DTP 応用 授業ノート - 04 <テーマ>
雑誌の特集ページを作成しよう 1
■雑誌「京の手みやげ」の誌面を作ろう
(縦組み、見開きページ) ページものを作成するための便利な機能、画像の割り付けを学ぶ1 レイアウトグリッドで新規ドキュメントを作成
・誌面のレイアウトデザインを設定 レイアウトグリッドを使って「縦書き 6 段組み」をベース そこに画像やテキストを配置(1)紙面の構成 ・ノンブル︓ページ番号(フランス語。英語の number) 扉、ページの端まで画像が入る、等の場合にページ番号が入らない場合、 「隠しノンブル」という 目次に出てくるページ番号もノンブルと呼ぶ ・柱(はしら)︓ 版面以外のところに統一して入れる書名・見出し・タイトル等 ・版面(はんづら) 用紙のサイズから、天地など四方のアキを引いた本文を収めるスペース <組み方向> 縦組み︓右開き、横組み︓左開き(日本語の文字の組み方) <段組み> ページをいくつかの段に分ける ▲縦 2 段組み ▲縦 2 段組みの見開き
▲横 2 段組み ▲横 2 段組みの見開き (2)新規ドキュメントの作成 ・新規ドキュメントダイアログの設定を行い、 「レイアウトグリッド」をクリック <設定内容> ページ数︓1 見開きページ︓ON 方向︓縦 綴じ方︓右綴じ
レイアウトグリッドのダイアログが表示される <設定内容> 組み方向︓縦組み フォント︓小塚明朝 Pro フォントウェイト︓R サイズ︓13Q 行間︓9.75H 段数︓6 行文字数︓12 行数︓31 段間︓5mm 天︓20mm 小口︓18mm (小塚明朝 Pro に R が無ければ ProN にする) 設定が完了したら OK をクリック レイアウトグリッドが表示される(緑色の細かなグリッド) (「表示 → グリッド・ガイド → レイアウトグリッドを隠す」で 非表示にできる command(Ctrl)+option(Alt)+A )
2 マスターページの作成
複数のページに共通する要素を「マスターページ」に設定できる (ここでは全ページに共通する「ノンブル」「段間の罫線」) (1)マスターページの機能 ・複数のページに同一のアイテム(ノンブルや見出し等)を素早く適用 (テンプレート) ・共通する要素をマスターページに作成 マスターページは複数作成できる 新規ドキュメントページではどのマスターページを適用するか、 またはマスターページを使わない、が選択できる 共通する要素は…①ノンブル ②共通の見出し ③インデックス ・マスターページの編集 マスターページを編集すると、それを適用しているドキュメントページに 反映される (2)マスターページにガイドを作成 1 ページパネルを表示 ( 「ウインドウ → ページ」 F12 ) ドキュメントページやマスターページの表示を行う ※デフォルトで「A-マスター」が適用になっている
▲ページパネル 2 マスターページを表示 ページパネル上の「A-マスター」をダブルクリック ステータスバー(画面一番下)に注目︕ ページの選択も同様に クリック︓選択 ダブルクリック︓表示 マスターセクション ページセクション A-マスターを 適用している 右綴じ 1 ページ目
3 垂直・水平のガイドを作成 画面左側のルーラー(定規)からドラッグするとガイドが登場 左レイアウトグリッドに揃える(X:18mm) 右側ページの右端にも同様にガイドを設定する(X:402mm) 下図にしたがって、左側ページに水平ガイドも作成しよう。 ※左右のページにまたがるガイドは「スプレッドガイド」 → ドラッグは「ペーストボード」で(周囲のグレー部分) 水色の線がガイド 17.5mm 61.5mm 105.5mm 149.5mm 193.5mm 237.5mm 288.0mm 281.5mm
片側ページだけのガイドは「ページガイド」 → ドラッグは「ページ内」で ※水平ガイドの位置がドラッグで決められない場合、変更したい場合 → コントロールパネルで数値入力して設定 ガイドは選択ツールで選択できる (3)マスターページに線を設定する 1 線パネルを表示(ガイド選択を解除しておくこと) 「ウインドウ → 線」 または F10 または 線ツールをダブルクリック ※線ツールのショートカットは '\' 線幅を 0.25mm に設定
