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九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository 概説 Nueva gramática de la lengua española : 第 23 章 El verbo (I) Tiempo y aspecto. El aspecto l

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

概説 Nueva gramática de la lengua española : 第 23章 El verbo (I) Tiempo y aspecto. El aspecto léxico. Los tiempos del modo indicativoの観点か ら

山村, ひろみ

九州大学大学院言語文化研究院 : 教授

https://doi.org/10.15017/19926

出版情報:言語科学. 45, pp.21-33, 2010-03. 九州大学大学院言語文化研究院言語研究会 バージョン:

権利関係:

(2)

概説 Nueva gramática de la lengua española

-第 23 章 El verbo (I) Tiempo y aspecto. El aspecto léxico. Los tiempos del modo indicativo の観点から-

山 村 ひ ろ み

0. はじめに

2009年12月,Real Academia Española(王立スペインアカデミー,以下RAEと略記)は1931 年に出版された文法書Gramática de la lengua española(スペイン語文法,以下GLEと略記)

から約80年の月日を経て,新しいスペイン語文法書 Nueva gramática de la lengua española(ス ペイン語新文法,以下NGLEと略記)を出版した.旧版から今回の新版の出版の間には,1973 年にEsbozo de una nueva gramática de la lengua española(スペイン語新文法のスケッチ,以

下Esbozoと略記)と呼ばれる版も出されたが,それは将来出版されることになるであろう新し

い文法書のための文字通り esbozo“スケッチ,素描”と呼ばれるものであったため,このNGLE こそが,1931年の旧版以来,RAEの指揮の下,全面的改訂を施された初の文法書となる.本稿 は,まず,このNGLEの概要を紹介した後,NGLEの中の具体的1章を取り上げ,そこでの記 述の仕方,記述内容を検証することを通して,NGLEの諸特徴を明らかにすることを目的とする.

1.概要

まず、NGLEの概要をRAEのサイトにあるNGLEの紹介ページ1およびNGLEの「序」を通 して見ていこう.それらによれば,NGLEは,以下に指摘するように,様々な面において,スペ イン語の多様性に特に留意した文法書だということができる.

NGLEの多様性は,第一に,それが “una obra panhispánica汎スペイン語圏的な作品”であ ることを謳っている点に明らかである.これは,同書がRAEのみならず世界のスペイン語圏に存 在する22の姉妹アカデミアの協力と同意によって作成された決定版で,現存するあらゆるスペイ ン語の多様性を忠実に反映した文法書であることに因る.

この多様性は,また,NGLE がスペイン語の構造の基準(pautas)を示すと同時に,各構造の特 徴を詳細に分析したものであるという特徴にも関係する.この特徴は,現在使用されているスペ イン語の用法のあるものは推奨するが,あるものは避けるべきものとする,というNGLEの規範 的性質に繋がっていくのであるが,この規範(norma)をどのように定めるかという問題は極めて難 しく,NGLEは,結局,次の2つの基本的基準を採用することにしたという.その一つでもっと も重要なのは, “la norma tiene hoy carácter policéntrico 規範は今日多中心的(policéntrico)な

1 NGLEを紹介したサイトのページは次のとおり.

http://www.rae.es/rae/gestores/gespub000016.nsf/(voAnexos)/arch81783F098CA4E696C12572C 60031796A/$FILE/ngramatica.htm

(3)

性質を持つ”という原則の設定である2.つまり,NGLE は,ある国,ある共同体のスペイン語を 汎スペイン語的モデルとして提示することはせず,逆に,多くのスペイン語話者によって共有さ れた数多くの構造を詳細に記述し,様々な地域で用いられている形式・意味のそれぞれを別々に 提示しているのである3.スペイン語の規範に対するこのような態度は NGLE が尊重する多様性 の一端を示したものと言えよう.

規範に関するもう一つの基準は,それを “una variable de la descripción 記述の一変種”4とし て解釈するという点にある.なるほど,現在使用されているスペイン語のすべての変種(variación) を等しく扱うことは必要であろうが,何を変種と見なすかの決定は容易ではない5.特に,現在の スペイン語を考える際には何よりもその地域的変種が問題になる.この点について,NGLEはそ の「序」で,地域的変種としてはChile, Río de la Plata, área andina, Caribe continental, México y Centroamérica, Antillas, Estados Unidos y Filipinas, Españaの区分を採用したと述べている.

しかし,同時にNGLEは,この区分は絶対的なものではなくそれぞれが重複することもある,と も明記している6.これはNGLEの言語現象に対する柔軟性,現状尊重を示したものと言えよう.

NGLEの多様性を尊重する態度は,スペイン語文法の分析のあり方についても見られる.同じ く「序」によれば,同書はある議論について2,3の対立する意見を示しはするが,そのうちのど れか一つを良しとすることはしない,と明言しているからである7.この文法分析におけるNGLE の多様性を重視した柔軟な姿勢は,後述するスペイン語の時制・アスペクトの説明の仕方におい て実際に確認されることになる.

