Title
塩害事故の概要および理論
Author(s)
東盛, 良夫
Citation
琉球大学理工学部紀要. 工学篇 = Bulletin of Science &
Engineering Division, University of the Ryukyus.
Engineering(4): 99-117
Issue Date
1971-04
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12000/24028
塩害事 故の概 要 および理論
東
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Yoshio Higashimori
Abstract
ltismy firstpurpose thatIresearch countermeasureofelectricdam_ age・Asalineofchainofit,Iclarifiedowninterpretation bythe data aboutoutlineandgeneralnatureofsaltdamage.Thesedatawasoff er-edbyseverallaboratoriesofJapan.
塩害対策 を研究す るにおいては、 まず事故の概要 および、 その一般的性 質 を理解 してお く必 要がある。 ここでは、本土 における各研究所で行 なわれた実験 および理論 をもとに述べ る。 1 塩害義政 を発 する工作物 (1) 柱上変圧器 の ブ ッシング
(
2)
木柱 および腕木 (3) がい し類 (4)柱上変圧器用一次開閉器 (5)油入 開閉器 ブ ッシング (6)高圧 別引下線被覆 (7) ケーブルヘ ッ ド (8)避 雷 器 (9)計器用変圧器 および変流器 (10) その他 (ケーブル末端 等---1一一)2
がい しの汚損 潮風 によ り、配電線路のがい し頬や機器等の磁器部 表面が汚損 を受 け、その部分の絶縁 が低 下す るため、塩害事 故 を発生す る。 このほか、塵やほこ りによ り汚損 され ることも考 えられ る が、 これは風 向や風速 によってあま り影響 を受 けか 、と考 えられる。沖縄 に於ては、それは殆 ん ど問題 にならない と思 う。 受付 :1970年12月 15R + 理工学部電気工学科 99東盛 :塩害事故の概要 および理 論 2 ・1 人工汚損実験 本実験の大半は関西電 力株式会社技術研究所 において実験 されたもので ある。本実験 を引用 したのは、塩害 に至 る現象 を理論的に解明 し、塩害対策 に貢献せ しめるためである。 ここでは 人工汚規実験結果 を述べ る。 (1) がい し付着塩分量 と曝露時 間の実験結果 実験結果図(1)、図
(
2)
によれば、がい しの塩分付着量 は、風速、気中塩分密度一定の場合、曝 露時間に比例す るO式で示せ ば れ ≒klt (V
,α---一定) (1) ただ しm:
がい し塩分付着量 t :時 間 V :風 速α:
気中塩分密度 kl:定 数 加 胤 畑 S O 王 仰 如 1 ー が い し 付 書 塩 分 t I ㈹ ㈱帥
Ⅷ
脚別
細
別NS
畑
ー が い し 付 着 塩分t
叩 0■ 30 60 架) 120(分) 時制 = 120(令 ) 90 時仰 >琉球大学輝工学部紀要 (工学篇) (2) がい し付着塩分量 と気中塩分密度 の実験結果 実験結果図(3)、図(4)によれば、がい しの塩分付着量 は、風速 ,曝露時 間一定 において、気中 塩分密度 にだいたい比例 す ることがわかる。式で表わせ ば、 7n≒ k2a (V,t一一一一一・一 定 ) (2) ただ しk2:定数 ▲ー 付 + 塩 分 t 叩 30 10 50 60 気中塩分Jt(mg/m3) > ○ 叩
2
0 30 ■
)
50 7t中4分JL mg/rTl'-.・.・.
・・ー (3) がい し付着塩分量 と風速 の実験結果 実験結果(5)か らわかるよ うに、時 間および気中塩分密度一 定の場合、がい しの塩分付着量は、 だいたい次の実験 式で示 される傾 向がある。 m≒k3V2(α, t・・---一定) (3) ただ し k3:定一数1
0
1
東盛:塩害事故 の概要 および理 論 0 5 10 15 20 風連 (m/Sト > (4)がい し表面状態 と付着塩分よの関係 がい し表面が清浄 か、汚損 されているか、乾倶状態で あ るか、湿潤 してい るかで、塩分付着 量 に差 を生ず ることも考 えられるが、清浄 がい し、 トノコ全面塗布 がい し、全面温潤がい しを 対象 として、付着塩分量 と風速 の関係 を求めると、図(6)の よ うにな り、がい し表面状態 により 影響 を受 けることの少 ないことがわかる。 4OO ー 付 書 塩 分 暮 一 /
パ
ー A: -・
F一・・ T こ .:
レ 注 噴7t塩水鵬 3% 1% 叫78水i gZF時尉 60',1 供拭がいし PA-274浦
浄托
放
火 トノコ 塗布 A it水分付暮0
5 10 15 20 (m ) 風速 (rn/S ) > (5)風胴 による台風時塩分付着量 と風速 の関係実験 台風 による塩害 を目的 として風速2
0
% までの実験試験結果 によれば、標準懸垂 がい しの塩分 付着 につ いて次の よ うな実験 式が得 られた。m- (
2・
7
V-1
3
)αk
q
g
/
個/h
(
4)
ただ し α :気中塩分量m
g/
m 3k
:定数0.
