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自動車のフロントサイドメンバ用に開発された

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Academic year: 2021

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自動車のフロントサイドメンバ用に開発された

CFRP

角柱の衝撃応答挙動

日大生産工(非常勤講師) ○金 炯秀 日大生産工 邉 吾一

1.まえがき

自動車や航空機などから放出される温室効果ガ スのひとつであるCO2ガスは地球温暖化の大きな 要因であることは良く知られていて、CO2ガスを 減らすための努力は様々な産業において活発に行 われている。自動車産業においては、CO2ガスを 減らすもっとも有効な方法として自動車の燃費を 向上させることが挙げられる。自動車の燃費を向 上させるためには色々な方法が考えられるが、も っとも有効的なアプローチとしては比強度・比剛 性に優れている炭素繊維強化複合材料(Carbon fiber reinforced plastics : CFRP)といった軽量材料 を用いた自動車の軽量化であろう。

著者ら 1)は従来の自動車ドア部のスチール製サ イドインパクトビームの代用品としてCFRP薄肉 ベルトを開発し、落錘衝撃試験および有限要素解 析を行い衝撃応答挙動について明らかにし、その 有用性について検討した。

本研究では、自動車の前面衝突時衝撃吸収部材 として長方形 CFRP角柱を開発し、衝撃吸収部材 としての有用性を明らかにするために落錘衝撃試 験を行った。また、有限要素ソルバーLS-DYNA2) を用いて衝撃応答解析を行い、落錘衝撃試験結果 との比較検討も行った。

2.落錘衝撃試験 2.1 試験体

一 方 向 配 向 炭 素 繊 維 プ リ プ レ グ ( 東 レ ㈱ 製 P3052s-20、マトリックス樹脂:エポキシ)を用い てシートワインド法により長方形CFRP角柱を製 作 し た 。 試 験 体 の メ ー ン 部 分 の 積 層 構 成 は [(0/90)6/0]Sとした。また、補強部分の場合は0°方 向繊維のみとなっている。試験片の先端には安定 的な衝撃破壊挙動を得るために角度 45°のテーパ 加工を施した。試験体の形状および寸法を図1 示す。

Fig. 1 Configuration of the rectangular CFRP tube

2.2 試験方法

落錘衝撃試験は高さ 12m(衝突スピード:約

55km/h)で質量105kgの落錘体を自由落下させる

ことにより行った。衝撃荷重はロードセルを試験 体の下に取付けて計測した。また、高速度カメラ により落錘体の変位と衝撃圧縮破壊プロセスも観 察した。図2に落錘体の形状と装着された試験体 の様子を示す。

(a) impactor (b) mounted specimen Fig. 2 Tower drop impact test setup

3.有限要素法による解析

衝撃実験結果と比較のために有限要素ソルバー

LS-DYNA(Ver.970、LSTC社)を用い解析を行っ

た。また、シェル要素を使用しモデルを作成した。

有限要素モデルの詳細を図3に示す。モデルの先 端は安定的な衝撃破壊挙動を得るために厚さを線 形的に変化させた方法を導入した。厚さ一定のモ デルと厚さを変化させたモデルの衝撃応答挙動を 比較したものを図4に示す。初期衝撃荷重値を比 較すると、厚さ一定のモデルが厚さを変化させた モデルより約2倍程度高い。また、破壊過程での 衝撃荷重では厚さ一定のモデルの方が低くなって いる。厚さを変化させたモデルの方がより実験で の衝撃応答挙動に近い傾向を示したので、この方 法を導入した。また、補強部のモデル化はその面 積を考慮し、モデルの厚さを厚くし(補強部の厚 さ:8.9mm)、さらに積層構成を調整することで行 った。

Fig. 3 Details of the finite element model

Load cell Specimen

Added mass

Impactor

Load cell Specimen

Added mass

Impactor

Impact Response Behaviors of Rectangular CFRP Tubes Developed for Front Side Members of Automobiles Hyoung-Soo KIM and Goichi BEN

Initial imperfection 300mm

5mm

115mm 50mm

Rib : r =5mm

Longitudinal direction Initial imperfection

300mm

5mm

115mm 50mm

Rib : r =5mm

Longitudinal direction

Perfect clamped Drop speed : 55km/h

Mass of impactor : 105kg

300mm

110mm 45mm

Initial imperfection

5mm [0/90]6S

Rib : [010/(0/90)6]S

10mm

Longitudinal direction

Constraint inx- and y-direction

Rib part : 8.9mm 5mm

Perfect clamped Perfect clamped Drop speed : 55km/h

Mass of impactor : 105kg

300mm

110mm 45mm

Initial imperfection

5mm [0/90]6S

Rib : [010/(0/90)6]S

10mm

Longitudinal direction

Constraint inx- and y-direction Constraint inx- and y-direction

Rib part : 8.9mm 5mm

Rib part : 8.9mm 5mm

(2)

