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(1)

特集

師長・主任の育成・評価ツールを管理実践に生かすコツ

時点)で,そのうち看護管理者は看護部長

1人,副看護部長5人,主任看護師長2人,

看護師長31人,副看護師長87人である。

認定看護管理者は8人,ファーストレベル

修了者77人,セカンドレベル修了者43人

であり,副看護師長の93%がファースト

レベルを修了し,看護師長の97%がセカ

ンドレベルを修了している。

 研修修了直後は,研修で学んだ知識を臨

床に応用すべく,意欲的に実践課題に取り

組んでいるが,時間の経過と共に日常業務

に追われ,モチベーションを維持すること

が困難な状況があった。そのため,修了生

が実践課題を継続して追求できるよう,活

動時間の確保や成果報告の機会の提供,活

動成果の共有など,組織的に活動を支援で

きる体制を構築することが課題であった。

 そこで,活動支援の一環として,副看護

師長を対象に院内研修として問題解決演習

を企画し,所属する看護単位における自分

の実践課題について,演習形式で意見交

換・情報共有し,年度末に成果を発表する

場を設けることとした。看護師長研修とし

ては,コンフリクトマネジメントやメンタ

ルヘルス,診療報酬や財務数字の基礎知識

などの看護単位の運営に必要な知識に加

え,2016年度より看護管理者のコンピテ

ンシー・モデルに関する研修(年4回)を

開催(翌年度からは副看護師長へも拡大)

当院における看護管理者育成の概要

 医療の高度化,複雑化,多様化に加え,

医療財源の逼迫という環境の変化を受け,

看護管理者には看護サービスの質の向上や

病院経営,運営への参画,労働安全衛生活

動の推進といった高い管理能力が求められ

ている。

 当院では,団塊世代の退職以降も看護管

理者の定年退職などにより,看護師長,副

看護師長の年齢構成が若年化している。そ

のため,看護師長,副看護師長の管理経験

の格差から,役割遂行能力,問題解決能力

に差が生じている。また,看護管理実践に

おける患者・家族との関係や上司・部下と

の関係,他職種・他部門との交渉における

コンフリクトに疲弊している現状がある。

 看護部における看護管理者育成は,日本

看護協会の「認定看護管理者教育課程」の

受講が主体となっており,院内での体系的

な教育は実施していない。そこで,看護管

理者の育成・支援体制を再考し,看護管理

者がビジョンを持ち看護管理実践に取り組

めるよう,新たな育成・支援体制の構築に

取り組んだ。

ファーストレベル,セカンドレベル研修

修了後のフォロー体制の構築

 当院の看護職員は894人(2018年8月

広島大学病院

 看護部

副看護部長/認定看護管理者 

佐藤陽子

広島大学医学部附属看護学校卒業後,1988年広島大学病 院入職。広島大学病院,筑波大学附属病院での勤務を経 て,2013年より現職。広島大学大学院社会科学研究科博 士課程後期満期退学,修士(マネジメント)。

キャリア開発ラダーと連動した

マネジメントラダーの作成と

育成・支援体制の構築

~コンフリクトをビジョンに変換し,

生き生きと活躍する看護管理者へ

(2)

し,2018年度も継続している。

 副看護師長対象の問題解決演習は,副看

護師長間での意見交換・情報共有の機会と

なったこと,看護師長の支援を得ながら実

践課題に取り組めたことから,アンケート

結果では参加者の95%から満足度・活用

度において肯定的な評価を得ることができ

た。特に「自分の課題への取り組みや業務

改善,スタッフ指導に生かせる」など,他

の副看護師長の取り組みからの学びも大き

かったことがうかがえた。

 また,コンピテンシー研修は,個々の看

護師長・副看護師長の実践事例から,その

中で発揮されているコンピテンシーについ

てグループワークで評価を行い,コンピテ

ンシーの定義や水準の理解を深めている。

他の看護師長・副看護師長の取り組みや自

分の取り組みについてさまざまな角度から

意見交換・情報共有ができる機会となって

おり,看護管理実践や人材育成,特に看護

師長においては,副看護師長の育成や活動

支援に積極的に取り組むきっかけとなって

いた。

 当院は,目標管理を導入していることか

ら,副看護師長や看護師長の個人面談の際

に研修での取り組みについても情報共有が

でき,目標達成に向けた支援につながるこ

とを期待している。

キャリア開発ラダーと連動した

マネジメントラダーの作成と運用

 当院のキャリアパス(図1)では,看護

管理者コースを選択する者は,キャリア開

発ラダーレベルⅣから「認定看護管理者教

育課程」の受講申請ができることになって

いる。そのため,レベルⅣ・Ⅴ認定者から

申請できるマネジメントラダーの作成に取

り組んだ。2014年度より,ラダーの段階

新規採用者研修プログラム 各看護単位教育プログラム ローテーション研修 看護部レベルⅡ研修 院外研修 看護部レベルⅣ研修 院外研修 配置交代 看護部レベルⅢ研修 院外研修 院内留学 看護部レベルⅤ研修 看護管理者研修 院外研修 看護の 核となる 実践能力 組織的 役割 遂行力 自己教育 ・ 研究能力 実 地 指 導 者 研 修 サ ー ド レ ベ ル 研 修 マ ジ メ ン ト ラ ダ ー キ ャ リ ア 開 発 ラ ダ ー セ カ ン ド レ ベ ル 研 修 フ ァ ー ス ト レ ベ ル 研 修 特 定 行 為 に 係 る 指 定 研 修 専 門 看 護 師 認 定 看 護 師 大 学 院 進 学 専 門 看 護 師 コ ー ス 認 定 看 護 師 教 育 課 程 教 育 担 当 者 研 修 実 習 指 導 者 研 修 大 学 院 進 学 ︵ 修 士 ・ 博 士 課 程 ︶ 卓 越 し た ジ ェ ネ ラ リ ス ト ス ペ シ ャ リ ス ト 看 護 管 理 者 教 育 ・ 研 究 者 Ⅴ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅰ Ⅳ Ⅲ Ⅱ Ⅰ 看 護 の 質 管 理 組 織 運 営 管 理 人 間 関 係 キ ャ リ ア 開 発

図1

看護部キャリアパス

(3)