2 段間に線を引く 線ツールを選択、17.5mm の水平ガイドに沿って水平線を作成 始点・終点とも裁ち落としガイド(赤い線) 他の水平ガイドにも沿った線を同様に作成する ガイドを非表示にして水平線ができていることを確認しよう (4)マスターページにノンブルを設定 ノンブルを作るにもテキストフレームが必要︕
1 ノンブル用にテキストフレームを作成
ページ左下のガイドを基準に横組み文字ツールでフレームを作成
2 自動ページ番号を入力
テキストフレーム内でカーソルが点滅している状態から
「挿入 → 特殊文字の挿入 → マーカー → 現在のページ番号」 ( shift + command(Ctrl) + option(Alt) + N )
▲ 'A' が入る
3 文字設定
文字パネルを開く フォント︓小塚ゴシック Pro M、サイズ︓12Q
段落パネルを開く 小口揃え(ノド元揃え) (cf: ノド揃え) → command(Ctrl) + option(Alt) + T 4 ノンブルを右ページにコピー ノンブルのフレームを shift + option(Alt) + ドラッグ shift︓上下左右、斜め 45 度に限定して移動 option(Alt)︓複製を作る 5 マスターページの完成 ここまででマスターページは完成です。保存しよう。 ▲ガイドの表示を ON/OFF して確認
3 インデックスを配置した2種類のマスターページ作成
・ 『「菓子」篇』と『「小物」篇』のインデックスが付いた 2 種類の マスターページを作成する (1)マスターページを追加 1 新規マスターページを作成 ・ページパネルメニューから「新規マスター…」をクリック 新規マスターダイアログが表示される ・ 「基準マスター」を「A-マスター」にして OK をクリック ・ページパネルに「B-マスター」が表示される [A]は基準が 「A-マスター」であることを 示す2 もう一つ、新規マスターページを作成 ・同様の手順で「C-マスター」を作成 基準は「A-マスター」にすること ・ 「A-マスター」を『親マスター』、「B-マスター」「C-マスター」を 『子マスター』と呼ぶ 親マスターを編集すると、子マスターに反映される 3 マスターページのノンブルを確認 ・ページパネルの「B-マスター」「C-マスター」をダブルクリックして 各マスターページの内容を確認 ・ノンブルのところが「B」「C」になっている (2)「B-マスター」にインデックス(見出し)を作成 1 テキストフレームを作成
・インデックスになるテキストフレームを作成しよう 「B-マスター」ページを開き、「縦組み(注意︕)文字ツール」でテキスト フレームを作成 X:-3mm W:12mm Y:17.5mm H:44mm 2 文字設定を行う ・1で作成したテキストフレームに "京の手土産「菓子」篇" と入力 ・その文字を全て選択して 「文字」パネルで「小塚明朝 Pro」「R」「16Q」に設定 「段落」パネルで「中央揃え」(縦書きなので、上下中央) ・選択ツールでテキストフレームを選択し、 コントロールパネルの「中央揃え」をクリック 左右中央に揃えらえる 3 テキストフレームに色を設定 ・テキストフレームの塗りに色「C=15、M=100、Y=100、K=0」を スウォッチパネルから選択(ショートカット F5 )
・縦組み文字ツールで文字を選択、スウォッチの「紙色」を選択 (B-マスター完成︕) ※索引も「インデックス」と呼ばれる (3)「C-マスター」にインデックスをコピー ・B-マスターに作成したインデックスを C-マスターにコピー&ペースト ・位置を X:-3 Y:61.5 に移動 ・スウォッチパネルで 「C=100、M=90、Y=10、K=0」を選択 ・文字を "「小物」篇" に修正 ・C-マスター完成︕ マスター作成作業もここまで。 次はドキュメントページの作業。
4 ドキュメントページにマスターページを適用する
