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(1)

児童福祉サービスの提供決定過程( 2 )

一 一

2

児童相談所における

admissionprocess 

の比較分析一一

副 田 あ け み

1. 

はじめに

本稿は,昨年発表した「児童福祉サービスの提供決定過程一一一児童相談所に おける

decisionmakingprocess

の分析一一一

J

l)にひき続いて

2

児童相談所 の福祉サービス提供決定過程の比較分析結果を報告するものである。

前回は,児童相談所の福祉サ{ピス提供決定過程を児童相談所の

decision making process

としてとらえ, その過程における主として児童福祉司の決定 行為の判断基準に焦点をあてて分析した。今回も児童福祉司の行為の分析が中 心となるが,判断基準よりも

2

児童相談所の児童福祉司の活動(行為)内容の 違いに焦点をあてて分析する。つまり,児童福祉サーピス提供決定過程とその 後の過程を,児童福祉司による対象者の問題の認知,調査と分析,サービス決 定,準備(入所施設の選定など), 移送,新しい環境への適応援助, 新しい環 境におかれている対象者の支持,家庭復帰の援助,といった一連のソーシャル ワーク過程としてとらえ

2

児童相談所の児童福祉司のそれらの活動ぶりを 比較検討する。このソーシャノレワ{クの過程を

Brearly

P.

は 施 設 ケ ア へ の

admission  process

とよんでいる九そこで,本稿では副題を

r2

児童相談所

における

admissionprocess

の比較分析」とすることにした。

この比較分析によって,児童相談所におけるサービス提供決定過程ののぞま しいありかたと,それを可能にする児童相談所のシステムを検討することが,

本稿の最終的な目標である

o

(2)

70 

児童福祉サ{ピスの提供決定過程

(2)

2. 

調査方法と調査対象

調査は,東京にある

X

児童相談所(以下,

X

児相とよぶ) と大阪にある

Y

児童 相談所(以下,

Y

児相とよぶ)のケース記録からサンプルを抽出し,その記録か ら必要なデータを抜き書きする方法をとった。そして,児童福祉司(以下,ワー カーと記す)に事業内容全般についてインタヴューした。

ただし,

Y

児相でのケース記録の抽出方法とワーカーへのインタヴュ一方法 は,諸般の事情により,

X

児相のそれと異ならざるを得なかったわ。

Y

児相で は,ひとりのワーカーが受けもっている養護相談および教護・触法相談ケース のうち,特定の

1

地区から相談のあったケースで,

1982

年度

(X

児相の調査対象 を抽出した年度)に受付けたケースを,まず調査対象とした。だが,それでは

X

児相と比較してサンプル数がやや少なかったため,

1982

年度以前と

1983

年度以 後に受付けたケースも追加して調査対象とすることにした。インタヴューは,

調査対象を担当しているワーカーと

Y

児相の所長にたいして実施した。

以下,このワーカーが担当したケース記録をもとに

Y

児 相 で の

adm SSlOll process

を分析して

L

、 く

o

ひとりのワーカ{の記録を

Y

児相全体の

admi‑

sSlOn processの代表例として取扱うことには,

問題がないわけではない。 こ のワーカーは

Y

児相内でも相対的にワーカー歴の長いベテランワ{カーで,同 僚の話によれば,対象者にもっとも熱心に対応しているワーカーのひとりとい

うことである。

しかし,このワーカーが

Y

児相とし、う組織の一員としてその職務を果たして いる以上,その行為は

Y

児相の組織としての

po1icy

(方針),理念,価値,規 範,行動指針といったものにかなり規定されているはずである。職場歴の長い ワーカーほど,その組織の

policyや climate

(雰囲気)によく馴染み, 組織 の特徴をよく体現した

admissionprocess

をおこなっているとも考えられる。

4)

最終的に調査対象となったケース数は全体で45である

O

相談別でみると,養

護相談ケース

40

,教護・触法相談ケース

5

である。養護相談には,兄弟ケース

が多く含まれており,家族数になおしてみると

30

ケースになる(表

2‑1)0

護・触法相談の抽出サンプルが少なかった理由は,教護・触法相談がもともと

(3)

2‑1 調査対象:相談種類別処理状況

l

醸 宣 罫 醸 輯 裏 諺 輯 雲 麗

F

施蹴一設

一 一 三 竺 ( 仁

1

H4必削5(σ35)

一一竺竺

L

リ │ 三 竺 (

1

竺 )

ρ

川 │ ベ竺‑

養 護 相 談 乳 児 院

(10)

I

II 9(8)  (82年度中 (9) 182年度以前2( 1)1 

I

畔 度 3(2)  83年度 (1)9. 1 182年度以前4(4) 養護施設

C

年度中 15(4)l 2(10)  1  「 時 保 間 入 所¥83年度 2(2) 2(O)b 

82年度以前6( 5)  82年度 0)  83年度

虚弱児施設 (1)  82年度以前4(1) 

40

側 │ 小 計

仰 1 )1

小 計

2(1)1

小 計

日 )

教護・触法 相談

( )内は家族数

教護院 2(2)  ( 畔 度

82年度以前1(1) 

│ 面

II 3(3) 

(82年度 1) 

¥82年度以前2(2)

