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はじめに 認 定 NPO 法 人 スペシャルオリンピックス 日 本 理 事 長 三 井 嬉 子 スペシャルオリンピックスのゼネラルオリエンテーションへようこそ 参 加 して 下 さいました スペシャルオリンピックスはボラン ティアに 支 えられた 知 的 発 達 障 害 のある 人 達 の 日 常

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認定 NPO 法人

スペシャルオリンピックス日本

ゼネラルオリエンテーション

標準テキスト

2007 年 8 月 29 日 改訂

(2)

はじめに 認定 NPO 法人スペシ ャルオリンピックス日本 理事長 三井 嬉子 スペシャルオリンピックス のゼネラルオリエンテーシ ョンへようこそ参加して下さいました。スペシ ャルオリンピックスは ボラン ティアに支えられた知的発達障害のある人達の日常のスポーツのプログラムです。スペシ ャルオリンピックスと出会って以来、 日本各地、あるいはアメリカ、ヨーロッパで、その活動を見て きました。アスリートのパ フォーマンスは もちろんのこと、私はその 活動を支えている地域のボランティアの方々のパ ワー、バイタリティー、明るさにいつも驚かされます。今日皆さんは世界 160 カ国以上の国と地域でスペシャルオリンピックスの活動に参加して いる、70 万人以上のボランティアの仲間入りをされました。 その記念すべき日に、心より感謝申し上げます。

目次

1.スペシャルオリンピックスの使命 2 2.スペシャルオリンピックスの理念 2 3.スペシャルオリンピックスの宣誓 2 4.スペシャルオリンピックスの歴史 3 5.スペシャルオリンピックスのあゆみ 4 6.スペシャルオリンピックス日本のロゴマーク 5 7.スペシャルオリンピックス国際本部の組織 5 8.スペシャルオリンピックス日本の組織 6 9.スペシャルオリンピックスの参加資格 6 10.知的発達障害について 7 11.公式競技と準公式競技 7 12.スペシャルオリンピックス・スポーツルール 8 13.スペシャルオリンピックスの独自性 8 14.全レベルのアスリートのために開かれるスポーツの機会 8 15.スペシャルオリンピックスのディビジ ョニング(グループ分け) 9 16.オネスト・エフォート(スポーツマンシップ) 10 17.次のレベルの競技会への選手選考 10 18.スペシャルオリンピックス世界大会 10 19.スペシャルオリンピックスの効果 10 20.スペシャルオリンピックスに関するクイズ 11

原題:“Special Olympics General Orientation Participation Guide”(スペシャルオリンピックス国際本部発行) 日本語版制作・監修:特定非営利活動法人スペシ ャルオリンピックス日本(2005年 12 月 31日改訂)

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1.スペシャルオリンピックスの使命 スペシャルオリンピックスの使命は、年間を通じたさまざまなオリンピック形式のス ポーツのトレーニングと競技会を、知的発 達障害のある*8歳以上の人たち に提供するものです。スペシャルオリンピックスは体力の向上には もち ろんのこと、勇気を表 現することや、楽しみを経験するためにも、継続的な機会を提供します。アスリートはス ペシャルオリンピックスのプログラムに 参加することで、技術や友情を、家族、地域の人々や他のアスリートといっしょに分かち合うことが出来るのです。 ※スペシャルオリンピックスに参加して いる選手達をアスリートと呼びます。 ※SO日本では、ト レーニングの参加を6才以上から承認して います。競技会への参加は、SOスポーツルールに従い、8才 以上からとして います。 2.スペシャルオリンピックスの理念 ① スペシャルオリンピックスは、知的発達障害のある人々が、個人スポーツ、チームスポーツにかかわらず、適切な指導と励 ましのもとでスポーツに参加することにより、学習すること、楽しむこと等の効果があると信じて います。これらのス ポーツは 知的、身体的な制限がある人たち のニーズ に応えるための場合にのみ変更されるものです。 ② スペシャルオリンピックスは、一貫したトレーニングが、個人の成長のために欠くことのできな いものだと信じて います。それ はスポーツ技術だけでな く、一個人として の成長のための動機づけという観点からです。一貫したトレーニングというのは、 その技術の向上レベルを計る最も適切な方法として、同程度の技術、技量のアスリートと競技することを含んでいます。 ③ スペシャルオリンピックスは、スポーツのトレーニングと競技に参加することが、知的発達障害のある人々にとって身体的、 知的、社会的、 そして 精神的に効果があると信じて います。 また、スペシ ャルオリンピックス 参加の効果はアス リート だけで なく、家族の絆が強くな り、地域社会も参加、見学により、知的発達障害のある人々を理解し、尊敬し、受け入れるという効 果があるとも信じて います。 3.スペシャルオリンピックスの宣誓

