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コメディカルコーナー 原著 HbA1C ヒストグラムが 2 型糖尿病患者の HbA1C 値理解と自己管理評価に及ぼす効果について 糸藤美加松川真由美影山知子濱口まさみ永井美由紀大石まり子 要約 : 糖尿病合併症予防のために, 糖尿病管理目標として HbA1C 値 <6.5% が推奨されている. 目標

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(1)

コメディカルコーナー・原著

HbA

1C

ヒストグラムが 2 型糖尿病患者の HbA

1C

値理解と

自己管理評価に及ぼす効果について

糸藤 美加

松川真由美

影山 知子

濱口まさみ

永井美由紀

大石まり子

要約:糖尿病合併症予防のために,糖尿病管理目標として HbA1C値<6.5% が推奨されている.目 標達成には,患者自身が HbA1C値を正しく自己評価し,行動変容する必要がある.本研究では患者 自身の HbA1C値の認識を調査し,相対的評価による自己評価の変化を調べた.当院に通院中の 65 歳以下 2 型糖尿病 220 名を対象に対面式アンケート調査を行った.患者は HbA1C値を知っていた が,値に関係なく平均的コントロールと自己評価している者が多かった.HbA1Cヒストグラム提示 により相対的評価を知った後の HbA1C値自己評価は修正され,とくにコントロール不良群の認識が 修正された.患者の疾患重要性認識は行動変容のための条件である.HbA1Cヒストグラムは自己管 理の良否を相対的・視覚的に理解するのに役立ち,行動変容への動機付けに役立つ教育指導ツールと して利用できる可能性が示唆された. Key words:① ヘモグロビン A1C ② 患者教育 ③ ヘモグロビン A1Cヒストグラム ④ 自己管 理評価 〔糖尿病 52(2):129∼135, 2009〕

はじめに

糖尿病性合併症の発症・進展は,良好な血糖コント ロールによって抑制できることが,DCCT1) ,Kuma-moto study2)および UKPDS3)によって証明されてお り,HbA1C値は血糖コントロール指標として細小血 管合併症との関連が明らかにされている1∼4).日本糖 尿病学会は糖尿病管理指標として HbA1C値<6.5% を 推奨している5).この目標を達成するためには,患者 自身の生活習慣の改善と患者の病態に合わせた治療法 の選択が必要である. 健康行動理論の一つである健康信念モデル(ヘル ス・ビリーフ・モデル)では,人が健康によいとされ る行動をとるためには二つの条件が必要であると考え ている6).第一条件とは健康についてこのままではま ずいという「危機感」を持つこと,第二条件は行動をと ることのプラス面がマイナス面より大きいと感じるこ とである.第一条件の「危機感」を感じるには,このま までは病気や合併症になる可能性が高い(罹患性)と感 じることと,病気や合併症になるとその結果は重大で ある(重大性)と感じることが必要であるとされてお り,これを糖尿病にあてはめると,行動変容のために は患者自身が自分のコントロール状態を正しく評価 し,疾患の重大性を認識することが重要であると言え る.しかし,糖尿病は自覚症状に乏しいために患者自 身が病識や危機感を持ちにくく,必要な生活習慣の行 動変容がなされず,治療へのアドヒアランスも悪いと いう状況がしばしばみられる.そこで,患者自身が HbA1C値をどのように理解・評価しているのかを調 査し,さらに院内糖尿病患者全体の HbA1C値分布を 示す HbA1Cヒストグラム提示による相対的評価が患 者の自己評価を修正できるのかについて検討した.

方 法

対象:当院に 3 カ月以上継続通院している 65 歳以 下の 2 型糖尿病で,HbA1C値 6.5% 未満を目標とする ことが妥当であると考えられる 220 名を対象として, 大石内科クリニック(〒612-0875 京都市伏見区深草枯木町 38-1 ラポール 21-102) 連絡先:大石まり子(〒612-0875 京都市伏見区深草枯木町 38-1 ラポール 21-102 大石内科クリニック) 受付日:2008 年6 月 3 日 採択日:2008 年 12 月 1 日

(2)

