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学習指導体制の研究 : 教育実習における授業研究の課題

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全文

(1)

――教育 実習 にお ける授業研究 の課題――

教 育 方 法 学 教 室

小 林 洋 一 郎

A Study on the Systems of Teaching‐ Learning in the Classroom

―工Toward the lmprovement of Practice Teaching― ―

Yolchiro KOBAYASHI

は じめ に 今回の学習指導要領 の改訂 により

,自

己学習能力 (自己教育力

)の

育成が学校教育 の重要 な課題 となった。教育方法の面で は

,個

に応 じた指導の充実や体験的な学習が求 められているが

,教

師 を めざす学生たちは

,教

師 となるまでに実践 に必要な教師の専門性 を身 につけておかなけれ ばな らな い。その重要な機会 となるのが教育実習であ り,その中心 となるのが クラス単位 の授業実践 である。 そして

,ク

ラス単位 の授業 をどのように組織 し

,実

践 してい くか という場合 に

,現

状 で は一斉授業 方式 を基本 として

,グ

ループ学習や個別学習 の方式 を取 り入れた り

,併

用 してい くとい うことにな る。そして

,一

人一人 を大切 にして

,学

力 を保障 してい くのが教師の重要な役割 だ として も

,そ

れ は学級の子 どもたちの学習 を成立 させ るような授業 を通 して実現 され るべ きものである とい う前提 がある。つ まり

,児

童 。生徒が自分 の能力 に応 じて可能 な限 り学習 を展開させていけるような授業 の成立条件 を追求す ることが教師 に期待 されてお り

,教

育実習生 の授業研究の重要な課題 である。 わが国で期待 され る一斉授業の満 たす条件 として,柳本氏 は,次の5つの条件 をあげてい るこち1, 一人一人 に同 じ教材が与 えられること。

2,一

人一人 に同 じ情報が与 えられ

,か

,そ

れが理解 さ れ ること。

3,学

習の成果 として

,最

小限

,教

科書 に載 っている内容 だけは保障で きること。4, 一人一人 の力 に応 じて

,可

能な限 り学習 を進展 させ ることがで きること。すなわち

,授

業 中

,終

始, 落ち こばれの状態 にあった り

,学

習完成者 の状態 にあるような者 を出さない こと。

5,学

習 内容 に 関 して教師 と生徒

,生

徒同士のコ ミュニケー シ ョンがあること。 しか し

, 5つ

の条件 を満足 させ る ことの困難性 も指摘 している。方法 としての一斉指導 と個別指導 あるいは個性教育 のめざす ところ はけつして相反す るもので はない。 それぞれの長所 を生か し

,互

いの短所 を補完 して

,児

童 。生徒 の学力 を身 につけさせ

,自

己教育力の育成 をはか ることが大切である。教師 をめざす もの は

,い

ろ いろな教育 の方法

,技

術 を身につけ

,子

どものための教育 を実現 していかなければな らない。 この小論で は

,熟

練教師の授業 を事例 として とりあげ

,教

育実習生 の授業 との相違点な どを考察 しなが ら

,よ

い授業 の条件 を追究す る。 また

,授

業研究 と実践 に役立つ発間の種類や機能 について 考察する。 さらに

,授

業設計 に とって考 えなければな らない発問構成 と思考のシチュエイ シ ョンの

(2)

小林洋一郎 :学 習指導体制の研究 関係 について

,具

体例 を示 しなが ら解明 してい く。

1

モデル授業 を通 しての授業理解 さまざまな授業方式の授業実践があるけれ ども

,こ

こで は発見的方法の指導事例 として

,有

田和 正氏 の授業「 日本 の歴史∼江戸時代 の農民 の くらし」 を とりあげてみる。 これは

,有

名 な熟練教師 によるす ぐれたあるいは範例的な授業 と考 えられ,『授業研究』とい う専門雑誌 の別冊 に全授業記録劾 があ り

,誰

で も読 んで検討す ることが可能である。有 田氏 によるこの授業 は

,江

戸時代 の農家 の間 取 り図 とい う資料か ら

,そ

の読み取 りと解釈 を通 して

,江

戸時代 の農民の くらしにアプローチ しよ うとしたものである。 この授業の内容 は

,次

のような記録用紙 を配 り

,ビ

デオ視聴 をさせた女子学 生の観察記録で概略 を知 ることがで きる。 有田氏の授業の観察記録 (ビデオ視聴による) 平成5年5月 授 業 記 録 用 紙

記録者氏名 教育学部3年生

,E.K,(女

) 授業科 目 社会料

1期

日・校時,ザ緩母

2,11指

導学級 築準大 附万 指導者氏名 有 田和正 時 間 指導者 の働 きか け

,発

,指

示 学習者 の反応

,活

動 板書事項

,教

材 気づいた事 分 分 23う} 30テ} 。図 と絵 の標示 ・ どんな こ とに気がつ きました か 。この家全体の中で特に特徴の ある所 はどこか? 。身ぶ り (手をつか って) いか ける トイ レを南 向 きの一番 いい場 所 に とび出す ようにつ くって い るの は どうしてか ? ・ 図 を見 て考 え られ ることをノ ー トに書 く ・ 屋根がわ ら

