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インパルス雑音環境下におけるスキャッタードパイロットシンボルを用いた伝送路推定に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)12A-2      2016年映像情報メディア学会冬季大会(ITE Winter Annual Convention 2016). インパルス雑音環境下におけるスキャッタードパイロットシンボルを用いた 伝送路推定に関する研究 A Study on Channel Estimation Scheme Using Scattered Pilot Symbols under Impulsive Noise Environment 小倉 圭介† Keisuke Ogura†. 中村 聡† Akira Nakamura†. 伊丹 誠† Makoto Itami†. †東京理科大学 †Tokyo University of Science Abstract In this paper, PLC under the impulsive noise environment is discussed. In the compensation of impulsive noise, it is necessary to estimate the channel. By computer simulations, this paper shows the good performances of the proposed scheme using scattered pilot symbols under impulsive noise environment. 1. 序論. 2.2. 伝送路推定方式. PLC(Power Line Communication)では,伝送方式として主 に OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方 式が採用されている.PLC では,コンバータなどでスイッチ ングを行う際にインパルス雑音が発生し,受信特性の劣化が 生じる.キャンセラを用いることで受信特性を改善すること ができるが,キャンセラを使用するには伝送路推定が必要不 可欠となる.従来の伝送路推定には 1OFDM シンボルを用い る必要があった[1].しかし,パイロットシンボルが多いため, データの伝送効率が低下してしまう. そこで,本稿ではスキャッタ―ドパイロットシンボルを用 いた場合の伝送路推定方式について提案し,計算機シミュレ ーションによる評価を行った.. 図 1 に,インパルス雑音環境下における伝送路推定方式の ブロック図を示す.図 1 では,まず受信信号𝑟𝑘 に対し Nulling により大きなインパルス雑音が除去され,FFT(Fast Fourier Transform)が行われる.そして,パイロットシンボルにより 伝達関数が推定される.パイロットシンボルから推定された 伝達関数を用いて周波数軸方向に線形補間を行い各サブキャ ̃𝑛 を推定する.伝達関数推定後,デー リアにおける伝達関数𝐻 タシンボルに対し ZF 等化による仮復調が行われ,仮復調さ れたシンボルは最も近いコンスタレーションの信号点にリマ ̃𝑛 をパイロットシンボ ッピングされる.推定された伝達関数𝐻 ルおよびリマッピングされたデータシンボルに乗算し,IFFT することでレプリカ信号𝑠̃𝑘 が生成される.そして,レプリカ 信号𝑠̃𝑘 と受信信号𝑟𝑘 の差分信号𝐷𝑘 = |𝑟𝑘 − 𝑠̃𝑘 |2 を各サンプル 点において算出し,閾値𝑇𝑒𝑠𝑡 と比較する.𝐷𝑘 > 𝑇𝑒𝑠𝑡 となった場 合,その𝑘番目の時間サンプルにおける信号𝑟𝑘 は𝑠̃𝑘 と入れ替え られる.以上の操作を繰り返し,インパルス雑音が検出され なくなった場合,インパルス雑音が除去された受信信号𝑟̃𝑘 に 対し FFT が行われ,パイロットシンボルから伝達関数が推定 ̅𝑛 される.さらに線形補間により全サブキャリアの伝達関数𝐻 を推定することが可能となる.. 2. システムモデル 2.1. 雑音モデル コンピュータシミュレーションにおいて,付加雑音のモデ ルとして,Middleton の Class A 雑音を用いた[2].Middleton の雑音モデルはガウス雑音とインパルス雑音両方の性質を表 すことができる.Class A 雑音は,電子機器から発生するイ ンパルス雑音をモデル化しているため,PLC で実際に観測さ れる雑音を十分に表現できることが知られている.Class A 雑音モデルの確率密度関数を以下の式(2.1)に示す.. 𝑝(𝑥) = ∑∞ 𝑚=0. 𝑒 −𝐴 𝐴𝑚. 1. 𝑚!. √2𝜋𝜎𝑚 2. exp (−. = ∑∞ 𝑚=0 𝑃𝑃,𝐴 (𝑚) ∙ 𝑝𝐺,0,𝜎𝑚 2 (𝑥). |𝑥|2 2𝜎𝑚 2. ) (2.1). ここで,𝑃𝑃,𝐴 (𝑚)はインパルス雑音が加わる平均確率𝐴,単位 時間に加わるインパルス雑音源数𝑚のポワソン分布, 𝑝𝐺,0,𝜎𝑚2 (𝑥)は平均 0,分散𝜎𝑚 2 のガウス確率密度関数である. 𝜎𝑚 2 は単位時間に加わるインパルス雑音源数𝑚のときの分散 であり,以下の式(2.2)に示す. 𝑚. 𝜎𝑚 2 =. 𝜎 2 ( 𝐴 +Γ) 1+Γ. =. 𝑚𝜎𝐼 2 𝐴. + 𝜎𝐺 2. (2.2). ここで,2𝜎𝐼 2 はインパルス雑音の平均電力,2𝜎𝐺 2 はガウス雑 音の平均電力であり,インパルス雑音とガウス雑音の電力比 をΓ = 𝜎𝐺 2 /𝜎𝐼 2 ,平均雑音電力を2𝜎 2 = 2𝜎𝐺 2 + 2𝜎𝐼 2 とした.. 図 1. 提案方式のブロック図. 3. 計算機シミュレーション 本章では,コンピュータシミュレーションによって,2.2 節に述べた方式の RMSE(Root Mean Square Error)特性と BER(Bit Error Rate)特性について特性評価を行った.RMSE は以下の式(3.1)を用いた[1].. 𝑅𝑀𝑆𝐸 = √. 𝑁−1(𝐻 −𝐻 2 ∑𝑛=0 𝑛 ̅𝑛 ) 2 ∑𝑁−1 𝑛=0 𝐻𝑛. (3.1).

