軽量耐熱複合材CMC技術開発(産学連携)
事業評価用資料
平成24年11月29日
第1回 航空機関連分野技術に関する 施策・事業評価検討会 資料6-8-42
目 次
1. 事業の目的・政策的位置付け……… 1 1-1. 事業の目的……… 1 1-2. 政策的位置付け……… 2 1-3. 国の関与の必要性……… 5 2. 研究開発目標……… 6 2-1. 研究開発目標……… 6 2-2. 全体の目標設定……… 6 2-3. 個別要素技術の目標設定……… 8 3. 成果、目標の達成度………10 3-1. 成果………10 3-1-1. 全体成果 3-1-2. 個別要素技術成果 3-1-3. 特許出願状況等 3-2. 目標の達成度………20 4.事業化、波及効果………21 4-1. 事業化の見通し………21 4-2. 波及効果………21 5. 研究開発マネジメント・体制・資金・費用対効果等………23 5-1. 研究開発計画………23 5-2. 研究開発実施者の実施体制・運営………24 5-3. 資金配分………27 5-4. 費用対効果………27 5-5. 変化への対応………281 1. 事業の目的・政策的位置付け 1-1. 事業目的 大きな技術波及効果によって環境をはじめ、情報、材料等の分野に高付加価 値を生み出す航空機関連技術について、材料・構造・システム関連等の中核的 要素技術力を一層強化・保持することを目標とする、航空機・宇宙産業イノベ ーションプログラムの一環として本事業を実施する。 航空機産業は、先行する欧米諸国の他、後発のアジア諸国等発展途上国を含 めた国際的な産業競争の激化が進む中、その発展を通じて我が国産業構造の高 度化に大きく貢献することが期待される。また、航空機関連技術は、高度な先 進技術を要することから、その技術波及効果によって、輸送機器を始めとした 様々な分野に高付加価値を生み出す上で重要な役割を果たす。 特に、材料・構造関連分野においては、航空機等の輸送機器の構造等部分に 先進材料を早期に導入することで軽量化・高性能化等によるエネルギー使用合 理化が期待される。このことから、次世代構造部材創製・加工技術開発(軽量 耐熱複合材CMC技術開発)を行い、1300℃の耐熱性を有し、かつ金属材 料よりも軽量なCMC(Ceramic Matrix Composites)を航空機エンジンに適用 することで、航空機エンジンの高性能化、軽量化等を図り、省エネルギーに資 することを目的とする。 海外でも米国のGE社(図1-1-1参照)、仏国のSNECMA社(次頁図 1-1-2参照)が国の支援も受け、その実用化を目指して開発しているが、 平成 21 年 6 月ファンボローエアショーで、GE社による e-core 開発がアナウ ンスされて以来、CFM社(両社の合弁会社)の民間エンジンへのCMC実用 化研究が加速している。CMCは次世代航空機用エンジンの耐熱材料としては 最も期待されるものであり、本材料の実用化に成功することで航空機用エンジ ンビジネスでのゲームチェンジを狙えるため、他社に先行して開発することが 非常に重要である。 CMCで主に適用される SiC 繊維は東北大で開発され、現在も日本でしか製 造できないため、我が国はCMCの基盤技術で大きな強みをもっており、素材・ 加工・製品化まで国内サプライチェーンを構築できる次世代材料として、我が 国が競争力を有することが可能である。CMCはCFRPに次いで、航空機と いう先端分野において我が国の競争力を高める重要な材料である。しかしなが らGE社、SNECMA社等による繊維メーカの囲いこみが始まるなど、競争 は一層厳しくなっている状況である。このような状況での本研究開発は我が国 の優位性を獲得するためには時機を得たものと言える。
2 図1-1-1 米国のGE社の試作部品例 (出典;Aviation Week、GE 社発表資料) 図1-1-2 仏国のSNECMA社の試作部品例(燃焼器ライナ); (出典;SNECMA 社発表資料) 1-2. 政策的位置付け 本研究開発は、経済産業省の「航空機・宇宙産業イノベーションプログラム」 のもとで実施されている。このプログラムは、今後、市場規模の拡大が見込ま れるとともに、その先端的な部品、材料、システム技術の波及効果を通じて我 が国製造業全体の高度化をもたらし、また安全保障上の重要な基盤である航空 機産業に関連する技術開発を積極的に推進することを目的としている。このプ ログラムのもと本研究開発はエンジン高性能化と軽量化のため、先進複合材料 である耐熱セラミック複合材のCMC部材開発、設計試作および評価を通じて、 革新的な構造部材の創製・加工技術の開発能力の獲得を目指しており、同プロ グラムの中に適切に位置付けられている。本研究開発が所期の成果を達成する ことにより、プログラムの目的の実現に大きく貢献することが期待される。 タービン静翼 タービンシュラウド
3 また、航空機・宇宙産業イノベーションプログラムおよび本研究開発は以下 の施策とも密接に関連して実施されている。 ○第4期科学技術基本計画(2011年8月閣議決定) 高効率輸送機器(次世代自動車、鉄道、船舶、航空機)やモーダルシフト等の 物流を効率化するための手法に関する研究開発、導入を推進するとされている。 また、産学官の「知」のネットワークを強化し、産学官の連携を一層拡大する ための取組を進めるとされている。 また、航空機分野の技術戦略マップのなかで、我が国航空機産業が目指すべ き方向性として、機体・エンジンの全機開発、国際共同開発における地位の維 持・拡大が挙げられている。国際共同開発における地位の維持・拡大では、必 要な要素技術での優位性を獲得し、質の面でもより高度な役割を担うこととさ れている。この目指すべき方向性のもと定められた図1-2-1の「航空機分 野の導入シナリオ」に本研究開発は適切に位置付けられている。
4 図1-2-1 航空機分野の導入シナリオ (出典;技術戦略マップ2010、経済産業省 HP) 2010 研究開発 研究開発 広く産業技術を 対象とした研究 開発のうち航空 機関連技術にも 裨益するものを 含む 目 標 航空機産業 航空機産業 防衛省機 製造業全体の底上げ 民間機 防衛省機の研究開発及び調達 防衛省機の研究開発及び調達 ・人材育成支援 ・ビジネス面からの支援 ・貿易保険 ・プロダクトサポート強化 ・中小企業支援 ・国際ルールづくり ・産業インフラ整備 等 導入シナリオに 導入シナリオに 沿った 沿った 研究開発支援 研究開発支援 技術的波及 防衛省機の効率的な 研究開発及び調達 航空機産業政策 航空機産業政策 拡大・高度化への総合的支援 ・防衛機民間転用の円滑化支援 調達等
航空機産業の高度化への総合的な体制
航空機産業の高度化への総合的な体制
