• 検索結果がありません。

連続波超音波を用 いた固体試料の音速測定 とその補正法 今 野 和 彦

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "連続波超音波を用 いた固体試料の音速測定 とその補正法 今 野 和 彦"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

連続波超音波を用 いた固体試料の音速測定 とその補正法

今 野 和 彦,* 西 正,*溝 口 大 ,*福 誠 *

AMethodforCorrectingtheSoundVelocityin SolidUsingtheContinuousUltrasonicWave KazuhikoIMANO,MorimasaNISHIRA,DaisukeHAMAGITI†andMakotoFuKUDA†

Inasoundvelocitymeasurementinsolid,thepropertiesofelectricalsourceandultrasonic transducerbondedtoasolidmaterialbecometheerrorsources. Inthispaper,theerrorsources areestimatedfrom thesimulationusingtransmissionlinemodelofameasurementsystem and theirexperiments. A novelmethodforcorrectingthemeasuredvaluesofsoundvelocitybya numericalfittingissuggested. Theusefulnessofourmethodisdemonstratedbycomparingwith othermethods. Soundvelocitymeasurementwiththeaccuracybetterthan1%withoutregardto theelectricalandmechanicaleffectsorbondinglayerseffectshavebeensuccessfullyaccomplished.

Kq Woyds:Continuouswave,Soundvelocity,Solidmaterial,Compositeresonance,Reflection coefficientsSll,transmissionlinemodel,Correctionmethod,Fittingmethod

1. は じめ に

超音波 は計測の対象 に対 して機械的なェネルギー源 として摂 動をか けると同時 に, これに対す る応答か ら,物質の状態や挙 動を反映 した音速や減衰 といった情報 をプローブす るとい う2 つの側面を持 っている。 このため超音波を上記の種 々の計測 に 適用す る場合,駆動 に用 いる音波の形態および検出された音波 か ら音速や減衰の情報 を精度良 く抽出す る方法が必要 となる。

超音波を用 いた音速測定法を,用 いる超音波の形態 によって 分類す ると,パル ス法 と連続波法 に大別 され るl・2)。一般 には パルス法を用いることが多 いが,得 られ る情報 は音波の伝搬時 間 と振幅情報が主であ り,位相情報 を精度 よ く得 るのは簡単で はない。一方,連続波法では,振幅 と位相の両方の情報を容易 に得 ることができるため,パルス法 に比べ容易 に波動 の情報が 得 られ る。 また,周波数帯域が狭 い ことか らS/Nを高 くで き

るとい う利点 もある1.㌔

連続波を用いて超音波音速を測定する場合の測定法 としては, 反射法 と透過法が考え られ る。前者の場合,試料を超音波振動 子 と反射体の間に置 き,試料中に連続波超音波を放射す る。 さ らに,周波数を固定 して反射体を移動 させて試料の長 さを変え る "可変路良法" と,試料長を固定 して周波数を変化 させて測 定す る ̀̀固定路良法" とがある2)。両者 とも,試料 中に定在波 を周期的に発生 させ る方法である。 この周期が,超音波振動子 の電気端子 において, イ ンピーダンスなどの周期的な ピークと して測定 され, この周期の測定か ら音速を求めることができる。

固定路長法の代表的な測定法 として共振法がある。 この方法で は,定在波が発生す る周波数の周期 △′が一定値 にな らず,求 平成1587日受付 ,平成151126日受理

*秋 田大学工学資源学部電気電子工学科

〒010‑8502秋 田市手形学園町1‑1

†DepartmentofElectricalandElectronlCEngineering,Facultyof EngineerlngandResourceScience,1‑1TegataGakuencho,Aklta City,010‑8502,Japan.

