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カンキツの葉内水分不足に関する研究 I. 光線,温度,乾燥が温州ミカン葉の水ポテンシャルに及ぼす影響-香川大学学術情報リポジトリ

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創Il大学農学部学術報告 第30宅垂 第64号133∼141,1979

カンキツの葉内水分不足に関する研究Ⅰ.光線,温度,

乾燥が温州ミカン葉の水ポテンシャルに及ぼす影響

葦渾 正義,後藤 俊彦,真部 桂

133

STUDIES ON LEAF WATER STRESSIN CITRUS TREES

I.Effects of Sunlight,Temprature and Drout on Leaf Water

Potentialof Satsuma Mandarin Trees

MasayoshiAsHIZAWA,Toshihiko GoTO and Katsura MANABE

Effects of climatic conditions and soilmoisture onleaf water potential(¢)of satsuma

mandarin(CitrusunshiuMARC・)treeswer?Stud享edinsummer season・Water’pOtentialof

Current Sprlngleaves was measuredin a pressure chamber.

1.Leaf water potential before sunrise(¢max)in watered soilwas highest(about・−3bars)

andlowered rapidly aftersunrise.Water potentialof sunleaves(¢min)between 9:00a.m.to

4:00p.m.on clear dayreached around−20bars and waslowest.There was close correlation

berweeilWater pOtentialand weather conditions;on clear day the variation of water

POtentialin the day time was verylarge,but on cloudy dayit was small.

2.Leaf water potentialwaslargely affected by thelightintensity to which theleaves

Were eXpOSed.As thelightintensity decreased by shading with a black cheese cloth,Water

potentialincreased rapidly.Air temperature also affected the waterIpOtential,but toless

extents,COmpared tolightintensity.Water potentialduring the day ti血e atlOOC・・Plot of

SOiltemperature waslower than that at the30OC:Plot,and water stress of the tree of the

former plot was greater than that of thelatter plot.

3.Fruit growth wasinhibitedin proportion to the decreasing of soilmoisture.Fruit

growth nearly stopped at water potential about・−8 bars before sunrise and about・−12bars

after sunset.Itis proposed thatin the field work water potential can be used for the

estimation ofirrigation time.

ポットに植栽の温州ミカン樹を用い,夏季における気象要因が柴の水ポテンシャル(す)に及ぼす影轡ならびに果実 の生長と其の水ポテンシャル(サ)の関係について検討した. 1.其の一すは日出前に最高(−3±1baIう で,日出後には急速に低下し,午前9時∼午後4時の間にほ最低(− 20baI内外)を示したが,その後は急速に上昇した.この葉のすの日変化は,晴天日にはいちぢるしく,塵天日にはゆ るやかで,気象状態との問に密接な関係が認められた. 2.菓のすほ日光の当り方で異なり,遮光実験の結果からすは日光の変動にきわめて鋭敏に反応することを認め た.葉のすは気温叱よっても影轡を受けるが,その程度は日光に較べてかなり少なかった.地温を100cにした場合に は,葉のすはいちぢるしく低く(−20∼−25bar)なり,樹体のwater stressが強くなった. 3.果実の生長と菓のすとの聞には密接な関係があり,果実生長停止時の日出前のすは−8baI付近,日没後のす は−12ba工イ寸一近であった。実用的にはこのすを目安にして碓水することが考えられる.

(2)

葦澤 正義,後藤 俊彦,真部 桂 香川大学農学部学術報告 134 Ⅰ 緒 口 果樹の発育と水の関係の研究では,樹体内の水分状態を把握することが重要で,従来は土壌水分を測定し,その減少 程度より樹休の水分不足を推定する方法が多く試みられてきた(12).しかし,果樹は根群の分布範囲が広く,しかも−・ 部の板群は相当深くにまで入っており,根はこの土層全体から吸水をおこなっているので,土壌水分測定法では測定の 部位が問題である.広面積の果樹園で,この方法によって樹体の水分状態を推定することは困難である.樹体の水分不 足(water stress)を濾接知る方法として,飽和水分不足度(W.S.D.)や拡散圧差(D.P.D.)などの方法も検討さ れているが(18・19・20),測定に労力と時間が多くかかるので,現場での測定は困難である. 果樹園で直接樹体についてwaterstressを尋ねる簡便な方法があれば,栽培上にも大変好都合である.この方法と

