特集
師長・主任の育成・評価ツールを管理実践に生かすコツ
時点)で,そのうち看護管理者は看護部長
1人,副看護部長5人,主任看護師長2人,
看護師長31人,副看護師長87人である。
認定看護管理者は8人,ファーストレベル
修了者77人,セカンドレベル修了者43人
であり,副看護師長の93%がファースト
レベルを修了し,看護師長の97%がセカ
ンドレベルを修了している。
研修修了直後は,研修で学んだ知識を臨
床に応用すべく,意欲的に実践課題に取り
組んでいるが,時間の経過と共に日常業務
に追われ,モチベーションを維持すること
が困難な状況があった。そのため,修了生
が実践課題を継続して追求できるよう,活
動時間の確保や成果報告の機会の提供,活
動成果の共有など,組織的に活動を支援で
きる体制を構築することが課題であった。
そこで,活動支援の一環として,副看護
師長を対象に院内研修として問題解決演習
を企画し,所属する看護単位における自分
の実践課題について,演習形式で意見交
換・情報共有し,年度末に成果を発表する
場を設けることとした。看護師長研修とし
ては,コンフリクトマネジメントやメンタ
ルヘルス,診療報酬や財務数字の基礎知識
などの看護単位の運営に必要な知識に加
え,2016年度より看護管理者のコンピテ
ンシー・モデルに関する研修(年4回)を
開催(翌年度からは副看護師長へも拡大)
当院における看護管理者育成の概要
医療の高度化,複雑化,多様化に加え,
医療財源の逼迫という環境の変化を受け,
看護管理者には看護サービスの質の向上や
病院経営,運営への参画,労働安全衛生活
動の推進といった高い管理能力が求められ
ている。
当院では,団塊世代の退職以降も看護管
理者の定年退職などにより,看護師長,副
看護師長の年齢構成が若年化している。そ
のため,看護師長,副看護師長の管理経験
の格差から,役割遂行能力,問題解決能力
に差が生じている。また,看護管理実践に
おける患者・家族との関係や上司・部下と
の関係,他職種・他部門との交渉における
コンフリクトに疲弊している現状がある。
看護部における看護管理者育成は,日本
看護協会の「認定看護管理者教育課程」の
受講が主体となっており,院内での体系的
な教育は実施していない。そこで,看護管
理者の育成・支援体制を再考し,看護管理
者がビジョンを持ち看護管理実践に取り組
めるよう,新たな育成・支援体制の構築に
取り組んだ。
ファーストレベル,セカンドレベル研修
修了後のフォロー体制の構築
当院の看護職員は894人(2018年8月
広島大学病院
看護部
副看護部長/認定看護管理者
佐藤陽子
広島大学医学部附属看護学校卒業後,1988年広島大学病 院入職。広島大学病院,筑波大学附属病院での勤務を経 て,2013年より現職。広島大学大学院社会科学研究科博 士課程後期満期退学,修士(マネジメント)。キャリア開発ラダーと連動した
マネジメントラダーの作成と
育成・支援体制の構築
~コンフリクトをビジョンに変換し,
生き生きと活躍する看護管理者へ
し,2018年度も継続している。
副看護師長対象の問題解決演習は,副看
護師長間での意見交換・情報共有の機会と
なったこと,看護師長の支援を得ながら実
践課題に取り組めたことから,アンケート
結果では参加者の95%から満足度・活用
度において肯定的な評価を得ることができ
た。特に「自分の課題への取り組みや業務
改善,スタッフ指導に生かせる」など,他
の副看護師長の取り組みからの学びも大き
かったことがうかがえた。
また,コンピテンシー研修は,個々の看
護師長・副看護師長の実践事例から,その
中で発揮されているコンピテンシーについ
てグループワークで評価を行い,コンピテ
ンシーの定義や水準の理解を深めている。
他の看護師長・副看護師長の取り組みや自
分の取り組みについてさまざまな角度から
意見交換・情報共有ができる機会となって
おり,看護管理実践や人材育成,特に看護
師長においては,副看護師長の育成や活動
支援に積極的に取り組むきっかけとなって
いた。
当院は,目標管理を導入していることか
ら,副看護師長や看護師長の個人面談の際
に研修での取り組みについても情報共有が
でき,目標達成に向けた支援につながるこ
とを期待している。
キャリア開発ラダーと連動した
マネジメントラダーの作成と運用
当院のキャリアパス(図1)では,看護
管理者コースを選択する者は,キャリア開
発ラダーレベルⅣから「認定看護管理者教
育課程」の受講申請ができることになって