,便

所 の と り出 し 口,仏だん,いろ りが真 ん中, 家 の中で トイ ンだ けがで っぱ ってい る

,玄

関が北 にあ る, トイ ンの形,も のお きが家 の 中 にあ る, ・ えん ぎをか ついだような配置。 ・ 流 し力きない。 ・農家 の家 のつ くりではないか。 ・ トイ ンが南 向 きなのは, トイ ンの こや しを南か らの 日光 で 乾 し農家 の肥 料 とす るため。 ・ 絵 の前で説明 をす る (江戸 時 代 で はないか) 。トイ ンは くみ とりで

,そ

の中 に 日が あた り

,乾

そ うして, 月巴料 をつ くる こ とがで きるか ら。 ・ い ろ りな どは火 をつ けるか ら 明 るい けれ ど

,

トイ ンは火 が ないか ら南 向 きなら日が入 る。 ・ 昔の家の中のよ うすを書いた絵 ・ 黒板 に絵 (トイ ンの

)を

書 く, (家の中の様子 を書 き加 えてい く) ・ 絵 をもう1枚掲 不 家の職業 が農家で はメ賓Vゝか と考 える

(3)

。い ろ りな どが関係 しているの か? ・ トインにふ ろの水 を入れて し まう。 それ は どう してか? ・ ゴ ミや草 (家の周辺 の もの) も入 れ た。 ・ 日光 を あて て熱 を出 させ る (20∼40°C) ・ 台所 のや さいの切 りくず も入 れ る。 ・ 排棄物 は酸性

,ア

ル カ リの石 灰 を加 えて畑 を中和状 態 にす る。 ・ 酸性 の ものに 日光 をあてて熱 を出 させ る と ? ・ つ ま りくさる とい うこと

,そ

うす る といい肥 料 にな る。 ・ 何で この時代 の人 はふ いたの か? 'そ れで は,これ (便所

)は

何 だ と思 い ますか?肥料 の工場 といった らどうか

,日

本 中 に あった。 ,(慶安御触書 を示 し)江戸幕府 はどうして この よ うな トイ ン をつ くるように命令 したのか? 'おわ り 。日光があたれば, トイレの中 の ものも乾 く。 ・ トイレが南向 きなら

,付

近 に あるこえだめにためやす く, す ぐはこべ る。 ・ 家の中

,い

ろ りが もえると灰 ができる。 ・ トインの排出物のうえに

,い

ろりの灰 をまいてにおいをけ す。 。日光が当たるとそこに熱が出 る

,温

度があがって くる。 ・ トインは排棄物 を入れるとこ ろ

,そ

こに日光 をあてて肥料 をつ くっている。 ・ なんで もためると大量にこえ がで き

,自

分の家 の畑 につか い

,残

りは売 りに行 くのでは ないか。 ・ 発酵する (トイ レッ トペーパーの役割 を はたすわ らも肥 料 にな る と知 る) わ らを見 せ る, (切った りもし てみ る) ・慶安御触書 を書 いた紙 をはる。 時代背景 を考 える 40歩} 50ケy この授業 は

,江

戸時代 の農民の生活 と トイレを結 びつけて学習 させ ようとしている。現在の水洗 便所 に慣れ

,汲

み取 り式 の トイレであって も

,肥

料 として使用す ることを知 っていない子 ども達 に 対 して

,

トイレの し くみか ら

,当

時の農民 の生活 を想像 させ

,歴

史的な政策 との関連 を追求 させ る のは並み大抵ではない。有 田氏 は

,古

い農家の間取図をもとに

,よ

く吟味 された発問 によって

,子

ども達 の興味や関心 を引 き出す ことに成功 している。そして

,さ

まざまの発言 をうなが した後 に思 考 の集約化 をはか り,「 トイ レを南向 きの一番 いい場所 に飛び出す ようにつ くっているのはどうして

(4)

小林洋一郎 :学習指導体制の研究 で しょう。」と思考対象 を限定 し

,指

導のね らいに一歩せ まる主要な発間が適切 になされている。子 ども達 を未知 の学習 に挑戦 させ

,子

ども達 の発見 を誘導 してい く授業過程 は

,発

見法の一つのモデ ル (範例

)で

あると考 えられ る。 通常の授業 は

,教

師の説明 による学習課題や情報の提示があ り

,必

要 に応 じて教師の発間がなさ れて

,学

習者 の応答 (反応

)が

あ り

,そ

の応答 に対応 して教師の適 当な意志決定がなされ

,授

業が 展開 してい く。一般的 には

,情

報提示 (説明

)一

一発問 (指示

)一

一応答 (思考・ 行動

)一

一評価 (強化

)と

い う一連 の関係で

,授

業が構成 されている。 また

,授

業過程 を

,導

入一一展開一一整理 の段階 として把握す ることも行われている。 上記 の授業観察記録 をみ ると

,有

田氏 の授業 は一般的な授業展開 とは少 し異 なっている。すなわ ち

,最

初 は学習課題が何であるかわか らない まま

,教

師の意図す る問題 とは何か を探 る子 ども達の 課題発見が授業の山場であ り

,最

後 は学習のまとめで終 るので はな く

,次

の学習課題 を示唆するい わゆるオープンエ ン ドの形で終了 しているのである。 このような特徴 のある授業 は

,発

見学習の範 例的な授業モデルの一つ として私 たちに多 くの示唆 を与 えて くれる。(表

1,2,3に

おける授業

A)

