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不均衡予算の貨幣側面

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(1)研究ノ. ー. ト. 不均衡予算の貨幣側面 ム口 、 1. 西. 芳. 今. 1 . 序 財政学は経済理論の. 一. 応用分野である。 財政に関する諸問題を論ずる時、. 経済学の分析装置を用いず、 単に政治、 社会現象として処理するのみでは充 分でないことが明らかである。. 「理論分析を欠く現実分析がr海図なき航海J. に等し凸のである。 今8わが国においても公債は財政資金調達手段として租税に 次ぐ重要な役 割を演じているにもかかわらず、公債に関する体系的な理論的研究書を見い 出すのが困難であった。 この ような状態の中で文献 〔7)は同じ財政資金調 達手段としての租税と対比しながら、公債の短期、 長期の経済効果を体系的 に論じようとした貴重な研究書である。 本稿では同書第2章を基礎とし、かつ貨幣側面についてのいくつかの私見 を加えて、公債の有効需要に対する短期的効果を租税と対比しながら考察す 1 る。 いま、 Yを国民所得、Ydを可処分所得、 Cを消費、 Lを貨幣需要、 r を利 子率、 Gを政府の財貨、 サ ー ビスの購入、 Tを租税収入、M,を活動貨幣量、 Mを貨幣総量、 Zを金融資産 価値、 Xを投資残高、 Dを公債 価値、 Bを公債 数とすれば基本体系は次の如く示される。 Y =C+I+G. o < Cd= ac; aYd< 1. C = C (Yd、 Z) - 45. (5306)-.

(2) Yd=Y-T Z=M+D X=M-MげD 1 131 D=-B r Ir=a1 I 3r< O. I=I(r ) 141. M = L (r、 Y、 X ) Lr=aL/ar< 0、. 0 < Ly=ふくl、 ゜;;; Lx =aL/aX<I. 9 9 9. ' ,. dX=dM-LydY+ dD. ,. dZ=dM+dD. � '. ' ,. LydY+ Lrdr+ LxdZ=dM. 9 9. ' ,. (1 - Cd)dY- lrdr-CzdZ=-CddT+ dG. 1 2 3 4. そこでこれらの方程式を全微分すれば次の如くなる。. この体系を用いて公債の有効需要に対する効果を考察しよう。. 注) 111. 121. 文献〔 7 〕、P. 2 。 本稿と文献〔 7 〕第 2 章との差異点は第 3 章「公債と物価水準」にも適用され 得る。. (3). 現実には、公f責、社(貴 、 株式といった種々雑多な性質を有する証券が保有され ている。 (ケインズでは株式保有を実物資産保有と考えたが、J. ロビンソンにお ける如くそれを一 種の証券資産と考えるのが妥当である。 文献〔 5 〕、P. 7 を参 照)これらはそれぞれ額面金額や確定利子率あるいは配当率が異なる。 しかも株. 式は虻当率から不確実性を有する。 それゆえ公債発行や公開市場操作の経済効果 を論ずる時、1貴券数をどのような共通単位で表わすのかが 1 つの問題点である。. P. デヴィドソンは 1 ドルの利+率を確実に与える1責券数を 1 単位とした。 ここで もD=I/rBと表わされているのはこのデヴィドソンの方法を採用していることに なる。 文献〔 l 〕、 P.304 。. 141. 貨幣需要は活動貨幣に対する需要と遊休貨幣に対する需要に分けることができ る。 前者は取引残高 、 それゆえ国民所得(と利子率)に依存し 、 後者は投資残高 と利子率に依存する。 すなわち投資残高のうちその時の利子率に依存しながら貨 幣とf責券の間に資産保有形態の選択がなされる結果、遊休貨幣需要が生ずる。 そ. - 46. (5307)-.