①国産機で世界に航空機ソリューションの提供 ②環境航空機向けの部品・素材ソリューションを提供し、高い技術力で世界のトップランナーとして次世代旅客機等の開発を主導 ③航空機分野への他産業や中小企業の参入を促し、製造業の総動員による厚みと競争力のある高付加価値航空機産業を実現 2015 2020 2025 2030 国際共同開発 国際共同開発 次期中大型民間輸送機 超音速旅客機 ○関係省庁 ○関係省庁 ○国の研究機関○国の研究機関 ○産業界○産業界 ○大学等○大学等 社会ニーズ 安全性安全性 環境適合性環境適合性 経済性経済性 連携 導入シナリオ 材 料 ・構 造 技 術 機体構造の信頼性向上 機体構造の信頼性向上 機体構造軽量化による経済性向上 機体構造軽量化による経済性向上 高レート 高レート//低コスト製造技術の実現低コスト製造技術の実現 構造健全性診断技術を前提とした構造設計技術の確立 等 多機能化複合材、高強度複合材等の統合設計技術の確立 等 大物、複雑形状液相成形技術の自動化による高効率化、低コスト化 等 高信頼性診断技術の確立・適用/複合材耐衝撃構造設計技術の実機適用 等 複合材の性能を最大限に活かす構造設計技術の確立/複合材の多機能化(耐雷等)追求 等 複合材脱オートクレーブ成形技術の確立/金属材料加工・接合技術高度化 等 エ ン ジ ン 要 素 技 術 化石燃料消費量の低減:ガスタービン性能向上、新方式推進システム 化石燃料消費量の低減:ガスタービン性能向上、新方式推進システム 騒音や有害排出物の低減 騒音や有害排出物の低減 高信頼性・耐空性と低運航費用との両立 高信頼性・耐空性と低運航費用との両立 世界最先端レベルを上回る要素効率 等 超音速機も含めた新形態機体・エンジンの低騒音化 等 超高信頼性推進システムの実現/代替燃料利用の拡大 等 複合材適用による低・高温部重量低減/オープンロータ等新たな推進システムの実現 等 ジェット騒音・ファン騒音の能動制御技術開発/低NOx化のための各種燃焼技術の確立 等 大型鍛造部材製造技術開発による低コスト化/要素試験・システム計測技術高度化 等 燃料電池利用等新たな推進システムの実現 装 備 品 ( シ ス テ ム )技 術 低燃費・機体重量低減 低燃費・機体重量低減 信頼性・整備性向上 信頼性・整備性向上 機体・運航安全性 機体・運航安全性 液体水素タンクの実用化 等 全電気航空機の実用化/代替電源システムの実現 等 操縦負荷低減最適化設計、耐雷防爆設計技術の確立・検証 等 複合材の脚構造適用・脚インテグレーション・型式認証のための検証 等 高電圧・大容量発配電システムの実用化/高光度LED、有機EL等の実用化 等 パイロット操縦負荷低減技術開発/周波数選択・反射制御材料の実用化検討 等 航空機用燃料電池システム等の実用化 全 機 開 発 技 術 機体・エンジンのインテグレーション技術の獲得 機体・エンジンのインテグレーション技術の獲得 設計技術、組立加工技術等の統合管理技術の確立 等 環境適応型小型航空機用エンジンの実現 等 防衛省機の民間転用に必要な研究 等 空 力 技 術 パイロット負担軽減、離着陸時の後続機の事故防止 パイロット負担軽減、離着陸時の後続機の事故防止 機体の燃費向上 機体の燃費向上 市場投入が可能な超音速機の実現 市場投入が可能な超音速機の実現 後流渦を低減させる空力設計手法の確立 層流制御技術の確立/機体全体の干渉抵抗低減手法の確立 等 後流渦の低減装置開発 等 摩擦抵抗低減設計技術の構築/誘導抵抗低減デバイス開発 等 ソニックブーム低減技術の確立 等 失速防止のための空力デバイスの設計技術の確立 次期150席クラス民間輸送機(B737X等) 次期中小型民間輸送機用エンジン 2010 研究開発 研究開発 広く産業技術を 対象とした研究 開発のうち航空 機関連技術にも 裨益するものを 含む 目 標 航空機産業 航空機産業 防衛省機 製造業全体の底上げ 民間機 防衛省機の研究開発及び調達 防衛省機の研究開発及び調達 ・人材育成支援 ・ビジネス面からの支援 ・貿易保険 ・プロダクトサポート強化 ・中小企業支援 ・国際ルールづくり ・産業インフラ整備 等 導入シナリオに 導入シナリオに 沿った 沿った 研究開発支援 研究開発支援 技術的波及 防衛省機の効率的な 研究開発及び調達 航空機産業政策 航空機産業政策 拡大・高度化への総合的支援 ・防衛機民間転用の円滑化支援 調達等航空機産業の高度化への総合的な体制
航空機産業の高度化への総合的な体制
①国産機で世界に航空機ソリューションの提供 ②環境航空機向けの部品・素材ソリューションを提供し、高い技術力で世界のトップランナーとして次世代旅客機等の開発を主導 ③航空機分野への他産業や中小企業の参入を促し、製造業の総動員による厚みと競争力のある高付加価値航空機産業を実現 2015 2020 2025 2030 国際共同開発 国際共同開発 次期中大型民間輸送機 超音速旅客機 ○関係省庁 ○関係省庁 ○国の研究機関○国の研究機関 ○産業界○産業界 ○大学等○大学等 社会ニーズ 安全性安全性 環境適合性環境適合性 経済性経済性 社会ニーズ 安全性安全性 環境適合性環境適合性 経済性経済性 連携 連携 導入シナリオ 材 料 ・構 造 技 術 機体構造の信頼性向上 機体構造の信頼性向上 機体構造軽量化による経済性向上 機体構造軽量化による経済性向上 高レート 高レート//低コスト製造技術の実現低コスト製造技術の実現 構造健全性診断技術を前提とした構造設計技術の確立 等 多機能化複合材、高強度複合材等の統合設計技術の確立 等 大物、複雑形状液相成形技術の自動化による高効率化、低コスト化 等 高信頼性診断技術の確立・適用/複合材耐衝撃構造設計技術の実機適用 等 複合材の性能を最大限に活かす構造設計技術の確立/複合材の多機能化(耐雷等)追求 等 複合材脱オートクレーブ成形技術の確立/金属材料加工・接合技術高度化 等 エ ン ジ ン 要 素 技 術 化石燃料消費量の低減:ガスタービン性能向上、新方式推進システム 化石燃料消費量の低減:ガスタービン性能向上、新方式推進システム 騒音や有害排出物の低減 騒音や有害排出物の低減 高信頼性・耐空性と低運航費用との両立 高信頼性・耐空性と低運航費用との両立 世界最先端レベルを上回る要素効率 等 超音速機も含めた新形態機体・エンジンの低騒音化 等 超高信頼性推進システムの実現/代替燃料利用の拡大 等 複合材適用による低・高温部重量低減/オープンロータ等新たな推進システムの実現 等 ジェット騒音・ファン騒音の能動制御技術開発/低NOx化のための各種燃焼技術の確立 等 大型鍛造部材製造技術開発による低コスト化/要素試験・システム計測技術高度化 等 燃料電池利用等新たな推進システムの実現 装 備 品 ( シ ス テ ム )技 術 低燃費・機体重量低減 低燃費・機体重量低減 信頼性・整備性向上 信頼性・整備性向上 機体・運航安全性 機体・運航安全性 液体水素タンクの実用化 等 全電気航空機の実用化/代替電源システムの実現 等 操縦負荷低減最適化設計、耐雷防爆設計技術の確立・検証 等 複合材の脚構造適用・脚インテグレーション・型式認証のための検証 等 高電圧・大容量発配電システムの実用化/高光度LED、有機EL等の実用化 等 パイロット操縦負荷低減技術開発/周波数選択・反射制御材料の実用化検討 等 航空機用燃料電池システム等の実用化 全 機 開 発 技 術 機体・エンジンのインテグレーション技術の獲得 機体・エンジンのインテグレーション技術の獲得 設計技術、組立加工技術等の統合管理技術の確立 等 環境適応型小型航空機用エンジンの実現 等 防衛省機の民間転用に必要な研究 等 空 力 技 術 パイロット負担軽減、離着陸時の後続機の事故防止 パイロット負担軽減、離着陸時の後続機の事故防止 機体の燃費向上 機体の燃費向上 市場投入が可能な超音速機の実現 市場投入が可能な超音速機の実現 後流渦を低減させる空力設計手法の確立 層流制御技術の確立/機体全体の干渉抵抗低減手法の確立 等 後流渦の低減装置開発 等 摩擦抵抗低減設計技術の構築/誘導抵抗低減デバイス開発 等 ソニックブーム低減技術の確立 等 失速防止のための空力デバイスの設計技術の確立 次期150席クラス民間輸送機(B737X等) 次期中小型民間輸送機用エンジン5 1-3. 