いる。そのため,レベルⅣ・Ⅴ認定者から
申請できるマネジメントラダーの作成に取
り組んだ。2014年度より,ラダーの段階
新規採用者研修プログラム 各看護単位教育プログラム ローテーション研修 看護部レベルⅡ研修 院外研修 看護部レベルⅣ研修 院外研修 配置交代 看護部レベルⅢ研修 院外研修 院内留学 看護部レベルⅤ研修 看護管理者研修 院外研修 看護の 核となる 実践能力 組織的 役割 遂行力 自己教育 ・ 研究能力 実 地 指 導 者 研 修 サ ー ド レ ベ ル 研 修 マネ ジ メ ン ト ラ ダ ー キ ャ リ ア 開 発 ラ ダ ー セ カ ン ド レ ベ ル 研 修 フ ァ ー ス ト レ ベ ル 研 修 特 定 行 為 に 係 る 指 定 研 修 専 門 看 護 師 認 定 看 護 師 大 学 院 進 学 専 門 看 護 師 コ ー ス 認 定 看 護 師 教 育 課 程 教 育 担 当 者 研 修 実 習 指 導 者 研 修 大 学 院 進 学 ︵ 修 士 ・ 博 士 課 程 ︶ 卓 越 し た ジ ェ ネ ラ リ ス ト ス ペ シ ャ リ ス ト 看 護 管 理 者 教 育 ・ 研 究 者 Ⅴ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅰ Ⅳ Ⅲ Ⅱ Ⅰ 看 護 の 質 管 理 組 織 運 営 管 理 人 間 関 係 キ ャ リ ア 開 発図1
看護部キャリアパス
と領域(枠組み),到達目標および領域ご
との項目の検討などを開始した。検討に当
たり,広島大学職員能力要件に基づく看護
師能力要件,他院で運用されているマネジ
メントラダーやコンピテンシー評価などを
参考に評価項目を整理した。
マネジメントラダーの領域は,当院の看
護管理者に必要とされる中核的な看護管理
業務内容と,その業務を遂行する上で必要
な能力(コンピテンシー)を明文化し,最
終的に「組織運営管理」「看護の質管理」
「人間関係」「キャリア開発」の4領域に決
定した。ラダーの段階については,マネジ
メントラダーレベルⅠ・Ⅱを副看護師長,
レベルⅢ・Ⅳを看護師長,レベルⅤを副看
護部長,レベルⅥを看護部長とし,それぞ
れの到達目標を設定した(表1)。
2015年度は,その内容の精緻化と運用
方法について検討し,2016年度より運用
を開始した。申請から認定までの手続きは
表2のとおりである。2016年度は対象者
の93%(116人)が申請し,現在までの
認定状況は図2のとおりである。キャリア
開発ラダーⅤ認定者が少ないのは,2016
年5月の看護師のクリニカルラダー(日本
看護協会版)
1)の公表を受け,従来運用し
ていたクリニカルラダー(Ⅳ段階)を2017
年度よりキャリア開発ラダー(Ⅴ段階)に
改定して運用を開始したためである。新た
に設けたレベルⅤは新規申請としたこと
と,マネジメントラダー申請者はキャリア
開発ラダー申請の対象から除外したことか
ら,このような結果となっている。
マネジメントラダー申請用評価表(資料
1)には,領域ごとに関連するコンピテン
シーを記載しており,評価の際は4領域ご
とに設定している行動目標を4段階評価
(自己評価・他者評価)するようにしてい
る。しかし,評価表だけでは客観的評価が
難しいため,面接評価の際にコンピテン
シー評価シートを用いて,自分の実践事例
を紹介しながら,自己評価の根拠を述べ,
第1評価,第2評価と複数人が評価するこ
とで客観性を保つようにしている。
看護師長のコンピテンシー評価
当院では,職員のモチベーションの向
上,組織の活性化などを図ることを目的
に,年2回(9月・2月),人事考課を実
施している。その際,評価に使用している
シートは広島大学職員能力要件評価シート
(能力・成長シート)であり,①新人・レ
ベルⅠ評価シート,②レベルⅡ・Ⅲ評価
シート,③レベルⅣ・Ⅴ評価シート,④副
看護師長評価シート,⑤看護師長以上用評
価シートの5種類を使用していた。しか
し,マネジメントラダーの作成に当たり,
副看護師長以上の看護管理者にはコンピテ
ンシーの評価を導入することを検討してい
たため,マネジメントラダーと並行して,
能力・成長シートの内容を再構築すること
となった。
コンピテンシーの検討に当たり,広島大学
職員能力要件に加え,虎の門病院看護部
2)や東京大学医学部附属病院看護部と東京大
学医科学研究所附属病院看護部
3)が開発
した看護管理者のコンピテンシー・モデ
