電子・情報分野の研究開発成果の事業化促進に向けた調査
(知財マップに関する調査抜粋)
調査報告用資料
平成28年4月4日
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
(委託先)アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
平成27年度成果報告書
2
目次
1
本調査の背景・目的
2
プレイヤ動向の分析結果
3
知財戦況から見た留意点
3
現在検討中の「電子情報分野における事業成果最大化のための検討」における検討項目から、
「IoTに関する知財戦況(マップ)」および「技術テーマの企画における留意点」を報告する。
調査概要
調査事業の背景・目的
本資料の内容
• 本事業は、電子・材料・ナノテクノロジー部で実施
中の電子情報分野における事業の成果を最大化
するために、知的財産の普及、活用を含めた基盤
の整備を目指し、ひいては機構が実施する電子・
情報分野の事業におけるプロジェクト運営へ反映
することを目的とする
• 調査期間: 2016年1月~6月(予定)
•
本資料では、左記調査事業の一項目である
「知財マップ」に関する調査結果を報告
•
具体的には、IoT分野におけるプレイヤの出願動
向を俯瞰的に把握し、「プレイヤの出願動向」およ
び「知財戦況から見た留意点」を報告する
4
IoT分野の俯瞰的把握を目的として、検索式を設定し、プレイヤ動向の把握・分析を実施。
検討アプローチ
①IoT分野における
技術領域の定義
②技術領域毎の
検索式の設定
③検索結果の表示・考察
•
IoT分野における技術領域の
全体像および大分類を定義
(下記大分類)
データ収集
データ蓄積
データ解析
セキュリティ
•
大分類毎に中分類を定義
各社プレスリリース、海外IoT特許分
析調査レポート等を参考に中分類を
仮定義
「②技術領域毎の検索式の設定」を
実施する中で中分類を適宜、調整
•
各技術領域における代表的キー
ワードを設定
例)「データ収集」領域における代表
的キーワードの一つとして「Sensor」
を設定
•
当該キーワードを含むCPCをサブク
ラス単位で抽出し検索式として設定
例)「Sensor」を含むCPC 計573分
類を検索式として設定
※俯瞰的な検索となる様、キーワード
の調整、および技術領域(中分類)の見
直しを適宜、実施
【プレイヤの出願動向】
• 各技術領域毎のパテントマップ作成
A.権利者スコアマップ
(直近)
B.権利者スコアマップ
(時系列変化)
【知財戦況から見た留意点】
• 上記俯瞰的分析を元に、IoT分野に
おける研究開発活動を進める上で
の留意点を抽出
中分類を見直し、充実化
〈検索範囲〉
対象:米国特許
時期:1980年以降の登録特許全て
※2001年以降については公開特許も含む
利用データベース:Biz Cruncher
5
A.権利者スコアマップ(直近)、およびB.権利者スコアマップ(系列変化)を把握する。
検討アプローチ
知財マップ内容
B.権利者スコアマップ(時系列変化)
技術領域(中分類)
左記マップにおけるパテントスコア上位10社の年推移を表示したも
の(2011年~2015年)の傾向
縦軸:保有する特許のパテントスコア(特許の客観的価値)の合計
横軸:保有する特許のうちパテントスコア(特許の客観的価値)が最
も高い特許の同スコア
※権利者とは未登録特許も含む、各特許の権利移転を反映した最
終的な保有者を意味する
(2016年2月~3月時点の情報に基づく)
A.権利者スコアマップ(直近)
※パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標(特許出願後の審査経過情報を元に①出願人の権利化意欲(早期審査請求、国際出願など)/②審査官からの認 知度(拒絶理由通知に引用された回数など)/③競合他社からの注目度(無効審判、異議申立の有無など)の3つの観点で評価)6
プレイヤ動向・海外IoT特許調査レポート等を踏まえてIoTに係る技術を分類し、関連するCPC
(Cooperative Patent Classification)
を検索式として設定した。
検討アプローチ
技術分類の整理および、分類毎の検索式の設定
出所:プレスリリース調査、BizCrunter等大分類
中分類
キーワードを含む、検索に用いたCPC