国の関与の必要性 軽量耐熱複合材CMC技術を適用する航空機用エンジンは過去一貫して低燃 費化の傾向にあるが、昨今のエアライン競争の激化等に起因する極めて厳しい 経済性要求に対応するため、将来的にも一層の高性能化が求められる。一方で、 航空需要の伸びに伴って大気汚染や地球温暖化といった地球環境問題やエネル ギー問題への対応が重要であり、エネルギー使用の合理化や今後ますます厳し くなる環境要求に対応した技術開発の必要性が強く認識されている。航空機用 エンジンの低燃費化を図るには、冷却空気の低減、および重量の低減が有効で あり、先進材料の適用によってこれらを達成することが求められる。 一方、材料開発は一般的に開発費が膨大かつ投資回収期間が極めて長いとい う“事業リスク”を伴う。本研究開発で取り組む軽量耐熱複合材CMC技術も 高温化・軽量化と低コスト化を同時に満足する、従来の延長線上に無い革新的 な材料・技術コンセプトを適用することが不可欠であり、技術的挑戦が必要と なる。このため、長期にわたる巨額の投資を必要とし、民間企業のみでは抱え きれない膨大な開発リスクを伴う。加えて、本研究開発は、変動することが十 分予想される10年先以降の将来市場を見通しての技術開発であることからも、 民間企業では直ちに取り組み難い状況にある。 民間企業が直ちに取り組みにくいリスクはあるものの、本研究開発の成果は、 民間機用エンジンだけでなく発電用ガスタービン、自動車等のブレーキディス ク、ロケット用スラスタノズル、産業炉用の耐熱部材等に適用され、その熱効 率を大幅に改善し、もって石油消費量の削減に貢献することが予測される。こ れによりエネルギーセキュリティー及び地球温暖化対策の国策の推進に貢献で きるため、エネルギー需給構造高度化対策として重要な政策的位置付けにある。 また、航空機用エンジン要素技術であるCMC技術の維持向上は自国の安全 保障上重要であること、ならびに国家の戦略的産業技術との位置づけから、欧 米先進各国では政府が相当規模の支援を行っている。米国ではGE社が、仏国 では、SNECMA社が国の支援を受け、その実用化を目指して開発中である。 我が国においても過去、通商産業省(現、経済産業省)の支援の下、「超音速輸 送機用推進システム研究開発(HYPR)」、「環境適合型次世代超音速機用推進 システムの研究開発(ESPR)」、「先進材料利用ガスジェネレータ技術開発(A MG)」の各プロジェクトを実施し、航空機用エンジン基盤技術の整備に取り組 んできた。今後、必要な要素技術での優位性を獲得し、質の面でもより高度な 役割を担うためには、継続的な国の支援が重要である。 波及効果としても、CMCの適用技術は、材料、構造技術から構成され、本 研究開発の成果は極めて広範囲な産業分野に適用されることが期待される。 さらに、開発する材料は、シリコン、カーボンなどの地球上にありふれた材 料から構成され、希尐資源戦略上国益にかなうものである。 以上のことから、本研究開発は国が関与すべき事業であると考えられる。
6 2. 研究開発目標 2-1. 研究開発目標 CMCの航空機用エンジンへの適用には、①損傷許容評価技術、②高速加工技 術、③CVI最適化、④コーティング技術の開発の4つの課題が残されている。 CMCの5年以内の実機開発を可能とするため、研究初期の2年間で各課題に おける基礎技術に目処を、研究後期の3年間において開発した基礎技術を元に 応用・適用を行い、CMCの実用化に目処を得ることを目標とする。 2-2. 全体の目標設定 目標設定理由を以下に示す。 CMCは前述のように優れた特性を有しているが、開発中の先端材料であり、 実用化に際しては部品化の応用技術のみでなく、基盤技術を確立することが必 須である。特にこれまで使用されてきた金属材料と異なる点において、十分な 検討が必要となる。CMC部品を設計・製造・修理するそれぞれの段階におい て、一般的な金属材料と異なる点という視点で課題について以下に検討する。 a) 設計段階の課題(CMC損傷許容評価技術) CMCはこれまでの材料評価の結果から、運用時において損傷の発生・蓄積 が起き易いと予測される。CMCは金属材料と破壊のメカニズムが異なるため、 これらの損傷の多くは許容できるものであるが、設計段階で本事象を考慮した 評価手法を考慮する必要がある。より詳細には以下となる。CMCは、多孔質 構造であるため、運用後検査の際には、製造時の空隙と運用によって発生した 損傷、更に部品の継続使用に問題のある損傷を見分ける必要がある。そのため には、損傷の発生、進展のメカニズムを把握し、非破壊検査の結果から強度に 影響を与える損傷を定量化する必要がある。この損傷の程度を表す指標を損傷 パラメータと呼び、マトリックス中の亀裂密度などが実験室レベルでは提案さ れているが、航空機用エンジン部品の検査として適用できるかわかっていない。 また、選択された損傷パラメータにより、継続使用の可否を判断できるか、材 料試験、部品試験による検証を行う必要がある。 材料試験、部品試験は、必ずしもエンジンでの使用環境を再現できるもので はないため、実部品での寿命予測には、精度の高い損傷進展の予測手法が必要 である。CMCの損傷の発生、進展プロセスは複雑だが、実部品の形状、使用 環境でこれを評価するための評価ツールが必要となる。 b) 製造段階の課題(CMC高速加工技術、CVIプロセス最適化) CMCの製造にはこれまでの金属材料にない、特殊な手法を用いる。製造を 大きく分けると、織物作成、マトリクス含浸、加工となる。織物作成は各部品
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形状に固有の課題を持ち、部品開発に進む適用研究の際に取り組むこととなる。 マトリクス含浸法には表2-2-1に示すようにCVI(Chemical Vapor Infiltration:化学的気相含浸)、PIP(Polymer Impregnation and Pyrolysis: 液 相 含浸 )、M I ( Melt Infiltration :溶 融 含浸 )、S PI ( Solid Phase Infiltration:固相含浸)法があるが、CVIは、腐食性・反応性の高い副生 成物が大量に出る点、含浸プロセスで最初に適用するため数十ミクロンという 繊維間を埋めることが求められる点、原料ガスの流れの粗密により均質なマト リクス形成を得るのが難しい点から、実部品の製造にあたってはプロセスの最 適化が必用となる。