(1)ドキュメントページを追加 ・ページパネルのページアイコン「1」を ダブルクリック ノンブルが「1」になっていることを確認 ・ページパネルのパネルメニューから「ページを挿入...」をクリック 下図のように設定して OK をクリック 1 ページ目の後に、A-マスターを適用したドキュメントページ 4 ページができあがるどのページも A-マスター (2)「B-マスター」と「C-マスター」をドキュメントページに適用 ・2,3 ページには B-マスター、4,5 ページには C-マスターを適用する 「B-マスター」を「3-2」の下のコーナーへドラッグ 3-2 の両ページに跨った太枠が表示される 同様に「C-マスター」を「5-4」の下のコーナーへドラッグ ドキュメントページを開いて、インデックスを確認しよう
5 Bridge を使って画像配置
・Bridge で全アプリケーションからファイルの閲覧・管理が行える 画像の一覧をプレビュー・D&D できる (1)Bridge の起動 ・ 「ファイル → Bridge で参照...」をクリック 「フォルダー」タブをクリック chapter4 の parts フォルダーをクリックしよう コンテンツ Pod に画像が表示される ・レビューモードで画像を確認 「表示 → レビューモード」 (Esc キーで戻る)(2)Bridge からドラッグで画像を配置 1 画像フレームを作成(6個)
・ドキュメント 2-3 ページを開く
2 ドラッグで画像配置 ・chapter4 parts フォルダー
3 複数の画像を選択 ・Bridge で photo_02.psd~photo_06.psd まで、 shift キーを押しながら複数選択 ・InDesign へ D&D ・順番に画像フレームをクリックすると連続して配置できる
②
③
④
⑤
⑥
4 画像のサイズを変更
・6つの画像フレームすべてを選択
「内容を縦横比率に応じて合わせる」をクリック
画像のアスペクト比が保たれつつ、フレームに合わせて変更される
・コンテンツ Pod 内の
photo_07.psd, photo_08.psd, photo_09.psd を選択 ドキュメント上にドラッグ
赤矢印の位置からドラッグを始めたら、→矢印キーを 2 回押す
配置グリッドの列が 3 列になる(3 枚まとめて横並びで配置できる) 青矢印の横位置に合わせながら H:30 になったらドラッグ終了
6 画像の背景を透明にする
(1)Photoshop のパス 1 Photoshop で「クリッピングパス」を設定した画像の場合 InDesign に配置するだけでパスが認識される 切り抜かれた状態で配置される ※クリッピングパスの設定は1画像に1つだけ 2 Photoshop で「パス」を設定した画像の場合 InDesign に配置後、InDesign の「クリッピングパス」ダイアログで目的 のパスを指定 → 切り抜き処理ができる ※複数のパスを切り替えて使用できる 「オブジェクト」→「クリッピングパス」→「オプション」 (2)Photoshop のパスで画像を切り抜く (事前チェック) Photoshop で photo_02.psd~06 を開き、クリッピングパスを確認 1 「クリッピングパス」ダイアログを表示 ドキュメント2ページの上段左側に配置した photo_02.psd を選択 「オブジェクト」→「クリッピングパス」→「オプション」を選択2 Photoshop パスを設定 「タイプ」を「Photoshop パス」に設定 → 自動的に「パス」に「パス1」が表示され、 画像が切り抜かれた状態になる OK をクリック(ダイアログを閉じる) 3 同様に
photo_03.psd, photo_04.psd, photo_05.psd, photo_06.psd の画像を Photoshop パスで切り抜く
4 ファイルを保存しよう ■やってみよう (1)画像を一つ選び、Photoshop で開く (2)新規パスを追加 (3)パスツールで新しいパスを描き、クリッピングパスに設定する パスメニューから「クリッピングパス」を選択 (4)保存 (5)InDesign 側で新しいクリッピングパスを適用してみる