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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

におい手がかりによって喚起された感情が自伝的記 憶の想起に及ぼす影響

著者 山本 晃輔, 豊田 弘司

雑誌名 奈良教育大学紀要. 人文・社会科学

巻 60

号 1

ページ 35‑39

発行年 2011‑11‑30

その他のタイトル Influences of the emotion aroused by odor cues on autobiographical remembering

URL http://hdl.handle.net/10105/8178

(2)

1. はじめに

 日常、においとの遭遇を契機として、そのにおいと結 びついた過去の記憶がありありと思い出されることがあ る。このような現象は一般的にプルースト現象(Proust  phenomenon)と呼ばれる。プルースト現象の認知メカ ニズムを明らかにするために、これまでいくつかの心理 学的研究が行われてきた。中でも、この現象で想起され た記憶が過去の出来事の記憶であることから、自伝的 記憶に焦点を充てた研究が行われ、注目を集めている

(レ ビ ュ ー と し て、Chu & Downes, 2000a; Larsson & 

Willander, 2009; 山本, 2010; 山本・野村, 2005)。それらの

研究では、におい手がかりによって想起された自伝的記 憶は言語ラベル等の他の種類の手がかりによって想起さ れたそれよりも鮮明でかつ古く、情動的であること等が 報告されてきた(e.g., Chu & Downes, 2000b, 2002; Herz,  2004)。

 このようなにおい手がかりによる独自な想起メカニズ ムを下支えする起定因の1つとして感情(emotion)が 挙げられる。においはその判断そのものが感情判断であ ると考えられているほどに感情との結びつきが強い

(Engen, 1982)。実際に、様々なにおいを複数の形容詞 や記述語で、においの評価の専門家ではない人々に評価 させると、快−不快感情に関する評価軸が第一に抽出さ

におい手がかりによって喚起された感情が 自伝的記憶の想起に及ぼす影響

山 本 晃 輔

 奈良教育大学学校教育講座(心理学)

豊 田 弘 司

 奈良教育大学学校教育講座(心理学)

(平成23年5月6日受理)

Influences of the emotion aroused by odor cues on autobiographical remembering

Kohsuke YAMAMOTO and Hiroshi TOYOTA

(Department of Psychology, Nara University of Education) (Received May 6, 2011)

Bull. Nara Univ. Educ., Vol. 60, No. 1 (Cult. & Soc.), 2011

Abstract

  The present study examined how emotion aroused by odor cues affects autobiographical

remembering. In experiment 1, twenty-five participants completed the memory characteristics questionnaire (MCQ; Johnson, Foley, Suengas, & Ray, 1988) after remembering memories cued by odors with either a high or low level of affective arousal. Results showed that the recall of retrospective recollection and time information elements was better for memories cued by an odor with a high level of affective arousal than for memories cued by a low one. In experiment 2, thirty- seven participants completed the MCQ after remembering memories cued by a positive odor or a negative one. Results showed that the recall of clarity, time information elements, overall impression, spatial information, and event before and after was better for memories cued by a positive odor than for memories cued by a negative one. These findings suggest that emotion plays a significant role in odor-cued autobiographical remembering.

Key Words

  

: autobiographical memories, odor cue, emotion

キーワード:自伝的記憶,におい手がかり,

      感情

(3)

れる(e.g., レビューとして、綾部・斉藤, 2008)。また、

自伝的記憶の形成には感情が重要な役割を果たすことが 実証的研究からすでに示唆されている(e.g., 神谷, 2002)。 それゆえに、におい手がかりから喚起される感情が自伝 的記憶の想起に及ぼす影響はより顕著なものと考えられ る。

 事実、におい手がかりによって喚起される感情が自伝 的記憶の想起に及ぼす影響について、これまでいくつか の研究が行われてきた(e.g., Ehrlichman & Halpern, 1988; 

山本・野村, 2010)。たとえば、Ehrlichman and Halpern

(1988)によれば、快なにおい、あるいは不快なにおい を提示し、それと同時に感情的に中立な言語手がかりに よって自伝的記憶の想起を求めると、快なにおいを提示 した方が不快なにおいを提示した場合よりも快な出来事 が多く想起された。また、山本・野村(2010)はにおい 手がかりによって自伝的記憶の想起を求める際に、その 手がかりの感情特性と想起された自伝的記憶の感情特性 とをそれぞれ評定値によって評価させた。その結果、快 なにおい手がかりでは快な感情特性をもつ自伝的記憶が 想起されやすく、また感情喚起度の高いにおい手がかり では感情喚起度の高い自伝的記憶が想起されやすくなる という、いわゆる感情一致効果がみられた。