5
-2.0
琉球 大学押 工学部紀 要 (工学篇 ) がい しの表面条件に関す る係 数
h:
時 間(
6)
実験結果の総合的検討 環境や気象条件 によるがい しの汚損進行度 につ いて述 べて きたが、 これ を知 ることは塩害対 策上 きわめて重要で あ り、気象や その他の条件 か ら汚損量 の推測 がで きれば、保守上 も有利で ある。従 って, ここでは以上の実験結果 から次の ことが認 め られ ると思 う。 ○がい し塩分付着量 と風速、気中塩分密度、曝露時 間 との関係 は(1)、 (2)、(3)、式 よ り 7n≒kv2αt (5) ただ しk.:がい し形状 による定数 ○塩分の付着状態 は風向、風速 に大 きく左右 され、特 に風速 の増加 に伴 い汚損量 が風速の2
乗 に比例す るなど、激 しい増加 をす る。 ○がい しの塩分付着量 は、気中水分量、気中湿潤度 の 多少の変化 によって、殆 ん ど影響 を受 けない。 ○気中塩分量 がある値以上 になると、特 に耐塩 がい し類 は急速 に塩分の付着 が行なわれ る。 塩害事 故においては汚損閃絡のみ ならず、漏洩電流 による被害 も考 える必要 がある。2・2
自然曝露汚損実験 塩害地域の配電線 工作物 は常に自然 にさらされ、汚損 され るが降雨 によって洗漉 され る。 こ れを絶 えず反復 してい る。従 って前述 の人工汚損実験結果は その ま ゝ現場 に適用 されない。 そ こで 自然の状態 における各要素間の関係 を把捉す ることが肝 心で ある0 ここでは、関西電 力株式会社泉佐野附近海岸 における汚損量の季節風 による影響 を実験式で 表わ してみ る。 (1) 泉佐野附近海岸 における風速 と塩分付着量の関係 図(7)が泉佐野附近海岸 における風速 と塩分付着量の関係曲線で ある。人工汚損実験結果図(5) と図(7)をあわせて検討 してみ ると、がい しの塩分付着量 は風速 が大 きくなるに従 って急激 に増 加す ることが予想 される。図(7)によれば 1日当 りの がい し塩分付着量は平均風速のだいたい2
乗 に比例 し、予想 に反 して風速 にともな う塩分付着量の増加傾 向は小である。 これは曝露試験 においては、降霜 、降雨等による自然洗喉作用の影響だ と考 えられ る0 0 2 4 6 8 10 12 1円の平均風速 (m /S) > 103東盛 :塩害事故の概要 および理論 (2)季節風 による汚損 日々の塩分付着量 を大陶海岸 においては、次の よ うな実験 式で表わされてい る。 U-vk(V-1.7) (mg/個/h) mg (6) ただ しU :250柵懸垂 がい しl個 の l日当 りの塩分付着量 V:一 日の平均風速 (Ts) at2(Ts)
<V<
12(Ts) k :海 か らの距離 に関係す る定数 at 50m で k-1.00.
7
た
れで k-0.52k
m
で k-0.33 季節風 による塩分の付着は 日ごとに堆積 され るもので あ り、台風時の よ うに短時 間に急速 に 行なわれか -O しか し風速 がある値以上 になると塩分の汚損進行度 も増 し、一 日で も塩害事故 を発生す る位の塩分量 に達す ることもある。 関西電 力株式会社の曝露実験 によれば、李横風後の降雨 による雨洗効果は2
相/h
以上1回 の降雨 によって、 (特 に複雑 な構 造のがい しを除いて、新 しいがい しの場合 )がい し上面は全 部洗 い流 され、下 面は約500/o流 されることが認 め られた。 また1仇帆以上ではがい し下面の雨洗 効果が期待 され ると報告 されているO しか し塩分だけの付着 な ら雨洗 によ り完全 に洗減 される が、媒煙、塵、ほ こ り等 が付着 したがい しは全面長時 間にわた り洗渦 された として もある一定 量の汚指物 が涜 されず に残 る。 これは明白なことであ る。 このほかがい し類 の塩分付着量 は海岸か らの距離 と地形 によって大 きく左右 される。 がい し の構造 によって も大 きく影響 され ることは言 うまで もをいが、特 にがい し下面が複雑 な構造だ と雨洗効果 が期待で きないこともある。 図(7)′は風速 と気中塩分量 との関係 を示 した ものだが、 これか ら気中塩量 は風速の約2
乗 に 比例す る傾 向 を示 していることがわかる。5
nU 52.