して近年脚光を・浴びて∵きたのがpressure chamber法である.pressuIe Chamber法はDrxoN(2)が1914年に試み たが,その後は殆んどかえりみられず,1965年にScHOLANDERら(17)が導管のnegative hydrostatic pressureの

測定法として一緒介してから広く試みられるようになった.わが国でも,近年,町田らく18),問苧谷ら(15)がpI・eSS11Ⅰe c】1amber法は果樹の水分不足皮の測定にすぐれていることを報貸している. 本報告は温州ミカン蘭の水分管理とくにかん水に当って,pIeSSure ChambeIの実用をも考慮して,光線,温度, 乾燥と其のwater potential(L.W.P.)との関係を調査したものである. Ⅱ 材料および方法 香川大学農学部果樹研究室実験閲場のコンクリート井戸わく(直径60c皿,深さ50cm)に植栽の10年生普通温州樹 と,素焼鉢(直径30cm)に植栽の3年生普通温州樹を用いた.用土はいずれも壌土である. 1.天候とL.W.p. コンクリ−・ト井戸わくに植栽樹を用い,敦夫日(6月23日)と晴天日(7月2日)に,日出前の年前5時から日没後 の午後8時の間,1ないし2時間どとに,樹冠周辺部の春枝より健全莫を採取して,直ちにpressurechamberです (water potential)を測定し,barで表わした.2∼4の実験のすもこの方法で測定した.6月23日は午前が雨,午 後が愚であったが,蚤の方がwater potentialの変化が大きいので,丞天日とした.サの測定時間どとに気温,湿度 をAssMANの通風乾湿計,用度は照度計を用いて測定した. 2.光線とL.W.P. 菜焼鉢に植栽樹を6月27日にpbytotr・Onの250c,湿度80%室へ入れ,自然光区と強度に光線をさえぎるため黒色 カンレイシャでこ蚤に樹冠部を被覆したしゃ光区を設けた.5日後の7月2日に午前5時∼午後8時の問,1ないし2

時間ごとに,健全春葉を採取して直ちにすを測定した.すの測定時間ごとに温度,湿度はp王1ytOtI・On の自記々録計

より読みとり,自然光区としゃ光区の照度を測定した. 3.温度とL.W.P. 素焼鉢に植栽樹を9月5日にphytotronの15,20,25Oc室へ入れ,自然光区と黒色カンレイシヤで樹冠部を1−・重 に被覆したしゃ光区を設けた.盈天の9月10日と晴天の11日に,午後2:00∼2:30時に健全春寛を採取して,すを測 定した. 夏季における地温との関係をみるため素焼鉢に植栽樹を用い,7月3日に水温を100cおよび300cに調整した水槽 へ,鉢部をビニ−ル袋で覆って入れた.4日彼の晴天日(7月7日)に,午前10時∼午後6時の間,2時間どとに健全 春莫を採取して,すを測定した.気温,湿度,照度は1の実験と同法で,菜発鼠は20cm2の容器面より1時間に未発し た水虫を秤り,重畳で表わした. 4.乾燥とL.W.P.,果実の生長 コンクリーート井戸わくに植栽樹を用い,7月10日よりかん水を中止した乾燥区と,毎日かん水し土壌水分を適度に保 った適温区を設けた.7月10∼17日の間,毎日午前5時と午後8時に樹冠周辺部の春枝より健全莫を採取して,すを測 定した.サの測定時にdialthickness gauge(1/100mmまで測定)で果実の横径を測定した.測定用の果実へは赤 道部へ,予かじめマジックインキで黒点をつけておき,この部位の坊径を測定した.

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135 寛30巻 第64号(1979)光,温度,乾煉と温州ミカン其の水ポテンシャル Ⅱ 実 験 結 果 1.天候とL.W.P. 盈天日のサの日変化ほ第1図のようで, 降雨のあった午前中の小の変化ははなはだ綬慢で,−2.0±1.ObaIの範囲で

Atmospheric humid.