 しかしながら、上記のいずれの研究においても、にお い手がかりの感情価以外の他の特性については統制され ていない。感情価以外にも命名特性や熟知度などの特性 が自伝的記憶の想起に影響を及ぼす可能性が示唆されて い る(e.g., Herz & Cupchik, 1992)。た と え ば、Herz & 

Cupchik(1992)によれば、命名がなされたにおい手が かりによって想起された自伝的記憶の方が、命名がなさ れないにおい手がかりによるそれよりも、鮮明であるこ とが報告されている(類似した結果として、山本・野村,

2010)。したがって、におい手がかりによって喚起される 感情が自伝的記憶の想起に及ぼす影響をより厳密に検討 するのであれば、これらの想起に影響し得る特性を統制 した上で、感情価の操作を行った実験を遂行する必要が ある。

 そこで、本研究では山本・野村(2010)で評定された におい手がかり特性の数値をもとに刺激の統制を行い、

感情価のみが影響し得る状況を実験的に操作することに より、におい手がかりによって喚起された感情が自伝的 記憶の想起に及ぼす影響をより厳密に検討する。具体的 な感情価については、山本・野村(2010)で検討されて きた感情喚起度と快−不快度の2点に注目し、それらを それぞれに操作した実験1(感情喚起度)と実験2(快

−不快度)を行う。

 指標として、本実験では Johnson, Foley, Suengas, & 

Raye(1988)による記憶特性質問紙(Memory Character-  istics Questionnaire: MCQ)の日本語版(清水・高橋,

2008; Takahashi & Shimizu, 2007)を新たに使用する。

MCQは明確性等の自伝的記憶の様々な特性を調べること が可能な質問紙であり、手がかりの感情価が自伝的記憶 の想起に及ぼす影響を検討した研究では、すでにその有 用性が示唆されている(e.g., Schaefer & Philippot, 2005)。 たとえば、Schaefer & Philippot(2005)は、MCQを用 いて、快、あるいは不快な言語手がかりによって想起さ れる自伝的記憶の特性を調べた。その結果、快な言語手 がかりによって想起された自伝的記憶の方が不快な言語 手がかりによるそれよりもMCQ得点が高くなった。

 Schaefer & Philippot(2005)や山本・野村(2010)に 従えば、本研究結果は以下のように予測される。実験1 では、感情喚起度の高いにおい手がかりによって想起さ れた自伝的記憶の方が、感情喚起度の低いにおい手がか りによるそれよりもMCQの得点が高くなることが予測さ れる。実験2では、快なにおい手がかりによって想起さ れた自伝的記憶の方が不快なにおい手がかりによるそれ よりもMCQの得点が高くなることが予測される。

.実験1

 2

.1 .目 的

 実験1では、におい手がかりの感情喚起度の違いによっ て想起される自伝的記憶の特性が変化するかどうかを検 討する。

 2

.2 .方 法

 2

.2 .1. 実験参加者

 専門学校生25名(男性2名、女性23名)であった。平 均年齢は19.0歳であった。

 2

.2 .2. 刺 激

 山本・野村(2010)で評定(5段階評定)された材料 から、感情喚起度の低いにおいとしてヨーグルト(3.14)

とハッカ(3.24)を用いた。一方、感情喚起度の高いに おいとして、煮干し(3.53)とにんにく(3.40)を用い た。いずれも感情喚起度のみが異なり、熟知度等の他の 特性は同程度のものを選定した。このうち、煮干しとハッ カは細かく砕いた状態であった。にんにくはすりおろし た状態で使用した。ヨーグルトは実物を加工せずにその ままの状態で使用した。刺激は押すとポンプ式ににおい が出るスクウィーズボトルで提示された。ボトルは中身 が見えないように白い紙で覆われた。におい刺激の量は 実験参加者が十分に知覚することが可能なように、事前 に大学院生2名によって調整された。

 2

.2 .3.評定記入用紙

 MCQは8因子(明確性(e.g., この出来事の記憶全体 の鮮明度は、ぼんやりとしている/きわめてはっきりし ている )・回想的想起(e.g., あとになって考えてみる 山 本 晃 輔・豊 田 弘 司

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(4)