また、CMCは SiC 繊維と SiC マトリクスを用いますが、SiC は共有結合性が 高くダイヤモンドに次ぐ硬度を有していることから難加工材であり、金属材料 に比べて加工時間が非常に長くなる。CMCの加工時間を短縮できる手法の開 発が必要である。 表2-2-1 SiC マトリクスの形成手法 c) 修理段階の課題(コーティング技術) 設計段階では許容できる損傷を見極めるのが重要と記載したが、修理を行う 場合は修理方法も確立されている必要がある。繊維の破断についての修理は難 しく、想定されるのはマトリクスやコーティングの割れに対する修理となる。 CVIは前述のようにマトリクス含浸として初期に適用しているが、含浸、 加工の終了後に再度CVIによって表層コーティングを施すことで部材の耐酸 化性を向上させ、材料としての強度を保っている。ただし、前述のように SiC
8 は硬く、使用時に割れが生じることが予測される。一方、ガラスに代表される 酸化物は、柔軟性に優れて割れにくく、マトリクスやコーティングの割れを修 理するのに適しているが、酸化物コーティングは、長時間の運用によりCMC と反応する点、柔らかくエロージョン(壊食;燃焼ガス中に含まれる砂等によ り削られる)が生じやすくなるという点で課題がある。こうした課題に対応で きる、安価で施工が容易なコーティング技術が必要である。 2-3. 個別要素技術の目標設定 研究開発目標を達成するため、前述の4つの課題について研究開発を実施し た。表2-3-1に要素技術(課題)毎にその目標設定を示す。
9 表2-3-1 個別要素技術の目標 要素技術 (課題) 目標・指標 (事後評価時点) 目標・指標 (中間評価時点) 設定理由・根拠 等 (事後評価時点*) (1)CMC 損傷許容 評価技術 CMC の損傷パラメータを選定 し、CMC 中に発生した損傷や寿 命との関係を把握する。損傷の発 生、進展を予測する手法を設定 し、設計ツールを開発する。また、 その実証実験を行う。運用時の検 査基準を決める手法も設定する。 損傷パラメータ候補を 選定する。損傷の発生、 進展を予測可能な解析 手法の適用に目処を得 る。 CMC は損傷を許容 す る こ と が 必 須 で あり、全く新しい設 計手法の確立、デー タの取得、試験での 実証が必要。 (2)CMC 高速加工 技術 CMC を高温にした領域を加工す る技術を確立し、従来に比べて5 倍以上の生産性向上を目指す。ま た、従来の研削加工と同程度の加 工精度を維持する。 レーザー援用加工の実 験装置を構築する。工具 の検討、加工条件選定に 必要な基礎データの取 得を行う。 CMC は難加工材で あり、量産時の処理 量 を 考 え る と 現 在 の 5 倍以上の速度が 必要。 (3)CVI プロセス 最適化 a) CVIによる反応条件の最適化 CVI の含浸効率を従来比で5 0%以上改善する。副生成物を半 減する方法を確立する。 b) CVIシミュレーション開発 CVI によるマトリクス形成量を 予 測 で き 、 工 業 的 な サ イ ズ の CVI 反応器設計を可能とするシ ミュレーション手法を確立する。 a) CVI 実験炉を構築 し 、 MTS (Methyltrichlorosilane) ガスの反応実験を行う。 b)CVI シミュレーシ ョンが実施可能な目処 を得る。 量 産 時 の C V I 処 理 量 を 考 え る と 左 記の目標値が必要。 また、シミュレーシ ョンにより、量産サ イ ズ で 炉 を 設 計 で きる必要がある。 (4)コーティ ング技術 CMC の損傷(マトリクス割れ) に対し、修理可能なコーティング を確立する。また、課題となるサ ンドエロージョン(砂による削 れ)に対し、加速評価の手法を提 案するとともに、熱サイクル、環 境曝露評価方法を提案する。 コーティングの候補を 3 種類程度に絞る。 CMC は新材料であ り、修理方法も確立 し て お く こ と が 実 用化に向けて必要。 *中間時点での目標は、事後評価時の目標、およびスケジュールを考慮し、事 後評価時に目標を達成するのに中間時点で必要な目標レベルに設定した。
10 3. 成果、目標の達成度 3-1. 成果 3-1-1. 全体成果(概要) 以下を実施し、各課題における基礎技術の開発に目処を得た。 (1)CMC損傷許容評価技術 損傷の発生、進展のメカニズムを検討して、弾性率の低下、永久ひずみの 増分、き裂密度を損傷パラメータとして選定した。 損傷による剛性低下を考慮した解析手法を検討・実施し、損傷の発生、進 展を予測可能な解析手法に目処得た。 (2)CMC高速加工技術 2種類のレーザーを選定し、レーザー援用加工の実験装置を構築した。 超鋼エンドミルを用い、耐熱性や耐摩耗性を考慮した加工条件や、刃先 修理方法に関するデータを取得した。 (3)CVIプロセス最適化 ① CVIによる反応条件の最適化 プロセス条件を変更できるCVI実験炉を設計、構築した。CVI反応実 験を行い、MTS原料ガスについて、温度・圧力・添加ガスが製膜速度に与 える影響を調べた。 ② CVIシミュレーション技術 必要な定数を仮定し、簡易条件での反応速度と原料ガスの流れを考慮した CVIシミュレーションを行い、実施可能な目処を得た。 (4)コーティング技術 高温曝露試験、熱サイクル試験結果によりアルミナ、シリカ、耐熱ガラス を用いた 3 種類の候補を選定した。 3-1-2. 個別要素技術成果(詳細) 3-1-2-1.CMC損傷許容評価技術 損傷パラメータ候補の選定 損傷の程度を表す損傷パラメータを選定するために、荷重の負荷・除荷を含 む静的引張試験を行い、損傷の蓄積と共に変化するパラメータを調査した。そ の結果、損傷パラメータ候補として、下式に示す弾性率の低下DEおよび永久ひ
11 ずみの増分Dεを選定した。 弾性率の低下 EU:荷重除荷時の弾性率、EQ:元の弾性率 永久ひずみの増分 εp:永久ひずみ、εm:最大ひずみ 図3-1-2-1-1に荷重の負荷・除荷を含む静的引張試験の結果を、図 3-1-2-1-2に負荷応力に対する上式のパラメータと、き裂密度の関係 を示す。損傷を直接評価するき裂密度と間接的に評価する上式のパラメータは それぞれ相関があり、それぞれが損傷の度合いを示す指標(損傷パラメータ)と なっていると考えられる。 図3-1-2-1-1 図3-1-2-1-2 静的試験結果 負荷応力に対する損傷パラメータ 設計ツールの開発 CMCの静的荷重負荷時の損傷による剛性の低下、疲労寿命中の損傷による 剛性の変化等の非線形挙動を考慮した解析手法の検討を行なった。 解析手法として、損傷による剛性変化を表す損傷係数Diを用いる手法を設定 した。図3-1-2-1-3にCMCの損傷を考慮した解析手法により応力集 中部での剛性低下の影響による応力の低下を再現した解析結果を示す。 (a)損傷なし (b) 1サイクル (c)1000サイクル 図3-1-2-1-3 応力集中部での剛性低下の影響による応力の低下 [個/mm] 荷重方向 荷重方向 荷重方向
