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Academic year: 2021

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編集後記

 大学・短大進学率が 50%を超えた今日、 学生の学力低下が指摘されて久しくなる ものの、こうした社会の変化にともなってむしろ問われているのは、大学そのもの、

すなわち大学教育のあり方であろう。学生が大学でどのような力を身につけるかは、

その結果でしかない。そう考えたとき、赴任して間もない編者にとって、学部運営委 員として全学共通カリキュラムの概要を知るにつれ、本学がその理念と取り組みに 並々ならぬ意欲をもっていることが感じられたのが、まず新鮮な驚きだった。どちら かといえば、専門学部に従属的な位置づけをされてきた経緯を知るものにとって、バ ラエティに富んだ教育方式が取り入れられ、教員の教育スキル向上の機会ともとらえ ようとしているところに、教養教育にきわめて高い評価があたえられていることがわ かる。

 もちろん、そうした理念を実効あるものにするには、それが反映したカリキュラム を実践する担い手があってこそである。本誌の特集『大学と現代社会』を考える」でも、

立花隆氏の全カリでの教育実践は、従来の座学的な講義スタイルの転換や自己学習の 情報収集能力を鍛える機会の提供がはかられ、そのよい例となっている。特色GPに 採択された「立教科目」の授業内容も、大学教育そのものを真っ正面からとらえ、学 生自身にも大学生とは何かという問いと自覚をせまる試みになっていてたいへん興味 深い。とりわけ、異色に思える「立教大学の歴史」という自校史教育が、立教大学へ の愛着や誇りといったものから大学や高等教育のあり方までを見通す可能性をもって いるという指摘には頷くものがあった。「eラーニングと全カリ」におけるICTの 活用が対面授業の補完的な機能としてたいへん有効である点も、最近のメディア環境 を考えれば当然といえば当然だが、編者には新鮮な気づきであった。むしろ、こうし た現代社会の状況変化に、教育する側のスキルが十分追いついていないのではないか、

とお寄せいただいた原稿を拝読して教えられた思いである。

 2008 年度は異文化コミュニケーション学部がスタートし、全カリ第2ステージ言 語教育カリキュラムの試行もはじまることで、全カリではとくに言語教育をになう教 員をはじめとして全カリ運営の関わり方が大きく変わる。専門教育においても言語教 育を中心に全カリそのものと連携しカリキュラムの整合性を高めることで、本学の教 育の質そのものを高めることが求められている。カリキュラムや制度の改善とともに、

その具体化の一つの方策が教員個人のさまざまな工夫や教育実践にもかかっているこ とを、本誌のそれぞれの報告が伝えてくれているように思う。

桜井 厚(さくらい あつし)

 本学社会学部教授 全学共通カリキュラム運営センター運営委員

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