と、この出来事が大きな意味を持つとまったくおもわな かった/たしかに思った )・時間情報(e.g., この出来 事が何年に起こったかについては、あいまいである/はっ きりしている )・全体的印象(e.g., その時の感情は、

よくなかった/よかった )・感覚的経験(e.g., この出 来事の記憶の中に匂いは、ほとんどない/たくさんあ る )・空間情報(e.g., この出来事の記憶の中の事物の 位置関係は、あいまいである/はっきりしている )・奇 異性(e.g., この出来事の筋は、奇妙である/現実的で ある )・前後の出来事(e.g., この出来事より後に起こっ た関係のある出来事を、ほとんど覚えていない/はっき り覚えている ))からなる合計38項目で構成されていた。

いずれも7段階評定であった。

 本実験で使用された記入用紙にはこの他に、年齢、性 別を記入するフェイスシートと操作チェックのために、

試行ごとのにおい手がかりの感情喚起度を5件法で評定 するページがあった。冊子は合計で13ページであった。

 2

.2 .4.手続き

 集団実験であった。実験は授業時間の一部を用いて行 われた。実験者によって実験の概要が説明され、実験参 加者の同意が得られた後、配布された冊子に年齢と性別 の記入を求め、実験を開始した。1名の実験者が参加者 全員に対して、個別のにおいを順番に提示していった。1 度の提示において、容器を押した回数は約3回であった。

ただし、参加者がさらに提示を求めた場合には十分に知 覚されるまで継続して提示を行った。参加者には、 い ま嗅いだにおいに関して、これまでの人生の中で自分自 身が経験した出来事について思い出して下さい と教示 した。想起が可能であった場合にのみその内容を自由記 述させ、その後、MCQとにおいの感情喚起度の評定を求 めた。参加者全員が試行を終えたのを確認してから次の 試行へと移った。これを1試行として計4試行が行われ た。実験時間は約30分間であった。

 2

.3 .結果 と 考察

 各におい手がかりによる自伝的記憶の平均想起率はヨー グルト96.0%、ハッカ100.0%、にんにく92.0%、にぼし 96.0%であった。すべてのにおいで想起率は高く、大き な違いはみられなかった。

 まず、操作チェックのために、実験者が操作した感情 喚起度の高低について、感情喚起度評定の平均値を算出 した。評定値が未入力であった1名の参加者を除き、集 計した結果、感情喚起度の高いにおいでは3.19、低いに おいでは2.83であり、t 検定を行うと有意な差がみられな かった( t (23) =1.41, n.s.)。

 そこで、実験者が感情喚起度の高いにおいとして設定 したにもかかわらず、それを感情喚起度の低いにおいと 評定した参加者、あるいは実験者が感情喚起度の低いに

おいとして設定したにもかかわらず、それを感情喚起度 の高いにおいと評定した参加者6名を操作が不十分で あったものとして除外した。残りの参加者18名の感情喚 起度評定について再度分析した結果、感情喚起度の高い においでは3.43、低いにおいでは2.67であり、t 検定を行 うとそれらの値には有意な差がみられた( t (17) =2.86, 

p<.001)

 これらのデータに基づき、感情喚起度の高い、あるい は低いにおい手がかりによってそれぞれに想起された自 伝的記憶について、MCQの因子ごとの平均評定値を算出 し、t 検定を行った(Table1)。その結果、感情喚起度 の高いにおい手がかりによって想起された自伝的記憶の 方が、感情喚起度の低いにおい手がかりによって想起さ れたそれよりもMCQ平均値が高く、回想的想起と時間情 報においては有意な差が見られた。

 この結果は以下のように解釈される。感情喚起度の高 い手がかりでは、感情喚起度の低い手がかりと比較して、

想起時に感情それ自体が手がかりとして利用されやすい。

それゆえに、感情喚起度の高いにおい手がかりの方が、

それが低い手がかりよりも想起が促進されたと解釈され る。これらの結果は、におい手がかりによって喚起され る感情が自伝的記憶の想起に及ぼす影響を示唆している。

.実験2

 3

.1 .目 的

 実験2では、におい手がかりの快−不快度の違いによっ て想起される自伝的記憶の特性が変化するかどうかを検 討する。

 3

.2 .方 法

 3

.2 .1. 実験参加者

 短期大学生37名(男性5名、女性32名)であった。平 均年齢は20.7歳であった。

 3

.2 .2. 刺 激

 山本・野村(2010)で使用された材料から、快なにお

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条件ごとのMCQ平均値

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Table1

(5)