12 3-1-2-2.CMC高速加工技術 レーザー援用加工実験装置の構築 CMC材のレーザー援用加工を行うにあたり、レーザー照射位置、照射形態、 出力などを詳細に検討するため、2種類のレーザーを導入した。 CMCを送り速度1mm/sで移動させながら、レーザー出力140Wとし てCMC表面にレーザー照射した結果、CMC表面から高さ1.5mmの盛り 上がりが発生した。盛り上がりの表面は低出力照射時と同様に白く変質してい た。表面の白い変質層の下側には緑色に変質した領域が存在していた。レーザ ーを照射した際、表面の空気と触れている部分は酸化作用が働き SiO2(シリカ) へ変質したが、直接空気と交わらない内部では酸化作用が起こらず、SiC(炭化 ケイ素)のまま存在したと考えられる。 レーザー照射位置との距離と温度との関係を調べた結果、レーザー照射部で は2000℃近くあった表面温度は、5mm離れると1000℃、10mm離 れると700℃となった。このことから、レーザー照射部から離れた位置でも 加熱領域が存在し、材料表面を高温に保つことが可能であることがわかった。 レーザー援用加工試験 レーザー援用加工の実験装置概略図を図3-1-2-2-1に示す。被削材は厚 さが3mmのCMCであり、直径6 mmの超硬エンドミルで材料表面を切り込み 0.1mmで切削した。また、レーザーは材料の送り方向に対してエンドミルの先 端から後方に設置し、CMC材上面の未切削面(切削部から5mm)に照射した。 すなわち、局所的に加熱されたCMC上面をエンドミルが切削することになる。 45 ° Dynamometer CMC Laser head X Y Z End mill 図3-1-2-2-1 レーザー援用加工実験概要 図3-1-2-2-2にレーザー援用による切削抵抗の変化を示す。□がレー ザー援用無しで切削したときの結果、□はレーザー援用したときの結果である。 体積除去量にほとんど違いが見られないのにも関わらず、レーザー援用加工を
13 行なうことで切削抵抗が60%程度小さくなった。レーザー援用加工の有無に より切削抵抗が変化した理由として、2点考えられる。1つは、レーザーによ る加熱でCMCが軟化したこと、もう1つはCMCを構成するSiCがSiO2へと変 質したことである。 また、レーザー援用の有無による工具摩耗の違いを比較し たところ、レーザー援用を行うことで工具摩耗の減尐が確認され、工具寿命を 伸ばすことが期待できる。 0 20 40 60 80 100 120 C u tt in g f o rce N
Ft(MAX) Ft(MIN) Fz(MAX) Fz(MIN) Removal vomume
Non-laser assist Laser assist 20 10 30 40 50 60 0 R e m o v a l v o lu m e m m 3 図3-1-2-2-2 レーザー援用 有無での切削抵抗の変化 3-1-2-3.CVIプロセス最適化 CVIによる反応条件の最適化 CVIによる製膜は、原料分子の分解、会合、微粒子生成を含む気相反応、 気相拡散、及び基板表面での吸着脱離、表面膜化反応、表面拡散を含む現象が 複雑に関与する。更に物質移動として流動、拡散、対流が関与するため、プロ セス中の現象を全て把握するのは非常に困難である。そこで、本研究では、原 料であるメチルトリクロロシラン(MTS)及び H2の混合ガスから生成する SiC 膜を対象とし、単純化した反応を検討することにより、特に製膜均一性及び副 生成物に関与する製膜現象のモデル化及び製膜種の推定を行った。 プロセス条件を変更可能として設計・構築したCVI実験炉を図3-1-2 -3-1に示す。構築した実験炉を用い、温度・圧力・添加ガスが製膜速度に 与える影響を調べた。図3-1-2-3-2に示すように、HCl を添加ガスに用 いると、蒸着速度と均質性の双方を向上できる条件があることが分かった。
14 図3-1-2-3-1 構築した SiC-CVI実験炉 図3-1-2-3-2 HCl 添加ガスによる蒸着速度向上(左)と均質性(右) CVIシミュレーション技術 CVIプロセスに含まれる化学反応は、気相における原料ガスの分解や SiC 前駆体の繊維表面における析出反応である。一方、物質移動としては、原料ガ ス流れや反応炉内フリースペースでの分子拡散、SiC 繊維織物内での細孔内拡散 などが含まれる。したがって、CVIによる含浸量を精度良く予測できるシミ ュレーション技術を開発するためには、CVIプロセスに含まれる化学反応お よび移動現象を十分理解するとともに、これらを適切にモデル化することが求 められる。まずは、解析に必要な定数を仮定して検討することで、以下に示す ような結果を得た。 ①メタンを原料とする炭素系複合材料の等温・等圧CVIシミュレーションを,
15 商用コードを用いて実施した。 ②気相および表面反応に関する経験的速度モデル、分子拡散、細孔内拡散を考 慮した移動現象モデル、プリフォーム細孔構造を表面積、代表細孔径、空隙率 の関数で表現する多孔質体モデルを連成するCVIの非定常シミュレーション 手法を確立した。 ③開発手法を SiC/SiC-CVIシミュレーションに適用し先行研究のトレース を完了した。 ④CVIシミュレーションに必要な定数(繊維プリフォーム表面でのマトリク ス形成や原料ガス分解などの速度定数)を明らかにし、定数を仮定した簡易条 件で、化学反応速度モデル(原料ガス分解及び表面析出反応)とガス流体モデ ル双方を考慮したCVIのシミュレーションが実施可能な目処を得ることがで きた。図3-1-2-3-3にCVIシミュレーションの結果を示す。原料ガ スの上流・下流や、織物中で含浸量にムラが出ることが表現できた。 図3-1-2-3-3 簡易条件でのCVIシミュレーションの結果 3-1-2-4.コーティング技術 コーティング候補の検討 修理用コーティングに求められる条件を表3-1-2-4-1に示す。 3Al2O3・2SiO2(ムライト)は SiC/SiC との熱膨張係数の差が1.0×10 -6と小さく、SiC/SiC との化学的適合性が良いことから、Al 2O3(アルミナ)、 SiO2系の材料をコーティング材料の候補として選定した。さらに同様の理由から 有望な耐熱ガラスも候補とした。 耐エロージョン性を付与する方法としては、積層構造の利用を検討した。Al2O3 はヤング率や硬さが高く耐摩耗性に優れるという特長を持ち、耐エロージョン 性も期待できることから、板状の Al2O3粉末を用いて積層構造を形成する方法を 試みた。 低コストで補修可能なコーティングとして、セラミックスゾルおよびゾルと セラミックス粉末の混合スラリーを塗布し焼成する方法を検討した。コーティ