“Let me win, but if I cannot win, let me be brave in the attempt.”

「私に勝利を与えたまえ。もしかな わぬなら挑戦することを称えさせたまえ。」

スペシャルオリンピックス世界共通宣誓

「わたくしたちは、精一杯 力をだして勝利を目指します。

たとえ勝てなくとも、がんばる勇気をあたえてください。」

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4.スペシャルオリンピックスの歴史 ケネディ財団は第2次世界大戦で亡くな ったケネディ 家の長男を記念して 1946年に設立されました。その財団の使命は、 知的発達障害のある人々に対する社会の対応を向上させるためのもので、1950年代には知的発達障害のある人々に対す る先進のプログラムを提唱しました。そして、そのプログラムに参加した学校や医療施設などは、様々な場面でモデルとなりま した。シュライバー夫妻はアメリカ中を旅し、その事実を探り、アメリカの医療システムでは対応できな かったケースや、知的発 達障害のある人々の生活のニーズ(必要性)に対する優れた向上を確認しました。 そして、その結果は 財団の方向性を再確 認するものとなり、それがやがて1968年のスペシャルオリンピックスの設立へと導かれて いったのです。 1962年夏、ス ポーツの治療的効果に長い間関心を持って いたケネディ 一家とケネディ 財団は、とうとうそれを実行に移し ました。アメリカ、メリーランド州のロックヴィ ルにある家の裏庭に、ユニス・ ケネディ・シュライバー夫人は35人の知的発達障害 のある子供達を集めてデイキャンプを行ったのです。このプログラムは、 知的発達障害のある子供達が様々なレクリエーシ ョ ン的な活動に参加する事ができ、 また効果を得ることができるという事実を証明するのに十分な成功をおさめました。そしてケ ネディ財団は国中に同様のプログラムを設立するために助成することを決断したのです。 1963年から1968年にかけて、ケネディ財団はアメリカとカナ ダで80ヶ所以上もの公的機関、私設機関に、知的発達障害 のある人々のためのデイキャンプをそれぞれの地域で設立するための助成を行いました。 一方、ケネディ大統領の政権下で、大統領直轄のフィットネス・スポーツ評議会がアメリカの児童に対する体力テスト を盛ん に行い、優れた児童に対して 大統領フィットネス賞を贈って いました。このプログラムは ユニス を刺激し、彼女は同様のテスト を知的発達障害のある子供達に提供したいと考え ました。1965年よりケネディ財団はアメリカ保健体育・レクリエーシ ョン協会 に3年間の助成を行い、知的発達障害のある若者の体力向上を評価するための方法、効果、そして その様なプログラム活動 の質の向上な どの研究を依頼しました。 この研究が進み、地域での体力向上を評価するためのプログラムが定着してきた頃、ユニスは プログラムに参加して いる知 的発達障害のある人達が一度に集まってオリンピック形式のスポーツ大会が出来な いものかと考え ました。1964年にケネデ ィ財団からの助成を受けて以来成功しているシ カゴの人達が、1968年1月にシカゴでイベント をしたいと提案しました。ユニ スはこのシカゴの人達をワシ ントンに招き、会議を実施し、そして彼女のアイデア を話した結果、“スペシャルオリンピックス”と 呼ばれる国際大会を開催することにな ったのです。 1968年7月20日、 イリノイ州シ カゴのソルジ ャー競技場で第1回ス ペシャルオリンピックス世界大会が開催されました。26 州とカナ ダから1, 000人のアスリート が集い、陸上と水泳のイベント に参加したのです。この大会は大成功に終わり、 まもなく 非営利団体として の“スペシャルオリンピックス”が誕生しました。