1.データ収集 (流通含む) 2.データ蓄積 3.データ解析 (表示・制御含む) 4.セキュリティ 1-2.組み込み 2-2.データマネジメント・データフォーマット 3-4.アクチュエーション(コントローラー) 4-2.情報マネジメント(データ保護/プライバシ保 護)、運用対策(監視/検知/防御/フォレン ジック) 1-1.センシング 1-3.エッジおよびクラウド処理(分散処理など) 2-1.ストレージ 3-3.仮想現実 4-1.基盤要素(暗号/認証/ID連携など) 埋め込まれた構造を有するもの、積層体, 計算システムが埋め込みシステムで あるもの、・・・ (計189分類) クライアントまたはエンドユーザのデータ管理、ネットワークデータの管理、・・・ (計22分類) センサーとアクチュエータの両方によるもの、電気アクチュエータ、電気的に動 作するもの、・・・ (計628分類) 医療データ管理、秘密または安全な通信のための配置、ネットワーク管理のセ キュリティ、権利の管理、認証のためのもの、・・・ (計16分類) 機械式接地センサーを使用するもの、先端部分にあるイメージセンサー 、着用 物に搭載されたセンサー、・・・ (計573分類) マルチプロセッサ, 並列処理, 分散処理システム, 配分体系においてエネルギー消費を減少,単一の音声認識装置の並列処理へ の適用、・・・ (計14分類) データ記録デバイス, 静的または動的メモリー、ネットワークデータ保存および 管理に関連、コンテンツの蓄積操作、・・・ (計65分類) ユーザへ場面内の物体についての情報を提供するためのもの、強化現実感、 画像修正データに関連するもの、・・・ (計7分類) 秘密または安全な通信のための配置(計1分類) 78,674[件] 59,739[件] 85,469[件] 57,309[件] 161,739[件] 9,957[件] 87,191[件] 3-1.解析技術(マイニング、ビッグデータ処理、画 像/映像解析、自然言語処理) 統計分析、モデル分析、信号解析、ウィルス型分析、 経時変化解析と最適化、・・・ (計462分類) 468,723[件] 3-2.人工知能 Embedded “Data management” + “Data format” Actuator + actuation Security & management Sensor “Distributed systems” +“Distributed system” +”Cloud computing” Data storage “Augmented reality” “Information security” Analysis “Artificial intelligence” 人工知能、ファジィ論理, 神経回路網または類似のもの、ハードまたはソフト ウェアシミュレーションを用いるもの、 データ処理、・・・ (計13分類) 4,031[件] 1,398[件] 25,211[件]キーワード
該当特許数
7
目次
1
本調査の背景・目的
2
プレイヤ動向の分析結果
8
本日は、特徴的な傾向が見られた下記の分野についてご紹介する。
分析結果
まとめ
本日説明対象ポイントとしては「技術レイヤーを跨いだ戦い」と「アーキテクチャを巡る戦い」の激化
大分類
中分類
主要プレイヤにおける出願状況
1.データ収集(流 通含む) 2.データ蓄積 3.データ解析(表 示・制御含む) 4.セキュリティ 1-2.組み込み 2-2.データマネジメント・データフォーマット 3-4.アクチュエーション (コントローラー) 4-2.情報マネジメント (データ保護/プライバシ保護)、運用対策(監視 /検知/防御/フォレンジック) 1-1.センシング 1-3.エッジおよびクラウド処理(分散処理など) 2-1.ストレージ 3-1.解析技術(マイニング、ビッグデータ処理、画 像/映像解析、自然言語処理) 3-2.人工知能 3-3.仮想現実 4-1.基盤要素 (暗号/認証/ID連携など) SonyやCanonなど日系企業が高い特許競争力を維持する中、Googleが OTTのレイヤーから、デジタルカメラにネットワーク・インターフェイスを接続 する特許を出願し始めている。 SonyやMicrosoftなどが、オンデマンド動画配信などに用いるオンライン フォーマット変換に関する特許競争を行なっている。 様々な業界が自身の業界に特化したAI技術導入を目指す中、IROBOTはロ ボットの協調作業に関する、汎用的な機能を押さえる出願を行なっている。 業界ごとに自身の用途を見据えた、垂直統合的な開発を実施している。 MicrosoftとIBMが特許件数を伸ばしている。 日系企業が特許件数を増やす中、通信チップを生業とするQualcommがセ ンサ領域における特許を出願するなど、業界の垣根を越えた知財戦の様相 を呈しつつある。 