アンケート調査を行った.対象患者は男性 101 名,女 性 119 名で,平均年齢 56.0:6.8 歳,平均 HbA1C値は 7.1:1.1%(5.1∼11.3%),平均 BMI は 24.5:3.7 であっ た.治療法の内訳は食事・運動療法のみが 27 名,経 口血糖降下薬治療 124 名,インスリン単独治療 18 名, インスリンと経口血糖降下薬の併用療法 51 名であっ た. 方法:アンケート調査は看護師による対面調査で実 施した.アンケートの内容は,以下に示す 5 項目であ る.介入として,当院患者全体の HbA1Cヒストグラ ム(Fig. 1)および患者自身の院内ランキングを提示し, 説明を行った. 1) HbA1C値の意味の理解:HbA1Cの意味につい て,① 聞いたことがない,② 聞いたことはあるが分 からない,③ 貧血の検査,④ 今日の血糖コントロー ルの指標,⑤ 過去 1∼2 カ月間の血糖コントロールの 指標の五者択一で回答させた. 2) 前月の HbA1C値の記憶:自身の前月の HbA1C 値を尋ね,正しく記憶されているかを調査した. 3) 前月の HbA1C値の 5 段階自己評価:自分のコン トロール状態を「とても良い」を「1」,「よい」を「2」, 「ふつう」を「3」,「悪い」を「4」,「とても悪い」を「5」と して自己評価させた. 4) HbA1Cヒストグラムおよびランキング提示によ る介入後の前月 HbA1C値の 5 段階自己評価:看護師 が HbA1Cヒストグラムおよび患者のランキングを示 した後に再度自身の血糖コントロール状態の良否を 5 段階評価させた. このデータを元に客観的評価と患者自己評価の一致 率を検討した.客観的評価基準として,糖尿病学会基 準 の 「優」 「良」 「不 十 分」 「不 良」 「不 可」 に 照 ら し て, HbA1 C値 5.8% 未 満, 5.8∼6.4%, 6.5∼6.9%, 7∼7.9%,8% 以上をそれぞれ「とても良い」「良い」「ふ つう」「悪い」「とても悪い」とした.この基準による客 観的評価と患者自身の自己評価とを比較し,客観的評 価との一致率,甘い自己評価,辛い自己評価の割合に ついてヒストグラム提示前後の変化を検討した. 5)患者自身の HbA1C値の目標:患者自身の HbA1C 値の目標値を質問した. 倫理的配慮:本研究にあたっては,事前に厚生労働 省による「疫学研究に関する倫理指針」に基づいて作成 され,糖尿病データマネジメント研究会倫理委員会に よって承認されたポスターの貼付およびリーフレット 配布にて疫学研究のためのデータ利用に関する説明, 調査協力の依頼と同意,調査への参加拒否および同意 撤回の自由について告知している.さらに,アンケー ト調査実施に際して協力の依頼と同意を口頭にて行っ た. 統計解析:データの統計解析 には Windows 版 SPSS を用いた.

結 果

1. HbA1C値の意味の理解 回答は① 1 名(0.5%),② 9 名(4.0%),③ 0 名,④ 27 名(12.3%),⑤ 183 名(83.2%)で,ほとんどの人が 検査の意味を理解していた.各回答別の平均 HbA1C 値は① 9.4%,② 6.4:0.8%,④⑤ は共に 7.2:1.0% で あった. 2. 前月の HbA1C値の記憶 前 月 の HbA1 C値 に つ い て は 79% が 実 測 値 の :0.5% の値を回答した.低めに回答した者は 3 名 (12%),高めに回答した者は 2 名(9%)であった.記 憶値と実際の値の相関を Fig. 2 に示す.実際の値 =0.96+0.88×記憶値(r=0.81)で,患者はかなり正確 Average:7.1% Your ranking:    〇〇/509 (n) 150 100 50 0 5.0―5.7 5.8―6.4 6.5―6.9 7.0―7.4 7.5―7.9 8.0―8.4 8.5―8.9 9.0―9.9 10.0―10.9 11.0% or more HbA1C(%)

Fig. 1 HbA1Chistogram given to patients, with overall mean clinic HbA1Cand

(3)