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5.スペシャルオリンピックスのあゆみ 1962年 6月 ユニス・ケネディ・シュライバー夫人が、メリーランドの自宅の裏庭で知的発達障害のある人 たちにスポーツや身体活動を提供するデイキ ャンプを始めた。 1964∼68年 ケネディ財団の助成によりアメリカ全土で同様のデイキャンプが開催された。 1968年 7月 シカゴのソルジ ャー競技場に 26 州とカナダから 1000 人のアスリートが参加し、第 1 回国際 スペシャルオリンピックス大会が開催された。 1968年 12月 スペシャルオリンピックス が設立。 オリンピック の伝統と精神を基に、組織として活動を開始 した。 1971年 12月 アメリカオリンピック委員会より正式に「オリンピック」の名称を受ける。 1975年 8月 第 4 回国際大会は CBS 放送が全米ネットで大会を放映した。 1977年 2月 第 1 回冬季国際大会(コロラド州スチームボートスプリングス 500 名)開催。 1980年 5月 日本スペシャルオリンピック委員会が国際本部より認定を受ける。 1981年 10月 第 1 回日本スペシャルオリンピック全国大会(神奈川)開催。 1982年 10月 第 2 回日本スペシャルオリンピック全国大会(東京)開催。 1983年 7月 第 6 回国際大会がルイジアナ州で開催。日本選手団 68 名が参加。 1987年 7∼8月 第 7 回国際大会がインディアナ州で開催。 1988年 2月 国際オリンピック委員会(IOC)と国際本部が、「オリンピック」の名称使用や相互の活動を認 め合う議定書を交わす。 1991年 7月 第 8 回スペシャルオリンピックス夏季世界大会がミネソタ州で開催。(この大会以降、国際大 会から世界大会に名称が変わった。) 1992年 5月 日本スペシャルオリンピック委員会解散。 1992年 7月 スペシャルオリンピックス説明会実行委員会が熊本で発足。 1992年 10月 スペシャルオリンピックス説明会開催(熊本市)。 1993年 1月 ボランティアコーチ研修会を行い、その後、熊本県内でスポーツプログラム活動が始まる。 1993年 2月 国際本部より、熊本の有志に対し、新たな国内本部組織設立の要請がある。 1993年 3月 スペシャルオリンピックス熊本設立。スペシャルオリンピックス日本設立準備会発足。国際本 部のはからいで、第 5 回冬季世界大会(オーストリア・ザルツブルグ)に選手を派遣。 1994年 10月 スペシャルオリンピックス東京設立。 1994年 11月 スペシャルオリンピックス日本設立(会長 細川佳代子)。 1995年 3月 第 1 回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナ ルゲーム(熊本)開催。 1995年 7月 第 9 回夏季世界大会(コネチ カット州)に日本選手団 30 名を派遣。 1995年 8月 第 1 回ナショナ ルミーティング開催(熊本)。 1995年 スペシャルオリンピックスの活動が、7都道府県に拡がる。 1996年 2月 第 1 回冬季ナショナ ルゲーム(アルペンスキー宮城大会)開催。 1996年 5月 第 1 回冬季ナショナ ルゲーム(スケート福岡大会)開催。 1996年 スペシャルオリンピックスの活動が、10都道府県に拡がる。 1997年 2月 第 6 回冬季世界大会(カナ ダ・トロント)に日本選手団 17 名を派遣。 1997年 スペシャルオリンピックスの活動が、11都道府県に拡がる。 1998年 8月 第2回夏季ナショナ ルゲーム神奈川大会開催。 1998年 スペシャルオリンピックスの活動が、15都道府県に拡がる。