素材物性学雑誌

め られ る音速 に誤差を生ず る場合がある。

一般 に,被測定試料 の長 さが振動子 の振動方向の長 さおよび 波長 に比べ十分長 いという条件下では,励振す る振動子が試料 その ものの共振 に与える影響 は小 さいと考え られる。 しか し, 試料長 に比べ圧電振動子の厚 さが無視で きない場合,振動子 と 試料 との複合共振 モー ドとな り,振動子の共振が試料 の共振 に 影響す るため,試料固有の共振情報が得 られず, これより算出 され る音速値 は試料の音速値 とは異 なる3)0

筆者 らは液体試料の音速測定 において,圧電振動子を駆動す る電源 イ ンピーダンスによって,測定 される音速値が異 なるこ とを報告 している4)。固体試料 において も同様 に音速値が変化 す ることが考え られる。一方,Bolef3)らは,複合共振 による音 速値 の誤差 について考察 を行 ってお り,伝送線路 を用 いて,

"1+∂formula"とよばれ る音速補正式 を導 き,Miller s),

Heyman6)らが この補正式 をさ らに発展 させている。 しか し, これ らの補正式 はいずれ も導出の際に近似 を用 いているため, 近似 による誤差を含んでお り,条件 によっては近似が成 り立た ない場合 もある。

一般 に物性研究で は固体 の音速測定で1%,液体 で0.1% 測定精度が必要 とされてお り12),本論文で は これ らに適用で

きる測定精度を達成す ることを目標 とす る。

以下,本論文では固体の音速測定系 とその電気的等価回路を 示 し,電気端子か らみたイ ンピーダンスと電気端子 における反 射係数の数値 シ ミュレーションか ら固体中での音速 の情報が得 られ ることを示す。 また,パイ レックスガラスの音速測定の シ ミュレー ションと実験例を示 し,試料長が十分長 くない場合, 音速の補正が必要 なことを示す。補正の方法 として実験値を用 いたフィッテ ィング法を提案 し,すでに報告 されている補正法 との比較を行 ない,本方法の有効性を示す。

2.連続波超音波 を用 いた音速測定 と複合共振

固体試料 の音速測定を行 う場合,圧電振動子 を試料 に接着 さ せて測定す ることが多い。図1に圧電振動子,接着層,試料 お

第16 2 (200312月)

(2)

よび馬区動電源か ら構成 され る典型的な音速測定系 の構成を示す。

1において, 固体試料 の長 さLmを一 定 と し,圧電振動子 か ら試料 中に入射 させ る音波 の周波数′を変化 させ ると,試料 中での音波 の半波長 (AJ2)の整数倍 が試料長Lmと等 しくな る ごとに試料 内で共振 が生 じる。 この共振 の周波数 間隔′を 測定す る。

試料 の音響的な情事削ま図 に示す よ うに接着層 ‑試料境界面か ら試料側 をみ た音響 的 なイ ンピー ダ ンスZ。に反 映 され, その 周期的 な変化 か ら求 め ることがで きる。Z.の変化 の周期△f 試料 の音速 vmとの関係 は式(1)で表 され る3,4)

vm‑2Lm△f (1) したが って,試料長Lmが既知 の とき zoの変化 の周期△f 観測す ることによ り,試料 の音速 vmを求 め ることがで きる。

しか し,zoは音響的な量で あ り, これを直接 に測定す ること は困難 であ り,圧電振動子 の電気端子 にお けるイ ンピーダ ンス zeの変化 また はSパ ラメ‑ 夕の うち反射係 数S11を観測す るこ とで,共振情報 で ある△′を間接 的 に しか求 め ることがで きな い4)osパ ラメー タは一定 の電源 イ ンピー ダ ンスを もつ電源 か らどの程度電力が振動子 に伝達 され るかを示す量であ り,伝送 系の信号 の反射 や透過 とい った波動 の伝搬挙動 を評価す るのに 適 して い る。 音響 的 な情事削まこのSパ ラメー タの変化 か ら間 接 的 に求 め られ る。圧電振動子 の電気端子 に接続す る電源 のイ ンピー ダ ンスを zsとす ると, 圧電振動子 の電気端子 にお ける 反射係数Sllは式(2)で表す ことがで きる。

sll二三 二を (2)

Ze‑Zs

2は図1の システムを伝送線路 を用 いた等価 な電気回路で 表 した ものである。 この等価回路か ら,振動子 の電気端子で観 測 され る電気 イ ンピーダ ンス測 zeは式(3)のよ うに求 め られ る.