2

カテゴ リー分析 による授業理解 授業 を観察 した り

,授

業 を分析す る場合 に

,共

通のい くつかの視点で見 ると

,授

業 の理解や評価 が しやす くなる。教師の教授行動や児童・生徒 の学習行動 を分類 してみる と

,授

業 の特徴が把握 し やすいのである。 そこで

,フ

ランダース (Flanders,N.A.)に よって

,1960年

代 に開発 された10の

分析 カテゴ リー

FIAC(FlanderЪ

Interaction Analysis Categries)を 紹介 し

,さ

らに

,そ

れを基 本 にして

,実

際の授業分析 に適用 しやすいように改善 された岡山教育 セ ンターの15のカテゴ リーを 紹介す る。 フランダースの相互作用分析カテゴリー

(FIAC)0

教 師 の 発 言 反 応

1,感

情受容 :子 どもの態度や感情 を,傷つけないように

,受

容 した り明確 にしてや る。 感情 には

,肯

定的又 は否定的の場合がある。感情 を予測 した り

,想

起す ることも含 ま 才ιる。

2,賞

賛や勇気づ け :子 どもの行為や行動 をほめた り

,元

気づ けた りする。他人 を傷 つ けないで

,緊

張 をほ ぐすジョー クを言 う。 うなづいた り,「 なるほど」 とか,「それか ら」 と言 うことも含 まれる。

3,子

どもの考 えを受容又 は活用する :子 どもの発言による考 えを明確化 した り

,構

成 した り

,発

展 させた りする。子 どもの考 えを補足す ることは含 まれ るが

,教

師の考 え が重要な役割 をもつ場合 は,カテゴリー⑤である。

4,発

問 :子 どもの応答 を意 図 して

,教

師 の考 えに も とづ き

,学

習 内容 や方法 につい て質 問す る こ とで あ る。 自発

5,講

義 :教 授内容や方法について

,事

実や意図 を述べ る。 自分 の考 えを述べ

,説

明 をし

,子

どもよりは他の権威 を引用する。

6,指

示 :子 どもが従 うべ き指示や命令である。

7,批

判や権威づ け :子 どもの行動 を正そうとして,しかつた り

,説

教 した りすること。 教師がなぜ そうす るか説明す る。極端な自己主張。

(5)

岡山教育センターのカテゴ リー分類表。 フランダースの10のカテゴ リー 岡山教育 セ ンター15のカテ ゴ リー ① 感情を受け入れてやる

│?蕎?ま

では

│ ② ほめる 。はげます ③ アイディアを受け入れる ④ 発 問 ⑤ 講義・説明 ⑥ 指示・ 方向 を与 える ⑦ 批判や正当化 ③ 応答する ⑨自発発言 ③

N

自主発言 ③

T

つけ加え ⑨

s

問 ⑨

H

対 ⑩ 沈 黙 ⑩ 沈黙思考 ⑪ 教師作業 ⑫ 生徒作業 次 に

,岡

山教育センター方式の15のカテゴ リーにより

,実

習生 の研究授業 な どを分析 し

,各

カテ ゴ リーが どの程度の}ヒ率 になっているか をみることにする。分析 の対象 とす る授業 (録画

)は ,表

1にあげたように

,教

育実習生の実習校 にお ける研究授業

6編

と前記の有田氏 の授業

1編

を入れて

7編

である。実習生 (教育学部

4回

生 の主免実習

)の

6編

の授業 のうち

, 2編

,小

学校

6年

社会 科の授業である。他の

4編

,小

学校

4年

生 の授業で

,社

会科 と理科の授業が各

2編

あ り

,単

元名 もそれぞれ同 じである。 分類 の結果 は表2のようである。 これ は

,授

業の録画 を再生 しなが ら

,教

師 と子 どもの発言や行 動 の内容が どのカテゴ リーに属す るか をチェックして

,コ

ンピューターにキーボー ドで入力 し

,市

販 ソフ ト9とこよって

4秒

ごとにチェックされて

,統

計的な処理が なされた ものである。フランダース 生徒の 発 言 反 応

8,生

徒 の発言一応答 :教 師 の発 間 に応答す る子 どもの発言。教師 は接触 を はか り

,発

言 を求 めた り

,そ

の状況 をつ くった りす る。 自分 自身の考 えを自由に言 うことは制限 さイιる。 自発

9,生

徒 の発言一自発的 :自 分の考 えを表現する。新 しい話題 を始める。進 んだ質問を す るな ど

,意

見や思考 を発展 させる自由な発言。 沈 黙 10,沈黙や混乱:コ ミュニケーシ ョンが観察者 に理解 されない休止

,短

時間の沈黙

,混

乱。

(6)

小林洋一郎:学習指導体制 の研究 表

1

カテゴ リー分析の対象 とする授業記録 記 号 教 科 学 年 指 導 者 単 元 名 実施期 日 A 社 会 筑 波 大 附 属 小 学 校

6年

筑波大学附属有田和正氏 小学校(当時

)(A.K.)

