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の後 マイクロピペットで配位子兼溶媒であるオレイルアミン 1.5ml とオレイン酸 1.6ml を取り 加えた オレイン酸の発火点が 363 C と低く危険なため酸素を取り除く必要がある そこで三つ口フラスコに栓をしてロータリーポンプを用いて三つ口フラスコ内部を排気し 酸素を取り除き 窒素置換した

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Academic year: 2021

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還流法を用いて作製した触媒微粒子による

単層カーボンナノチューブの成長

竹下 弘毅

本 研 究 では SWNT の直径を均一に小さくすることでカイラリティの種類を減らし、制 御 を 容 易 に す る こ と を 目 標 と し た 。 そ の 為 に 直 径 の 均 一 な 粒 子 の 作 製 を 試 み た 。 金 属 前 駆 体 と して 白 金(Ⅲ)アセチルアセトナト、鉄 (Ⅱ)アセチルアセトナトを用い配位子により 金 属 表 面を 保 護す る ことで 粒 径 を制 御 した 。そ の結 果 、直 径 5 nm の均一なナノ粒子の作 製 に 成 功し た 。こ の 粒子を 用 い て CVD を行ったが SWNT の成長は確認できなかった。 キーワード:ナノ粒子, カイラリティ, SWNT, 1. はじめに カーボンナノチューブ(carbon nanotubes : CNT)と は,その特徴的な形状や,電気的特性から,次世代 の電子デバイスとして期待されている。CNT は炭素 が六角形に配列されているグラフェンシートを円 筒状に巻いたものを言いう。側壁が単層のものを単 層カーボンナノチューブ (Single-Walled Nanotubes : SWNT)といい、側壁が複数の層になっているものを、 多層カーンナノチューブ(Multi-Walled Nanotubes : MWNT)という。SWNT の直径は数 nm 程度である。 直径とグラフェンの巻き方(カイラリティ)の組み 合わせごとに電気特性が変化し、金属性や半導体性 に成り得える。金属的なものは銅の1000 倍の高電 流密度耐性を有する。半導体のものはシリコンの10 倍の高い移動度を有する。ナノサイズであり、優れ た特性を有するため、電子デバイスのさらなる小型 化を可能にできると期待されている。しかし一般的 にはSWNT を成長させると、様々な直径とカイラリ ティを持つSWNT が混在して成長する。電気特性の 異なる SWNT が混在していると電子デバイスの性 能は劣化してしまう。合成中にカイラリティを決定 させて電気特性の制御を行うことができれば、より 簡便に電子デバイスを作製できる。 CNT は触媒金属を核に成長するために SWNT の 直径は金属触媒粒子の直径に依存する[1]。直径を細 くすると存在できるカイラリティの種類が減る。そ こで触媒微粒子として金属ナノ粒子用いることを 考えた。還流法を用いて金属ナノ粒子の直径を制御 することで SWNT の直径を細くしカイラリティを 制限することを考えた。ナノ粒子の合成法は既報の ものがある[2] [3]。また還流法とはフラスコに冷却機 をつないで加熱する方法である。溶媒は沸点で気加 熱により温度が一定に保たれるので、溶媒中で試薬 を均一な温度で反応させることができる。また溶媒 はフラスコにつないだ冷却機により冷やされ液化 しフラスコに戻るため溶媒がなくなることはない。 分散剤としてオレイルアミンとオレイン酸が用い られる。これらにより金属粒子を保護膜で包み粒子 同士の凝集を抑制することでナノ粒子が形成され ると期待している。本実験ではナノ粒子を用いて SWNT を成長させることを目標とした。 2.実験方法 2.1 ナノ粒子合成 今回、今回は筑波大学の寺西研究室で指導を受け、 ナノ粒子の合成を行った。表5.1 に分量条件を示す。 計量計により鉄(Ⅲ)アセチルアセトナト(Fe(acac)3) を247.2mg、白金(Ⅱ)アセチルアセトナト(Pt(acac)2) を118mg を計り、三つ口フラスコの中に入れた。そ

