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小山 純*,樋口 剛* 相知 政司**,山田 英二*

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Academic year: 2021

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(1)

交流励磁併用方式新型ステッピングモータの基礎特性

小山 純*,樋口 剛*

相知 政司**,山田 英二*

The fundamental characteristics of  AC−excited new type stepPing motor

by

Jun OYAMA*Tsuyoshi HIGUCHI*

Masashi OHCHI**and Eiji YAMADA*

  Anovel stepping motor, AC℃xcited type stepping motor,量s proposed and the fundamentai charac−

teristics is described. The new type stepping motor is a VR type and the airgap region between the

iron tooth is filled with copper plates. Although the weight of the new type motor is increased by 38

%,the settling time decreases by 22%in comparison with the VR type because of the eddy current induced in the copper plates. Furthermofe the torque of the new motor increase in low speed.

1.まえがき馳

 近年パワーエレクトロニクスの発達はめざましく,

任意の波形の電圧,電流を自由に発生することが可能 になり,さらにこのような状況を背景に新しいタイプ のモータ実現の可能性が生まれている.またOA, FA 分野の発展に応じてサーボモータの需要が増大し,特 に従来主流を占めていたDCサーボモータに代わって

ブラシなしのACサーボモータが要求されるように

なっている.

 ACサーボモータのうち,ステッピングモータは,(1)

オープンループ制御が可能で,入力パルス数と回転角

度が比例する,(2)自己保持力がある,などの特長を持 ちディジタル制御に適したモータであるが,(1)大きさ の割にトルクが小さい,(2)消費電力が大きいなどの問

題点がある.

 本論文では励磁に交流励磁方式ωを取り入れ通常の VR型ステッピングモータの回転子歯間に銅板を埋め 込み等価的に磁気抵抗の差を大きくしかつ銅板に流れ る渦電流を利用してトルクやダンピング効果の増大を 図ることを目的とした「交流励磁併用方式新型ステッ

ピングモータ」(2)を提案し,その特性を実験により明ら

かにしている.

2.交流励磁併用方式新型ステッピングモータの動作   原理

 Fig.1に交流励磁併用方式新型ステッピングモータ の概略図を示す.固定子には巻線を施した歯が8枚,

回転子には6枚の歯があり,図転子歯間の空隙には銅 板が埋め込まれている.いまA相巻線に図の方向に直

流電流を流すと固定子aはN極に,固定子eはS極に

磁化され,それぞれ吸引力が働き歯1と歯4を引きよ せ図のような位置で安定となり停止する.次に励磁を

B相に切り替えると固定子bと固定子fが磁化され磁 気抵抗の差により一番近い歯2と歯5が引き寄せられ

回転子は反時計方向に15度回転する.これを歩進と呼 びステッピングモータの基本動作である.

 次に巻線に流す電流が直流でなくFig.2に示すよ うに脈動しているとする.すると磁束も常に変化し,

それにともなって銅板には渦電流が流れることになる.

ここでFig,3に示すように固定子と回転子が安定点

からずれている場合を考える.(a)図の銅板が無い場合 は漏れ磁束はかなり存在する.しかし銅板がある(b)図

昭和63年9月30日受理

 *電気情報工学科(Department of Electrical Engineering and Computer Science)

**d気工学専攻(Graduate Student, Electrical Engineering)

(2)

では漏れ磁束が減り固定子と回転子のギャップ磁束が 密になりトルクが増える.さらに銅板には磁束を打ち 消すような渦電流が流れ,この渦電流と磁束との間に フレミングの左手の法則から図に示すような方向にカ Fが発生し,VR型ステッピングモータよりトルク,ダ ンピング効果ともに上昇することになる.

↓ phおeA

h

   copper plate

a

6

9

f

5

1

♂2

4

phase E

e

3

5。

b

phase B

C

3.実験装置

3.1 チョッパ駆動装置(3)

 Fig.4(a)に通常用いられる駆動回路を示す.ただし,

本回路では交流励磁電流波形を作るために電流検出を

行っている.同図(b)にそのときの電流指令波形,同図

(c)に電流実測波形を示す.ステッピングモータでは固

定子巻線の巻数が多いためインダクタンスが大きく,

電流は指令波形にうまく追従できないことがわかる.

この電流波形の追従応答性は巻線に抵抗を入れ回路時 定数を減少することで改善することができるが,本論 文では交流励磁併用方式の効果をより大きくするため

にチョッパ駆動方式を採用した.

 Fig.5は実験で用いたチョッパ駆動方式の基本回路

である.簡単のため1相分だけ示す.FETがオンの時

にはモータコイルに電源電圧がかかり電流は増加する.

1

phase瓦

d

t

Fig.1 Elementary AC−excited new type step・

    Plng motor. Fig.2 Current wave form.

●   sta七〇r

tee七h   /

ro七〇r

七eeth  /

⇒F

⑭⑭09

cupper plate

(a)without coPPer plate (b)with coPPer plate

Fig.3  Eddy current and force.

(3)

FETがオフの時には還流ダイオードに循環電流が流

れ電流はモータコイルの抵十分により消費され減少す る.したがって電流は脈動することになる.ここで,

チョッパ駆動方式の入力電力n㈲は

B一÷ズ・ガ4       (1)

Eb

comparator

皿otor winding

gaヒe circu且t

fundamenta【

voitage

measuring

res正stance

(a)drive circuit of measuring current type

=(Eわ /T)Zd

=Edム

T

2

Ed

Zd

;繰り返し周期

;FETがONの時間

;瞬時電圧

;瞬時電流

;平均電圧

;平均電流

;電源電圧

(b)command current

     (c)measured current

Fig.4 Drive circuit and current wave form.