いとしてチョコレート(4.19)、不快なにおいとして、酢

(2.39)を用いた(1(不快)−5(快)の5段階評定)。 いずれも快−不快度のみが異なり、熟知度等の他の特性 は同程度のものを選定した。チョコレートは細かく砕い た状態であった。酢は実物をそのまま用いた。刺激の提 示方法は実験1と同様であった。

 3

.2 .3.手続き

 1試行の手続きは、操作チェックが感情喚起度から快

−不快度(1(不快)〜7(快)の7段階評定)に変 わった以外、実験1と同様であった。実験2では計2試 行が行われた。実験時間は約15分間であった。

 3

.3 .結果 と 考察

 各におい手がかりによる自伝的記憶の平均想起率はチョ コレート94.6%、酢83.8%であった。

 まず、操作チェックのために、実験者が操作した快−

不快度について、快−不快度評定の平均値を算出した。

その結果、快なにおいで5.53、不快なにおいで3.27であり、

t 検定を行うと有意な差がみられた( t

(29) =8.00, p<

.001)。

 これらのデータに基づき、快、または不快なにおい手 がかりの両方で想起可能であった30名を対象にMCQの因 子ごとの平均評定値に t 検定を行った(Table2)。その 結果、快なにおい手がかりによって想起された自伝的記 憶の方が不快なにおい手がかりによって想起されたそれ よりも明確性、時間情報、全体的印象、空間情報、前後 の出来事のMCQ平均値が有意に高かった。快感情が不快 感情よりも自伝的記憶の想起において優位に作用する結 果は Schaefer & Philippot(2005)の結果と同様であり、

予測通りであった。

 快なにおい手がかりが不快なにおい手がかりよりも自 伝的記憶の想起を促進させる詳細なメカニズムについて はいまだ不明であるが、快感情は自伝的記憶を構成する 上で重要な要素の1つである。たとえば、山本(2008)

は、日誌法を用いて日常場面でのプルースト現象に関す るデータを収集した。その結果、不快と評定された自伝

的記憶は全体の23.3%であったのに対して、快と評定さ れた自伝的記憶は全体の52.6%であった。このように、

自伝的記憶の想起量を比較した場合にも、快感情の優位 性がみられる。これに従い、もし快感情を伴った自伝的 記憶が豊富に保持されているとすれば、想起時に快感情 が喚起された場合の方が不快感情が喚起された場合より も、活性化し得る感情情報が多いために感情一致効果が 生起しやすかったのではないかと考えられる。その結果、

快、あるいは不快なにおい手がかりによってそれぞれに 想起された自伝的記憶の特性が変動したと解釈される。

この解釈については、今後、さらなる検討を加え、その 妥当性を検討していく必要がある。

4.総合的考察

 本研究では、におい手がかりによって喚起される感情 が自伝的記憶の想起に及ぼす影響を先行研究よりも厳密 な実験状況下で検討した。その結果、実験1では、感情 喚起度の高いにおい手がかりの方が感情喚起度の低いに おい手がかりよりも自伝的記憶の想起が促進されること が明らかになった。続いて行われた実験2では、快なに おい手がかりの方が不快なにおい手がかりによりも自伝 的記憶の想起が促進されることが明らかになった。これ ら一連の結果は、におい手がかりによって喚起される感 情の量、および質の違いによって自伝的記憶の想起が影 響を受ける可能性を新たに示唆した。しかしながら、本 研究にはいくつかの問題点が考えられる。以下では、そ れらの問題点を挙げながら、今後の課題について議論し ていく。

 第1に、使用した実験材料の少なさが挙げられる。本 実験では、山本・野村(2010)で使用された材料の中か ら刺激の選定を行ったが、そこで使用された元々のにお い材料が30種類と少なく、さらにそこから感情価以外の 特性を考慮して刺激を選定する必要があったため、必然 的にその数が限定された。本研究では、実験後に操作 チェックによる分析を詳細に行っており、ある程度の信 頼性は確保されたと思われるが、今後は広範囲なにおい を多数使いながら、本実験結果の頑健性を検証する必要 がある。

 第2に、感情喚起度と快−不快度を直交させた実験を 行う必要性について述べる。本研究では、感情喚起度と 快−不快度がともに自伝的記憶の想起に影響を及ぼす可 能性が示唆されたが、これらの特性の交互作用効果につ いては検討されていない。単語材料を用いた研究では、