2 1 -m→
︰八 中 山 分 境 / g m 0 5 10 15 202
5
風連 (m /S) >2・3
汚損 がい しの電気的特性 汚損状態の がい しの電気的特性 は汚損度のみで な く、 がい し表面に対す る水分の付着状態 に 左右 され る。従 って人工汚損実験 においては試験条件 を如何 に定め るかによって、 その閃絡電 圧、漏洩電流等の値 に大差 が生ず る。 104琉球大学押 工学部紀要 (工学者 ) まず、がい し表面に水分 が付着す ると表面漏洩電流 が流 れ、 その発熱作用 によって、がい し 表面の水分が蒸 発 し、その蒸発量 が付着水分量 よ り多 くなると次第に表面が乾燥 して、小雨、 濃霧 によって一旦 は絶縁抵抗 が低下 してい るにも拘 わ らず 、 自ら絶縁性態 を回復 して 自己防衛 的な作用がを され る. この性 質 をがい しの耐霧性 とい う。 しか し、複雑 な状況 にある実際のが い しにおいては前述耐霧性 が、それほど期待 されるもの と思 わない。 漏洩電流 によってがい し表面に生ず る局部的乾燥は電流密度の最 も高い部分 を中心 とす る環 状帯 よ り始 ま り、 それが進行す るにつ れて、環状帯の電圧負担率 が高ま り、遂 には印加電圧の 殆ん ど全部 をその部分で負担す る。 この時、環状乾燥帯の幅 が十分広 く電圧負担 に耐 え得 るな らば、閃給 を生ず ることな く漏洩電流 も小 さい値 に安定す る。亭乞像帯の幅 が十分で な く、その 部分 に加わる電圧 の負担 に耐 えない場合、乾燥帯 は局部 アー クによって短絡せ られ、同時 に電 圧負担 は残 りの湿潤帯 に移 る。 しか し、 この湿潤帯 の抵抗 は短絡前の乾燥帯の それに比 して、 はるかに低 いので漏洩電流の値 は急激 に増加 し、サー ジ状 と在る。 この電流サー ジの頻仕 が次 第に低下 して絶縁性 を回復す るが、又次第に多 くなって、遂 に全段閃終 にまで発展す るかH、 がい し表面の汚損湿潤状況及び課電 々庄 によ り定 ま り、がい しの形状 にも影響 され るハ gQ 26 24 R i 20 1 霧 中 閃 蕗 電 圧 kV 6 4 2 0 1r I 1 1 /
-I! -II ---I = = -I I --I - --1 -1 -l l 1 -・1 回(8) 汚規慶一幕中内絡t庄 (人工汚損 ) 注 - 蒸気中における書中冊絡t庄 (*低塩) 一一一---スプレーノツズルを使用 した4合の書中閃絡電圧 (JL低値 ) 甜 条件 ○スプレーノッズルのJ*所 榊 度 0.0365cc/ctn7/H 書中87f 3分後に閃絡 ○水煮気 によるJA合 がい し下方に蒸気発生用水■設ZO
t圧印加はいずれもt庄上昇法による 0汚耕方法はいずれも札 トノコを水に港解 し 鼓布 した。 トノコ塗布t Oスプレーノッズ)i,による端合 500ry/価 ○蒸気によるj8合 茶台(3XV用)0
200 40
0
以X) 8WI
O
O
O
q
がい し付着塩分t (q) 105東盛 :塩害事故 の概要 および哩論 (1) 各種 高圧 がい しの塩 水注水時 における閃給電庄 海岸 に近 い配電線 にあっては台風 あるいは強風時 に海水 しぶ きを直接受 けることがある。 こ の よ うが 犬態 にあるがい しの閃絡電圧 は濃霧時 と趣 を異 にす ることが考えられる.関西電 力株 式会社では図(9)の始 くがい しに塩水 を噴霧状で吹 きつ け、閃絡電圧 を測定実験 した。 塩水の噴霧方向、塩水濃度、噴霧量 に対す る各種 がい しの閃絡電圧 は第 1表の始 くなる.そ の変圧 を図示 す る し図(10の 如 くなるO l固 く9) 注 水 1 - 閃 給 電 庄 戸式験 回 路 鬼 水 木毛水 方 向 注 T T き式t険用 変 圧 若き M・ 記 織 奄 流 す十 V 一 電 圧 育十 it Z一 -Z .i t ▲-閃 綿 奄 庄 ( K V ) 図(10)注水方向一閃給 電庄 † ? 注 注 州 253cc/cm2/H . ? . i 掛 舶 3% .I I ▲l▲
●
i l † ● 注水方向下 よ り45● 上向 き ×注水方向水平 o注水方向上よ り45◆ 下向 き I A ∼ 深 溝 式 青 山 式 育 水 式 pA -25 (カ バ ー 付 ) pA -27 pA 1 25 ラ180m 茶 〈 変 イ 恐 台 プ 庄 ポ 垂 ( ツ器 ス 大 シ ス ト 〉 ン タ 型 グ ッ 61くV ド 第 1 表 塩水注水時の閃給電庄i
生
水
方
向
下 よ り 水 平 上 よ りが
い
し
種
別
45● 上 向 45●下 向 PA -27 10.5KV 10.5KV 14.J5{v PA-25 8.0 10.5 ll.0 PA-25 (カバー
付 10.0 10.0 10.0 青 山 式 13.2 15.0 18.0 青 木 式 13.0 15.0 17.0 深 i葺 型 15.5 16.0 .20.0 川 惣 式 15.0 17.4 19.5 ラ イ ンポ ス ト型 10.5 12.0 13.5 180mm懸 垂 6.0 ll.0 10..5 茶 台 (大 ) 6.0 6.0 6.5 変圧 器 l6KVスタンド 7'ツシンダ 6.0 6.0 6.0 但 し ・注 水 jL 2.53cckma/H ・塩 水 j幾度 3% ・m 終 電庄値 は注 水 開 始 後10分 後 期 始1051後 〇閉路電圧 は注水開始後時 間の経過 につ れて低下 し、だいたい10分程度で一定値 になる。 こ れは塩 水 ががい し表面に充分行 きわた るの に時 間を要す るためで ある。従 って、第 1表の 閃路電圧値 は注水 開始後10分 における値 をとった。 C閃絡電圧 は注水方向によって大 きな変化 を示 している。 これはがい し下面の湿潤程度 が大 きな影響 をもってい ることを示す もので、いいかえればがい しの一部 に湿潤 Lがたい個所 を設 けることは閃絡電圧 を高め る上 に有意義で ある。