江戸時代の農民の くらし 1984年 12月 1日 B 社 会 鳥 取 大 附 属 小 学 校

6年

鳥取大学教育実習生(男) 教育学部

(NT)

「聖武天皇 と奈 良 の大仏」 平成5年5月25日 C 社 会 鳥取市稲葉山 小 学 校

6年

鳥取大学教育 実習生(男) 教育学部

(Y.A.)

「聖武天皇 と奈 良 の大仏」 平成5年5月26日 D 社 会 鳥 取 大 附 属 小 学 校

4年

鳥取大学教育 実習生(女) 教育学部

(YK)

水道 を広 げ る 平成3年6月 6日 E 社 会 鳥 取 市 米 里 小 学 校

4年

鳥取大学教育実習生(男) 教育学部

(K.K.)

水道 を広 げる 平成3年6月 4日 F 理 科 鳥 取 大 附 属 小 学 校

4年

鳥取大学教育 実習生(女) 教育学部

(YK!)

チ ョウの一生 平成3年5月22日 G 理 科 鳥 取 大 附 属 小 学 校

4年

鳥取大学教育実習生(女) 教育学部 (U・K.) チ ョウの一生 平成3年5月21日 表

2

カテゴ リーによる発言の分類 授 業 カ テ ゴ リー

A

(A.K)

B

(NT.)

C

(Y.A.)

D

(Y.K)

E

(K.K`)

F

(Y.K.)

G

(U.K.)

B∼

G

の平均 ① 感情 を受け入れる 6 0 ② ほめる 。はげます 2 2 5 0 ③ アイデ ィア を受 け入 れ る 9 2 ④ 発 問 ⑤ 講 義・ 説明 ⑥ 指示・ 方 向 を与 える ⑦ 批判 や正 当化 0 0 0 0 0 1 ③ 応答す る ③N 自主発言 ⑨T つ け力日え 2 7 0 7 ⑨s 質

問 0 0 1 ③H 反 対 0 0 ⑩ 沈黙思考 3 3 ⑪ 教師作業 ⑫ 生徒作業

t身

秩県払象

) 656

(7)

の方法では

, 3秒

ごとにチェックされることになっているが

,日

本語の場合 は

4秒

で区切った方が 発言の意味内容 を理解するのに適切ではないか とされているのである。 次の表 3は 、主な言語比率を計算 した結果であるが

,計

算の仕方は表の中に示 してある。数字は カテゴリーの番号であり

,⑨

, 9N, 9T, 9S, 9Hを

合計 したものである。

3

言語比率 による分析 授業者 言語比率

A

(A.K)

B

(NT.)

C

(YA)

D

(Y.K)

E

(KK,)

F

(Y.K.)

G

(UK.)

B∼

G

の平均 発 問 率 % % % % % % % % 教 師 発 言 率 教師発言(①∼⑦) 全発言(①∼⑫) X100 生 徒 発 言 率 鐸 ×100 生徒 自発発言率 ⑨×100 ③十⑨ 教 師 作 業 率 ① ×100 全発言 2 8 生 徒 作 業 率 ⑫ ×100 全発言 6 沈 黙 率 ⑩ ×100 全発言 3 6 2 0 5 ユ 3 カテゴ リー分析 の結果 の考察であるが

,事

例 も少 ない し

,主

として

,熟

練教師の授業

A(一

つの モデル として

)と

,実

習生 の授業

B∼

G(平

均 を重視

)と

の相対的比較 をす ることが中心である。 実習生 に とって

, 1時

限 (45∼ 50分

)の

授業の うち

,ど

のカテゴ リーが どの位 の比重 をしめている かを知 ることは

,授

業研究や授業実践 にとって

,有

効 な実践 の目安や参考資料 となる。 まず

,熟

練教師の授業

Aと

実習生 の授業

(B∼

G)の

大 きな違い は

,教

師 と生徒 の発言率である。

Aは

,生

徒の発言率が教師の発言率 を越 えているのに対 し

,実

習生 の授業 はいずれ も教師の発言率 の方が高 く

,B∼

Gの

平均で も教師の発言率の

2倍

以上 となっている。いずれ も討論形式の授業で はないが

,特

Aは

,児

童 の自発的な発言が多 く

,児

童が教師や他 の児童の発言 に対 し

,質

問 して いる (⑨

S)の

が特徴である。 第 2に

,教

師の主要な指導言である発問

,説

,指

示に注目してみると

,実

習生 は発間 と指示が 比較的多 く

,熟

練教師は説明が多少多 くなっている。特に指示に関しては

,い

ずれ も実習生の方が 多 く平均 しても

Aの

授業 よりは

4倍

近 く多 くなっている。発問率 は

1件

を除いて

,実

習生の方が高 くなっている。 第 3に

,教

師作業 と生徒作業についてみると

,両

作業 とも実習生の方が相当多 くなっている。ま た

,教

師作業 よりも生徒作業の割合が高いのが一般的であるが

,Cの

授業 は

,生

徒作業率よりも教 師作業率が高 くなっている。 これは板書に時間をとられたのが主な理由である。 第 4に

,熟

練教師の授業

Aは

,実

習生の授業 と比較 して

,①

∼③のカテゴリーの割合が高 くなっ

(8)