この 2ケースは, ともに養護施設入所ケ{スのの兄弟であるが相談依頼日が異な るので養護設施入所ケースとは別家族としてカウント。

この2ケースは,それぞれ乳児院入所ケースの兄と養護施設入所ケースの弟であ るが,相談依頼日が同じなので施設入所ケ{スのほうで家族数をカウントした。

82年度以前と記したものの多くは81年度受付けケースである。

少ないということではない。教護・触法ケースは,心理判定員が判定,指導し ている例が多く,判定員がケース記録をもって継続指導しているので,それを 借り出すことをしなかったためである。

前回のX児相の分析では,養護相談ケースと教護・触法相談ケースとを比較 検討した。だが今回は,教護・触法相談ケースが5例しかないので,専ら養護 相談ケース40例についての対応を分析しX児 相 の そ れ と 比 較 検 討 す る こ と に する。なお, Y児相が1982年度に処理した総件数を相談種類別に表 2 ‑ 2に掲 げておく o X児相の処理件数に比べ, Y児相ではどの相談件数も非常に多い。

これは,後にも述べるように, Y児相の所管する地域の児童数の大きさや問題 発生率の高さによるところが大きい。ただし,それだけではなく,件数のとり

(4)

72 

児童福祉サーピスの提供決定過程

(2)

2‑2 Y

児童相談所における相談別処理状況

(1982

年度)

施設入所

福祉司指

合 計 里親委託

5

068  1

079 

100.0  21.  0.2  1

796  686 

100.0  38.2  O.  1  990  74 

非行(教護,触法)

100.0  7.5  0.7 

心身障害(肢体不自由,

1

993  295 

精神薄弱など)

100.0  15.3 

健全育成(長欠・不就

331  24 

学,性向,しつけなど)

100.0  7.3 

18 

: い

その他(保健,その他)

100.0 

資料:大阪Y児童相談所 (1983)r事業統計」

n

( 面 面

1(11

2

回以 戒・誓約 上)

含む

1

350  1

536  26.6  30.3  393  417 

21. 9  23.2  230  453 

23.2  45.8  538  569 

27.8  29.4  183  88 

55.2  26.6  33.3  50.0 

(上段実数tt)

下段構成比/

家裁,福 関,あっ その他機 祉送致 せん,紹

81  1

013 

1. 20.0  295  0.1  16.4  40  186 

4.0  18.8  26  505 

1. 26. 1  72  24 

3.6  7.3  16.7 

かたにもよっている。

Y

児相では,

1982

年度に子どもが施設入所している状態 にあって,その親が児相に来所したり,施設から問い合せや相談があったばあ い,これも面

I

扱いにして件数に計上している。また,施設入所措置を解除し たばあいも面

I

扱いにする

o

これにたいし,

X

児相のばあいは,

1982

年度に新 規に受付けた件数のみを計上している。

さらに,面

II

(面接

2

回以上)処理と児童福祉司指導措置(以下,福祉司指導と

記す)

を区別する基準も両児相でやや異なる。

x

児相では,調査や指導が比較

的長期にわたる(おおむね

3

ヶ月以上)ケースは面

E

ではなく福祉司指導とす

るヘ これにたいし,

Y

児相では,面

E

と福祉司指導を分けることにとくに意

味があるかどうか疑問なので厳密に分類せず,かなり長期にわたって継続指導

しているケースを福祉司指導とする傾向にあるということであったヘ以上の

(5)

ように統計のとりかたには違いがあるので,取扱い件数等についての単純な比 較はできない7)。

3.  Y児童相談所の組織上の特徴

ケ{ス記録の分析結果をみていくまえに, Y児相の組織上の特徴を X児相と 比較しておこう口

まず,組織規模であるが, Y児相には児童福祉司(ワーカー)が

30

人いる白 X児相よりかなり多いが,これは Y児相が A級児相であることによる。管轄す る地域の児童人口数は

660

120

(1982

年度)である

o X

児相は

B

級児相で管轄 する地域の児童人口数は

186

073

(1982

年度)となっている。ただし, ワーカ

~1 人当りの児童人口数は X 児相のほうが多い。

管轄地域の養護相談発生率にはかなりの差がみられる。 X児相のそれは

1

000

人当り

.o80

(1981

年度),

Y

児相のそれは

2.53

(1982

年度)で,

Y

児相は

X

児 相の

3

倍となっている。なお,今回調査対象を抽出した

Y

児相管轄内の

A

地 域

の発生率は

2.50

で ,

Y

児相管轄区全体の平均にほぼ等しいへ

つぎに,担当制度について

o

Y児相l 工事項担当告u と地区別担当制を組合わせ

3‑1 X

, 

Y

児相の組織上の特徴

Ye  Ye 

組織規模児童福祉司

7 30

(児童福祉司

1

人当り児)

童人口数 / 

(26600人) (22000人) 養護相談発生率

(1

000

人当,

1982

年度)

0.80 2.53

担 当 制 地区担当制 事項別,地区担当制 スーパーピジョン制 な し あり(スーパーバイザ{

5

人)

任用制度 一般職採用 福祉職を採用

新任訓練 とくになし

1

ヶ月の新任訓練ののち,

1

年間はベテランとベアで 研修制度 年

3A2Z7 8

回の講義,講習

への参加

(6)

74 

児童福祉サービスの提供決定過程

(2)