従 ってがい し下 面に特殊 な構造 を托 用す ることが肝心である。 106琉球 大学理 工学部紀要 (工学者 ) ○図(10)において、防潮 カバー (がい しの下 面に取付 ける) を付 けたがい しおよび茶台 がい し においては注水方向にかかわ らず、開路電圧の変化は見 られないo これは防潮 カバーによ って下 面付着水分 が制限 されること、茶台がい しにあっ ては、 その構 造 か ら明 らかの始 く、 注水方向にか 、わ らず がい し表面が一様 に湿潤す るため、注水方向によってがい しの水分 は付着状態 が変化 しないことによるもので ある。 ○各注水方向か らの各種 がい しの開路電圧 を検討 してみ ると、深溝型 がい しが、もっとも良 い耐塩効果 を示 している。 6kvス タッ ドブ ッシングヤがい し型開閉器 は最 も悪 い結果 を示 しているo o図(ll)は注水量 と閃絡電圧の関係 を示 した もので ある。 実験 は耐塩型 がい しと普通型 がい し について行 なったが普通型 がい し(PA-27)で は 2
c
c
/c
m
2
/H以後 は、閃結電圧 は低下 しか -が、耐塩 がい しは更 に低下す ることがわかる. これは普通 がい しでは注水量2
c
c
/
c
n
宇
/H附近 にて表面付着水分量 が飽和状態 に達 し、 これ以上の増加 をなさない ことが原因 と思 われる。 (2)各種 高圧 がい し類 の霧 中漏洩電流実験結果 がい し表面漏洩電流 による耐霧性 につ いては、2・3
項の前文で述べた。実際の配電線 にお いて支持物 が鉄柱 、 コンクリー ト柱 、腕金等で構成 されて い る場合ではがい しに直接線路の対 地電圧 が加 わるが、木柱 、あるいは腕 不 を使用 している場合 対地電圧の一部 を支持物 が負担す ることになる。 このよ うにがい しに対す る課電条件 が支持物 の状態で異 なるので、各種 の状態 における実験 を行 なわか ナればな らをいが、 ここでは、 その二、三の例 につ いて述べ る。 2 3 注水t (cc /ctnyH)>
○園(12)はがい し単独の状態 における霧 中漏洩電流 であ るO人工的に トノコと塩 を溶解塗布 し て汚相 させ たがい しを密閉 した霧室内に取付 け課電 した場合の実験で ある。 ○この実験 に際 して がい し下面 ピン周辺部 が極度 に乾燥す ることが認 め られた。 ○汚拍 がい しを十分湿潤 した状態 において課電す ると、 当初大 きな値の漏洩電流 が流 れ、乾 使者の生成 と共 に次第に減衰 し遂 には微少 ないわゆる基底電流 と呼 ばれ る値 となるO 当初 の電流値 を規定す るものは汚絹及び湿潤の状態 と、がい し漏洩通路の形状 である。湿潤度 が十分で あればその汚粗度 におけるがい しの最低漏洩抵抗 による漏洩電流 が流 れる。最後 107東盛 :塩害事故の概要および現論 の微少電流 は乾慢帯 が生 じた後 、それに保つ に必要 な電流であって単位時 間当 りの付着水 分 に影響 され るものである。 ○図(12)は以上述べ た漏洩電流 によ りがい しが絶縁性 を回復 した経過 を示す もので ある0 回†12)汚絹 がい しの集中滞洩電滝一例 (3)各種 高圧 汚指 がい しの閃絡電圧実験結果 塩 分 によって汚指 されたがい しで も、表面が幸乞煉 してい る場 合、その悶絶電圧 は清浄 なもの と殆 ん ど変 らない。室 内秀中実験結果か ら、がい し汚損 によって閃路 を生ず る可能性 がどの程 度 あるか、その防止方法は如何 にあるべ きかを知 るためで あるo図(8)汚相度 と霧中閃絡 電 圧 (人工汚摺 )はその一例 である。 ○この グラフか ら茶台 がい しや無耐矯 がい しは閃給電庄 が低 く、耐塩効果が小 さいことがわ かる。 0 100
7
ngの塩分 が付着 してい る附近で霧 中閃絡電圧 が急激 に低下す る傾向が見 られるが、 ある値以上 になれば、塩分付着量の増加は霧 中閃絡電圧 にあま り影響 を与 えか )0 ○従 って閃緒電圧 にあまり影響 を与 えず閃絡電圧 の低 い状態 の継続す る時 間を長 くす る上 に 役立っ。 ○実験 を行 な う上 に於 ける問題 として、がい し類 の水分付着状態 を規定す ることは非常 に困 難で あって、霧 の流動状態 、霧 とがい し表面の温度差 、霧粒子の大小、供試 がい しの取付 位置等 によって閃絡電圧 が変化す るなどの問題 がある。従 って、前述の霧中閃絡実験 は特 定条件 において測定 したがい し霧中閃絡電圧の一例 で ある。 ○何れに して も水蒸気中 における実験結果はがい し閃給 につ いて最恵条件 に近 いものである と思 われ、塩害 対策 に当っては、 この値 も吟味 す る必要 があるo O図(13)は乾段幕 の生成 によって漏洩電流 が減 少 し安定 した微 少値 になっ た場合、 この電流 を 霧中最終漏洩電流 と して表わ し、 これと汚絹度 との関係 を示 した ものである。 この電涼は 付着 した塩 分量 に関係 な くだいたい一定で あることがわかる。懸垂 がい しPA-2
5
、PA-27においては、塩 分付着量 が 200mg位 か ら殆 ん ど一定で あるo o図(14)は腕木 にがい しを取付 けた状態 におけるがい し漏 洩電流 の状態 を知 るために行なった 実験で ある。 ○図(
15
)は腕木部のみ による漏洩抵抗の時間変化 と、人工汚損 がい しの霧 中内 におけるそれと をあわせた総合抵抗の時 間に対す る変化で ある。 これか ら腕木 が漏洩通路 に介 在す るとき は水分付着 による抵抗の変化はがい しの場 合 と異 な り、ゆるやかであ り、漏洩電流 もがい 108琉球大学坤 工学部紀要 (工学篇 ) し単独の場合 に比 して除々に変化す るために乾燥帯の生成 もおそ く、電流の減衰 につ いて も 長時 間を要す ることがわかる。 2
