第 1 節 初動計画 大地震災害による応急対策の特色は、他の災害と比較して、広域及び同時に発生 していることにより、多岐にわたる応急活動を同時に行う必要があるところにある。 特に、地震発生後の緊急対策においては、消火活動はもとより、救急救助活動、 情報の収集・伝達、広報活動、避難誘導など全般にわたる応急対策を実施しなけれ ばならない。 さらに、他の災害と異なることは、地震発生の予測が困難であることから、事前 対策による被害軽減に限界があり、この点においても応急対策とりわけ初動体制の 確立が重要である。 1 初動連絡体制 この要員配備計画により、各部各班長はあらかじめ要員を指名しておくととも に、所属職員の応急措置に関する担任事務を定め、職員に対して周知徹底を図り、 市長または上司の命を受けて活動できる体制を整えておくものとする。 (1)配備要員 地震災害に対する配備体制は、次の表のとおりである。 配備要員について、各部、班に要員に不足が生じるときは状況に応じて 増員するものとする。 要員配備体制 地震等の発生状況 警戒配備 震度3以上の地震が発生した場合または津波注意報が発表された場合 特別配備 震度4以上の地震が発生した場合または津波注意報が発表され危険と 判断された場合 第1号配備 (災害対策本部) 震度5弱以上の地震が発生した場合または津波警報、大津波警報が発 表され潮位の状況等から災害の危険が高いと本部長が判断した場合 第2号配備 (災害対策本部) 震度5強以上の地震が発生した場合または相当規模の災害が発生した 場合並びに重大な災害の発生が確実と本部長が判断した場合 第3号配備 (災害対策本部) 震度6弱以上の地震が発生した場合または重大な災害が発生し、ライ フラインの途絶等で平常の市民生活が困難な場合 ※ 配備体制は、第 1 編第 3 章の「要員配備計画」による。 (2) 職員の配置 地震等の発生及び気象台の津波情報等により、職員の配置が必要と認められ る場合の、担当者の措置方法、報告、指示伝達の経路等について具体的に定め ておくものとする。 ① 勤務時間内の配置 災害に関する情報の受領責任者、報告、指揮、命令の経路及び伝達方法
等について定めておくものとする。 ② 休日又は勤務時間外における配備 地震災害等の発生に備えて、要員に関する非常連絡系統の整備、動員指 令の迅速な伝達方法についてあらかじめ定めておき、必要に応じて直ちに 動員できるよう措置しておくものとする。なお、伝達方法については、通 信整備の被災等に備えて複数の経路を設定するなど、最善の対策を講じる ものとする。 ③ 職員の応援 災害応急対策を総合的に実施するため、本部長は、災害の状況及び応急措置 の推移等により各部の業務の実態に応じて、職員間の応援、協力体制をとるも のとする。 ④ 職員の非常登庁 職員に対し、休日又は勤務時間外であっても、配備体制の基準に該当する 災害が発生し、又は発生が予想される事態を察知した場合の職員のとるべき 措置について定め、趣旨の徹底を図っておくものとする。 職員は、非常登庁時において、交通機関の途絶等で登庁が困難と判断した場 合は、最寄りの総合支所又は出張所に登庁し、指示を受け、災害対策活動に従 地震情報等 市 三 役 等 市民生活部市民安全課 各総合支所・地域振興課 関係機関 長崎県 関係部課 住民等 住民等 関係機関 関係部課 関係機関 長崎県 関係部課 住民等 各地域 宿日直者 各総合支所・地域振興課 市民生活部市民安全課 か課 市 三 役 等 等
事するものとする。 また、登庁途上においての被害状況については、登庁後速やかに対策本部に 報告するものとする。 原則として、自動車の使用を避け、バイク、自転車または徒歩により登庁す るものとする。 ⑤ 登庁状況の報告 各部長は、職員の登庁状況について、本部長(総務班経由)に報告する。 登庁状況報告書 年 月 日 時 分現在 (部長→本部長(総務班)) ○ ○ 部 班 名 部長級 課長級 補佐級 係長級 一般 計 ○○ 班 ○○ 班 部 計
