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インフレーション・ターゲティング論(3)

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Academic year: 2021

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目  次

1.はじめに 2.論点整理 3.スキームの概要 (1)目標の設定者 (2)インフレの定義 (3)インフレ率の設定 (4)結果責任 4.スキーム導入の背景 (1)マクロ経済政策運営の思想変化 (2)スタグフレーションからの脱却 (3)変動相場制度への移行 (4)マネタリー・ターゲティングの信認低下 (5)政策運営の透明性 5.インフレーション・ターゲティングの位置づ け

An Essay On Inflation Targeting

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HIGASHI, Tadahisa

Abstract

In the 1990s the policy of Inflation Targeting was introduced by about 50 countries to curtail hyper inflation, and it has been successful. However, nowadays the most critical problem in Japan is rather to reduce the deflation gap and to get out of the liquidity trap.

Therfore it is debating whether Inflation Targeting will be effective enough to over-come deflation or not. Many academic economists and politicians insist that Inflation Targeting, as an antideflation means, will convert deflatioary sentiment to inflationary sentiment to raise the rate of general prices and increase output.

However, it is not clear how the transmission mechanism will work to create anticipat-ed inflation and increase output. Moreover, causing anticipatanticipat-ed inflation will be possible to push up interest rates, wage rates and surpress output. It is controversial from the theo-retical and practical points of view.

Instead, we should watch signs that the expanding monetary policy such as increasing monetary base introduced by the Bank of Japan in march 2001will lead to. In fact we

observe that the rate of general prices are beginning to show an upward tendency and business conditions have been brighter since the latter part of last year.

キーワード

デフレ・ギャップ deflation gap/ インフレ期待 anticipated inflation

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置であるとしている。福井俊彦総裁[2003] は、「通常のインフレション・ターゲティン グは、インフレ期待が台頭して将来の予想イ ンフレ率が目標値を上回るようになると、た とえ現実の物価指数変化率がいまだ目標値を かなり下回っていても政策金利の引き上げに 繋がることを意味しています(中略)これに 対し、現在日本銀行が採用しているコミット メントの下では、現実の消費者物価指数変化 率が安定的にプラスの数値になるまで、超緩 和をつづけることが明確に宣言されています から、非常に強いコミットメントをしている ということです」と、述べている。 以上のことから、金融政策を考える場合、 インフレーション(期待)には、広義の意味 で、物価上昇(期待)と資産価格上昇(期待) を包含していて、両者の変動は必ずしも同調 的ではない、時には逆の動きを示すこともあ ることを理解する必要があろう。そして、両 者の安定的な状況にあることを総称して、抽 象的に「通貨価値の安定」と呼ぶ。そうした 意味で、目標を明確性、客観性、透明性の見 地から、複数の目標値ないし参照値を持つこ とは好ましいことかもしれない。しかも将来 を予見する完全な能力と指標を持ち合わせな い以上、結局のところ、best judgement しか 方法はないのではなかろうか。理論的には、 インフレーション・ターゲッティングとか、 マネーサプライ・ターゲッティングとかに論 点を絞ることは可能であろうが、政策の施行 者である中央銀行としては、現実の経済諸要 因の動き(物価のほか、資産価格、失業、GDP など)を網羅的に俯瞰し、整合性のとれた経 済の姿を求めて行動することが望まれている からである。

参考文献

池尾和人 「銀行はなぜ変われないのか」中央公 論社 2003 年 岩田規久生 「デフレの経済学」東洋経済新報社 2001 年 伊藤隆敏 「インフレ・ターゲティング」東洋経 済新報社 2001 年 伊藤隆敏 トーマス・カーギル マイケル・ハン チソン「金融政策の政治経済学」東洋経済新報 社 2002 年 翁邦雄 白塚重典「コミットメントが期待形成に 与える効果」金融研究第 22 巻 4 号 2003 年 12 月 小菅伸彦 「日本はデフレではない」ダイヤモン ド社 2003 年 白塚重典 「物価の経済分析」東京大学出版会 1998 年 白川方明 門間一夫 「物価の安定をめぐる論点 整理」日銀資料 2001 年 中原伸之 「デフレ下の日本経済と金融政策」東 洋経済新報社 2002 年 日本銀行 「物価の安定についての考え方」日銀 資料 2002 年 浜田宏一 「量的緩和の実効引き出す」日本経済 新聞 2003 年 1 月 21 日 林敏彦 「大恐慌時と異なるデフレ」日本経済新 聞 2003 年 3 月 28 日 藤木裕 「金融市場と中央銀行」東洋経済新報社 1998 年 福井俊彦 「金融政策運営の課題」金融経済研究 2003 年 4 月 丸尾直美 「資産不況克服のポリシーミックス」 ライフデザイン レポート 2003 年 11 月 Svensson L.E.O 「クルーグマンのニッポン経済 入門」春秋社 2003 年

Bernanke S.,Miskin S., “Inflation Targeting”: A new Framework for Monetary Policy Journal of Econom-ic Perspective 1997

Krugman p., “Still Trapped” P. krugman web site 1998 Krugman p., “It's Baaack! Japan's Slump and Return of Liquidity Trap” Brookings Papers on Economic Ac-tivity 1999

参照

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