1ハUCnuハU
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注 l印仙 老荘 38kV 2有J長嘆 oo365cc/cm2/H 3斉 発′l)Jl去 ス プ レ- ノ ノズルによるl
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付着塩分量 (ng) >3
がい し漏洩電流による焼損現象 がい し漏洩電流 によって、木柱 、腕木 あるいは高圧 引下線被覆 やその他配電線工作物 の焼損 事故 を発生 してい ることは周知の とお りである。 3 ・1 漏洩電流 による腕木の焼損 がい し漏洩電流 による支持物 の焼損 としては、腕木の燃焼 (主 としてTreeburning)、木柱 の燃焼 (主 としてpoCketburning)がある。 配電線のがい しが塩分付着 と湿分 によって、導体化 して漏 洩電流 を流す ことが腕木燃焼の原 因で ある。 この場合、がい しと腕木両者 の抵抗値の割合 が問題 となるo も し腕木が十分 に漏 れ てその抵抗値 ががい しに比較 して相 当低 ければ、がい しが供給電圧の大部分 を受 け持 ち、漏洩 電流 が流 れている間にはがい しの一部 に乾慢帯 が出来 るので 、腕木上 に放電 が起 る以前 にがい し面 に局部 アー クを生 じ、漏洩電流 をパ ルス化 して しま う。 反対 に腕木の抵抗 が高 くて、供給電圧 の大部分 がかかってお り、腕木の表面 にはすで に放電 を生 じてい ることがあって も、漏洩電流 がパルス化 となったのでは腕木 に供給 され るエ ネルギ ーが小 さくなるので、短時 間で大 きいTreeburningを起す とは考 えられか 、o要す るに、漏 洩電流 が間歓的 (パ ルス化)になったのでは、腕木 が全 く燃焼 しか 、か、燃焼す るに して も長 期 にわたる繰返 しを必要 とす るで あろ う。 一般 に配電線路で はがい しの汚損度 が大で、腕木の方で は小 さい とい う状態 があ り、腕木に
比べてがい しの表面が時 間的に先に湿潤す ると考 えられ、供給電圧 が腕木のみ によって与 えら れる可能性 も考 えられる。1
0
9
東盛 :塩害事故の概要および坤論 がい し漏 洩電流 による腕木指実験 固化6)は腕木 を対象 として、がい し漏洩電流 による腕木焼損 実験 回路図であ り、図(17)はその実 験結果で ある。 この実験で腕木 にかかる電圧 は各がい しの ピン間に静電 々圧計 を接続 して、そ の読 み をとるO また、腕木の湿潤 か ら起 る漏洩電流 は記録電流計 による。 実際の配電線路 に起 る漏洩電流 による焼損状況 は詳細 には現在なお不明の よ うである。がい しに局部 アー クを生 じてい る状態での研究 は余 りにも多い関係因子 と激 しい現象の変動のため に解析 、考察 を抵触 に してお り、 そこでTreeburningの最 も起 り易い条件 を想定 し、 実験 を 進めて現象の一端 に触 れた。 園 (16) 美♯国籍既
但
し mA :妃坪t洗肘 (10.40.Ilo.250TnA: V ●1庄書t T :帆■用変圧萎 IR :t庄■1番 榊 t洗(rnA)ー ○木柱 、腕木 につ いては、 これ らとがい しが同一汚指 および湿潤条件下 におかれた場合各々■に おける漏 洩抵抗 の変化過程 によってその状態 が異 な り、磁器 と木材の熱的特性 の差違 により、 がい しの絶縁抵下 が木材 に先行す る場合 、燃焼 の生 じやすい ことが認 め られた。い わゆるrr・ -eeburningの開始 は火花 の移動 に始 まるか ら明曝 ではか ゝが、0.3-0.4mAという僅 かを電 流 を燃焼 が発生す る最小電流 として経験 したD また、がい しの存在を考慮すれば漏洩電流 が3
-10mAの場合、Treeburning発生の頗 度 が最も多いとい う結果 を得た。 これは現場 的 には5mAであるとい うRoss氏の主張 と一致す る。図(17)、図(18〉参照、従 ってTト 一eeburningの最小電流 は一般 的 に0.3- 1mAの範囲 と考えてよい。 ○このTreeburning防止 に要求 され るがい し構造 と しては、壁の大 きい、あるいは溝の深 いが い しで あ るo従来の がい しにはその効果 が大 なるものは殆 ん ど見 られ か 、が、普通がい しに比 較 して深溝 がい しは燃焼 の発生塀度 が約半分 にな り、従 って、 このがい しの使用は支持物燃焼 の防止上有効 と思 われる。 o/. 固(18)腕木枚軌 二ついての実栽培 果2琉球大学押工学部紀要 (工学篇 )
3 ・2 高圧 引下線被覆 の トラッキ ング
一般 に有機物絶縁 材料の表面 が放電 に曝 らされると熱解離 によって炭素 を遊離 し表面の絶縁 性 を低下す るO この現象 を トラッキ ングとい う。 トラッキ ングの種類 にはArc-tracking(乾燥 した清浄 を絶縁体表面 に起 る) とCreepage-tracking (汚損 した絶縁体表面 に起 る)があるo 有機材料表面が汚損 された状態で高電圧 が印加 された場合 、表面に漏洩電流 が流 れこの漏洩 電流 により絶縁物 表面は、局部的 に乾煉 され、 ここに電圧 の大部分 がかか り局部閃路 による火 花 を発生す る。 このため有機絶縁材料は局部的に破壊 されて樹枝 炭化残淳 を作 る。 (1) トラッキ ングの著 しく起 る部分 ○高圧配電線 と引下線の接続部分 ○引下線 がプライマ リカ ッ トアウ トに入 る部分 ○がい しの取付 部附近 (2) トラッキ ングの生成過程 電線 が塩風 にさらされて表面 に塩分 が付着 し、 この上 に降雨、霧等 によ り水分 が与 えられ導 電性水膜 を生 じ、配電線路、カ ッ トアウ トスイ ッチ、変圧器端子等露出充電部 か ら引下電線 表 面およびがい し表面 を経て電柱 、大地へ漏洩電流 が流 れ る。 この漏洩電流 によって漏洩通路の 一部 に局部的 な乾燥 を生 じ、 ここに電圧の大部分 がかかって、局部閃路 を起す。 この局部閃路 の火花 によって電線 表面 に トラッキ ングを生ず る。 これは電流密度の高い個所 に起 り易い。 こ の トラッキ ングが更 に進行すれば、腕木焼痕 が発生す ることは明白で ある。高圧 引下線の表面 を漏洩電流 が流 れ る場合の通路 は図(19)の通 りで ある。 t,
