Title
路床土としての島尻層土について
Author(s)
砂川, 徹男; 上原, 方成
Citation
琉球大学理工学部紀要. 工学篇 = Bulletin of Science &
Engineering Division, University of the Ryukyus.
Engineering(9): 151-156
Issue Date
1975-03-01
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12000/26454
151
路 床 土 と し て の 島 尻 層 土 に つ い て
砂 川 徹 男 *
上 原 方 成 本
Shimajiri Clays as Subgrade Materials
by
Tetsuo SUNAGAWA and Hosei UEHARA
Synopsisln this paper, California Bearing Ratio CCBR) test results' of S:limajiri Clays developed in southern and central part of Okinawa Island are reported. CBR tests penformed in field and laboratory are for undisturbed samples and disturbed samples according to the proce -dures of JIS. I ま え が き 沖縄本島中南部に分布する島尻層は新生代第三紀中 新世の地層で主として泥法及び砂岩層からなり,一般 に上部層は風化し,粘質土あるいは砂質土となって土 壌化しており,下部層は硬質な地層となっている。こ の地層は地山の状態では支持力が大きく,構造物の支 持地盤として可能であるが,風兆したり,地山を切り 崩してしまうと強度が激減し,建設材料として使用可 否が問題となる場合が多い。
*
*
本
道路建設にあたっては,島尻層の上部風化層を路床 土として扱う場合や,島尻層土による盛土層を路床土 として扱う場合があり,したがって,路床土としての 適否が問題となってくる。本文ではこのような問題の 現状を把握するとともに路床土として取り扱う場合ど のような評価をすべきか, 2-3の現場から得られた 島 尻 層 風 化 土 CN値 ほ ぽ10以下〉の California Bearing Ratio CCBR)特性によって試みた。今回は 泥岩層の風化土を対象としており,砂岩層については 行っていない。 なお本文のデータは那覇市内及びその近郊における 道路設計に伴って行った試験結果であり,試験用試料 土の採取場所は道路の線形に沿っている。従って,島 尻層は必ずしも露出しておらず.畑地,植生地,現道 受付:1974年10月31日 *国建設計工務機式会社(元土木工学科助手) 柿琉球大学理工学部土木工学科 *榊ここで風化層とは,完全な風化残積土層の意で はない。 の路肩等となっている3 E 試料及び試験方法1
託 料 現 場CBR試験はすべて地山の状態になっていると ころで風化土を対象とし,地表面の砂レキや腐積物等 の不純物を除去するため地表面から約50cmの深さまで 土砂を取り除き整地して行った。 室内CBR試験用試料土の採取も現場CBR試験と同 様地表面から約sωm
の表層土を除去して採取した。乱 さない試料土の採取に関してはJISAI211に従うこと を原則とし,カッターを付けたモーノレドを地中に注意 深く押し込み,自然状態の供試体を同一場所から2個 (非水浸及び水浸両者の試験を行う場合は4個〉採取 した。採取した試料土は含水比に変化がないようパラ フィンで保護するか,ピニーノレ袋に入れて試験室へ持 ち帰り,非水浸あるいは水浸によるCBR試験に供し た。水浸試験を行う試料土の場合は別に水浸前の合水 比を測定するための試料土も採取した。乱した試料土 については同一場所から約15kgを採取し,含水比が変 化しないようピニーJレ袋につめて試験室へ持ち帰り, 非乾燥法による締固め(2個)を行ない,水浸による CBR試験に供した。 合水比は残りの試料から測定し た。 1)2 ~式殴方法
試験の種類は合水比試験,現場CBR試験,締固め 試験及び室内CBR試験でそれぞれJlSA1203,JISA 1211, JISA1210及びJISAI211にしたがうことを原15:1 砂川・上原:1洛床土としての島尻層土について 則とした。それぞれの試験方法に関して説明をつけ加 広範囲に及ぶことを示している。乾燥密度はだいたい え る と 次 の と お り で あ る 。 1 .15-1.55g/c1II3の範囲にある。 1)合水比試験:現場CBR試験用試料土l乙関して Table-1 Test Results (Field Test) は,試験終了後試料土をピニーノレ袋に入れて試験室へ 持 ち 帰 り , 合 水 比 を 測 定 し た 。 乱 さ な い 土 の 室 内 CBR試験用試料土に関しては,非水浸の場合は試験 終了後モールド内の試料土の含水比を測定し,水浸の 場合は,現場から採取して試験室へ持ち帰った合水比 測定用試料土と水浸CBR試験後のモーノレド内の試料 土について含水比を測定した。さらに,乱した土の室 内CBR試験用試料土に関しては,試験室へ持ち帰っ た試料土をモーノレドに締固め,残った試料土と水浸 CBR試験後のモールド内の試料土について含水比を 測定した。 :1)現場CBR試験:粗粒分が混入しているところは できるだけ避けるものとし,荷重としてはトラック, パックホ一等を利用した。 3)締固め試験:谷藤機械工業株式会社製「土の自 動突固め装置」により締固めを行った。ランマーは 4_5kg,モーノレドは内径15c1/lのものを使用した。乱し た試料土は径40mm以上の粗粒分を除き,自然含水比の 状態でモーノレドに3層にわけで入れ,各層67回ずつ突 固めた。 番試 料号││CB%R ││合水%比 l 5.0 33.0 2 1.1 30.1 3 3.4 30.3 4 4.0 30.1 5 :1.3 34.5 6 5.:1 31.8 7 4.5 31.0 B 4.5 34.4 9 1.8 34.1 10 1.7 36.:1 ~1 2.3 50.:1 12 1.4 40.4 13 2.0 35.1 14 2.8 33.9 15 2.4 40.4 4)室内CBR試験:乱さない土の室内CBR試験は, 非水浸の場合試験室へ搬入後ただちに行い,水浸の場 合は96時間水浸後に行った。荷重板は1.25kgの鉛製の もの4個を使用した。乱した土の室内CBR試験はす べての試料に関し,吸水膨張試験を行っている。又, 試験結果はいずれの試料土に対しても貫入量:I.5mm, 標準荷重1370kgとなっている。 Table-2 Test Results(Laboratory-undisturbed -non soaking) 試 料