ル,スペンサーらのコンピテンシー・ディ
クショナリー
4)などを参考にした。そし
て最終的に,スペンサーらの6クラスター
20コンピテンシーを用いることとした。
各コンピテンシーについて,定義と5段
階の評価水準を明文化し,看護管理者とし
てどの水準にあるか,評価者と被評価者が
支援を受けながら看護管理を実践 できる 病院の理念・看護部の目標を自 部署全体へ浸透できる 支援を受けながら,看護部の目 標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案する ことができる 支援を受けながら,自部署の目 標達成に向けて病院が有する資 源を活用できる 支援を受けながら,自部署の目 標を評価し,次の課題を見いだ すことができる 支援を受けながら,自部署の看 護提供システムおよび職場環境 について検討の必要性を判断し, 問題提起することができる 支援を受けながら,資源を活用 して看護サービスを提供・評価 できる 看護管理上あるいは体制上の課 題に気づき,提言することがで きる 管理者としての自分の価値観, 感情,長所・短所が他者へどの ように影響するかを理解できる 管理者としての自分の交渉力を 客観的に分析できる 看護職員にプラスのフィード バックをすることや承認するこ とで成長を支援できる 管理のキャリアパスを選択した 自分を客観的に評価し,課題を 明確にすることができる 看護職員のキャリア発達に関心 が持てる 自ら計画的に看護管理に関する 院内外の研修・学会に参加でき る 必要時に支援を受けながら看護管理を 実践できる 病院の理念・看護部の目標を自部署 全体へ浸透できる 必要時に支援を受けながら,看護部 の目標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案すること ができる 支援を受けながら,自部署の目標達 成に向けて病院が有する資源を効果 的に活用できる 必要時に支援を受けながら,自部署 の目標を評価し,次の課題および解 決策を見いだすことができる 必要時に支援を受けながら,自部署 の看護提供システムおよび職場環境 を評価し,改善への方策を導くこと ができる 必要時に支援を受けながら,資源を 活用して看護サービスを提供・評価 できる 課題に対して状況を把握し,問題分 析を行い,適切に判断・対応するこ とができる 管理者として自分の価値観,感情, 長所,短所が他者へどのように影響 するかを理解し,セルフコントロー ルし,公平に接することができる 管理者としての自分の交渉力を客観 的に分析し,自ら対人関係を構築す ることができる 看護職員にプラスのフィードバック をすることや承認することで成長を 支援できる 自分を客観的に評価し,明確にした 課題に取り組むことができる 必要時に支援を受けながら,看護職 員のキャリア発達を支援できる 院内外の研修・学会に参加し,新た な知見を得て,自分のキャリア発達 に生かすことができる 看護研究に関する指導方法を身につ けることができる 社会・看護の動向をとらえ,自律的 に看護管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標 を踏まえて部署運営のビジョンを 明確にし,自部署全体へ浸透する ことができる 組織目標達成のために看護部の課 題を明確にし,自部署の目標を立 案することができる 自部署の目標達成に向けて人・物・ 金・情報・時間を活用できる 管理的問題の解決に向けて多職種 と連携し,チーム医療を実践する ことができる 自部署および看護部目標の達成状 況を評価できる 看護部の会議・委員会に参画でき る 自部署の看護提供システムおよび 職場環境を評価し,改善への方策 を導くことができる 資源を活用して看護サービスを提 供・評価できる 問題分析した結果から,改革のた めの計画(指導・相談)を立案し, 行動することができる 管理者としてセルフコントロール でき,冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成 果を導き出せるように交渉するこ とができる 看護職員の能力に適した課題や権 限を与え,それを達成できるよう に支援し,正当な評価を行うこと ができる 管理者として自分のビジョンが持 てる 看護職員のキャリア発達を支援で きる 自分を客観的に評価し,自己実現 に向けて行動することができる 看護職員が看護研究に取り組める 