• 検索結果がありません。

学位論文題名Expression of mRNA for type IV collagenQ1,a5 anda6chains by cultured dermal fibroblasts from patients with X-linked Alport syndrome

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学位論文題名Expression of mRNA for type IV collagenQ1,a5 anda6chains by cultured dermal fibroblasts from patients with X-linked Alport syndrome"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 医 学 ) 佐 々 木   聡

     学位論文題名

Expression of mRNA for type IV collagenQ1 ,a5     anda6chains by cultured dermal fibroblasts     from patients with X‑linked Alport syndrome

(X連鎖アルポート症候群患者の培養皮膚線維芽細胞による   1V型 コ ラ ー ゲ ン al, a5,a6鎖 mRNAの 発 現 )

学位論文内容の要旨

1.概要

  6種あるIV型コラーゲン[al (IV)‑ a6 (IV)]のうち、a5 (IV)遺伝子の異常により発症するX 連 鎖ア ルポ ート 症候 群(XLAS) 患者 の皮 膚あ るい は 腎基底膜においては、しぱしぱ、変異蛋 白であるa5 (IV)鎖のみならず、a3 (IV),a4(IV),a6 (IV)鎖も欠損し、また腎糸球体基底膜に お けるal(IV)a2 (IV)鎖の発現は増 強する。本研究においては、正常およびXLAS患者から 得 られ た培 養皮 膚線 維 芽細胞を用いて 、そのal(IV),a5 (IV),a6 (IV)鎖mRNA発現を解析す る 系を 確立 する こと に よっ て、 上記 の疑 問の 解明 を試 みた 。そ の結 果、XLAS患者の皮膚線 維芽細胞は 、少なくともin vitroにおいては正常と同様のレベルのal(IV),a5 (IV),a6 (IV m RNAを 発 現 し て いる こと が判 明し た。 また 同時 に行 った 患者 皮 膚基 底膜 の免 疫染 色で は 、や はりa6 (IV)が 発現 低下 ない し欠 損す るこ と から、XLAS皮膚基底膜におけるa6 (IV 鎖 の 発 現 異 常 は 、a(IV)鎖蛋 白翻 訳後 に基 底膜 形成 の過 程で 生じ て くる 事が 示唆 され た。

  2.背景と目的

  基 底 膜 構 成 成 分 と し て き わ め て 重 要 な 蛋 白 で あ るIV型 コ ラ ー ゲ ン は 、 現在 まで6種の 鎖 タイ プ【al(IV)‑ a6(IV)]が存在することが知られ、この中の3本が組合わさって三重鎖構 造を形成す る。また、全身各臓器の基底膜に大量に分布するal(IV)‑ a2 (IV)と、腎臓をはじ め とす る限 られ た組 織 の基底膜に分布 し微量ながら基底膜の特殊機能の維持に重要な役目を な すa3 (IV)‑ a6 (IV)鎖と は、 各々 独立 した ネッ トワ ーク を形 成し てい ると 考えられる。

al(IV)‑ a6(IV)遺伝 子 は、3種の染色体に2種づっ対をなして存在する[al(IV),a2(IV)は13 番染色体、a3 (IV),a4 (IV)は2番染色 体、a5 (IV),a6 (IV)はX染 色体に、それそれ転写開始 点をhead to headに向き合わせて存在する]。

  アル ポー ト症 候群 は 、感音性難聴や 円錐角膜などの眼異常をしぱしぱ合併する進行性の遺 伝 性腎 疾患 であ る。 病 理学的には、腎 糸球体基底膜の菲薄化、層状化詮ど特徴的を電顕所見 を 呈 す る 。1990年 、XLASが 、a5 (IV)遺伝 子の 変異 で起 こっ てく る こと が初 めて 証明 され て 以来 、a5 (IV)遺伝 子変 異に つい ての 数多 くの 報 告が存在する。しかし、それそれの遺伝     ‑ 72 ‑

(2)

子 変 異 が 、 最 終 的 に 本 症 に 特 徴 的 な 糸 球 体 基 底 膜 病 変 を 引 き 起 こ す 機 序 は 未 だ 証 明 さ れ て い な い 。 た と え ぱ 、 本 症 候 群 基 底 膜 で は 、 変 異 蛋 白 で あ るa5 (IV)鎖 だ け で は な く 、 そ の 他 のa 鎖[a3 (IV)a4 (IV),a6 (IV)鎖]も欠損[免疫染色レベルでの腎基底膜におけるa3 (IV),a4(IV),

a6(IV) 鎖 の 消 失 、 皮 膚 基 底 膜 に おけ るa6 (IV)の 消失 ] する こと が知 られ て いる 。そ れに 対し 、 al(IV),a2 (IV)鎖の発現は、糸球体基底 膜において増強する。