16 ング原料として Al2O3ゾル、SiO2ゾル、フレーク状 Al2O3粉末、SiO2粉末、耐熱ガ ラスを用い、配合比率を変化させた混合体を基板上に塗布し、スクリーニング 試験を実施した。 表3-1-2-4-1 コーティングに求められる条件 ① ●耐環境性付与 ・ ・1100℃まで耐酸化性、耐水蒸気腐食性があること ・ ・耐エロージョン性があること ② ●基板との適合性 ・ ・熱膨張係数が SiC/SiC に近いこと ・ ・基板との化学的適合性があること ・ ・基板との接合性がよいこと ③ ●実用性 ・ ・使用する材料、プロセスが低コストであること ・ ・施工が容易であること ・ ・補修可能なこと スクリーニング試験結果 コーティング材を塗布し、乾燥させた後の状態の一例を図3-1-2-4- 1に示す。ゾルの量が相対的に多いと乾燥時に割れが生じたが、ゾル中の固形 分に対する粉末の質量比が1:1以上になると、割れが生じなくなった。これ らの結果から、乾燥中の割れは水分の蒸発による収縮のためによるものと考え られた。表3-1-2-4-2に乾燥後の割れの有無を調べた結果を示す。 製造時に割れを生じなかった候補について、高温曝露、熱サイクル試験によ り、スクリーニングを行った。図3-1-2-4-2に熱サイクル試験後のコ ーティング表面の外観を示す。タイプA,B,Cについては、写真に示すよう に熱サイクル試験後にも剥離が見られないものが見られた。本結果から、コー ティング材料として、タイプA,B,Cが有望な候補材料と見なすことができ る。今後組成、塗布条件、焼結条件の最適化を図る。
17
(a)
(b)
(a)タイプE(次項参照) (b) Al2O3 と SiO2 の比が1:1で、ゾルのみで作製したコーティング 図3-1-2-4-1 乾燥した後のコーティングの外観 表3-1-2-4-2 塗布し乾燥した後のコーティングの表面割れの有無 種類 状態 ゾル50%以 下 タイプA(Al2O3, SiO2 等量) ○ タイプB(SiO2 リッチ) ○ タイプC(耐熱ガラス入り) ○ タイプD(Al2O3 リッチ) ○ タイプE(Al2O3, SiO2 等量ゾル,粉 末等量) ○ ゾル50%以 上 タイプF(Al2O3 ゾルリッチ) × タイプG(Al2O3 リッチ) × タイプH(Al2O3, SiO2 等量) ×18 図3-1-2-4-2 100回熱サイクル試験を行ったコーティングの外観 焼成温度 タイプA タイプB タイプC
19 3-1-3. 特許出願状況等 表3-1-3-1に本研究開発での発表・特許等件数を、表3-1-3-2 に発表および特許リストの一覧をそれぞれ示す。 表3-1-3-1 発表・特許等件数 要素技術 特許等件数(出願を含む) 発表/投稿 損傷許容評価技術 0件 発表1件 高速加工技術 0件 発表1件 CVIプロセス最 適化 1件 発表4件 コーティング技術 0件 0件 計 1件 発表6件 表3-1-3-2 発表、特許リスト 題目・メディア等 時期 発表 精密工学会 2012 春季大会「航空エンジン用複合材料のレーザ 援用加工に関する研究」 H24.3 発表 化学工学会第 44 回秋季大会 SiC-CVD プロセスへの HCl ガ ス添加効果 H24.9 発表 化学工学会第 44 回秋季大会 SiC-CVD プロセスにおける気 相反応計算 H24.9 発表 化学工学会第 44 回秋季大会 SiC-CVD プロセス反応機構解 析のための熱分解気相種測定 H24.9 発表 第 37 回複合材料シンポジウム 『直交三次元織物 SiC/SiC 複合材料の微視的損傷メカニズムの実験的評価』 H24.10 発表 ECS PRiME 2012 MULTISCALE ANALYSIS AND GAS PHASE ANALYSIS
OF SIC-CVD PROCESS
H24.10 特許 出願 NO. 2012-181016 耐熱複合材料の製造方法及び製造装
置
20 3-2. 目標の達成度 表3-2-1に第2章で設定した個別要素技術の達成度を示す。各要素技術 について順調に中間目標を達成しており、事業終了時の最終目標が達成できる 見込みである。これより事業終了時の全体目標も達成できる見込みである。 表3-2-1 目標に対する成果・達成度の一覧表 要素技術 目標・指標 成果(中間) 達成度 (中間) (1)CMC 損傷許容 評価技術 CMCの損傷パラメータを選定して、 損傷や寿命との関係を把握する。設計 ツールを開発する。また、その実証実 験を行う。運用時の検査基準を決める 手法も設定する。 [中間] 損傷パラメータ候補を選定する。損傷 の発生、進展を予測可能な解析手法の 適用に目処を得る。 ・弾性率の低下、永久ひずみ の増分、き裂密度を損傷パラ メータとして選定した。 ・損傷による剛性低下を考慮 した解析手法を検討・実施し、 損傷の発生、進展を予測可能 な解析手法に目処得た。 達成 (2)CMC 高速加工 技術 CMC を高温にした領域を加工する 技術を確立し、従来に比べて5倍以上 の向上を目指す。また、従来の研削加 工と同程度の加工精度を維持する。 [中間] レーザー援用加工の実験装置を構築 する。工具の検討、加工条件選定に必 要な基礎データの取得を行う。 ・2 種類のレーザーを選定し、 レーザー援用加工の実験装置 を構築した。 ・超鋼エンドミルを用い、耐 熱性や耐摩耗性を考慮した加 工条件や、刃先修理方法に関 するデータを取得した。 達成 (3)CVI プロセス 最適化 a) CVIによる反応条件の最適化 CVI の含浸効率を従来比で50% 以上改善する。また、副生成物を半減 する方法を確立する。 b) CVIシミュレーション技術開発 CVI によるマトリクス形成量を予測 でき、工業的なサイズのCVI反応器 設計を可能とするシミュレーション 手法を確立する。 [中間] a)CVI実験炉を構築し、MTS ガス の反応実験を行う。 b)CVI シミュレーションが実施可 能な目処を得る。 a)プロセス条件を変更でき る CVI 実験炉を設計、構築 した。CVI反応実験を行い、 MTS 原料ガスについて、温 度・圧力・添加ガスが製膜速 度に与える影響を調べた。 b)必要な定数を仮定し、簡 易条件での反応速度と原料ガ スの流れを考慮した CVI シ ミュレーションを行い、実施 可能な目処を得た。 達成 (4) コ ー テ ィ ン グ 技 術 CMCの損傷に対し、修理可能なコー ティングを確立する。また、課題とな るサンドエロージョンに対し、加速評 価の手法を提案するとともに、熱サイ クル、環境曝露評価方法を提案する。 [中間] コーティングを 3 種類程度に絞る。 高温曝露試験、熱サイクル試 験結果によりアルミナ、シリ カ、耐熱ガラスを用いた 3 種 類の候補を選定した。 達成
