 人 と の 間 で ︑ 損 失 補 償 額 な ど に つ て い 協 議 を 行 わ な け れ ば な ら な い ︒ 通 知 送 達 後 二 一 日 経 を 過 し て も
︑ 起 業 者 と 当 事 者 と の 間 で 協 議 が 開 始 さ れ な か た っ り ︑ 協 議 が 開 始 さ れ て も 両 当 事 者 の 合 意 が 成 立 な し か た っ 場 合 に は
︑ 損 補 失 償 額 の 決 定 は 各 種 の 損 失 補 償 裁 決 機 関 に 委 ね ら れ る こ と に な る
︵第 二 一 条
︶︒ 土 地 条 項 統 合 法 に お い て 損 失 補 償 の 裁 決 権 限 を 認 め ら れ て い る の は 治 ︑ 安 判 事 仲 ︑ 裁 人
→ 3 8 ︼一 一9
︶︑
審 判 人
︵E C
︻■ 9
︑ 鑑 定 人
︵ コ
①Ч R
︶︑
お よ び 陪 審 で あ
︒ 純
② 治 安 判 事 に よ る 裁 決 土 地 所 有 者 や 関 係 人 補 の 償 要 求 額 が 五 〇 ポ ン ド 以 下 の 場 合
︑ 二 名 の 治 安 判 事 が 補 償 金 額 を 決 定 す る
︵第 二 二 条
︶︒ 裁 決 で は ︑ 当 事 者 を 召 喚 し ︑ 意 見 聴 取 し う た え で 補 償 金 額 を 決 定 す る と う い 手 続 が と ら れ る
︵第 二 四 条
︶︒
一③ 仲 裁 裁 決 補 償 求 要 額 が 五 〇 ポ ン ド を 超 え る 場 合
︑ 仲 裁
︵R げ 8 い一 o け︼
じ ま た は 陪 審 の い ず れ か の 手 続 よ に て っ 裁 決 さ れ る ︒ 土 地 所 有 者
・ 関 係 人 が 仲 裁 手 続 を 希 望 し ︑ シ リ ェ フ
︵争 o﹃ い欧
︶ よ に て っ 審 陪 が 召 喚 さ れ る 以 前 に そ の 旨 を 起 業 者 に 文 書 通 で 知 す れ ば
︑ 仲 裁 手 続 が と ら れ る こ と に な る
︵第 二 三 条
︶︒
仲 裁 で は ︑ ま ず 起 業 者 と 土 地 所 有 者 等 の 合 意 よ に り 仲 裁 人 名 一 任 が 命 さ れ る ︒ 任 命 に つ い て 両 者 の 意 見 が 致 一 し な い 場 合 に は
︑ 両 当 事 者 は 相 手 方 の 指 名 に 従 て っ 各 々 名 一 の 仲 裁 人 任 を 命 し な け れ ば な ら な い
︵第 二 五 条
︶︒
こ の よ う に 仲 裁 人 が 複 数 任 命 さ れ た 場 合 に は
︑ 仲 裁 人 は さ ら に 審 判 人 名 一 を 任 命 し な け れ ば な ら な い
︵第 七 二 条
︶︒
仲 裁 人 は ︑ 仲 裁 裁 決 ヨ → R 3 を 下 す こ と よ に て っ 損 失 補 償 金 額 を 決 定 す る ︒ そ の た め 仲 裁 人 は ︑ 必 要 な 場 合 に は 当 ︑ 事 者 に 関 係 書 類 の 提 出 を 請 求 す る こ と が で き る
︵第 二 二 条
︶︒
仲 裁 裁 決 が 下 さ れ る と ︑ そ れ 文 は 書 で 起 業 者 に 送 付 さ れ る ︒ 送 付 受 を た け 起 業 者 は ︑ 相 手 方 当 事 者 か ら の 請 求 が あ れ ば 直 ち 仲 に 裁 裁 決 の 騰 本 相 を 手 方 に 送 付 し な け れ ば な ら な い
︵第 二 条 五
︶︒
複 数 の 仲 裁 人 任 が 命 さ れ た 場 合 意 ︑ 見 不 一 致 の た め 任 命 後 二 一 日 経 過 し て も 裁 決 が 出 な い と き は 仲 ︑ 裁 人 に 代 わ て っ 審 判 人 補 が 償 金 額 を 決 定 す る こ と に な る
︵第 二 一 条
︶︒
④ 陪 審 に よ る 裁 決 所 有 者
◆ 関 係 人 が 仲 裁 を 希 望 し な い 場 合
︑ ま た 三 カ 月 経 て っ も 仲 裁 裁 決 が 出 な い 場 合 に は