  本 研 究 で は 、 培 養 皮 膚 線 維 芽 細 胞 を 用 い てal(IV)a5 (IV)a6(IV)mRNA発 現 の 検 討 が 可 能 な こ と を 証 明 し 、 ま た 以 下 の こ と を 明 ら か に す る 事 を 試 み た 。(i)各 種a5 (IV)遺 伝 子 の 変 異 が 、 そ れ そ れa5 (IV)m RNA発 現 量 に 及 ば す 影 響 す る か(ii)各 種a5 (IV) 遺 伝 子 変 異 が 、 a6 (IV)m RNA発 現 量 を 抑 制 し 得 る か(iii)各 種a5 (IV) 遺 伝 子 変 異 が 、al(IV)m RNA発 現 量 を 増加し得るか 。

3.結果と考察

a、正常培養皮 膚線維芽細胞によるIV型コ ラーゲンa鎖mRNAの発現

  m RNA発 現 の 検 討 に は 、al(IV)a3 (IV) ,a4 (IV)a5 (IV) ,a6 (IV)鎖mRNA配 列に それ そ れ 特 異 的RNAプ ロ ー ブ を 設 計 し 、RNase protection assayを 用 い た 。 こ れ に よ り 、 正 常 培 養 皮 膚 線 維 芽 細 胞 は 、6種 のa(IV)鎖 の う ちal(IV) ,a2 (IV)a5 (IV),a6 (IV)鎖mRNAを 発 現 し て い る こ と が 示 さ れ た 。 ま た こ れ は 、 皮 膚 基 底 膜 のa(IV)鎖 発 現 バ タ ー ン と も 一 致 し 、 線 維 芽 細 胞 が 皮 膚 基 底 膜 の 形 成 、 維 持 に 寄 与 し て い る こ と を 強 く 支 持 す る 所 見 と 考 えら れた 。 b)XLAS培養皮 膚線維芽細胞によるal(IV),a5 (IV),a6(IV)鎖mRNAの 発現

  9XLAS患 者 の 皮 膚 か ら 得 ら れ た 培 養 皮 膚 線 維 芽 細 胞 を 用 い て 検 討 し た ( 正 常 コ ン ト ロ ー ル は8名 ) 。9名 の 患 者 の う ち5名 で そ のa5 (IV)遺 伝 子 変 異 が 判 明 し て い る ( エ ク リ ン4か ら 3 末端までの 欠失1名、ナンセンス変異2名、点変異2名)。

(i)  a5 (IV)mRNAに つ い て :a5 (IV)遺 伝 子 の 欠 失 例 を 除 い て 、 全 て の 患 者 でmRNA     が 検 出 さ れ た 。 ナ ン セ ン ス 変 異 症 例 ( 他 の 遺 伝 性 疾 患 でmRNA発 現 量 を 減 少 さ せ る     事が報告 されている‑ nonsense mRNA decay)を含めて、XLASにお ける

    a5 (IV)m RNA発現量は正常と有意差を 認めなかった。

(ii)  a6 (IV)mRNAに つ い て : 構 造 上 、a6 (IV)遺 伝 子 は 、a5 (IV)遺 伝 子 と プ ロ モ ー タ ー     領 域 を 共 有 し な が らhead to headに 向 き 合 っ て 存 在 す る が 、a6 (IV)m RNAは 、 欠     失 例 を 含 め て 全 例 に 検 出 さ れ た 。 ま た 、 そ の 発 現 量 も 正 常 と 有 意 差 を 認 め な か っ た 。 (iii)  al(IV) mRNAに つ い て : 欠 失 例1例 に お い て 、 al(IV)mRNA発 現 量 の 有 意 な     増 加 を 認 め た 。 し か し 、 そ の 他 の 例 に お い て は 、 そ の 発 現 量 は 正 常 と 有 意 差 を 認 め     なかった 。

c1 XLAS患者皮 膚基底膜におけるal(IV)a5 (IV),a6 (IV)鎖蛋白の発 現

  4名 のXLAS患 者 に お い て 、 モ ノ ク ロ ナ ー ル 抗 体 を 用 い て 免 疫 組 織 学 的 検 討 を 行 っ た 。 い ず れ の 症 例 も 、in vitroに お い て は 皮 膚 線 維 芽 細 胞 がmRNAを 充 分 量 発 現 し て い る に も 関 わ ら ず 、 そ の 蛋 白 レ ベ ル の 発 現 は ,a5 (IV)a6 (IV)と も に 欠 損 な い し 著 し い 低 下 を示 した 。 4.結諭

