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(1)

肝臓教室

~画像診断検査~

2013年6月13日

診療放射線科

(2)

画像診断

RI

MRI CT

(3)

CT検査

( Computed Tomography)

• 患者さんが検査台の上に寝た状態でCT装置の中心にある大 きな穴を通過しながら体の内部を精密に調べる検査 • エックス線を照射しながら、ゆっくりベッドを動かすことで連続 した断面のデータを取得し、最も薄いスライス厚で0.625mm の画像を作成可能

(4)

単純CT検査と造影CT検査のちがい

◆単純CT検査 造影剤という薬剤を使用 しないで撮影する検査 ◆造影CT検査 造影剤というエックス線が 透過しにくい薬剤を使用 して撮影する検査 *造影剤は腕の静脈に注入 造影CT検査では造影剤の注入開始後から 一定時間をおいて、3~4回撮影を行う。 腫瘍に造影剤が流れ込み、染まり、 流れ出るタイミングを狙っている。

(5)

造影剤注入開始 30秒後 50秒後 180秒後 0秒

造影剤による

CT画像の経時的変化

(ダイナミックCT)

腕の静脈 心臓(右房・右室) 肺 心臓(左房・左室) 全身(動脈) 肝がんは正常な肝細胞に比べて 動脈血流優位であるため、動脈相では 周囲に比べて造影効果が高く、 よりはっきりと診断できる

(6)

造影剤とは

血管や臓器にコントラストを付けたり、特定の組織を強調して より詳しく調べる目的で使用する薬剤 検査により成分が異なる ◆X線を使用する検査:CTなど X線が透過しにくい物質でできるだけ体に害が無い薬品で ヨードを主成分とする薬剤 ◆磁場を使用する検査:MRI ガドリニウム(Gd)や鉄(Fe)を主成分とする薬剤 ※体内に注入した造影剤は尿として排泄されます。 検査後は排泄を促進させるため、水分(お茶、水、ジュース等) を多めにおとりください。

(7)

MRI検査

(Magnetic Resonance Imaging )

• 強い磁場と電波を利用して、体内から返ってくる信号をコンピュータで 処理することで断面像を得る • 装置は常時高磁場を維持しているため検査室内への金属の持込は できません(装置本体が1.5T(テスラ)でエレキバン(0.08~0.18T) よりもはるかに強い磁場強度を持つ巨大な磁石になっている) N S 巨大な磁石

(8)

MRI検査室内に持ち込めない物

外来駐車場の駐車券(紙)も磁気データが 記録されていますのでご注意ください

(9)

プリモビスト造影剤によるMRI画像の経時的変化

造影前 動脈相 門脈相 平衡相 肝細胞造影相 ダイナミック相 EOB・プリモビスト注(0.1mL/kg) 静脈内投与 • 最初の3分ぐらいまではダイナミックCTと同じように血管造影ができる ⇒(ダイナミック撮影) • プリモビスト造影剤は約20分かけて肝細胞に取り込まれる • 肝細胞がんは肝細胞にできるため、がんになればEOB・プリモビストを取り込まなく なり、黒く抜けて画像診断が可能となる • 早期の癌は、血流の変化が少ないものでも、実は細胞の機能は早くから変化して失 われつつあるといわれている • ダイナミックCTや造影超音波、従来の造影MRIのように、血流の変化に頼って調べ ても見つからなかったがんを発見できる →肝臓癌の画像診断には欠かせない検査

(10)

CT MRI 空間分解能が高い コントラスト分解能が高い 短時間 10分程度 検査時間が長い 50分程度 造影剤の使用量100ml前後必要 造影剤 10ml前後 と少ない 肝臓以外の臓器の診断も可能 肝臓の細胞レベルでの質的診断が可能 MRIより安価 被曝が無い 息止めの時間が長い

CTとMRIの違い

(11)

RI(Radio Isotope)検査

肝シンチ

• アシアロ糖タンパク(ASGP)受容体に取り込まれる放射性医 薬品を用いて肝臓の機能や形態を診断する • アシアロ糖タンパク(ASGP)受容体は正常な肝細胞で機能し 肝癌細胞にはほとんど存在せず、肝硬変では減少する ↓ • 他の検査や血液データだけではわからない肝機能を推定 できる • 肝障害の評価 • 肝予備能の評価 • 検査時間は1時間程度 体内に入った放射性医薬品の大部分が 24時間以内に尿や便となって排泄されます

(12)

検査当日の注意

◆各種造影検査・肝シンチ・PET検査前は絶食をお願いします 1.医療安全の観点から 造影剤の副作用により、嘔吐した場合の危険を避けるため ( 嘔吐したときに「誤嚥」により肺に嘔吐物が入って息が できなくなるのを防止します) 2.飲食による画像への影響 消化管の蠕動、胆嚢収縮、臓器の偏移、残渣描出 ※薬を飲むときは少量の水で服用するようお願い致します ◆息止めの合図は検査内容や目的によって異なります 息を吸って止める時と吐いて止める時、じっと寝ているだけでよい時がありますので 合図の声が聞こえにくい時は遠慮なく早めにお知らせください

(13)

◆足の付け根か肘にある動脈にカテーテルを入れる。このカテ ーテルの先端を調べたい血管の近くまで移動させ造影剤を 注入してX線撮影(DSA撮影)を行う。 ◆検査時間 造影検査のみ:1時間程度 治療を行う場合:2時間程度 ◆カテーテルの種類(一例) TWIST (鼠径穿刺) RH (鼠径穿刺) 正面 側面 正面 側面

血管造影

(14)

◆適応症例 腫瘍性病変、腹部動脈瘤、血管の狭窄の診断 腹腔内あるいは消化管出血の原因検索 存在診断→CT,US(エコー検査),MRI,RI検査でも可能 ※最近では治療を前提に行われることが多い ◆血管造影室で行われる主な治療 ・腫瘍の塞栓術(TACE) ・抗がん剤の動注(肝動注化学療法) リザーバー留置、簡易リザーバー留置、システムⅠ留置など ・ リザーバー留置に伴う血行改変術 ・ 肝細胞癌破裂時の止血術

(15)

DSAとは?

