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木材加工教育の実践に関する研究(第23報) : 小学校における実践授業の試み(続々)

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(1)Title. 木材加工教育の実践に関する研究(第23報) : 小学校における実践授業の 試み(続々). Author(s). 金田, 弘; 大越, 卓摩. Citation. 北海道教育大学紀要. 自然科学編, 52(2): 17-33. Issue Date. 2002-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/573. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 平 成 14 年 2 月 Febmaw, 2002. 2巻 第2号 北海道教育大学紀要 (自然科学編) 第5. ) vo l 52 i i i ences ty of Educat id。 Uni Jo on (Natura1Sc .2 vers . t建nalof 日o憾にa , No. 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2 小学校における実践授業の試み (続々). 金田. 弘・大越. 卓摩. 北海道教育大学函館校技術教室. Studies. 。エ ー. ion (23) L ; ; ing Educat せle Practice of woodwor. rd series) ial of Teaching in an E1ementary School (A thi A Tr. KANEDA Hiromu and OHGOSHI. Taku ma. 8567 i i ido Uni ty of Educat on, Hakodate 040 - l vers Depar tment ofTechno o モ謬, Hakodate CamPus , Hokka. Sum mary. s rawing and manual arts mainly takes P1ace in elementary School ion in d Educat l . ki l d manual art are neglected for many reasons. ly Recent , woo wor ng c asses as a. As a resul t ,. ty to work Wi th wood. l s have no opportuni many pupi lude woodworking in the manual arts curriculum in elementary There免re t is necessary to inc ,i 1s and i ts teaching were ion in e1ementary schoo or woodworking educat s schoo1 . Subject matters 云 ]姫ng lass f ixth g i th and s l boxes 卦om wood in 6 lud i 田 Lg making Smal l ade c developed, inc r . ln ma iP , igning ion, 危r example l boxes pupi ls are involved in many processes of product smal , cutt g , des i d l i , sand加Lg bonding , paint ng an so on・ , assemb ng ion was Pupi l ject and much valuable in的rmat s sub s showed much concern and interest in thi ion in elementary schools obtained on the conduct of woodworking educat . l i ies 長 ibi t ) lt was determined that there are mLany Poss r woodworking in the teaching of manual ls le arts in e ]mentary schoo .. 1. は じめ に. 本研究は, 最近取組んだ 「折箱職人から学ぶ木材加工技術」 の延長で実現したものである. 生産の機械化, 効率化, 省力化に伴って, 職人と呼ばれる人々の姿が消えつつ ある. 今回, 調査対象とした折箱職人におい ても, 事情は例外ではない. 職人が受け継ぎ成熟させてきた技術は文化であり, 職人技を社会から失うこと 17.

(3) . 金田. 弘・大越 卓摩. は, その社会の文化の一端を失うことを意味する. 折箱職人から 「挽き曲げ法」 を中心にして いろいろと , 貴重な技術を学んだ. 職人仕事を通して, 先人達の深い知恵を知り, かっ体験することが出来た この体験 ‐ を基にして, 小学校の図画工作科の時間に, 生徒達に木工作を通してものづくりを体験させる目的で小箱の 製作を計画した. 中学校の前段階として, 小学校にお ける木材加工教育の実践を考えるとき 技術的創造や工夫を育むとい , う点に重点が置かれることが肝要である‐ しかし, 現行の小学校図画工作科の内容を見れば 必ずしも木工 , 作も含めた工作領域は取り上げられず, 図画の領域が中心になる傾向が強い 工作領域は 実施の煩雑さか . , ら敬遠されがちである. さらに最近の傾向として, 図画工作科では生徒の個性や自由が重視されて 創造性 , や芸術性の育成に力点が置かれ, 工作を扱ったとしても, その目標に技術的要素が取り入れられることは少 なく な っ てい る とい う. しか し, 工作 を通 して の もの づ く り の 大 切さ 必 要性 等 は 小 学 生 の 頃か ら是 非学 , , ぶ べき 事柄 である し, もの づ く り の 体 験 も当然 必要な こと であ る ‐. このような背景から, 折箱職人より学んだ木材加工に関する知識と経験を基に 今回は芸術的素養より技 , 術的素養を育むことに重点を置いた題材 (小箱の製作) を設定し 実際に授業を行って 小学校におけ木材 , , を利用した教育の可能性と問題点を検討した . 2. 図画工作科と木材加工の関わり ( 1 ) 図画工作科の目標 )では 「表現及 び鑑賞の活動を通し 小学校図画工作科の目標を調べると, 学習指導要領 (平成1 0年12月)1 , て, 作り出す喜びを味わうようにするとともに, 造形的な創造活動の基礎的な能力を育て 豊かな情操を養 , う」 と 記さ れ ている. ま た, 今 回授 業 を行なう こと にな っ た小 学校 5~ 6 年 生の 目 標 は 次の よ う に定 め ら , れて いる.. ① 造形的な能力を働かせるとともに, 自ら作り出す喜びを味わい 様々な表し方や見方に触れ 創造的 , , に表現する態度を育てるようにする. ② 材料などの特徴をとらえ, 想像力を働かせて主題の表し方を構想するとともに 美しさなどを考え , , 創造表現の能力, デザインや創造的な工作の能力を高めるようにする . ③ 作品などを進んで鑑賞し, そのよさや美しさなどを感じとり 感性を高めるとともに それらを大切 , , にするよう に する‐. これらの目標を見ると, 図画工作科では芸術的素養を深めることが主な 目標であり 加工を通しての技術 , の 習得, もの づく り へ の取 組 み に は配 慮 が十 分 で はな いよ う に思 わ れる ‐ ) ) ( 2 ) 図画工 作科 に お ける 木 材加 工 の 実践2 ・3. 現状では, 図画工作科の目標は, 芸術的素養を深めることに主眼が置かれているが 昨今の生徒達の生活 , 環境を考えれば, 果してこれでよいのか疑問の生ずるところである 新学習指導要領によれば 中学校技術 . , “ ” 科の教育内容は, 情報とものづくり に整理され 小学校と中学校におけるごく近い教科の統一性が見ら , れな い. 18.