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の後、マイクロピペットで配位子兼溶媒であるオレ イルアミン1.5ml とオレイン酸 1.6ml を取り、加え た。オレイン酸の発火点が363°C と低く危険なため 酸素を取り除く必要がある。そこで三つ口フラスコ に栓をしてロータリーポンプを用いて三つ口フラ スコ内部を排気し、酸素を取り除き、窒素置換した。 その後、ナノ粒子の核を形成するために溶液を 150°C まで温め 30 分間加熱した。溶液の温度は温 度調節器によりマントルヒーターの温度を制御す ることにより制御した。その後、窒素ガスの勢いを 強くして外気が三つ口フラスコ内部に入らないよ うにしてから三つ口フラスコのふたを開けて、還元 剤である1-2 ヘキサデカンジオールを加えた。これ によりナノ粒子を還元した。その後窒素ガスの勢い を弱め、攪拌しつつ250°C まで昇温 し30 分加熱した。その後、マントルヒーターか ら三つ口フラスコを離し、溶液を室温まで戻した。 作製した溶液1に対してエタノールを4 の割合で加 え、6000 rpm で 10 分間、遠心分離を行った。その 後へキサン20ml とナノ粒子のヘキサンに対する溶 解度を高めるために、オレイン酸50 ml、オレイル アミン50 ml を加え 6000rpm で 10 分間遠心分離を行 い、ヘキサンに溶けないで残った沈殿物を取り除い た。再度不純物を取り除くためにエタノールを加え て6000rpm で 10 分間遠心分離を行った。また同様 の手順を本研究室でも行った。 表1 分量条件 2.2 基板洗浄 10×10 mm2 の石英基板をアセトンに浸けて 5 分 間、15 分間超音波洗浄を行った。エタノールで 5 分間超音波洗浄を行い、窒素ブローでエタノールを 吹き飛ばした。その後オゾン処理を30 分間行った。 2.3 成膜条件 作 製 し た FePt 粒子 25 mg に 対して ヘキサ ン 400 ml を 加え を 0.1w%に し た。触媒 の成膜 に は デ ィ ッ プ コ ー ト 法 を 用 い た 。基 板 を ク リ ッ プ で 挟 み 、 そ の 下 に 溶 液 の 入 っ た ビ ー カ を 置 く 。 制 御 部 を 操 作 し 引 き 上 げ 速 度 、高 さ 、停 滞 時 間 を 制 御 し 引 き 上 げ た 。触 媒 の 成 膜 は 基 板 を 触 媒 溶 液 に 10 分 間 浸 け た 後 、 引 き 上 げ 速 度 600 mm/s で 引 き上げ た。引 き上 げの後 に、電 気炉 で 大 気 中 で400 °C 5 分 間の アニー ル処理 を行 っ た 。 2.4 ACCVD 法 CVD 装置 を用い て、 CNT を 成長さ せた。 図 1 に CVD 条件を 示す。 炭素 源には エタノ ール (C2H6O)、 還 元 剤 に は 水 素 (H2)、 キ ャ リ ア ガ ス に は ア ル ゴ ン(Ar)を 用 いた。 図 5.3 に ACCVD 条 件 を 示 す 。 触 媒 を 成 膜 し た 基 板 を CVD 装 置 の 反 応 管 に 導 入 後 、(a) Ar: 200 ccm、H2: 20 ccm の ガ ス を 導 入 し な が ら チ ャ ン バ ー 内 部 を 8kPa に し て1000°C まで 昇温した 。 (b) 温度 を維持 し て 30 分 間還元 を行っ た。 (c) 水 素、ア ルゴ ン を 止 め エ タ ノ ー ル 350ccm を 流 し て 30 分間 S W N T を 成 長 さ せ た 。(d) その 後、15 分か け て 室 温 ま で 戻 し た 。 図1 CVD 条件 3 実験結果 3.1 ナノ粒子 図2、 図 3 に 筑波大 学にて作 製し た FePT の TEM 像 を 示す。図 2 は 200 nm ス ケ ール で撮っ 薬 品 名 分 量 オ レ イ ル ア ミ ン 1.5 ml オ レ イ ン 酸 1.6 ml 鉄(Ⅲ )ア セチル アセト ナト 247.2 mg 白 金(Ⅱ )アセチ ルアセ トナト 118 mg 1.2-ヘキ サデカ ンジオ ール 5.16 g