1

zE=了石

asinh(αzLt,Hi)・2i1+cosh(αzL{,))

cosh(aTLfj)(b1)sinh(alLlI,Hi))

(3) ただ し,

ZI ZA ZIZA

a‑‑+‑ b・‑

Z Z Z{ Z[

孟 +tanh(a bdLu・' 1+孟 tanh(a bdL bd・j

+ tan h (aLmJ

(4)

(5) 1+喜 tanh(aLj

ここで,Z,.'圧電振動子 の音響特性 イ ンピーダ ンス[N・S/m3], zbd:接着層 の音響特性 イ ンピ‑ダ ンス[N・S/m3],zm:講料 の 音響特性 イ ンピー ダ ンス[N・S/m3],zA:空気 の音響特性 イ ン ピ‑ダ ンス[N・S/m3], at:振動子 の減衰定数[dB/m], αbd :

接着層 の減衰定数[dB/m]m:試料の減衰定数[dB/m],Lt:

振動子 の厚 さ[m], Lbd:接着 層 の厚 さ[m], Lm :試料 の長 さ [m], vbd:接着 層 の音速[m/S],vm:試料 の音速[m/S],fo:

圧電振動子 の反共振周波数[Hz],C。:制動容量[F],k,:電気 機械結合係数である。

1のよ うな測定系 で は,共振 が生 じる周波数間隔′は式 (2)で表 され る圧電振動子 の電気端子 にお ける反射係数Sllか ら 観測す る。 しか し, このよ うな系で は,有限な厚 さを もつ圧電 振動子 を試料 に接着 して用 いるため,試料単体 の場合 の △′と

は異 な ると考 え られ る。すなわち,振動子 と試料 の複合共振 の 状態 にある△′が観測 され る。 したが って,実験値か ら直接 に 算出 され る音速値 は試料 の音速値 を正確 に表わ さず,何 らかの 補正が必要 となる。

3, 圧 電振動 子 の駆 動 電源 による影響 3.1音速測定の シミュ レー シ ョン

圧電振動子 は馬区動 に用 いる電源 イ ンピーダ ンスの条件 によ っ て共振特性 が変化 す ることが知 られてい る4)。 したが って,症 電振動子の電気的駆動条件 (電源イ ンピーダンスの条件)によっ

Piezoeeramictransdu ce r

J Electrical source

Figure1 ExperimentalsetupforthesoundvelocltymeaS urementofsolidmaterial

Air PleZOelectrlCtranSducer Bondlnglayer Solidsample All

zAirェ→ = 一 ⊂=Zb] 一d 二 ̲ 二LZ IrzA

iiiiiiiiiii滞

lr.rTr.

==== ==== 1

トー仁 ‑ [二二=トー主

Figure2 Equivalentelectricalcircuitofthemeasurement system usingtransmissionlinemodel.

(3)

て複合共振の状態が変化 し,その結果,測定 される音速値が変 化す ることが考え られ る。以下では,分布定数線路 モデルを用 いて圧電振動子 の電気端子 における反射係数Sllを数値計算 し, 以下 に示す手順で圧電振動子 の電気的条件が音速 に与える影響 について検討す る。

(i)音速測定系 の分布定数線路 モデル (2)よ り,式(2) 表 される圧電振動子 の電気端子 における反射係数 Sllの周 波数特性 を求める。

(ii)得 られた Sllの周波数特性の変化の周期△fを求める。

(ii)求 められた変化 の周期′の平均値 を求める。

(iv)式(1は り試料 の音速 vmを求める。

(V)得 られた試料 の音速 vmと設定 した試料 の音速vm,efと比較 を行 う。

ここで,数値計算す るにあた り,3.2で述 べ る実験系で用 いる 諸定数 を用いた。 これ らはいずれ も実測値である。

Z1‑34.5×106[NS/m3],zbd‑3.24×106[NS/m3],zm‑12.4

×106[N・S/m3], zA‑428[N・S/m3],a,‑6.43×106×f[dB /m]bd‑0.17×1012×f2[dB/m],am‑24.1×106×f[dB/

m],L,‑0.735×103[m],Lbd‑0.010×10 3[m],Lm1

10 3[m],vt‑5000[m/S],vbd‑2700[m/S],vm,ef‑5530[m/

S],f0‑3.4×106[Hz],C0‑155×10I12[F],kf‑0.51 3に測定周波数範囲を圧電振動子 の共振周波数√‑3MHz を中心 に して1.5MHzか ら4.5MHzとした Sllの周波数特性を示 す。横軸 は周波数fを圧電振動子 の共振周波数f,で正規化 して 表 している。 また,図 4にSllの変化の周期 Afを求 めた結果 を 示す。 ここで,縦軸 は△′を試料単体 の場合 の共振周波数間隔