(4) . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2. 図画工作科の中で工作領域が小さくなり, 芸術的素養の育成が中心になると, ものづくりに対する関心, 興 味 が薄 れ て いく こと は避 け られな い.. ものづくりの内容が必ずしも木材加工のみに限定されるわけではないが, 材料, 加工法の選択からすれば, 木材加工が最も実施しやすいのは従来通りであろう‐ 小学校の図画工作科では, 各学年それぞれに木工作の題材が取り上げられてはいるが, 実際の指導は非常 に手薄になっている. 従って最近では, 木材やその加工に生徒達が慣れ親しむ機会は非常に少なくなってし まった. 鋸, 金槌を使った経験もなく, 木を使ったものづくりの体験も乏しいままに, 小学校を終えていく. “ ” 一方, 家庭においても, 住生活や生活様式の変化により, 子供達が実際に “木に触れる” , 木を使う 機 会 は少なく な る ばか り で, 昔 に比 べ彼 等 の “木 離 れ” がま すま す 進 ん で しま っ た.. 本来, 生活の創造者であるべきはずの子供達が, 昨今は, 消費者に変貌してしま った. こんな状況を変える役割は, 現状では学校にしかなく, 様々な制約はあっても, 小学校の図画工作科の工 作領域の中で, 木工作, 広い意味での木材加工の実践を期待するところである. ( 3 ) “もの づ く り” と しての 木 材加 工 の役割. 小学校図画工作科の中で, 木工作すなわち木材加工による “ものづくり” を体験する意義は大きい. そこ に期 待 でき る もの は,. ②. 道具の仕組みや働きを理解して, 合理的な使用法を材料と結びつけて理解する. 材料の性質を理解し, より科学的な見方や考え方を養う.. ③. ①, ② に よ っ て, 木 を使用 した “もの づ く り” を 体験さ せ る. 日常 の簡 単 な 木 製 品 の製作 を通 して,. ①. 生産につ いての認識を深めさせる. 等 で あ る.. ) ) 手 足そして身体を動かさなくても済む生活様式は 器 ’5 子供達の不器用さが指摘されてから久しい4 . , , め た 芸術的素養の育成と同時 用さや工夫する心を奪ってしま っ . こんな状況を少しでも変えるた に, に, “もの づ く り” の 体 験 を少 しで も取 り 入 れる こと が 今 求 め ら れて いる よう に思 え てな らな い , .. 3. 木材加工の題材開発 ものづく り教育の一環として, 小学校での木材加工に関する題材に, これまで職人より学んだ体験を基に 小箱の製作を取り上げた. 箱は指物の基本であり, 製作を通して豊富な体験ができ, そして作品を利用出来 る こ と も生 徒 達 の興 味, 関心 を 喚起 でき る もの と 思わ れる.. ( 1 ) 題材の設定理由 題材設定の理由は次の通りである. ① 箱は構造面でも, 利用する面でも指物の基本である. ②. 製作には, 作業計画, 設計, けがき, 鋸引き, 接着, 研磨, 塗装等の工程があり, 豊富な作業を体験. 出来る. ③ 授業者は折箱職人から木材加工技術を学んでおり, 授業にその体験を生かすことが出来る‐ ④ 作品は日常生活の中で利用出来るものであり, 製作する上で達成感を味わうことが出来る. ⑤ 箱には装飾を工夫する余地があり, 芸術的素養を磨くことが出来る.. 19.

(5) . 金田. 弘・大越. 卓摩. 2 ( ) 題材の目標 本題材は箱の製作を通して, 次に挙げる基本的な課題を習得することを中心に据えた. ① 用途を考えて箱の構想を練る‐ これは, 工程中の作業計画, 設計にあたる. 今回は予定された時数が6時間であることと生徒の実態を考 慮し, 箱の用 途, 内寸法, 塗装などを計画するに止めた. 計画通りに正確に製作する. 箱物の場合, 板を正確に切断しないことには箱となり得ない. 構造物に直角を出すことも要求される. 製 品を作る場合, 正確に作ることの大切さを認識させる. ②. ③. 鋸引き, 接合, 塗装などの技能をより確かなものにする. ④ 機能性, 外観を考え, デザインや塗装に工夫を凝らす. 4. 授業実践について. 授業実践は, 函館市内の亀尾小学校5, 6年複式学級で行なった. クラスの構成は, 5年生5人 (男子2 人, 女子3人) 2人である. 生徒達の知識及び技能は, 年齢差 , 6年生は7人 (男子3人, 女子4人) の計1 が実質2年近く離れている場合があり多様である. 道具につ いては, 亀尾中学校の技術教室の工具を使用し た. 従って, 鋸ややすりなどの道具は比較的揃っており, 足りない道具は大学から持参し, 一人に一つの道 具が行き渡るように配慮した. 授業実践に提供された時間は, 6時間であり, 授業は大越が担当した. また, 授業には, クラス担任と大学生 (木材加工研究室) 2人の協力を得た‐ ( 1 ) 授業計画. 授業計画は, 作業計画, 設計 (1時間) , 製作 (4時間) , 評価 (1時間) と定めた. 授業は, 作業計画~ 設計~製作~評価の順で行なう‐ 製作工程は, 加工, 塗装, 組立て, 仕上げからなるが, その順番はそれぞ 工程. 設計. 道具 筆記用具 三角定規・定規 方眼紙. 作業 箱の蓋のデザインを決定する‐ 塗装の色を決定する. 作業計画を立てる.. プリ ント. 加工. 筆記用具. 板を加工し蓋を作る‐ 色つきピースを接着する‐ 材を鋸で切削する. 小箱の短手部を切削し9 0度に削る‐. さ しがね. 直角定規 (糸鋸) 両刃のこぎり 木工やすり 紙やすり のこぎり用治具 塗装. はけ. 塗料 (水性アクリル樹脂) 容器 組立て. ゴムノぐン ド. 塗装をする‐. 箱を組み立てろ‐. 接着剤 (酢酸ビニル樹脂) 仕上げ 接着剤 (酢酸ビニル樹脂). 内側 にフェルト . コルクボードを貼る.. レト フエノ コルク ボー ド カ ツ ター. 評価. 鉄製の定規 筆記用具. 友達の作品と比較しながら評価する.. プリ ント. 表1 20. 各工程での作業内容.