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1999年 6月 第10回夏季世界大会(アメリカ・ノース カロライナ)に日本選手団45名を派遣。 1999年 スペシャルオリンピックスの活動が、16都道府県に拡がる。 2000年 2月 第2回冬季ナショナ ルゲーム長野大会開催。 2000年 スペシャルオリンピックスの活動が、17都道府県に拡がる。 2001年 2月 第7回冬季世界大会(アメリカ・アラスカ)に日本選手団16名を派遣。 2001年 5月 内閣府より特定非営利活動法人の認定証交付。特定非営利活動(NPO)法人スペシャルオ リンピックス日本設立(理事長 細川佳代子)。 2001年 スペシャルオリンピックスの活動が、19都道府県に拡がる。 2002年 8月 第3回夏季ナショナ ルゲーム・東京開催。 2002年 スペシャルオリンピックスの活動が、21都道府県に拡がる。 2003年 6月 第11回夏季世界大会(アイルランド・ダブリン)に日本選手団77名を派遣。 2003年 スペシャルオリンピックスの活動が、23都道府県に拡がる。 2004年 2月 第3回冬季ナショナ ルゲーム・長野開催。 2004年 4月 スペシャルオリンピックスの活動が、31都道府県に拡がる。 2005年 2月 第8回冬季世界大会を長野で開催。(日本選手団150名を派遣) 2006年 7月 認定 NPO 法人として国税庁より認定を受ける。 2006年 11 月 第 4 回夏季ナショナ ルゲーム・熊本開催 2007年 7月 ス ペシャルオリンピッ クス の活動が、45都道府県(33地区組織、 12設立準備委員会) に 拡がる。 6.スペシャルオリンピックスのロゴマーク 7.スペシャルオリンピックス国際本部の組織

Special Olympics, Inc.(以下スペシャルオリンピックス国際本部)はワシ ントン DC にあり、8 部門で 80 名のスタッフがおりま す。国際本部の役割はナショナ ルプログラムの認定や国際的なスペシャルオリンピックス活動の実施です。 また、世界大会や 国際大会、コーチ教育システムの促進、国際会議や、出版物、リージョナ ルトレーナーのセミナー等も国際本部の役割です。

スペシャルオリンピックス日本のロゴマーク スペシャルオリンピックス国際本部のロゴマーク

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8.スペシャルオリンピックス日本の組織 スペシャルオリンピックス日本の本部事務局は東京にあります。スペシャルオリンピックス日本では、理事会が事業計画の立 案及び評価を行い、総会が最終決定機関になります。実際の事業は、 承認を受けた執行委員と事務局ス タッフにより運営さ れます。ス ペシャルオリンピックス日本は、ナシ ョナ ルプログラム(国内本部組織)として国際本部から認定され、スペシ ャルオ リンピックス の名称と、ロゴマーク の使用を許可されて います。 また、ナシ ョナ ルプログラムとして、日本国内のサブプログラム (地区組織)の認定の役割をおっています。ナシ ョナ ルプログラムはスペシャルオリンピックスゼネラルルール、スポーツルー ルに沿って運営することとされて います。 スペシャルオリンピックスの組織 9.スペシャルオリンピックスの参加資格 専門家により知的発達障害があるとされる6歳以上の人で、スペシ ャルオリンピックス に登録すれば参加できます。スペシャ ルオリンピックスゼネラルルール(SO総則)ではスペシャルオリンピックスの参加資格を以下のように示して います。 参加資格:スペシャルオリンピックスのトレーニングと競技会は8歳以上で、スペシャルオリンピックスに登録した知的発達障 害のある人々に開かれて いる。 日本の場合は、小学校入学が6歳ですので、トレーニングの参加を6歳以上としており、競技会への参加は、ゼネラルルー ルにしたがって8歳以上としております。 スペシャルオリンピックス 国際本部(ワシントンDC) スペシャルオリンピックス日本 スペシャルオリンピックス アジア・パシフィック (19の国と地域) SO日本 地区組織(都道府県)