(3) れゆえ遊休貨幣需要が依存する投資残高には取引目的で保有される貨幣を含めず. M=L(r 、 Y、X)とするのが妥当であろう。文献(6〕、pp.65-66を参照。 11). 2. 民間引き受け公債による資金調達 (i). 民閻引き受け公債を財源とする政府支出. 政府の財貨、サ ー ビスの購入増加が民間引き受け公債の発行によって資金. 調達されるとすればその増分dG は 次の関係を満たす。 1 (5) dG= dB r+dr 121 この場合には さらにdM = 0、 dT= 0、 dZ=dD、dX=-L ydY+dDであ. (文献〔7〕ではdG =dD =dZ とされるがdGは公債発行価格X公債発 1 1 行数に等しく、dD = -dB-—2Bdrには公債の新規発行と公共支出増加に伴 r r なう{責券市場価格の変化から生ずる民間部門のキャピタルロスを含んでいる『 る。. = 0、つまり利子率ないし債券市場価格が もしdG =dD=dZとするならばdr. 変化しないと考える必要がある。しかしこのようなことは 、利子率変化の方 向を論ずるのに利子率はあらかじめ変化しないと仮定することになる。). / G、dr/dG を求めるため(1)、(2)に(3)、(4)、(5)を代入すれば次 かくしてdY d. の如くなる。:•1. [:,::L,. ::�-!: �:�ー:::J[:l[:. ) これを解くと次の如くになる。. — -}cz(dG ― +B) 1 +Cz -Ir. dY dG. -Lx Lr+_l__Lx(dG-_l__B) r. r. 1. 1 -Cd. △1. 1 +Cz. 血= Ly(I-Lx) -Lx dG ふ. I. - 47. (5308)-. C. ). ::L: , ].

(4) ,-1. ただしふは次の如くである。 △. - fr- +C ,(dG ―-}n). J -Cd. Ly(J - L,) L, 十-}L,<dG-+ B ) ー. I. dGはフロ 変数、 B は ストック変数であり、債券 ストックの大きい経済で > 1 はdG 〈 r B と考えるのが妥当である。それゆえム〈0、dY/dG= <0、 dr/dG >Oである。. ケインズは 不況期において流動性選好が絶対的であるとした。この ような Lr= - ooの場合には次の如くなる。 dY dG. dr I +C z >O、 dG I -Cd. =O. 古典派においては 価値貯蔵手段としての貨幣の機能を認められていなかっ た。これは Lr = 0、 Lx = 0 と表わされる。 この ような場合には次の如くなる。. 翡. (ii). 1 +C z >0 = O、枷=—1 1 Ir+-C z (dG- - B ). 公債発行を伴なう減税. 減税による赤字をうめるために 民間から借入れを行なえば 、減税額に等し 1 い公債発行収入を得る必要がある。それゆえ、 -dT=r+drd B 、dM =dG = O、dZ =+d B -iBdr、d X = - LydY 十+B - -;z Bdrとなる。 (文献〔7〕 では. 一. dT=d D=dZとされる。しかし、d D の中には新規発行によって調達. される資金額の他にその発行と 減税に伴なう債券の市場価格変化から生ずる 民間部門のキャピタルロスを含んでいる。 それゆえ. ー. dT=dDとあらかじめ. すべきでない。) かくして体系を整理すれば次の如くなる。 [1. -c,. -fr+�,1,r+-;-n1][ dY. Ly(l- Lx) L,--;- L, (dT+-;- B ). d,. -,r1c,+c,1 Hd T L,. これを解くと 次の如くなる。 - 48. (5309)-. l.