ている

o

つまり,事項別に養護および教護・触法担当,心身障害担当,情緒障 害担当,里親担当,その他に分け,養護および教護・触法担当を地区別にさら に分けると

L

、う形をとっている。この地区を担当するワーカーは

20

名(男

10

,女

10)

,心身障害担当が

5

名(男

2

,女

3)

,情緒障害担当が

2

名(女

2)

,里親担当 が

2

名(女

2)

,その他担当

1

名(男

1

)である

o

性向やしつけ相談, 登校拒否 相談は,情緒障害担当ワーカーが対応するということであったが,非行問題が からむ登校拒否ケースなどは,地区担当ワーカーが対応することもあるという

ことで,事項別については柔軟な対応がなされているように見受けられた。ま ずこ,当然のことながら,里親担当ワーカーと地区担当ワーカーは密接な協力の もとで業務をおこなっている。(なお, 登校拒否相談は, 近年かなり多くなっ てきており,十分な対応が困難なため養護性が強くないケ{スは,教育センタ ーなど他機関を紹介するばあいが多いということであったロ)

X

児相

l

土地区担当制のため,ひとりのワーカーがあらゆる種類の相談に応じ なければならない。事項別ではなし、からワ{カ{間でのクライエントにたいす る対応をめぐっての連絡,調整のコミュニケーションは相対的に少なく,その 対応は個人的になりやすい傾向にある。

Y

児相はスーパービジョン制度を敷いており,ス{パーパイザーが

5

名(男

2

,女

3)

がし、る。このうちの

2

名が地区担当のスーパーパイザーである

o

かれ らは担当地区をもたず, ワーカーと意見交換したり助言を与えている

o

が , ワ ーカーが児相にいないときは, クライエントの相談に応じ関係機関との連絡,

調整にもあたる

o

今回の調査対象を担当しているワーカーは,児相勤務1

5

年以 上のベテランであるが,そのひとでも簡単に処理できるもの以外はスーパーパ イザーに相談したり,話合ったりするということであった。 X児相には,この スーパービジョン制度がない。

任用制度についてみると, X児相のワーカーのばあい,東京都の一般職とし 採用された職員が

4

等級職(係長職)として児童福祉司に任命されている。

児童福祉司になるまえの職場は必ずしも福祉関係の職場ではない。

Y

児相のば

あい,福祉職員として採用され,福祉事務所での仕事を経験したのち,児童福

祉司に任命された人が多し、。

30

名のワーカーのうち

2

3

人を除けばみな福

(7)

祉職として採用された人ひ、とである。福祉事務所や福祉施設での体験は,児相 で、の仕事に大いに役立つていると思われる。なお, ワーカーの児童福祉司とし ての経験年数は

x

児相のばあいどのワーカーも

5'"'' 10

年 ,

Y

児相のばあい,

5

人が

15

年以上で残りの人は比較的短いということであった。

Y

児相では,福祉職として採用されそのまま児相にやってきた新人ワーカー も,福祉事務所で福祉の実務を担当してきたワ{カーも,いずれも児相にきた ときには新任者として訓練される。 1ヶ月の新任訓練ののちには 1 年間ベテ ランワーカーとベアを組み,指導をうける。また,児童福祉司としての適性,

能力の有無も観察される。

x

児相には,こうした訓練,指導の制度はなく,福 祉関係の職場を体験しないで児相にきた人で、も,任命されると同時に,自分の 担当地域の諸問題に対応していかなければならな

L

。 、

これ以外の研修制度も, Y児相では年 7 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 8 回の所内研修の他,近畿ブロッ クでの研修,地方自治体による研修など多くの研修機会が設けられている

o

ま た,個人的に社会福祉関係の学会や研究会,講演会などに参加する機会もあ

り,熱心に研鏡を積むワーカーが少なくないということである。所長の話で は,関係する学会や講習会に参加する人も少なくなく,夜遅くまで所内に残っ て仕事をするなど,労務条件はよくないにもかかわらず熱意をもって自分の仕 事をやっていくワーカーが多いということであった。

X

児相の研修制度につい ては,ワーカーにインタヴュ{したさい尋ねたが,明確な答えがなかった。

以上

x

児相と

Y

児相の組織上の特徴を簡単に比較してみた。

Y

児相の組織 上の特徴を要約するならば,

X

児相に比べ専門性の高いシステムである,ある いは専門性を強く指向しているシステムであるということ, そして, 個人的 判断のみで対処しない'"市、かえれば所内全体のスタッフによる

admission  process

をめざすシステムであるということになろう

D

以下で示すケ{ス記録 分析の結果は,このふたつの特徴を具体的に示すはずで、ある

o

この 2児相における組織上の違いとそれに規定される側面が強いと思われる

admission process

の違いは,たんに

B

級児相と

A

級児相の差異を示すもので

はない。というのも,東京都の

A

級児相は

B

級児相である

X

児相と同じような

組織的特徴をもっており,この 2児相聞の違いは東京における児相と大阪の児

(8)

76 

児童福祉サービスの提供決定過程

(2)