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た も の で あ る 。図2 か ら 5 nm 程 度 の 粒子 と 200 nm 程 度 の粒 子が確 認できる 。図 3 は図 2 でみ ら れ た200 nm 程 度 の粒子を 50 nm ス ケー ルで 観 察 し た も の で あ る 。200 nm 程 度 の 粒子で は な く 、5 nm の 粒 子が高 密度 に高配 列して いる 事 が わ か っ た 。ま た 粒 子 に コ ン ト ラ ス ト の 違 い が 見 ら れ た 。 ま た 図 4 に本 研 究室 で作 製し た FePt の TEM 像 を示す。図 4 より 5nm 程 度 の粒 子 が 高 密 度 に 配 列 し て い る こ と が 分 か っ た 。 図1 FePt の低倍率像 図2 FePt の高倍率像 図3 本研究室で作製した FePt 像 3.2 基板表面像 図4 に DFM 像を示す。数十 nm の粒子が分散し て基板上に分散されていた。これらの粒子の断面プ ロファイルでは、高さ方向が、3.52~5.02 nm、一部 の大きな物は14.93 nm であった。 図4 ディッピング後の DFM 像 3.3 ラマ ンスペ クトル

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0 1000 2000 0 500 1000 In te ns it y [ a. u. ] Wavenumber [ cm-1 ] 図 5 に ACCVD を行った基板のラマンスペ ク ト ル を 示 す 。1353 cm-11606cm-1に ピ ー ク が 確 認 で き た 。ま たRBM の ピーク は確認 でき な か っ た 。 図5 ラマン スペク トル 4 考察 図 1 を見ると粒子にコントラストの違いが 見 ら れ る 。TEM は電子を透過させて観察して い る が 、厚 み が あ る ほ う が 透 過 し に く く 、コ ン ト ラ ス ト が 低 く な る 。ゆ え に コ ン ト ラ ス ト の 低 い と こ ろ に 粒 子 が 重 な っ て 存 在 し て い る と 考 え た 。図1 と図 2 より分散された 5 nm の粒子 と 密 集 し た 5 nm の粒子が見られた。これは FePt 溶液をメッシュに垂らし乾燥する過程で、 溶 液 が 基 板 一 面 同 時 に 乾 燥 せ ず 、局 所 的 に 乾 燥 し た こ と に よ り 、粒 子 が ダ マ に な っ て し ま っ た の だ と 考 え た 。図2 と図 3 よりともに 5nm の 粒 子 が 確 認 で き た こ と か ら 、本 研 究 室 で も ナ ノ 粒 子 合 成 を 再 現 で き た こ と が 確 認 で き た 。 図 4 の表面像より数十 nm 程度の粒子が確 認 で き た が 、断 面 プ ロ フ ァ イ ル で は そ の 高 さ は 3.52~5.02 nm であった。TEM 像の結果と比べ る と 平 面 方 向 の 粒 子 の 大 き さ に 大 き な ず れ が あ る 。こ れ はDFM は測定プローブの針の直径 が20 nm 程度なので、針の直径より小さな粒 子 の 測 定 は 困 難 で あ り 、 ま た 、DFM の測定は 1×1 m2の 範 囲 を256 点取ることにより行っ た 。測 定 点 の 間 隔 は 約4 nm であるために TEM 像 と の ズ レ が 生 じ た と 考 え た 。そ の 為 、断 面 プ ロ フ ァ イ ル の 結 果 か ら3.52~5.02 nm の物があ っ た と 考 え た 。TEM 像と同様に 5 nm 程度で は あ る が 、TEM 像では、1.5 nm のばらつきは 確 認 で き な か っ た 。こ れ は 粒 子 の 測 定 部 位 が 球 の 中 心 軸 か ら 多 少 ず れ て い た た め に 、TEM 像 よ り 小 さ な 粒 子 に 見 え た の だ と 考 え た 。し か し 図5 よ り 1353 cm-11606cm-1に ピ ー ク が 確 認 で き た 。1353 cm-1D-band、1606cm-1G-band で あ る と 考 え た 。D-band は グ ラフ ァ イト の六 員 環 起 因 の ピ ー ク で あ り 、G-band は 六 員環 の 欠 陥 に 起 因 す る ピ ー ク で あ る た め 、CNT が 成 長 し て い る と 考 え た 。 し か し G/D 比 が 1 と 低 い た め CNT の 成 長量が 少な く、ア モルフ ァス カ ー ボ ン が 多 か っ た の で は な い か と 考 え た 。こ れ は FePT の 触媒 能が低 いた め CNT の 成 長量 が 少 な か っ た の で は な い か と 考 え た 。 ま た 低 波 数 側 に 現 れ る SWNT 特 有 の直径 に起 因 す る ピ ー ク(RBM)は確 認で きなか った。これ に よ り SWNT は 成 長し なか ったの ではな いか と 考 え た 。今 回 、SWNT が 成 長しな かった のは FePt 微粒 子が 5 nm と 大 きい ため MWNT が 成 長 し て し ま っ た の で は な い か と 考 え て い る 。今 後 SWNT を 成 長 させる ため に、よ り触媒 能の 高 い Co を 用いよ り小さ な粒 子を作 ること を目 標 と す る 。 5 総論 我 々 は SWNT の カ イラ リテ ィを制 御を達 成 し 、電 子 デ バ イ ス へ の 応 用 に 繋 げ る 事 を 考 え て い る 。そ こ で 、直 径 を 均 一 に 小 さ く す る こ と で カ イ ラ リ テ ィ の 種 類 を 減 ら し 、制 御 し や す く す る こ と を 目 標 と し た 。そ の 為 に 直 径 の 均 一 な 粒 子 の 作 製 を 試 み た 。実 験 は 筑 波 大 学 の 寺 西 研 究 室 で 指 導 を 受 け 、化 学 的 な 手 法 で あ る 還 流 法 に よ り 行 っ た 。金 属 前 駆 体 と し て 白 金(Ⅲ )ア セチ ル ア セ ト ナ ト 、鉄(Ⅱ )ア セチ ルアセ トナト を用 い 配 位 子 に オ レ イ ル ア ミ ン 、オ レ イ ン 酸 を 用 い 金 属 表 面 を 保 護 す る こ と で 粒 径 を 制 御 し た 。そ の 結 果 、 直 径5 nm の 均 一な ナノ粒 子の作 製に