(5) I I -( Cd+ Cz)-Ir+r Cz(dT+-B) r. I Lrー ァ Lx(dT十+B). I.x. dY dT. 今. dr dT. 1 - Cd 1-(Cd+ Cz) 1 Ly(l-L,) I L, △.. ただし△共次の如くである。. 今=. 1 - Cd. Ly(l-Lx). -lr+J_ Cz(dT+J_B) T T. Lr-fLx(dT十+B). この場合、債券ストックの大きい経済では (dT十+B)は常に正と考える. のが妥当である。それゆえ、ふく0から、dY/dT�0、 dr/dTく0となる。. ところでケインズが描いた経済の下ではLr= -ooとなるゆえ次の如くなる。 dr .dY = 一 Cd+ C z く0、ー= dT 1 - Cd dT. ゜. 古典派においてはLr = 0、Lx= 0であるゆえ次の如くなる。 dY dr 評=O、評=. ところで. I + Cz. -Lx. ー. Cd+ Cz. <O. lr-+ Cz(dT十+B). lr-+ C z( dG —+B)I. Lr十+Lx(dG 一+B). 「. °. であればdG = -dT、 C d+ Cz< 1 + Czから Cd+Cz - Ir—+cz(-dT— +n) -Lx. Lr. 叶 Lx(dT十+B. ). >. 1 + C z -Ir-+Cz(dG一+B) -Lx. Lx ++Lr(dG ー +n). >O. となり、公共投資増加、減税とも有効需要減少効果をもち、前者の方がその 効果は小さい。逆に. - 49. (5310)-.

(6) Cd+Cz-lr--Cz(-dT--B) r r. 1. 1. (-dT--B) Lr+-Lx r r. - Lx. 1. であれば. 1. 1 Cz(dG--B) 1 1 +Cz -lr-r r. -Lx. Lr+_l_Lx(dG-_l_B) r r. <O. C d+Cz. -Ir-+Cz(. ―. +B). Lr+-(-dT--B) r r. < - Lx. 1. 1. <O. となり、公共支出増加、減税ともに有効需要増大効果をもち、前者の方がそ. の効果は大きい。ただし古典派の場合であれば双方とも有効需要への影響を. もたない。. 注) II) 同一の分析手法を用いて公開市場操作の効果を考察すると次の如くなる。. [I. 公開市場操作で貨幣量の増加(減少)を行なえば同価値の1貨券が民間部門から I 減少(増加)するゆえdM=dBが成立し、dZ=dM+dD 、 dX=dM-LydY r+dr +dD 、 dG= 0となる。 それゆえ体系を整理すれば次の如くなる。. -Cd. -fr十-!-c ,(dM十-!-B). 「. L,(1-L,) L ,-�L,(dM+-!-B ) d,. H. ゜. ... それゆえこれを解けば次の如くなる。. dY dM ふ=. 1 1 0 -Ir+C弓(dM十ァB). 1 -Cd 0 1 Ly( 1 -Lx) dr dM = △4. 1 1 1 Lr-Lぢー (dM十ァB) ただし. 1 -Cd. △4. 、. ]. 1 -Ir+C右ー (dM+ _l_ r B). Ly(1-LがLr-Lxf(dM+ -B). 和. である。そしてf貴券ストソクの充分大きい経済でば貨幣量の増減に対して常にdM ++B>Oと考えられるゆえふく0であり. -50. 、. (5311)-. dY/dM<O、 dr/dM<Oとなる。.