相との違いとしてみることができるからである。

東京都の

A

級児相が

X

児相などの

B

級児相と異なる点は,グループで地区担 当をおこない,チームワ{クによる対応を狙っている点のみで,これ以外はあ まり変わりがなし、。スーパービジョン制については,

A

級児相が児童相談セン ターとなった当初,外部の専門家をコンサルタントとして非常勤で

7"'8

人定 数化していた

o

だが,関係者の話によると,現在この制度は実質的には機能し ていないようである

o

また,チ{ムワーク制を敷いたさい,都の福祉司指導職 (専門職)を数人, ワーカーとして採用し専門性を高めようとした経緯がある が,現在ではそれらの人びとはその

A

級児相に所属していないようである

o

こ の福祉司指導職は係長任用として児童福祉司に任命されることが制度上可能で あるが,

X

児相をはじめとして都の

B

級児相にはほとんど配属されていない。

新任訓練や研修制度についても,都の

A

級児相が

Y

児相のような実態をとって いるかどうか不明である

o

都の

A

級児相は,専門性を指向する体制を十分にと

っていないという点では,

B

級児相と同じような状況にあると思われる。

また,前回,

X

児相の分析結果を,

X

児相のスタッフやその他の

B

級児相の ワーカー,都の

A

級児相のスタッフに読んでいただいたが,都の児相はどこも

X

児相と似たような状況にあるという大方の感想を得ている。以上のような理 由から,今回の

X

児相と

Y

児相の組織上の特徴の違いを踏まえた

admission process

の比較分析は,

B

級と

A

級児相のそれの違いというより, 東京都と大 阪の違いとしてみていくことが可能と考える。

4.  養護相談ケースにたいする admissionprocess 

さて,ケース記録の分析をもとに,相談の受入れと,対象者のかかえる問題 の認知から始まるソーシャルワークの過程を検討する。この過程においてワー カ{がどのような行為をとるのかについては,前回の

X

児相の分析であきらか にしているヘ今回は,前回あきらかにした行為(活動項目)に従ってその過 程におけるワ{カーの対応ぶりの違いをみてゆく

o

(1) 

相談者からの情報収集活動と問題の認知

(9)

対象者のかかえる問題の認知は,まず相談者の面接をとおしての情報収集活 動によっておこなわれる

o

前回,

X

児相のケ{ス記録にみられる相談受入れ時 の情報収集のありかたや家庭訪問の有無などから,養護相談ケースは情報収集 の段階で比較的家庭復帰の目処のたちやすい親の疾病,出産などによる入院ケ ースと,家庭復帰の目処のたちにくい離婚・別居による崩壊家庭ケース,親に よる虐待ケース,未婚の母といった長期養育困難のケースとに区別して把握さ れる傾向のあることを指摘した。そして,前者を入院ケース,後者を長期養困

ケースとよんだ。

今回も

2

児相聞の比較のためにこの分類を利用するが,今回は前者を短期養 困ケースとよぶことにする。なぜなら,保護者が入院するケース以外にも母親 の疾病や老親介護のための母親不在などで比較的短期間,養育困難状況に陥る 例が少なくな L 、からである

10)

X

児相のワーカーは,短期養困ケースにたいしては,親族関係情報(親族の 援助が可か否かなど)以外については十分な情報収集をおこなっていなかっ た。とくに家族関係情報(夫婦関係,親子関係など)の収集度は低い(表

4 ‑

1参照)。これにたいして

Y

児相のワーカ{は短期養困ケースのばあいでもよ く情報収集をおこなっている。相談受入れ時の情報収集の段階では,対象者の

4‑1

情報収集

J

児 相 短期養困

│ 

長期養困

4

報 情 父母の養育態度情報

33.3  72.7  80.0  87.5 

家族関係情報

8.3  63. 7  80.0  91. 

収 集 親族関係情報

83.3  72.7  100.0  91. 

関係者からの情報収集・話合い

i

家庭訪問(情報収集としての) ¥ 

U お

0

a t

p o n y  

円 ︒

1 668.0 4.0 

各項目について情報収集されているケースの比率を示している。それぞれの比率は ケーのス数ではなく,家族数で計算したものである。(基本的な情報,すなわち保護 者状況や家族構成,児童の状況等についてはどちらの児相とも収集されているので,

表には示さなかった。)

(10)

78 

児童福祉サービスの提供決定過程

(2)

かかえる問題を正確に知っておくために,父母の養育態度,家族関係,親族関 係について最低限の情報は収集しようとしているように見受けられる。

Y

児相のばあい,短期養困ケースに当てはまる例はいずれも乳児院入所ケー スであったが,

Y

児相のワーカーは短期間入所させるだけですむケースについ ても親の養育態度をつかみ,夫婦関係,親子関係の安定度を確かめている。乳 児院を社会的資源として短期間活用したこといってやってくる親に,その生活 歴や生活状況について根掘り葉掘り情報収集する必要はない。だが,たとえ,

短期間入所させるだけであっても,乳幼児を家庭から引き難すことのインパク トは大きく,親にたいする適切なアドバイスが必要である。

y

児相のワーカー はこの点を十分に認識して養育態度情報,家族関係情報を収集していると思わ れる。

長期養困ケースについても,

Y

児相のワーカーは

X

児相のワーカーよりてい ねいに,より多くの量の情報を収集している。クライエントのかかえる問題の 構造をできるだけ全体的にとらえようとする傾向の表われであろう口こうした 傾向は,相談者以外の人,関係機関からの情報収集活動や家庭訪問の比率の高

さにも表われている

o

(2) 