この他にも NGLE の多中心的な方針は,同書のいたるところで見られる.例えば,NGLE に 収められたデータの内容もそのひとつである.同書の「序」によれば,NGLEの中の例文は,執 筆者の作成例を初め,RAEが誇るCORDE, CDH, CREA, CORPESという様々なデータバンク を基に,あらゆる時代,あらゆる地域,あらゆる種類・ジャンルの 3700 以上の文献から抽出さ れたものから成っているからである8

しかしながら,NGLEがいかにスペイン語の多様性を尊重しても,それを入手する多くの者に とって同書がスペイン語の規範の参考書であるということは否定できないであろう.その点を考 慮してか,RAEのNGLEのページでは,NGLEは利用者の用途に応じて3つの版で刊行される と予告されている.まず,本稿が取り上げている版であるが,これはNGLEの完全版であり,ス ペイン語文法に対する一般参考書としてのみならず大学レベルのテキストとしても使用されうる と述べられている.(ただし,今回出版された NGLEには音声・音韻論の部分が欠けており,こ の部分は2010年中に 世界のスペイン語圏に存在する発音・イントネーション・リズム等の変異 を収録したDVDと共に刊行されると言う.)一方,大学以外の教育機関の教員,学生あるいはす

2 Cf. NGLE, XLII.

3 Ibid.

4 Cf. NGLE, XLIII.

5 Ibid.

6 Cf. NGLE, XLIV.

7 Cf. NGLE, XLVI.

8 ただ,NGLEの「序」では,詩のテキストは韻律によって文法構造が影響を受けることがあること から,その引用は最低限に留めた,と述べられている.cf. NGLE, XLIV.

(4)

べての教養スペイン語使用者に対しては750ページからなるManual が2010年3月にチリで開 催される第5回国際スペイン語学会で紹介されると言う.また,いわゆるスペイン語話者一般ま た小中学校レベルの参考書としては,2010年の終わりに250ページからなるGramática básica という簡略版が刊行される予定である.

2.NGLE の構成と目次

さて,次にNGLEの構成と目次を通して,その特徴を見ていきたい.

NGLEは2巻から成り,第1巻の副題は「形態論と統語論Ⅰ」,第2巻の副題は「統語論Ⅱ」

である.第1巻は全部で1960ページ+LIV,第2巻は全部で1924ページとどちらも大部である.

NGLEの目次およびページ番号は,この2巻を全体でひとつの書籍として扱った上で打たれたも のである.以下,目次を各章の見出しと共にあげていく.なお,下線は筆者.

第1巻

序,略語,記号,第1巻の目次 一般的問題(Cuestiones generales)

第1章 文法の部分.文法分析の基本的単位 形態論

第2章 性,第3章 数,第4章 動詞の屈折,第5章 名詞の派生(I).行為と結果の名詞,

第6章 名詞の派生(II). その他の派生形,第7章 形容詞と副詞の派生,第8章 動詞の派生.

複接派生(parasíntesis),第9章 評価的派生,第10章 接頭辞付加(prefijación),第11章 複 合

統語論

品詞とその統語的グループ

第12章 名詞と名詞グループ,第13章 形容詞と形容詞グループ,第14章 冠詞(I). 冠詞の 種類.定冠詞の用法,第15章 冠詞(II). 不定冠詞.冠詞と不定.省略,照応,総称と特定性.

冠詞の欠如,第16章 人称代名詞.同一指示(correferencia). 待遇の形式,第17章 指示詞,

第18章 所有詞,第19章 数量詞(I).その種類.普遍数量詞,第20章 数量詞(II). 不定数 量詞.スコープの概念,第21章 数詞,第22章 関係詞,疑問詞と感嘆詞.その統語的グル ープ,第23章 動詞(I). 時制とアスペクト.語彙アスペクト.直説法の時制,第24章 動詞

(II). 時制とアスペクト.接続法の時制.時の付加詞の解釈.時制の一致,第25章 動詞(III)

法 第2巻

第2巻の目次

第26章 動詞(IV). 非人称形式(las formas no personales):不定詞,第27章 動詞(V). 非人 称形式:現在分詞と過去分詞,第28章 動詞(VI). 動詞迂言形式,第29章 前置詞と前置詞 グループ,第30章 副詞と副詞グループ,第31章 接続詞.その統語的グループ.等位構造,

機能

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第33章 主語,第34章 直接補語.他動性と自動性,第35章 間接補語,第36章 前置詞 を伴った補語,第37章 属辞(atributo)(I).变述表現(clases de expresiones predicativas)の種 類.コピュラ文における属辞,第38章 属辞. 半コピュラ構造(construcciones semicopula- tivas). 变述補語.絶対構文,第39章 付加詞.状況補語,第40章 情報機能