    ヒ ト 培 養 線 維 芽 細 胞 は 、al(IV)a5 (IV)a6 (IV)鎖mRNAを 発現 して い る事 を示 し、 また 、 a5 (IV)鎖 遺 伝 子 異 常 に よ り 発 症 す るXLAS基 底 膜 に お け る 他 のa(IV)鎖 の 発 現 異 常 は 、 蛋 白

73―

(3)

翻訳後に基底膜形成の段階で生じてくる事が示唆された。

  さらに、この培養皮膚線維芽細胞によるa(IV)鎖発現系を用いることにより、糸球体基底 膜におけるIV型コラーゲンa5 (IV),a6 (IV)鎖の役割をさらに解明することができると期待 される。

74―

(4)

学位論文審査の要旨

    学 位 論 文 題 名

ExpresslonofmRNAfortypeIVCOllagena1,Q5

    andQ6ChainSbyCultureddermal丘 broblaStS     frompatientSwithX‐ 1inkedAlportSyndrome     (X連 鎖 ア ル ポ ー ト 症 候 群 患 者 の 培 養 皮 膚 線 維 芽 細 胞 に よ る     W型 コ ラ ー ゲ ンa1,a5,a6鎖mRNAの 発 現 )

アル ポー ト症 候群 は、感 音性 難聴 や円 錐角 膜な どを しば しば合併する進行性の 遺伝 性腎 疾患 であ る。病 理学 的に は、 腎糸 球体 基底 膜の 菲薄化、層状化など特 徴的 な電 顕所 見を 呈する 。遺 伝的 にX連鎖 性と 常染色 体性 があり、X連鎖アルポ ー ト 症 候 群(XLAS)は 、6種 類 あ るIV型 コ ラ ー ゲ ン[al(IV)〜a6(IV)]の う ち a5 (IV)遺 伝子 の変 異で 起こ ってくることが証明されて以来、a5(IV)遺伝子変異 につ いて の数 多く の報告 が存 在す る。 しか し、 その 遺伝 子変異が、最終的に本 症に 特徴 的な 糸球 体基底 膜病 変を 引き 起こ す機 序は 未だ 証明されていない。た とえ ば、 本症 候群 基底膜 では 、変 異蛋 白で あるa5(IV)鎖 だけではなく、その他 のQ鎖[a3(IV),a4(IV),a6 (IV)鎖]も免疫染色レベルで欠損することが知られて いる。それに対し、al(IV),a2(IV)鎖の発現は、糸球体基底膜において増強する。

本 研 究 で は、 正 常 の 培 養 皮 膚 線 維 芽 細 胞 がal(IV),a5(1V),a6(1V)鎖mRNA発 現を する こと を証 明し、 次い で、 患者 およ び正 常の 培養 皮膚線維芽細胞を用い て 、 (i) 種 々 の 異 な るa5(IV)遺 伝 子 変異 と そ のmRNA発 現 量 の 関 係(ii)そ れ ぞ れ のa5(IV)遺 伝 子 変 異 とa6(I¥DmRNAお よ びal(IV)mRNA発 現 量 の 関 係 、 を 検 索 し た。 附 料 と 方 法 ]9例 の 異 な る患 者( 内5例で 変異 が確 定して いる : エ ク ソ ン4から3 末端 まで の欠 失1名 、ス プラ イス 変異 によ るpremature stop codon2名 、 点 変 異2名 ) か ら 皮 膚 線 維 芽 細 胞 を 得 た 。IV型 コ ラ ー ゲ ンmRNA 発現 の検 討に は、al(IV),a3(IV),a4(IV),a5(IV),a6(IV)鎖mRNA配列にそれ ぞ れ 特 異 的RNAプ口 ーブ を設 計し 、RNase protection assayを用 いて行 った 。 なお、蛋白質発現の検索はモノク口ナール抗体を用いて免疫組織学的に行った。