︑ 補 償 金 額 は 陪 審 手 続 に よ て っ 決 定 さ れ る こ と に な る
︵第 二 三 条
︶︒
陪 審 手 続 の 開 始 に あ た り ︑ 起 業 者 は ︑ あ ら か じ め 土 地 所 有 者 係 ・関 人 に そ の 旨 を 通 知 し な け れ ば な ら な い ︒ 通 知 に は
︑ 起 業 者 が 支 払 を 希 望 す る 補 償 金 額 を 記 載 す る
︵第 二 八 条
︶︒
通 知 し て 一 〇 日 以 上 経 過 し て か ら
︑ 起 業 者 は シ リ ェ フ に 対 し て 陪 審 召 喚 請 求
︵ヨ 1 諄
﹃ ♂ 留 目 B oュ 認 3 一餞 じ を 行 う こ と が で き る
︵第 二 九 条
︶︒
こ れ に よ り ︑
シ リ ェ フ は
︑ 請 求 後 二 一 日 以 内 に 日 時 と 場 所 を 指 定 し て 二 四 名 の 陪 審 員 候 補 者 召 を 喚 し な け れ ば な ら な い
︵第 四 条 一
︶︒
こ の 二 四 名 の な か か ら 一 二 名 か ら な る 陪 審 が 構 成 さ れ る
︵第 四 二 条
︶︒
シ リ ェ フ が 陪 審 の 審 理 統 を 轄 す る
︵第 四 三 ︑ 五 〇 条
︶︒
審 陪 の 審 理 で は ︑ 土 地 所 有 者
・ 関 係 人 原 は 告 と し て 扱 わ れ る
︒ 当 事 者 が 書 面 請 で 求 す れ ば
︑ 証 人 が 喚 間 さ れ ︑ 証 人 訊 間 が 行 わ れ る
︵第 四 三 条
︶︒
審 理 終 了 後
︑ 陪 審 は 損 失 補 償 額 に つ い て 評 決 し ︑ シ リ ェ フ が そ の 決 定 額 を 宣 告 す る
︵第 五
〇 条
︶︒
⑤ 損 失 補 償 の 範 囲 土 地 条 項 統 合 法 は ︑ 損 失 補 償 の 算 定 基 準 に つ い て 明 確 な 規 定 を 設 け て い な い ︒ 例 え ば
︑ 損 失 補 償 の 対 象 と な る 土 地 の 価 格 は 売 買 価 格 よ に る の か ︑ そ れ と も 収 益 価 格 な の か
︑ あ る い は 地 土 価 格 決 定 の 基 準 時 は 何 時 か 二 八 八 九
︵明 治 三 二
︶ 年 土 地 収 用 法 の 立 法 過 程
︵1 ︶
一 一
一
法 経 研 究 三 九 巻 三 号
︵ 一 九 九
〇 年
︶ 一 一 二 な ど に つ い て は ︑ 判 例 法 の 中 原 で 則 が 確 立 さ れ る し か な か た っ
︒ 損 失 補 償 の 内 容 に 関 す る 規 定 と し て は ︑ わ ず か 第 に 四 九 条 が あ る ︒ 同 条 は ︑ 陪 審 は 土 地
︵な い し 土 地 上 の 諸 権 利
︶ の 買 収 価 格 土 と 地 の 分 割 な 収 ど 用 権 の 行 使 に よ て っ 残 地 に 発 生 す る 損 害 に 対 す る 賠 償 価 格 を 別 々 に 評 価 な し け れ ば な ら な い と 定 め る ︒ つ ま り ︑ 土 地 所 有 者 残 に 地 補 償 権 の 利 を 認 め た 上 で ︑ 収 用 地 の 損 失 補 償 と 残 地 補 償 は 区 別 し て 評 価 す べ き こ と と し て い る
︒ な お ︑ 非 市 街 地 あ る い は 未 建 築 地 に お い て 土 地 の 半 分 以 上 が 収 用 の 対 象 と な た っ 場 合 に は
︑ 土 地 所 有 者 に 残 は 地 の 収 用 請 求 権 が 認 め ら れ る ︒ 従 て っ
︑ 土 地 所 有 者 が 残 地 の 収 用 を 請 求 す れ ば
︑ 起 業 者 は そ の 土 地 を 収 用 し な け れ ば な ら な い
︵第 九 二 条
︶︒
︵6 ︶ 土 地 引 渡 し 第 七 条 五 は ︑ 損 失 補 償 金 の 支 払 い が な さ れ れ ば
︑ 土 地 所 有 者 は 起 業 者 に 土 地 を 引 き 渡 さ な け れ ば な ら な い と 定 め ︑ 事 前 補 償 制 の 原 則 明 を ら か に し て い る