︵敏︶ 舎−p−∈nH ︵P︶ 巴n︸巴鼠己む↑ 3 1 2 2 ︵000JX 合−S已β点 舛nl︶ 甚句コ ︵sJ再q︶一書盲βOb h望扇≧・聖㌫j

Fig.1.Diurnalchangesinclimatic conditions andleaf

water potentialon cloudy day(June23)・

あったが,螢となった午後には低下し,午後5時には−9りObaI・に達した.この時の照度は35Kluxをこえ,気温ほ高 く,湿度が低く,一・般には蒸発の多い気象状態であった. 晴天日のすの日変化は第2図のようで,日出後照度の上昇につれてすは急激に低下し,午前9時には−20・Obarに 達した.午後4時より日没へ向って照度の低下するにつれてすは逆に急激に上昇したが,午後8時のすは−8・ObaI■ で,午前5時のすにまで回復しなかった.晴天日のサの日変化は螢天日よりもいちぢるしく,晴天日の日中には樹体 が強い水分不足におちいるこちが明らかに認められた.

(4)

葦澤 正義,後藤 俊彦,真部 桂 香川大学農学部学術報告 136 2.光線とL.W■.P, phytotron25Oc,湿度80%室における自然光区と強度しゃ光区の,すと照度の日変化は節3図のようで,照度とす との間には密接な関係が認められた.すなわち,照度は午前10時∼午後4時に高い(50Ⅹ111Ⅹ前後)山形を呈したが, Atmos.humid. 1 9 3 2 ︵P︶巴。︸巴監Eむ卜 ︵求︶hだp叫∈。H 80 70 7 5 2 2

○◎0000 0 0 0 000

︵000−×喜一︶舎叫Suむ盲こ鳥l﹂ 0 0 0 0 2 4 6 8 −こ−.二二t・二〓与−ニ・三三二−ご、一 6 8 10 12 14 16 18 Time

Fig.2.Diurnalchangesin climatic conditions andleaf Water pOtentialon clear day(July 2).

すもはばこれに近い状態を示した.すほマイナスのため谷形を呈するが,第3図ではこれを逆に図示した.強度しゃ光 区のすも日中に少し低下(−2.0∼−4.ObaIう したが,これは日中の妄温が所定の250cより40c程高く,湿度が80% より10%近く低くなったためである.

(5)

第30巻 第64号(1979) 光,温度,乾煉と温州ミカン其の水ポテンシャル 137 ︵0001×雲J︶貪suむ盲こ鳥コ ︵巴2n︺2乱∈声 0 0 9 8 ︵訳︶ご竃叫∈nE 6 2 4 0 2 6 ︵S岳q〓d叫盲30dh3空二項コ 6 8 1012 14 16 18 20 July2 Time

Fig.3.Effect of shading treatment onleaf water potential.

き.温度とL.W.P. pbytotI・On15,20,250c主における自然光区としゃ光区の午後2:00∼2:30時のすほ,鐸4図のようで,自然光区 のすは車夫日より晴天日の方が高く,両日とも150c室より25◇c室のすが相当に高い.この実験における晴天日の250c 宝のす測定時の温度は所定より4.10c高かったが,これを除いては所定温度より±1.50c以内であった.しゃ光区のす も螢天日より晴天日の方が高いがその差はわずかで,一・定の傾向は認められない. 次に,地温100cおよび30Ocの両区におけるサの日変化は,第5図のようで,地温100c区のサは300c区のそれよ りもいちぢるしく高く,午後に照度が低下してもすは上昇を示さなかった.この地温100c区の菓は捲いて相当強度の 乾燥状態を示したが,300c区の菜は健全であった.

(6)

138 ニ⋮叩ニー三=・こここ・三⋮︼一=、− 0 15 20 25 15 20

Temperature ℃

錮 32 ︵p︶巴n葛h監∈甲↑ 宮OtX旨J︶ 台届宕苫三悪﹂ 0 0 0 0 00 6 4 2 0 Fig.5.RelationshipbetweensoiltemperatuIeS andleaf water・pOtentialon clear day

(10:00a.m.to6:00p・m・OnJuly4)・ 0 6 3 ︵N50Z\hモ如︶ 亡◇叫l巴○▲旨>国 ︵訳︶と叩P州∈プH 90 80 70 60 50 ︵s−ぷ〓遥u¢ぢd−票扇き︼。3 −20 ー15 10 10 12 14 16 18 1Time

(7)

鮮30巻 第64号(1979) 光,温度,乾燥と温州ミカン実の水ポテンシャル 139 4.乾燥とL.W■.Ⅰ,.果実の生長 7月10日よりかん水を中止した乾燥区と土壌水分を適度に保った適温区の,午前5時と年後8時のすは欝6図のよう で,4日後(14日)の午前5時の乾燥区のすは−4.ObaIに凪ぎないが,午後8時には−11.Obarに低下し,適温区と てこ⋮〓一1■こ⋮l=こJ上−ごこ一ごJ

