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不規則な外力の下での倒立単振子の階層的適応ファ ジィ制御

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(1)

不規則な外力の下での倒立単振子の階層的適応ファ ジィ制御

著者 孫 悦, 西野 順二, 小高 知宏, 小倉 久和

雑誌名 福井大学工学部研究報告

巻 46

号 2

ページ 301‑311

発行年 1998‑09

URL http://hdl.handle.net/10098/3416

(2)

第46巻 第2号 1998年9月

不規則な外力の下での倒立単振子の階層的適応ファジィ制御

孫 悦 * 西野順二** 小高知宏** 小倉久和**

H i e r a r c h i c a l  F u z z y  C o n t r o l  f o r  I n v e r t e d  S i n g l e  Pendulum  i n  Random D i s t u r b a n c e  

Yue Sun

, 

J u n j i  NISHINO

, 

T o m o h i r o  ODAKA a n d   H i s a k a z u  OGURA  ( R e c e i v e d  A u g .  3 1

, 

1 9 9 8 )  

I n  t h i s  p a p e r

, 

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p o s i t i o n   c o n t r o l

, 

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e n c e . The pendulum i s   c o n t r o l  l e d  t o   become s t a b l e

, 

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f o r c e .

Key JJ匂ITds: 

H i e r a r c h i c a l  F u z z y  Con

仕'01,

l n v e r t e d  P e n d u l u m

, 

E x t r a  F o r c e  l n f e r e n c e  

1  はじめに

301 

我々は非線形不安定系についてファジイ制御の可能性と有効性を検討している

[ 1 ] , [ 2 ]

。本研究では自 走式倒立単振子を制御対象として、不規則な外力の下で階層的なファジイ制御を行う

[ 3 ] μ l

。本研究の 目標は、有効な制御知識を獲得することと、制御対象の置かれた環境を考慮して、人が行うように柔軟 に適応する制御方式を検討することである[5]0

これまでの研究で、外力が既知の場合、倒立姿勢制御では単純なファジイ制御でも有効な結果を得る ことを示した

[ 6 ]

。本研究では未知の外力が存在する場合に階層的なファジイ制御を用い、各々の制御に ついて、いくつのルール群を構成して、ファジイ制御を行なう。本研究における階層的なコントローラ

・大学院情報工学専攻

"工学部情報工学科

(3)

302 

ではまず倒立振子が倒れないように制御するとともに、倒立振子が置かれている環境を認識し、倒立振 子の状態を評価して、対応する推論によりファジイ制御を行なう。

外力の存在やその値が未知の場合、コントローラは制御対象の挙動から、振子に対する外力を推論し なければならない。特に不規則な外力に対しては、外力が変化する時刻を検出するとともにその大きさ を動的に推論しなければならない。またこのとき制御可能な外力の変化範囲をあらかじめ検討する必要 がある。そして、不規則な外力が存在する場合には、階層的なコントローラは時間の経過とともにシス テムの状態に追随して適応的に制御ルールを切り替えて階層的なファジィ制御を試みる。

今回の実験は、コンビュータシミュレーションで行なった。制御対象は水平線上を運動する自走式倒 立単振子である。不規則な外力が存在しでも振子が安定するよう振子の目標倒立角度をファジィ推論し、

ファジィ制御を行う。不規則な外力変化に適応するために階層的なファジィ制御知識を構成し、階層的 なファジィ制御システムのシミュレーションを行った。結果について報告する。

2  階層的適応制御システムの構成

本章では階層的適応制御システムについて説明する。本研究で提案する階層的適応ファジィ制御シス テムは機構が簡潔であり、各々の制御ルールを独立に扱うことができる。新しい制御ルールを追加する 場合にも既存の制御ルールを変更する必要がない。このために拡張性が高い。これは従来の制御手法に はない特徴である。