と領域(枠組み),到達目標および領域ご

との項目の検討などを開始した。検討に当

たり,広島大学職員能力要件に基づく看護

師能力要件,他院で運用されているマネジ

メントラダーやコンピテンシー評価などを

参考に評価項目を整理した。

 マネジメントラダーの領域は,当院の看

護管理者に必要とされる中核的な看護管理

業務内容と,その業務を遂行する上で必要

な能力(コンピテンシー)を明文化し,最

終的に「組織運営管理」「看護の質管理」

「人間関係」「キャリア開発」の4領域に決

定した。ラダーの段階については,マネジ

メントラダーレベルⅠ・Ⅱを副看護師長,

レベルⅢ・Ⅳを看護師長,レベルⅤを副看

護部長,レベルⅥを看護部長とし,それぞ

れの到達目標を設定した(表1)。

 2015年度は,その内容の精緻化と運用

方法について検討し,2016年度より運用

を開始した。申請から認定までの手続きは

表2のとおりである。2016年度は対象者

の93%(116人)が申請し,現在までの

認定状況は図2のとおりである。キャリア

開発ラダーⅤ認定者が少ないのは,2016

年5月の看護師のクリニカルラダー(日本

看護協会版)

1)

の公表を受け,従来運用し

ていたクリニカルラダー(Ⅳ段階)を2017

年度よりキャリア開発ラダー(Ⅴ段階)に

改定して運用を開始したためである。新た

に設けたレベルⅤは新規申請としたこと

と,マネジメントラダー申請者はキャリア

開発ラダー申請の対象から除外したことか

ら,このような結果となっている。

 マネジメントラダー申請用評価表(資料

1)には,領域ごとに関連するコンピテン

シーを記載しており,評価の際は4領域ご

とに設定している行動目標を4段階評価

(自己評価・他者評価)するようにしてい

る。しかし,評価表だけでは客観的評価が

難しいため,面接評価の際にコンピテン

シー評価シートを用いて,自分の実践事例

を紹介しながら,自己評価の根拠を述べ,

第1評価,第2評価と複数人が評価するこ

とで客観性を保つようにしている。

看護師長のコンピテンシー評価

 当院では,職員のモチベーションの向

上,組織の活性化などを図ることを目的

に,年2回(9月・2月),人事考課を実

施している。その際,評価に使用している

シートは広島大学職員能力要件評価シート

(能力・成長シート)であり,①新人・レ

ベルⅠ評価シート,②レベルⅡ・Ⅲ評価

シート,③レベルⅣ・Ⅴ評価シート,④副

看護師長評価シート,⑤看護師長以上用評

価シートの5種類を使用していた。しか

し,マネジメントラダーの作成に当たり,

副看護師長以上の看護管理者にはコンピテ

ンシーの評価を導入することを検討してい

たため,マネジメントラダーと並行して,

能力・成長シートの内容を再構築すること

となった。

 コンピテンシーの検討に当たり,広島大学

職員能力要件に加え,虎の門病院看護部

2)

や東京大学医学部附属病院看護部と東京大

学医科学研究所附属病院看護部

3)

が開発

した看護管理者のコンピテンシー・モデ

ル,スペンサーらのコンピテンシー・ディ

クショナリー

4)

などを参考にした。そし

て最終的に,スペンサーらの6クラスター

20コンピテンシーを用いることとした。

 各コンピテンシーについて,定義と5段

階の評価水準を明文化し,看護管理者とし

てどの水準にあるか,評価者と被評価者が

(4)