(7) この結果から. 、. 公開市場操作では貨幣鼠が増加dM> 0する時と減少dMく0す. る時では利子率、国民所得に対する影響の程度が異なるという非対称性の存する ことが示される。 12). 公債発行による公共支出増加は結果的に貨幣鼠を変化させない。しかし実際に. は公債発行と財政支出の間にはタイムラグが存在し 、 政府による 一 時的な貨幣吸 収によって貨幣面から経済に攪乱を生ぜしめることがある。文献〔8〕を参照。 13) 文献〔6〕 、 P.69。 14) ここではdY 、 dr 、 dBが未知数となることから次の連立方程式で表わすのが通. ヽ 1 ’. ` Y d ノ ‘. 4r. c. B. c. 4'よr. + r ー -. d c. ー. ノ. 常である。. .. →J. あ で 利 便 が の す 示. ヽ. dr. Y d げ. < n u ム の 文 本 え ゆ /る r 0 ― な 、と G d 題 ― ― ' 問 r B が d d ヽ み ’ の. -. ヽ. 4r l. L B. 、9 �. L こ こ r G L d し ) か x L し 。 る 一 ー g L o. 3. 中央銀行引き受け公債による資金調達 (i). 中央鐵行引き受け公債を財源とする政府支出 中央銀行引き受け公債を財源として政府が財貨、サ ー ビス購入増加を行な. えばその増加分に等しい現金増加が民間において生ずる 一 方、民間の債券保 有数は不変である。それゆえ、 dG=dM、dZ=dM--fzBdr、dX=dM-LydY --;-2Bdr、dT=o. となる。(文献〔7〕ではdM= dG = dZとされる。 しかし. 貨幣量、公共支出の変化に伴なって利子率ないし債券市場価格が変化し、民 間保有債券からキャピタルロスあるいはキャピタルゲイングが生ずる。dD =. Oはここではdr = 0を意味し、利子率変化の方向を論ずるのに利子率が不. 変とあらかじめ仮定することになる。). J[::H::: ::::J. かくして体系を整理すれば次の如くなる。 c. [ :.�:L,)�:�: ::. - 51. (5312)-.

(8) これを解くと次の如くなる。 l+Cz -Ir +Cz;-2B dY. 面. =. 1 l-Lx Lr- Lx---z B T. △3. 己. 1+ Cz. 1-Cd. 血 ='Ly(I- Lx) 1-: △3 dG ここでふは. 占B. 1 =Cd. -Ir+Cz. ふ=. 1. Ly(l-Lx) Lr- Lr—2B r である。ところがふく0であることからdY/dG>O 、 dr/dG. i. となる。. ところでケインズの描いた経済ではLr=-ooであるゆえ次の如くなる。 dY '-= 1 + cz > O 1-Cd dG. 、他=O. 一方古典派の場合ではLr =0、Lx =0であるゆえ次の如くなる。 -Cd)→l(y l +cz)> (1 dY = 1 =O 瓦 訂>O、 岱= < 1 Ly(Ir-C 戸 B) r (ii). 中央鐵行引き受け公債による減税 中央銀行引き受け公債の発行によって減税政策がとら れるとすればdM =. 1. 1. r. r. =dM-- Bdr、dX =dM-LydY- - Bdr、 dG -dT、dZ 2 2. 〔 7 〕 では dM =dG dr. =dZ 、. =. 0 である。(文献. dD = 0 とされるがdG =dZ が成立するためには. =0でなければ なら ない。しかしこの場合においても利子率変化の方向を. 論ずるのに、あら かじめ利子率が変化しないと仮定することになる。 ) かくして上の諸関係を整理すれば 体系は 次の如くなる。. - 52. (5313)-.

(9) [. 1 -c,. -fr+cz;,n ][ JY. Ly(l-L,) L,-Lrf-JJ. d,. 十. -dT(Cd+C,) [ - dT(l -£.) l. これを解けば次の如くなる。 ー. dY dT. 1 (Cd+Cz)-Ir+C�B T. -(1 -Lx) Lr-L心 T As. 1 -Cd - (Cd+Cz) 1 AI._ =回五二(I -Lx)I dT △3 ただしふは ふ=. 1 -Cd. -Ir+C. 心. Ly(1 -Lx) Lr-Lz-1—追. である。そしてふく0からdY/dTく0、 dr/dT� となる。 ケインズの描いた経済ではLr = -ooであるゆえ次の如くなる。 dY dr Cd+Cz 可,=一 1 -Cd < 0、 可, = 0 古典派の場合においては Lr =0、 Lx= 0であるゆえ次の如くなる。 dY 1 dr (1 -Cd)-Lq(Cd+Cz)> =O dT =― 后‘評 = < Ly(-Ir+C�B) ところでこの中央銀行引き受け公債を財源とする時、1 +Cz>Cd+Czよ り公共支出増加の方が減税よりも有効需要増大効果が大きい。ただし、古典 派の場合では2つはともに有効需要に影響し得ない。. -53 (5314)-.