相談者以外の人,関係機関からの情報収集および家庭訪問活動

相談者以外の人,関係機関からの情報収集は,

Y

児相では長期養困ケースの ばあい,その

64%

で実施されている。ただし,これは

Y

児相の長期養困ケース のばあい,相談依頼者が保護者以外のものである割合が高い(約

5

割)ことに もよる

o

だが,それにしても

X

児相に比べ,ケースそれぞれについて相談者以 外の人,あるいは関係機関からの情報収集の回数およびその量がかなり多い。

家庭訪問は

Y

児相のワーカーのばあい,短期養困ケースでも

30%

強,長期養 困ケースで

70%

近く実施している(表

4‑1)

。家庭訪問はワーカーの目でク

ライエントの生活状況を正しくつかみ, クライエントのかかえる問題状況の理

解を深めることを可能にする。また,家庭という場でクライエントの緊張を和

らげながら,問題解決のための助言,指導をおこなっていくことも可能にす

る。しかし,家庭訪問には時聞がかかる。ワ{カー

1

人当り

1

ヶ月平均

100

ース近く,すぐにでも対応しなければならないケ{スは

20

ケ{スていどかかえ

(11)

ているといったなかで,家庭訪問をおこなうことは容易なことではないであろ う 。

Y

児相ではのちにみるように,この家庭訪問を 1度だけでなくくり返しお こなっているケースが多くみられ,積極的な対応という印象を強くうける口

(3) 

措置種類の判断

X

児相のばあいは, ワーカーが相談受入れ後かなり早い段階で措置種類を判 断していた。受入れ後

0'"''2

日のうちに判断していたケースは,短期養困ケー スで

90%

強,長期養困ケースで

65%

弱である。その後におこなわれた措置会議 は,多くのばあいこのワーカーの判断をただ確認する場であるという印象が 強かった。その意味で,このワーカーのインテーク後間もない段階での判断 は,その後のワーカーの活動目的,活動内容を規定しているといえ

x

児相の

admission processにおいてきわめて重要な意味をもっているといえた。

ところが,

Y

児相のばあい,このワーカーによる措置種類の判断がし、つおこ なわれたか特定することができない。これは,ひとつには,ケース記録の書式 の違いによると思われる。

X

児相のばあいは,児童記録票の

2

枚目にワーカー が処遇内容,すなわちどのような措置内容が適当かを記す箇所がある。それで ワ{カーの判断日が一応わかる口だが

Y

児相で使用している児童記録票に は,そうした箇所がない。おそらく, ワーカーはインテ{クの段階での相談依 頼者や相談依頼者以外の人,機関からの情報収集をしたのち,一応のワーカー なりの措置種類を判断していると思われる

o

しかし,そのワーカーの判断がワ ーカーの判断とわかる形で書かれている箇所は児童記録票以外の経過記録のな かにもない。

Y

児相のばあい,心理判定がおこなわれているケースでは,心理判定員によ る判定所見が書かれ,そのあとにワーカーによって調査所見が書かれており,

最後に総合所見が記されている。この総合所見にはじめて措置種類が記載され ている。心理判定が実施されていないケースでも,この調査所見が書かれ,そ の後に総合所見が書かれている。心理判定実施の日時は記載されているが,調 査所見,総合所見記入の日時は不明である。しかし,のちに述べる措置会議が 実施されているばあい,それは心理判定ののちにおこなわれており,調査所見,

総合所見も措置会議後に記されているようである。以上のことは,ケース記録

(12)

80 

児童福祉サーピスの提供決定過程

(2)

記載の仕方の問題である

o

だが,たんにそれだけの問題で、はないと思われる

o

つまり,

Y

児相では,ワ{カーひとりによって措置内容を判断するのではな く,心理判定員やスーパーパイザーとの協議によって判断し,措置会議におい て所内全体で措置種類を決定するという原則が強く存在するということ,そし てそれが,実行されていると考えられる。

Y

児相でのケース記録の記載の仕方は,かりにワーカーがインテーク後間も ない段階で一応の措置種類を判断していたとしても,それをすぐに文字化する わけではないので,判断に柔軟性をもたせることができる。関係者からの情報 収集や話合い,判定員やスーパーバイザ{との協議を通じて,最初の判断を変 更することも比較的容易であろう。

スーパーバイザ{との協議は,短期養因ケースの

60%

,長期養困ケースの

42

%で実施されていた。これは,ケース記録にきちんとスーパービジョンを受け たという記載のあるケ{スを拾って計算した数字で、ある

D

ベテランのワーカー でも,スーパーパイザーとの意見交換をよくおとなっているといえる。また,

Y

児相では,措置会議にワーカーも極力出席するようにしているが,多忙のた めスーパーパイザーがワーカ{に代わってケースの説明や指導方針の提案をお こなうことが多い。そのため, 日ごろから各ケースに関連する情報の交換や意 見交換をよくおこなっているようである。

ここで,措置種類別にスーパーピジョンを受けたケースの比率を求めてみる と,乳児院入所ケ{ス

75%

,養護施設入所ケース

27%

,面

E

指導

44%

となる

o

乳児院入所ケースの比率と養護施設入所ケースのそれがこれほど異なるのは,

のちにみるように措置会議の実施率と関係があると思われる

o

乳児院入所ケー スのうち措置会議で、扱われたケースは

9 %

のみ養護施設入所ケースのそれは

83

%である。(これらの数字の違いについてはのちに触れる)乳児院入所ケース

はそのほとんどが措置会議にかけられないまま入所となるので,ス{パーパは

イザーとの協議を大方のケ{スについておこなっておく,養護施設入所ケース

そのほとんどが措置会議にかけられるので必ずしも全ケースについておこなわ

ないということではなかろうか。といっても措置会議に提出するケースについ

ては,前述したようにスーパーパイザーがワーカーに代わってケ{スを説明す

(13)