環境を整備すると共に,看護研究 の助言・指導を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,発展的に看護 管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標を踏ま えて部署運営のビジョンを明確にし,自 部署全体へ浸透することができる 組織目標達成のために看護部の課題を明 確にし,自部署の目標を立案することが できる 看護部全体を踏まえて自部署の目標達成 に向けて人・物・金・情報・時間を活用 できる 管理的問題の解決に向けて多職種と連携 し,チーム医療を推進することができる 社会情勢および病院の経営状況を把握し, 自部署および看護部目標の達成状況を評 価することができる 病院あるいは看護部の会議・委員会に参 画できる 社会情勢や看護の動向をとらえ,自部署 の看護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる あらゆる資源を活用して看護サービスを 提供・評価できる 看護サービスの改善のために部門を越え て働きかけ,体制を整備できる 管理者としてセルフコントロールでき, 冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成果を導 き出せるように自部署および他部門と交 渉できる 看護職員の能力に適した課題や権限を与 え,それを達成できるように支援し,正 当な評価を行うことができる 管理者として自分のビジョンを実現する ために行動できる 看護職員の能力を最大限に引き出し,キャ リア発達を支援することができる 自己実現に向けて行動し,組織に貢献す ることができる 看護職員が看護研究に取り組める環境を 整備すると共に,看護研究の助言・指導 を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,病院の運 営方針に基づいて客観的・長期的展望 に立ち看護部門の管理運営を補佐する ことができる 病院の理念・看護部の理念・病院の 運営方針を看護部門全体へ浸透でき る 看護部長が提示したビジョン・ミッ ションを達成するために,計画・実 践に積極的に参画できる 看護部組織が有効に機能するように, 評価・調整・改善に積極的に参画で きる 社会情勢および病院の経営状況を把 握し,組織の目標達成を推進するこ とができる 組織に影響を及ぼす問題について予 測・分析し,事前に対応できる看護 部体制を整備することができる 社会情勢や看護の動向をとらえ,看 護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる 部署が資源を活用して看護サービス を提供・評価できるよう支援できる 看護サービスの改善のために他部門 に働きかけ,看護部全体の改革・刷 新に取り組むことができる 組織目標達成のため,看護部内およ び部門を越えて,相手の理解を得た 上で成果を導き出すための交渉を行 うことができる 看護師長の交渉などを支援できる 看護職員のストレスマネジメントを 実践し,組織的に対応できるシステ ムを整備できる 看護師長個々の能力を最大限に引き 出し,キャリア発達を支援すること ができる 自己実現に向けて行動し,より組織 に貢献することができる 先駆的な看護研究を行うと共に,看 護職員が看護研究に取り組むことを 支援することができる 看護職員のキャリア開発推進に向け た教育環境を整備できる 社会が求めるヘルスケアサービスの動向をとら え,病院運営に参画しながら看護部門の管理運 営を客観的・長期的展望に立って明確化し,実 践することができる 社会状況を統合的にとらえ,看護部組織運営 の発展と改革を推進できる 看護部トップマネジャーとしてのビジョンを 明示し,リーダーシップを発揮することがで きる 病院経営の一員として病院経営管理の視点に 立ったマネジメントを行える 高い見識と豊かなネットワークを持ち,創造 力と実践力を発揮して組織の経営管理に参画 することができる 医療制度や社会環境,病院が有する資源を適 切に把握し,看護部門の役割と機能を明確に することができる 看護サービスの質向上および看護実践・看護 管理の発展に向け,実践現場のデータを整理 して組織の内外に発信できる 医療機能の分化,地域連携の推進に向けて, 時代が要請する新たな看護サービスを提供で きる チーム医療の中で,看護の専門性を効果的に 