2.1  倒 立 振 子 の 階 層 的 制 御 シ ミ ュ レ ー タ の 構 成

本節では実際の自走式倒立振子を念頭に置いた階層的制御シミュレータについて説明するo

2.1.1 白走式倒立振子シミュレータ

本研究で用いる制御対象は自走式倒立振子である。振子は自由に回転できる軸で台車とつながってお り、台車は水平線上を往復運動することができる。振子は台車が運動する直線を含む鉛直面で回転する。

振子の傾き角度及び台車の位置などはセンサーで検出することができる。自走式倒立振子のモデルを図 lに示す。

・・ー・ーu ・圃圃・ー

図1:自走式倒立振子

モデル化した振子では振子の重心が振子の頂点にあり、台車と床の間及び、台車と振子の接点に摩擦 はないものとしている。台車が動ける範囲はある直線方向のみで、移動量には制限はない。このモデル の運動方程式は以下のようになる。

五(設)一気= f.[ 

ω

( 0 )   ( 1 )  

(4)

五 ( 器) ‑ Z = t t ( 2 )  

=iml202

m

lB土

o c o s ( O ) + 

~(m

+  M)X02  + 

~m [2 02

‑ m g l c o s ( O )  

ここで

振子の長さ

外力

T  質点の運動エネルギー V  ポテンシャルエネルギー L=T‑V  ラグランジュ関数

自走式倒立振子の特徴は、制御環境に制限が少なく、各種各様な不確定要素が存在することにある。

ここでは不確定要素として不規則外力を扱う。本研究では未知の外力(例えば風)に対して、この外力 を推論し、階層的なファジィ制御を行なう。以下では、振子が外力の影響を受け、かつ台車の走行距離 を制限する場合について表lのパラメーターを用いて、シミュレーションを行った。

表 1:パラメーター表

パラメーター名 パラメーター値

' 7

メーター名 パラメーター値 振子の長さ 1.5m  振子の重量 0.04kg  台車の重量 1.0kg  台車の最大加速度 3.0m/s2  振子の制御最大の推論角度 10.0度 基本制御時間 0.05秒x20 振子の制御最大の推論角速度 40.0度/s

2.1.2 階層的ファジィ制御

階 層 的 制 御 シ ス テ ム

'  上 位 制 御 】

U, s~ v,9,ω, 

│ 外 力 推 論

H

外 力 変 化 検 出

H

制 御 修 正

│ 

制 御

l

選 択 基 本 制 御

│ 倒 立 安 努 制 御

1 1

位 置 制 御

1 1

速 度 制 御 │ 一-~・一一一ーー一一一ーーー一一ーーーー一一ー一一ーーー一ー一ーーーー"

制 御

i ん象

│ [ 二 二 コ i

図2:システム構成

本研究では主に不規則な未知の外力に対して、振子を安定させる時、操作量が零になることを制御目 標として、外力が変化する時刻を検出するとともに、外力を推論することを検討している。構成した階 層的適応ファジィ制御システムを図

2

に示す。これは基本制御と上位制御からなる二階層の制御システ ムである。

(5)

304 

基本制御 基本制御は振子姿勢制御、速度制御と位置制御から構成する。基本制御は制御対象からの観 測量、つまり振子の角度(0)、角速度

( ω )

、台車の速度 (v)、位置(8)を受け取って、基本的な制御を行

う。各制御は対応するパラメータに対して制御目標を満たすように単純な制御を担当する。

上位制御 上位制御は主にシステムの状況を評価し、自走式倒立振子の置かれる環境を認識する。本研 究では不規則な外力を検出し、外力と釣り会う目標角度を推論する。この結果をもとにいろいろな状態 に適応する制御を行うことができるように全体的な制御の方針を決める。

2.2  基本的なファジィ制御ルールの構成と推論

一般にファジイルールは複数個のif‑then型ルールによって並列的に表現される.本研究ではファジイ ルールを単純化して,三つのファジィ集合を使用した。様々な観測量と制御量は負(N),零(Z),正(P) のファジイ集合で表現されるo全てのパラメーターに対して、 N,Z,Pのそれぞれのファジィ集合は、ー 1 から