基本的統語構造

第41章 能動文,受動文,非人称文と中動文,第42章 モダリティ.発話行為.命令,疑問,

感嘆構造,第43章 名詞的従属構造,第44章 関係的従属構造,第45章 比較構造,最上 級構造と結果構造,第46章 原因構造,目的構造と連結構造,第47章 条件構造と譲歩構造,

第48章 否定 付録

引用テキスト一覧, 事項及び語の索引

「序」にもあるように,NGLEは古典的な構造を持ったものではあるが,この目次を見ただけ でもNGLEの独自性を看取することは難しくないだろう.例えば,下線部分である.これはいく つかの章をその内容に従ってまとめた大見出しである.「形態論」「統語論」といった区分はこれ までのRAEの文法書にも見られたもので目新しいものではないが,「品詞とその統語的グループ (clases de palabras y sus grupos sintácticos)」「機能」「基本的統語構造」といった区分はこれま でになかったものである.また,NGLEは旧版のGLEの刊行以来約80年間の間に発展した言語 学およびスペイン語学の成果にも十分配慮し,例えば,形容詞や冠詞,数量詞を扱った章では単 にその形態的特徴のみならず,その統語的特徴も分析している.NGLEの説明によれば,これは 現代言語学における形態論と統語論は互いに密接に関係しているという見方を反映したものらし い9.このようなスペイン語文法の分析に当たっての NGLE 独自の方針および文法用語について は「一般的問題(cuestiones generales)」という見出しの下に置かれた第1章に詳しい.

3.第 23 章について

本節では,NGLEの記述の仕方を見るために,その中の1章を具体的に取り上げる.ここで扱 うのは「第23章 動詞(I). 時制とアスペクト.語彙アスペクト.直説法の時制」である.この章 を選んだのは,スペイン語文法の中で,これまでその解釈をめぐって意見の対立が際立っていた のが,本章が扱う「時制とアスペクト」だからである.

以下,3.1.で本章の構成を見た後,3.2.でNGLEの時制の概念と時制の分類,すなわち,何を 時制とし,どのようなスペイン語の動詞活用形を時制として認めているのかを確認し,3.3.では NGLEの動詞アスペクト,また,3.4.ではNGLEの語彙アスペクトの解釈を見る.さらに,3.5.

では地域によって用法に多くの違いがあると言われる pretérito perfecto compuesto(現在完了,

以下pc.と略記)をNGLEがどのように扱っているのかを概観し,3.6.ではスペイン語の時制と

アスペクトを考察する上で常に議論の的となってきたpretérito perfecto simple(以下,ps.)と

9 Cf. NGLE, XLVII.

(6)

pretérito imperfecto(以下,imp.)に対するNGLEの解釈を見る10

3.1.第 23 章の構成

第23章の構成は次のとおりである.

23.1 導入.動詞時制の概念.時制の分類,23.2 動詞アスペクト.その分類,23.3 語彙アス

ペクトあるいは動作様態(modo de acción)(I). 状況(situaciones)と特性(propiedades)の分類,23.4 語彙アスペクトあるいは動作様態(modo de acción)(II). その構成的性質,23.5 現在(CANTO)(I).

直示的性質.総称的現在(presentes generalizadores),23.6 現在(CANTO)(II). 回顧的現在と未 来的現在.その他の現在の用法,23.7 pretérito perfecto compuesto (HE CANTADO)(I). 過去の出 来事の現在における重要性,23.8 pretérito perfecto compuesto (HE CANTADO)(II). 最近の出来 事の完了.その他の用法,23.9 pretérito perfecto simple (CANTÉ),23.10 pretérito imperfecto (CANTABA)(I). 直 示 的 情 報 と ア ス ペ ク ト 情 報 ,23.11 pretérito imperfecto (CANTABA)(II).

copretérito概念の展開.imp.の法的価値,23.12 pretérito imperfecto(CANTABA)(III). 動作様態 の重要性.CANTÉ/CANTABAの対立,23.14 未来(CANTARÉ).総合的未来と分析的未来,23.15 過 去未来(CANTARÍA),23.16 直接発話時から導かれない複合時制:過去完了(HABÍA CANTADO),直前 過去(HUBE CANTADO),未来完了(HABRÉ CANTADO),過去未来完了(HABRÍA CANTADO)

上記の構成は,例えば,Esbozoのそれと比べると扱うテーマの順番においては大きな違いはな い.しかし,各節の小見出しを見れば,NGLEの文法分析がいかに詳細に亘るかが一目瞭然であ ろう.また,語彙アスペクトを扱った部分にせよ,各時制を扱った部分にせよ,同一テーマが複 数の節に亘って取り扱われているとき,その小見出しが示す問題が最近のスペイン語学界におい て大いに議論されているものばかりである点も無視できない.