△fmとの比で表 している。次 に,図5に電源イ ンピーダンスZs を共振時の振動子 の容量 リアクタンス1/27tfoC.で正規化 した 正規化電源 イ ンピ‑ダンス27tf.CoZsを0.1か ら10まで変化 させ た場合の音速値の特性を示す。縦軸 は数値計算 によって得 られ た試料 の音速値 vmと計算 に用いた試料 の音速 の文献値7)vm,efと の相対差を示 している。

前述 のように,図4において,反射係数Sllか ら観測 され る

△fは試料単体の場合 の共振が生 じる周波数間隔 △fmとは異 な

0.6 0.8 l

f/f, i.2 1.4

Figure3 Numericalcalculationoffrequencycharacteristic ofthereflectioncoefficients1Slliinthecaseof boricsiliconglassat20oC

素材物性学雑誌

り,振動子貼 り付 けによる複合共振の影響 によって圧電振動子 の共振周波数f/f,‑1付近でその間隔が狭 まってお り,電源 イ ンピーダンスZsの条件 によってAfの周波数特性が変化 し,圧 電振動子の電気的条件が複合共振 に影響 を与えていることがわ か る。図5か らわか るように電源 イ ンピーダンスに対す る音速 値 の変化 の大 きさは0.1%以内 と小 さいが,複合共振 の影響で 文献値 と9%程度の相対差が生 じてお り,補正が不可欠である ことが シミュレーションの結果か ら明 らかである。以上のシミュ レーション結果か ら,振動子貼 り付 けによる複合共振 に対す る 機械的な補正および電源イ ンピーダンスの影響 による電気的な 要因に対す る補正が必要であることがわか る。 これ らは単独 に 補正 を行 うことも考え られ るが,本論文ではシステム全体 を等 価な電気回路で表現 しているため, この回路を用いて機械,電 気の両方の補正が可能である。

0(uLfv)I(uLfv・fv)

10

0023

0.6 0.8 1.2 1.4

Figure4Frequencycharacteristicsof′forthevarious electricalsourceimpedance27TfoCoZsinthecase ofboricsiliconglassat20oC

0505l

[%]JaJWlJ(faJWl.IWA)I

10 0 101

27g:oCoZ,

Figure 5 Numericalcalculation ofrelativedifferenceof soundvelocityversusvariouselectricalsource impedanceforthecaseofboricsiliconglassat 20oC

16 2 (200312月)

(4)

連続波超音波 を用 いた固体試料 の音速測定 とその補正法

Table1 Piezoceramictransducerusedintheexperiments

Material PbTiO3 PbZrTiO3

specificAcousticlmpedanceZ1 106N.S/m3] 34,5 35.3

Diameter【mm] 10 10

Thickness【mm】 0.735 0.437 0,3ー3 0.224 0.681 0.41 0,297 0.206 Resonancefrequencyf,lMI並] 3 5 7 10 3 5 7 10 Antiresonancefrequencyfo lMHz] 4 5.7 8 ll̲3 3.4 5̲7 7,9 ll.4

Staticcapacitance co [pF] 155 240 327 466 340 2280 3340 4430

3.2音速測定実験

6に音響系 と反射係数測定系か らな る音速測定 システムの 構成図を示す。音響系 は圧電振動子,試料,接着層か らな り, 測定 時の試料 の温度 の安定度 は±0.1℃以 内で あ る。 使用 した 圧電振動子 はチ タ ン酸鉛系磁器 (PbTiO3)製 で,音響放射面 は直径10mm,厚 さ0.735mm,共振周波数f,‑3MHz,反共振 周波数f0‑3.4MHzであ る。

接着剤 はサ リチル酸 フェニルを用 い,標準固体試料 として, その特性が よ く測定 されてい る直径20mm,長 さ10mmの ホウ ケイ酸 ガ ラスロ ッ ドを用 いた。

反射係数測定系 は複素Sパ ラメータを測定で きるネ ッ トワー クアナ ライザ (HP4395A)と可変抵抗 か ら構 成 されて い る

可 変抵抗 ネ ッ トワー クによ り, 電源 イ ンピー ダ ンス Zsを50E3 か ら2kE?,正規化電源 イ ンピーダ ンスを0.17か ら6.62まで変化 させ ることがで きるよ うに して い る。 デー タ点 を801点 と し, 振動子 の共振周波数3MHzを中心 に1.5MHzか ら4.5MHzまで 周波数 を掃引 させてお り,周波数分解能 は3.75kHzである。

Figure6 Experimentalapparatusforthesoundvelocity measurementofsolidsampleusingcontinuous ultrasonicwave.