(2) 12A-2      2016年映像情報メディア学会冬季大会(ITE Winter Annual Convention 2016). ̅𝑛 は推 ここで,𝑁はサブキャリア数,𝐻𝑛 は実際の伝達関数,𝐻 定した伝達関数である.表 1 にシミュレーション諸元を示す. 本稿では,最小となる RMSE 値をとる閾値をシミュレーショ ンにより求めた.平均雑音電力2𝜎 2 を用いて閾値𝑇𝑒𝑠𝑡 = 𝐶 ∙ (2𝜎 2 )の係数𝐶を CNR(Carrier to Noise Ratio)[dB]の関数と して以下の式(3.2)を用いた.. 𝐶 = 0.070 ∙ 0.959−0.001∙𝐶𝑁𝑅. 3 [dB]. (3.2). CNR[dB]に対する RMSE 特性を図 2 に示す.図 2 の"w/o Impulsive Noise"はインパルス雑音が存在しない環境下での 場合,"No Reduction"は伝送路推定においてインパルス雑音 の影響軽減を行わなかった場合,"Clipping&Nulling"は伝送 路推定を行う際に Clipping&Nulling 方式を用いた場合, "Proposed"は伝送路推定に提案方式を用いた場合の特性を示 している. 図 2 よりインパルス雑音が存在しない場合および提案方式 を用いた場合,CNR が 40[dB]以上のとき,フロアが発生し ている.このフロアは,パイロットシンボルが挿入されてい ないサブキャリアを線形補間によって求めているため推定誤 差が生じ,推定精度の限界が存在するためであると考えられ る.また,提案方式は Clipping&Nulling 方式よりも良い特 性が得られ,インパルス雑音が存在しない場合の特性に近づ けることが可能である. 変調方式として 16QAM を用いた場合の CNR[dB]に対する BER 特性を図 3 に示す.データシンボルを復調する際,イン パルス除去方式として時間サンプル入れ替え方式を用いた[1, 4].図中の"Ideal"は受信機側において伝送路が既知の場合, "No Reduction"はインパルス雑音の除去を行わずに伝送路推 定 を 行 っ た 場 合 , "Clipping&Nulling" は 伝 送 路 推 定 に Clipping&Nulling 方式を用いた場合の特性を示している. 図 3 より提案方式は Clipping&Nulling 方式よりも良い特 性が得られ,伝送路既知の場合の特性と近い特性が得られる. しかし,インパルス雑音の非常に小さい環境下においてエラ ーフロアが生じる.これは,インパルス雑音の除去を行わず に伝送路推定を行った場合や伝送路特性既知の場合において は発生していないことから,伝送路の推定精度により,誤っ てインパルス雑音の除去を行ってしまったためであると考え られる.. 図 2. CNR[dB]に対する RMSE 特性. 図 3. CNR[dB]に対する BER 特性. 文献 [1]. 4.結論 本稿では,スキャッタードパイロットを用いたインパルス 雑音環境下における伝送路推定方式について提案し,特性評 価を行った.その結果,インパルス雑音が存在しない場合に 近い推定精度を得ることができ,BER 特性についても改善す ることが可能であることを示した. 今後,BER 特性で見られたエラーフロアについて解析を行 い更なる特性の改善を行う必要がある. 表 1. シミュレーション諸元 Carrier interval(𝑓0 ) Lowest sub-carrier frequency(𝑓𝑐 ) Impulsive index(𝐴) Impulsive to Gaussian noise ratio(𝛤) Channel model DUR Delay time(𝜏) Forgetting factor(α) Pilot Frequency domain design Time domain. 20[kHz] 2[MHz] 0.01 0.01 Two-pass model 10[dB] 3[μs] 0.9 12 Sub-carriers 4 OFDM symbols. [2]. [3]. [4]. [5]. Hirotomo Yasui,Akira Nakamura,Kohei Ohno and Makoto Itami :“ Channel Estimation Scheme under Class A Impulsive Noise Environment ”, The Institute of Image Information and Television Engineers Transactions on Media Technology and Applications , Vol.4 , No.1 , pp.60-67(Jan.2016) David Middleton :“ Canonical and Quasi-Canonical Probability Models of Class A Interference ”, IEEE Transactions on Electromagnetic Compatibility , Vol. EMC-25,Issue. 2,pp. 76-106(May. 1983) Anil Mengi and A. J. Han Vinck:“Successive Impulsive Noise Suppression in OFDM ”, Proc of International Symposium on Power Line Communications and Its Apprications,pp.33-37(2010) 平川辰也,藤井雅弘,伊丹誠,伊藤紘二:“時間サンプルの復 元による OFDM 信号へのインパルス雑音の影響の軽減”,情報 映像メディア学会誌,Vol.60,No.5,pp.757-764(2006) 伊丹誠 : “わかりやすい OFDM 技術” ,オーム社,東京(2005). †東京理科大学 基礎工学部 電子応用工学科 〒125-8585 東京都葛飾区新宿 6-3-1 TEL. 03-3432-4677 Email: [email protected].

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図 2. CNR[dB]に対する RMSE 特性

参照

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