一方,特に,時制の部分に注目するならば,各時制の名称の後に,“cantar歌う”の当該時制に よる1人称単数形の活用形が示されている.この提示の仕方はNGLEに10年先立って刊行され たGramática descriptiva de la lengua española(スペイン語記述文法,以下GDLEと略記)の 場合と同じである.このように当該時制形式の活用形が示される理由は,おそらく,今日おいて もまだ各時制形式の名称については統一した見解がないためだと思われる.その証拠に,23.10 では,従来の主たるスペイン語文法書あるいはスペイン語辞書 (Bello(1847), RAE(1931), Esbozo(1973), DRAE/DPD)の中で当該活用形の時制がどのように呼ばれていたかの一覧があげ られている.その上で,NGLEは広く流布した時制の名称もその実態と照らし合わせてみると何 かしら問題があると指摘し,結局,時制の名称については最近のRAEの刊行物のそれを採用する と断っている11

10 pretérito pertecto simple, pretérito imperfectoの日本語による名称は定まっていない.大学等で用 いられる教科書では,最近は前者を「点過去」,後者を「線過去」と呼ぶのが普通であるが,その名称 が適切かどうかについてはここでは扱わない.以下,本稿ではそれぞれNGLEの採用した前記の名称 の略語 ps., imp.を用いる.

11 Cf. NGLE, pp.1680-1681.

(7)

3.2.時制概念,時制の分類について

ここではNGLEにおける時制の捉え方,および,それに基づきながら,NGLEが何をスペイ ン語の時制と解釈しているのかを見ていく.

まず,NGLEは “tiempo時制” は直示的なカテゴリーであり,ちょうど指示詞が話し手の遠近 感をもとに人やモノを定位するのと同様に,時制的情報は発話時をもとに “acontecimientos出来 事” を “localizar定位する” ものである,と述べている12.しかしながら,文法的時制,つまり,

動詞が示す時制(tiempos verbales)は,単に話し手の発話時を基準に出来事を前時的,同時的,後 時的と定位するだけでなく,発話時以外の出来事・時点を基にした複雑な時間関係も示すもので もある,と明言している13

以上のことを述べた後,NGLEは,スペイン語の動詞時制は,形態的構造・時間的定位・アス ペクト的特徴の3つの基準に従って分類される,と指摘している14.このうち,形態的構造によ る動詞時制の分類は単純時制形式と複合時制形式の区分,時間的定位による分類は絶対時制と相 対時制による区分,そしてアスペクト的特徴による分類は完了時制と未完了時制による区分のこ とである15

まず,単純時制形式と複合時制形式から見ると,NGLEは,pc.を初めとする“haber+過去分 詞”からなる複合完了形は時制と認めた上で,なぜ複合完了形を時制として認めるのかを,形態 論的観点およびスペイン語時制の体系的観点から詳細に説明している16

次に,絶対時制と相対時制の区分については,発話時基準の時制を絶対時制,それ以外の時点 が基準になる時制を相対時制としつつも,この区分にはいろいろ問題がある,と指摘している17. なかでも特に論争の的となるのは,先行研究の中に,絶対時制は相対時制として使用されること はあるが,その逆はない,と主張するものがあるという点である.そのような主張に従うと,“En cuanto terminó la reunión, se levantaron todos. 集会が終わるやいなや,みんな立ちあがった”

の ps.のlevantaronはterminóに対して後時的関係を示し, “(…) y dijo que nunca fue citada.

(...)そして,彼はそれは一度も引用されなかったと言った”におけるps.のfueは同じくps.のdijo

に対して前時的関係を示すということになるのだが,NGLEは,前者の後時的関係は en cuanto という接続表現に因るものであり,後者の前時的関係もps.の機能ではない,と述べ,上記の先行 研究の指摘には別の解釈が可能であることを示唆している18

一方,時間的定位による時制の区分に関係して,NGLE は,今日多くの研究者が動詞時制を,

発話時(punto o momento del habla)・参照時(punto de referencia)・出来事時(punto de evento)

12 Cf. NGLE, p.1674.

13 Cf. NGLE, p.1675.

14 Ibid.

15 Ibid.

16 Cf. NGLE, p.1678.

17 Ibid.

18 “(...) y dijo que nunca fue citada.”における ps.のfue自体が前時的関係を示すわけではない点につ いては,Yamamura(2001)にも詳しい説明がある.

(8)

の 3点を用いて分析する,と指摘している19.動詞時制とこれら 3点の関係については,現代時 制論において常に議論となっているが,ここでは,NGLEがスペイン語の動詞時制を説明するに 当たってこれら3点を提示したこと,また,この3点のなかでもっとも問題になるのが参照時で あることを指摘したこと自体が,NGLEの文法記述の特徴を示すものと理解したい.

スペイン語の動詞時制の三つめの基準,アスペクト的特徴による区分については,動詞アスペ クトを扱った次節で見る.

