地震工学
東京工業大学 学院理工学研究科土木工学専攻 川島一彦 平成20年度地震工学
(1)大町達夫教授(振動理論) (2)盛川助教授(地盤振動) (3)川島一彦担当(耐震設計) z12月9日(火):過去の地震被害 z12月16日(火):地震動の工学的特性 z1月13日(火):耐震設計 z1月20日(火):免震設計 z1月27日(火):性能設計 z試験週:最終試験(川島担当分)教科書と講義ノート
教科書と講義ノートは、川島研のホームページに 掲載しますから、ダウンロードしてください。 http://seismic.cv.titech.ac.jp 「日本語」ー>「講義ノート」ー>地震工学成績の評価
z中間試験40% z最終試験40% z課題20%地震工学 1.過去にどのような地震被害が生じているか? 平成20年度 東京工業大学 大学院理工学研究科土木工学専攻 川島一彦
1)耐震設計をしていなかった時代や耐震設計が
不十分であった時代
1923関東地震 (M7.9) 1948 福井地震(M7.1)基礎の不十分さのために崩壊した橋
1923 関東地震 中角橋 1948 福井地震地質・地盤条件
z モンスーン地帯に属するため 地盤浸食が激しく z モンス ン地帯に属するため、地盤浸食が激しく、 このため、沖積堆積氾濫源の占める割合が大き い。 z 稲作文化と深い関わり合いをもって、大都市圏 は沖積堆積氾濫源に形成されてきた。 z 軟弱粘性土の滑りや砂質土の液状化によって、 基礎が繰り返し被害を受けてきた。 1923 関東地震 基礎の滑動 転倒耐震設計をしていなかった時代や耐震設計が不
十分であった時代の被害
1923 関東地震 1946 南海地震 1948 福井地震 基礎の滑動、転倒 全体系の崩壊 全体系の崩壊 z1923年関東地震の甚大な被害が契機となり、192 5年から、耐震設計が取り入れられた。 耐震設計の導入 z佐野利器教授(東京帝国大学)が提案した静的横力 法が採用された。佐野教授は、現在の限界状態設計 法を目指したが、構造部材の力学特性が十分わかっ ていなかったため、許容応力度法と静的横力法を結 合した震度法が広く採用されることとなった。 z我が国では、基礎の被害に伴う全体系の被害が多 かったため、基礎を大きく強固にし、この結果、橋脚も 大断面で剛性の高い構造が多く建設されるようになっ た。2)地盤の液状化や落橋防止構造が考慮されてい
なかった時代
1964 新潟地震 昭和大橋落橋防止構造のアイデアの創出 9 桁間連結装置 9 桁間連結装置 9桁と下部構造を結ぶ構造 9 桁掛かり長の確保 91本アンカーボルト方式の支承の禁止
地盤の液状化や落橋防止構造が考慮されていな
かった時代の被害形態
1964 新潟地震 液状化による大きな 横方向変位 全体系の崩壊 1971年道路橋耐震設計指針(建設省、日本道路 協会) z 橋の固有周期によって設計地震力を定める修正 震度法を世界で最初に導入 z 液状化しやすい地盤の判定法を世界で最初に導 入 z落橋防止構造を世界最初に提案し、その導入を規 定 1982 浦川沖地震3)橋脚や支承の耐震性が十分考慮されていな
かった時代
RC橋脚のせん断破壊 静内橋主鉄筋段落とし部のせん断破壊 主鉄筋の段落とし部のせん断破壊 300mm 1980年以前の配筋 定着長の不十分な段落とし 1978 宮城県沖地震 1982 浦川沖地震
3)橋脚や支承の耐震性が十分考慮されていな
かった時代
1982 浦川沖地震 北海道東方沖地震 支承の被害 せん断破壊 主鉄筋段落とし部のせん断破壊 曲げ破壊Rokko Mountain
Sanyo Shin-KansenChugoku Expressway
1995 兵庫県南部地震
Route 3, Kobe Line
Rokko Mountain
National Highway Route 2 Hankyu Railway Tokaido Line Hankhu Railway Meishin Expressway N i l Hi h Nishinomiya Kobe CityRoute 5, Bay Shore Line
Rokko Island Port Island National Highway Route 43 Nishinomiya City Kobe City
Collapse of 18-Span Fukae Viaduct Hanshin Expressway
1995 Kobe Earthquake
Premature Shear Failure of RC Columns Resulted from Insufficient Development Length
じん性(変形性能)の向上
1980年以前 1995兵庫県南部地震 300mm 150mm 主鉄筋段落とし東工大でのハイブリッド載荷実験
どのように被害は進展したか?