(6) . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2. れの班 ごとの計画に従い行なう‐ 各工程での作業内容は表1に示す通りである. 使用 する道具 は, 鋸, 糸鋸, 木工やすり, 差 し金, 直角 定規, ゴム バ ン ド, 玄能, カ ッ タ ー, カ ッ タ ーマ ッ ビニ ル樹脂 エ マ ル ショ ン) 等 で あ る. ま た, 材 料 に は合 ト, 刷 毛, 鋸用 治 具 (写 真 1 ~ 3) , 接 着剤 (酢 酸 バ ボー ド ( 1omm厚さ) , 板 (6mm厚さ) , フ ェ ルト (赤, 黄, 緑, 黒) , コ ルク ボー ド (lmm厚さ) . フ ァイ ー. 8m ) 等を使用 した. 釘( 1 m 製作題材の箱は, 平打付け組-入れ底で, 蓋は平蓋, 落し蓋, 差し蓋から選択する形を採った. また, 釘 を利用 し接 合で きる よ う に底 板 は1ommの フ ァイ バ ー ボー ドを使用 した. 箱 の 寸 法, 色, 内側 に貼 る 材料, 蓋. の形については製作の前に図1を配布して, 生徒各々に自分の希望で決定させた. 名 前:. 【便利な箱を作ろう ! !】 1. 箱の大きさを決めよう! (1) 何を入れる箱を作ろう? を入れたい。 (2) 入れたいものにあわせて 箱の大きさを決めよう!. 1 1 ー l ノ」 - - - - -. ※高さは15cm . 以下にしてね1. 2. 色を決めよう! 赤・青・黄・黒・緑・茶の中で、 同色の箱を作る?. 色の箱. 3‐ 内側に何をはろう? フ土ル ト (赤・緑・黒・黄)、 コルクボー ドの中で, 何をはる? を箱の内側に貼る。 4. ふたはどんな形にする? ひらふた、 落と しふた、 差しふた、 どんなふたにしよう! にする。. 』 』 間 u u山 山 図1. 箱製作用のプリント. ( ) 授業実践 2 授業時間は4 日で 6 時間の 予 定 で あ っ た が, 進度 が遅 れて 4 日で8時間を必要と した. このため, 授業最 終 日 に予 定 して い た評 価 は, 後 日 プリ ントによ り 行 な っ た. 初 日 は生 徒 そ れ ぞれ が プリ ン トに沿 っ て, 箱 の. 用途を決め, その用 途に合った内寸法の大きさ, 塗装の色, 内装, 蓋の形を選択し, 作業計画を立てた. 2 日目以降は, 初日に立てた作業計画に従い, 各自が作業した. 指導案は表2に示す通りである‐ 技術指導は, けがきと鋸引きと塗装につ いて, 実演, 掲示物 (図2, 3), プリ ント により そ れ ぞれ 行 な っ た. 21.

(7) . 金田. 弘・大越 卓摩. 図1に沿って, 生徒それぞれが箱の用途を決め, その用途に合った内寸法の大きさ 塗装の色 内装 蓋 , , , の形を決定した. 生徒それぞれの計画は, 表3 4に示す通りである , . けがき, 切 削 に つ い て は, 授業 時数 が 限 られ ている こと と 生徒 が道 具 の扱 い に不 慣 れな こと を考 慮 し , ,. 授業者側で事前に材料の木取りを行なった. 従って, 生徒が行なう作業は板材から適当な長さに部材を切り 出すことであり, 鋸引きを行なう回数は, 4~8回程度である けがきについては 差し金を利用し 板材 . , , に垂直な線を引く方法を指導するに止めた. 鋸引きにつ いては, 実演を行ない 安全指導 姿勢 引き込み , , , 角, 縦引きと横引きの違い等について説明した. 治具につ いては 適宜使用するように指導した (写真1~ , 3) . 部材 同 士の 接合 は接 着剤 を使 い, ゴム バ ン ド はた がね 紐 で圧 締 した (写真 4) , , .. 塗装は水性アクリル樹脂塗料を用い, 研磨 (#2 40 ) ~下塗り~研磨 (#240 ) ~上塗り~研磨 (耐水ペー パ ー, #800 ) の 順序 で 行な っ た. 内 装 はコ ルク ボー ドや フ ェ ル トを貼 っ て 仕上 げた .. ここまでの作業が早く終了した生徒には, ウッ ドピース (染料で着色された小片) を蓋に貼り付けて模様 を作り, 美観を持たせる作業を加えた (写真5) . 以上の作業によって, 生徒1 2人の小箱が完成した. 寸法, 形状, 塗装, 内装等にそれぞれの特徴が認めら れ, バ ラ エ テ ィ の あ る 作 品 に仕 上 が っ た (写 真 6~17 ) ‐ 使 い 途 はいる い る とあ り そう であ る. 上 手 に 出来. 上がった生徒, かなり苦労した生徒, 作業を楽しんだ生徒達には それぞれの貴重な体験があった それら , ‐ の体験を自己評価として, 最後にとりまとめてもらっ た 質問事項は表5に 回答は生徒の表現そのまま に ‐ , 表6にそれぞれ示した. 授業風景を写真1 8~21に示す.. 22.