3.3.動詞アスペクトについて

NGLEによれば,動詞アスペクトとは出来事の内部構造,すなわち,それが生起し,終了する,

あるいは,反復するそのあり方だけでなく,出来事がそれ全体で捉えられているのか,あるいは,

その一部分だけで示されているのか,といったことをも示すものであり,前節でみた時制のよう な直示的カテゴリーではない,と述べている20.また,NGLE は,動詞アスペクトは内部時制 (tiempo interno)と呼ばれることもあるが,それは動詞アスペクトが出来事と発話時との直接的あ るいは間接的結びつき(vínculo)を示すのではなく,出来事の出現のあり方に関係するからである,

と述べている21

しかしながら,以上のように述べながらも,NGLEは,スペイン語においては伝統的に「アス ペクト」という概念を認めるべきか否かが常に議論になってきた,と言う.実際,これまでの研 究を見てみると,「アスペクト」を全くあるいは最小限にしか認めないものから,「アスペクト」

を最大限に認めるものまであるらしい.そして,スペイン語に「アスペクト」を認めない立場は,

「アスペクト」は時制の内容から推論されるものだとし,一方,「アスペクト」を認める立場は,

アスペクトは時制と交差する(se entrecruza)と主張する,と述べている22.しかし,それでは NGLE自身の立場はどうなのか.この問いに対し,NGLEは,スペイン語動詞における「アスペ クト」の重要性は認めるが,その相違(distinciones)を特に導入することはない,と述べた上で,

スペイン語における動詞アスペクトは,①語彙アスペクト,あるいは,動作様態,②統語的アス ペクト,あるいは,迂言アスペクト,③形態的アスペクト,あるいは,屈折アスペクト,の 3種 類に分けられる,としている23

NGLEによれば,語彙アスペクトとは,例えば, “Llegó a la ciudad. 彼は町に着いた”と “Vivió

en la ciudad. 彼は町に住んだ”の間に見られる語彙的対立のことで,動詞の示す形態的情報とは

関係ないものだと言う.また,この語彙アスペクトは,動作様態(modo de acción),動作の性質 (cualidad de la acción),動作性(accionalidad)と呼ばれることもあるが,いずれにしても,行為・

動作に固有の終点あるいは限界点の有無を問題にしたものだと述べている.この語彙アスペクト についてのNGLEの見解は次節で見る.

一方,統語的アスペクト(迂言アスペクト)とは,いわゆる動詞迂言形式のことであり,詳細

19 Cf. NGLE, pp.1681-1684.

20 Cf. NGLE, pp.1684-1685.

21 Ibid.

22 Cf. NGLE, p.1685.

23 Ibid.

(9)

は第28章で述べるとしているが,簡単に言えば,それは助動詞的な動詞と主動詞の2つの動詞か ら成り,時制,アスペクト,あるいは法的な情報を表すもののことだと言う24

三番目の形態的アスペクト,あるいは,屈折アスペクトと呼ばれるものは,NGLEの解釈では

「完了時制(tiempos perfectivos)」と「未完了時制(tiempos imperfectivos)」の違いのことであり,

前者は出来事の開始あるいは終結には言及せずにその進行を表すのに対し,後者は出来事を全体 的に捉えその終結を示す,と言う25.このとき「完了時制」としてあげられているのは,ps,過 去完了,未来完了であり,「未完了時制」としてあげられているのは,imp.と現在である.この「完 了時制」と「未完了時制」の相違の中で特筆すべきは,NGLEが,未来と過去未来は「完了時制」

対「未完了時制」の中で中和的(neutras)であるとし,また pc.についても,文法的諸要因によっ て「完了時制」になることもあれば「未完了時制」になることもある,としている点である26. 未来と過去未来のアスペクト価値については,例えば,Esbozoでは「未完了時制」と解釈されて

おり,pc.についても,Esbozoでは「完了時制」と明言されてきたことを考えるならば,このNGLE

の解釈は多様なスペイン語の実態をより忠実に反映したものと思われる.

ところで,NGLEはこの「完了時制」と「未完了時制」についてかなりの紙幅を割いているが,

なかでも,以下の「習慣」と「反復」に関する記述,また,「継続性」に関する記述は特に注目に 値する.

NGLEは “(...)los hábitos se asimilan en alguna medida a las propiedades de los individuos, mientras que las acciones repetidas no lo hacen necesariamente 習慣というのはある程度個 人の属性に似るが,反復された行為は必ずしもそうはならない” と述べている27.ここで言う「習 慣」とは「未完了時制」によって示されるもので,先行研究の多くはこの習慣用法を単に当該行 為の反復と解釈してきた.しかし,そのような解釈には,例えば, “Fumó todos los días.彼は毎 日タバコを吸った” と “Fumaba todos los días. 彼は毎日タバコを吸っていた”の違いを明確に説 明することができないという問題がある.NGLE はそのような問題を踏まえた上で,「未完了時 制」の示す「習慣」は指示対象の属性相当のものであるが,「完了時制」の示す「反復」はそうで はない,と明瞭に区別しようとしたのだと思われる.