CISCOはNWに価値を寄せるようなアーキテクチャで、IBMやMSはクラウド やデータセンタ側に価値を寄せるようなアーキテクチャで出願している。 MicrosoftやIBMが特許数が伸ばしている一方、日系の日立は特許件数の 伸びが低迷している。 Qualcommは通信チップの立場からデータの処理効率を向上させる解析関 連にも出願している。 特定用途を見据えた戦いと汎用部を巡る戦いの2つの方向性の戦いが激化 している(医療業界が遠隔手術に関する特許に取り組む中、Googleが画像 から撮影位置を推定する技術などの汎用的な機能の開発を実施) CISCOはNWに価値を寄せるようなアーキテクチャで、MSやIntelはクラウド やチップ側に価値を寄せるようなアーキテクチャで出願している。技術レイヤを跨いだ
戦いの激化
アーキテクチャ戦の
激化
知財戦略の動向
汎用的機能を追求した
技術開発
業界に特化した
技術開発
外資系プレイヤ
の主戦場
9
センシングでは、電機業界と自動車業界が主要プレイヤであり、日系電機企業ではSonyや
Canonなどが画像素子に関して強い特許を保有する。
分析結果
1-1.センシング(1/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標自動車業界クラス
トヨタ、デンソー、 ボッシュ、GM、Ford権利者スコアマップ(直近)
ITインフラ系
外資電機業界クラス
Apple、Samsung、Google、 Qualcomm、Microsoft、LG画像素子系
日系電機業界クラス
Sony、Canon、 Olympus 保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値 保有特許の パテントスコア の最高値技術レイヤを跨いだ
戦いの激化
10
日系企業が出願を増やす中、通信チップを生業とするQualcommがセンサ領域の出願を強化
するなど、技術レイヤを越えた知財戦の様相を呈しつつある。
分析結果
1-1.センシング(2/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標Canon
特許件数を
増やす
Sony
特許件数を
増やす
2015年 3338件 2014年 2953件 2015年 4187件 2014年 3554件Qualcomm
“無線装置に基づいたセンサー回路
網”:無線につながる機器を介してセン
サー値を送信する技術
(特許番号: 8886229)
権利者スコアマップ(時系列:11~15年)
上位10社の凡例
保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値 保有特許の パテントスコアの最高値技術レイヤを跨いだ
戦いの激化
直接的な競合だけでなく、別の技術レイヤからの“価値を奪おうとする動き”にも留意すべき
11
組み込みでは、日系電機業界の技術力が高く、外資系のITベンダーらがこれに次ぐ。
分析結果
1-2.組み込み(1/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標外資OTT、ITベンダー業界
Apple、Samsung、Intel、
Qualcomm、Microsoft、IBM、
日系電機業界
Sony、Canon、
Panasonic、Hitachi、
保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値 保有特許の パテントスコア の最高値権利者スコアマップ(直近)
技術レイヤを跨いだ
戦いの激化
12
SonyやCanonなど日系企業が高い特許競争力を維持する中、GoogleがOTTのレイヤーから、
デジタルカメラにネットワーク・インターフェイスを接続する特許を出願し始めている。
分析結果
1-2.組み込み(2/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標 Canon 現状維持 Sony 現状維持上位10社の凡例
Microsoft 電子透か し業界 DRAM 製造業界 半導体 業界“携帯型クアッドコア処理装置”
デジタルカメラに、(中略)ネットワーク・インタフェースと
4コアCPUを接続した携帯型装置に関する特許
(特許番号: 8934053)
保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値権利者スコアマップ(時系列:11~15年)