57

反射係数Sllの周波数特性 よ りSllの変化 の周期 △′を求 め, 式(1)よ り試料 の音速 vmを求 める。正規化電源 イ ンピーダ ンス2 7tfoCoZsに対 す る音速値 と文献値7)との相対 差 を図7に示 す。

前述 の シ ミュ レー シ ョン結果 (5)と同様 に,正規化電源 イ ンピーダンスを変化 させ た場合 の音速値 の変化 の大 きさは0.1% 以内であるが,相対差 は シ ミュ レー ションと同様 に9%程度 あ

ることがわか る。 この相対差 は液体試料 の場 合4)とは異 な り電 気的条件 の選択 によって改善す ることはで きず, これ以外 の要 因が大 きい と考 え られ る。

4.圧 電振 動子 の機 械 的条 件 による影響

圧電振動子 の機械的条件 (圧電振動子 の厚 さの条件) によっ て,圧電振動子 の機械的負荷が相対 的に変化 す るため,圧電振 動子 の機械的条件 によ って測定音速値 に影響 が生 じることが考 え られ,検討す る必要 がある。

8, 図9は, 表1に示 す共 振周波数 が同 じで厚 さが異 な る 圧電振動子6種頬 を3.2と同様 にサ リチル酸 フェニルを用 いて 直径20mm,長 さ10mmのホウケイ酸 ガ ラスに接着 し, ネ ッ ト ワークアナ ライザ (HP4395A)によ って圧 電振動 子 の電気端

050l

%]jT3JuLAJ(JaJWA'uIA)

10 100

27{oC.Zs

Figure7 Experimentalresultsunderthesameconditionof Figure5 (Sample:Boricsiliconglass,T‑20℃).

(5)

子を基準点 に反射係数S.1を測定 し,得 られたSllの周波数特性 か ら変化の周期′を求め,式(1)か ら音速を求めた結果である。

た だ し, 可 変抵 抗 は接 続 せ ず, 電 源 イ ン ピー ダ ンスZs 50E?一定 として測定 し,図8,図9の横軸 は試料 および圧電振 動子 の長 さ (Lm,L,) を共振周波数 における波長 (A,n,右) を 基準 に考え,圧電振動子の厚 さを試料の長 さで正規化 して表 し ている。

厚 さおよび共振周波数 の異 なる条件では,圧電振動子の厚 さ が薄い ものほど精度よ く測定で きている。 また,共振周波数が 等 しく厚 さが異 なる条件下 において も,同様の結果が得 られて いることか ら,圧電振動子の機械的条件が音速値 に及ぼす影響 が最 も大 きいことがわか る。

05I[%]famAJ(jbJuLluLA)

‑10

0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 (L/ろ)/(Lm/ん7)

Figure 8 Relativevelocity changesversusthicknessof piezoceramictransducer(Sample:Boricsilicon glass,Piezoceramictransducer:PbTi03,T‑20 oC

05I[%]jTaJuIAJ(JTaJuLLluLLt)

0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 (L/ち)/(Lm/ん)

Figure 9 Relativevelocity changesversusthicknessof piezoceramictransducer.(Sample:Boricsilicon glass,Piezoceramictransducer:PbZrTiO3,T‑

20oC)

素材物性学雑誌

5.固体試料 にお ける音速補正法

前述のように,圧電振動子の機械的条件 によって測定音速値 に変化が生 L,試料の長 さに対 して圧電振動子の厚 さが薄 いほ ど精度 よ く音速値が得 られ ることか ら,連続波法 による音速測 定の精度向上 には圧電振動子の音波 の伝搬路長分の補正が有効

