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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

In vitro characteristics of enamel-like hexagonal hydroxyapatite single crystals: implications of fluoridization for acid resistance

(エナメル様六方晶ハイドロキシアパタイト単結晶の

in vitro

特性:耐 酸性に対するフッ素処理の関係)

Pediatric Dental Journal(投稿中)

小児成育歯科学 志賀 友里

【目的】これまでフッ化物は様々な研究において,齲蝕予防の可能性を示 しており,フッ化物の広範囲にわたる使用につながっている.しかし,ナ ノスケールの小さなエナメル質の結晶では,結晶(材料)レベルでフッ化 物処理を施したハイドロキシアパタイト(以下

HAP)の潜在的なメカニ

ズムを完全に解明することは困難である.そこで,数十ミクロン以上の

HAP

結晶を合成し,in vitroでフッ化物処理と脱灰パターンを再現した.

【方法】電融酸化カルシウムとポリリン酸から水熱合成にて

HAP

結晶を 得た.それらの

HAP

単結晶を,フッ化物および対照の脱イオン水に

30

日間浸漬させた.フッ化物は,ミラノール®顆粒

11%

450

900

1500ppmF

に調整したフッ化ナトリウム溶液,および

9000ppmF

の弗化 ナトリウム液ネオ®を使用した.各サンプルを

3%クエン酸溶液に 60

分間 浸漬させた.その後,表面形態の脱灰パターンを走査型電子顕微鏡(SEM)

に よ り 観 察 , さ ら に 表 面 領 域 の

F K

端 エ ッ ク ス 線 吸 収 端 近 傍 構 造

(XANES)測定を行った.

【結果】SEM において,溶解はさまざまな様相を呈した.傾向としては 概形は保ちつつ点状に穿孔される形で脱灰されていた.

1500ppmF

群では

HAP

とは異なる均一な層を認め,溶解像は部分的であった.

9000ppmF

群では,顕著な溶解像を呈さなかった.F K 端

XANES

測定において,

450ppmF

及び

900ppmF

では痕跡程度の

CaF

2に近いピークを観察した.

1500ppmF

では酸処理前には CaF2 より低エネルギー側にピークを示し たが,酸処理後に

CaF

2由来のピークへシフトした. 9000ppmF では酸 処理前後ともに

CaF

2に近似したスペクトルを示した.

1500

9000 ppm

フッ化ナトリウム溶液で処理された結晶の脱灰パターンから

HAP

結晶表

(2)

面に

CaF

2が残留し,高い耐酸性の獲得につながる可能性が示唆された.

【結論】歯のエナメル質のフッ化物処理は,十分なフッ化物濃度と作用時 間に注意することで,結晶レベルで早期の脱灰の予防につながる可能性が 示唆された.

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