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総合的な学習の時間を軸とした関連指導の検討-食育指導の充実に焦点をあてて-

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(1)Title. 総合的な学習の時間を軸とした関連指導の検討−食育指導の充実に焦点 をあてて−. Author(s). 因, 雅仁; 藤川, 聡; 水上, 丈実. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 65(2): 411-417. Issue Date. 2015-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/7673. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第 6 5巻 第 2号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( E d u c a t i o n ) Vo . l6 5,N O . 2. 平成 2 7年 2 月. 0 1 5 February,2. 総合的な学習の時間を軸とした関連指導の検討 食育指導の充実に焦点をあてて. 因. 雅仁・藤川. 聡・水上丈実. 北海道教育大学大学院教育学研究科高度教職実践(教職大学院). AnE x a m i n a t i o na b o u tI n t e r d i s c i p l i n a r yProgramsi nt h eP e r i o df o r I n t e g r a t e dStudy WithaFocuso nD i e t a r yE d u c a t i o n. ] IKA WA S a t o s h iandMIZUKAMITakemi INM a s a h i t o,FU Departmento fAdvancedTeacherP r o f e s s i o n a lDevelopmentProgram,G r a d u a t eS c h o o lo fE d u c a t i o 日 , HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n. 要旨 本研究では,総合的な学習の時間を軸とした関連指導計画を作成することにより,食育指導 の充実を図ることを目的とした。関連指導計画は,小学校における「総合的な学習の時間」の 探究的な活動や体験的な活動と,「各教科,道徳,特別活動の諸活動」との関連を図った指導 計画を作成した。実践では,北海道内の小学校において稲作感謝祭を中心とした小単元を位置 付け,児童に活動の見通しゃ目的意識をもたせたり,より深い探究的な活動に誘ったりするな ど,食育指導を充実させる工夫を試みた。それらにより児童生徒の食に対する意識を高めると ともに,地域の産業や歴史に対する理解を深めたり,食に携わる人々の努力や苦労に触れるこ とで自己の将来に向けた職業観を養ったりする効果が推察された。. キーワード:食育,関連指導計画,総合的な学習の時間,食に対する意識,職業観. 1.食育が求められる背景 食は人聞が生きていく上で重要な営みであり, 心と体の健康を育むためには健全な食生活が必要 不可欠である。しかし,近年の食生活の変化に伴. い,偏った栄養の摂取,朝食の欠食等による食生 活の乱れ,肥満や痩身傾向等,子どもたちの健康 を取り巻く食環境の悪化が指摘されている 1)。. 7年に食育基本 こうした現状を踏まえ,平成 1 法2),平成 1 8 年に食育推進基本計画が制定された 3)。. 4 1 1.

(3) 因. 雅仁・藤川. 聡・水上丈実. 食育基本法の前文には,「子どもたちが食に関す. 適切に行うことと明記されており,学習指導要領. る正しい知識と望ましい食習慣を身に付けること. においても食育の充実が明確に位置付けられてい. ができるよう,学校においても積極的に食育に取. ることが確認できる。. り組んでいく必要がある oJ4)と記載されている。. 食に関する問題は家庭が中心となって取り組. なお,文部科学省は食育を推進するにあたり,「食. み,改善を図ることが第ーであるが,社会状況の. に関する指導の手引き. 変化や国家的なニーズ,上記の調査結果や記載等. 第一次改訂版. J. ( 2 0 1 0 )5). を示している。同手引きの中で子どもの食生活を. を踏まえ,学校教育の全教育活動において食育を. 取り巻く状況として,「児童生徒の食生活等実態. 推進すべき状況であることは言うまでもない。食. 調査})の結果をもとに以下のデータを示してい. 育を通して児童生徒の健康状態を改善することは. る 。. もちろん,栄養や食事についての正しい知識を. ①. 9年度の調査によれば,小学校 5年生の 平成 1. もって自ら判断,実践していこうとする「食の自. 約 1.6%が朝食をほとんど食べていない。