+ 1

までに正規化して、制御を行なう。

2.2.1  倒立姿勢制御及びルール

倒立姿勢制御は振子を安定な状態にさせるための基本的な制御である。振子が倒れないように振子の 傾き角度(0)と角速度

( ω )

により,振子を制御する。それをもとに振子の傾きと同じ方向へ与える操作 量を推論する。制御ルールは経験から得られた三つのラベルから構成した。このルールを表2に示す。

振子の角度、角速度と台車に与える力のメンバーシップ関数を図3に示す。

表2:倒立姿勢制御ルール

づ ミ ミ

‑1 +1 

図3:メンバーシップ関数

2.2.2  速度制御友ぴルール

速度制御とは目標速度になるように台車の速度を制御することである。台車を動かしたい方向に故意 に振子を倒立させて、この方向に加速度を獲得して、限定する速度範囲の中で速度制御を行う。速度制 御のルールとメンバーシップ関数を表3と図4に示す。

2.2.3  位置制御及びルール

倒立振子を制御する過程において、外力が存在したり、振子の角度の初期値などが零でないため、振 子が安定した時の台車の位置と始点位置との差が大きくなる場合がある。できるだけ小さい位置範囲の 中で倒立振子を制御するために、位置制御が必要である。位置制御は台車の位置と目標位置の差により、

目標速度の値を推論する。この差が大きい時は非ファジィ制御を利用し、小さい時はファジィ制御を用 いる。台車の位置が目標位置になると、推論する目標速度の値は零になる。非ファジィ制御を行う場合 には、台車の位置と目標位置の差がある区間にある時、対応する速度を目標速度として台車にあたえる。

この目標速度を獲得するために、必要な速度制御を行なうことがある。本研究ではいくつの位置区間を

(6)

│ v   I 

I  z 

1 9 1   I 

+1 

図4:メンバーシップ関数

設定して、位置制御のルールを構成した。非ファジイルールを表4に示す。ファジイルールとメンバー シップ関数を表

5

と図

5

に示す。図

5

に示したのは、縦軸が目標速度で、横軸が台車の位置と目標位置 の差である。即ち、台車の位置と目標位置の差により、対応する目標速度を推論することで位置制御を 行なう。

4 :

非ファジイルール表

IF  5 m < =  ISI < 1 0 m   T H E N   IVOI=2ITl 

IF  1 0 m < =  ISI < 2 5 m   T H E N   IVOI=4m  IF  2 5 m < =  ISI < 5 0 m   T H E N   IVOI=6ITl 

IF  5 0ITl<= ISI <100ITl  T H E N   IVOI=8ITl 

IF  ISI > = 1 0 0 m   T H E N   IVOI = 1 0ITl 

速度vO

5 :

位置制御ファジイルール表

‑1  0 

図5:メンバーシップ関数

2 . 3  

不 規 則 な 外 力 に 対 す る 階 層 的 制 御 シ ス テ ム

適応的な制御を行うために、図2に示したように二つの階層のファジイ制御システムを構成した。 2.

2

で述べたことを基本制御とし、上位制御では制御評価、外力検出及び外力推論を行う。有効に制御す るために振子の状態、台車の速度と位置及び外力推論の結果に対する評価を行う。評価の結果により対 応するルールを組み合わせて、適応的な制御を行う。

(7)

306 

未知の外力に対して、いろいろな予備実験を行った。倒立姿勢制御のみを行う制御システムを用いて 外力以外の初期値を共通にして行った予備実験の結果を図6と図7に示す。時間の経過とともに、外力 がない時とある時では、振子の角度と操作量が異なってくる。外力がある場合には、振子安定時に操作 量が零でなく、振子の角度も目標角度(最初は零である)からずれている。