(8) . . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2 1 { ) 1日目 本時の目標 ・自分に便利な箱を考える ・箱の製作計画を練る.. ( 1 ) 2, 3, 4日目 本時の目標 .寸法に合わせて正確に材料を切り出すことができる. ・道具に関心を持ち, 安全かつ正しく利用することができる. 児童の活動 教師の支援. !. 導. 1 僻1 」な箱を作ろう! !. 入 展. 自分にとって必要な箱を考え, 製作す る箱の計画を立てる. ・ カード(ペン・文房具) を入れる 箱を作りたい. ・ 箱の大きさ, 色, 内側の構造, 仕 切方, 蓋の形を考える.. 開. 箱の製作プランを計画する. ・ 加工に必要なこと, 道具を考える. >切削 (さしがね, のこぎり) ,塗 る (はけ, 塗料) , 接着 (酢ピ) グループごとに製作プランを立てる. 箱を作る作業計画を絞る. >最初に切削をする. >次に塗装をする. >最後に接着をする. 次時の作業内容・用意するものの確認 をする.. 整 理. 表2. 二. ,. ・ I 1時間目 ・・ .. ,. 2時間目/. 指. 各班の製作工程を確認し, 今日の作業 ・ 黒板を利用し各班ごとの製作工程 の目標を立てろ. をまとめ, 児童が見通しを立てや すいように促す. 安全で正しい製作方法を確認し , 製作 ・ 刃物を利用するので, 安全には十 を行うように心がけろ. 分に配慮するように伝える. ・ 全班の最初の作業が 「けがさ」 と 「切削」なので, 道具を正しく使え 各班の作業工程に従い, 製作を行う. るように促す. >差し金の使い方 ・ 板の加工 >板をのこぎりで切断する. >両刃鋸についての知識と使い方 >やすりを使い9 0度を出す. ・ みなが同じように切ることができ ・ 組立て るように,「鋸用治貝」と「木口面 >接着剤を付けテープで仮止めし を9 0度に仕上げるための治具」 を 班ごとにまとめて圧締する. 用意する. ・ 塗装 ・ 切削加工以降については, 子ども >好みの塗料を使い塗装を施す. の進度状況に合わせて援助する. ・ 内装 ・ 組立てでは教師が紐を利用しあっ >好みに合わせ, 中に仕切りを設け て作業を手伝う. る. ・ 道具をもとあったところに片付け 掃除・道具の後片付けを行なう. るように促す. ・ 各班の作業経過を確認する. 本時の作業内容を反省する. ・ 次時の作業内容・用意するものを 確認するように促す. 次時の作業内容・用意するものの確認 ・ 工程表プリントは回収する. をする.. 導. 二 二. 3 .時間目. .. 案. 4時間目. ▼ 糞 ぃ立てる○.. . ‐ 整髪 きざ雌. :;内,. 5時間目. .. . . ÷ 1 2/2 2時限目 ) ・ ( 2/8 1 ) { 2‘8 1 r4時限目γ ( 、 ◆ ( 1 2ム歩守時霞印 、3時競邑 、 . ,. 箱を製作する 士 条 旦 錆 で。 ・計画を ために‘. .6時間目. [ 1%ぢゞ;時概目 ). 鯛/ 1 6 2時限副 二 、 今ま での 作業 を見返す. ・. リ ら一刻t. プリン◆ ト、筆記 用具. ‐ 禦 苔 ぎ 療養鰯蓄邑. 客, ‐ プリン・ ・ヰB ト、 じ リニキゞ~ -. 不 羊 弱な ド ヂエケ七 ◆二必・. . ‐ 二‐ :」 :′. . 用具、 定規ゞ. 不にキ ‐不工で言: . F - / ‐・ :要 ・ 未む , や守り 三 な : 系にヤテラ . を道 ◆ ! , .. 芙 愛撫キン ド. ● - :; 耳じ ・. ご ・. 三 . 箱 の内 部の仕 - , 切り方.を考 え メr てく一る こ とを 雫 忘れないふ.. 禽包大足 む,. ◆.底 径に鍔J .崖 七! ′つ げ転 ・ キー. 府・ 水糸に色 ・ いぬ妻 \十 守. i毛墨 い・お っ 衛きりマメ ,. .. ▲ ,. ▲ 道具を忘れな. ‐ 1い ・ . 。. ・. ▲ .. ,.. . ▲. , .. 表3. ,. ・. ,. .. 生徒の立てた作業計画の例. 2 3.

(9) . 弘・大越 卓摩. 金田. 児童 学年. 途. 用. 箱の寸法 「 m」 c たて. 横 高さ. 箱の色. 内側. 蓋の形. 張るもの. 色. 黄 落としふた. 5. 30 無し 遊戯王カード 10. 11. 5. 赤. フエ ル ト. 5. 7. 8. 黒. レク ポー ド コノ. C. 5. 小物. 22. 11. 7. 青. レク ポー ド コノ. D. 5. 無し. 20. 14. 茶. レト フ エノ. E. 5. CD. 40. 15. 8 7 ‐ 15. 青. レク ポー ド コノ. 差しふた. F. 6. ビー ズ. 8. 5. 4. 申 ‐ 自. レク ポー ド コノ. 落としふた. 12 小さなもの 1 遊戯王カード 4. 12. 5. 12. 15. 緑 黒. レク ポー ド コノ. 差しふた 落としふた. G T 上. H. C UC U. A B. フ エル ト. 6. テッ シュ. 26. 13. 10. 青. レク ポー ド コノ. J. 6. 遊戯王カード 14. 12. 10. 茶. レク ポー ド コノ. K. 6. カ セッ ト. 13. 10. 8. 赤. フ エ ルト. L. 6. カー ド. 12. 12. 15. 茶. レク ポー ド コノ. 表4. 差しふた 差しふた 黒 差しふた. 黄 差しふた. 差しふた. 赤 差しふた 差しふた. 生徒の計画した箱. 今回の授業痔振り返って…. 板の直角はきれいに出すことが出来ましたか?もし上手くいかなければ, 次 はどう した らよいで しょ う.. 2:今回の箱作りは計画どおり進みましたか?また, 計画を変えたところはど んな ところですか‐ 理由 も書いてく ださ い.. 3:自分の箱で自慢 したいところ はどん なところですか.. 4:今回の作業で難 しかっ たと ころはどんなところですか‐. 5:最後に今回の授業の感想を書いてください‐. 表5 自己評価の ための質問事項. 24.