平. 己管理能力」の育成や,食を通して,命の大切さ. 成1 2年度,平成 1 7年度実施の同調査の結果と. や食への感謝の気持ちに気付かせていくことが求. 比較すると改善傾向にはあるが,朝食の食事. められている。. 内容の偏りや摂取量の不足等,新たな課題が 指摘されている。 肥満傾向の児童は各学年ともに約 10%であ. ②. り,中学校 1年生で最も高くなっている。 ③. ④. 2 . 食育に関する先行研究 ここでは食育指導に関する先行研究について概. 痩身傾向の児童は小学校 5年生から 2 %を越. 観する。亀田ら ( 2 0 1 3 )8)は,食への興味・関心. え,中学校 1年生で最も高くなっている。. を高めるために,食品の栄養素を学ぶ学習におい. 毎朝,朝食を摂取している児童生徒は,朝食. て科学的実験を取り入れた授業を展開し,実感を. を摂取していない児童と比べて,学力調査の. 伴った理解を促す実践を試みている。その結果,. 全ての教科において平均正答率が高い傾向に. 児童の食に対する関心が高まり,健康によい食事. あった。また,体力合計点においても高い傾. を考えるきっかけを与えることができたことを示. 向にあった。. 唆している。森山ら ( 2 0 1 1 )9)は,学校教育計画. このように食生活の影響を健康面や身体面から. から見た食育の在り方に関する調査・研究を行. 指摘しつつ,学力面や体力面との関連についても. い,当該地域の約 8割の学校において食育の全体. 指摘している。ここに学校教育と食育の関連を図. 計画が作成され,食育が計画的に推進されつつあ. るべきとの意図が伺える。さらに文部科学省. ることを示している。萩谷 ( 2 0 0 5 )10)は,家庭科. ( 2 0 1 1 )7 )は学習指導要領総則編の教育課程編成. の授業において栄養教諭と連携し食育指導の充実. の一般方針において,「学校における体育・健康. を図ることで,生徒の食材に対する興味を持続さ. に関する指導は,児童の発達の段階を考慮して,. せ,日常生活に結び付けられたことや調理に関わ. 学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとす. る生徒の活動意欲を引き出すことができたことを. る。特に,学校における食育の推進並びに体力の. 2 0 1 1 )11)は,食育と 示している。また,森山ら (. 向上に関する指導,安全に関する指導及び心身の. 各教科,道徳,総合的な学習の時間との関連につ. 健康の保持増進に関する指導については,体育科. いて調査を行い,各教科の特質を理解し,食に関. の時間はもとより,家庭科,特別活動などにおい. する指導を行うことが必要であり,各教科の指導. てもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努め. 内容と学校給食の食材や献立を関連付けて指導す. ることとする。(後略 ) J と示している。ここでは. ることで,より高い教育効果を高めることができ. 食育の推進について学校の教育活動全体を通じて. ると示している。. 412.

(4) 総合的な学習の時間を軸とした関連指導の検討. における教育効果をより一層高めるための一試案. これまでの先行研究においては,食育や食に関. を示したい。. する指導が児童生徒の食に関する興味・関心を高 めたり,食に関する学びを日常生活に結び付けた りする効果があることが示され,その有用性が確. 3. 本 校 A小 学 校 に お け る 食 育 の 必 要 性. 認できた。また,各学校において食育全体計画が 整備され,指導の充実が図られつつあること,食. A小学校においては学校評価等の結果から,朝. 育の推進に関わっては各教科や総合的な学習の時. 食を欠食する児童の割合が高いことが示されてい. 間,道徳等との関連指導が必要であることが確認. る。それをうけ, 2011年度より学校長の方針のも. できた。しかし,これまでの筆者らの調査では,. と,食育が学校経営計画の重点項目に位置付けら. 食育指導において総合的な学習の時間及び特別活. れ,高学年の「弁当の日 J,全学年で行う「縦割. 動,各教科,道徳、それぞれの相互関係を示した関. り仲良し給食 J,,-リクエスト給食」や「バイキン. 連指導計画及び研究実践は確認することはできな. グ給食」等を行い,児童の食に対する興味・関心. かった。特に食育に関しては,学校の教育活動全. を育んでいる。 A小学校の地域である本町は,海. 般を通して指導することが必要であり,関連指導. 産物はもちろん農作物も豊富である。保護者の中. の充実が求められていると言えよう。. にも漁業や農業に携わる者が多く,将来,親と同. そこで本研究では,北海道 A小学校において「総. じ職に就きたいと考えている児童も多い。本校に. 合的な学習の時間」を柱とし,「特別活動,道徳,. おける食育は,食料生産者を目指す児童にとって. 各教科」等との相互関係を明らかとした関連指導. 