支援を受けながら看護管理を実践 できる 病院の理念・看護部の目標を自 部署全体へ浸透できる 支援を受けながら,看護部の目 標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案する ことができる 支援を受けながら,自部署の目 標達成に向けて病院が有する資 源を活用できる 支援を受けながら,自部署の目 標を評価し,次の課題を見いだ すことができる 支援を受けながら,自部署の看 護提供システムおよび職場環境 について検討の必要性を判断し, 問題提起することができる 支援を受けながら,資源を活用 して看護サービスを提供・評価 できる 看護管理上あるいは体制上の課 題に気づき,提言することがで きる 管理者としての自分の価値観, 感情,長所・短所が他者へどの ように影響するかを理解できる 管理者としての自分の交渉力を 客観的に分析できる 看護職員にプラスのフィード バックをすることや承認するこ とで成長を支援できる 管理のキャリアパスを選択した 自分を客観的に評価し,課題を 明確にすることができる 看護職員のキャリア発達に関心 が持てる 自ら計画的に看護管理に関する 院内外の研修・学会に参加でき る 必要時に支援を受けながら看護管理を 実践できる 病院の理念・看護部の目標を自部署 全体へ浸透できる 必要時に支援を受けながら,看護部 の目標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案すること ができる 支援を受けながら,自部署の目標達 成に向けて病院が有する資源を効果 的に活用できる 必要時に支援を受けながら,自部署 の目標を評価し,次の課題および解 決策を見いだすことができる 必要時に支援を受けながら,自部署 の看護提供システムおよび職場環境 を評価し,改善への方策を導くこと ができる 必要時に支援を受けながら,資源を 活用して看護サービスを提供・評価 できる 課題に対して状況を把握し,問題分 析を行い,適切に判断・対応するこ とができる 管理者として自分の価値観,感情, 長所,短所が他者へどのように影響 するかを理解し,セルフコントロー ルし,公平に接することができる 管理者としての自分の交渉力を客観 的に分析し,自ら対人関係を構築す ることができる 看護職員にプラスのフィードバック をすることや承認することで成長を 支援できる 自分を客観的に評価し,明確にした 課題に取り組むことができる 必要時に支援を受けながら,看護職 員のキャリア発達を支援できる 院内外の研修・学会に参加し,新た な知見を得て,自分のキャリア発達 に生かすことができる 看護研究に関する指導方法を身につ けることができる 社会・看護の動向をとらえ,自律的 に看護管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標 を踏まえて部署運営のビジョンを 明確にし,自部署全体へ浸透する ことができる 組織目標達成のために看護部の課 題を明確にし,自部署の目標を立 案することができる 自部署の目標達成に向けて人・物・ 金・情報・時間を活用できる 管理的問題の解決に向けて多職種 と連携し,チーム医療を実践する ことができる 自部署および看護部目標の達成状 況を評価できる 看護部の会議・委員会に参画でき る 自部署の看護提供システムおよび 職場環境を評価し,改善への方策 を導くことができる 資源を活用して看護サービスを提 供・評価できる 問題分析した結果から,改革のた めの計画(指導・相談)を立案し, 行動することができる 管理者としてセルフコントロール でき,冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成 果を導き出せるように交渉するこ とができる 看護職員の能力に適した課題や権 限を与え,それを達成できるよう に支援し,正当な評価を行うこと ができる 管理者として自分のビジョンが持 てる 看護職員のキャリア発達を支援で きる 自分を客観的に評価し,自己実現 に向けて行動することができる 看護職員が看護研究に取り組める 環境を整備すると共に,看護研究 の助言・指導を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,発展的に看護 管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標を踏ま えて部署運営のビジョンを明確にし,自 部署全体へ浸透することができる 組織目標達成のために看護部の課題を明 確にし,自部署の目標を立案することが できる 看護部全体を踏まえて自部署の目標達成 に向けて人・物・金・情報・時間を活用 できる 管理的問題の解決に向けて多職種と連携 し,チーム医療を推進することができる 社会情勢および病院の経営状況を把握し, 自部署および看護部目標の達成状況を評 価することができる 病院あるいは看護部の会議・委員会に参 画できる 社会情勢や看護の動向をとらえ,自部署 の看護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる あらゆる資源を活用して看護サービスを 提供・評価できる 看護サービスの改善のために部門を越え て働きかけ,体制を整備できる 管理者としてセルフコントロールでき, 冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成果を導 き出せるように自部署および他部門と交 渉できる 看護職員の能力に適した課題や権限を与 え,それを達成できるように支援し,正 当な評価を行うことができる 管理者として自分のビジョンを実現する ために行動できる 看護職員の能力を最大限に引き出し,キャ リア発達を支援することができる 自己実現に向けて行動し,組織に貢献す ることができる 看護職員が看護研究に取り組める環境を 整備すると共に,看護研究の助言・指導 を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,病院の運 営方針に基づいて客観的・長期的展望 に立ち看護部門の管理運営を補佐する ことができる 病院の理念・看護部の理念・病院の 運営方針を看護部門全体へ浸透でき る 看護部長が提示したビジョン・ミッ ションを達成するために,計画・実 践に積極的に参画できる 看護部組織が有効に機能するように, 評価・調整・改善に積極的に参画で きる 社会情勢および病院の経営状況を把 握し,組織の目標達成を推進するこ とができる 組織に影響を及ぼす問題について予 測・分析し,事前に対応できる看護 部体制を整備することができる 社会情勢や看護の動向をとらえ,看 護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる 部署が資源を活用して看護サービス を提供・評価できるよう支援できる 看護サービスの改善のために他部門 に働きかけ,看護部全体の改革・刷 新に取り組むことができる 組織目標達成のため,看護部内およ び部門を越えて,相手の理解を得た 上で成果を導き出すための交渉を行 うことができる 看護師長の交渉などを支援できる 看護職員のストレスマネジメントを 実践し,組織的に対応できるシステ ムを整備できる 看護師長個々の能力を最大限に引き 出し,キャリア発達を支援すること ができる 自己実現に向けて行動し,より組織 に貢献することができる 先駆的な看護研究を行うと共に,看 護職員が看護研究に取り組むことを 支援することができる 看護職員のキャリア開発推進に向け た教育環境を整備できる 社会が求めるヘルスケアサービスの動向をとら え,病院運営に参画しながら看護部門の管理運 営を客観的・長期的展望に立って明確化し,実 践することができる 社会状況を統合的にとらえ,看護部組織運営 の発展と改革を推進できる 看護部トップマネジャーとしてのビジョンを 明示し,リーダーシップを発揮することがで きる 病院経営の一員として病院経営管理の視点に 立ったマネジメントを行える 高い見識と豊かなネットワークを持ち,創造 力と実践力を発揮して組織の経営管理に参画 することができる 医療制度や社会環境,病院が有する資源を適 切に把握し,看護部門の役割と機能を明確に することができる 看護サービスの質向上および看護実践・看護 管理の発展に向け,実践現場のデータを整理 して組織の内外に発信できる 医療機能の分化,地域連携の推進に向けて, 時代が要請する新たな看護サービスを提供で きる チーム医療の中で,看護の専門性を効果的に 発揮し,質の高い看護サービスを提供するた めの体制を整備できる 組織目標達成のため,看護部内および部門を 越えて,相手の理解を得た上で成果を導き出 すための交渉を行うことができる 病院や看護部のビジョンを明示して,看護職 員が組織運営に主体的に参加できるよう,動 機づけを行うことができる 社会や組織のニーズに基づく看護職員のキャ リア開発システムを推進すると共に,長期的 展望に立った人材育成・人材活用を行うこと ができる 次世代の看護職員育成を視野に入れた基礎教 育を実践現場と連携して企画・推進できる 看護管理システムの新しい課題を設定すると 共に,解決に向けた手法を探求することがで きる 看護職員の社会的認知をもたらし,社会や看 護学発展に貢献できる人材を輩出することが できる 看護職員のキャリア開発推進に向けた教育環 境を整備できる 領域 組織運営管理 看護の質管理 人間関係 キャリア開発

マネジメントラダーⅠ

(M−Ⅰ)

マネジメントラダーⅡ

(M−Ⅱ)

マネジメントラダーⅢ

(M−Ⅲ)

マネジメントラダーⅣ

(M−Ⅳ)

マネジメントラダーⅤ

(M−Ⅴ)

マネジメントラダーⅥ

(M−Ⅵ)

マネジメント

ラダー

表1

看護部マネジメントラダー表

(5)