小林洋一郎 :学習指導体制の研究 ている。特 に③ のカテゴ リー は

,子

どもの発言 (アイデ ィア

)を

受容 し

,授

業の展開に活用 してい く手だて と関係があ り

,教

師の指導性 と深 くかかわっていることを示 している。 最後 に

, 4年

生 の社会科 と理科 の授業 の結果 を比較 してみる と

,社

会科 は

,理

科 に比べて教師の 発問 と説明が多 くなってお り

,指

示 と作業 は逆 に理科の方が高 い。 これ は教科 の特質 による傾向 と いえるのではないか と思われ る。

3

「ネタ」教材の開発 と授業の創造 有田和正氏 は,「ネタ」教材 の開発で有名である。関浩和氏 は

,有

田氏 の「ネタ」教材 について研 究 し,「ネタ」教材 の基本的形態 をモデル化 し,「問い」の形成過程 を図1のように図式化 している0。 学習課題追究活動 図

1

「ネタ」教材の基本的形態 と学習者への作用 (関氏による) 関氏 は,「ネタ」教材 を社会科 に限定 し,「学習内容 と子 どもの中間 に位置づ けたお もしろい とか 楽 しい とい うイメージ的要素 を含んだ教材である。。」 と規定 している。わたしは

,さ

らに他の教科 にも適用 し

,学

習 目標 を達成す るために教師が用意 しあるいは工夫 した特徴のある教材 (教具 を含 む)を,「ネタ」教材 と考 えたい。研究授業 な どでは

,教

師のアイデアや工夫が感 じられる教材が用 意 されていることが多い。 それ らの教材 は

,意

外性 のある発問 と結びついて

,学

習者 自身の追求意 欲 (問い

)へ

と発展す る可能性が高いのである。 例 えば

,授

Aの

有 田氏 は

,江

戸時代 の農家の間取 り図における トイレのつ くりと慶安御触書 と を結びつけ

,江

戸時代 の農民 の くらしにアプローチ し

,そ

の意外性 (新奇性

)に

驚かされたのであ る。 また

,授

Cで

,奈

良の大仏 と等身大 の手の平 を模造紙で作 つてお き

,大

仏 の大 きさを実感 させ

,信

仰 の対象 としての大仏づ くりの大変 さと意義 に気づかせ ようとしている。授業

Dで

,鳥

取市の配水量 の移 り変わ りのグラフを作成 し

,下

水施設普及状況の地図を用意 して

,水

需要の増大 に ともな う安定供給 の必要性 と対策 を考 えさせている。 また

,授

Fで

,モ

ンシロチ ョウの卵や 幼虫のいるキャベ ツを

,グ

ループの数だけ用意 して

,ビ

デオ教材 と併用 して学習 させている。

4

発問の分類 と機能 教師が学習 を組織す る重要な手 だての一つは発間である。 フランダースの分析 カテゴリーで は, 新 奇 性 複 雑 性 不明瞭性 異 質 性 不一致性 初 発 的 喚 起 学習課題設定 追 究 意 欲 的 喚 起

(9)

形式的に教師の子 どもに対す る質問をすべて発間 として分類 している。実際の授業で は

,教

師の意 図 とか

,学

習者 に求める思考の レベルによ り

,さ

まざまの形で問いかけがなされている。 日本 にお ける発間の概念 もさまざまに解釈 されてお り

,教

師の言語的働 きかけか ら

,映

像 を含 む非言語的な 働 きかけを含 めて広 く解釈 され ることもある。実際の授業で は,さ まざまの発間がなされているが, 教師 はね らいに応 じて使 い分 けることが必要である。大西忠治氏 は

,い

ろいろな「発間」 を組 み合 わせてやれることがプロの教師の条件であるとして

,便

宜上発問 を三つに分 けている。文学的で は あるが

,先

に考察 した有 田氏 の授業記録 をみるとあて はまるところがある。参考 になるので

,要

点 を整理 して紹介 してみる。

西

0{ξ

:岳

│三

;ぞ

g量

§

g13§

:急

ξ

:喜

,一

定 のわ くに入れ こんで しまいやすい。) それぞれ長所 と欠点 (「役割」 と「限界」

)を

もっているので

,こ

の二つの「発問」 を教材内容 の 分析 と

,子

どもに何 を教 えたいか とい う目的 と

,子

どもの力 の向上 に合わせて

,組

み合わせなが ら 授業 をしな くて はな らない とい うことである。 授業設計や授業観察で は

,比

較的単純 に

2種

類か ら

4種

類 にさまざまの観点か ら分類 されること が多い。今 までに目にふれた ものをあげてみると次のような名称がある。

(2種

類 の例〉

{嘉

)

{撥

1暴

;習

│ 〈

3種

類 の例〉

ζ

3箋

4種

類 の例〉

ン       一

ア     ハ ①

大 分 大 プ キ   一 大 ル 阪 グ 閉 じた発 問 開 い た発 問 追加 要求発 問 ゆ さぶ り発 問

咽 母

罷③

嬬馨

留筵酬

単純質問 評価確認発問 拡 散 ゆ さぶ り発 問 認知的記憶 に関するもの 収東的質問に関するもの 拡散的質問に関す るもの 評価的質問に関す るもの 次に紹介す るのは

