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蒸着によるZnS : 希土類エレクトロルミネッセンス薄膜の作製

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(1)

蒸着 による

ZnS i希

土類 エ レク トロル ミネ ッセンス薄膜の作製

*。

*・

*・

*

(1973年 10月

1日

受 理)

Fabttcaion of Elcctrolunlincscccnt Thin F工

EIS Doped with

Rare_Earth lons by EvaporatiOnヽ

lcthod

Hiroshi KoBAYASHI,Hideki OHMoRI, ShOsaku TANAKA and]阻

iroshi SASAKURA

(Rece ed,October,1.197の

Abstract

The ttabricatiOn cOnditions of the electroluHlinescent ZnS:TbF3, ZnS:ErF9, and

ZnS,NdF3 thin tilms have been investigated. The effects of pre‐ heating upon the

electroluminescent prOperties, and the relationship between crucible temperature

and depositiOn rate, have been studied.

The optimum fabrication conditions of the strong electrOIuminescent ilms have been found to be as fOl10wsi crucible temperature tor ZnS Oだ 760∼780日

c,

crucible tempeFature for rare‐ carth £luorides o1 780∼820℃,and ithe depOSitiOn rate of 300A/min. These conditions were independent of the rare‐ earth iOns doped.

The EL emission spectra of the films have been related to known energy level schemes of doped rare_earth ions. The external power e£ Ficiency of 5× 10S have been Obtained.

1

ま え が き

類 イオ ンを

Zns中

に良好 に分散 させ て添加す ることが で きるため

,発

光効率 を高 くす ることがで きる。

ZnSに

希土類 イオ ン

(Ln3+)を

添加 す ることに よっ これまで この同時蒸着 に よる素子の製作条件が明 らか て得 られ る 薄膜 は,10。

V/cm隠

度の 高い電界 のもと に されていない ので

,本

論文 で は

,良

好なエ レク トロ ミ でエレク トロル ミネ ッセ ンス

(EL)を

示すつ。この薄 ネ ッセ ンスを示す素子の作 製 法 に つ い て報 告する。 膜素子は

,発

光中心 となる希土類 イオ ン固有の発光スペ

TbFe,ErF3,NdF3の

3種 類の希 土類 フッ化物につ ク トルを示 し

,そ

のため,さまざまな発光色をもつ

EL

素子が得 られる2)。 いて

,素

子を再現性 よく作製するための製作条件を研究 した。製作 した素子は

,良

好なエ レク トロル ミネ ッセ ン この薄膜素子の作製には

,次

のような特 徴 を も つ, スを示 し

,そ

の発光スペク トル

,発

光効率等が測定 され

ZnSお

よび希土類 フッ化物

(LnF3)の

同時蒸着法が用 た。 い られる。1,2)_般にZnS中 の希土類イオ ンの固溶度は 低い3)が

,同

時蒸着によるとこの欠点が取 り除かれ

,高

2

験 濃度の希土類 イオ ンの添加が可能になる。ZnS, 希土類

2,1

蒸着装置 フッ化物を独立 した 2個 の蒸発源より蒸着するため

,任

Fig.1に

素子を製作す るのに用い た 蒸 着 装 置 を示 意の濃度のものが得 られる。さらに発光中心 となる希土

す。

Zns粉

末は

,直

径 10Hullの円筒型の石英 るつぼに,

*電

子工学科 Department Of Electronics

(2)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

4巻

2号

iON

GAUGE

Fig.l Evaporation system.