に記憶していた. 3. 前月の HbA1C値の 5 段階自己評価 結果は Fig. 3 左に示すように,患者の自己評価は実 際の HbA1C値に関係なく「良い」「ふつう」「悪い」に集 中しており,10% を超えていても「ふつう」と認識し ている者もいた.「とても良い」と回答した群の平均 HbA1C値は 6.4%,「良い」6.7%,「ふつう」6.9%,「悪 い」7.8%,「とても悪い」は 9.2% であった. 4. HbA1Cヒストグラムおよびランキング提示によ る介入後の前月 HbA1C値の 5 段階自己評価と客 観的評価との一致率 院内 HbA1Cヒストグラムおよびランキング提示後 の自己評価を Fig. 3 右に示す.提示後は「ふつう」と回 答したものは HbA1C値 8% 以下の者に限られた.提 示前の自己評価では「ふつう」「悪い」と回答した者の多 くが 1 ないし 2 段階評価が右に移動し,「ふつう」群の 平均 HbA1C値は 6.5%,「悪い」群が 7.4%.「とても悪 r=0.81 4 5 5 6 6 7 7 8 8 9 9 10 10 11 11 12 12 Actual HbA 1C (%)

HbA1C(%)level recalled

Fig. 2 Actual(Y%) versus recalled(X%) HbA1Clevel.

Y=0.96+0.88×X(r=0.81) (32) (85) (66) (29) (6) 8.6 7.4 6.5 6.2 6.3 N=218 (3) (58) (117) (37) (5) 9.2 7.8 6.9 6.7 6.4 N=220

After shown histogram Before shown histogram

5 6 7 8 9 10 11 12 Actual HbA 1C (%) Self―assessment Very good Good Average Bad Very bad 5 6 7 8 9 10 11 12 Actual HbA 1C (%) Self―assessment Very good Good Average Bad Very bad

Fig. 3 Mean HbA1Cby group.

HbA1Cself-assessment improved after histogram intervention. Numbers in parentheses

(4)

い」群が 8.6% となった. 院内 HbA1Cヒストグラムおよびランキング提示後 の自己評価の変化を患者 HbA1Cの階層別に Fig. 4 に 示した.HbA1C値が 6.5% 未満の群では提示後に「良 い」との自己評価が増え,6.5% 以上の群では「悪い」と の自己評価が増え,8% 以上で「よい」「ふつう」と回答 した者はいなくなった(Fig. 4). HbA1Cヒストグラム提示による介入前後の客観的 評価と自己評価の一致率を Table 1 に示す.自己評価 と客観的評価の一致率はいずれの群も介入後に改善し たものの,HbA1C値 6.5% 未満の群では提示後も半分 以上の者が「悪い」と過小評価していた.HbA1 C値 6.5∼6.9% の群では提示前 52%,提示後 57% で大きな 変化はなかった.HbA1C値 7%,8% 群は各々提示前 72%,93% が実際よりも良いと自己評価をしていた. 提示前後の客観的評価との一致率は各々 28%,7% か ら 66%,52% と改善した. 5. 患者自身の HbA1C値の目標 患者が回答した HbA1C目標値の平均は 6.0:0.8% で,最多回答も 6.0% であった.6% 以下をあげた者 は 148 名(67%)で,8% 以上をあげた者は 7 名いた.

考 察

本調査の結果,患者自身の HbA1C値自己評価は, 全体的に「自分のコントロールは平均的」と考える傾向 があり,コントロール不良群の「悪い」という認識は弱 く,一方コントロール良好群も「良い」とは思っていな いことが明らかになった.HbA1C値の理解はそれま での教育によると考えられる.当院では,受診当日の 血糖値と HbA1C値を測定し,その結果は糖尿病手帳 に 記 入,グ ラ フ 化 し,患 者 自 身 に 持 た せ て い る. HbA1C値は常に毎回のテーマとして話をしており, 院内 HbA1Cヒストグラムも待合室に掲示している. 83% の患者が HbA1C値の意味を理解しており,79% の患者が前月の自身の HbA1C値を正しく覚えている ことからも,今回の結果は教育指導を受けた患者にお ける結果であると言える.しかし,HbA1C値を知っ ていても,必ずしもコントロール状態を正しく認識し ておらず,特にコントロール不良群で「とても悪い」 「悪い」と自己評価している例は少なく,糖尿病の重大 性の自覚が弱いことが分かった. HbA1Cヒストグラムとランキング提示による相対 的評価を示すことで,患者の HbA1C値自己評価は客 観的評価に近づいた.とくに HbA1C値 8% 以上の不 良群で,自分のコントロールが「とても悪い」と認識し た者が提示前 7% から提示後 52% になった.健康信 念モデルでは,行動変容を起こす条件として疾患の危 機感,罹患性と重要性の認識が挙げられている6) Harris ら7)は糖尿病に対する重大性を感じている人ほ ど治療へのコンプライアンスが良く,さらにこの健康 信念はコントロール良否のよい予測因子であると報告 しており,行動変容を起こす条件として患者自身が Very bad bad average good Very good HbA1C(%) 9.0― 8.0―8.9 7.5―7.9 7.0―7.4 6.5―6.9 5.8―6.4 5.0―5.7 0 20 40 60 80 100 B/A B/A B/A B/A B/A B/A B/A (%)

Fig. 4 Self-assesment change by group based on HbA1Clevel. B/A indicates before and

after histogram intervention.