Crack initiated Compression Failure Slip Down Compression Failure Crack extendedFlexural Shear Failure
剛性・強度の高い橋台 大断面で強度の高い橋脚 過去に震災経験が豊富な構造
被害経験のなかった橋が被害を受けた兵庫県
南部地震
大断面で強度の高い橋脚 スレンダーな橋脚 震災経験のなかった構造 300 針 書 書 2002道路橋示方書我が国の橋梁の耐震基準の歴史
100 150 200 250 設 計関連のページ数 23 関東地震 震設計の開始 鋼道路橋示方書 1971 耐震設計指 針 1980 道路橋示方 書 1990 道路橋示方 書 1996道路橋示方書 2002道路橋示方書 1920 1940 1960 1980 2000 2020 0 50 100 年 耐震 設 19 2 1925 耐 1964 鋼 1995兵庫県南部地震何が1995年兵庫県南部地震の特徴か
z 観測された中では最も強烈な地震動 z 不十分であった橋脚のじん性過去に観測された中では最も構造物に強
烈な影響を与える地震動
神戸海洋気象台
1.0 0 5 0.87g 約8秒 加速度 (g) 0.50.0 -0.5 -1.0 5 10 15 20秒 速度 (cm/s) 100 50 0 50 10 15 20秒 1m/sec =3.6km/h 0.87g -50 -100 5 10 15 20秒 変位 (cm) 20 10 0 -10 -20 5 10 15 20秒 35cmの変位-5 0
5 JMA Kobe Observatory ( 1995 Kobe )
代表的な断層近傍地震動
m/s2 -5 0 5 Sylmar ( 1994 Northridge ) 0 5 10 Bolu ( 1999 Bolu ) 5 0 -10 -5 0 5 Shikhkang (1999 Chi-Chi ) Time(s) 0 5 10 15 20断層近傍地震動に対する情報の欠如
強震観測の歴史が浅い 年代以降 1960年代以降 断層近傍地震動が」得られ出したのは、つい最近 9 1994 Northridge, USA, EQ 9 1995 Kobe, Japan, EQ 9 1999 Chi Chi, Taiwan, EQ 9 1999 Bolu & Duzce, Turkey, EQ 長周期パルス地震動部材の繰り返し載荷や振動台実験が可能と
なってきた1980年代
zねばり、じん性、曲げ破壊、せん断破壊 z塑性域の変形性能とエネルギ 吸収性能 z塑性域の変形性能とエネルギー吸収性能 z横拘束効果降伏しても構造部材はすぐ壊れるわけではない
X5倍 X3倍 X4倍 X1倍 X7倍 降伏変位 “被害なし”と報告したであろう 震度法で想定 している範囲 主鉄筋の座屈 主鉄筋の露出 主鉄筋の破断Closure to repair Li i d Repairable Lateral Force Capacity Limited access for repair Lateral Displacement
実大規模の橋脚に対する繰り返し載荷実験
Public Works research Institute
東工大とカリフォルニア大学バークレイ校との橋梁 の耐震性に関する共同研究
2006年9月
米国における地震被害
米国 おける地震被害
5/14ジャンクションにおける崩壊
1971年サンフェルナンド地震
サイプレス高架橋の崩壊
1989 年ロマプリエータ地震
Collapse of Cypress Viaduct
1989 Loma Prieta Earthquake
どのように被害は進展していったか?
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