るばあいが多いので,当然ワーカーとスーパーパイザーとのあいだで打合せ,

意見交換がおこなわれているわけである

o

ただ,スーパ{ビジョンを受けたと いう形でケース記録に記載がないだけであろう。面

E

ケースでスーパービジョ

ンを受けたケ{スと受けないケースの違いは必ずしも明確ではない。

(4) 

一時保護所の活用

Y

児相のケースで一時保護所を活用したケースは 7例,一時保護所利用可能 対象(乳児院措置に該当する年齢以外の子ども)の

24%

であった。

X

児相の割 合は54% であったから,

X

児相のほうが一時保護所の活用率が高し、。 x 児相で は,養護施設入所ケースの

63%

で活用している口そのうち,非常に早い段階で の保護が必要と判断された緊急保護ケースは 1例(児童虐待ケ{ス)で,他は 施設入所まで待機するケースであった。

y

児相のばあいは,養護施設および虚 弱児施設に入所したケースの

40%

だけに一時保護所を活用している。

一時保護所の活用については,ケ{スのもつ問題性やワーカーおよび児相と しての考えのほか,実際の利用可能性(し、つでも利用可能か,それともいつも 満員状態に近いか),入所する施設側の意向などの要因も関連してくる。 y 児 相のばあい調査対象の一時保護所入所期間は,もっとも短し、ケースで

13

日(短 期養困ケース),もっとも長いケースで

1

ヶ月と

4日(長期養困ケース),平均

入所期間は

23

日である。

X

児相のばあいのそれは,

14

日(最短),

2

ヶ月と

10

日(最長),

1

ヶ月と

4日(平均入所期間)であった。

また, ワ{カーへのイ ンタヴューでは,

X

児相のばあい,一時保護所入所期間が長期化し,一時保護 所がいっぱいのときが多くなっているため,一時保護所入所のために家庭で、待 機しなければならないケースもでできているということであっ

t.::.o

こうした一 時保護所の機能を聞い直したくなるような状況は

x

児相に限らず東京都の各 一時保護所でみられるようである。これにたいし,大阪の

Y

児相では,一時保 護の期間は平均

2'""''3

週間ていどで,

X

児相で指摘されたような状況はないと いうことであった。

Y

児相の今回の調査対象となったケ{スの一時保護所活用 度の低さは,一時保護所の利用可能性が低いからではないようである。

Y

児相 担当ワーカーのいう,できるだけ家庭にとどめたいとし、う方針が,一時保護所

の活用度にも反映しているのではないか。

(14)

82 

児童福祉サーピスの提供決定過程

(2) (5) 

心理判定の実施

Y

児相でワーカーが心理判定の実施を依頼したケースは,養護施設入所に至 ったケースの

58%

,面

H

処理となったケ{スの

18%

であった。これらはいずれ も長期養困ケースである。

X

児相のばあいは,養護施設入所ケースでは

100%

実施されているが,面

E

処理,一時保護所短期保護,養育里親委託ケ{スでは

1

例も実施されていな

L

。 、

X

児相では,担当ワーカーが入所措置が適当と判断したのちに児童が一時保 護所に入所し,その入所中に心理判定が実施されている

D

判定記録末尾の文章 には, r 施設でも慣れれば問題なくすごせると思う」といった施設入所を前提 とした心理判定の実施を推測させるものが自につく。養護相談ケースについて は,施設入所後対象児がうまく適応できるか否か,入所後施設職員がどのよう に対応すればよし、かなどの情報を提供するために,心理判定の実施が判定員に 依頼されているというように見受けられる。ただし,それにしては判定所見が やや画一的である

o

これにたいし,

Y

児相では心理判定がワーカーの調査結果やその判断からは 一応独立しておこなわれているという印象を受ける。施設入所に至ったケース の心理判定時期は, 20日‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 1ヶ月ごろが多いが,これらはいずれも一時保護中 ではない。判定所見の末尾は, r 情緒的に細やかな養育が必要な子である。里 親委託されることが望まれる。

J

, r 情緒面でも 1対 1の大人のかかわりを求め ている段階であるので, 養育里親に出すことが望ましい。

J

, r できるだけ 1対 1 の密度の高い関わりが保障されることが望ましく,社会的資源が得られれ ば,養育里親が適当と思料する」といった里親委託を勧めるもの, r 発達に必要 な基本的安定感が与えられておらず,そこに大きな問題性を感じさせられる

o

施設委託可能であるが, できれば小舎制の施設が望ましし、」とか, r 依存欲求 が強く十分充足されていないようだ。養護施設への委託可能の指導をするが,

配慮ある処遇が望まれる。」といったケ{スごとの個別的な対応を求めている ものが目につく。

里親委託の提案が比較的多くなされているのは,

Y

児相が里親担当のワーカ

{を独自に置いていることからもわかるように,

Y

児相として里親委託に力を

(15)