また,通常「未完了アスペクト」に付与される「継続性」に関するNGLEの見解も看過できな い.NGLEによれば,この「継続性」は “En los tres meses que América ha vivido en esta casa,

nadie ha timbrado.アメリカがこの家に住んでいた3カ月の間,誰もベルを鳴らさなかった”のpc.

によっても示されると主張する.これまでにも一般にpc.の用法の一つとして「継続性」は指摘さ れてきたが,NGLEのように「未完了アスペクト」を扱った箇所で,このことに触れた例は尐な い.この点については,3.5.で再度触れる.

さらに,NGLEは,「未完了アスペクト」の継続用法の中には, “Maite llevaba el pelo corto en

aquellos años.マイテはあの頃髪を短くしていた” のように,当該状況がすでに終了した特定期間

24 Cf. NGLE, p.1686.

25 Cf. NGLE, pp.1687-1688.

26 Cf. NGLE, p.1688.

27 Cf. NGLE, p.1689.

(10)

にのみ有効だったことを示す例があるとしながら, “(...) solo en algunos de ellos puede afirmarse con propiedad que se refieran a “situaciones que continúen” 「未完了アスペクト」

を持つとされる事例の中で正しく「継続する状況」に言及するのはその一部に過ぎない”,という 的確な指摘をしている.このような指摘も従来の先行研究には見られなかったもので無視できな いものである28

一方,「完了時制」との関係で注目すべきは,例えば,ps.は “durar 続く”, “esperar 待つ”,

“trabajar働く”のように,その時間構造の中に終結点を欠くatélicoな事態を表すことができる,

という指摘である29.先行研究の中には,「完了時制」と télico な事態,また,「未完了時制」と

atélicoな事態を結びつけて考えるものがあるが,以上の指摘は,NGLEがそのような見方をして

いないことを明示したものである.

3.4.語彙アスペクトについて

これまで RAEが刊行してきた文法書の中で動詞の意味が表すアスペクトは “modo de acción 動作様態” という用語で示されることが多く,aspecto léxico “語彙アスペクト” という用語が用 いられたのは GDLEが最初であった.NGLEが modo de acciónより先にaspecto léxicoという 用語を提示しているのは,この分野の研究状況を踏まえたものと言えるだろう.このようなNGLE の最新の研究動向に対する目配りはスペイン語の語彙アスペクトに関する記述の随所に見られる.

以下,そのような記述の中から特に注目すべきものをあげる.

まず,NGLEはスペイン語の語彙アスペクトを Actividades, Realizaciones (o efectuaciones), Consecuciones (o logros), Estadosの4種類に分けているが,これは有名な Vendlerの事態の4 分類に対応するものであり,その分類基準も Vendler およびそれ以後の諸研究が用いた

“durante ... ...の間”, “en ... ...のうちに”といった特定の時の副詞句との共起の可否となっている.

そして,NGLE は,これらの 4 つの語彙アスペクトは “duración 継続性”,“delimitación 限界 性(これは通常 telicidadという用語で示されると言う)”, “dinamismo 動態性”という3つの 弁別特徴の有無によって示される,と述べている30.これら3つの弁別特徴のうち,duraciónの

有無は durante…/por...といった副詞句との共起の可否によって,また,delimitación の有無は

en…との共起の可否によって判断される.一方,dinamismoはEstadosとそれ以外の語彙アスペ

クトを分けるものであるが,EstadosとActividadesの区別はつきにくい,と指摘している31. このようにNGLEはスペイン語の語彙アスペクトを4種類に分類したのだが,同時に,スペイ ン語の動詞の中には,例えば,“adelgazar やせる”, “empeorar 悪化する”のように,“télico 限界 的”とも “atélico 非限界的”とも解釈されるものがある,と正しく指摘している32.これはいわゆ る “verbos de cambio gradual 漸次的変化動詞” に特有の性質で,最近の語彙アスペクト研究の なかでも盛んに取り上げられているテーマであるが,ここにもNGLEの関連分野の最新の研究成

28 Ibid.

29 Cf. NGLE, p.1691.

30 Cf. NGLE, pp.1692-1695.

31 Cf. NGLE, p.1694.

32 Cf. NGLE, p.1696.

(11)

果を積極的に取り入れようとする態度が見てとれる.

以上のように,語彙アスペクトに関するNGLEの記述は従来の文法書にはなかったほど詳細を 極めるが,その最大の特徴はやはり語彙アスペクトが “composicional 構成的”なものであること を明示した点であろう.この語彙アスペクトの構成性とは,例えば,同じ “escribir 書く”という 動詞でも,その直接補語が “escribir la carta その手紙を書く” のように特定化されていたり,

“escribir tres cartas 3通の手紙を書く”のように数量化されている場合は限界的と見なされるが,

同補語が cartasや “algo 何か”のように無冠詞の複数形あるいは不定になると非限界的と解釈さ れるというものである33.換言すれば,語彙アスペクトというのは,当該文を構成する様々な構 成素が一緒になって決定される,ということになる34.この語彙アスペクトの構成性は,現在の 語彙アスペクト研究では当然のこととして受け入られているが,NGLEのような一般文法書にお いてこれほど整然とした形で提示されたのはこれが初めてであろう.