第2節 組織計画 地震災害は、突然起き、甚大な被害をもたらすこともあるので、組織の編成につ いて災害の特殊性を考慮し策定しなければならない。 震災被害による組織計画は第1編第3章第2節「組織計画」に定めるほか、次の とおりとする。 1 被災直後の組織計画 (1)人員の優先配備 職員の勤務時間外に被災を受けたときは、対策本部要員が ① 通常の交通手段が活用できないこと ② 職員も被災者になる可能性があること などから、予定する配備要員数を満たされないことが想定されるので、本部長 は対策本部の組織について、人命の保護及び被害の拡大防止、情報収集など緊 急性の高い部署に要員を優先的に配備するものとし、部の編成は本部長が指示 する。 (2)人員の再配置 必要な対策本部要員の確保ができた時点において、本部長は組織計画の事務 分掌及び要員配備計画に基づき各部班の編成を行う。 なお、適切な応急対策を講じるために、災害の規模及び態様並びに災害の推 移により各部班の編成を変更する。
第3節 情報活動計画 地震災害においては、有線通信などの設備に障害が発生して、通信が途絶するこ とが予想され、情報収集活動が困難になることも想定される。 このため、情報活動にあたっては、第1編第3章第4節「災害情報収集、伝達及 び通信計画」に定めるほか、次のとおりとする。 1 被災直後の情報収集 正確な情報収集のため次のことを行う。 (1)有線通信(NTT回線等)が使用できない場合 ○ 防災行政無線(移動系)による情報の把握 ○ アマチュア無線局との交信による情報の把握 ○ 警察及びタクシー等無線設備を有した機関へ職員を配置した情報収集 ○ 県の防災ヘリによる上空からの情報収集の要請 (2)有線通信(NTT回線等)が使用できる場合 ○ 各防災関係機関、総合支所及び出張所、自治会等へ電話による情報の把握 (3)休日、夜間に発生した時の情報収集 ○ 非常登庁職員の登庁中に目撃した情報の聞き取り (4)把握すべき情報 ア 人命の危険性及び人的被害の状況 イ 火災などの二次災害の発生状況 ウ 住宅被害の状況 エ 避難の状況及び避難指示の必要性 オ 道路、橋梁等の避難等にかかる施設の被災状況 カ 医療機関の状況 キ 市庁舎等災害対策に必要な施設の被災状況 ク ライフライン等の被害状況 ケ 余震等二次災害防止に必要な情報 コ その他災害の拡大防止に必要な事項 (5)被害情報 ア 全般的な被害情報 イ 避難勧告・指示、警戒区域の設定状況 ウ 避難所の設置状況、避難者の生活状況 エ 生活弱者の生活状況 オ ライフラインの被災状況と復旧見込み カ 食糧、飲料水、医薬品等生活必需品の需要見込み キ 公共施設の被害状況
ク 農林水産業、商業等の被害状況 ケ その他応急復旧活動に必要な情報 2 国及び県への災害報告 市は、速やかに被害の状況及び応急対策活動について、県地方本部を通じて県 災害対策本部に報告を行う。 (1)県災害対策本部への報告 市は、県地域防災計画の定める要領により、県災害対策本部に対して、被害 状況、緊急要請事項及び災害応急対策状況等必要な情報を報告する。 第 4 節 水防活動 市は、地震による津波、堤防の決壊などにより洪水が予想され、著しい危険が迫 っているときは、地域住民に対して避難の勧告や指示を行う。 津波については、地震発生直後の津波情報に留意し、津波警報等が発表されたと きは、直ちにあらゆる手段を駆使して、沿岸住民に注意を呼びかける。 また、地震による堤防決壊による洪水の恐れがないか、河川、溜池等の堤体や低 地帯の点検を行う。 