と考え られ る。

Bolef2),Millers),Heyman6)らは分布定数線 路 モデルを用 いて補正式の導出を行 っているが, これ らの補正式 は,試料中 での音波の減衰が小 さい, または無視で きるといった様 々な近 似を用いて導出 している。 また,一般 に固体試料の音速測定で は,圧電振動子 を試料 に接着 して測定す ることが多 いが, これ ら補正式では接着層の厚 さが考慮 されていない。 したが って, これ ら近似が成 り立 たない条件下では十分 に補正 されな くなる ことが考え られる。

圧電振動子を試料 に接着 して測定す る場合,圧電振動子だけ でな く接着層 によって も複合共振が生 じる。 また,圧電振動子 の電極 について も同様である。 したが って,圧電振動子,接着 層だけでな く電極の音波の伝搬路長分 について も補正す るため に電極の厚 さを考慮す る必要がある。接着層や電極を考慮 した 分布定数線路 モデルを用 いて数値計算す ると圧電振動子 の電気 端子か ら得 られ る共振が生 じる周波数間隔 △′は,実際の測定 で生 じる圧電振動子や試料,接着層,電極の音波の伝搬路長分 の複合共振の影響 を含んだ ものとなることか ら,数値計算か ら 得 られ る△′が実験か ら得 られ る△′と最 もよ くフ ッ トす る 試料 の音速値を求めることで, これ ら複合共振の影響を補正す ることがで きると考え られ る。本補正法 の利点 としては,近似 を用いていないため近似 による誤差を含 まないことや,電極や 接着層 などの制限がな く,接着層などがある場合で も適応可能 であることなどが挙げ られ る。次 に本補正法の手順を以下 に示 す。本手法 は図1のように試料に振動子を貼 り付 けて共振を用い て音速を測定する場合に共通に使える方法であり汎用性がある

(i)振動子,接着層 および電極 の諸定数 および試料 の音速以 外の諸定数を既知 とし,設定す る。

(ii)音速の初期値 として,実験か ら得 られた音速値を設定する.

(iii)数値計算 により反射係数Sllの周波数特性を求める。

(iv)得 られたSllの変化の周期 △′を補間により求める。

(Ⅴ)補間処理 した△′の数値計算結果 と実験か ら得 られた△′

との二乗誤差を求める。

(vi)試料 の音速値 を設定 しなお しなが ら,手順 (in) か ら (Ⅴ)を繰 り返 し,二乗誤差が最小 となる試料の音速値 を 求める。

10,図11に4節で得 られた音速値を本論文の方法および従 来の補正法 によって補正 した結果を示す。本補正法で用いた電 極 の諸定数 を以下 のとお りである。

電極 の音響特性 イ ンピーダンスZel‑20.8×106[NS/m3],蛋 極 の減衰α eL‑8.69×1011×f2[dB/m], 電極 の厚 さLel‑2×

106[m],電極の音速vel‑2000[m/S]

従来法を用いた場合,補正 により文献値 に近 くなっているも の もあるが,圧電振動子の機械的条件 によっては逆 に精度が低 くな っていることがわか る。 これは導出時に用いた近似が成 り 立たな くな ったためであると考え られる。 それに対 し,本補正 法を用いることで,圧電振動子の機械的条件 によ らず文献値 と

16 2 (200312月)

Tabl e1 Pi e z oc e r ami ct r ans duc e rus e di nt hee xpe r i me nt s

参照

関連したドキュメント

C =>/ 法において式 %3;( のように閾値を設定し て原音付加を行ない,雑音抑圧音声を聞いてみたところ あまり音質の改善がなかった.図 ;

c加振振動数を変化させた実験 地震動の振動数の変化が,ろ過水濁度上昇に与え る影響を明らかにするため,入力加速度 150gal,継 続時間

超純水中に濃度及び粒径既知の標準粒子を添加した試料水を用いて、陽極酸 化膜-遠心ろ過による 10 nm-SEM

磁束密度はおおよそ±0.5Tで変化し,この時,正負  

averaging 後の値)も試験片中央の測定点「11」を含むように選択した.In-plane averaging に用いる測定点の位置の影響を測定点数 3 と

テューリングは、数学者が紙と鉛筆を用いて計算を行う過程を極限まで抽象化することに よりテューリング機械の定義に到達した。

機能名 機能 表示 設定値. トランスポーズ

パスワード 設定変更時にパスワードを要求するよう設定する 設定なし 電波時計 電波受信ユニットを取り外したときの動作を設定する 通常