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10.知的発達障害について 知的障害の定義 厚生労働省は知的障害児者基礎調査において、知的障害の定義を、 知的機能の障害が発達期(概ね 18 歳まで)にあら われ、日常生活に支障が生じているため、何らかの特別の援助を必要とする状態にあるものとしています。 *標準化された知能検査での知能指数が概ね 70 までのもの *自立機能、運動機能、意思交換、探索操作、移動、生活文化、職業等の日常生活能力の到達水準を、総合的に同年齢の 到達水準と比較して判定しています。 精神遅滞の定義 アメリカ精神医学会は DSM-IV(診断と統計に関するマニュア ル4版)において、精神遅滞の定義を、70またはそれ以下の IQ と、同時に現在の適応機能(すなわち、その文化圏でその年齢に対して 期待される規準に適合する有能さ)の欠陥または 不全が以下のうち2つ以上の領域で存在するとして います。 コミュニケーシ ョン、自己管理、家庭生活、社会的/対人的技能、地域社会資源の利用、自律性、発揮させれる学習能力、仕 事、余暇、健康、安全。 *発症は18歳以前である。 スペシャルオリンピックスに関しては以下の要件のうちいずれかに該当する場合参加できます。 ① 機関や専門家により知的発達障害があるとされている。 ② 標準的な知能検査により(いわゆる IQ で)知的な遅れが確認されて いる。 ③ 発達障害と関連したものがある。 ここでの発達障害とは一般的な 学習能力(IQ)と生活能力(レクリエーシ ョン、就労、独立生活、自己決定、日常生活管理) の両方の能力に制限があることとする。 しかしながら、身体障害、行動障害、情緒障害のいずれかひとつしか、機能的制限がな い場合は、スペシャルオリンピックス にアス リート として参加することは できませんが、 ユニファイドス ポーツ® のパ ートナ ー、 またはボランティア として参加できま す。 11.公式競技と準公式競技 《夏季公式競技》 水泳競技、 陸上競技、 バス ケット ボール、バ ドミント ン、 サッ カー、体操競技、 ボウリング、 ボッチ ャ、テ ニス、バレーボール、 ゴルフ、ソフトボール、馬術、卓球、ローラース ケート、ヨット、自転車、ハンドボール、パワーリフティング、柔道 《冬季公式競技》 アルペンスキー、クロス カントリースキー、フィギュアスケート、スピードス ケート、フロア ホッケー、スノーシ ューイング、 スノーボード 《準公式競技》 フライングディスク(国内のみ)、クリケット、ネットボール、カヤック