,理

論的で

,カ

テゴ リー分析 にはあまり使用 されていないが、授業分析 には重 要である。

W{肇

i聰

鷲笠

席ぐ モ

熙 与

亀題

,困

くり出す。

§

:│1尋

B言

:手

││―

::ag,・

3こ

:ヒ

(10)

小林洋一郎 :学習指導体制の研究

(疑

){患

B138:号

ζ

)

(知

) l忌

冨矮矮

) ヽ F ﹁ L 原 篠 ③ フーバー

(K.H.Hoover)ら

,用

い られ る発間のレベルを大部分 は引 き出され る思考のレベル を決定するもの

,

とい う観点か ら

4種

類 の発間を識別 している17ち (図

2参

) 誰(WhO) 想 起 (Recall) どんな(What) どこに(Where) どのように(HOW) なぜ(Why)

<鷺

) 図

2

発問の レベル フーバ ー らはまた発 問の価値 について次 の ように述 べ てい るI働

発問技法は

,あ

らゆる教授法に適用できる。指導の成否は

,ほ

とんど発間の仕方にかかって

い る。 ② 批判的思考 は

,発

問技法の上手な使用および単なる想起のレベル以上を意図した思考喚起発 間によって高められる。 ③ 多様な応答 を要求する発間は

,生

徒の成長にとって最 も有益な発問パターンとなる。その発 問パターンは

,教

師発間に対 して複数の生徒の応答

,生

徒たち同志の問答などである。 ④ 効果的な発問技法は

,発

言 した くな り

,答

えが補強される状況に関係がある。 ⑤ 応答を援助する助言は

,生

徒たちの応答が適切であるか どうかを判断させることがで きる。 ⑥ 教師は

,自

発的な子 とそうでない子の両者 に応答を求めることによって

,参

加が広が る。 ⑦ クラスにおける生徒たちの個人差 は

,教

師によって質問時間で調節される。教師 は

,思

考発 問や想起発問を用意 して

,子

供たち全員が討論に参カロで きるようにすることがで きる。 ほとんどの発問レベルは

,問

題解決過程の各局面で用いられ

,発

問技術 は直接又 は関接に

,あ

ら ゆる教授の「論理的操作」 と関連 していることを知るべきであるという19。 豊田久亀氏 は

,現

代授業研究年鑑(明治図書,'80年 版∼'84年版)に おいて

,各

年度の発問研究の 分野 を担当し

,発

間 とは何かを追求 している。80年版では

,発

間が子 どもの学習活動 を知的能動的 活動たらしめる決定的な教授学的機能をもっているという観点から

,豊

田氏 は

,子

どもを問 う主体 とし

,そ

の結果可能になる子 どもからの問い返 しや疑間を大切にしながら

,し

か も常 に教材の本質 に迫 るような教師の発問こそが集団思考を組織する発間であるととらえることにより

,授

業におけ るこのような発間の意義を強調 している。 年鑑'81年版では

,発

間は授業の質 と一体の形で問題 にされている。年鑑'82年版では

,坂

本氏の著

(11)

書 より引用 されている部分が重要 に思 える。すなわち,「指導過程 における発問や助言 は

,実

はわた しか らの教材 を分析 した ときの

,わ

たし自身 に対す る間であった。 また

,予

想 される子 どもたちの さまざまな反応 の書 き込 みは

,わ

た しがその教材 を どこまで豊か に

,さ

まざまの角度か ら読み とっ ているかの反映 だった。」(坂本泰造著,『授業 に挑 む』

,明

治図書) 年鑑略3年版 で は

,発

間 は教授 と学習 の媒介項 として

,発

問が教授機能 をもつ問いかけになること を示唆 している。そ して

,豊

田氏 は

,年

鑑'84年版 において

,発

間 を指導言 として位置づ けるだけで な く

,む

しろ発問化 のメカニズム はいかにした ら問いが子 どもへの問いか けになるかを問題 にして い く中で解明 されてい くので はないだろうか とまとめている2の

5

発問の構成 と思考のシチュエイシ ョン 子 どもたちが主体 的で

,意

欲的 に とりくむ学習 を生み出すためには

,ど

のように教材 を組織 し, 配列すればよいであろうか。よ く考 えられた授業の展開 を分析 してみると,い くつかの構造的な「問 い」(発問)によって構成 されているのがわか る。 ある事例 の形式2りを用いて