発揮し,質の高い看護サービスを提供するた めの体制を整備できる 組織目標達成のため,看護部内および部門を 越えて,相手の理解を得た上で成果を導き出 すための交渉を行うことができる 病院や看護部のビジョンを明示して,看護職 員が組織運営に主体的に参加できるよう,動 機づけを行うことができる 社会や組織のニーズに基づく看護職員のキャ リア開発システムを推進すると共に,長期的 展望に立った人材育成・人材活用を行うこと ができる 次世代の看護職員育成を視野に入れた基礎教 育を実践現場と連携して企画・推進できる 看護管理システムの新しい課題を設定すると 共に,解決に向けた手法を探求することがで きる 看護職員の社会的認知をもたらし,社会や看 護学発展に貢献できる人材を輩出することが できる 看護職員のキャリア開発推進に向けた教育環 境を整備できる 領域 組織運営管理 看護の質管理 人間関係 キャリア開発
マネジメントラダーⅠ
(M−Ⅰ)
マネジメントラダーⅡ
(M−Ⅱ)
マネジメントラダーⅢ
(M−Ⅲ)
マネジメントラダーⅣ
(M−Ⅳ)
マネジメントラダーⅤ
(M−Ⅴ)
マネジメントラダーⅥ
(M−Ⅵ)
マネジメント
ラダー
表1
看護部マネジメントラダー表
支援を受けながら看護管理を実践 できる 病院の理念・看護部の目標を自 部署全体へ浸透できる 支援を受けながら,看護部の目 標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案する ことができる 支援を受けながら,自部署の目 標達成に向けて病院が有する資 源を活用できる 支援を受けながら,自部署の目 標を評価し,次の課題を見いだ すことができる 支援を受けながら,自部署の看 護提供システムおよび職場環境 について検討の必要性を判断し, 問題提起することができる 支援を受けながら,資源を活用 して看護サービスを提供・評価 できる 看護管理上あるいは体制上の課 題に気づき,提言することがで きる 管理者としての自分の価値観, 感情,長所・短所が他者へどの ように影響するかを理解できる 管理者としての自分の交渉力を 客観的に分析できる 看護職員にプラスのフィード バックをすることや承認するこ とで成長を支援できる 管理のキャリアパスを選択した 自分を客観的に評価し,課題を 明確にすることができる 看護職員のキャリア発達に関心 が持てる 自ら計画的に看護管理に関する 院内外の研修・学会に参加でき る 必要時に支援を受けながら看護管理を 実践できる 病院の理念・看護部の目標を自部署 全体へ浸透できる 必要時に支援を受けながら,看護部 の目標達成のために自部署の課題を 明確にし,年間目標を立案すること ができる 支援を受けながら,自部署の目標達 成に向けて病院が有する資源を効果 的に活用できる 必要時に支援を受けながら,自部署 の目標を評価し,次の課題および解 決策を見いだすことができる 必要時に支援を受けながら,自部署 の看護提供システムおよび職場環境 を評価し,改善への方策を導くこと ができる 必要時に支援を受けながら,資源を 活用して看護サービスを提供・評価 できる 課題に対して状況を把握し,問題分 析を行い,適切に判断・対応するこ とができる 管理者として自分の価値観,感情, 長所,短所が他者へどのように影響 するかを理解し,セルフコントロー ルし,公平に接することができる 管理者としての自分の交渉力を客観 的に分析し,自ら対人関係を構築す ることができる 看護職員にプラスのフィードバック をすることや承認することで成長を 支援できる 自分を客観的に評価し,明確にした 課題に取り組むことができる 必要時に支援を受けながら,看護職 員のキャリア発達を支援できる 院内外の研修・学会に参加し,新た な知見を得て,自分のキャリア発達 に生かすことができる 看護研究に関する指導方法を身につ けることができる 社会・看護の動向をとらえ,自律的 に看護管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標 を踏まえて部署運営のビジョンを 明確にし,自部署全体へ浸透する ことができる 組織目標達成のために看護部の課 題を明確にし,自部署の目標を立 案することができる 自部署の目標達成に向けて人・物・ 金・情報・時間を活用できる 管理的問題の解決に向けて多職種 と連携し,チーム医療を実践する ことができる 自部署および看護部目標の達成状 況を評価できる 