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12. スペシャルオリンピックス・スポーツルール すべてのス ペシャルオリンピックスの競技はスペシ ャルオリンピックス 公式スポーツルールに沿って行われて います。これら のルールの基本は各公式競技の国際連盟等のルールから適用されて います。ただし、スペシ ャルオリンピックス独自のルー ルに基づく競技もあります。夏季・冬季の各世界大会後に開催されるスペシ ャルオリンピックス のルール委員会で修正・変更 され夏季、 冬季のルールブック に記載されます。スペシャルオリンピックス のルールはアスリート が地域や学校でのス ポーツ 活動に移行しやすいよう連盟や地域スポーツ団体のルールを基礎にして います。 13. スペシャルオリンピックスの独自性 スペシャルオリンピックスは他のスポーツ組織と同様の事柄がたくさんありますが、スペシャルオリンピックス独自の事柄も存 在しています。そしてその独自性は非常に重要な事柄とされています。 ① アスリートやその家族に対して参加費を強制しない。 ② すべての技術レベルに対して様々なスポーツの機会が提供される。 ③ すべてのアスリートが同様のスポーツ技術のグループ(ディビジ ョン)で競技するためにディ ビジ ョニング( グループ分け)と よばれるプロセス がある。 ④ 競技したすべての参加者が表彰される。 ⑤ 次のステップの競技会への選手選考はすべて のディビジ ョンの順位が優先され、抽選により選考される。 14.全レベルのアスリートのために開かれるスポーツの機会 スペシャルオリンピックスはどのような技術、能力のアスリートに対して もスポーツの機会を提供することをねらいとしています。 初級レベルのアスリートに対しては陸上では補助付の 25m歩行、水泳ではビート板を使用した 15mバタ足などです。また、車 椅子を利用して いるアスリート の競技もあります。これらのトレーニングに参加しているアスリートはこれらの種目で競技会に参 加します。 チームスポーツにおいて、チームメンバーとして参加する準備のできていな いアスリートは個人技術(例えばサッ カーでは、 ドリブルや、シュートなど) のトレーニングが中心となりますが、競技会において もこのような個人技術の種目が設定されます。 あるいは 3 人制バスケットボールや 5 人制のサッカーなどに参加することもできます。 スペシャルオリンピックス のスポーツは障害のな い人たち の種目とそれほど変わりません。上級レベルのアスリートはフルマ ラソンに参加したり、障害のない人たちとユニファイドスポーツ®に参加しています。 夏季と冬季の世界大会はすべて のレベルのアスリート を世界に招聘するものです。加えて認定プログラムは最低 2 年に一 度ナショナ ルゲームを開催します。これらの大きな 大会において もさまざまな レベルのアスリート が参加して いますが、しかし ながらスペシ ャルオリンピックス運動の本当の強さは、何百、何千ものアスリートが毎週参加する地域での質の高い活動に見 られるのです。

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*ユニファイドスポーツ® ユニファイドスポーツ® は、スペシャルオリンピックスが開発したプログラムです。知的発達障害のある人(アスリート)と障害 のな い人(パートナー) が、トレーニング、競技会にチーム(個人競技の場合は二人一組)として参加をします。アスリートと パートナーは、同程度の年齢と競技能力でチーム(組) を構成し、トレーニングや競技会に参加します。 *MATP(モーターアクティビティーズ トレーニングプログラム) MATP は、スペシャルオリンピックスの公式スポーツプログラムに参加が困難な最も重度の身体障害を重複して いるアスリ ートに提供されるトレーニングプログラムです。運動機能向上を目的とした総合的訓練や遊びな がら出来るこのプログラム は、「競技スポーツ」というよりもむしろ、「トレーニング」「参加すること」に重点を置いています。最終目標、短期目標、段階 別指導、評価、といった一人一人の運動機能に合わせた指導方法を用いることによって、重度の身体障害のあるアスリート がそれぞれの能力レベルに見合った練習法に参加することが出来ます。 15.スペシ ャルオリンピックスのディビジ ョニング(グループ分け) スペシャルオリンピックスはアスリートが可能な 限り同程度のアスリートと競技できるように競技を組織します。この過程をディ ビジョニングと呼んでいます。 アスリートやチームは基本的に下記のような手順によりディビジ ョニングされます。 ①性別: 男性、女性、混合 ②年齢: 個人競技 チーム競技 8−11 15 以下 12−15 16−21 16−21 22 以上 22−29 30 以上 ③能力別: 1)競技会以前の申告記録をもとに予選のディビジョニングを行う。 体操やフィギ ュアス ケート のような採点による競技は 予選の得点をもとに決勝のディビジ ョ ニングを行う。 2)予選の記録や得点により決勝のディビジ ョニングを行う。 3)個人競技において、ディビジ ョン内の技術レベルの差は 15%以内であることが望ましいとされて いま す。(15%ガイドライン) ④ディビジョニングの範囲について: 1)1つのディビジ ョンは3名から 8 名で構成されます。 2)競技会においてアスリート の参加人数が十分でな い場合、技術レベルが近いアスリート の年齢の枠と 性別をミックスして1つのディビジ ョンをつくることができます。 競技会において参加人数の少な い場合、 ディビジ ョニングは容易では ありません。 しかしな がら競技委員長らは同程度の技 術内で競技を進行する責任を負います。つまり、アスリートの健康、安全状況が問題にな らない限り、技術レベルが最優先さ れます。