支援を受けながら看護管理を実践 できる 病院の理念・看護部の目標を自 部署全体へ浸透できる 支援を受けながら,看護部の目 標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案する ことができる 支援を受けながら,自部署の目 標達成に向けて病院が有する資 源を活用できる 支援を受けながら,自部署の目 標を評価し,次の課題を見いだ すことができる 支援を受けながら,自部署の看 護提供システムおよび職場環境 について検討の必要性を判断し, 問題提起することができる 支援を受けながら,資源を活用 して看護サービスを提供・評価 できる 看護管理上あるいは体制上の課 題に気づき,提言することがで きる 管理者としての自分の価値観, 感情,長所・短所が他者へどの ように影響するかを理解できる 管理者としての自分の交渉力を 客観的に分析できる 看護職員にプラスのフィード バックをすることや承認するこ とで成長を支援できる 管理のキャリアパスを選択した 自分を客観的に評価し,課題を 明確にすることができる 看護職員のキャリア発達に関心 が持てる 自ら計画的に看護管理に関する 院内外の研修・学会に参加でき る 必要時に支援を受けながら看護管理を 実践できる 病院の理念・看護部の目標を自部署 全体へ浸透できる 必要時に支援を受けながら,看護部 の目標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案すること ができる 支援を受けながら,自部署の目標達 成に向けて病院が有する資源を効果 的に活用できる 必要時に支援を受けながら,自部署 の目標を評価し,次の課題および解 決策を見いだすことができる 必要時に支援を受けながら,自部署 の看護提供システムおよび職場環境 を評価し,改善への方策を導くこと ができる 必要時に支援を受けながら,資源を 活用して看護サービスを提供・評価 できる 課題に対して状況を把握し,問題分 析を行い,適切に判断・対応するこ とができる 管理者として自分の価値観,感情, 長所,短所が他者へどのように影響 するかを理解し,セルフコントロー ルし,公平に接することができる 管理者としての自分の交渉力を客観 的に分析し,自ら対人関係を構築す ることができる 看護職員にプラスのフィードバック をすることや承認することで成長を 支援できる 自分を客観的に評価し,明確にした 課題に取り組むことができる 必要時に支援を受けながら,看護職 員のキャリア発達を支援できる 院内外の研修・学会に参加し,新た な知見を得て,自分のキャリア発達 に生かすことができる 看護研究に関する指導方法を身につ けることができる 社会・看護の動向をとらえ,自律的 に看護管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標 を踏まえて部署運営のビジョンを 明確にし,自部署全体へ浸透する ことができる 組織目標達成のために看護部の課 題を明確にし,自部署の目標を立 案することができる 自部署の目標達成に向けて人・物・ 金・情報・時間を活用できる 管理的問題の解決に向けて多職種 と連携し,チーム医療を実践する ことができる 自部署および看護部目標の達成状 況を評価できる 看護部の会議・委員会に参画でき る 自部署の看護提供システムおよび 職場環境を評価し,改善への方策 を導くことができる 資源を活用して看護サービスを提 供・評価できる 問題分析した結果から,改革のた めの計画(指導・相談)を立案し, 行動することができる 管理者としてセルフコントロール でき,冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成 果を導き出せるように交渉するこ とができる 看護職員の能力に適した課題や権 限を与え,それを達成できるよう に支援し,正当な評価を行うこと ができる 管理者として自分のビジョンが持 てる 看護職員のキャリア発達を支援で きる 自分を客観的に評価し,自己実現 に向けて行動することができる 看護職員が看護研究に取り組める 環境を整備すると共に,看護研究 の助言・指導を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,発展的に看護 管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標を踏ま えて部署運営のビジョンを明確にし,自 部署全体へ浸透することができる 組織目標達成のために看護部の課題を明 確にし,自部署の目標を立案することが できる 看護部全体を踏まえて自部署の目標達成 に向けて人・物・金・情報・時間を活用 できる 管理的問題の解決に向けて多職種と連携 し,チーム医療を推進することができる 社会情勢および病院の経営状況を把握し, 自部署および看護部目標の達成状況を評 価することができる 病院あるいは看護部の会議・委員会に参 画できる 社会情勢や看護の動向をとらえ,自部署 の看護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる あらゆる資源を活用して看護サービスを 提供・評価できる 看護サービスの改善のために部門を越え て働きかけ,体制を整備できる 管理者としてセルフコントロールでき, 冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成果を導 き出せるように自部署および他部門と交 渉できる 看護職員の能力に適した課題や権限を与 え,それを達成できるように支援し,正 当な評価を行うことができる 管理者として自分のビジョンを実現する ために行動できる 看護職員の能力を最大限に引き出し,キャ リア発達を支援することができる 自己実現に向けて行動し,組織に貢献す ることができる 看護職員が看護研究に取り組める環境を 整備すると共に,看護研究の助言・指導 を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,病院の運 営方針に基づいて客観的・長期的展望 に立ち看護部門の管理運営を補佐する ことができる 病院の理念・看護部の理念・病院の 運営方針を看護部門全体へ浸透でき る 看護部長が提示したビジョン・ミッ ションを達成するために,計画・実 践に積極的に参画できる 看護部組織が有効に機能するように, 評価・調整・改善に積極的に参画で きる 社会情勢および病院の経営状況を把 握し,組織の目標達成を推進するこ とができる 組織に影響を及ぼす問題について予 測・分析し,事前に対応できる看護 部体制を整備することができる 社会情勢や看護の動向をとらえ,看 護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる 部署が資源を活用して看護サービス を提供・評価できるよう支援できる 看護サービスの改善のために他部門 に働きかけ,看護部全体の改革・刷 新に取り組むことができる 組織目標達成のため,看護部内およ び部門を越えて,相手の理解を得た 上で成果を導き出すための交渉を行 うことができる 看護師長の交渉などを支援できる 看護職員のストレスマネジメントを 実践し,組織的に対応できるシステ ムを整備できる 看護師長個々の能力を最大限に引き 出し,キャリア発達を支援すること ができる 自己実現に向けて行動し,より組織 に貢献することができる 先駆的な看護研究を行うと共に,看 護職員が看護研究に取り組むことを 支援することができる 看護職員のキャリア開発推進に向け た教育環境を整備できる 社会が求めるヘルスケアサービスの動向をとら え,病院運営に参画しながら看護部門の管理運 営を客観的・長期的展望に立って明確化し,実 践することができる 社会状況を統合的にとらえ,看護部組織運営 の発展と改革を推進できる 看護部トップマネジャーとしてのビジョンを 明示し,リーダーシップを発揮することがで きる 病院経営の一員として病院経営管理の視点に 立ったマネジメントを行える 高い見識と豊かなネットワークを持ち,創造 力と実践力を発揮して組織の経営管理に参画 することができる 医療制度や社会環境,病院が有する資源を適 切に把握し,看護部門の役割と機能を明確に することができる 看護サービスの質向上および看護実践・看護 管理の発展に向け,実践現場のデータを整理 して組織の内外に発信できる 医療機能の分化,地域連携の推進に向けて, 時代が要請する新たな看護サービスを提供で きる チーム医療の中で,看護の専門性を効果的に 発揮し,質の高い看護サービスを提供するた めの体制を整備できる 組織目標達成のため,看護部内および部門を 越えて,相手の理解を得た上で成果を導き出 すための交渉を行うことができる 病院や看護部のビジョンを明示して,看護職 員が組織運営に主体的に参加できるよう,動 機づけを行うことができる 社会や組織のニーズに基づく看護職員のキャ リア開発システムを推進すると共に,長期的 展望に立った人材育成・人材活用を行うこと ができる 次世代の看護職員育成を視野に入れた基礎教 育を実践現場と連携して企画・推進できる 看護管理システムの新しい課題を設定すると 共に,解決に向けた手法を探求することがで きる 看護職員の社会的認知をもたらし,社会や看 護学発展に貢献できる人材を輩出することが できる 看護職員のキャリア開発推進に向けた教育環 境を整備できる 領域 組織運営管理 看護の質管理 人間関係 キャリア開発