0 10 11 12 13 14 15 16 17

July Date

Fig.6.Effect of drought treatment onleaf water potential (measured at5:00a.m.and8:00p.m.)・ の差は−7.ObaIにおよんだ.この翌日の乾燥区と適湿区のすの差は午前5時に−7.6baI・,午後8時に−19.8baI・と いちぢるしく低くなったので,午後8時の測定後に乾燥区.へかん水して適湿にもどした.乾燥区の翌日のすは急激に 上昇して,適湿区とほぼ等しくなった. 次に,この乾燥,適温両区の果実横径の生長状態は第7図のようで,乾燥区と適湿区のすの差が−7.6baI・になった 5日後の午前5時には,乾燥区の果実はやや縮小し,−19.8baI・になった同日午後8時には相当に縮小した.問題は 果実の生長がはぼ停止する限界的サはどの程度かということであるが,乾燥区のすは5日後の午前5時に−9.Obar を示し,この時に果実ほ既にやや縮小していたので,限界的すは日出前の測定で−8.ObaI・付近と考えられる.

(8)

葦渾 正義,後藤 俊彦,真部 桂 香川大学農学部学術報告 8:00p.m. 」■ ︵己己︶ だnh〓◇−3¢已再叫p麗hぎS5声 5 3 5:00a.m. ■ ▲ ■ ■ ■ 10 11 12 13 14 15 16 17 July Date

Fig.7.Effect of drought treatment on fruit diameter (measured at5:00a.m.and8:00p.m・)・

Ⅳ 考 察

最近(1965年以降),菓のwater stressを測定するすぐれた方法としてpressure dhambermethodが登場し,諸

外国では広く試みられるようになった.わが国でも町田ら(18),間苧谷ら(1り5・1¢)の報告がみられるが,今後一層の 研究を必要としている. 町田ら(13)は温州ミカンについて,pI・eSSuIeCbambeI・による着葉枝のすとその着生葉のすの平均はほぼ等しい. 其のすは蒸散の少ない早朝と夕刻には高く,分散ははなはだ小さい.菓のすは英への日光の当り方で異なり,日射恩 の変化にきわめて短時間に反応することを認めている.ELFVZNGet al・(6)はすの測定には,直射光の当る薬よりは, 日陰の莫を用いた方がよいとしている.本研究においても其の中の変化にほ日照,気温,湿度が影響するが,とくに 日照の影響が顕著で,晴天日には日出より照度の急増する午前9暗まではサが急激に低下し,午後4時より照度の急 減する日没までは逆に急激な上昇をみたが,日没後の午後8時のすは日出前の午前5時のすよりも未だ相当に高い. これは菓の夜間の末散がわずかであるにかかわらず,根は一晩中吸水して,樹体の水分不足を解消するためである.す なわち,町田らの結果とほぼ同様の成掛を得,土壌水分が適度であっても,晴天日の目中には樹体が−・時的に相当強度 の水分不足に陥いり,盈天日の水分不足は弱いことがわかった.pIlytO比Onの250c室における強度しゃ光区の日中 の中の変化は,自然光区に比してはなはだ少ない.この実験よりすると,すの変化には温度,湿度の影響はわずか で,日照が主体のように認められるが,phytotronにおける強度しゃ光という特殊条件で行なった観察なので,今後 の検討を必要としている.町田らく18)は,サの変化は日射盈の変化に応じて某温が刻々と変化し,それに基づいて菓 面水菜気濃度差に変化を生じ,蒸散速度が変化するためと思われるとしている. 次に,地温100c区のすは300c区に比していちぢるしく低いが,これは地温の低下によって根の吸水カが減退した ためである.実際には夏季に本実験のような低地温のことはないが,冬季などの低温期には,地温もすに変化をおよ

(9)