(10) . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2. 評 価 プリントを使い自己評価により評価を行なった. プリントの質問事項は, 次の 5つである. ・板の直角はきれいに出すことが出来ましたか?もし上手くいかなければ, 次 はどうしたらよいでしょう. ・今回の箱作りは計画どおり進みましたか?また, 計画を変えたところはどん なところですか. 理由も書いてください. ・自分の箱で自慢したいところはどんなところですか. ・今回の作業で難しかったところはどんなところですか. ・最後に今回の授業の感想を書いてください. ( 1 ) 板の直角はきれいに出すことが出来ましたか?もし上手くいかなければ, 次はどうしたらよいでしょう. A:直角が上手く出来ました.(鋸を支える道具が合ったから上手くいった ‐) B:できませんでした. 直角定規で調べ忘れた, C:出せました. が, もうちょっときれいに出すことが出来たのかもしれない. D:出来た. なぜ出来たかというと 「直角定規を当てて日に向けた時に明かり が入らないと直角だよ」と00君が教えてくれたから . E:結構上手くできた. けど, もう少しやすりとかを倶由にかければもっと良 かったかもしれない. F:直角はきれいに出せませんでした. 木を切る時や削る時に曲がって, 直角 をきれいに出せませんでした. G:直角はきれいに出せなかった. 線を上手くかけなかったから今度はきれい に書きたい. H:出来なかった. どうしてかというと, 切るときに上手く切れなかった. 切 りすぎた. 1:直角定規の使い方があまりよくわからなかったから. もし, またこういう授 業をする機会があればちゃんと億えてやりたい. J:大体は出来た. 紙やすりをもっとかければよかった. K:出来ませんでした. 直角定規をもっときちんと押さえればずれないで上手 くいくと思います, L:三角定規を今度から使う. { 2 ) 今回の箱作りは計画どおり進みましたか?また, 計画を変えたところはど んなところですか. 理由も書いてください. 4 0番のやすりがけを忘れてパニックだった. A:2 B:進まなかった. 時間がかかりすぎた. 組立てる前に色付けが出来なかった. C:できなかった. 色塗りとコルクボードとか貼るのをいっしょにすればよかっ. ( 4 ) 今回の作業で難しかったところはどんなところですか. A:塗るところが大変だったです. どうしてかというと手についたりして難し かったです. B:コルクボードを切るところ. C:コルクボードを取り付け, 木を切るところなどです. D:材料を切るところ. E:やすりで板を削ってなんども合板の表面がはがれて直さないといけなかっ た. F:木を切るときに曲がって難しかった. G:鋸で切るところややすりをかけるところ. H:コルクボードを切るのとつけるの. 1:コルクボードのサイズをあわせるのがとても難しかった. J:板の直角を出すのが難しかった. K:色塗りが難しかった. L:直角にするところ. ( 5 ) 最後に今回の授業の感想を書いてください. A:でき上がりを見てうまくできたなと思いました. 今度は小さい箱作りたい です. B:箱を作るのが思ったより難しかった. 時間がなくて最後まで作れなかった. C:最初は簡単だと思った. けれど, 意外と難しかった. 鋸を押さえる木のや つを使ってまっすぐに切れた. またやりたいです. D:説明がわかりやすく, とてもいい箱を作れた. E:大きいとこんなに難しいとは思っても見なかったです. 完壁にできなかっ たのがとても残念でした. F:わからないことがあった時に指導がわかりやすかった. それに忘れたとこ ろがあったら , 模造紙を見てやった. 模造紙を見たらすぐわかった. 楽しい授 業だった . G:箱を作る時最初は簡単だと思ったけど実際にやってみると難しかった. 鋸 で切るとき押さえる道具を見たときそんなの無くてもいいやと思ったけどつかっ てみると簡単だった. H:箱を作るのに思ったより時間がかかった. 1:難しいところもあったけど , すごく楽しかったし勉強になったからすごく良 かったと思います. またこういう授業をしてみたいです. J:箱の作り方など詳しく紙にまとめてくれたのでとても作りやすかった. K:便利な箱もできたし, 楽しかったです. 箱作りは難しかったけど, できて よかったです. L:釘も打ちたかったけど時間が無かった. でも頑丈にできてよかった.. た. D;板を切るのが遅れていたから, 組み立てをしながらフェルトを切った. E:鋸で切るところを遅らせてしまったから, フェルトを全て付けれなかった. F:計画どおりに進みませんでした. 自分たちでは色を塗ってからコルクボー ドを貼ると思っていたけど , コルクボードを貼ってから色を塗ることになった‐ G:進まなかった. 先生がフェルトを忘れて色塗りをしたから. H:進まなかった. 切るのと, やすりをかけるのに時間がかかりすぎた‐ 組立 てる前に色をつけられなかった. 色をつけるとボンドが付きにくい. 1:色を塗るところが上手く進まなかったと思う. 理由は 思ったよりも難しかっ たから計画どおりに進まなかった. J:時間がかかりすぎたけど順序どおりにできた. K:進みませんでした. やすりをかけてフェルトを貼るつもりが先生がフェル トを忘れてきたから変えました. L:材料などをみんなに使われた. 3 ( ) 自分の箱で自慢したいところはどんなところですか‐ A:蓋に木の模様がついているところです. B:一面だけコルクボードをきれいに貼れたところ. C:董の飾り付けをきれいにした. D:蓋がかなりつるつるしている. E:一番大きい箱を作った. F:′ ] ・さい所です. G:飾り付けをしたところと色を塗ったところ. H:角が丸まっているところ. 1:色塗りが自慢できること, 時間をかけたかいがあったからきれいにできたと 思う. J:色を上手くぬれたところ. K:箱の色とフェルトの色を両方とも赤色にしたことです. L:大きい .. 表6. 質問事項への回答. 25.