︒ か り 土 に 地 所 有 者 補 が 償 金 の 受 領 を 拒 み ︑ あ る い は 土 地 の 引 渡 し を 拒 否 し て も
︑ 起 業 者 が 補 償 金 を 銀 行 に 供 託 す れ ば 収 用 地 上 の す べ て の 権 利 は 起 業 者 に 帰 属 し ︑ 直 接 的 な 土 地 の 占 有 権 限 を 取 得 す る こ と が で き る
︵第 七 六
︑ 七 七 条
︶︒
起 者 業 が 土 地 の 占 有 権 限 を 取 得 し て も 土 地 所 有 者 や 占 有 者 が 依 然 と し て 土 地 を 引 き 渡 さ な い 場 合 に は
︑ 起 業 者 は シ リ ェ フ に 対 し て 土 地 引 渡 請 求 1 入 鶴 8 ユ 8
︐ ① 争
①﹃ ︼枕 ざ
①︼ O マ q 0 8 oo o∽
︻o じ を す る こ と が き で る ︒ シ リ ェ フ は こ の 請 求 を 受 け て 当 該 土 地 の 占 有 を 移 転 す る
︵第 九 一 条
︶︒
な お ︑ 起 業 者 の 土 地 へ の 立 入 り が 認 め ら れ る の も
︑ す べ て の 当 事 者 に 対 す る 補 償 金 の 支 払 い ま た 銀 は 行 へ の 供 託 が 終 了 し て か ら あ で る ︒ た だ そ れ 以 前 も で
︑ 土 地 の 所 有 者 お よ び 占 有 者 の 同 意 が あ る 場 合
︑ あ る い は 水 準 測 定 ︑ 地 質 検 査 等 を 目 的 と す る 場 合 に は 立 ち 入 る こ と が で き る
︵第 八 四 条
︶︒
︵7 ︶ 先 買 権 ユ ︵ 讐 け R
﹁ oお 日 0 o け︻
じ い た っ ん 収 用 さ れ た 土 地 が 事 後 的 に 不 必 要 と な た っ 場 合
︑ 起 業 者 は 一 定 の 期 間 内 そ に の 不 用 地 を 売 却
・ 処 分 し な け れ ば な ら な い
︵第 一 二 七 条
︶︒
こ の 場 合
︑ 旧 土 地 所 有 者 に 先 買 権 が 認 め ら れ て お り ︑ 起 業 者 は 不 用 地 の 売 却 あ に た り ま ず 旧 地 土 所 有 者 に 売 買 の 申 込 み を し な け れ ば な ら な い ︒ 旧 所 有 者 が 申 込 み を 拒 み ︑ あ る い は そ の 所 在 不 が 明 の と き は ︑ 不 用 地 に 直 接 隣 接 す る 土 地 の 所 有 者 に 同 様 の 申 込 み を し な け れ ば な ら な い
︵第 二 一 条 八
︶︒
も ヽ し 所 定 の 期 間 経 過 後 も 起 業 者 が 売 却 し て い な け れ ば
︑ 不 用 地 は 隣 接 す る 土 地 の 所 有 者 に 帰 属 す る こ と に な る
︵第 一 二 七 条
︶︒
2 フ ラ ン ス 法
︵1 ︶ フ ラ ス ン 土 地 収 用 制 度 の 発 達 フ ラ ン ス に お け る 最 初 の 土 地 収 用 法 と い わ れ る も の は ︑ 一 八 一 〇 年 の 法 律
︵全 二 七 条
︶ で あ る ︒ こ の 法 律 に よ て っ
︑ 土 地 収 用 は 裁 判 権 に よ て っ の み 決 定 さ れ る と い う 原 則 が 確 立 さ れ た
︵第 一 条
︶︒
こ の 原 則 は ︑ そ 後 の も 引 き 続 き 継 承 さ れ て い る
︒ さ ら に ︑ 同 法 は ︑ 損 失 補 償 裁 決 の 権 限 を 裁 判 権 に 委 ね ︑ 事 業 認 定 の 権 限 の み を 行 政 権 に 留 保 し た
︵第 二 条
︑ 第 一 六 条
︶︒
そ の 後 ︑ 一 八 三 二 年 に 新 し い 土 地 収 用 法
︵全 六 八 条
︶ が 制 定 さ れ
︑ こ れ よ に て っ 初 め て 損 失 補 償 裁 決 の 権 限 が 陪 審 に 委 ね ら れ た
︵第 四 八 条 以 下