技術レイヤを跨いだ
戦いの激化
保有特許の パテントスコアの最高値自社サービスへの“呼び水”として、周辺領域に布石を打っていくことも重要となる
13
エッジおよびクラウド処理(分散処理など)では、 ITソフトやITインフラ業界が上位を占めており、
その中での日系企業のプレゼンスは低い。
分析結果
1-3.エッジおよびクラウド処理(分散処理など) (1/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標ITソフト業界
IBM、Microsoft、
家電業界
富士通、NEC
インフラ、ハード業
界
Citrix、Oracle、HP、
Intel
数理モデル
AKAMAI
保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値 保有特許の パテントスコア の最高値権利者スコアマップ(直近)
アーキテクチャ戦の
激化
14
ここではIBMやMSがクラウドやデータセンタ側に価値を寄せるような出願を増加する一方、
CISCOはNWに価値を寄せるような出願を増加しており、アーキテクチャとしての戦いが激化。
分析結果
1-3.エッジおよびクラウド処理(分散処理など)(2/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標 CISCO “通信ネットワーク内の仮 想マシンの動的な分配” 相互に接続されたスイッ チを制御する技術 ( 特許番号: 8102781) IBM “分散コンピュータリソースのリ ソースマネージメント” 複数のコンピュータリソースや ストレージリソースなどのハー ド機器を動的制御する手法 (特許番号: 6516350) 2015年 992件 2014年 916件 2015年 300件 2014年 297件 Microsoft “分散計算サービスプラットフォー ム ” 標準データ構造をもつメッセージ インフラストラクチャを使用して情 報を共有する技術 (特許番号: 6990513)上位10社の凡例
2013年 838件 2012年 749件 2015年 422件 2014年 403件 高速接続 技術 サーバー 処理技術 保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値権利者スコアマップ(時系列:11~15年)
アーキテクチャ戦の
激化
保有特許の パテントスコアの最高値“自社の強みが生きるアーキテクチャ”を考えた上で、積極的に仕掛けていくべき
15
セキュリティ基盤要素では、ITインフラ業界や電機業界が上位を占めるなか、日系電機業界の
特許競争力は伸び悩んでいる。
分析結果
4-1.セキュリティ基盤要素(1/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標ITインフラ業界
Microsoft、IBM、Intel、 Google、Oracle、Citrix自動車業界
Bosch 外資電機業界 サムスン、Blackberry、 Qualcomm サムスン 日系電機業界 Panasonic,Hitachi, Canon、Sony 保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値 保有特許の パテントスコア の最高値権利者スコアマップ(直近)
アーキテクチャ戦の
激化
16
CISCOはNW側におけるセキュリティ、MSやIntelはクラウドやチップ側におけるセキュリティに
取り組んでおり、それぞれ自社が推し進めたいアーキテクチャを想定した出願となっている。
分析結果
4-1.セキュリティ基盤要素(2/2)
出所:Biz Cruncher米国版に基づきADL作成。なお、パテントスコアとは個別特許の注目度を点数化した指標 IBMMicrosoft
“クラウドコンピューティング環境用の
柔軟で拡張可能なアプリケーション
認証”
(特許番号: 8418222)
2015年 778件 2014年 771件 2015年 295件 2014年 271件 Blackberry上位10社の凡例
2013年 756件 2015年 326件 2014年 319件Intel
“復号化遅延を短縮するメモ
リ暗号化機器および方法”
メモリ上で暗号化する技術
(特許番号: 7472285)
Sony 保有特許の パテ ン ト ス コ ア の合計値権利者スコアマップ(時系列:11~15年)
アーキテクチャ戦の
激化