マネジメントラダーⅠ

(M−Ⅰ)

マネジメントラダーⅡ

(M−Ⅱ)

マネジメントラダーⅢ

(M−Ⅲ)

マネジメントラダーⅣ

(M−Ⅳ)

マネジメントラダーⅤ

(M−Ⅴ)

マネジメントラダーⅥ

(M−Ⅵ)

マネジメント

ラダー

表1

看護部マネジメントラダー表

(6)

共通理解を持つことができ,客観的な評価

ができるようにした。また,従来の能力・

成長シートに準じて,副看護師長を対象と

した能力要件と看護師長・主任看護師長・

副看護部長・看護部長を対象とした能力要

件の2種類のコンピテンシー・モデルを作成

した。評価基準は,従来は4段階評価であっ

たが,5段階評価に変更し,各職位に求めら

れる基準を分かりやすくすると共に,人事考

課シートとして活用するため,各コンピテン

シーの評価を点数で表示し,上半期・下半期

の評定に利用できるようにした(資料2)。

 評価方法は,マネジメントラダーと同様

に,自己評価,一次評価,二次評価を行う

が,評価するコンピテンシーを発揮できた

(発揮できなかった)事例を述べ,その実

践がどの評価水準に当たるかを確認しなが

ら行っている。評価を通して,被評価者自

身がどのような行動・思考ができれば評価

水準が上がるのかイメージできるようにな

り,次期に向けたビジョンにつながること

を期待している。

(人) 認定 なし Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ M−Ⅰ M−Ⅱ M−Ⅲ M−Ⅳ M−Ⅴ 124 149186 223 54 2 62 15 8 5 250 200 150 100 50 0 2018年4月時点 22

図2

キャリア開発ラダー・マネジメントラダー認定状況

副看護師長 看護師長 副看護部長 ラダー認定申請書作成 【必要書類の準備】 目標管理シート 自己推薦書 マネジメントラダー 申請用評価表 コンピテンシー 評価シート マネジメントラダー申請 用評価表:自己評価 必要書類の提出 結果の通知 認定書受領 よくできる できる 努力を要する 非常に努力を要する

申請者(個人)

評定

評価

内容(目安)

【評価基準】

第1評価者

第2評価者

看護部管理室

時期

自ら取り組み,実践できる 一通りできる。少しの支援(10 ∼ 30%程度)を受ければできる 50%以上の支援を受ければできる 全面的な支援を要する 看護師長または副看護部長 看護部長 看護部長 申請書の受領・確認 第1評価者の選出・ 評価依頼 書類受領 第2評価 総合評価表の記載 すべての領域がB評価以上 の場合,書類一式を提出 必要書類一式の受領 最終審査(書類)判定 認定書の発行 副看護師長または看護師長 副看護部長 副看護部長 書類受領 第1評価 5月 12月∼1月 2月 3月 A B C D

表2

マネジメントラダー認定フロー

(7)

目標設定・ 計画・ 実践・評価 経営管理 看護の質評価 患者管理 業務管理 労務管理 医療安全 感染管理 病床管理 人間関係構築 人材育成 人事評価 研究 自己研鑚

領域 構成要素

看護管理実践に必要な

能力・コンピテンシー

行動目標

自己

評価

第1

評価

第2

評価

〈マネジメントラダーレベルⅢ申請用〉評価表

組織の目標達成に向けて財政的・ 物質的,人的資源を組織化し,成 果に結び付ける能力 コンピテンシー 【達成重視】【イニシアティブ】 【情報探究】 【インパクトと影響力】 【組織の理解】【関係の構築】 【指揮命令:自己表現力と地位に 伴うパワーの活用】 【チーム・リーダーシップ】 【分析的思考】【概念化思考】 【技術的・専門的・経営的能力】 【自己確信】 【組織へのコミットメント】 看護サービスを継続的に評価・改 善する能力 コンピテンシー 【秩序・クオリティ・正確性への 関心】 【イニシアティブ】【情報探究】 【顧客サービス重視】 【インパクトと影響力】 【関係の構築】 【指揮命令:自己表現力と地位に 伴うパワーの活用】 【チーム・リーダーシップ】 【分析的思考】 【技術的・専門的・経営的能力】 【自己確信】 組織を活性化するために,良好な 人間関係を築くことができる能力 コンピテンシー 【対人関係理解】 【インパクトと影響力】 【関係の構築】 【チームワークと協調】 【セルフ・コントロール】 【自己確信】 【柔軟性】 スタッフと自分のキャリア発達を 促進できる能力 コンピテンシー 【秩序・クオリティ・正確性への 関心】 【他の人たちの開発】 【技術的・専門的・経営的能力】 【自己確信】 (自己評価:  月  日)(第1評価者名:     ;  月  日)(第2評価者名:     ;  月  日) 評価点  A(よくできる) B(できる) C(努力を要する) D(非常に努力を要する) 病院の理念・看護部の理念・目標を踏まえ て部署運営のビジョンを明確にし,自部署 全体へ浸透することができる 組織目標達成のために看護部の課題を明確 にし,自部署の目標を立案することができ る 自部署の目標達成に向けて人・物・金・情 報・時間を活用できる 管理的問題の解決に向けて多職種と連携し, チーム医療を実践することができる 自部署および看護部目標の達成状況を評価 できる 看護部の会議・委員会に参画できる 自部署の看護提供システムおよび職場環境 を評価し,改善への方策を導くことができ る 資源を活用して看護サービスを提供・評価 できる 問題分析した結果から,改革のための計画 (指導・相談)を立案し,行動することが できる 管理者としてセルフコントロールでき,冷 静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成果を導き 出せるように交渉することができる 看護職員の能力に適した課題や権限を与え, それを達成できるように支援し,正当な評 価を行うことができる 管理者として自分のビジョンが持てる 看護職員のキャリア発達を支援できる 自分を客観的に評価し,自己実現に向けて 行動することができる 看護職員が看護研究に取り組める環境を整 備すると共に,看護研究の助言・指導を行 うことができる