3.5.El pretérito perfecto compuesto について

次に,NGLEがいかにスペイン語の多様性に配慮し,それに基づきながらスペイン語文法の分 析を慎重に行っているかを具体的に示すために,pc.に関する記述の中から特に注目すべき項目を 見ていく.

まず,pc.の主たる用法が地域的にどのようなバリエーションを見せているのかを一望するため

に23.8pにある表を見てみよう.そこには,pc.の主たる用法とその例およびその用法がどのよう

な地域で確認されるか,そして各用法に対するコメントが記述されている.この表を見て尐なか らず驚くのは,すべての地域で同じように確認される用法は “Ha viajado muchas veces a Europa.彼は何度もヨーロッパに旅行したことがある”といったタイプの「経験」用法と “¡ Cómo

han subido los precios! なんと値段が上がったことか”といった「結果的エビデンシャル

(evidencial resultativo)」の用法の2つしかないという点である.つまり,これら以外の用法では

何かしら地域差があるのである35.そのような地域差がある用法の中で,pc.を「完了時制」のひ とつと見なしてきた立場に一石を投じるのが “He vivido aquí treinta años (en el sentido de

„Sigo viviendo aquí‟) 私はここに30年間住んできた(「ここに住み続けている」という意味で)”の

ような「(EstadoとActividad事態の)継続」用法である.

NGLEによれば,上記のような「継続」用法はスペイン語圏全地域で確認されるが,当該事態 が発話時まで継続しているか否かの解釈は,ヨーロッパのスペイン語36とアンデス地域のスペイ ン語では任意であるが,それ以外の地域のスペイン語ではほとんど強制的に発話時まで継続して いるという解釈になるのだと言う37.この事実から一つ疑問が生じることになろう.それは,当 該事態が発話時まで継続しているという解釈が強いられるのだとするならば,この用法の動詞時

33 Cf. NGLE, pp.1702-1703.

34 Cf. NGLE, p.1702.

35 Cf. NGLE, pp.1735-1736.

36 NGLEにおける「ヨーロッパのスペイン語 (el español europeo)」とはイベリア半島のスペイン語 およびスペイン領内の諸島で話されるスペイン語を含んだものである.cf. NGLE, XLIV.

37 Cf. NGLE, p.1735.

(12)

制に当該事態の完結(あるいは終了)を意味する perfecto を用いた pretérito perfecto compuesto という名称を使ったり,この用法を “perfecto continuo継続的完結” と呼ぶことは矛盾ではない か,という疑問である38.NGLEのこの疑問は正当なものだと思われるが,一般の文法書,また,

関連分野の論文等で,この矛盾がこれほど明瞭に示されたことはなかったのではないか.いずれ にせよ,今回のNGLEのこの記述は,多様かつ豊富な各地のスペイン語データを収集した結果と 思われる.

3.6.El pretérito perfecto simple と el pretérito imperfecto の扱いについて

最後に,スペイン語の時制・アスペクトを論じる際に常に問題となるps.とimp.に関するNGLE の記述の中から,その特徴を最もよく示した部分を見る.

NGLEはこの2つの時制について述べるにあたり,まず,imp.のアスペクトをどう解釈するか を基にしながら,以下の3つの立場があると述べている39

A. imp.は「過去」という時制特徴と「未完了」というアスペクト特徴を持つ.imp.の特徴は

この2つで十分であり,伝統的な „copretérito 共過去40‟という概念は必要ない.

B. imp.の時制特徴を「相対時制」,すなわち,伝統的分析の言う „copretérito‟とするならば,

アスペクト特徴は必要ない.

C. imp.を「相対時制」と分析する立場とそれを「未完了」アスペクトとする立場は両立可能

である.「相対時制」という時制特徴と「未完了」というアスペクト特徴はどちらもimp.

に関与的(pertinentes)であり必要である.

この3つの立場のうち,Aはps.とimp.は同じ「過去」という時制特徴を有し,その違いは前 者が「完了」,後者が「未完了」というアスペクト特徴にある,と解釈するものであり,Bはps.

は発話時を基準とする「絶対時制」であり,imp.は過去のある時点を基準とする「相対時制」と する立場であり,両者の違いはその時制特徴にある,と解釈するものである.一方,imp.には「相 対時制」という時制特徴と「未完了」というアスペクト特徴の両方が関与するというNGLEの解 釈は,AとBという対立する解釈のどちらの立場にも立たない「折衷的」なものと言えるだろう.