第30巻 算64号(1979) 光,温度,乾燥と温州ミカン葉の水ポテンシャル 141 ぽす主要因をなすので注意を要する. 土壌水分と其のサの問に密接な関係のあることほ,JoRpANら(8),ⅩAUFMANNら(11),間苧谷ら(】5・1¢)の報告 があり,細板の大部分が分布する土壌の毛管ポテンシャルと早朝のすの間には,かなり密接な関係のあることが認め られている.夏季の晴天日には,果実は日中に収縮し,夜間に肥大するが,この日中の収縮は樹体のWater StreSSに よる果実より菓への水の移行(水分競合)によるもので,古くはHoDGSONく7),BARTEOLOMEW(8)から近年にまで 多くの報告(2)がある.葦渾(1)はこの水分競合現象は果実の生長期で異なり,未熟期には容易に果実より菓へ水が移行 するが,その後細胞液の濃度が高くなり成熟に近づくと移行し難くなり,成熟期には殆んど移行しないことを観察して いる.樹全体からみると,果実より移行の水星は少ないので,樹体のwateIstI・eSSの回復に.それ程役立たないと思 われるが(14),果実の生長の立場からすれば重要で,土壌乾燥による碓水の限界的時期ば,果実の夜間の肥大盈が昼間 の収縮鼻と同程度になった時期(肥大停止期)とされている.ELFVING らく¢)はオレンジを用い,果実の収縮と莫お よび果実の water potentialの低下ば同時におこり,果径と其のサの変化の間には高い相関(r=0.91)が認められ ると報告し,.IoRDAN(9)は棉の其面積および草丈は早朝の其のすが一8baI・で停止,BoY瓦R(4)は菓の生育はこのすが 一4baIになると,ダイズで25%,トウモロコシで20%まで低下,問苧谷らく1さ)は生長停止時の早朝のすは,集では −・15∼−20bar,果実では−7∼−8barであり,KADOYA(10〉はカンキツについて,樹体のwater stressが高ま ると,光合成産物は主に葉内にとどまり,他の器官への転流がいちぢるしく制限されることを認めている.本研究の乾 燥処理実験における果実の生長停止時の早朝のすは,−8baI・付近で,間苧谷らの測定と一・致している.なお,果実の 生長停止時のサを日没後についてみると,−11.Oba工・付近である.早朝や夕刻の実のすは気孔が閉じた状態の値なの で,気象要因の影響が少なく,実用的にはこの時のすの測定によって,樹体の水分状態を適確に把握できると思われ る. 引 用 文 献 紹♂♂,7,513−・514(1972). (12)小林茸:果樹環境論.205−211,東京,養貿堂 (1975). (13)町田裕,間苧谷徹:鼠学雑.43,7−・14(1974). (14)問苧谷徹,山津窓治,町田裕:果樹試報駄1,51 −57(1976). (15)問苧谷徹,町田裕,山津憲治:園学雑.44,367 −374(1976). (16)問苧谷徹,町田裕,山津憩冶:屈学雑.45,329− 334(1977). (17)ScHOLANDER,H.T.,HAMMELI,E.D.B.,HEMMI NGSEN,E.A.:5cよβ搾Cβ,148,339】・346(1965). (18)鈴木鉄男,金子 衛,烏潟博高,八田洋茸:国学 雉.37,37−・44(1968). (19)鈴木鉄男,金子 術,烏潟博高:1謁学雑.さ8,1 −8(1969). (20)YuDA,E.,OKAMOTO,S.:/..Jaban.Soc.Hort. 5cf.,36,385−388(1967). (1978年10月16日受理) (1)葦渾正義:香大農紀要.17.1−・69(1964).

(2)BARRS,H.D.:Water Deficits and Plant

G工・OWtll,Ⅰ.235−・268,London and New YoIk,

Academic Press,(1968). (3)BARTI‡OLOMEW,E.T.:A椚紺../.β扉.,13,102 −・117(1926). (4)BoYER,J.S.:且物如L タ勅唖〃ん,46,233−・235 (1970). (5)CIIANEY,W.R.,KozLOWSKI,T.T.:].Hori・ ざcg.,46,71軸飢(1971). (6)ELFVING,D.C.,KAUFMANN,M.R.:./.AmeY. ぶ♂C.∬〝■J.5♂ブ.,97,566−・570(1272). (7)HoDGSON,R.W.:ひ痴れ CαJげ.P〝∂Jざ.Ag㌢■さ. 5cざ.,3,37−55(1917). (8).ToRDAN,W.R.:Agγ0軋ん62,699−701(1970). (9)JoDAN,W.R.,RITCIIIE,J.T.:Phmt Physiol., 48,783−・788(1971)・ (10)ⅩADOYA,Ⅸ.:./..ル♪α形.ふ把.月k〃1S扉.,41, 361−366(1972). (11)ⅩAtJFMANN,M.R.,ELFVING,D.C.‥ガ〃γfSc∠β−

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