• Didital  デジタル= 「デジタル、電子的に」 • Subtraction  サブトラクション=「引き算」 • Angiography アンギオグラフィー=「血管造影」

造影剤注入後 注入前(単純) 血管像 引き算することで骨が見えなくなり 血管の走行や腫瘍がよく見える ようになります

(16)

腫瘍の大きさ・数・悪性度・部位がわかったところで

治療方法が選択される

TACE(

肝動脈化学塞栓療法:trancecatheter arterial  chemoembolization 

癌細胞に栄養や酸素を送っている肝動脈を確認し、抗がん 剤をリピオドールという造影剤の一種と混ぜたものを注入し た後、ジェルパードという(ゼラチンの粒)塞栓剤で栄養血管 をつめることによりがん細胞を壊死させる。 *比較的幅広い対象の患者さんに治療が可能ですが、門脈という肝臓の血管が腫瘍に よって閉塞していたり肝予備能が極端に低かったりすると対象となりません

◆リザーバー留置

抗がん剤を動脈に直接流すためのカテーテルを留置する。 留置したカテーテルを使って入院中、もしくは外来通院で治 療が可能となる。

(17)

2012年8月21日 血管造影装置稼動開始 シーメンス社製 Artis Zee TA 2012年7月25日 2012年8月8日 2012年7月21日から約1ヶ月かけて工事が行われた

工事から完成まで

(18)

新しい技術の紹介

• 回転撮影(コーンビームCT)で体の断面像が得られると同時 に血管の3D表示が可能となり、治療方法の決定をサポート している 総肝動脈造影 6秒間の回転撮影 3D画像 コーンビームCT

CTHA early CTHA delay CTAP

(19)

放射線は危険?

• テレビのニュースや新聞では放射能汚染について

毎日のように報道され、「放射線は危険、がんにな

る」とういうイメージがあるのではないでしょうか?

• 大量の放射線を一度に浴びれば発がん率が上がっ

たり、身体に影響が出たりすることもあります

必ずしも放射線=危険

というわけではありません

検査(治療)の種類 利用されているもの CT X線 MRI 磁場、電波 血管造影(アンギオ) X線 RI ガンマ線

(20)

日常生活と放射線

例えば人生を80年とすると、 一生涯の間に1.5[mSv]×80で120[mSv] の自然放射線を受けることになりますが 放射線による発ガン率の増加は みられません ◆参考 胸部レントゲン0.05mSv前後 (腹部レントゲン0.38mSv前後) 腹部CT 5mSv前後 (血管造影6mSv前後) • 経過観察など繰り返して検査を行う 場合でも数時間~数日間の期間があくこと による回復効果が期待できるため、 検査によって発がん率があがることは ほぼありません

(21)

病気の早期発見

被ばくの影響

安心 入院期間の短縮 健康 病院への通院の手間・ 待ち時間・検査に伴う苦痛・ 不安 検査料金

被ばくすることによる利益がない場合の被ばくは何の価値もありませんが、病院で通常 行われる検査や治療は患者さんにとって検査で得られる利益が放射線被ばくによる不 利益を上回るという価値があるために行なわれています。 X線検査を受ければ当然被 ばくをすることになりますが、私たち、ひとりひとりに必要な検査を受けなければ病気の 早期発見や診断の確定に支障を来たす恐れがあります。 通常の放射線検査では被曝による影響を心配するほどの放射線量は使われていませ んので安心して検査を受け病気の早期発見、現在の病状の把握にお役立てください。

(22)

PET

Positron Emission Tomographyの略

(陽電子放射断層撮影)

• 核医学検査の一種

• CTなどの画像検査では通常,頭部,胸部,

腹部などと部位を絞って行うが,PET検査

では体幹部を一度に調べることができる

(23)

PET検査の原理

体内から放出される微量の放射 線をPETカメラで検出することで, ブドウ糖代謝が盛んな細胞の位 置や大きさがわかる 「がん細胞は正常の細胞に比べて3~20倍多くの ブドウ糖を取り込む」という性質を利用 ブドウ糖にフッ18[18F]という, ごく微量の放射性物質を くっつけた薬剤(FDG)を 体内に注射します ※肝臓の正常な細胞はFDGの細胞内への集積を妨げる 酵素を含んでいる.高分化型肝癌では正常な細胞の機能 が保たれているためFDGが集積しにくい 肝内病変の検出感度は CTやMRIが高い

(24)

PET検査の目的

• がんや炎症の病巣を調べたり,腫瘍の大きさや

場所の特定

• 良性・悪性の区別

• 転移状況や治療効果の判定

• 再発の診断

ただし・・・ 脳・咽頭口蓋・心臓・腎臓・ 尿管・膀胱などへは正常であっても FDGの集積が認められる. ■発見しにくい病気 膀胱・尿管のがん 腎臓がん 肝細胞がん 胃がん 前立腺がん

参照

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