【到達目標】 社会・看護の動向をとらえ,自律的に看護管理を実践することができる

看護単位:      氏名:         組 織 運 営 管 理 看 護 の 質 管 理 人 間 関 係 キ ャ リ ア 開 発

資料1

マネジメントラダー申請用評価表の例

(8)

コンピ

テンシー

定義

内容

コンピ

テンシー

定義

内容

自己

評価

一次

二次

コンピテンシー評価シート《看護師長・主任看護師長・副看護部長・看護部長》

職務に関連する知識の 体系をマスターすると 同時に,職務に関連す る知識をさらに発展さ せ,他の人たちに伝え ていくモチベーション を備えていることが求 められる 他の人たちからの反対 や敵意に出会った時, あるいは強いストレス の下で働く時に,自分 が感情をコントロール し,破壊的な行動に走 る誘惑に打ち勝つ能力 を指す タスクを達成する自分 自身の能力に対するそ の個人の信念,確信を 指す。次第に挑戦を高 める状況に対応し,意 思決定や意見の形成を 行い,失敗に対して建 設的に対応する確信を 示す行動が含まれる さまざまな状況,個人, グループに適応し,効 果的に仕事を進める能 力を指す。ある課題に 対するさまざまな相反 するものの見方を理解 し,評価する能力,さ らに自分の組織や職務 要件の変化に応じて自 らを適応させ,変えて いく能力を含む 組織目標を追求し,組 織のニーズを満足させ る形で,個人の行動を 組織ニーズ,プライオ リティ,ゴールに整合 させる能力と意欲を指 す 配属部署や関連領域の看護に関する専門的な知識を身につけており, それを部下,他部署への指導や病院内での活動に生かしている 職務遂行に必要となる専門的な知識を身につけており,それに基づ いた管理を行っている 職務遂行に必要となる専門的な知識を学びながら管理を行っている これまでの知識や経験に頼って管理を行っている c評価に至らない 感情的になった相手の冷静さを取り戻し,建設的にかかわっている 強いストレスを感じるような場面であっても,感情をコントロール して対応し,前向きに議論を行っている 自分自身がストレス状態にあることを自覚し,効果的にストレスを マネジメントしている 怒りや不満などを感じても,感情をコントロールし,議論や対応を している c評価に至らない 状況に合わせ,柔軟に対応しつつも,自らの信念・良心に基づいた 一貫した言動を維持し,周囲にも自分の考えを伝えている 自らの信念・良心に基づいた一貫した言動を維持し,周囲にも自分 の考えを伝えている 自らの信念・良心に基づいた一貫した言動を維持してる 自らの信念・良心に基づいた一貫した意思決定をしている c評価に至らない 状況に伴うニーズに合わせて広範囲な部門を含めた組織改革を率先 して推進している 状況に合わせて目標達成に向けて,自分の考えにこだわらず,必要 に応じて大きな方向転換を実施している 人の反応だけではなく,周りの状況や環境の変化も含めて理解し, それに合わせて自分の行動や方法を変えている 他者の反応に応じて,それまでの方法にとらわれず,自らの行動を 変更している c評価に至らない 組織の長期的利益に対しては,自部署の短期的利益を犠牲にする 自部署より病院全体の利益を考えられるよう,部署内外に働きかけ ている 自部署より病院全体の利益を考えられるよう,部署内に働きかけて いる 病院全体の利益は考えているが,部署内への働きかけが弱い c評価に至らない s(5点):他者の模範となるような卓越した水準      a(4点):期待以上の高水準 b(3点):その職位に就く者に基本的に求められている水準 c(2点):一見問題はなさそうに見えても,その職位の役割を果たせていない水準 d(1点):その職位の役割を果たせていない水準

評定結果〈評価点数の合計により決定〉

S(91点以上):求められる行動が確実に取られており,当該職位として特に優秀な能力発揮状況である A(90 ∼ 71点):求められる行動が十分に取られており,当該職位として優秀な能力発揮状況である B(70 ∼ 51点):求められる行動がおおむね取られており,当該職位として求められる能力がおおむ ね発揮されている状況である C(50 ∼ 31点):求められる行動が必ずしも取られているとは言えず,さらなる能力発揮が求められる D(30点以下):求められる行動が取れていない

コンピテンシー評価〈コンピテンシーについて,その発揮度を次の5段階の基準により評定〉

s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d 技 術 的 ・ 専 門 的 ・ 経 営 的 能 力 セ ル フ コ ン ト ロ ー ル 自 己 確 信 柔 軟 性 組 織 へ の コ ミ ッ ト メ ン ト

評価

二次

一次

自己

ある個人がその願望に 他の人たちが従うこと を促す意思の表明。個 人に備わるパワーや個 人の地位に備わるパ ワーを,組織の長期的 な成功を念頭に置いて 効果的かつ適切に生か すことが求められる 他の人たちと協力して 働き,チームの一員と なって他のメンバーと 助け合うという純粋な 意思が要求される チームあるいは他のグ ループのリーダーとし ての役割を担うことに 対する意思を指し,他 の人たちをリードした いという願望を伴う ある状況をさらに細か い部分に分解して理解 する。あるいは,状況 に含まれる意味を段階 的に原因追究する形で 追跡することを指す 各部分をまとめて状況 や問題を理解し,大き な絵を描き出す能力を 指す 直接,指導・監督しなくても,部下が守るべき基準を理解し,守る 風土を組織の中でつくり上げている 守るべき基準を明確に伝え,その基準を満たすように日頃から指導 し,状況確認を続けている 守るべき基準を明確に伝え,問題が起きたり,基準からずれてきた りしたような場合には,それを注意し,改善させるように指導を続 けている 問題が起きたり,守るべき基準からずれてきたりしたような場合の 注意・指導が不十分なことがある c評価に至らない 部下の個別性を把握して,各自の特性を生かしつつ,相互理解の上 で,それぞれがチーム内で役割が果たせるような環境を整え,目標 達成に向けて協調的な行動が取れるようかかわっている 部下の個別性を把握して,チーム内で役割が果たせるような環境を 整え,目標達成に向けて協調的な行動が取れるようかかわっている 部下がチーム内で役割が果たせるような環境を整え,目標達成に向 けて協調的な行動が取れるようかかわっている 部下がチーム内で役割が果たせるような環境調整が不十分である c評価に至らない 病院全体の方針に沿って,関連部署に影響を与えるような方針を自 ら打ち出し,部下や関連部署を意図する方向にまとめ,動かしている 病院の方針に沿って部署の方針を打ち出し,援助や動機づけを行い ながら,部下をまとめ,動かしている 病院の方針に沿って部署の方針を打ち出し,部下を動かしている 部下全員に対して,病院の方針などをその理由や背景を含め,伝え ている c評価に至らない 多岐にわたる複雑な問題や状況を系統的に分解し,いくつかの解決 策を見いだす 問題解決するために,予測される障害に対して,前もって解決策を 考えている 問題を一側面からだけでなく,多角的な視点で分析し,原因と結果 の複雑な関係を理解している 情報やデータを分析し,原因と結果の簡単な関係を理解している c評価に至らない 他者にはあいまいに見える問題や状況について,新しい見方を示し てる 複雑な状況に重要な共通の課題を見つけている 学習した複雑な概念を適用し,調整している 現在と過去の経験の間に重大な差を発見し,現状を理解している c評価に至らない s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d 指 揮 命 令 自 己 表 現 力 と 地 位 に 伴 う パ ワ ー の 活 用 チ ー ム ワ ー ク と 協 調 チ ー ム ・ リ ー ダ ー シ ッ プ 分 析 的 思 考 概 念 化 思 考