(2)

(3)

で表される.

3.2 システム構成

 Fig.6にシステム構成図を示す.16ビットcPu v20 はモニター用パソコンから入力される周波数指令値

∫*(pps)に従ってシステムバスに接続された8255に1 相励磁,2相励磁などの励磁パターンを出力する.一 方三角波と直流基準電圧を比較することにより任意の デューティー比4(ゴ=7b。/T;7b.は1周期の中で三

Eb

「一

P「ElIIIIIIL_

puis

№・高・窒≠狽盾

皿otor

騨inding

Fig。5 Elementary chopper circuit.

CPUV20 ROH

RAH

P.C.1 8251

personal computer

tria㎎1e

comparator .鴨

DC voltage

D/A

P.P.1

8255

P.LT8253

inverter drive ClrCUlt

P.1.C8259

PUlse counter

 s360b114 R.E

L L

・L

L

STM

Fig.6 System configuration.

(4)

2400

2000

曾、6。。

3

…1200

800

旦5

400

0

15

o

0

20 40

ti皿e(㎎)

50 80

(a) VR type motor(DC−excited)

o   20        40        60        80       time(囲〉

(b)New type motor(AC−excited)

   Fig.7  Step response.

一一ュ=)一一 VR type 匝otor (DC−exc ited)

一一潟決鼈黶@VR type 皿otor (AC−excited)

魑一k}一 Hew type 匝otor (㏄一excited)

+Ne type皿・t。r(AC−excited)

置情報を得るために利用されている.位置情 報は1)/Aコンバーターに電圧として出力さ

れる.

o

4.実験結果

4.1 ステップ応答

 Fig.7(a)にVR型モータを定格直流電圧28 Vで,三図(b)に新型モータをインバータ電圧 56V(ゴ=50%,実効電圧y漉一yと、4−28V)

で駆動したときのステップ応答を示す.新型

モータはVR型モータより回転子重量比で

134%と大きくなっているが,銅板に流れる渦 電流のダンピング効果によりセットリングタ

イムは77.8%に減少している.

4.2 トルク周波数特性

 Fig.8に周波数トルク特性を示す.トルク は脱出トルクであり,VR型モータ,新型モー

タについてそれぞれ直流2相励磁,交流2相

励磁(ゴ=50%)で駆動している.各周波数 におけるインバータ電流は一定である.新型 モータは交流励磁併用方式で周波数:が比較的 低い範囲でトルクが増大している.

4.3 トルク入力比

 Fig.9にトルク入力比を示す.トルク入力 比は周波数が低いときには直流励磁の方が大 きい,これは交流励磁併用方式は周波数が低』

いときにはインバータ電圧が大きくなるがそ の分だけトルクの増加が得られないためであ る.周波数が120pps以上になると交流励磁併 用方式がトルク入力比が大きくなることがわ

かる.

50

Fig.8

角波の方が基準電圧より大きくなっている時間,Tは 1周期の時間)を持つ矩形波が作成される.ゲート信 号は励磁パターンと矩形波の論理積をとることにより 作られる.ロータリーエンコーダはインクゾメンタル

型でパルスカウンタ(s360b114)を使用することに

より1回転を8192分割でき,ステップ応答測定の際位

       5.むすび

       以上,交流励磁併用方式新型ステッピング        モータを提案し,さらに普通のVR型モータ,

      新型モータをそれぞれ直流励磁,交流励磁で       駆動したときの基礎特性を明らかにした.新

100   150  200  250   300   350

      型モータは重量比で134%に増加しているが,

  frequencyf(pps)

      交流励磁併用にすることでステップ応答,周 Characteristics of frequency−torque.

      波数トルク特性,トルク入力比の全ての特性

      が向上することを確認した.新型モータは銅板によっ

      て磁気抵抗の差を作るため,従来のステッピングモー

       タのように回転子鉄心歯部を高くする必要がなく回転

      子構造をスリーブロータ状のうすい円筒状形にするこ

       とができ低慣性でしかも軽量,小型,高トルクのサー

       ボモータが実現できると考えられる.

(5)

35

30

25

ξ

 20§ ξ

.含 15

10

5

0

一一i〉一一 VR type 皿otor (DC−excited)

十  VR type 皿otor (AC−excited}

一一o=⊃一一 }le甘 type 皿otor (DC−excited)

『暑『  Ne冒 tyPe 皿otor IAC−excited}

50   100   150   200   250   300  350

     frequency f(pps)

   Fig.9  Torque input ratio.

        参考 文 献

(1)小山,樋口,辻,山田: AC−Excited Brushless

 Synchronous Motor Proc. of ICEM l,333(1984)

(2)小山,樋口,相知,山田: 交流励磁併用方式新  型ステッピングモータの試作ぞ昭62電気学会九州支

 部連大 Nα525

(3)海老原,岩佐:黙ステッピングモータ活用技術  工業調査会 昭59

(4)野中,岡田,・小山,伊藤:黙パワーエレクトロニ

 クス演習 朝倉書店 1985

参照

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