︶︒ 次 い で 一 八 三 二 年 法 の 原 則 を 多 く 継 承 す る 形 で ︑ 現 行 の 一 八 四 一 年 土 地 収 用 法
︵全 七 七 条
︶ 制 が 定 さ れ た の で あ る ︒ 以 下 八 一 四 一 年 法 の 内 容 概 を 観 す る ︒
︵2 ︶ 事 業 認 定 一 八 四 一 年 法 は ︑ 公 益 事 業 の 種 類 例 を 示 的 に 列 挙 す る と と も に ︑ 事 業 認 定 権 限 の 帰 属 を も 示 し て る い
︒ す わ な ち ︑ 国
︵口 け︶ ・県 貧 い o ミ 日 8
①津 9
.市 町 村 oヨ → 日 ヨ こ や 私 企 業 に よ る 国 道 o 二 → 3 8 く o3 ︼ o運 河 8 → ヌ 営
︶ ・鉄 道
︐ → o8 い
● ∽
① O お じ
・ 河 川 開 菫 8 ︵ 8 一中 一中8 o● 口 8
﹃イ P 中 oじ
・ 埠 頭 3 ︵ぴ oい3
︶ ・ 船 渠 8 ︵●
F e な ど の 大 規 模 な 事 業 を 施 行 す る に は
︑ 八 一 八 九
︵明 治 三 二
︶ 年 地 土 収 用 法 の 立 法 過 程
︵1 ︶
一 一
一
法 経 研 究 二 九 巻 三 号
︵ 一 九 九
〇 年
︶ 一 一 四 行 政 審 査 に お い て 公 益 性 の 有 無 が 判 断 さ れ な け れ ば な ら な い ︒ 公 益 性 が 確 認 さ れ れ ば 法 ︑ 律 に よ て っ そ の 公 益 性 と 工 事 施 行 の 許 可 が 宣 言 さ れ る ︒ こ の 場 合 は ︑ 事 業 認 定 権 限 は 立 法 府 あ に る ︒ 他 方
︑ 長 さ 二 〇 キ メ ロ ー ト ル 以 下 の 県 道 o 運 河
・ 鉄 道 支 線 橋 ︑
︑ そ の 他 の 小 規 模 事 業 に つ い て は
︑ 行 政 審 査 受 を け た 後 に 王 令
︵R o O
● ●
● 8 8 Ч 中こ に よ て っ 公 益 性 と 工 事 の 許 可 を 宣 言 す れ ば 足 り る
︵第 二 ︑ 三 条
︶︒
こ の 場 合
︑ 事 業 認 定 権 限 は 行 政 府 に 帰 属 す る ︒
︵3
︶ 収 用 地 の 決 定
① 設 計 書 の 作 成
・ 縦 覧 事 業 認 定 後
︑ 工 事 施 行 任 の に 当 た る 技 師 は ︑ 各 市 町 村 毎 収 に 用 の 対 象 さ と れ る 土 地
・ 建 物 の 細 目 お よ び 土 地 所 有 者 氏 の 名 を 記 載 し た 設 計 書 を 作 成 し
︵第 四 条
︶ ︑ 市 町 村 役 場
︵日 お ¨ヽ o ら 8 8 日 E こ
で 八 日 間 に わ た て っ 住 民 の 縦 覧 供 に さ な け れ ば な ら な い
︵第 五 条
︶ ︒ 縦 覧 期 間 中
︑ 利 害 関 係 人 は 設 計 書 に 関 す る 意 見 を 頭 口 ま た は 書 面 を も て っ 陳 述 す る こ と が で き る
︵第 七 条
︶ ︒
② 審 査 委 員 会 縦 覧 期 間 終 了 後
︑ 郡 役 場 o F あ
・■
o 喘8 お ご
︶ 所 在 地 に お て い 審 査 委 員 会 o → 日 ヨ o中 一o o じ が 召 集 さ れ る ︒ 審 査 委 員 会 は ︑ 郡 長 o 分 易
︲﹁ 0 お し ︑ 県 会 o 3 ♂ o 中︼
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﹈ 0 年 一 o o R 8 の 日 ュ
︶ ま た は 郡 会 o → 房 Φ 中一 O
① ︼︒
1 8 肇
∽器 B o ユ
︶ の 議 員 四 名 収 ︑ 用 地 の 市 町 村 長 工 ︑ 事 担 当 の 技 師 名 一 の 計 名 七 で 構 成 さ れ ︑ 郡 長 が 議 長 を 務 め る
︵第 八 条
︶ ︒ 委 員 会 で は
︑ 設 計 書 で 指 定 さ れ た 土 地 が 当 該 事 業 に と て っ 本 当 必 に 要 か 否 か を 多 数 決 に よ て っ 決 定 す る ︒ 土 地 所 有 者 は に 審 理 期 間 申 に 設 計 書 に 関 す る 異 議 申 立 の 権 利 が 認 め ら れ て お り