感情喚起度と快−不快度の両方を同時に操作し、それら が相互作用的に自伝的記憶の想起に及ぼす影響を検討し た 実 験 が す で に 行 わ れ て い る(Shulkind & Woldorf,  2005)。におい手がかりによって喚起された感情が自伝的 山 本 晃 輔・豊 田 弘 司

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条件ごとのMCQ平均値

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Table2

(6)

記憶の想起に及ぼす影響をより詳細に明らかにするため には、今後、感情喚起度と快−不快度を直交させた実験 を行う必要があるであろう。

 第3に、におい手がかりによって喚起される感情と命 名とを関連づけた研究の必要性について述べる。本研究 ではにおいそれ自体の感情価のみに注目したが、近年、

においに付随する言語情報の内容や質によって、におい それ自体の感情価が変動する可能性が示唆されている

(Herz, 2003; Herz & Clef, 2001)。においは非言語情報の 1つであるため、言語による影響は排除することはでき ない。そのため、今後は、におい手がかりを提示する際 の言語情報の質および内容にも注目し、より詳細な感情 の影響を検討すべきである。

引用文献

綾部早穂・斉藤幸子 2008 アロマサイエンスシリーズ21においの 心理学 フレグランスジャーナル社.

Chu, S., & Downes, J. J. 2000a Odour-evoked autobiographical memories: Psychological investigations of Proustian phe- nomena. Chemical Senses, 25, 111-116.

Chu, S., & Downes, J. J. 2000b Long live Proust: The odour-cued autobiographical memory bump. Cognition, 75, 41-50.

Chu, S., & Downes, J. J. 2002 Proust nose best: Odors are better cues of autobiographical memory. Memory and Cognition, 30, 511-518.

Ehrlichman, H., & Halpern, J. N. 1988 Affect and memory:

Effects of pleasant and unpleasant odors on retrieval of happy and unhappy memories. Journal of Personality and Social Psychology, 55, 769-779.

Engen, T. 1982 The perception of odors. Academic

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吉田 正昭(訳)  1990 匂いの心理学 西村書店.

Herz, R. S. 2003 The effect of verbal context on olfactory perception. Journal of Experimental Psychology: General, 132, 595-606.

Herz, R. S. 2004 A naturalistic analysis of

autobiographical memories triggered by olfactory visual and auditory

stimuli. Chemical Senses, 29, 217-224.

Herz, R. S., & Cupchik, G. C. 1992 An experimental character- ization of odor-evoked memories in human. Chemical Senses, 17, 519-528.

Herz, R. S., & Von Clef, J. 2001 The influence of verbal labeling on the perception of odors: Evidence for olfactory illusions? Perception, 30, 381-391.

Johnson, M. K., Foley, M. A., Suengas, A. G., & Raye, C. L. 1988 Characteristics of memories for perceived and imagined autobiographical events. Journal of Experimental Psy- chology: General, 117, 371-376.

神谷俊次 2002 感情とエピソード記憶 高橋雅延・谷口高士

(編) 感情と心理学 北大路書房 pp.100-121.

Larsson, M. & Willander, J. 2009 Autobiographical odor memory. Annals of the New York Academy of Sciences, 1170, 318-323.

Schulkind, M. D., & Woldorf, G. M. 2005 Emotional organization of autobiographical memory. Memory and Cognition, 33, 1025-1035.

Shaefer, A., & Philippot, P. 2005 Selective effects of emotion on the phenomenal characteristics of autobiographical mem- ories. Memory, 13, 148-160.

清水寛之・高橋雅延 2008 特定の自伝的記憶に関する主観的評価 の尺度−日本版記憶特性質問紙の標準データと因子構造−. 

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Takahashi, M., & Shimizu, H. 2007 Do you remember the day of your graduation ceremony from junior high school?: A factor structure of the Memory Characteristics Questionnaire. Japanese Psychological Research, 49, 275- 281.

山本晃輔 2008 においによる自伝的記憶の無意図的想起の特 性:プルースト現象の日誌法的検討 認知心理学研究, 6, 65- 73.

山本晃輔 2010 自伝的記憶の観点から捉えたプルースト現象に 関する研究の展望 Aroma Research, 43, 206-209.

山本晃輔・野村幸正 2005 自伝的記憶を紡ぎ出す匂いの働き 

Aroma Research, 22,130-136.

山本晃輔・野村幸正 2010 におい手がかりの命名,感情喚起度,

および快- 不快度が自伝的記憶の想起に及ぼす影響 認知心 理学研究, 7, 127-135.

参照

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