(10) 4. 租税による資金調達 (i). 拡張的均衡財政. 公共支出増加の資金を増税によって調達する拡張的均衡財政 dE =dG=dT I → Bd r、 d X = -Ly dY の場合、貨幣量、債 券 数は変化しない c..とから dZ = -2 r 1 -2 Bd rとなる。 (文献〔7〕ではd D=dM = 0とされる。しかし d B =dM r. =Oであっても、国 民所得、取引貨幣量の変化に伴な って遊休貨幣量は変. 化し、債券市場価格ないし利 子率 は変化する。 d D=0である ことはd r =0 を意味し、利 子率変化の方向を論ずるのに利 子率があらかじめ変化しないと 仮定する ことになる。). 『]�[. かくして1本系を整理すると 次の如くなる。 I -Cd -f r +c+, [ L,( 1 -L,) L,-L,!-,.B. dE( I -Cd). d,. O. l. これを解けば次の如くなる。 1 -Cd - I r + cz;fz B dY dE dr dE. 0. 1 L r -L戸 B r △3. 。|. 1 -Cd I - Cd 1 Ly( I -Lx) △3. こ こでふく 0から dY/dE> 0、 d r /dE< 0 である。 ケインズの描いた経済ではL r. =-ooで あるゆえ. dr dY = 1 ' - =O dE dE. -54. (5315)-. 次の如くなる。.

(11) これは均衡予算に関する周知の定理が妥当する場合である。 古典派においてはLr =0、 Lx =0であるゆえ次の如くなる。 -Cd >O 翡=O、 壺=-Ir1+C�B 1 r. (ii). 拡張的黒字財政 租税収入増加分の一 部をもって公共支出増加を行なうが、 増収分の他の部. 分を政府部門に棚上げしておく黒字財政の場合を考えよう。すなわちdG = adT (0< a�1 で等号が成立する時は拡張的均衡財政である。) で、 余剰分は 民間部門の現金通貨量の減少を意味するゆえ ーdM ;zBdr 、. dX=dM- LydY. なる。. 一. (1 -a) dT、 dZ =dM­. 人Bdr となる。そこで体系を整理すれば次の如く. 『:][::. [ :,�;�L —:: ェ)ー::. =. ]-. dG. :::J. —. [��;;::�::. これを解けば次の如くなる。. dY = dG. 1 1 1-(Cd+Cz)— +cz -Ir +Cz2B T a 1 _J_(I -a)U- Lx) Lr - Lx コ B. 1 -Cd dr dG. “. 1 I-(Cd+Cz)-+Cz. .. “. 1 Ly(I-Lx) --(1 -a)(l △3. >. 一Lx) >. ここでふく0であるがdY/dG =0、 dr/dG =0 く く. である。. ケインズの描いた経済ではLr =-ooであるゆえ次の如くなる。. 聾. =a(I. 古冒げd十回 �o 、 茄 =O - 55. (5316)-.