本稿はNGLEの解釈の妥当性を論じることはしないが,ここでもNGLEがその多中心主義,

つまり,現時点においてその優劣がつけられない二つの立場については,そのそれぞれを具体的 な例をあげながら提示するという多中心的態度を徹底させている点はぜひ強調しておきたい.

ps.とimp.の解釈にこのように対立する2つの立場があるということは,NGLEの10年前に出

版されたGDLEにおいても確認されたが,同書はスペイン語の一般的文法書というよりは,むし

38 Cf. NGLE, p.1728.

39 Cf. NGLE, pp.1743-1744.

40 この copretéritoをどう訳すかというのはなかなか難しい問題である.copretéritoという用語を最 初に用いたBello(1847)は,この語を使うことによってimp.が他の過去事態と同時関係にあることを示 そうとしたのであるが,それにしたがって copretéritoの co-を「同時」と解釈すると却って問題が生 じることになるとNGLEは指摘している.cf. NGLE, pp.1747-1748.

(13)

ろ,文法項目ごとのモノグラフを集めたものだったため,事前に ps.とimp.の解釈に2つの立場 があるということを知らなければ,その事実に気づかないこともありえた.それに対して,NGLE の記述の仕方は,ps.とimp.をめぐる2つの対立する解釈をそれとすぐ分かる形で提示したという 点で,文法分析における公平性をより積極的に保証したものと言えよう.

先にも述べたように,ps.とimp.の違いはスペイン語学の中で常に議論の的となってきたが,そ れでは,この2つの時制の実態が漏らさず解明されてきたかと言えば,それには大いに疑問が残 る.例えば,“imperfecto de cortesía 丁寧のimp.” や“imperfecto lúdico遊びのimp.”といったimp.

の法的価値(valores modales)については,その事実が指摘されることはあっても,なぜ当該の法 的価値が表されることになるのかという説明原理が提示されることは尐なかったからである.

NGLEはこのようなimp.の法的用法に対して,発話時以前の過去のある時点(発話時とは異なる 時点)をその基準時とする imp.の„copretérito‟という特徴から統一的に説明される可能性を示唆 している41.このNGLE の記述も旧版の刊行以来約80年の間に達成されたスペイン語時制研究 の成果と思われる.

NGLEは,この他にも,従来の研究論文,文法書ではあまり取り上げられることのなかったps.

とimp.の諸現象を提示している.なかでも,筆者が特に注目したのは,23.13gの記述である.そ

こでは,“ El esfuerzo parecía inútil hasta que llegó César Santos (…)その努力はセサル・サン トスが到着するまで役に立たないように見えた” のように,“hasta… …まで”という期間を限定す る副詞句がimp.と共起すること,換言すれば,当該事態の終了を明示する副詞句とimp.が共起す ることが指摘されているのである.NGLEによれば,この例文における hasta que…はel esfuerzo

parecía inútilという前文全体を修飾しているとのことだが,ここで強調すべきは,むしろ,この

現象がimp.を「未完了」アスペクトを持つとする解釈に対する致命的な反例となりうるという点

だと思われる.

4.まとめ

以上,NGLEの記述の仕方,記述内容をその第23章を通して見てきた.その結果は次のよう にまとめられる.

まず,NGLEがその「序」で述べたスペイン語の多様性に対する配慮は,実際,具体的な文法 分析においてもいかんなく発揮されていた,ということである.それは特に3.5.で見たpc.の扱い に明らかで,あらゆる地域のスペイン語に見られるpc.の諸用法を詳細に検討したことにより,pc.

の「継続」用法に対する従来の解釈に一石を投じることになった.

このNGLEの多様性に対する配慮は,3.6.のps.とimp.の扱いで見たように,ある現象をどの ように解釈するかという面においても見られた.そこでは,ps.とimp.の機能的差異についての対 立する2つの解釈が公平に併置され,ps.とimp.の違いをより客観的に考察することができたから である.

さらに,3.2.の時制の概念,3.3.の動詞アスペクト,3.4.の語彙アスペクトを扱った節では,NGLE が,旧版の刊行から約80年の間に得られたスペイン語の文法研究の成果を可能な限り反映してい

41 Cf. NGLE, pp.1748-1755.

(14)

ることが確認された.このことは,NGLEがスペイン語の一般文法書に止まらず,スペイン語学 を専門に研究する者にとっての必携の書でもあることを示すものである.

参考文献

Bosque, I. y V. Demonte(dirs.) (1999): Gramática descriptiva de la lengua española, Madrid, Espasa Calpe.

Real Academia Española (1973): Esbozo de una nueva gramática de la lengua española, Madrid, Espasa Calpe.

Real Academia Española y Asociación de Academias Americanas (2009): Nueva gramática de la lengua española, Madrid, Espasa Calpe.

Yamamura, H. (2001): “Nuevo acercamiento a la concordancia de tiempos −con especial referencia a la interpretación propuesta por Carrasco Gutiérrez (1998)−”,Lingüística Hispánica 23,109-131.

参照

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