資料2

コンピテンシー評価シート(一部抜粋)

(9)

コンピ

テンシー

定義

内容

コンピ

テンシー

定義

内容

自己

評価

一次

二次

コンピテンシー評価シート《看護師長・主任看護師長・副看護部長・看護部長》

職務に関連する知識の 体系をマスターすると 同時に,職務に関連す る知識をさらに発展さ せ,他の人たちに伝え ていくモチベーション を備えていることが求 められる 他の人たちからの反対 や敵意に出会った時, あるいは強いストレス の下で働く時に,自分 が感情をコントロール し,破壊的な行動に走 る誘惑に打ち勝つ能力 を指す タスクを達成する自分 自身の能力に対するそ の個人の信念,確信を 指す。次第に挑戦を高 める状況に対応し,意 思決定や意見の形成を 行い,失敗に対して建 設的に対応する確信を 示す行動が含まれる さまざまな状況,個人, グループに適応し,効 果的に仕事を進める能 力を指す。ある課題に 対するさまざまな相反 するものの見方を理解 し,評価する能力,さ らに自分の組織や職務 要件の変化に応じて自 らを適応させ,変えて いく能力を含む 組織目標を追求し,組 織のニーズを満足させ る形で,個人の行動を 組織ニーズ,プライオ リティ,ゴールに整合 させる能力と意欲を指 す 配属部署や関連領域の看護に関する専門的な知識を身につけており, それを部下,他部署への指導や病院内での活動に生かしている 職務遂行に必要となる専門的な知識を身につけており,それに基づ いた管理を行っている 職務遂行に必要となる専門的な知識を学びながら管理を行っている これまでの知識や経験に頼って管理を行っている c評価に至らない 感情的になった相手の冷静さを取り戻し,建設的にかかわっている 強いストレスを感じるような場面であっても,感情をコントロール して対応し,前向きに議論を行っている 自分自身がストレス状態にあることを自覚し,効果的にストレスを マネジメントしている 怒りや不満などを感じても,感情をコントロールし,議論や対応を している c評価に至らない 状況に合わせ,柔軟に対応しつつも,自らの信念・良心に基づいた 一貫した言動を維持し,周囲にも自分の考えを伝えている 自らの信念・良心に基づいた一貫した言動を維持し,周囲にも自分 の考えを伝えている 自らの信念・良心に基づいた一貫した言動を維持してる 自らの信念・良心に基づいた一貫した意思決定をしている c評価に至らない 状況に伴うニーズに合わせて広範囲な部門を含めた組織改革を率先 して推進している 状況に合わせて目標達成に向けて,自分の考えにこだわらず,必要 に応じて大きな方向転換を実施している 人の反応だけではなく,周りの状況や環境の変化も含めて理解し, それに合わせて自分の行動や方法を変えている 他者の反応に応じて,それまでの方法にとらわれず,自らの行動を 変更している c評価に至らない 組織の長期的利益に対しては,自部署の短期的利益を犠牲にする 自部署より病院全体の利益を考えられるよう,部署内外に働きかけ ている 自部署より病院全体の利益を考えられるよう,部署内に働きかけて いる 病院全体の利益は考えているが,部署内への働きかけが弱い c評価に至らない s(5点):他者の模範となるような卓越した水準      a(4点):期待以上の高水準 b(3点):その職位に就く者に基本的に求められている水準 c(2点):一見問題はなさそうに見えても,その職位の役割を果たせていない水準 d(1点):その職位の役割を果たせていない水準

評定結果〈評価点数の合計により決定〉

S(91点以上):求められる行動が確実に取られており,当該職位として特に優秀な能力発揮状況である A(90 ∼ 71点):求められる行動が十分に取られており,当該職位として優秀な能力発揮状況である B(70 ∼ 51点):求められる行動がおおむね取られており,当該職位として求められる能力がおおむ ね発揮されている状況である C(50 ∼ 31点):求められる行動が必ずしも取られているとは言えず,さらなる能力発揮が求められる D(30点以下):求められる行動が取れていない

コンピテンシー評価〈コンピテンシーについて,その発揮度を次の5段階の基準により評定〉

s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d 技 術 的 ・ 専 門 的 ・ 経 営 的 能 力 セ ル フ コ ン ト ロ ー ル 自 己 確 信 柔 軟 性 組 織 へ の コ ミ ッ ト メ ン ト