In the HbA1Cgroup over 6.5%, the proportion of “bad” or “very bad” increased

and in the HbA1Cgroup under 6.5%, the proportion of “good” or “very good”

(5)

HbA1C値を正しく自己評価することは重要であると 考えられる. 本研究では HbA1Cの認識変化が行動変容やコント ロールの改善につながったかについては調査できてい ない.この点に関して,文献的にも明確な関係を示し たものはない8).行動やコントロールに影響する要因 は多様であり,一つの要因の影響や効果を証明するこ とは難しい.当院では本研究以前より待合室にヒスト グラム掲示を行っていたが,単に掲示しているだけで は教育効果が弱いと考えた.本研究以後はランキング 提示なしでヒストグラムを用いた相対的評価指導を実 施している.HbA1C値認識の変化とアウトカム改善 の直接的な関係を証明することはできないが,われわ れは本指導を含めたアウトカムアプローチの実施によ り自施設の平均 HbA1C値が改善したことを報告して いる9) ヒストグラムによる相対的評価の提示は HbA1C値 の高い患者の意識改善に役立ったが,同時に厳しい自 己評価をしていた HbA1C値 6.4% 以下の群でも「良い」 「とても良い」の評価が増加しており,本ヒストグラム の提示が厳しい自己評価をしている患者の不安の解消 につながる効果も期待できると考えられた. HbA1Cヒストグラムを用いた相対的評価が患者に 不快感を与えなかったかについて,その後聞き取りを 行ったが,他者との比較に不快感を示した者はほとん どおらず,むしろ相対的評価により自己評価がしやす いとの感想が得られた. 本研究では当院の HbA1Cヒストグラムを用いた. 医療機関の患者数や患者特性,血糖管理状況によりこ のヒストグラムは異なる可能性がある.しかし,当院 の平均 HbA1C値は糖尿病データマネジメント研究会 (JDDM)約 35,000 例の 7.1%10),および天理よろづ相 談所病院約 60,000 例の 7.15%11)など,糖尿病専門施設 の値のみならず,糖尿病非専門医を含めた DAWN Japan 研究班12)の 7.06% の値とも一致している.ま た,ヒストグラムも JDDM10),および天理よろづ相 談所病院の報告11)と近似しており,日本における平均 的な像を示していると思われる.したがって,研究に 用いた当院ヒストグラムの特異性が結果に与えるバイ アスは小さいと考える.ヒストグラムを用いての指導 効果が普遍的に認められるのかどうかは今後の検討を 要する. アンケートにおいて,患者が目標値として挙げた HbA1C値は,実際の患者自身の HbA1C値と関係なく 平均値および最多回答ともに 6% であった.医療提供 者は合併症予防の観点から 6.5% 以下を目標としてい るが,患者自身は正常化することを目標と考えている ことが伺われた.しかし,この「目標」は「希望」に留ま っており,具体的な行動変容を起こす達成すべき「目 標」としては認識されていない可能性がある.この結 果も興味ある点であるが,本研究の範囲を超える問題 であるため結果提示にとどめる.

Table 1 HbA1C category from individual self-assessment versus HbA1C category

defined by JDS guideline Self-assessment

(%) HbA1C

Equivalent Poor Too strict Before After Before After Before After <5.8 (Very good) 14 28 ― ― 86 72 5.8-6.4 (Good) 24 41 2 2 74 57 6.5-6.9 (Average) 52 57 23 7 25 36 7.0-7.9 (Bad) 28 66 72 23 0 11 ≧8.0 (Very bad) 7 52 93 48 ― ― Equivalent self-assessment means self-assessment consistent with objective assess-ment based on Japan Diabetes Society guidelines.

Poor self-assessment means that the patient evaluates self-control better than objective assessment.