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成 功 し た 。そ の 後 、本 研 究 室 で も 同 様 の 手 順 で 実 験 を 行 い 、ナ ノ 粒 子 作 製 を 再 現 す る こ と に 成 功 し た 。ま た こ れ ら の ナ ノ 粒 子 を デ ィ ッ プ コ ー ト 法 を 用 い て 基 板 に 成 膜 し 、ACCVD 法 を用 い 成 長 温 度 1000°C で SWNT の 成長を 目指し た。 D-band、 G-band は 確認 した が、 G/D 比 は 1 と 低 か っ た 。ま たRBM が 確認 できず 、SWNT の 成 長 が 確 認 で き な か っ た 。G/D が 低 か った のは Pt の 触 媒 能 が 低 い た め ア モ ル フ ァ ス カ ー ボ ン が 成 長 し て し ま っ た の だ と 考 え た 。ま たSWNT の 成 長 が 確 認 で き な か っ た の は 、触 媒 粒 子 の 径 が 5nm と 大きい ためで ある と考え ている 。今 後 は SWNT を 成 長させ るた めに、 より小 さな ナ ノ 粒 子 の 作 製 を 目 指 す 。 ま たCNT の 成長 量 を 増 や す た め に 、 触 媒 能 の 高 い Co を 用 い た FeCo ナ ノ粒 子の作 製と CoPt、 CoMo ナノ 粒子 の 作 製 を 目 指 す 。

6 参考 文献

[1]齋 藤 弥 八 , 坂 東 俊 治 , カ ー ボ ン ナ ノ チ ュ ー ブ の 基 礎 ,pp.58-69,(社)コロ ナ社,東 京,1998 [2]Shouheng Sun, Hao Zeng,David B. Robinson Simone Raoux,Philip M. Rice Shan X. Wang,and Guanxiong Li J. Am. Chem. Soc., Vol.126, iss.1, 273-279(2004)

[3] M. Nakaya, M. Kanehara, and T. Teranishi,

参照

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