︑ 委 員 会 が 必 要 と 認 め れ ば
︑ 委 員 審 会 理 の 場 直 で 接 意 見 陳 述 す る こ と も き で る
︵第 九 条
︶︒
な お ︑ 委 員 会 審 議 は 一 〇 日 以 内 に 終 了 な し け れ ば な ら な い ︒
③ 知 事 に よ る 決 定 委 員 会 の 審 理 終 が 了 す れ ば ︑ 一 件 書 類 郡 は 長 か ら 知 事
﹁ ︵ い ヽの こ 送 に 付 さ れ
︵第 九 条
︶ ︑ 知 事 は ︑ こ れ を 基 に ︑ 収 用 地
・ 収 用 時 期 を 決 定 す る
︵第 一 一 条
︶ ︒
︵4 ︶ 収 用 協 の 議 収 用 地 の 決 定 後
︑ 起 業 者 は 被 収 用 者 と の 協 議 に 入 ら な け れ ば な ら な い ︵第 一 三 条
︶︒
な お ︑ こ の 当 事 者 間 の 協 議 よ に り 土 地 の 譲 渡 に つ い て 合 意 が 成 立 す れ ば
︑ 次 述 に る べ 収 用 裁 決 と 同 様 の 法 的 効 果 が 認 め ら れ る
︵第 一 九 条
︶︒
︵5 ︶ 収 用 裁 決 当 事 者 間 の 協 議 土 で 地 譲 渡 の 合 意 成 が 立 し な か た っ 場 合 知 ︑ 事 は 一 件 書 類 を 収 用 地 を 管 轄 す る 検 事 に 送 付 す る
︵第 一 三 条
︶︒ 書 類 の 送 付 を 受 け た 検 事 は ︑ 三 日 以 内 裁 に 判 所 へ 収 用 の 裁 決 を 請 求 し な け れ ば な ら な い
︵第 一 四 条
︶︒
収 用 裁 決 の 権 限 有 を す る の は 裁 判 所 で あ る
︵第 一 条
︶︒ 裁 判 所 の 収 用 裁 決 出 が さ れ れ ば 裁 ︑ 決 の 抄 本 が 新 間 に 掲 載 さ れ ︑ か つ 土 地 所 有 者 に 送 達 さ れ る
︵第 一 五 条
︶︒
ま た ︑ 収 用 裁 決 は 郡 の 抵 当 権 保 存 所 長 ︵ぴ Φ
●
① O F 8 B Oコ 0 けい
● 3 0 壱 I o けす F 00
①3 に 登 記 さ れ る
︵第 一 六 条
︶︒ 収 用 裁 決 の 登 記 後 一 五 日 以 内 に ︑ 先 取 特 権 抵 ︑ 当 権 を 有 す る 権 利 者 は ︑ 自 己 の 有 す る 担 保 物 権 を 登 記 し な け れ ば な ら な い ︒ 登 記 さ れ た 権 利 は ︑ 損 失 補 償 受 を け る こ と が で き る
︒ し か し ︑ 登 記 が な さ れ な け れ ば
︑ 権 利 は 消 滅 し た も の と し て 扱 わ れ る
︵第 一 七 条
︶︒
収 用 裁 決 不 に 服 が あ る 場 合 に は 破 ︑ 毀 院 3 → o洋 いo じ
へ 上 訴 8 → o l C す る こ と が で き る ︒ た だ し ︑ 上 訴 の 理 由 は ︑ 管 轄 違 い
︵ 8 り 8 0● いけ 8
︶︑ 越 権 x ︵Φ o 8
① O o oヨ o 中し
︑ 手 続 上 の 瑕 疵
︵く 中8 o O
① 喘R B の 口 0 一品
①B ①ュ
︶ の 三 つ に 限 ら れ て い る
︵第 二 〇 条
︶︒
︵6 ︶ 損 失 補 償
① 関 係 人 の へ 通 知 土 地 所 有 者 は ︑ 収 用 裁 決 の 抄 本 が 送 達 さ れ て か ら 八 日 以 内 に ︑ 借 地 農 Q 貧 日 じ ¨① 借 ︑ 家 人
o含
︐ o ご
■︼ o︶
︑ 用 益 権 者 8︵ 霊 oい L oユ 8一 針 o中雰
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︑ 居 住 権 者 8︵ 蔓 量口 o中 諄 80 彎 o中雰
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障 o中 じ
︑ 使