看護部の会議・委員会に参画でき る 自部署の看護提供システムおよび 職場環境を評価し,改善への方策 を導くことができる 資源を活用して看護サービスを提 供・評価できる 問題分析した結果から,改革のた めの計画(指導・相談)を立案し, 行動することができる 管理者としてセルフコントロール でき,冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成 果を導き出せるように交渉するこ とができる 看護職員の能力に適した課題や権 限を与え,それを達成できるよう に支援し,正当な評価を行うこと ができる 管理者として自分のビジョンが持 てる 看護職員のキャリア発達を支援で きる 自分を客観的に評価し,自己実現 に向けて行動することができる 看護職員が看護研究に取り組める 環境を整備すると共に,看護研究 の助言・指導を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,発展的に看護 管理を実践できる 病院の理念・看護部の理念・目標を踏ま えて部署運営のビジョンを明確にし,自 部署全体へ浸透することができる 組織目標達成のために看護部の課題を明 確にし,自部署の目標を立案することが できる 看護部全体を踏まえて自部署の目標達成 に向けて人・物・金・情報・時間を活用 できる 管理的問題の解決に向けて多職種と連携 し,チーム医療を推進することができる 社会情勢および病院の経営状況を把握し, 自部署および看護部目標の達成状況を評 価することができる 病院あるいは看護部の会議・委員会に参 画できる 社会情勢や看護の動向をとらえ,自部署 の看護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる あらゆる資源を活用して看護サービスを 提供・評価できる 看護サービスの改善のために部門を越え て働きかけ,体制を整備できる 管理者としてセルフコントロールでき, 冷静な対応と判断ができる 相手の意図・価値観を理解し,成果を導 き出せるように自部署および他部門と交 渉できる 看護職員の能力に適した課題や権限を与 え,それを達成できるように支援し,正 当な評価を行うことができる 管理者として自分のビジョンを実現する ために行動できる 看護職員の能力を最大限に引き出し,キャ リア発達を支援することができる 自己実現に向けて行動し,組織に貢献す ることができる 看護職員が看護研究に取り組める環境を 整備すると共に,看護研究の助言・指導 を行うことができる 社会・看護の動向をとらえ,病院の運 営方針に基づいて客観的・長期的展望 に立ち看護部門の管理運営を補佐する ことができる 病院の理念・看護部の理念・病院の 運営方針を看護部門全体へ浸透でき る 看護部長が提示したビジョン・ミッ ションを達成するために,計画・実 践に積極的に参画できる 看護部組織が有効に機能するように, 評価・調整・改善に積極的に参画で きる 社会情勢および病院の経営状況を把 握し,組織の目標達成を推進するこ とができる 組織に影響を及ぼす問題について予 測・分析し,事前に対応できる看護 部体制を整備することができる 社会情勢や看護の動向をとらえ,看 護提供システムおよび職場環境を継 続的に改善できる 部署が資源を活用して看護サービス を提供・評価できるよう支援できる 看護サービスの改善のために他部門 に働きかけ,看護部全体の改革・刷 新に取り組むことができる 組織目標達成のため,看護部内およ び部門を越えて,相手の理解を得た 上で成果を導き出すための交渉を行 うことができる 看護師長の交渉などを支援できる 看護職員のストレスマネジメントを 実践し,組織的に対応できるシステ ムを整備できる 看護師長個々の能力を最大限に引き 出し,キャリア発達を支援すること ができる 自己実現に向けて行動し,より組織 に貢献することができる 先駆的な看護研究を行うと共に,看 護職員が看護研究に取り組むことを 支援することができる 看護職員のキャリア開発推進に向け た教育環境を整備できる 社会が求めるヘルスケアサービスの動向をとら え,病院運営に参画しながら看護部門の管理運 営を客観的・長期的展望に立って明確化し,実 践することができる 社会状況を統合的にとらえ,看護部組織運営 の発展と改革を推進できる 看護部トップマネジャーとしてのビジョンを 明示し,リーダーシップを発揮することがで きる 病院経営の一員として病院経営管理の視点に 