いれていることから可能となっていると思われる。大阪には,家庭養護促進協 会といった里親委託と里親開拓に熱心な民間組織もあり,東京に比べれば里親 委託の提案が判定員としても比較的可能性のある選択肢としてだせるという一 面はあろう。(もっとも里親の資源も十分にはないようで,里親委託が適当と 判定された先の

3

ケースは,ワーカーがし、ろいろ検討したにもかかわらず,い ずれも適当な里親がみつからず養護施設入所となった。)

養護施設委託可という判定も,判定所見の文章そのものが

X

児相に比べ長い だけでなく,その結論の導きかた(書きかた)がていねいである

o

もちろん判 定実施以前にケースについてワーカ{から説明を受け, ワーカーの考えもきい ていると思われるが,必ずしもそれを前提としないで心理判定員独自の専門的 判断を下そうとしているように推察される。この点は前述したように教護・触 法相談ケースについてもいえ,判定員がその専門性を活かして指導しているよ

うである。

Y

児相と長いかかわりをもっているある研究者の話によると,

fY 

児相の心理判定員はかなり専門性指向が強い。判定員とワーカーがそれぞれ独 自に判定,調査したうえで,措置会議において総合的に判断しようとした傾向 は,先代の所長の時代にかなり強調されていた。」ということであった。

(6) 

措置会議での検討

X

児相のばあい当該ケースが措置会議で検討されたという記録は,経過記録 の後半にある処遇方針を記載する用紙に書かれている。ところが,

Y

児相のぼ あいは経過記録のための用紙とは別の,経過記録が一目でわかるように書かれ ている取扱経過表(受理・調査・連絡・指導・判定・一時保護・スーパーピジョン・

関係機関との連絡・協議などがいつおこなわれたか日にちを追って記載)に書かれて いる。この表はケース記録の一番初めにとじであり,担当ワーカー以外のもの がみてもその対応過程を容易につかむことができる

o

この表を作成していくことは,経過記録をもう一度簡潔に書くという作業を

要するので,ワ{カーにとっては事務量の負担がふえることを意味する

o

際,ワーカーもスーパーバイザ{も記録作業が時間をとってしまうので大変だ

と述べていた。経過記録に記載のあるクライエントからの連絡やワーカーの働

きかけなどの行為,さらに関係機関からの連絡などほとんどすべてが簡潔に取

(16)

84 

児童福祉サ{ピスの提供決定過程

(2)

扱経過表に書かれているところからみて,この表に措置会議の文字の記載のな いケ{スは,措置会議にはかられなかったと考えられる

D

この取扱経過表をもとに措置会議にはかられたケースの割合をみてみると,

短期養因ケースでは

1

例もなく,長期養困ケースでは乳児院入所例で

25%

,養 護施設入所例で

73%

となる

o

(これには虚弱児施設入所例を含む)。短期養困ケース に措置会議にはかられたケースがないのは,これらのケースがすべて乳児院入 所例で,おそらく

1981

年度から実施されることになった乳児院の「短期入所措 置扱い」で全ケ{スとも入所させたためで、あろう(これらのケースの入所期間 は短くて 5日間,長くとも 2ヶ月間であった)。

長期養困ケースのうち乳児院入所例でその割合が低い理由は,今回の調査対 象となったサンプルからだけではあきらかではな

L

、。乳児院入所例は養護施設 入所例と違って,短期養困ケースの乳児院入所例同様に「短期入所措置扱い」

で入所させる傾向があるのだろうか。養護施設入所例のうち,措置会議にはか られたと

L

、う記載のないケースは,ケース移管の例と虚弱児施設入所例,ケー ス記録不備の例(福祉事務所のケース記録が主)のみである。それゆえ,イン タヴューでは困難ケースを措置会議にかけるということであったが,養護施設 入所に至るケースについては,原則としてできるだけ措置会議で検討し措置を 決定しているように思われる。

Y

児相では,ワーカーとスーパーパイザーによ る相談,心理判定員との意見交換の実施ていどからみても,長期養困ケースと くに養護施設入所に至るケースについては,相談受入れ直後のワーカーの一応 の判断をそのまま措置決定内容とせず,措置会議を経て児相相全体で措置種類 の決定を下しているという印象を受ける。もちろん,ワーカーの判断がもっと

も重要であると思われるが。

(7) 

提供サーピス(措置種類)判断の基準

Y

児相のワーカーは,インタヴューのさい親子分離としての施設入所につい てつぎのように語った。「入所にあたっては子どもの生命の危険をまず考え,

危険度が高いと思えば即入所が適当と判断する。だが子どもを親から離さない

というのが大原則。親は子どもをかかえているから一生懸命なんとかしようと

する。ところが,いったん離してしまうとどうしても真剣に考えようとしなく

(17)

なる。だから,かかえさせたまま指導したほうがよいと考えてしまう

o

し か し子どものことを考えると,一時冷却期間をおいて様子をみようということ も考えざるを得ないばあいがある。」この発言にもワーカーが子どもの利害を 第一に考え,クライエントにできるだけ慎重に対応していこうとする姿勢をみ ることができる

O

ワーカーに,どうしても入所させざるを得ないと判断すると きの判断基準はなにか,とさらに問うたところ, r 親 の 態 度 , 能 力 が 第 一 の も っとも大きな要因。もちろん親族や地域の援助.つまり手を貸してくれる人が いるかどうかとか,社会資源の利用可能性も考えるが。」という答えであった。