(11) . . 金田. 弘・大越. 卓摩. ; - 1 1 踊 躍i緯撃 ・村. ‐. ・1. -. n ・ ▲ - 、′、. ‐ r ‐ 「・ ◆ ‐・ L L ‐ 」. : ! , ”→.- .‐‘ ・:. ・. ・. ‐ ・. ‐. ・1 1. ・・. ・- -1 ・.il .. 1・ ‐. ッ .. ... ..・ ‐ .. :キ ー t . ., .. 1 r・ : - ,. .. ■. -. ‐・. i .l l. i‐ ・- .J ri. -. - ;. ; ′ .. ;; {= - ・ ‐ -一 . -. -. ‐ ・. …. 図2 技術指導に使用した掲示物 ( 1 ). . : - 二 ● ・ ; . r 二 , ? ・ , ▲ . .. . ・ . ・ ・「 ・ ′ ′ 」 ▲キイ ′ … ,: ~. デー ・ ・. 図3 技術指導に使用 した掲 示物 ( 2 ). 26. . .

(12) . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2. 1. f. き ゴ ーき奏 達 ,. ー ぎ -- -′- - - 「 [趣旨 キ すず ≦ 、 ‐ . 二つ,二・ 1 、 . 写真1. 鋸引き用治具 ( 1 ). ・“‘も ・ 一. .. ------. ● ‐ .. ,. 写真4. . ゴムバンドと端金による圧締. r 」 , . 一 . ・ ・ . . . . ・‐ . ‐ ・ . 一二. 写真5 ウッ ドピー スを貼り付けた蓋. 2鋸引き用治具 ( 2 ). 写真. . =“”---山一-曲 ,---…,------,.一皿.回--‐”-,, . - , - . き欝 ー 丁L. ノ 達 ‐ さ ・ ・. ′ ,. -. 写真3. . . -. ・. - ‐. [. 鋸引き用治具 ( ) 3. 27.

(13) . . . 金田. 弘・大越. 卓摩. rll l tl1 Erl.● ●● …=. ・J . 、 f「 ● ‐ ●) ゴ .. . 一 y ▼ 一 y. 1. . ” ・” ・ ・” ・ - ‐ ‐ ”” ” ” ” ‐ ‐ ・ ” ・ - ・ ” - ↓ 上 三 ; に 二 上 二 二 { ÷ ÷ 」 ‘ ” . ; 二 三 こ ム ー‐.” - : ; に 二 】 ” . . 二 . ‘ - ヱ 一 に u “ も ユ ム - ′ ”」 - . ・ r ‐ 一 一 ▲ - “ ▲ r , も . “ - - ‐ ‐ . ー 、. - -: -′ 11 矛辱 ”ーヰi: ;- Ei.. … , も ご. . ▲- -- - - - - - - - - - ・ ・ - -. リ } ー ,. - i . . ▲ -. . ‐ ′ さも二 ÷ ヱき ・ こぎ ー ぶ 益 も -セ バ -- ム イ ” 、 . ・ ー ム .. ず湖瞬爾 ●.・. 一. ′. .・. .・′ ◆ . ,. yーー” - - - - .. ▲ ′ vl- ▲”. ◆L ●.●. ● ・ 1 1 .ノ . ●. ●… -. . 一t. . ニ ニ ニソr -▲ ‐- キ. 電 極 10 ‐. -. ムー--飽き ‘韓 - -ー-- 一 一‐ ー ー - - - - r. ・ ・ ・ ・ 一 r 一 ・ 一 ず. ・ ・ ・ ・ ・ 」 ▲ ▲ . ・ ー r - . - y . ・ ◆ - ・ ・ - - - - . ・ ・ . ・ . ・ ・{ . ・ 、 ′ ▼.. 謡轟 三 三 長メ 議 き 騨; キ ー‘ 三陸 響 き て 、. ↑ i も を. -. -. 、. \-. - ”*. . . ー ▼ ′′ .. ▲-. 写真6~13 生徒の作品 28. 罪 ま 蝉純さ 、 一--. 謝さ三 -; 寿 澱も .---- - . - . ・ユ 2 r-. - - - - - - - . ・ 、、 .・ ・ ・ ・ ・ ・ ▲. . . . ・・ 一 ・ Y -. .

(14) . . . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2. - - - . - - ” - - . - : ヨ -. - - ・ ・ - - . ・ ‐ . ・ ‐ - - . - - - - ・ ・ - -「. , ン歯が 』 み . . , 紹逮 だ 疹 す” ・ ぐ 「●・凄 {;*FL. = ” ・● : ・ : た ‘ -11.・. ′ ・r ,. 【 ,. , . ”. ▲ ・ , L ▲ - ・r . ▲ . ‐ ゴム” → ゞ y . y. ・ ・ ′ . 、 ・ . y . ‘ . - ノ ー一 ▲ . , ,y , { , r. 、 、】 ゞY r } 〉 ゞ , た′{ ^ . . へ′、 ′ ′ - : : 、ん ’. 写真14~17 生徒の作品. .. . . . . . 連語. . ふき者一群. . . 岬 . 擦 .n * . ・. . ト. . . 犠. キ ー. . . . ′′ ′ ′ ′ ′. ) ノ . 写真18 授業風景 (箱の設計). 写真19 授業風景 (けがき). 2 9.