" 秒

図6:外力がない場合 図7:外力がある場合

外力と釣り合う目標角度を求めるためには、振子の角度と目標角度の差と台車に与える力により、外 力推論を行わなければならない。外力推論は外力が存在する場合には、振子が安定する時にも、操作量 がOでなく、かつ振子の角度と目標角度の差も存在する。このような場合に、外力推論を始める。外力 推論の結果から外力と釣り合う振子の目標角度を求めることができる。求めた目標角度には誤差がある のでこの目標角度を用いてもう一回振子を安定させ、さらにもう一回外力を推論する。倒立姿勢制御の 時と同様な考え方で、単純なルールにより外力を推論するためのルール群を構成した。外力推論のルー ルとメンバーシップ関数を表6と図8に示す。実際の目標角度になるように、このルールを用いて、外 力推論を繰り返し行うo また、推論の時間を短縮するために、一回目の外力推論は振子の角度によって 非ファジィ推論を行うo

表6:外力推論のルール

ト ホ

‑1  +1 

図8:メンバーシップ関数

今回は実際の自走式倒立振子に近づけるために不規則な外力が存在する場合を考える。不規則な外力 の特徴は外力の変化の時刻、変化の幅や、振子に作用する方向も分からないことである。外力が変化す る時、この変化を検出することも必要である。このためより速く推論することが要求される。図9に示 すように、外力の変化とともに振子の状態は急激に変化する。このため、振子の状態を評価すれば、こ の変化を検出できることが分かるo

不規則な外力に対するシステムの制御時間状態図を図10に示す。この図にあるように、まず倒立姿 勢制御を行い、状態評価に基づいて振子を一時安定させた後に外力推論を開始する。次に速度制御又は 位置制御を行う。振子を倒立させるために、制御過程の中で倒立姿勢制御は常に行なわなければならな い。そのほかに、上位制御として、外力の推論と様々な評価を行なう。外力推論はある一定の時間間隔 ごとに行う。この時間間隔は振子を安定させるまでに基本制御を行う時間であるo外力推論を行うこと を何回か繰り返して,ある外力と釣り会う目標角度を求める。この目標角度が求まれば、外力推論が終

(8)

タ句~(~)

,司五車居・~(旦11:/〆・〉唱。

調H. ( N )

2 主

‑ ‑ ‑ l

14・ ・ ・

・ ・ ! . . . . . . . . . .    

20(相 斗

図9:外力変化と振子状態

了する。もし、外力推論しながら、速度制御あるいは位置制御を行うと、振子が不安定になることがあ る。また外力推論結果の正確性を損なうことがある。だから、外力推論が終わってから、速度制御と位 置制御を行なうようにする必要がある。

外 力 推 論

I I 

一 一

位 置 制 御 或 吋 速 度 制 御

i /  

E盟国圃盟国圃圃圃圃圃園田盟国園田画面画画面E軍 盟 国 置 圏 直

下 ¥ !

¥ ¥ 倒 立 姿 勢 制 御

τj Tn To  Ti 

1 0 :

制御時間状態図

ところが、位置制御と速度制御は目標の異なる制御である。位置制御では、ある位置に台車を止めて 台車の速度が零になるように制御を行う。これに対して速度制御の目的は、ある一定の速度になるよう に台車を制御することである。だから、位置制御と速度制御はどちらか一つを選ばなけらばならない。

今回は実験により、制御を切替える時間を設定し、階層的な制御により両者を切替える。

表7:使用記号表

使用記号 記号合意 使用記号 記号合意

振子の傾き角度 w  振子の角速度

s  台車の走行距離 台車の速度

台車に与える力 d.()  振子の角度と目標角度の差 ()1  外力を推論する目標角度 ()2  位置制御の目標角度

実際に用いる目標角度 不安定な外力

以上に述べたことについて、不規則な外力における外力変化を検出し、この外力を推論することが可 能であることが確認できた。そして、有効に制御するために全体のパラメーターに注目して、階層的な 制御を行う。本論文の中で使用する記号は表7のとおりであるo