保有特許の パテントスコアの最高値自社が推し進めたいアーキテクチャを意識した上で、そのボトルネックを先んじて解決すべき
CISCO
“高速ハンドオフを容易に
する圧縮再連結交換”
移動体端末の接続点にお
ける認証に関する技術
(特許番号: 7350077)
17
目次
1
本調査の背景・目的
2
プレイヤ動向の分析結果
18
IoTでは、 「技術レイヤーを跨いだ戦い」と「アーキテクチャを巡る戦い」が激化。
分析結果
まとめ
本日説明対象もはや、自社の技術領域だけではなく、技術分野をより横断・包括して捉えるべき時代
大分類
中分類
主要プレイヤにおける出願状況
1.データ収集(流 通含む) 2.データ蓄積 3.データ解析(表 示・制御含む) 4.セキュリティ 1-2.組み込み 2-2.データマネジメント・データフォーマット 3-4.アクチュエーション (コントローラー) 4-2.情報マネジメント (データ保護/プライバシ保護)、運用対策(監視 /検知/防御/フォレンジック) 1-1.センシング 1-3.エッジおよびクラウド処理(分散処理など) 2-1.ストレージ 3-1.解析技術(マイニング、ビッグデータ処理、画 像/映像解析、自然言語処理) 3-2.人工知能 3-3.仮想現実 4-1.基盤要素 (暗号/認証/ID連携など) SonyやCanonなど日系企業が高い特許競争力を維持する中、Googleが OTTのレイヤーから、デジタルカメラにネットワーク・インターフェイスを接続 する特許を出願し始めている。 SonyやMicrosoftなどが、オンデマンド動画配信などに用いるオンライン フォーマット変換に関する特許競争を行なっている。 様々な業界が自身の業界に特化したAI技術導入を目指す中、IROBOTはロ ボットの協調作業に関する、汎用的な機能を押さえる出願を行なっている。 業界ごとに自身の用途を見据えた、垂直統合的な開発を実施している。 MicrosoftとIBMが特許件数を伸ばしている。 日系企業が特許件数を増やす中、通信チップを生業とするQualcommがセ ンサ領域における特許を出願するなど、業界の垣根を越えた知財戦の様相 を呈しつつある。 CISCOはNWに価値を寄せるようなアーキテクチャで、IBMやMSはクラウド やデータセンタ側に価値を寄せるようなアーキテクチャで出願している。 MicrosoftやIBMが特許数が伸ばしている一方、日系の日立は特許件数の 伸びが低迷している。 Qualcommは通信チップの立場からデータの処理効率を向上させる解析関 連にも出願している。 特定用途を見据えた戦いと汎用部を巡る戦いの2つの方向性の戦いが激化 している(医療業界が遠隔手術に関する特許に取り組む中、Googleが画像 から撮影位置を推定する技術などの汎用的な機能の開発を実施) CISCOはNWに価値を寄せるようなアーキテクチャで、MSやIntelはクラウド やチップ側に価値を寄せるようなアーキテクチャで出願している。技術レイヤを跨いだ
戦いの激化
アーキテクチャ戦の
激化
知財戦略の動向
汎用的機能を追求した
技術開発
業界に特化した
技術開発
外資系プレイヤ
の主戦場
19
自レイヤ内の競合技術・知財の把握だけなく、技術レイヤ全体の戦況を包括的に捉えた上で、
目指すべきビジネスエコシステム設計、技術・知財戦略策定を実施することが肝要。
知財戦況から見た留意点
IoT分野で起きていること
技術・知財戦略でおさえるべき点
※知財マップから着目した事例
レイヤを横断したビジネスエコシステムレベルでの戦いが起きている
ビジネスエコシステム戦で
勝つには
自レイヤだけに
着目するのではなく
レイヤ全体を
包括的に捉えるべき
事業
・
技術
知財
自
社
に
有
利
な
ア
ー
キ
テ
ク
チ
ャ
を
創
ろ
う
と
し
て
い
る
ア
ー
キ
テ
ク
チ
ャ
実
現
の
た
め
に
必
要
な
特
許
を
取
得
(
仮
説
)
エッジ側に付加価値を置く(ルー
ターのインテリジェンス化)フォ
グコンピューティングを提唱
エッジ処理に関連すると思われ
る特許を増加
IoT分野(ドローン)でもスマホ市
場同様、リファレンスデザインを
提供することで自社チップが必
要とされるエコシステムを創造し
ようとしている
出自は通信系チップメーカだが
センシング分野(無線関連)での
特許を増加
20
自社コア技術に周辺技術を組み合わせたドローン開発向けボード(Snapdragon Flight)に、ドローン本体
設計図・必要ソフトウェアを組合せて提供することで、スマホ市場に続きIoT市場でも、自社に有利なエコシ