(15) . . 金田. 弘・大越. 卓摩. 鱗キー ●.・ ・. ・ ( .・ . =.署名 ; . 筏汀. ““ド. デ. . r.r . ・..・ .. ・ . . ・ . . ・ . . 1.・ ..・ ... .. . ー. ’ . , ,. ”. . 灼 ミ′ き\ン 」. . . 1 キ. 写真20 授業風景 (鋸引き指導). 写真2 1 授業風景 (塗装). 3 ( ) 授業の総括. 授業は当初の予定より2時間の延長を余儀なくされたが, 幸い生徒全員がそれぞれの作品を仕上げること が 出来 た. 授業者 にと っ て は初 め ての 経験 であ り 収 穫 は非 常 に多 か っ た ものの 問題 点 も多々 認 め られた , , .. 今後にむけて次のように総括する. ①. 「用途を考えて箱の構想を練る」 について. 生徒の自由な発想を活かすために, 箱の用途を自分で決定することにしたが この点は動機付けと関連し , て大 事な と こ ろ であ る. しか し, 中 に は自 己決 定の 出 来 ない 生 徒の存 在 も 考慮 して 授 業 者側 で カ ー ドケ ー , ス, テ ィ 、ッ シュ ボ ッ ク ス, カ セ ッ トケ ース, 鉛 筆入 れ 等用 途 に合 わせ た 作 品例 を 提 出 し, 生 徒 の発 想 を引 き. 出す配慮をした. 作業計画を練る段階においても, 授業者側の支援が必要で この辺は生徒の不慣れなとこ , ろであった. 実際の作業においても, 計画通りに進まなかった生徒が多く 普段の経験不足の影響があるよ , う に見受 け られた. しか し, 作業 を 進 める上 で 予想 と 現 実の 違 いを知る こ と も大 切 であ り フ ィ ー ドバ ク ッ , する こと によ っ て, 次 回の 計画 を改 善す る こ と に つ な げる努 力 もま た必 要 であ る .. 時間的な余裕はなかったが, 計画段階で生徒達の自主討論があってもよかったのではないかと思われた . ②. 「計画通りに正確に製作することの大切さを知る」 について. 箱 を作る上 で正 確 に直角 を 出す こ とや, 中に フ ェ ル トやコ ルク ボー ドを貼る と き にも 正 確 に切 り 出す こ ,. とが必要である. 製作には正確さが大切な要素であり この点をきちんと把握させることを目標としたが , , 残念ながらこの目標が十分に達成されたとはいえない. その原因としては 生徒の技能を補う治具が必ずし , も使い易くはなかったことや, 直角定規の使い方が行き届いていなかったことが考えられる より適切な治 . 具 の 開発やイ ンス トラク ショ ンカ ー ドの準 備 等 が必 要 であ る .. ③. 30. 「鋸引き, 塗装などの技能をより確かなものにする」 について.

(16) . 木材加工教育の実践に関する研究 (第2 3報). 作業内容や作品から評価すると, 鋸引きや塗装につ いての目標は, ほぼ達成されたいえる. 今後はさらに ②につながるような指導が必要である. ④. 「機能性, 外観を考え, デザイ ンを決め, 塗装する」 について. 生徒の計画内容, 出来上がった作品から評価すると, 生徒それぞれが工夫を凝らしていることが認められ , こ の狙 い は達成 さ れ たと判 断 して い る. 塗 装, フ ェ ル ト, コ ルク ボー ドの 種類 を 用 意 し, 選 択 の幅 を広 げた. ことが効果的であった. この点は動機付けにも影響するところである. 5. 今後に向けて 4 日間8時間の授業で1 2人の生徒全員が. , 小箱を完成することが出来た. 試行錯誤を繰り返しながらも, 協力者のお陰で若干難 しいと思われた箱物の製作が可能になった‐ 生徒の箱作りへの取組みや感想を見ると , ものづくりに対する関心の高さが判る. この点を裏付ける資料として, 日本教育大学協会全国技術教育部門 から出されている技術教育世論調査報告書には, 小学生, 中学生, 高校生の7 0%がものづくりを好きと回答 し て いる.. 授業前には, 生徒達が果して箱作りに興味を持ち, 授業内容に満足するか懸念したが, 幸いなことにその 懸念は* 己憂に終わり, 生徒達は十分に箱作りを楽しんだようである. 技能の習得や自分の使いたいものを作 る こ と に, 興 味 や 関 心 を抱.い たよう に見 受 け られた. 木 工作 へ の意 欲 は高 いよ う で ある .. 先に述べたように, 現行の図画工作科では芸術的素養の育成が強く打出されているが, それとともに技能 や技術の獲得も生徒達には大事なことであり, 今回の授業を通して図画工作科の中には, 両者の併存が必要 で あ る と の 感 を深く して いる.. 中学校の技術・家庭科への結びつ きを考えれば, 図画工作科におけるものづくり, 中でも木工作に関して は, 是非体験させたい分野である. 但し, そのためには考慮すべき下記の問題点がいくつ か存在する 列記 . す れ ば,. ① 授業の準備をいかに運ぶか. 木工作の授業では, 材料, 工具・道具類の準備に時間, 経費を必要とする. 今回の授業では 生徒数が少 , ないこともあって, 大学の木材加工研究室でほぼ準備することが出来た. 研究室の学生達の協力も得られた ‐ 木工作の授業では授業者の負担が大きくなるので, 学内, 学外の協力体制の構築が必要となる . ② 授業する教師側に知識や技能が必要とされる. 木工作を実施する場合には, 木材, 木質材料, 加工法に関する知識が必要である 簡単な木工具の扱い方 . につ いて も熟 知 して お かな け れ ばな らな い し, 安 全 対策 も忘 れ て はな らな い .. ③ 実習に必要とされる時間の手当をどうするか. 簡単な箱物の製作だけでも8時間を必要とした. より詳細に技術・技能を教えようと思えば それ以上の , 31.