また希土類 フッ化物は

,同

様の石英 るつぼに挿入 された 白金 るつぼに

,そ

れぞれ入れ ら身協 タ ングステ ン・ コイ ルで加熱される。基板背面に

,基

板加熱用 ヒーターがセ ットされる。基板面は蒸発源に垂直に

,蒸

発源か ら30cm 程度の位置に取 り付け られる。蒸発源 と基 板 との間に は

,円

筒状のガラス・ シール ドお よびシャッターが置か れる。基板の近 く基板 と同一平面上に

,膜

,堆

積速度 を測定するためのク リスタル・ セ ンサ が 取 り付け られ る。蒸着中の膜厚

,蒸

着速度のほかに

,ZnSぉ

よび希土 類 フッ化物を入れたるつぼの温度

,基

板の温度が

,ア

ル メル・ クロメル熱電対を使 って測定される。また

,ベ

ル ジャ内の真空度が

,電

離 真空計に より測定 される。

2.2

素子の作製

Fig.2に 我々が製作 した

,Ta―

Ta2 05 ZnS:Ln3■

Auの

4層

EL素

子の構造 と

,そ

の典型的な厚 さを示 dot ∼100A

― ZnS:Ln3+∼Ta2 05 -1800A1500A β

Ta

∼5000A Ta2 05層は

,

高電界 における

ZnS層

の絶縁破壊を 防 ぐために用い られる4)。 この層はガ ラス上にスパ ッタ された β―

Ta膜

5)の 一部を陽極酸化することによって 作 られる。)。 ZnS:Ln3+層および

Auは

この

T2205層

の上へ次のような過程で蒸着 される。 i)蒸着 される基板表面すなわち Ta205表面 は

,あ

ら か じめ蒸留水

,ア

セ トンによってくり返 し洗浄される。

ii)Fig.1に

示す ように, 蒸着装置に基板を取 り付 けた後

,前

処理 として次のような熱処理を行な う。 1× 10-5 tOrr程 度の真空中で

,基

板を背面の と―ターによ り,200℃ 程度に約60分間加熱 し

,

そのまま10∼20時 間,1×104∼1× 10 3tOrrの 真空中に放置冷却する。 iii)ベルジャ 内 を 1× 10 S torr程 度 に 排 気 し,

ZnS,希

土類 フッ化物を入れたるつぼの ヒー歩―を加 熱

,徐

々に温度を上げて試料内のガス出しを行なう。 iV)るつば温度, 基板温度, 蒸着速度, 堆積膜厚を 監視 しなが ら

,必

要な膜厚になるまで蒸着を行な う。基 板 自身は蒸着中

,特

に加熱又は冷却されないが

,基

板温 度は蒸発源 よりの幅射熱で80℃∼100℃になる。

V)ZnS,希

土類 フッ化物の蒸着が怒 った後

,

半透明 電極として約

100Aの

厚 さのAuを蒸着する。

3結

果 の 検 討 3.1 前処理の影響 前処理の影響を明 らかにす るため

,2.2で

述べた熱処 理を行なった基板 と

,蒸

留水,アセ トンによる洗浄のみ の基板について同一条件で蒸着を行ない

,両

者を比較 し た。前処理を 行な った ものは

, ZnS膜

,き

わめて一 様に蒸着 され

,均

―な干渉色を示すのに対 し

,前

処理を 施 さなか ったものは

,場

所によって異なる膜厚分布をも ち

,干

渉色に色む らが現われた。前処理を行なった素子 は

,行

なわなか ったものにくらべ

,一

般に安定な発光を 示す傾向にある。発光特性は,素 子の

Ta205 ZnS問

の界面の状態に大きく依存すると考え られるため7),前 処理を行なうことによって

Ta205表

面付近の水分な ど の残留分子が除かれて

,Ta205 ZnS界

面 に 与える悪 影響を少な くした結果であろうと考え ら浄る。以上の結 果 より

,良

好な素子を作製す るためには,このような前 処理はきわめて有効な手段 と考え られる。 3.2 蒸着条件

3.2.1真

空 度 蒸着開始時のベルジャ内の真空度の影響を調べるため T す。

(3)

=DEPOSIT10N―

PRE―

HEATING OF CRUCIBLES ____ェ

司マ

EVAPORATION

︵ p ︶ Ш 匡 D 卜 く α Ш 住 〓 Ш ト 10                     5 ︵ ﹂ ﹂ o 翌   〒 一 一 × ︶   Ш 匡 D の の Ш 匡 住 ︵ こ Ξ \ < ︶ 澗 と N   ■ ω .   田 卜 < 町 ︲ Z O ・ 卜 一 ∽ 〇 住 Ш O   Fig 。

O CRUCIBLE TEMPERATURE

PRESSURE

X FILM THiCKNESS

生。

一 。 r , . / 〇 一

﹄L

X

/

か ど ―・A― ―― ― △―… `‐____△ ___・ △― ― ― イ 1000 1500 1000 ︵ く ︶ の の Ш Z X O 一エ ト

TIME (min,)