(9)

3 0 8  

3  階層的制御シミュレーション実験

倒立姿勢制御モデルを構成したシミュレータ上で実験を行った。振子に対して、外力も考慮、に入れた 階層的な制御シミュレーションシステムを構成した。また、倒立姿勢制御と位置制御、速度制御を組み 合せて、位置と速度制御モデルを構成した。今回は外力がある場合に、各パラメーターに対して、制御 できる範囲、いろいろな初期値を表

8

のように設定して、実験を行った。

表8:初期値及び設定範囲表

設定項目 初期値 設定範囲

振子の角度(度) 任意

‑15

" ,

+15(

外力関係がある) 振子の角速度(度/s) 

0.00  ‑35

" ,

+35 

台車の速度(m/ s) 

0.00 

rJ

台車の位置(m) 任 意 rJ

外力

( N e w t o n )

任意

‑0.08

" ,

+0.08 

3 . 1  

外 力 の 推 定

前述したファジィ推論を用いて、一定の大きさの外力が存在する場合の実験を行なった。制御過程を 明確に観察するために、基本制御時間を4秒とした。振子の角速度の有無から、振子が安定したかどう かが分かる。図

1 1 (

左)に示すものは

O . 0 1 ( N e w t o n )

の外力に対しての実験結果で、図

1 1 (

右)に示すもの

角 度t度}

角速度(度/酎g

/一一

m秒ー。

外力t=0.01時

1 1 :

外力推論実験結果

/""一一一

橿子町角度

外力f=O.08

四 秒

0 . 0 8 ( N e w t o n )

の外力に対しての実験結果である。

2 . 3

で述べたように、外力推論することを何回か繰 り返して、操作量がOになる様子を図

1 1

に示す。いろいろな実験により、振子の角度は外力と釣り合う 目標角度の近くに収束しており有効な制御が行なわれていることが分かつた。

次に以上の結果に基づいて、不規則な外力に対して釣り合う目標角度推論について実験した。外力が 変化する時、上位制御における制御評価部が外力変化を検出し、新たに外力を推論するo推論結果を図

1 2

に示す。二つの線が図

12

にある。上の線は実際の外力で、下の線は推論した外力であるo推論した 外力と実際の外力を比較すると、良好な結果をしていることが分かる。

3 . 2  

外 力 の 推 定 を 基 に し た 階 層 制 御

2

章で説明した制御過程に従って,階層的な制御を行なった。外力が存在する場合には、外力推論 が終わってから、設定した目標速度及び目標位置になるように速度制御又は位置制御を行なう。

(10)

2 0 0   8 0 0   〈相~)

2 1

:実際の外力と推論した外力

まず、一定な外力を受ける場合についての結果を示す。図 13(1 )に示したのは5

m / s

を目標速度と して、速度制御を行った場合の実験結果である。振子が安定する時、台車は

5 m / s

で走り続ける。図 13( 2 )に示したのは6 mを目標位置として、位置制御を行った場合の実験結果である。台車は設定した 位置に止まって、振子の角度は外力と釣り合う角度になる。これで速度制御と位置制御に関して、振子

に有効な階層制御をすることが分かつた。

角度{度】

: : i } 2 2

主主

.2

2

{ 吋 遺 度 制 御 の 実 験 軸 畢

図13:階層的制御実験結果(1 ) 

四割,

(2)位 置 制 御 の 実 験 結 畢

次に不規則な外力を受ける場合についての結果を示す。図 14に示すような不規則な外力が存在する 場合に、外力を検出および推論し、設定した目標位置を目指して、台車が階層的に制御されたいる。図 14に示した実験結果を分析すると、振子が安定する時各々のパラメーターを有効に制御することについ て、効果的に階層制御が行われていることが分かつた。

4  考察

自走式倒立振子は回転式

[ 8

トレール式などの倒立振子に比べて拘束を受ける条件が少なく、その分制 御対象に対する不確実性が増大する。今回は実際の自走式倒立振子に近づけるために、水平面上で、不 規則な外力が存在する場合における状況に適応した制御を行った.また、外力を推論した情報を基に、