,有

田氏の授業過程 を 分析 してみると,次のような指示又 は発間で構成 されている。(モデル授業 としての表 1に おける「A」 の授業) 「発聞4」 は

,そ

れ までの3つの発間で得 た事実 をもとにして

,子

どもに追求 させ る問題 (学習 課題

)と

なってい る。 このように

,授

業がい くつかの教材 の まとまりとその上 に立 った「問い」で 構成 され ると

,そ

の「問い」 を通 して

,授

業の構造が明 らかになって くる。有田氏の授業で は

,四

国地方の農家 の間取図か ら

,便

所 のつ くりに集点化 し

,発

酵 させ るために南向 きの日当た りのよい ところにつ くられていることに気づかせ る。 そして

,便

所 とい うより,「肥料製造工場」のようだ と いうことに気づかせ

,こ

れ は

,こ

の四国地方だけの ことで はな くて

,慶

安御触書 との関連で

,日

本 中こんな トイレをつ くった ことを知 らせ る。それ は

,増

産 に努める農家 の人々の生活の知恵で もあ り

,慶

安御触書 との関係 を知 り

,次

の学習課題 になってい ることが明 らかになったのである。 教師の発間が

,生

徒 に「問い」(その授業の内容 に対す る問題意識)を持 たせ

,追

求への意欲 をう ながすためには

,教

師の意図的な思考 のシチュエイションづ くりと「問いか け」が特 に大切である。 普通の授業で は

, 1時

限に

3∼

5つの学習課題 と結びついた発間が行われ

,思

考 のシチュエイシ ョ ンと深 くかかわっている。先 に

,カ

テゴ リー分析で とりあげた実習生の授業 のうち

, 4年

生の社会 と理科の授業の流れ を

,上

記 の有 田氏 の授業

(A)と

同様 に

,授

業記録 にもとづいて発間を中心 に 図示 してみよう。 一斉授業 における思考 のシチュエイションづ くりは

,教

科や指導のね らいにもとづ く授業設計 の 江戸幕府 はどうしてこんな トイレをつ くれ とい う命令 を出したのでしょうか。 (旧い農家の間取 り図 を提示) わかった ことをノー トに書 きなさ い。 (数人の児童の発言のあと) それ じゃ, トイレを南向 きの一番 いい場所 にとび出す ようにつ くっ ているのはどうしてで しょう。 この時代の人 は,またこの家 の人 たちは,何で (おしりを)ふいた と思います力ち

(12)

小林洋一郎 :学習指導体制の研究 (F)の授業「チョウの一生」(%時限) (G)の授業「チョウの一生」(%時限) 段階で

,学

習課題 や発問

,必

要な教材や情報 の準備

,児

童生徒 の既習程度

,興

味 。関心な どが考慮 されなければな らない。例 えば

,発

間の仕方で

,(D)と

(E)の

授業で同様 の資料 (鳥取市の配水 量の変化 を示すグラフ)を提示 した後,一方の

(E)は

,「何でそんなに使 う水量が増 えたので しょう。」 と発間 しているのに対 し

,他

方の

(D)は

,「どんな ことに使われ る と水 の使用量が増 えるで しょう。」 と発問 している。教師 の求 める答 にもよるが

,一

般的 には

,後

者 の表現の方が

,具

体的に考 えられ て答 えやすいのである。 しか し

,授

業過程 の段階によって評価 されなければな らない。 次に

,探

究的学習 の事例 として,ある熟練教師の授業過程 を

,本

時の学習指導案2かをもとに

,学

課題 とい う観点で図

3の

ように分析 してみた。 本時のね らい は,「日本 の食糧 の中で

,国

内生産で まにあう農産物 と

,外

国か らの輸入 にたよらな ければな らない農産物があることをわか らせ る。」となっている。 この授業で

,学

習課題

2は

中心 と なる学習テーマであ り

,主

要な発問 と考 えられ る。この授業で,「国内生産で まにあう農作物がある のだろうか」 とい う発間の仕方 は

,都

会 の子 どもばか りでな く農村 の子 どもに とって もち ょっ と意 外 な問いかけで

,一

人一人 の学習者 にす ぐにも判断をせ まっている

,ま

さに学習者 の問題 となるべ き発間である。つ まり

,一

人一人 の生徒 に,「国内生産で まにあうものがあるはずだ」 とか,「いい え

,な

い と思 う」 とい うどち らかの判断を求めているのである。そして

,ま

にあうものがあるとす れば

,そ

れ は何か とい うその自分 な りの判断 (仮説

)が

正 しいのか

,そ

れ とも誤 まっているのかを (D)の授業「水道を広げる」(%時限) ③ 水が足 りな くな って因らないように するにはどうしたら よいでしょう。 ① 水はどんな時に 使いますか。 ペ プ ② どんなことに使 われると,水の使用 量が増えるのでしょ う。 ④ ダムを造ろうと 思っても,うまくい かないのはどうして か。 \ プ ⑤ ダムの水をから さないようにするに はどうしたらよいか。 如 追求

)―

「水道 を広げる刹 ③水の量 は市の人々が使 う, どうして ふえていっているの だろう。 ① 家でどんな時に 水を使っていたか。 ② このグラフの水 の量の移 り変わ りを 見て,何か気づ くこ とはありませんか。

⑤ 生活が便利 にな るにつれて,水道の 水 を使 う機会がふえ ている。 ① モンシヨチョウは 何をするためにキャベ ツ畑に集まっているの だろう。(なぜ,キャベ ツ畑に産むのだろう。) ② キャベツを配 り ますから卵があるか 調べて下さい。(卵は 見つかりましたか。) ③ それでは卵がどん なものかビデオを見ま す。(約3分 )(視聴後) どんなふうにチョウは 産んでいましたか。

g鵬

Υ

:ス

υ

⑤ こんな小さな緑の虫を 飼うには,まず何が必要で

Pと1泳

しょう。) ① 今日は初めにビ デオを見てもらいま す。 ② どこに気をつけ て観察すればいいで すか。 ③ じゃあ,記録の 仕方,観察 してどう やつて観察ノー トに かいたらいいだろう。