立ったマネジメントを行える 高い見識と豊かなネットワークを持ち,創造 力と実践力を発揮して組織の経営管理に参画 することができる 医療制度や社会環境,病院が有する資源を適 切に把握し,看護部門の役割と機能を明確に することができる 看護サービスの質向上および看護実践・看護 管理の発展に向け,実践現場のデータを整理 して組織の内外に発信できる 医療機能の分化,地域連携の推進に向けて, 時代が要請する新たな看護サービスを提供で きる チーム医療の中で,看護の専門性を効果的に 発揮し,質の高い看護サービスを提供するた めの体制を整備できる 組織目標達成のため,看護部内および部門を 越えて,相手の理解を得た上で成果を導き出 すための交渉を行うことができる 病院や看護部のビジョンを明示して,看護職 員が組織運営に主体的に参加できるよう,動 機づけを行うことができる 社会や組織のニーズに基づく看護職員のキャ リア開発システムを推進すると共に,長期的 展望に立った人材育成・人材活用を行うこと ができる 次世代の看護職員育成を視野に入れた基礎教 育を実践現場と連携して企画・推進できる 看護管理システムの新しい課題を設定すると 共に,解決に向けた手法を探求することがで きる 看護職員の社会的認知をもたらし,社会や看 護学発展に貢献できる人材を輩出することが できる 看護職員のキャリア開発推進に向けた教育環 境を整備できる 領域 組織運営管理 看護の質管理 人間関係 キャリア開発
マネジメントラダーⅠ
(M−Ⅰ)
マネジメントラダーⅡ
(M−Ⅱ)
マネジメントラダーⅢ
(M−Ⅲ)
マネジメントラダーⅣ
(M−Ⅳ)
マネジメントラダーⅤ
(M−Ⅴ)
マネジメントラダーⅥ
(M−Ⅵ)
マネジメント
ラダー
表1
看護部マネジメントラダー表
共通理解を持つことができ,客観的な評価
ができるようにした。また,従来の能力・
成長シートに準じて,副看護師長を対象と
した能力要件と看護師長・主任看護師長・
副看護部長・看護部長を対象とした能力要
件の2種類のコンピテンシー・モデルを作成
した。評価基準は,従来は4段階評価であっ
たが,5段階評価に変更し,各職位に求めら
れる基準を分かりやすくすると共に,人事考
課シートとして活用するため,各コンピテン
シーの評価を点数で表示し,上半期・下半期
の評定に利用できるようにした(資料2)。
評価方法は,マネジメントラダーと同様
に,自己評価,一次評価,二次評価を行う
が,評価するコンピテンシーを発揮できた
(発揮できなかった)事例を述べ,その実
践がどの評価水準に当たるかを確認しなが
ら行っている。評価を通して,被評価者自
身がどのような行動・思考ができれば評価
水準が上がるのかイメージできるようにな
り,次期に向けたビジョンにつながること
を期待している。
(人) 認定 なし Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ M−Ⅰ M−Ⅱ M−Ⅲ M−Ⅳ M−Ⅴ 124 149186 223 54 2 62 15 8 5 250 200 150 100 50 0 2018年4月時点 22図2
キャリア開発ラダー・マネジメントラダー認定状況
副看護師長 看護師長 副看護部長 ラダー認定申請書作成 【必要書類の準備】 目標管理シート 自己推薦書 マネジメントラダー 申請用評価表 コンピテンシー 評価シート マネジメントラダー申請 用評価表:自己評価 必要書類の提出 結果の通知 認定書受領 よくできる できる 努力を要する 非常に努力を要する申請者(個人)
評定
評価
内容(目安)
【評価基準】
第1評価者
第2評価者
看護部管理室
時期
自ら取り組み,実践できる 一通りできる。少しの支援(10 ∼ 30%程度)を受ければできる 50%以上の支援を受ければできる 全面的な支援を要する 看護師長または副看護部長 看護部長 看護部長 申請書の受領・確認 第1評価者の選出・ 評価依頼 書類受領 第2評価 総合評価表の記載 すべての領域がB評価以上 の場合,書類一式を提出 必要書類一式の受領 最終審査(書類)判定 認定書の発行 副看護師長または看護師長 副看護部長 副看護部長 書類受領 第1評価 5月 12月∼1月 2月 3月 A B C D表2
マネジメントラダー認定フロー
目標設定・ 計画・ 実践・評価 経営管理 看護の質評価 患者管理 業務管理 労務管理 医療安全 感染管理 病床管理 人間関係構築 人材育成 人事評価 研究 自己研鑚