振子を倒立させながら、台車の速度を制御することと、台車の位置を制御することを行なった。

本システムでは、台車が未知の外力から影響を受ける時、まず、振子が倒れないように制御すること で、外力を推論する。短時間で振子を安定させるために一回目の外力推論では、非ファジィ推論を行っ ている。推論した外力には多少の誤差がある。この誤差は次の制御に影響することがある。このために 誤差が累積することがある。外力推論の誤差に位置制御などの誤差が加算されると、大きな誤差になる。

(11)

310 

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図14:階層的制御実験結果(

2  ) 

この誤差について、有効な推論方法を構成することは課題に挙げられる。

制御時間を短縮し、更に有効な制御を行うために、制御偏差が非常に大きい場合には、第二章の位置 制御及びルールで説明したように、評価結果を直接に与える非ファジィ制御を行っている。さまざまな 予備実験を行い、いろいろな制御偏差に対して、非ファジィ制御区間を設定した。台車位置を制御する ことは台車にある速度を与えることになる。つまり、位置偏差が大きい時、大きい速度を与えて、小さ い時、より小さい速度を与える。そして、非ファジイルールとファジイルールの両方を利用して、台車 の位置が目標位置になるように位置制御を行なった。

本研究における外力推論の方法では、外力を推論するために台車は短い時間に大きい速度を生じるo

このため台車の走行距離が長くなる。また外力が毎回異なるので、外力検出と外力推論終了の聞の台車 の走行距離も毎回異なる。それに伴い、外力を推論する時、台車の速度を抑制することが課題となる。

一定の外力を推論する方法を拡張して、不規則な外力が存在する場合に、この外力の検出方法及び推 論方法を検討した。速度制御と位置制御を行わない場合、不規則な外力に対して、外力を一回だけ検出 し、常に外力推論を行うことで、振子を安定させることができる。本研究では、すべてのシステムの変 数を総合的に評価することによって、階層的な制御を行なう。さまざまな実験の結果から、外力を検出 してから外力を推論し終えるまでに9秒ぐらいかかることが分かつた。本システムでは外力推論終了後 速度制御と位置制御を行うo位置制御や速度制御を行っている聞は外力推論は行わない。しかし、より 速く変化する外力に対して、振子を倒立させるためには外力を常に推論することが必要となる。だから 外力の検出と推論の時聞がより短いことが要求される。そのため、自定式倒立振子を安定させるまでに 階層的制御を行う時間を短縮させることが課題に挙げられる。

本研究では最適性と安定性

[ 9 ]

について両方を考えて、上位制御でシステムの状態を評価して、ルー ルを切り替える。推論誤差を検出することで、目標角度を修正する。振子角度の振動する許容範囲を小 さく設定することで、この誤差を消すことができる。本稿では、図 2のような階層的な制御システムを 構成し、図10のような制御時間を分割する手法を提案した。不規則な外力に対して、倒立姿勢制御を 除く他の部分は間接的な制御である。例えば、位置制御というのは台車の位置と目標位置の差により操 作量を推論することではなく、その差により対応する目標角度を推論することである。このようにする と、振子が倒れないように制御することを保証できる。いろいろな試行錯誤の結果に従って、パラメー タ推論区間を修正し、全体のルールを修正することで、ファジイ制御器の制御性能を改善した。目標角 度を中心とする階層的なファジィ制御は新たな制御を拡張することが容易である。

参考文献

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.第12回ファジイ

システムシンポジウム講演論文集, pp.573576(1996)

[9]増 井 重 広 , 寺 野 寿 郎 , 関 口 俊 広 :

r

ファジィ制御における最適性と安定性の妥協

J

.第10回ファジイ システムシンポジウム講演論文集, pp.427‑428(1994) 

(13)

312 

参照

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