ステム構築の意図が捉えられる。
知財戦況から見た留意点
(参考)Qualcommの動向
出所:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/091102959/?rt=nocnt、「Qualcommがドローン構築用「Snapdragon Flight」発表、」リファレンスデザイン提供
(IoT市場における空飛ぶセンサーとしてのドローン)
ク
ア
ル
コ
ム
が
見
て
い
る
エ
コ
シ
ス
テ
ム
全
体
・リファレンスデザイン
・開発支援ソフト
セット
モジュール
(ボード)
チップ
ドローン本体設計図
(リファレンスデザイン)
自律飛行走行
ソフトウェア
Snapdragon
Snapdragon Flight
ドローン
(空飛ぶセンサ)
メモリ GPS受信機 空撮カメラ 自己位置推定用カメラ フライトコントローラ 誰でも 安価に ドローンを 開発可能 (従来の1/3) CPUコア GPUコア DSP(信号処理) 通信 無線LAN ビデオエンコーダスマホ端末
基幹モジュール (製品一歩手前)コア技術
周辺技術
リファレンス
デザイン
スマホ市場
IoT市場
ドローン
ロボット・IPカメラ・・・ク
ア
ル
コ
ム
が
稼
ぐ
た
め
の
呼
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ム
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稼
ぐ
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囲
これまで
これから
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提
供
製
品
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ズ
オ
ー
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ン
21
知財戦況から見た留意点
(参考)CISCOの動向(エッジおよびクラウド処理分野)
Ciscoは、本格的なIoT時代到来に向け、膨大な数のモノから上がるデータをエッジレベルで捌くことで、リア
ルタイム処理とNW負荷低減を実現する“Fog Computing”というアーキテクチャーを提唱。
Ciscoの提唱する
“Fog Computing” ~クラウドとデバイスの間に“フォグ“~
Fog Computingを含む全体アーキテクチャー
デバイスにより近い位置に広く分散したデータ処理装置を設置し、
より機敏で、臨機応変なサービスを提供できるネットワーク構造。
ネットワークエッジレベルで分散インテリジェンス環境を実現
⇒ (自社の得意な領域である)エッジ側に付加価値を置く思想
ク ラ ウ ド コ ン ピ ュ ー テ ィ ン グ ネ ッ ト ワ ー ク ネ ッ ト ワ ー ク エ ッ ジ セ ン サ ・ エ ン ド デ バ イ スNW機器ベンダーとして自社に有利なアーキテクチャーを提唱した上で、その実現につなげるべく自社コア技術
の上にオープンな開発プラットフォームを用意し、自社製品の拡販につながる様なエコシステムを創造
Fog Computingを実現するためのプラットフォーム「Cisco IOx」
オープンなアプリケーション開発環境を採用することで、業界毎やユーザ自身の
開発するアプリケーションをネットワークのエッジで迅速に展開
(シスコのネットワークOSとLinuxを統合したネットワークエッジにおけるアプリケーション実行環境)電力
製造
交通
・・・
自社コア
オープンな
開発環境
コア領域からオープン領域をコントロールする思想
IOxベースのソリューション開発・利用の促進
⇒自社製品の拡販へ
(例. セキュリティ機能を埋め込んだルータ)
ク
ロ
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ズ
オ
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プ
ン
ネ ッ ト ワ ー ク エ ッ ジ アプリケーション (電力分野での例. エネルギー ロードバランシングを実行するアプリケー ションをネットワークエッジ デバイスに搭載することにより、エネルギーの需 要、供給状態等に基づき、太陽光や風力などの代替エネルギーへの切替 えが自動で実施可能に) 付 加 価 値 を 置 く22