[結 果と 考察 ]正 常培養 皮膚 線維芽細胞は、6種のQ鎖のうちal(JV),a2 (IV), 彦

夫敬 邦隆 林池 木 小小 吉 授授 授 教教 教 査査 査 主副 副

(5)

a5 (IV),a6(IV)鎖mRNAを発現していることが示された。これは、IV型コラ ーゲンが線維芽細胞が皮膚基底膜の形成、維持に寄与していることを強く支持 する所見と考えられた。9名のXI」AS患者の皮膚から得られた培養皮膚線維芽 細胞では、(i) a5(IV)鎖mRNAは、一例の欠失例を除いて、全ての患者でmRNA が検 出された。 伍)a6alo鎖mRNAは、a5(IV)遺伝子とプ口モーター領域を共 有し ながらhead to headに向き合 って存在す るが、このmRNAは、a5(IV)欠 失例を含めて全例に検出された。また、その発現量も正常と有意差を認めなか った。(:iii) al(IV)鎖mRNAはa5(IV)欠失例1例において、有意な増加を認め た。しかし、その他の例においては、その発現量は正常と有意差を認めなかっ た。4名のXLAS患 者において、モノク口ナール抗体を用いて免疫組織学的検 討を行った。いずれの症例の皮膚線維芽細胞もal(IV)蛋白の発現は認めたが、

a5(IV),a6 (IV)に関しては、そのmRNAを充分量発現しているにも関わらず、

蛋白レベルの発現はともに欠損ないし著しい低下を示した。以上から、a5(IV) 鎖遺伝子異常により発症するXLAS基底膜における他のQ(IV)鎖の発現異常は、

蛋白翻訳後に基底膜形成の段階で生じてくる事が示唆された。さらに、この培 養皮膚線維芽細胞によるIV型コラーゲンa(IV)鎖発現系は、糸球体基底膜にお け る 同 分 子 鎖 の 役 割 を さ ら に 解 明 す る 手 段 に な る と 期 待 さ れ た 。

  公開発表に際し、副査の吉木教授から、XI」ASにおける他の症状とIV型コラ ーゲン変異との関係、mRNAが発現しながら蛋白として発現しない機序に関し て 、腎基低膜 の機能について、XしへSのgenotypeとphenotype関係について な ど 、ま た 副 査の 小 池教 授 から 、XLASでIV型コラ ーゲンのmRNAがあ るに も関わらず蛋白として同定できない理由について、とくに変異a5(IV)鎖に起因 する蛋白の3次構造との関係、この研究を皮膚線維芽細胞で行った意義につい てなど、主査の小林教授から、蛋白発現を抗体で見ることの妥当性、XLASの 線維芽細胞への正常a5(IV)鎖遺伝子導入によるIV型コラーゲンの再構成実験 の可能性などの質問がなされたが、申請者は何れに対しても実験結果と文献を 引用し、適切な回答を行った。審査員一同は、a5(IV)鎖遺伝子異常を呈する XLAS基 底膜における他のa(IV)鎖の発現異常の機序を分子生物学的および免 疫組織学的手法で解析したこと、また培養皮膚線維芽細胞によるaくrV)鎖発現系 が糸球体基底膜におけるIV型コラーゲンの研究に応用できることを明らかに した点を高く評価し、申請者が博士(医学)の学位を受けるに充分な資格を有 するものと判定した。

参照

関連したドキュメント

Inter-universal Teichmuller Theory IV: Log-volume Computations and Set-theoretic

[r]

These objects, which are two different generalizations of ordinary symmetric functions [9, 10], build up two Hopf algebras dual to each other, and have been shown to provide a

191 IV.5.1 Analytical structure of the stop-loss ordered minimal distribution 191 IV.5.2 Comparisons with the Chebyshev-Markov extremal random variables 194 IV.5.3 Small

– proper & smooth base change ← not the “point” of the proof – each commutative diagram → Ð ÐÐÐ... In some sense, the “point” of the proof was to establish the

following [Andr´ e], Theorem 3.3.2; [NodNon], Corollary 6.4], it is of in- terest to note that this result may also be derived in the context of the theory of the present paper,

The field of force F can be considered of mechanical (newtonian) nature as being contravariant (spray), or as a Lorentz field of force, of electromagnetic nature as being covariant..

・蹴り糸の高さを 40cm 以上に設定する ことで、ウリ坊 ※ やタヌキ等の中型動物