0 50 100 150 0

100 200 300 400

Load [kN]

Displacement [mm]

Constant thickness model Linear variation thickness model

Fig. 4 Comparison of constant and linear variation of thickness models

モデルの積層構成はメーンおよび補強部それぞ [(0/90)6/0]S[010/(0/90)6/0]Sである。接触条件は 落錘体と試験体の間には面-面接触条件を、試験 体には自己接触条件を与えた。また、モデルの試 験体には、Chang-Chang破損側3)を用い衝突時の破 壊進展過程をシミュレートした。解析に用いた材 料定数を表1に示す。

Table 1 Material properties of rectangular CFRP tube used in the FE analysis

4.結果および考察

5に衝撃破壊後の試験体の様子を示す。図か らは安定的な衝撃破壊進展挙動を示していること が分かる。図示していないが、実際の高速度カメ ラの映像からも確認できた。破壊様子を見ると、

破壊の大半は外側に向けて進展しているが、内側 にも破片が詰まっていることが分かる。

数値解析と衝撃試験を比較した結果を図6に示 す。また、最大衝撃荷重、逐次圧縮破壊された変 位および衝撃荷重-変位線図から求めた吸収エネ ルギーを要約したものを表2に示す。本研究の衝 撃実験では破壊された変位128mmに対して11.7kJ のエネルギーが吸収された。

Fig. 5 Photographs of impact tested rectangular CFRP tube: (a) isometric view; (b) top view

Fig. 6 Comparison of experimental and predicted load-displacement curves

自動車の前面衝突時衝撃吸収部材として目標と される吸収エネルギーが破壊変位 300mm に対し て約18kJであるので、長方形CFRP角柱の前面衝 突時衝撃吸収部材としての有用性が確認できた。

また、衝撃応答解析では、最大衝撃荷重と圧縮破 壊された最大変位では少々差があるものの、吸収 されたエネルギーについては良い一致を示した。

今後、解析は補強部の形状をより試験体に近いモ デルで行う予定である。

5.まとめ

本研究では、自動車の前面衝突時衝撃吸収部材 として長方形CFRP角柱を開発し、衝撃吸収部材 としての有用性を明らかにするために落錘衝撃試 験を行った。また、有限要素ソルバーLS-DYNA を用いて衝撃応答挙動および吸収されたエネルギ ーの予測を行い、以下の知見を得た。

1) 長方形 CFRP 角柱の前面衝突時衝撃吸収部材

としての有用性が確認できた。

2) 衝撃応答解析では、最大衝撃荷重と圧縮破壊 された最大変位に少々差があるものの、吸収エ ネルギーについては定量的に良い一致を示した。

「参考文献」

1) 邉,夘沢,金,青木,三石,北野,CFRP薄肉 ベルトの衝撃応答挙動とその強度,日本機械学会 論文集(A編),70694号,2004),pp.824~829.

2) LS-DYNA 970 Manuals, LSTC Co. (2003) 3) F.K. Chang and K.Y. Chang.“A Progressive Damage Model for Laminated Composites Containing Stress Concentration”, J. of Composite Materials, Vol. 21, (1987), pp.809~833.

Table 2 Comparison between the experimental and FEM results of the rectangular CFRP tubes

EXP FEM

Maximum load [kN]

Final displacement [mm]

Absorbed energy [kJ]

179 128 11.7

196 146 11.8 140.0 GPa

9.0 GPa 0.0219

4.0 GPa 2.0 GPa 2.6 GPa 1.5 GPa 0.07 GPa 0.05 GPa 0.09 GPa Ea

Eb νba Gab Gbc XT XC YT YC SC Longitudinal Young’s modulus Transverse Young’s modulus Minor Poisson’s ratio

Shear Modulus in plane (ab) Shear Modulus in plane (bc) Longitudinal tensile strength Longitudinal compressive strength Transverse tensile strength Transverse compressive strength Shear strength in plane (ab)

140.0 GPa 9.0 GPa 0.0219

4.0 GPa 2.0 GPa 2.6 GPa 1.5 GPa 0.07 GPa 0.05 GPa 0.09 GPa Ea

Eb νba Gab Gbc XT XC YT YC SC Longitudinal Young’s modulus Transverse Young’s modulus Minor Poisson’s ratio

Shear Modulus in plane (ab) Shear Modulus in plane (bc) Longitudinal tensile strength Longitudinal compressive strength Transverse tensile strength Transverse compressive strength Shear strength in plane (ab)

0 50 100 150

0 50 100 150 200

Load [kN]

Displacement [mm]

Experiment FEM

(a) (b)

Fig. 1 Configuration of the rectangular CFRP tube
Table 1 Material properties of rectangular CFRP tube  used in the FE analysis

参照

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