Too strict self-assessment means that the patient evaluates self-control worse than objective assessment.

(6)

HbA1Cヒストグラムは,患者自身が血糖コントロ ールの良否を相対的,視覚的に理解するのに役立ち, アウトカム改善のための行動変容につながる教育指導 ツールとして利用できる可能性がある.今後,本ヒス トグラムの効果的な利用方法の検討とその有用性につ いてさらに検討したいと考えている. 文 献

1) Diabetes Control and Complication Trial Research Group (1993) The effect of intensive treatment of diabetes on the development and progression of long term complications in insulin-dependent diabetes mellitus. N Engl J Med 329 : 977-986

2) Ohkubo Y, Kishikawa H, Araki E (1995) Intensive insulin therapy prevents the progression of diabetic microvascular complications in Japanese patients with non-insulin dependent diabetes mellitus : a random-ized prospective 6 years study. Diabetes Res Clin Pract 28 : 103-117

3) UK Prospective Diabetes Study Group(1998)Intensive blood glucose control with sulphonylureas or insulin compared with conventional treatment and risk of complications in patients with type 2 diabetes (UKPDS33). Lancet 352 : 837-853

4) Reichard P, Nilsson BY, Rosenqvist U(1993)The effect of long-term intensified insulin treatment on the

development of microvascular complications of diabe-tes mellitus. N Engl J Med 329 : 304-309

5) 治療目標とコントロール指標(2008)糖尿病治療ガイド 2008-2009,日本糖尿病学会編,文光堂,東京,p22-25

6) 松本千明(2002)健康信念モデル,健康行動理論の基 礎,医歯薬出版,東京,p1-10.

7) Harris R, Linn MW (1985) Health belief, compliance and control of diabetes mellitus. Southern Medical J 78 : 162-166

8) Wooldridge KL, Wallston KA, Graber AL, Brown AW, Davidson P (1992) The relationship between health beliefs, adherence, and metabolic control of diabetes. Diabetes Educ 18 : 495-500 9) 大石まり子(2008)糖尿病患者のアウトカム改善にデー タベースを活かす.肥満と糖尿病 7(別冊 7):5-11 10) 小林 正,山崎勝也,金塚 東,データマネジメント 研究会(2007): CoDiC®データ解析からみた糖尿病専 門施設における治療実態(2).糖尿病診療マスター 5: 401-406 11) 石井均(2007)血糖コントロールとは(1).糖尿病診療 マスター 5:307-310 12) 小田原雅人,石井 均,及川眞一,岸本淳司,斉藤 康,清野弘明,田嶼尚子,林 洋一,槙野博史,山崎 力,吉 岡 成 人,岩 本 安 彦,DAWN JAPAN 研 究 会 (2006):DAWN JAPAN 調査 2005 2 型糖尿病患者 の治療実態.糖尿病 49(Suppl 1)S-187

(7)

Abstract

Effect of HbA

1C

Histogram Intervention on Blood Glucose Control Self-assessment and

Recognition in Type 2 Diabetes Patients

Mika Itofuji, Mayumi Matsukawa, Satoko Kageyama, Masami Hamaguchi, Miyuki Nagai, and Mariko Oishi

Oishi Clinic, Kyoto, Japan

Lowering serum HbA1C is expected to reduce the risk of diabetes complications. Diabetics wanting to attain the goal of HbA1Cunder 6.5% recommended by the Japan Diabetes Society must thus be able to assess their own data. Through results of a questionnaire given to 220 type 2 diabetes patients under 65 years old, we studied how well patients understand their HbA1Clevels and how these levels relatively assessed using HbA1Chistograms would change. They remembered their previous months HbA1Cwell, but most considered their control to be almost average regardless of their actual statistics. Such self-assessment improved through HbA1Chistogram use. The belief in the severity of their illness is reported to be a good predictor among such patients of metabolic control and compliance. Our results suggest that HbA1Chistograms are useful in improving patient self-assessment of HbA1C relatively and visually, and provide a useful tool for motivating self-management.

Fig. 1 HbA 1C histogram given to patients, with overall mean clinic HbA 1C and patient ranking.
Fig. 3 Mean HbA 1C by group.
Fig. 4 Self-assesment change by group based on HbA 1C level. B/A indicates before and after histogram intervention.
Table 1 HbA 1C category from individual self-assessment versus HbA 1C category defined by JDS guideline

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