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腹腔鏡を用いた犬及び猫の肥満診断法の 開発に関する研究

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Academic year: 2021

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腹腔鏡を用いた犬及び猫の肥満診断法の

開発に関する研究

(Studies on development of new diagnostic system with laparoscopy for obesity in dogs and cats)

学位論文の内容の要旨

日本獣医生命科学大学大学院 獣医生命科学研究科

澤 村 昌 樹

(2)

要 旨

猫の肥満を一次性肥満(原発性肥満)、二次性肥満(内分泌性、遺伝性)に分 類した。一次性肥満については更に健康障害の有無により分類し、健康障害の あるものを肥満症、健康に障害のないものを単純性肥満と定義した。肥満症に ついては更に皮下脂肪型肥満と内臓脂肪蓄積型肥満およびメタボリックシンド ロームに分類した。代謝疾病に対する腹腔鏡手術による診断法の有効性につい て考察した。腹腔鏡手術において脂肪組織から放出されるアディポカインはそ の外科的ストレスの低さより開腹手術に比べ軽減されることが示唆されている。

MDA,INS,ADN,およびCOR値の測定結果より、犬の腹腔鏡手術による卵巣子宮 摘出術における侵襲性は開腹手術に比べ低く、腹腔鏡手術により代謝性疾患に より影響される肝臓、腎臓などの腹部臓器を最小外科ストレス下で観察可能で あることが示唆された。肝リピドーシスを発症した猫において腹腔鏡下肝生検 を実施し、生検された肝細胞中のM/L比の低化を認め、脂肪変性した猫肝細胞 ではATP 産生機能の悪化が示唆された。BCS 3、4、5の猫について腹腔鏡手術 および CT スキャンを実施し、腹腔内脂肪の異所性蓄積状態の観察および血漿 パラメーターの変化を検討した。BCS4 の猫では既に肝臓及び腹腔内に異所性 の脂肪蓄積を認め、血漿ADN濃度が減少していることから、BCS4の猫は既に 小型脂肪細胞からインスリン抵抗性ホルモンを分泌する肥大性脂肪細胞に変化 していることが示唆される。肥満のマネジメントには肥満診断の各ステージに 相応した生化学マーカーの開発およびその数値基準の設定が必要となる。代謝 マーカーとしては、エネルギー代謝状態を反映するリンゴ酸デヒドロゲナーゼ

/乳酸デヒドロゲナーゼ活性比、脂質代謝状態を反映するHDL/LDL比、トリグ

リセリド濃度、血中ホルモン濃度インスリン、アディポネクチンなどは肥満の 診断マーカーとして重要である 。血中 ALT, AST は肥満動物の肝機能の診断 に有用なマーカーとなる。炎症マーカーとして高感度 CRP、TNF-α、MCP-1、

インターロイキン、過酸化脂質のマーカーとしてMDA 濃度、抗酸化酵素であ SODGSHpx活性なども肥満診断の有用なマーカーである。今後更に腹腔 鏡手術による診断検査の症例数を増やし、犬や猫の肥満診断基準の策定を目指 したい。

参照

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論文審査の結果の要旨