第 5 節 救出・救護活動 地震による家屋の倒壊などによる被災者が発生したときは、救出・救護活動を行う。 (1)消防団は、関係機関と協力して、全力をあげて被災者の救出にあたる。 (2)市民等は、関係機関と協力して、全力をあげて被災者の救出にあたる。 (3)救出の対象者は、概ね次の状態にある者とする。 ① 火災の際に火中に取り残された人 ② 地震または地震に伴う山崩れ等のため倒壊家屋や土砂の下敷きになった 者 ③ 流失家屋に取り残された人、また孤立した地点に取り残された人 ④ 地震、津波等により海上及び沿岸で遭難した人
第 6 節 医療助産計画 第 1 編第3章第12節「医療助産計画」による 第 7 節 応援要請計画 本市だけの機関では対応できない災害が発生した場合には、迅速な応急対策を実 施するため、他の地方公共団体への応援要請及び自衛隊への災害派遣要請を行う。 1 公共団体等への応援要請 指定地方行政機関の職員の派遣要請‥‥‥‥‥災害対策基本法第 29 条第2項 指定地方行政機関職員の派遣のあっせん要請‥災害対策基本法第 30 条第1項 他の地方公共団体職員の派遣のあっせん要請‥災害対策基本法第 30 条第2項 応援の要求及び応急措置の実施要請‥‥‥‥‥災害対策基本法第 68 条 職員の派遣要請‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥地方自治法第 252 条の17 災害応援に関する協定に基づく応援要請(協定内容は、資料編に掲載) 2 自衛隊への派遣要請 第 1 編第3章第24節「自衛隊派遣要請計画」による。
第 8 節 避難対策 地震災害は、広範囲にわたり瞬時に発生するなど他の災害と異なる。このため、 避難計画については、第1編第 3 章第 6 節「避難計画」に定めるほか次のとおりと する。 1 避難誘導体制の確立 (1)避難場所をあらかじめ指定し、日頃から地震等の場合の避難場所の周知に努 める。 (2)高齢者、障害者、その他の災害時避難行動要支援者を適切に避難誘導するた め、日頃から消防団員等に訪問調査を行わせるとともに、関係機関、自主防災 組織等の協力体制の確立に努める。 (3)避難に際しては、経路上の障害になる倒壊家屋又は火災等の危険がないか確 認して行うものとする。 2 避難場所(地震) 地震は余震を伴うことが多く、発生直後は、公園、運動場等広く構造物が少な いところが安全性が高い。避難場所の指定については、資料編のとおりであるが、 避難経路及び建物など危険性に十分に注意しながら避難する。
第 9 節 市民生活対策 大地震発生による地震災害は、家屋の倒壊消失、電気、ガス、水道等の断絶、道 路等の交通網、電話等の通信網に障害が発生するなど、市民生活に直接大きな打撃 を与えることになる。人心の安定のため、生活必需品の支給等市民生活にとって必 要な対策を講じる 1 食料の供給等 食料の供給及び給水については、第1編第3章第7節「食糧供給計画」及び第 8節「給水計画」に定めるところによる。 2 緊急物資の調達 罹災者に対する寝具類等生活必需品の供給については、備蓄品を除き緊急調達 により確保するものとする。 緊急物資の確保が市において不可能なときは、県及び関係機関に調達及びあっ せんを要請するものとし、県へのあっせんにおいても調達できないときは、九州 各県、国等幅広く応援要請を行う。 (1)県への要請事項 ① 必要な物資の品目及び数量 ② 引渡しを受ける場所及び引き受け責任者 ③ 連絡先及び連絡責任者 ④ 荷役作業員の派遣の必要の有無 ⑤ 経費の負担区分 ⑥ その他参考となる事項 (2)配分方法 緊急物資の配分にあたっては、事前に地域住民に広く広報を行うとともに、 自治会、自主防災組織等の協力を求め公平の維持に努める。 3 応急住宅対策 第1編第3章第11節「応急仮設住宅及び住宅応急修理計画」によるものとす る。 4 文教対策 第1編第3章第18節「文教対策計画」によるものとする。 5 防疫計画 第1編第3章第13節「防疫計画」によるものとする。 6 災害廃棄物対策 地震災害によって発生したごみ及び倒壊家屋等の災害廃棄物については、 第1編第3章第14節「清掃計画」及び第15節「障害物除去計画」に定めるほ か、下記のとおりとする。