21 4. 事業化、波及効果について 4-1. 事業化の見通し 本研究開発にて、CMCの事業化に向けて残された設計・製造・修理の主要 な課題は克朋されることから、航空エンジンへのCMC適用に向けての大きな リスクは無くなる。今後、部品設計・解析・製造開発を並行して進め、材料試 験規格の設定、材料データベース取得、実部品設計・製造、エンジン耐久試験 等を実施し、実機適用の段階に移行する。(図4-1-1参照) 得られた成果の利用主体は、今後開発される各種の航空機用エンジンを想定 している。また、事業化に至るまでの期間として、材料試験規格化・材料デー タベースの取得を3年以内に行うことを想定している。 さらに、事業化を確実にするためには、現在の試作レベルの製造量から量産 規模の製造量に飛躍的に拡大できる見通しが必要不可欠であり、量産時の製造 プロセス条件、速度を実証することが重要である。本研究開発で設定した製造 プロセス条件、速度を実証する実証設備を導入する計画であり、実機適用を確 実にする。 図4-1-1 事業化(実用化)のシナリオ
22 4-2. 波及効果 (1)その他の産業への適用 航空機産業は、極めて先進的な技術が最初に投入される高付加価値産業であ るとともに、関連する技術の裾野が極めて広く、多方面の産業分野に波及可能 である。本事業も例外ではなく広い分野で新技術を開発しており、それらの技 術は輸送機器製造業、エネルギー産業、素材産業等に波及効果が期待できる。 航空産業では、ボーイング787などの炭素繊維複合材の利用拡大において、 日本の航空機メーカの競争力強化に貢献しており、現在自動車業界等へ展開さ れつつある。 同様に複合材としてCMCがそれに続く日本競争力強化に繋がることが期待 される。また、図4-2-1に示すように、技術波及が可能な輸送(自動車、 鉄道、ロケット等)、エネルギー機器(ガスタービン、工業炉等)の分野におい て、耐熱性の高いCMCを活用することによる日本の競争力強化が見込まれる。 図4-2-1 波及効果が見込める製品例 軽量高性能ブレーキディスク (自動車、航空機、鉄道;SGL H.P.) 耐熱外壁 (再突入機;JAXA H.P.) スラスタノズル (衛星・探査機)
23 5.研究開発マネジメント・体制・資金・費用対効果等 5-1. 研究開発計画 第3、4章で述べた個別要素技術について、5年間に渡り図5-1-1に示 す計画で開発を進めている。以下に概略を示す。 図5-1-1 研究開発計画 (1)CMC損傷許容評価技術 これまでに試験片による疲労試験等により、損傷の発生、進展のメカニズム を検討し、適切な損傷パラメータを3つ選定した。また、損傷を考慮可能な解 析ツールに目処を得た。今後は以下を行う。 ・選定した損傷パラメータにあった非破壊検査手法を選択し、精度を検証する。 ・部品形状を模擬した要素試験や部品試験により、選定した損傷パラメータ の検証を行う。 ・複雑形状を有する実部品の部品試験を行い、設計ツールの合わせ込みを行う。 ・開発した設計ツールを用いてエンジン環境下での解析を行い、ツールを 検証する。 (2) CMC高速加工技術 これまでにレーザー援用加工装置を構築し、加工実験により切削抵抗を大幅 に低減できることを確認した。今後は以下を行う。 基礎技術に目処 技術の応用・適用を可能
24 ・適切な加熱温度と切削抵抗の関係を求める。また、工具寿命や工具に施した 種々のコーティングの効果について調べる。 ・CMC加工後の残存強度、表面粗さ、加工精度などの特性を調べる。 ・加工条件の最適化を行い、模擬部品において加工性の評価を行う。 (3)CVIプロセス最適化 a) CVIによる反応条件の最適化 これまでにCVI実験炉を構築して反応実験を行い、MTS原料ガスについ て、温度・圧力・添加ガス(HCl)が製膜速度に与える影響を調べた。今後以下 を行う。 ・異なる原料ガス、異なる添加ガスの効果を調べるために反応実験を行う。 また、反応条件の最適化を行う。 ・副生成物処理実験を行い、副生成物量を半減する方法を確立します。 b) CVIシミュレーション技術開発 これまでに簡易条件でのCVIシミュレーションを行い、実施可能な目処を 得た。今後以下を行う。 ・織物構造や部品形状を考慮した詳細なシミュレーションを行う。 ・a)で行ったCVI反応実験による結果と比較を行い、シミュレーションの 精度を向上する。 (4) コーティング技術 これまでに 3 種類のコーティングの候補を選定した。今後以下を行う。 ・安価なコストで実施可能なコーティングの施工方法を開発する。 ・サンドエロージョンに対し試験装置を整備し、温度や砂の衝突角度等の違い によるエロージョン量を把握するため、CMCの平板試験片を用いた基礎試 験を行う。 ・エロージョン量を予測可能なシミュレーションモデルを構築する。選定した コーティングのエロージョン量が許容範囲であることをシミュレーションで 確認する。 5-2. 研究開発実施者の実施体制・運営 図5-2-1に実施体制を示す。本研究開発は、公募による選定審査手続き を経て、株式会社IHIが経済産業省からの委託を受けて実施している。IH Iは航空機用エンジンの国内最大手でありCMC開発において実績があるた
25 め、研究開発全体を統括・管理し、CMC素材の提供と評価の仕様・条件提示 等を行った。また、各課題の解決にあたっては、以下に示す高度な知見を有す る5つの大学(東京大学、東北大学、金沢大学、九州大学、東京理科大学)、 および1つの研究機関(宇宙航空研究開発機構)との共同研究を行った。各機 関の役割を表5-2-1に示す。 なお、研究開発の実施、運営に当たっては、研究開発を統括するためのプロ ジェクトリーダー(株式会社IHI航空宇宙事業本部技術開発センターエンジ ン技術部部長 今成邦之)を設置した。 図5-2-1 研究開発実施体制 表5-2-1 各機関の役割等一覧表 名称 研究等実施場所 業務範囲 研究実績 株式会社IHI 東京都昭島市拝島町3 975-18 ・CMCの設計手法、 製造性、評価手法検討 ・CMCの航空機エン ジン部品への適用性検 討 ・HYPR、ESPR、小型エコエンジン等の数 多くの先進的開発エンジンのタービン設計と技 術実証した実績を有する ・AMG、HYPR、ESPR等のプロジェク トでCMC材料の開発と部品を試作・評価した 豊富な実績を有する 国立大学法人 東京大学先端科学技術 研究センター 香川豊教授 東京都目黒区駒場4- 6-1 ・CMC損傷許容評価 技術の開発において、 材料評価技術の検討 ・CMC材料技術や信頼性確保技術について、 国際的に高く評価されている。目覚しい成果を 上げており、国際的評価も高い。CMC特有の 性質評価とCMCの非破壊検査技術に関して豊 富な実績を有する。 