ケース記録では,調査所見欄にワ{カーの調査結果の概要が記され,それが 措置決定の理由を表わしている。そして,続く総合所見欄に決定された措置種 類が記載されている。調査所見欄に記載された内容から,措置決定の判断基準 表

4‑2

調査所見にみる施設入所判断基準

(Y

児相)

(%) 

短期養因 長期養困 ケ ー ス ケ ー ス あ り

100.0  100.0 

養育機能欠如状態(養育困難の直接的理由) 『ー ・ーーーーーーー‑‑‑‑‑‑ーーーーーー‑‑・陣圃恥'ー‑‑"ー帽』ーーーー.‑‑‑‑ーーーー『開.‑ ー.̲‑ーーー‑‑司「ーーーーー ー戸

4

な し

;回復見通しなし

42.9 

養育機能欠如状態の今後の見通し ,'‑‑一一ーーー伊

9

ーーーーーー一一‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑一一 ーーーー・・‑‑開ー・‑‑‑‑‑‑‑‑‑旬

F

胃輸血ーーーー・捗『帽ーーー‑‑‑‑.島崎同

あ り

80.0 

親 ( 親 の パ に 代 わ ソ ナ る 保 リ 護 テ 者 ィ 含 お む よ )び養育態度・能力)一一 円号り… ‑‑ーーーー.‑‑..・件直ーー・.‑・司 ーーー ・柑目‑‑‑‑‑‑‑‑四ーーーー

50.0 

な し

40.0 

家 関 族 係 関 )係の状態(夫婦,親子,その他の家族! 問題あり

71. 

"ーーー』ーー‑.̲‑‑‑同・ーー,ー ーーー回』司制ーーーーーー凶ー恒‑‑‑"

な し

60.0 

な し

60.0  57.1 

親族の援助状況,援助の可能性 ,‑‑‑‑ーーーーーー‑‑‑‑血ーー駒市ーーーーーー‑‑・

E

噌 ー 戸・・ーーーー・.‑ーー.回晶画固・ー.. ーー司白・『骨目ーーーーーー...・ー・

あ り

社会資源、利用状況,利用の可能性(とくに在 i ム な し

35.7 

宅サービス) ‑.・』ーーーー‑̲.且包陣・ー‑‑‑‑,.‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑. ‑‑‑‑ー刷‑

あ り

あ り

42.9 

子どもの発達状況,問題性 炉'幽‑‑‑‑.‑・・陣凶』静岡匹降・ーーーー・戸..・ーーーー.‑ ー抽ー‑‑‑ーーーーー伸明..砂ー,、‑‑‑.̲‑‑ーー司司‑‑‑ーーーー"・岨.‑幽

a

な し

比率は家族数で計算

(18)

86 

児童福祉サーピスの提供決定過程

(2)

となっていると思われる要因を拾いだしてみると,表

4‑2

のようになった。

まず,短期養困ケースについてみると,まず,母親の傷病や出産による入 院,父親の就労といったく養育機能欠如状態あり) (養育困難の直接的理由) がどのケースについても記載され,ついでく親族の援助状況,可能性なし〉が 過半数のケースに記されている

o X

児相においても短期養困ケースのばあい は,このふたつの要因の存在が施設入所の判断基準となっていた。しかし,

X

児相では入所決定判断にさいして,これらの要因以外にはほとんどなにも触れ

られていなかったのにたし、し,

Y

児相では, く養育機能欠如状態の今後の回復 見通しあり),く親のノミーソナリティ,養育態度・能力に問題なし),く家族関係 の状態問題なし〉が記載されている。く今後の回復見通しありの状況〉とは具 体的には, r 経済的には不安定であるが今後は父も仕事につき母子を扶養して いくと思われる」とか, r 両親とも大学を卒業しており安定した生活をしてい る

j

, r 安定した収入がありとくに問題はない」といった生活の安定状況につい て書かれている状況を指す。児童福祉施設入所にさいしては経済的要件は必要 ないにもかかわらず経済的状況に触れているのは,経済的不安定状況が子ども の施設入所を長期化する恐れがあるからであろう。

「生活意欲のある父親である

j

, r 今回の母の病気以外とくになんら問題のな い家族である

j

, r 親子・夫婦関係とくに問題なく家族の結合強 L 、

j

, r 家族関係 良好」といったく親のパーソナリティ,養育態度・能力に問題なし〉や,く家 族関係問題なし〉の状況も約半数のケースで触れられている。これらの要因 も,子どもの施設入所が長期化する恐れがない(あるいは低

L

、)と

L

、う判断を 得る材料となっていると思われる。また,子どもを施設入所させたと

L

、う事実 が,親の気持ちゃ夫婦関係に動揺を与えることはないだろうと

L

、う判断のデー

タとなっていると理解される。インテーク段階での情報収集において,短期養 困ケースについても,父母の養育態度,家族関係情報をほとんどのケースにつ いて収集していたが,そうした情報が措置決定のさいの判断材料と措置後の見 通しを判断する材料になっているわけである。こうした情報収集の仕方にワー

カーの専門性が表われている。

長期養因ケースのばあいも,まず,母の家出,母死亡父服役中,離婚後母家

参照

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