(17) . 金田. 弘・大越 卓摩. 時間を要する. 理想的な実習を実施しようと考えれば, 十分な時間配当が手当されなければならない. 教科 に配当された限られた時間の中で成果を上 げるためには, どうすればよいのか非常に難しい問題である. 課 外活動との組合わせ, 総合学習への導入等の検討を考えてみてはどうであろうか. ④. 道具, 環境の整備を図る.. 木工作の授業を計画する際に障害となるのは, 「材料, 工具が揃わない」 , 「教えるための技術が不十分で ある」 , 「刃物を扱うときに全員に目が届かない」 等の問題である. 予算的な問題, 協力者の確保等解決され なければならない事柄も多いが, 地道な努力によって解決の道を模索する必要があろう. 今回の実習を終えて問題点を挙げてみたが, 担当者の側だけでは解決出来ない点も多々存在するのは事実 である. このために, 工作領域の実施が困難になっているのも現実である. しかし, 生徒達が熱心に木工作 に取り組み, 作品を自分の手で完成させ, 喜びを体験した姿を見れば, いくつかの困難を認めながらも, そ の実現を図りたいと願う. 理想的な実習は望めなくても, 次善の策を講じてその実現に努力 したいと考えて い る.. 妥 当な 題材 の 開 発, 治具 の 使用, オ ペ レー ショ ンカ ー ドの 導 入, キ ッ ト教材 化, さ らに は授業 の協 力体制. 等工夫を要する問題は多い. 6. お わり に. 折箱職人の許に通い, 木のものづくりを種々体験して, ものづくりの大切さを実感した. それらの貴重な 体験を基にして, 実際に小学校の図画工作科の時間に “箱づくり” の授業を実践し, 生徒達のものづくりへ の反応, 関心, 興味, 技能の実態等を調べてみたいと考えた. 幸い, 市内の小学校の好意によって, この試 みは実現の運びとなり, 実践授業は4日間, 計8時間を要することとなっ た. 授業者は小学校での教育実習 の経験はあるものの, 今回の実践授業はそれとは違った様相を見せて, 試行錯誤の連続であった. 授業者の 経験不足はもとより, 生徒達にとっても芸術的素養の育成を基にした授業とは異なり, 技能や技術の訓練を 中心にした授業の体験は乏しく, 失敗も多々見られた. しかし, 自分で設計し, 製作し, 自分が使う小箱づ くりへの関心や興味は高く, 生徒達は失敗や苦労を体験しつつ, 製作を楽しんでいたように見受けられた. 幸い, クラスが少人数であり, 授業への協力者の存在, 実習の準備に対する大学側 (木材加工研究室) の 協力等があって実現出来た授業であった. 授業者, 生徒達ともに, スムーズに運んだ実習ではなかったが, 様々な苦労や失敗が貴重な実習体験になっ たよう に思 わ れる‐ 授業 後 に実施 したア ンケ ー トにも, こ の こと が窺わ れ る. 木 工作 の 教 育 効 果 は種々 認 め. られ, 現在では図画工作の時間に実現がなかなか困難になうてしま った工作領域の必要性を, 改めて実感し たような思いがしている. 様々な困難も, 教師側の工夫で解決出来ることもある‐ 難しさを乗り越えて, 工 作領域の実現が少しでも図られることを期待したい‐ 最後に, 授業実践の機会を与えて下さり, 貴重な御教示を戴いた函館市立亀尾小学校田村順子校長, 加藤 正男教頭, クラス担任佐山秀一教諭に, また授業の協力をお願いした木材加工研究室千葉輝明君, 小山浩明 君に感謝の意を表わしたい.. 32.

(18) . 3報) 木材加工教育の実践に関する研究 (第2. 引用および参考文献. 9 9 9 1) 文部省:小学校学習指導要領解説 (図画工作編) , 日本文教出版株式会社, 1 弘, 岡田貴幸:木材加工教育の実践に関する研究 (第1報) , 小学校における実践の試み, 北海 3 0 道教育大学紀要 (第ロ部B) , 199 .1~1 , 第41巻第1号, pp. 2) 金田. 3) 金田 弘, 江本佳一:木材加工教育の実践に関する研究 (第2報) , 小学校における実践の試み (続) , ; 9 2 1 1 9 9 1 第江部B 第 4 1 巻第2号 ~ ) 北海道教育大学紀要 ( , pp . , 4) 谷田貝公昭:鉛筆が削れない, 公文数学研究センター, 1980 ぎない, 毎日新聞社, 1 989 5) 寺内定夫:感性があき 6) 日本教育大学協会全国技術教育部門:ものづくり教育は人 づくり, 技術教育世論調査報告書より, 日本 00 教育大学協会全国技術教育研究委員会, 20 9 89 7) 橋本喜代大:図でわかる木工の基本工作, 理工学社, 1 996 8) 成田寿一郎:曲物・範物, 理工学社, 1 9) 成田寿一郎:日本木工技術史の研究, 法政大学出版局, 1990 5 10 ) 日本造形教育研究会:図画工作学習指導書 (指導編) 6, 開隆堂, 199 5 11 ) 日本造形教育研究会:図画工作学習指導書 (図説編) 6, 開隆堂, 199 80 1 2 ) 佐藤庄五郎:図解木工技術 (第2版) , 共立出版, 19 3 ) 鈴木隆司:初等学校における技術科教育の実践, 和光小学校の工作・技術科の取り組み, 塑性と加工 1 4号, 20 00 (日本塑性加工学会誌) , 第41巻第47 (金 田. 弘. 大越. 卓摩. 函 館 校 教 授) 函 館校 技術教室. 現, 新 潟 県 佐 渡 郡 相 川 町 立. 33.

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