経済産業省 (株)IHI 東京大学 香川豊教授 東京大学 武田展雄教授 東京大学 霜垣幸浩教授 九州大学 則永行庸准教授 金沢大学 上田隆司教授 東北大学 岡部朋永准教授 東京理科大学 山本誠教授 宇宙航空 研究開発 機構 東京大学 垣澤英樹准教授 ①損傷許容評価 (材料評価) ①損傷許容評価(部品評価) (設計ツール開発)①損傷許容評価 ②高速加工 ③CVIプロセス最適化 (反応最適化) ③CVIプロセス最適化 (シミュレーション) ④コーティング (材料開発) ④コーティング (エロージョン シミュレーション) ④コーティング (エロージョン試験) 共通 ・研究取りまとめ ・CMC素材製造・提供 ①損傷許容評価 ・設計ツール評価 ③CVIプロセス最適化 ・反応最適化実験 委託 共同研究 経済産業省 (株)IHI 東京大学 香川豊教授 東京大学 武田展雄教授 東京大学 霜垣幸浩教授 九州大学 則永行庸准教授 金沢大学 上田隆司教授 東北大学 岡部朋永准教授 東京理科大学 山本誠教授 宇宙航空 研究開発 機構 東京大学 垣澤英樹准教授 ①損傷許容評価 (材料評価) ①損傷許容評価(部品評価) (設計ツール開発)①損傷許容評価 ②高速加工 ③CVIプロセス最適化 (反応最適化) ③CVIプロセス最適化 (シミュレーション) ④コーティング (材料開発) ④コーティング (エロージョン シミュレーション) ④コーティング (エロージョン試験) 共通 ・研究取りまとめ ・CMC素材製造・提供 ①損傷許容評価 ・設計ツール評価 ③CVIプロセス最適化 ・反応最適化実験 委託 共同研究
26 国立大学法人 東京大学大学院新領域 創成科学研究科 武田展雄教授 千葉県柏市柏の葉5- 1-5 ・CMC損傷許容評価 技術の開発において、 部品評価技術の検討 ・複合材料の材料科学と材料力学とを融合した 新領域を開拓し、当該分野で高い評価を受けて いる。 国立大学法人 東北大学 岡部朊永准教授 宮城県仙台市青葉区荒 巻字青葉6-6-01 ・CMC損傷許容評価 技術の開発において、 部品設計ツールの整備 ・繊維強化複合材料の変形・破壊・損傷に関す る力学モデリングを数値・理論解析および実験 の両面より行い、当該分野で高い評価を受けて いる。 国立大学法人 金沢大学 上田隆司教授 金沢市角間町 ・CMC高速加工技術 の開発 ・レーザ加工と機械加工を組み合わせたハイブ リッド加工における高い能力と実績を有する。 国立大学法人 東京大学大学院工学系 研究科 霜垣幸浩教授 東 京 都 文 京 区 本 郷 7-3-1 ・CVIプロセス最適 化において、反応条件 の最適化 ・CVDプロセスにおける主要な反応経路を同 定し、その実効的な反応速度定数を定量的に評 価する手法を構築しており、短期間でのCV D・CVIプロセスの最適条件設計が可能であ る。 国立大学法人 九州大学先導物質化学 研究所 則永行庸准教授 福岡県春日市春日公園 6-1 ・CVIプロセス最適 化において、シミュレ ーション手法の検討 ・素反応から構成される汎用性の高い気相反応 速度モデリングやCVIによる複合材料製造過 程の数値シミュレーションについての知見を有 する。 国立大学法人 東京大学先端科学技術 研究センター 垣澤英樹准教授 東京都目黒区駒場4- 6-1 ・コーティング技術の 開発において、材料お よびプロセス開発 ・耐環境コーティング材料技術に関しての知見 を持ち、部材に必要な環境に即したコーティン グ材料を開発できる。プロセス技術に関しても 実績を有する。 学校法人 東京理科大学 山本誠教授 東京都千代田区九段北 1-14-6 ・コーティング技術の 開発において、エロー ジョンシミュレーショ ン手法の検討 ・サンドエロージョンに関するモデル化および 数値シミュレーションについて、多くの研究成 果を上げており、国際的評価も高い。 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 研究開発本部 東京都調布市深大寺東 町7-44-1 東 京 都 三 鷹 市 大 沢 6-13-1 ・コーティング技術の 開発において、サンド エ ロ ー ジ ョ ン 試 験 手 法、および各種評価手 法の検討と試験実施 ・複合材の基礎データ取得において高精度の計 測が可能な設備と技術的知見を有する。また、 環境曝露試験、熱サイクル試験などを保有する。 ・サンドエロージョン試験への対応が可能な、 高温度バーナー加熱試験装置を保有する。
27 5-3. 資金配分 表5-3-1に年度毎の各項目における予算額を示す。平成23年度は、設 備の導入が必要となるCMC高速加工技術とCVI最適化が、平成24年度は 引き続き設備の増強が必要なCVI最適化がそれぞれ厚く資金配分されている。 また、共通およびその他の中で、CMC試験片製造費や株式会社IHI分の予 算を示している。 表5-3-1 資金年度配分(政府予算額) (単位:百万円) 年度 平成 23 24 25~27 合計 CMC 損傷許容評価技術 16 14 30 CMC 高速加工技術 16 5 21 CVIプロセス最適化 27 26 53 コーティング技術 2 12 14 共通およびその他 49 63 112 合計 110 130 240 5-4. 費用対効果 本研究開発によって得られる技術は民間用、防衛用を問わず航空エンジンに 適用できる基盤技術であり、深刻化する資源の枯渇、地球温暖化防止などの面 から燃料消費を抑えた次世代の高性能エンジンでの実用化が期待される。本研 究成果によりタービン静翼、排気ノズル等の航空機用エンジン部品(重量が全 体の5%相当)への適用が可能となる。各部品で30%の軽量化が見込まれ、 エンジン全体では約1.5%の軽量化となる。また、金属部品に比べ耐熱温度を 200℃上昇させることにより冷却空気を約30%低減できることから、エン ジンの熱効率向上による燃費改善は約5%と見込まれる。さらに冷却空気の削 減は、その流路面積に相当する分のエンジンのコンパクト化につながり、エン ジン重量を約3%低減する効果が見込まれる。CMC化による軽量化分と合わ せ約4.5%の重量低減となり、これは巡航時間が短く軽量化の効果が大きい小 型機で約1.3%、中大型機でも約0.2%の燃費改善に換算できる。熱効率向 上と軽量化の燃費改善効果を合わせると、小型機で約6.3%、中大型機で約5. 2%となり、CMCを適用することにより5%以上燃費を改善する省エネ効果 が可能と期待される。(図5-4-1参照)
28 図5-4-1 CMC材料適用による航空エンジンの高性能化 日本のエアラインの年間燃料使用量は2030年で730万kl程度であり、 本研究成果等により6%燃費が向上すると、2030年には年間10万kl程 度の燃料使用量削減に繋がる。この値は年間65億円程度の省エネ経済効果と なり、研究開発費の総額と省エネ経済効果から算出される費用対効果について も2%程度に抑えることができ、十分に効果があるといえる。 5-5. 変化への対応 特に大きな変化はなし。 (*1)CMC適用部位 燃焼器ライナ、高圧タービン静翼、高圧タービンシュラウド、低圧タービン静翼、排気ノズル これらの部品が、エンジン全体重量に占める割合は、約5% CMC適用 冷却空気量削減(TITは維持) CMC化による部品の軽量化(*1) 熱効率向上 エンジンの小型軽量化 タービン入口温度(TIT)の上昇 NOxの上昇 燃費改善 旅客機用 として不適 壁温200℃ 上昇可 比重1/4