Fig。 3 The variatiOns Of crucible temperature,pressure and filni thickness during

evaporation, に

,真

空度を, 5×105∼l xlo 6 tOrrま で変化させ て素子を作製 した。蒸着速度

,膜

,発

光特性等いずれ に関してもこの真空度によると思われる目立 った変化は 認め られなか った。 したがって

,蒸

着開始時の真空度は l x10 S tOrr程 度で特に問題はないと思われる。Fig. 3に 蒸着時のベルジャ内の真空度の変化を示す。 と一か ―の予熱の段階で5x10-5 tOrrまでの真空度の急激な 低下が見 られるが,これはるつぼの加熱によって,るつ ば, ヒーターあるいは試料内に合有された高い蒸気圧を もつ水分等が蒸発するためと考え られる。 3.2.2 るつぼ温度 と

Znsの

蒸着速度 蒸着中の

ZnS膜

厚の変化の一例を

,Zns蒸

着用 るつ ぼ温度を780℃で一定に して蒸着 した 場合 に つ い て

Fig,3に

示す。 この結果 より

,Zns蒸

着用のるつぼ温 度を一定にした場合,一定の蒸着速度が得 られ,膜厚 は蒸 着時間に比例 して増加 して行 くことが明 らかにな った。 るつぼに入れる

ZnS粉

末の量を350孵 としたときの,

ZnS蒸

着用 るつぼの 温度 と蒸着速度の 関係をFig.4 に示す。蒸着前のZnS量 を一定にすると,るつぼ温度を かえることにより

,あ

る程度任意に蒸着速度を制御でき 600 700 800

CRUCIBLE TEMPERATURE(℃

)

4 Deposition rate of ZnS vs.crucible temperature. ることが明らかになった。Fig.4で の実験値 のぼらつき は

,熱

電対による温度測定時の誤差に よるものと思われ る。蒸着速度を 30A/min,か ら/300Amin。 まで変 化 さ せ て蒸着 した結果

,Znsの

蒸着速度が大 きい程

,素

子は 明るい発光を示す とい う傾 向が 見 られた。 しか し

,Zns

の蒸着速度は得 られた素子内の希土類イオ ン濃度に大き

(4)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

4巻

2号

く関係す ると考え られるので,この傾向は果 して Zns の蒸着速度のみによるものか否かは明 らかでない。 こゝ で蒸着速度 30A/min,お よび 300A/min.は

,本

実験に おいて再現性高 く安定に蒸着できる下限および上限であ って, この値は蒸着に用い られる試料の量,るつぼおよ び ヒーターの材質

,形

状等に よって定まる。 3.2。

3希

土類 フッ化物のるつば温度 と希 土 類 イオ ン 濃度

ZnS中

の希土類イオ ン濃度は

,Znsの

蒸着速度 およ び希土類 フッ化物の蒸着速度の比に大 きく依存す るもの と考え られる。

ZnSの

場合 の よう に,るつぼ温度 と希 土類 フッ化物の蒸着速度の関係が明 らかになれば,るつ ぼの温度により

,希

土類 イオ ン濃度を制御することがで きると考え られ る。 しか し希土類 フッ化物の蒸発は微量 であるため,るつぼ温度 と蒸発量の関係は明 らかにでき なか った。そのため

,希

土類 フッ化物が安定に蒸発する 温度を見 出し, これを一定 として蒸着を行なった。るつ ぼ温度 と希土類 フッ化物の量および

ZnSの

蒸着速度が 一定であれば

,同

一の希土類イオ ン濃度をもつ素子が得 られ ることになる。

ZnSの

蒸着速度が 300A/min.の と き

,希

土類 フッ化物の量を20∼301n9,るつぼ温度を800℃ 程度 として蒸着 した時

,最

も明るい発光を示す素子が得 られた。 この様な条件で同時蒸着 した 素子の

ZnS中

の 希土類 イオ ン濃度は,螢光

X線

分析の結果,0.5∼2.Oat・

%で

あった。

3,3 ZnS:Ln3+薄

膜素子の

EL発

Weight

(mg)