(13)

確認 したい気持が学習意欲 とな って

,そ

の後の学習 を発展 させ てい く力 となるのである。発問 が未知 の事柄であるとき

,し

か も生活や経験 に結びついた身近 な ものであればあるほど

,ほ

ん とうに自分 の答 えは正 しいか ど うか を追求 し

,新

たな発見 をす る機会 を得 ることになるのであ る。授業 は

,一

つの主要な発問 だけで成立 してい くのではなく, 教材 にもとづ く学習課題 と

,教

材解釈 にもとづ く教師の指導の ね らいか ら生 まれた「問い」が, 学習課題1 前時の学津活動について話 し合 う。 │1査

F。 │ 学習課題3 自分の考 えをグループの人たちにだ しあい,グ ループの考え方の異同を 発表する。 (情報収集) 学習課題4 グループで考えたことが,たしかな ものであるか どうか,手持の資料を もとにして しらべる。 学 習 課 題 5 本時の学習問題についてノー トにま とめ,それぞれわかったことをたし かめあう。

V

e客

(既知領域の知識や 慨念の引 き出し) (情報の結合)

(既知 領 域 の 拡 大) 図

3

ある熟練教師の授業過程 (第5学年

,社

会科

)の

構造 い くつか の発 聞 (助言 や指 示 を含 む

)と

して機能 し

,そ

れが子 どもたちの「問 い」に転 化 した とき, 授業 は生 き生 きとした展 開 にな るので あ り

,発

間 と子 どもたちの反応 を通 して授 業 の質 が 問 われ な けれ ばな らない。

,

授業 設計 において

,教

師 は学 習者 の立場 で情報 の収集 や教材研 究 を行 い

,授

業 で は

,適

切 な発問 と必要 な情報 (資料

)提

示 を通 して

,思

考 の シチ ュエ イ シ ョンを構成 し

,児

童・ 生徒 たち は

,問

題 解決 や知識 理解 に よる正 しい認 識 を通 して

,思

考 の世界 を拡大 し

,成

長 して い くので あ る。 江 1)柳本成―,「算数・数学におけるsituationに 基づ く学習指導法の展開」,日 本教育大学協会第二常置委員会編, 『教科教育学研究』,第9集,第一法規,1991年,pp 63∼64

2)有

田和正,向山洋一,「社会科立ちあい授業J,『授業研究』No.283,1985,pp.10∼25

3)G.ブラウンが,フランダース教授の許可を得て,“Analysing Teaching Behaviour(Addison Wesiey,1970,

p.34)よ り転載している次の著書とこよった。G Brown,“h/11CROTEACHING",Methuen,1975,p82

4)木

原健太郎・山本美都城編,『よい授業を創る授業分析法』,明治図書

,1979,P54

5)「 言語による授業分析」,ソフトサービス 6)関浩和,「小学校社会科授業における「ネタ」教材の形態とその方法論的性格」,『教育方法学研究』,第15巻, 1989, p.91

7)同

,p90

8)大

西忠治,『発問上達法』,民衆社,1990,pp.56∼63

9)岸

田元美,「単発型 か ら統括型発間へ」,『授業研究』,明治図書

,N0116,1973

10)宇川勝美他,「

VTRを

中心 とす る授業 システムのメデ ィア と方法の最適化の研究」,1973 11)野津良夫,「フランダース授業分析法 と

TRRJ,島

根大学教育学部閉回路 テ レビシステム報告,1980,p.3

12)E.Amidon and E Hunter,“Interaction analysis,recent derelopments",In E Stones&S,Morris(Eds),

Teaching Practis,1972,p 201 13)村井護晏・水越敏行,「教授学習過程 のコ ミュニケー シ ョン相互作用分析J,日本教育工学雑誌,Vo1 6,NO. 3, 1982, p 108 14)宮坂義彦,「発間の概念 と発問分析 の概念,『教授学研究I』,国土社,1970,p.47

↓]蜘

国内生産でまにあう農作物があるの だろうか。 1軽

勢幹

絆筑

(14)

小林洋一郎 :学習指導体制の研究

lrDJ吉本均,F授業の原則と,明治図書,1988,その他

16)篠原助市;『教育断想』

,昭

和13年,p.249

171 Kenneth H.Hoover・ Pail.M.Holli襲 いWOrth,・A Harttbook fOr Elementary&ぬ 6ol Teachers,"Allyn and BacOn,Inc.,1978,p.31 18D Ibid,pp.80∼ 81 19)Ibid,o,77 20)『現代授業研究年鑑』

,B4年

間恢

,明

治図蓋 p179 21)「問い」を持たせ

,追

求をうながす教材構成 と発間の研策

,∼

中学襟・高等学校社会科授業の改善∼

,札

幌市 教育研究所「研究4HL要」ュ第 6号

,昭

和57年,pp1 53∼54 22)須田坦男教論が,東京都杉並第‐小学校で実施した第

`学

年社会科学習指導案 (日時 :昭和50年6月■日, 指導学級 :第 5学 年3組;男子15名ぅ女子21名)をもとに授業過程を分析した。 (1998年3月31日受理)

参照

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