(12) >Cd+ Cz つ ま り 咤テ に従 っ て それぞ れdY/dG �O と なる。 、1+cz = 古 典派の場合Lr 0、Lx =0であるゆえ次の如くなる。 1- a 1 > a Ly O. dY dG. 芝°. dr (1 - a )(1-Cd) +Lが(1 + Cz)a ー (Cd+ Cz) } > =一 dG 1 aLy(-Ir + Cz2B ) r もしa � Cd+ Cz であれば dr/dGく 0 と なる。 1 + cz 租税を財 源 と する場合次の関係 I-(Cd+Cz) � + Cz. 1(. ーー. a. 1 -a)( 1- Lx). -Ir+Cz. 位B. 1. Lr- Lx � B. >O. が成立すれ ば 公共支出増加を伴 なう黒字財政は 有 効 需 要 を減少させ る。しか しこ の不 等号 が逆 であれば 有 効 需 要増大効 果 をもち 、しかも次の関係 I- Cd -Ir +czfz B 0. �. Lr - Lx fzB. I-(Cd+ C. 叶 + Cz. ーがI -a)(I- Lx). -Ir +czfzB. 1. Lr -Lx 戸 B. <0. が成立するこ と より 同 じ 公共支出増加がなされる場合でも 均衡 財政の方 が有 効 需 要増大 効 果 は 大き い。. 5 .. むすび. 以 上か ら 次の諸点 が明 ら か と なる。 ① ケ イ ンズ が描いた. 「. 流 動 性 のわ な」 が存 在 する経済では 民間引き受け公. 債を財源 と する 公共支出増加、 滅税の双 方 と も有 効 需 要増大 効 果 をもち 、前 者 の方 が その効 果 は 大き い。しかし 「 流 動 性 のわ な」 の存 在 しない経済では 公共支出増加、 減税と も有 効 需 要 を 増大 させ るのか減少させ るのか一 義的 に. - 56. (5317) -.

(13) 示 し得 ない。た だ古典派の描いた経済では 双 方 とも有 効 需 要 に影 響 し 得 ない。 ② 公共支出増加、減税とも中央銀行引 き受け公 債 を財源 とする時は 有 効 需 要増大 効 果 をもつ 。 し かも前 者 の方 が その効 果 は 大き い。た だ古典派の経済 で は そ の効 果 は 等 し い。 ③同. 一. 額 の公共支出増加を行なう時、 「 流 動 性 のわ な」 が存 在 する経済で. は増税より も民間引き受け公 債 を財源 とする方 が有 効 需 要増大 効 果 は 大 き い。 し か し その他の経済状 態 では ど ち ら の資 金 調 達 手 段 による方 が大き な有 効 需 要増大 効 果 をもつ かを一 義的 には 示 し 得 ない。 た だ古典派の経済では ど ち ら の 資 金調 達 手 段 を用 いても有 効 需 要 へ の影 響 は ない。 ④ 公共支出増加を行な う 場合、次 の関係. 1 +Cz - Ir+cz:;-zB l- L.. L, - L.. 占B. 1 - Cd - Ir+ Cz--\B I< 0. L,- L.. ; B. O. a.. が 成立することか ら 、 その財源 を 増税に求めるより も中央銀行引 き受け公 債 に 求める方 が有 効 需 要増大 効 果 は 大き い。 (但 し 上式 の等号は 古典派の場合 に 成立する。 ) ⑤拡 張的均衡財政は 有 効 需 要増大 効 果 をもつ が、 黒字財政でかつ 公共支出 増 加 がな さ れる場合には 有 効 需 要 の 増減につ いて一 義的 に示 し 得 ない。た だ 増 加 さ せ る場合には拡張的均衡財政の方 が当 然 その効 果 は 大き い。 と こ ろ で以 上のような分析 を行なう時には 次 の点 に留 意する必 要 がある。 ま ず第 1 に、財政政策の貨 幣的側 面 の考 察 することの必 要 な理由 の1 つ は 財 政収入 、 支出 が民間部門の現金通貨量 (銀行の中央銀行預 け金を含 む ) を 変 化 さ せ 、 それが貨 幣 面 を通 じ て経済活 動 に影 響 を及 ぼ し 得 ることである。 し か もこ の場合現金通貨量の変化は それのみ の変化にとど ま らず民間の預金 通 貨 の創 造 限 度 額 を左 右 するのであ る。こ の点 は マ ス グ レ イ プ によっても指 Ill. 摘 さ れているが、現金通貨量H と貨 幣 総量 M の関係をフ リ. ー. ド マン に従 って. 示 せ ば次 の如 く 示 し得 る。 (21( 本 文 のM は こ こ では H に等 し い。 ). - 57. ( 53 18 ) -.