ZnS X

の違いによる蒸着条件の相違は

,特

に認 め られ な か っ た。

3.2,3で

述べたがこの ような条件で作製 した素子 の

ZnS中

の希土類イオ ン濃度は0,5∼

2.Oat%で

あ っ た。外部発光効率 としては, 5種の素子について

,本

実 験では 5× 10-6程 度のものが得 られた。 この素子は

,発

光中心 として希土類 イ オ ン をもつた め

,そ

のエ レク トロル ミネ ッセ ンスは希土類 イオ ンの不 完全殻である

4f殻

電子によって生 じる。 したが って, 得 られた素子の発光スペク トルは

, 4f電

子準位間の遷 移 による鋭いスペク トルとなる2)。

Fig.5(a)(b)(②

,ZnS:Tb3+,znS:E■

3+,ぉょびznS:Nd3キ の発光 スペク トルを示す。Zns:Tb3■ をもつ素子は

,5D4→

7Fsな る遷移によって

,5425Aに

強い ピークが現われ, その発光色は緑色 となる。Zns:Era十 を発光層 とす る素 子は2Hl1/2→ 4115/2によって

5245Aに

強 い ピークを有 し

,発

光色は緑色 となる。ZnS:Nd3+は

,可

視領域にお ぃては,4Gッ2→41。 /ヮ による6000Aのピークのために弱 い橙赤色の発光を示す。 この素子はさらに赤外領域に, 4F3/2→ 4ェ9/2の遷移に よって生 じる8900Aの 強い ピー クを有する。

4.む

び 良好なエ レク トロル ミネ ッセ ンスを示す蒸着条件が,

ZnS:TbF3,ZnS:ErF3,ZnS:NdF3に

つヤヽて見 出された。 つ 前処理 としての蒸着前の熱処理が良好な素子の作 製にきわめて効果的である。 Deposltlon rate 3種 の希土類 フッ化物

,TbF3,ErF3,NdFっ

を 用

iつ Znsの

堆積速度の増加は,るつぼ温度が550∼ 80 ぃて

EL素

子を作製 した。Table lに

,素

子 作 製 時

0℃

の範囲で温度の増加にほぼ比例する。 の

,ZnSお

よび希土類 フッ化物の 量,るつば 温度

,蒸 iiつ

本実験では,ZnSの蒸着速度300A/min。 で

,最

着速度

,膜

厚 と

,得

られた素子か ら観察 された発光色を

も強い発光を示す素子が得 られた。

示す。

TbF3,ErF3,NdF3

のそれぞれについてほぼ

i⊃

TbF3,ErF3,NdF3に

ついてほぼ同一の蒸着 同様の蒸着条件で良好な素子が得 られ

,希

土類 フッ化物

条件で良好な素子が得 られた。

Table l Device description. Evaporation temperature(9o

ZnS X

Approxil thickness E■1lssiOn color

(A/min.)│

) 350 300 300 800 780 320 300 300 300 2000 1500 1500 Green Creen Orange 一red

(5)

(a)zns:Tb3+ 5D4→

7F5 4G乾→19之

SCALE FACTOR

×7 午 乾→197Z

WAVELENGTH(A)

Fig.5 EL spectra of films;

(→ ZnSiTb3+ 9け

)ZnS:Er3+

(C)ZnS:Nda■. ZnS i Er3+ 4Gl「 ヵ→411乾 2峙 抱→勺 “ ヵ 2Hllヵ .・4115/2 4s3カ→4115/2

(c)zns:Nd3+

4G7/2→ 19/2 4F3カ→角 9/2

(6)

η 素子は添加した希土類イオン固有 の発光 スペク ト″を示し

,外

部発光効率5×10-6程度が得られた。 我をはこれらの結果より

,他

の論塾 フy托物との筒 時蒸着に│おいてもほぼ同様の結果が得られるであろう.と 考える。 Refere■ces

D`Kan4g,Appl.Ph,s,Lstt。 13,(196り 2101

E.W.chase;R,T.Hepゃ

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,ka,and Dt Kihng,J.AppX,Phす oi 40,(1968)

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参照

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