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16. オネスト・エフォート(スポーツマンシップ) スペシャルオリンピックス公式ルールで、アスリートは予選、決勝を問わず、全力で競技するよう求められて います。これに 反したアスリートは競技ルール委員会により全競技が失格とな ります。 もしこのルールを守らな いと予選の記録をもとに行うデ ィビジョニングは正しいディビジ ョンをつくることができません。 * 決勝の記録または得点が予選よりも15%以上良かった場合(競技、種目によって%が異なる場合あり)、 失格になること があります。(失格判定のガイドライン) 17.次のレベルの競技会への選手選考 スペシャルオリンピックスでは地区大会から世界大会までの選手選考基準を以下のように定めています。 ①アスリートは認定コーチにより 8 週間以上(該当競技会の 2 ヶ月前の 10 時間を含む)のトレーニングを積んでいなければな らない。 ②次の競技会参加の競技種目は事前のトレーニング、競技会と同じ競技種目でなければならな い。 ③参加枠がある場合はすべてのディビジョンの 1 位のアスリートに優先権があり、その数が参加枠を超えている場合は抽選と する。 ④1 位のアスリート数が参加枠に満たな い場合は 2 位のアスリートに優先権が移る。その数が定数を超えて いる場合は 2 位の アスリートからの抽選で選考する。定数が満たされるまでこの作業を繰り返す。 ⑤過去の参加経験により参加を妨げられてはならない。(国際招待大会は別とする) ⑥選考委員会は行動的、医学的、法的熟慮により、追加基準を設けることができる。これらの追加基準は競技会の規模や開 催の仕方により変更される場合がある。これらの変更基準は世界大会、国際大会の場合は国際本部、国内大会の場合は 事務局に変更基準設定許可文書を提出し、許可を得なければなりません。 18.スペシ ャルオリンピックス世界大会 世界大会はオリンピックの伝統に基づいて行われます。スペシャルオリンピックスでは 2 年に一度夏季、冬季大会を交互に 開催しています。世界大会は各国 SO 組織の成長の歩調を合わせることに役立ち、すべて のレベルのアスリートが競技できる よう組織されます。 19.スペシ ャルオリンピックスの効果 スポーツに参加することによって様々な 効果が期待できます。最も顕著な のはやは り健康、体力の分野ですが、それ以外 にも効果があるのは言うまでもありません。 身体的分野:筋力、持久力、瞬発力、柔軟性、調整能力等 知的分野:言葉、数の概念、 ルール、選択力、判断力等 情緒的分野:喜怒哀楽の適切な表現、パニックのコントロール等 社会的分野:対人技術、リーダーシップ、家族関係、地域とのつな がり等 スペシャルオリンピックスが一貫性のあるトレーニング、平等な 競技会、コーチ にこだわるのは以上のような理由からです。

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20.スペシ ャルオリンピックスに関するクイズ 問1.スペシャルオリンピックスに参加できるのは誰でしょうか? 問2.スペシャルオリンピックスがほかのスポーツ団体と違って いる特徴を 5 つ述べてください。 ① ② ③ ④ ⑤ 問3.高レベルのアスリートに対してスペシ ャルオリンピックスが提供して いるのはどんな プログラムでしょうか 問4.知的発達障害のある人がスポーツを学ぶ上で重要なことを2つ述べて ください。 ① ② 問5.スペシャルオリンピックスのアスリート が競技会に参加するのに最低必要なトレーニング期間はどれくらいでしょうか? 問6.スペシャルオリンピックスはアスリートに競技志向のスポーツと参加志向のスポーツのどちらを強調しますか? 問7.スペシャルオリンピックスの競技会がほかの競技会と異な っている点について述べてください。 問8.次のレベルの競技会へ進出する方法を説明して ください。 問9.ユニファイドスポーツ® とは何ですか? 問 10.スペシャルオリンピックスに競技者としてではなく参加したい場合の可能性を3つ述べて ください。

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