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試験結果はCBR特性に関するものであり,島尻層 土の一次鉱物勧成,物理的性質,締固め特性等に関し :1) ては他の文献を参照されたい。 現 場CBR試 験J結果を示したものが表- 1である。 CBRはだいたい1-5%の範囲にある。自然含水比 は30-50%の範囲となフている。 表- 2は乱さない試料土の非水漫による室内CBR 試験結果であるが, CBRに関しては現場CBR試験結 果と同様な結果を示しており, CBR1-5%の 範 囲 にある。 合水比に関しては50%以上のデータもあり, CBRが1-5%の範囲にありながら合水 比 は さ ら に-一
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さ な い 献 壮 を96時間水浸させて吸水膨張試験後 に行った室内CBR試 験 結 果 が 表-3である。 CBR は 非 水 浸 の 場合と比較して小さくなる傾向があり, 1.0-4.5%の範閥である。合水比は水浸前は表- 2の 結果と同様な結果を示しているが,水浸後はだいたい 0.5-3.0%の増加量を示している。乾燥密度に関しで も水浸前は表-2の結果と同様であるが,合水比の塘 加によりだいたい0.001-0.0工7g/cm3の減少を示して いる。吸水膨張試験による膨張比は0.1-1.2%の範囲 にある。‘
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10 Fig.-2. 1。
乱した試料土の室内CBR試験結果は表-4のとお りである。データ数は少ないがCBRはだいたい 2-5 %の 範 囲 に あ り , 乱 さ な い 土 の 水 浸 に よ る 室 内 CBR試験結果より大きくでる傾向にある。合水比の 増加量は0.4-2.9%の範囲にあり,乱さない試料土の砂川・上原:路床土としての島尻層土について 154 及び2.5%に対応する合水比 35%以上はしゃ断層を必 要とする。
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2 5 る室内CBR試験結果から自然含水比に対するCBRを プロットしたものが図- 1である。両者はいずれもパ ラツキは大きいが同様な相関々係を示しているようで ある。図中の式は乱さない試料土の非水浸による室内 CBR試験結果から最小自乗法により求めた実験式で ある。この式の適用範囲は自然含水比が約30%以上と すべきであり,それ以下においては異なったCBR特 性を示すものと考えられる。現場CBRに関しではデ ータが少ないので明示しなかった。アスフアルト舗装 3) 要綱にしたがうものとすれば,実験式より,合水比40 -47%の範囲においては厚さ 15-30clIlの浸透水のしゃ 断層を設ける必要があり.47%以上になると安定処理 あるいはその他の対策を要することになる。 図-2は非水浸の乱さない試料土についての室内 試験を行った結果から得られるCBRと乾燥密度の相 関々係を示してある。②式も①式と同様最小自乗法に よる実験式である。 CBR2.0%及び2.5%に対応する 乾燥密度はそれぞれ1.24gjc1Il3及び1.33gjC1/l3とな る。 hh 目.
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1.0 Fig.-2 乱さない試料土及び乱した試料土を水浸させ,吸水 膨張試験を行った後の室内CBR試験結果から試験後 の含水比とCBRの相関々係を示したものが図- 3で ある。いずれもバラツキは大きいようであるが, ③式 は苦しさない試料土に関する実験式である。 CBR2.0%琉球大学理工学部紀婆(工学編) 155 図-4は図ー 3と同様乱さない試料土と乱した試料 土の室内CBR試験結果から得られた相関々係である がいずれもパラッキが大きい。G:式は実験式であり, CBR2.0%及び2.5%に対応する乾燥密度はそれぞれ -室内CBRー乱さないー水浸 解室内CBRー乱したノk浸 1.25g/cm3及びー・43g/cm3となる。 0.020'ト CBRに対する吸水膨張試験による合水比場加量を 示したものが図→5である。両者の聞で相関々係をみ いだすことはできず, CBRが工 -5.5%の範囲に対し ,合水比の増加量は平均的に0.3-3.0%の 範 囲 に あ る。乱した試料土のデータが少ないので乱さない試料 土との相違をみいだすことは困難なようである。 -室内CBR 乱さないー水悦 )(宗内CBR-古LLtニ水浸
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5 Relationship between Increase of Moisture Content and CBR 吸水膨張試験による合水比増加量に対する乾燥密度 の減少量及び膨張比をそれぞれ図ー6及び図-7に示 しである。含水比の増加量は乱さない試料土及び乱し た試料土いずれにおいても約3%以下となっている。 含水比の増加量に対する乾燥密度の減少量の相関々係 は,苦しさない試料土の場合,ある程度みられるが,舌し した試料土の場合はバラツキが大きすぎて相関々係を みいだすことは困難である。しかし,同一合水比増加 量に対する乾燥密度の減少量は乱さない試料土より苦し した試料土が大きく出る傾向にある。同様なことが含 水増加量と膨張比の関係においても言える。このよう なことは,試料土を乱すことにより,粘土粒子の構造 が撹乱され,締固め後一時的に安定を保っても,吸水 により非常に不安定な状態となりバラツキが大きくな るものと考えられる。 r、
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