A
l (3) トラッキ ング防止方法 ここで述べ る トラ ッキ ング防止方法 は高圧 引下線の それにつ いてである。 トラッキ ングの防 止 につ いての考 え方 として、i
一l
東盛 :塩害事故の概要および稗論 a)耐 トラッキ ング性 の大 きい絶縁 材料 を使用す るo b)人工的 に漏 洩通路の形 成 を防止す る。 まず、a )の耐 トラ ッキ ング性 の大 きい絶縁 材料 と して、関西電 力株式会社で塩 化 ビニール、 ネオプ レン、20%カーボ ン配合 ブチル、 ブチ ルゴム絶縁配合 ポ リエチ レンにつ いて耐 トラッキ ング性 の試験 を行 なったD その試験結果 は第
2
蓑の如 くで あ るO 次 に電線 資料 に よる耐 トラッキ ング性 試験 を行 なったo 実験 回路 は図ao)で あ る。 この実験結 果は第3
表の如 くで あ る。 Llj-上第2表、 第3表の結果 よ り見て従 来高圧 引下線 と して使用 されてい る塩 化 ビニールある いはネオプ レンシース電線 は耐 トラ ッ土 ング性 が著 る しく劣 り、 ブチル ゴム、ポ リエチ レン等 が優 れてい る0 第2
表 各種被覆材の耐 トラ ッキ ング性試挨 被 服 材 料 トラ ック生成迄の時間 延課電時間 塩化 ビニール 1 約 1 時 間 直 ちに沿面破壊 ネオプレン 〟 1.5 〝′
′
20%カーボ ン配合ブチル〟
7〝
′
′
ブチルゴム絶縁和合q
50"
90時間 (トラ ック進展遅 し) 図 (20)電線 資料 による耐 トラ ッキ ング性 試験 回路試
料表面全 体 に一様 噴霧 (Mgcl2 4%) 第3
表 か ら、 ゴム絶緑 ビニール電線 および ゴム絶縁 ネオプ レン電線 は約1
・5
時 間で トラッキ ングが発生 し、速 かに進 行 して沿 面破 壊 に到 ってい る。 ブチ ルゴム線 は約80時 間で トラッキ ン グが生成す るが、 その後 の進展速 度 は非常 におそい。 ポ リエ チ レン電線 は きわめて耐 トラッキ ング性 が優 れて お り、 トラ ッキ ングは認 め られず 、炭化物 を ともなわか 、痕跡 をかす かに認 め るのみで あ る。図は1は ビニール被 覆電線 とポ リエチ レン被軌 こつ いて トラッキ ング発生状況 を 長期 間曝露試験 によ って比較 した結果で ある。 次 にb)漏洩通路 の形 成 を防止す る方法 と して ○電線 表面又は支持 がい し表面 に シ リコ ンコンパ ウ ン ド如 き物 質 を塗布 して、探 水性 をよ く す る。 ○電線一 部 に図位2)の如 きカバー (関西電 力考案誠作 ) を設 けて、塩分 、水分の付着 を防止す る。 ○電線 支持 がい しに耐塩構 造の もの を使用す る。 112琉球大学理工学部紀 要 (工学者 ) 第3蓑 各種電線の耐 トラ ッキ ング性試験結果 拭 料 奄 線 ゴ ム絶 縁 ビ ニ ー ル シ ー ス線 ゴ ム紙 片 チ オ ブ レ ン シ ー ス繰 フ'チ ノレコrム 延 課 電 時 間 直 ち に沿 面 破 1泉 に到 る
約
90 " 2(氾 時 間 (トラ ック進 展 逢 し)I
・繰 (透 明 ー約
8
0
L_
」■ 200時間 (かす か に痕跡 を認 む) ポ リエ チ レ ン ポ リエ チ レ ン 団 (21)高圧引下親 における トラッキ ング発生試♯結果 ト ラ ノ キ ン グ 発 生 寸 法(全
長 に 対 す る 百 分 事 ) 図 (22)電線用 カバ ー構造 y 硬質ビ ニ ー ル4
塩害の一般 防止対策 塩害対策 を行 な う際、汚損 がい しの フラッシオーバ現象 を理論的に解明 し、 フラッシオーバ 各過程 における特性 を把握 してお くことが肝心で ある。従 って、 この項ではまず、フラッシオ ーバ現象 につ いて述べ その後 に現段階における一般塩害防止対策 を論ず る.4・l
汚拍 がい し類の フラッシオーバ現象 フラッシオーバ現象 につ いては、従来多 くの解訳 が発見 されているが、 ここでは一般 的 に解1
1
3
東盛 :塩害事故の概要 および坤論 訳 されているフラッシオーバの過程 を述べ る。 (1)がい し表面の汚損 (2)汚損物 の湿潤 (電解液皮膜の形成 ) (3)漏洩電流の発生 (発熱 による局部的乾慢部形成 (4)乾煉部への電位集中 と局部アー クの発生(電位分布の不均等化 と漏 れ電流サージ発生) (5)局部 アー クの発生消滅 とそれによる汚損 表面状態 の変動 (漏 れ電流サー ジの発生消滅 とその波高値の変動) (6)汚損表面状態 が変動 し、恵状態 に至った ときフ ラッシオーバ (漏 れ電流サージがある 限度以上 に増大 した ときフラッシオーバ) 次 に-定電圧 が印加 されてい るがい しの フラッシオーバ まで に至る経過の代表的な形 を示す と、図
位3
ゆ 如 くなる。図のA
点 よ り時 間の経過 とともに順 次湿潤化 され、最初基底電流I
bは増 大 し、B
点位 よ り漏 れ電流サー ジIs
の発生 を始め るとともに、基底電流は減少す る傾向を示すo また1.