(1)ごみ処理施設の処理能力を大きく超えることが予想されるため、災害廃棄物 の集積場所として、避難住民のいない運動場、公園、空き地等を指定する。 (2)市は、災害廃棄物のうち、住民生活にとって危険または支障が大きいものか ら優先して除去する。 (3)市の予定しているごみ処理施設の処理能力を超えたときは、関係機関に応援 要請を行う。 7 仮設トイレの設置 甚大な被害が発生したときは、下水道も大きな被害を蒙ることが予想され、仮 設トイレの設置について、次の措置をとることとする。 (1)市は、仮設トイレの早期設置を行うとともに、し尿の汲み取りが円滑に行わ れるよう努める。災害時避難行動要支援者用の設置についても配慮する。 (2)市は、水道及び下水道の復旧に全力を挙げるとともに、下水道の復旧に合わ せ、順次仮設トイレの撤去を進める。 8 死体の捜索並びに埋葬対策 第1編第3章第26節「死体の捜索並びに埋葬処理計画」による。
第 10 節 交通及び輸送対策 災害時における緊急輸送対策については、第1編第3章第14節「清掃計画」及 び第17節「交通応急対策計画」によるもののほか、以下のとおりとする。 1 地震災害直後の対策 市内における被災状況、道路等の状況を把握し、関係機関と協力してすみやか に災害応急活動ができるよう努める。緊急輸送基幹道路として、国道57号、国 道251号、国道389号及び広域農道等を利用して物資の輸送にあたる。 2 地震発生時における運転者の心得 (1)できる限り安全な方法で車両を道路の左側に停止させる。 (2)停止後は、カーラジオなどで災害情報及び交通情報を入手し、その情報及び 周囲の状況に応じて行動する。 (3)車両をおいて避難するときは、できるだけ道路外の場所に移動させる。やむ を得ず道路上において避難するときは、道路の左側に寄せて駐車し、エンジン を切り、エンジンキーはつけたままで窓を閉め、ドアはロックしない。 (4)駐車するときは、避難する人の通行や災害応急対策の実施の妨げになるよう な場所には駐車しない。 (5)避難のために車両を使用しない。
第 11 節 災害時避難行動要支援者対策 地震災害発生時において、既に福祉養護施設等に入所している者に対して、安全 な福祉サービスが行えるようにするとともに、災害により要配慮者となる障害者、 高齢者、児童等の災害時避難行動要支援者に対して、生命、身体の安全及び精神の 安定を図ることに努める。 1 災害時避難行動要支援者の把握 災害の発生により要配慮者となる者が多数に上ることが予想されるため、日頃 から独居老人等の名簿作成などを行い、災害時の弱者対策に備える。また、避難 施設への移動や福祉施設等への緊急入所などの措置を講じる。 2 サービスの提供 (1)社会福祉施設等が被災した場合は、施設機能を損なわないよう可能な限り関 係機関に便宜供与を要請する。また、ライフラインの復旧についても優先復旧 を要請する。 (2)罹災した災害時避難行動要支援者に対し、必要に応じて車椅子や生活必需品 などのあっせん及び利用可能施設等の情報提供に努める。 (3)必要に応じてホームヘルパーなどの人材確保に努める。 3 ボランティアの受入れ 第1編第3章第27節「ボランティア活動受入れ計画」による。 4 避難行動要支援者の避難行動支援に関する取り組み 第1編第2章第15節「災害時避難行動要支援者対策計画」による。