九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
2,5 ジメチルセレコキシブはGSK-3の活性化を介し て、圧負荷左室リモデリングを抑制する
藤田, 愛
http://hdl.handle.net/2324/1806868
出版情報:Kyushu University, 2016, 博士(医学), 課程博士 バージョン:
権利関係:Public access to the fulltext file is restricted for unavoidable reason (2)
氏 名 : 藤 田 愛
論 文 名 :2,5-Dimeth ylcelecoxib prevents pressure -induced left ventricular remodeling through GSK-3 activation
(2,5 ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ は GSK-3 の 活 性 化 を 介 し て 、 圧 負 荷 左 室 リ モ デ リ ン グ を 抑 制 す る )
区 分 : 甲
論 文 内 容 の 要 旨
グ リ コ ー ゲ ン ・ シ ン タ ー ゼ ・ キ ナ ー ゼ-3(GSK-3) は 、心 肥 大 を調 節 する重 要 な細 胞 内 シグナル分 子 の一 つである。我 々 は 、 ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ ( セ レ コ キ シ ブのメチル化 誘 導 体 でシ ク ロ オ キ シ ゲ ナ ー ゼ-2(COX-2)阻 害 作 用 は な い )が 、遺 伝 的 拡 張 型 心 筋 症 マ ウ ス で GSK-3 を 活 性 化 さ せ る こ と に よ っ て 心 臓 リ モ デ リ ン グ を 抑 制 し 、長 期 予 後 を 改 善 す る こ と を 報 告 し た 。 本 研 究 で は 、 ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ が 大 動 脈 バ ン デ ィ ン グ (TAC) に よ る 心 臓 リ モ デ リ ン グ と 心 不 全 を 改 善 す る か ど う か を 検 討 し た 。 最 初 に 、 心 臓 リ モ デ リ ン グ と 心 不 全 に お け る GSK-3 の 役 割 を 検 討 す る た め 、TAC 施 行 の 影 響 を 野 生 型 マ ウ ス と GSK-3ヘ テ ロ ノ ッ ク ア ウ ト (GSK-3+ / -) マ ウ ス で 比 較 し た 。GSK-3+ / -マ ウ ス で は 、 TAC 後 に 高 度 の 心 肥 大 反 応 が 起 き 、線 維 化 も 増 悪 し た 。TAC に よ り 、心 臓 の 大 き さ 、
心
重 量/脛 骨 長 比 (HW/TL) は 、 両 群 で 著 し く 増 加 し た 。 そ の 影 響 は GSK-3+ / -マ ウ ス で 有 意 に 大 き か っ た(HW/TL:野 生 型 マウス群 9.7±0.3 mg/mm; GSK-3+ / -マ ウ ス群 13.4±1.1 mg/mm,
p
<0.01)。TAC に よ る 左 室 収 縮 末 期 径(LVESD)、左 室 拡 張 期 末 期 径(LVEDD) へ の 影 響 は 、 野 生 型 と 比 較 し て 、GSK-3+ / -マ ウ ス で 有 意 に 大 き か っ た 。 さ ら に 、 左 室 短 縮(FS)、左 室 駆 出 率(LVE F)は 、GSK-3+ / -マ ウ ス で 低 下 す る 傾 向 に あ っ た 。マ ッ ソ ン・ト リ ク ロ ー ム 染 色 に よ り 線 維 化 面 積 を 比 較 し た と こ ろ 、TAC後 の 線 維 化 面 積 が GSK-3+ / - マ ウ ス で 有 意 に 大 き か っ た (野 生 型 マウス群 9.3±0.8 %; GSK-3+ / -マ ウ ス群 12.2±0.9 %,
p
<0.05) 。 こ の こ と よ り 、GSK-3の 活 性 が 低 下 す る と 、 圧 負 荷 に よ る 心 の リ モ デ リ ン グ が 増 悪 す る こ と が 分 か っ た 。 次 に 、 我 々 は 野 生 型 マ ウ ス を 用 い て ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ が 圧 負 荷 に よ る 左 室 リ モ デ リ ン グ を 抑 制 す る か ど う か を 検 討 す る た め 、 ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ(500ま た は 1000 ppm)を 含 有 し た 飼 料 を TAC後 か ら 4 週 間 投 与 し た 。投 薬 4 週 後 に 、 ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ の 血 漿 濃 度 を 、HP LC で 測 定 し た (500 ppm, 3.6 ± 1.1 g/ml (n=3); 1000 ppm, 7.9 ± 0.7 g/ml (n=3)) 。 こ の 濃 度 は 、 過 去 の 報 告 で 、 腫 瘍 の 発 育 を 抑 制 し た 濃 度 (9.5 g/ml) と ほ ぼ 同 程 度 で あ っ た 。 ジ メ チ ル セ レ コ キ シ ブ は 、 濃 度 依 存 的 に 心 臓 の 大 き さ 、HW/TL を 低 下 さ せ た(HW/TL:対 照 群 9.5±0.2 mg/mm; ジメチルセレコキシ ブ 500ppm 群 8.9±0.6 mg/mm, n.s.; ジメチルセレコキシブ 1000ppm 群 8.1±0.2 mg/mm,
p
< 0.01)。 ま た 本 薬 物 は 、TAC に よ る 左 室 拡 大 (LVESD:対 照 群 3.05±0.09 mm; ジメチルセ レコキシブ 500ppm 群 2.50±0.12 mm,p
<0.01; ジメチルセレコキシブ 1000ppm 群 2.38±0.12 mm,p
<0.001; LVEDD:対 照 群 4.37±0.08 mm; ジメチルセレコキシブ 500ppm 群 4.05±0.07mm, n.s.; ジメチルセレコキシブ 1000ppm 群 3.87±0.1 mm,
p
<0.01) 、 線 維 化 (対 照 群 9.4±0.8 %; ジメチルセレコキシブ 1000ppm 群 6.2±0.8 %,