.
は発生当初 は大 きさが小 さいが頻度 が多いO しか し時 間の経過 に したがって大 きさが増 加す るが、遂 に頻度 は減 少を示す。 (図のC,D
参照 )E
点で フラッシオーバ に至っている。 このE
点付近で発生す るⅠJはがい しの種類 、印加電圧 などによ りほぼ一定 に したある値 (一般 の使用状態では1
00
mA
見当 とされてい る)を持 っている。 従 って塩害対策 を行 な う場合、以上の過程 を考慮 し、 その過程 を形成 させ ないよ うな適切 な 方法 をとることが必要で ある。プラシオーバ
4・2
塩害 対策の基本的考 え方 配電線 における塩害事 故は漏洩電流 による支持物 の焼損 と、がい し類 の閃給 による破損 に大 別 され るO従 って これにつ いての対策 を行 なえばよいo (1) 塩 分の付着 しに くい構 造のがい し、 ブ ッシング類 を使用す る。 (2)洗渦 や降雨時の雨洗効果が大で、常 にがい し頬 表面 を清浄 に保持で きる構 造の もの を 使用す る。 (3)容易に湿潤せず 、その面 (湿潤面) を形成 しか 、構 造の工作物 を使用す るO (4) シリコー ングリスや シリコンコンパ ウ ン ド等の塗布 によって、汚脚 寺のがい し特性低 下 を防止す る。 (5)過絶縁 を行 な う。 (6) 汚損 を うけて も事故 を起 さない耐塩 がい し類 を使用す る。 (7)充電露出部 を密封構 造 とした工作物 の使用。 以上の基本的対策 には矛盾す る項 目が出て くる。 そこで(1)∼(7)の単独実施では大 きな防止効琉球 大学理 工学部紀要 (工学篇 ) 栗は期待 されか 、。従 って、(1)∼(7)を合理的 に組合 わせで、 もっとも経済的で、耐塩効果 が優 れる方法 を講ず ることが肝要で ある。
4・3
過絶縁 過絶縁 によって、塩害事故を相 当防止で きるが、地域 あるいは工作物 の施 設の仕方 によって 殆ん どその効果 が期待で きか ゝ場合 もある。 また過絶縁 は不経済で ある。 計画面よ りの塩害対策の一つで ある標準懸垂 がい しを使用 した過絶縁 対策 につ いては研究 が なされ、地域区分 による推奨案が出 されている。 しか し配電線のがい しや諸機器 につ いてのそ れは研究 がそんか こなされていか 1.過絶縁 による経清性 を悼 重 に検討す ることが肝Jじ、で ある。4・4
設計面よ りの対策 耐塩 がい しの条件 と して、まず耐塩性 の良 さは表面抵抗 が大 きいことと汚損大気中において 最大表面抵抗 を保持す ることによって決め られる。 がい しの形状 か ら表面抵抗 を最大 とす る方 法は半径の小 さい長い円筒 を用いることがもっとも効果的で ある。 汚損湿潤の最恵条件の大気中で最大抵抗 を保持す るため には汚絹防護効果並 びに降雨 によっ て、がい し全表面 が同時 にd''1ないよ うに して乾慢帯 を確保す ることが肝要で あるO-一般 にが い しユニ ッ トが一様 に汚損湿 _7
すれば表面電位分布 は漏洩電流 と部分表面抵抗 とによって決定 される。 がい し塩塵書対策専門委員会の貯奨 によれば、がい しの耐塩塵害設計の基 本的 な考 え方 とし て次の ことをあげている。 (1) 塩分 その他 による汚絹地域 を区分す る。 (2)常規 対地使用電圧 において、最悪気象条件 にて も絶対 に閃絡 しか 1。 (3)懸垂 がい し一連の箇数 を汚指区分 によって きめ る。 4 ・5 シリコンコンパ ウ ン ドにつ いて 最近、 日本で も汚指事 故の防止対策 として シリコンコンパ ウ ン ドの如 きグリース状探 水性物 質をがい し表面 に塗布す る方法が実施 ..・Jhつつ ある。 この方法は盗1.」1力質 を塗布す るだ けで防 止作用が働 き、比較的長期間にわたってt/:'を塩害防止特性 を示 し、電圧 階級 に関係 を く実施 できる利点 もある。 (1) シリコンコンコンパ ウニ ドの塩塵書防止機構 a)強 力な探 水性 シリコ ンコンパ ウン ドの表面張 力は きもめて′J、さ く (約2
0
d
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m)