評価

二次

一次

自己

ある個人がその願望に 他の人たちが従うこと を促す意思の表明。個 人に備わるパワーや個 人の地位に備わるパ ワーを,組織の長期的 な成功を念頭に置いて 効果的かつ適切に生か すことが求められる 他の人たちと協力して 働き,チームの一員と なって他のメンバーと 助け合うという純粋な 意思が要求される チームあるいは他のグ ループのリーダーとし ての役割を担うことに 対する意思を指し,他 の人たちをリードした いという願望を伴う ある状況をさらに細か い部分に分解して理解 する。あるいは,状況 に含まれる意味を段階 的に原因追究する形で 追跡することを指す 各部分をまとめて状況 や問題を理解し,大き な絵を描き出す能力を 指す 直接,指導・監督しなくても,部下が守るべき基準を理解し,守る 風土を組織の中でつくり上げている 守るべき基準を明確に伝え,その基準を満たすように日頃から指導 し,状況確認を続けている 守るべき基準を明確に伝え,問題が起きたり,基準からずれてきた りしたような場合には,それを注意し,改善させるように指導を続 けている 問題が起きたり,守るべき基準からずれてきたりしたような場合の 注意・指導が不十分なことがある c評価に至らない 部下の個別性を把握して,各自の特性を生かしつつ,相互理解の上 で,それぞれがチーム内で役割が果たせるような環境を整え,目標 達成に向けて協調的な行動が取れるようかかわっている 部下の個別性を把握して,チーム内で役割が果たせるような環境を 整え,目標達成に向けて協調的な行動が取れるようかかわっている 部下がチーム内で役割が果たせるような環境を整え,目標達成に向 けて協調的な行動が取れるようかかわっている 部下がチーム内で役割が果たせるような環境調整が不十分である c評価に至らない 病院全体の方針に沿って,関連部署に影響を与えるような方針を自 ら打ち出し,部下や関連部署を意図する方向にまとめ,動かしている 病院の方針に沿って部署の方針を打ち出し,援助や動機づけを行い ながら,部下をまとめ,動かしている 病院の方針に沿って部署の方針を打ち出し,部下を動かしている 部下全員に対して,病院の方針などをその理由や背景を含め,伝え ている c評価に至らない 多岐にわたる複雑な問題や状況を系統的に分解し,いくつかの解決 策を見いだす 問題解決するために,予測される障害に対して,前もって解決策を 考えている 問題を一側面からだけでなく,多角的な視点で分析し,原因と結果 の複雑な関係を理解している 情報やデータを分析し,原因と結果の簡単な関係を理解している c評価に至らない 他者にはあいまいに見える問題や状況について,新しい見方を示し てる 複雑な状況に重要な共通の課題を見つけている 学習した複雑な概念を適用し,調整している 現在と過去の経験の間に重大な差を発見し,現状を理解している c評価に至らない s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d s a b c d 指 揮 命 令 自 己 表 現 力 と 地 位 に 伴 う パ ワ ー の 活 用 チ ー ム ワ ー ク と 協 調 チ ー ム ・ リ ー ダ ー シ ッ プ 分 析 的 思 考 概 念 化 思 考

資料2

コンピテンシー評価シート(一部抜粋)

(10)

 このコンピテンシー評価は,マネジメン

トラダーと同様に2016年度から運用を開

始している。マネジメントラダー評価は,

申請年に評価を行うため毎年行うことはな

いが,コンピテンシー評価は毎年実施する

ことから,マネジメントラダーの4領域の実

践に関する評価を併せて行えるため,次の

申請に向けた動機づけにつながると考える。

今後の課題

 看護管理者の育成・支援体制の構築に向

け,認定看護管理者教育課程修了後も継続

して自分の実践課題に取り組めるよう,

フォロー体制の一環として行った院内研修

の実施,能力指標であるマネジメントラ

ダーの作成,コンピテンシー評価の導入に

ついて,その経緯および現時点での効果を

述べた。看護管理者として成果を上げるた

めには,“何をすべきか”を考えると同時

に,“どのようにするか”を考え,行動す

ることが重要となる。しかし,実践におい

て避けることができないのがコンフリクト

である。研修を通して他の看護管理者の実

践から得た学びは,問題を認識し,積極的

に解決へ向けた行動を取るためのヒントと

なり,新たな取り組みへのきっかけになっ

ていると考える。

 今後は,看護管理者が直面した課題のみ

ならず,中長期的な視点で管理ビジョンを

描き,意欲的に実践できるよう支援するこ

とが課題である。具体的には,対象者の学

習ニーズ,組織の教育ニーズを踏まえ,知

識の提供ばかりでなく,行動力・発信力に

つながるよう看護管理者間で組織マネジメ

ントの課題について議論する機会を設ける

など,さまざまな形態での看護管理者育成

の場を提供することが必要と考える。

 これらについて継続して取り組み,評価

しながら,コンフリクトをビジョンに変換

し,生き生きと活躍する看護管理者の育成

に向けた体制を構築していきたい。

引用・参考文献 1)日本看護協会:「看護師のクリニカルラダー(日本 看護協会版)」活用のための手引き,2.導入・活用編  https://www.nurse.or.jp/nursing/jissen/guidance/ pdf/guidance02.pdf(2018年8月閲覧) 2)虎の門病院看護部編:看護管理者のコンピテン シー・モデル―開発から運用まで,医学書院,2013. 3)武村雪絵編,東京大学医学部附属病院看護部他 著:看護管理に活かすコンピテンシー―成果につな がる「看護管理力」の開発,メヂカルフレンド社, 2014. 4)ライル・M・スペンサー他著,梅津祐良他訳:コ ンピテンシー・マネジメントの展開,P.21,生産性 出版,2011.

人と組織の「悩ましい」場面を考える

1.風土を変えたい! 組織風土と組織の倫理観

  あなたの モヤモヤ感 をスッキリさせる

2.人を大切にする「安心感のある

組織風土」づくりの 仕掛け人 になる

《管理者にしか出来ない仕事―規範の形成》

《人を大切にする 善さ とマネジメント》

《管理者の日々の感性磨きと管理実践》

3.

演習で育む!

倫理感性とぶれない管理観

  こんな場面で、どのように行為しますか? それは何故ですか?

“倫理的意思決定”

大阪

18年 田村駒ビル

11/3

(土・祝)

名古屋

19年 日総研ビル

1/20

(日)

東京

19年 日総研 研修室

1/26

(廣瀬お茶の水ビル)(土)

福岡

19年 日総研 研修室

3/16

(第7岡部ビル)(土) [時間]10:00∼16:00 本誌購読者

16,000

円 一般 19,000円 参加料/税込

新納美美

育ちの支援オフィス かんごの木 代表保健師・修士(看護学)・博士(理学)

“人を大切にする風土”づくり

看 護

管理者の

看 護

管理者の

プログラム

商品番号(14667)

日総研

詳しい内容・申込みは

検索

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新納

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