(14) 公 衆の保 有 現 金 量を C 、 預 金を D、 銀 行の手 許 現 金 + 中 央 銀 行 預 け 金を R. と すれば. M=C + D H =C + R. それゆえ M=. 1. C. + R. v +v. XH. となる。 この場合 C ID、 R I D が 1 より も 小さいと考え られることから 財 政. 収 入、 支 出 に 伴な う 現 金 通 貨 量の変 化は 1 よ り 大なる乗 数 倍の貨 幣 量の 変 化. を も たらし、それゆ え 現 金 通 貨のみを考慮 する 場合 より も 経済 活 動 水 準 に 一 層 大なる程度の影響を 与 える可 能 性が ある。. 第 2 に 、 公債 や 租 税を 財 源と して 公共支 出を 行な う 場合、それは 必 ずし も. 国 民 所 得 勘 定の 中 に 入れられる財 貨、 サ ー ビ スの購入のみからなるのではな. い。 公共事 業を 行な え ば 民 間の不 動 産 購 入を する必要 があるか も 知れな い。. この不 動 産 購 入 分は 政 府 部 門から 民 間 部 門 への現 金 流 出を 生 ぜしめるが 、 そ. れ 自 体 有効需要を 構 成 しな い。 単 に 民 間の貸 借 対 照 表の変 更、 すな わ ち 資 産. 構 成を より 流 動 化 する に す ぎな い。 も ちろ んこのよ う な 資 産 構 成の流 動 化は 民 間の支 出 増加を も たら すか も 知れな いがその支 出増分は 政 府の不 動 産 購 入 31 額 と 一 致 する保 証はな い; かくして 租 税増加 や 公f責 発 行 に よ っ て 公共支 出 増加を 行な っ て も、その一. 部 あるい は 全 部が 民 間の不 動 産 購 入 に 向 け られるか否か に よ っ て 有効需要 ヘ. の影 響 に 差 異が 生 ずるのである。 注 ) I1). 文 献 ( 4 J 、 邦 訳 、 P. 768 の 注 を 参 照 の こ と 。. 12) 文 献 〔 2 J 、邦 訳 、 P. 90 。 (3) 文 献 ( 3 〕 、 邦 訳 、 pp. 58 - 59 。. 58. (5319) -.

(15) (参考文献]. 〔 l 〕 Davidson P. , " M oney, Portfolio Balance, Capital Accumulation and E­ conomic Growth; ' Ecoゅmeri ca, April 1 9 6 8 , pp. 2 9 1 - 3 2 3 。. 〔 2 〕 Friedman M . , A Program For Monetary Stability, 1 9 5 9. の安 定 を め ざして 」 昭 38 )。. ( 三宅武雄訳 r 貨 幣. ( 3 〕 Johansen L., Public Economics, 1 9 6 7 。 ( 宇 田 川 墳仁 訳 r 公共経済 学 」 昭 45 )。. ( 4 〕 Musgrave R.A . , The Theory of Public Finance, A Study in Public Economy,. 1 9 5 9 ( 木 下 和 夫監修、大 阪 大学 財 政 研 究 会 訳 r 財 政 理 論 」 昭 36、37 )。. (5 ) Robinson, J., The Rate of Interest and Other Essays, 1 9 5 2 。. 〔 6 〕 Tobin J., "Liquidity Preference as a Behavior Towards Risk;' Review. 。f. Economic Studie s, Feb. 1 9 5 8 , pp. 6 5 -86。. 〔 7 ) 砂 川 良 和 、管 痔 ー 『 現 代 公債 理 論 』 昭 49 。. ( 8 〕 藤 野 正 三 郎、「公 f責 発 行と 財 政 金 融 政 策 」 、藉 野 正 三 郎、宇 田 J I I J 章仁 (編 ) r 経済 成 長と 財 政 金 融 政 策 』 昭 43 、pp. 7 1 - 92 。. - 59. ( 5320 ) -.

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