て、従 って その 表面は強 力な探水性 をもっことに怒 り、秀、小雨、塩 水の しぶ きをあびた場合、水分 は 球状 となって速 かに落下 し、漏 れ通路の形成 を防止 し、 フラッシオーバの直接原因 とな る漏 れ電流 の増大 を防止す る。 b)ア ミーバ作用 表面張 力が きわめて小 さいため、その表面 に付着 した微小汚絹物 の表面にシリコ ンコ ンコンパ ウ ン ドは途み出 して導電性物 質 を個 々の粒子 に分解 して、 ア ミーバが細菌 を く るむよ うにその内部 に粒子 を強 力かつ迅速 に引 き入 れ る。 C)汚絹物 の固着防止 汚絹物 ががい し類 表面に付着 して も塗布処理 を しておけば、比較的容易に汚絹物 をふ きとることがで きる。 この機能はフラッシオーバ防止 とい う観 点か らはあま り意味 は な いが、広い意味での塩塵害防止効果 として重要で ある。 以上の よ うな優 れた効果があ り、 フラッシオーバ現象で述 べた(2)、(4)過程 に有効 に働 く,,す 115東盛 :塩害事故の概要 および理論 をわち(2)の過程での汚摘層の湿潤 (電気液皮膜の形成) を防止す るol41の過程での電位分布の 不均等化 (付着水分 を玉状 として,漏洩通路 を分割す る)を防止す る。 ア ミーバ作用の効果は早 く、数分以内で完 了す るといわれ、従 って台風時の如 く汚損物の付 着が早 く、その直後 に小雨 などがあった場合 にも強 力な探 水性 と相 まって充分 な保護効果が期 待 される.図也4)はア ミーバ作用 を図示 した ものであるO 経済性、寿命、 コンパ ウ ン ド塗布の厚 さ、柔 さ、温度性 など幾 多の問題 を今後 に戎 している。 図
:
2
4
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ア ミバ ー作用汚
損
物
水屑 (電解液層)二
:
j
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:-
/Jb
,I
_
a コンパウン ド塗布 なき場合 水滴 b コンパウン ド塗布の場合 (2) シリコンコンパ ウン ド塗布 がい しの室内実験結果 ○まず等価霧 中試験では塗布懸垂 がい し 1個 は約無塗布懸垂 がい し5
個連 にほぼ匹敵するタラ ッシオーバ電圧 が得 られた。 ○塩水注水試験 においては、塗布 がい し 1個 は無塗布 がい しに比較すれば、懸垂 がい しで3
倍 程度、 ブ ッシング2
倍程度過絶縁 を行 なった ことにほぼ相 当す る。 この よ うな特性 は悪条件の 台風時 、特 に しぶ きをあぴる場合 にも有効 に働 くと思 われ る。 ○部分塗布 を行 をって もフラッシオーバ特性 はよ く、実際面で はこの方法 に期待す る所 が大 き くなろ う。 (3)曝露試験 結果 現在までの曝露試験結果によれば、各会社 とも良好 だ と評価 している。 日光や風雨 などの気 象条件 な らびに普通程度のほこ りの付着 などに対 し、塗布物 質の耐 力が きわめてす ぐれている ことが示 されてい る。 シリコンコンパ ウ ン ド塗布 によ り以上の よ うを実績 があ る。 日本の各社会、研究所ではその 実績 を認 め なが らも、寿命、即 ち塗布替時期の判定方法や経済性 を検討 している。いず れにし ろ各汚損地域 において曝露試験 あるいは試験 的 に適用 して、 その効果や寿命 を確認す ることが 大切で ある。 4 ・6 がい しの洗渦 および掃拭 がい し表面を洗浄す ることによって常に汚指物 の除去 をはか り、閃絡事故の発生 を防止す る ことは大切であ る∩ 長期 間にわた る曝露試験 を行 をい、その結果 を分析、棉討 し更 に地域性 を 考慮 して洗液 あ るいは掃拭 を行 な う適 当な日を選定 し実施 す ることが効果的で ある。 長期 間曝露 されているがい しにはその表面 に雑 多な汚絹物 が累積 して水洗だけではその効果 が期待で きない場合 もあろ う。 そこで、その汚損物 の成分分析 を行 ない対策 を講ず る必要 があ るo また、がい しにも多種 あ り最 も雨洗効果の よいもの を使用 してお くことが大切である。 4 ・7 不良 がい しの除去 がい しの劣化原因 と しては、磁 気材料の経年的変質、セ メ ン トの体積変化、がい しピン部の 発鋪rよる影響の外 、がい しの汚綿 による漏 れ電流 、フ ラッシオーバ によっても劣化が促進 さ琉球大学理工学部紀要 (工学篇) れ ると思 われ るる。 不良 がい しの摘 出 は現 在の所大 きな囲難 問題 で あ るが、 これは塩害 のみ に 限 らず配電事 故全般 にわた る事 故防止 の上 か らも重要 なことで ある。 劣化 した がい しが塩害地域の がい し連 に介 在す ることは、 それだ け他の がい しの負担 電圧 を 上昇 させ ることに 在る。 劣化不良 がい しの早期 発見 と除去 が強 く望 まれ るo 塩 害対策 を研究 す るの が主 目的で あ るが、 その一環 と して塩 害事 故の概 要 および一般 的性 質 を各研究所 で行 なわれた実験 、理論 および資料 に基 いて各項毎 に独 自の見解 を明 らかに してみ た。