自己の生き方について考える重要な機会でもあ. 計画を作成する。本研究を通じ,本校の食育指導. る。また,豊かな自然の恵みに固まれ育った児童. 表 1 総合的な学習の時間. 第 5学年年間指導計画(一部抜粋). 「美味しいお米を作り隊 I~ それゆけ稲作調査隊 ~J. ( 3 5時間). 4 月 ~10 月. 0苫前町で盛んな稲作について学杜融合事業「稲作体験」を通して,稲作を行い,稲作に携わる人々の思いや 願い,苦労や工夫を知る。. 0 日本で食べられている米の品種や米料理のレシピなどを調べる。 0稲作収穫際を計画,実施する。稲作体験や調査活動で、調べてわかったことや自分の感想をまとめて発表物を 作成するとともに,実際に調べたレシピに沿って調理を行う。. 0稲作収穫際には稲作農家や農協の方を招き,感謝の気持ちを伝えるとともに,学習の成果を報告する。 第 0苫前町の稲作を守るために,これからの自分にできることについて考えをまとめて,発信する。 単 7じ. 月. 4月. 5月. 6~8 月. 稲作. 種籾まき. 田植え. 生育調査. 稲刈り. 探究 活動. 仮の課題設定. 田植え体験. 個人課題設定. 調査・体験活動. 社会「食料生産を支える人々」 学杜融合「稲作体験」 「目指せフードマスター. 1 0月. 9月. 収穫祭. 提案発信. まとめ・発表. 情報発信. 家庭科「朝食の準備をしよう」 国語「活動報告文を書こう」. ~弁当の日 ~J. ( 1 0時間). 10 月 ~12 月. 0自分で弁当を作る体験活動を通して,食の大切さについて考える。 0調理計画や材料の購入,調理,後片付けを含めた弁当作りの全行程を体験することで,食事を自分で作るこ との大変さや喜びを実感し,普段食事を準備してくれる家族に感謝の気持ちをもっ. O. 第 0弁当作りの体験談や今後,食生活において自分にできることを考え,まとめて発表する。 単 7じ. 月. 1 0月. 探究 ( 個人課題設定 活動. 1 1月. ) (. 社会「食料生産を支える人々」 学杜融合「稲作体験」. 調査・体験活動. 家庭科「元気な毎日と食べ物」. 1 2月. ) (ま と め 発 表 〉 道徳「生きる(生命尊重)J. 4 1 3.

(5) 因. 雅仁・藤川. にとって,地域の産物や食文化,食に関わる歴史. 聡・水上丈実. 4 .総合的な学習の時間を軸とした食育指導. について理解を深めたり,地域の食を支えている 人々に感謝の気持ちを抱いたりすることは重要な. 本 校 5年 生 は 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 第 1単 元. ことである。各教科,道徳,総合的な学習の時間. 「稲作体験J,第 2単元「弁当の日 J,第 3単元「地. 等との関連を図り,様々な体験的な活動や探究的. 域の伝統」において体験的・探究的な活動を行っ. な活動を通して,地域への理解や郷土愛を育み,. ている。特に,表 1の 第 1単 元 及 び 第 2単元では,. 個々の職業観を養うとともに,児童一人一人が食. 稲作体験や弁当作りなどを通して食に関する知識. 事の重要性や食事の喜びゃ楽しさを実感し,豊か. を養うとともに,地域の産業に対する理解を深め. な食生活が自らの将来を豊かなものにするという. たり,将来の職業観を養ったりすることを目的と. ことに気付かせることが必要である。. して学習を展開している。しかし,本校において. 総合的な学習の時間. 月. 特別活動/学級活動. 各教科. 道徳教育. .1 iすれちがい」礼儀 2ー( 1 ) O家庭科「はじめて -給食指導 みようクッキング」 O時と場をわきまえて,礼儀 ・身体測定 正しく真心をもって接しよ )調理手順,用具 4 ~学社融合 府秤検診,歯科検 うとする心情を育てる。 ・ゆでサラダ作り 「美味しいお米を作り隊 J~ 診 [体験活動での礼儀や挨拶に O 保健「心の健康」 ・種籾まき‘一 .心と体のつながり ついての事前指導]. I. 1 . . ♂. 卜一一. O保健調査表 。食に関する 指導 Oアレルギー 調査. 0食物アレル ギー調査の 事後指導. J. 隊隊. 作、作. と運動会全体練習 ・運動会総練習ー ・運動会. 0家庭科「元気な毎 10運動会練習 I. [学級活動 l v、宿泊研修に向けて ( 3 ). ー. 日と食べ物 時の健康, ・五大栄養素 │ 食指導 -食のバランス ー 社会「わたしたち の生活と食料生産己 J. , 一. 1 0. .i活動報告文を書こ. つ 」. 休みの計画(~) 卜一一. O社会. .リクエスド給食 8. こ指 業食. 0国語. 休た 期け 夏向導. [学級活動 1 .1学期の反省主夏、卜. 。. f. 合川査. ﹂. υ一. ・. 合 川4 v 融しえ融し調 社味植社味育. ﹁・。﹁・. U. 学美田学美生. O ﹁. ¥ 汁 川. 5. I 学級活動] 14 r 愛のサ〈ヤヤ0理科 ) .性に関する学習(也1 1 川│生命尊重 3一(伽 ユ「発芽と成長」 1 1 0生命がかけがえのないもの だある戸ことを知り, 自他の 生命を尊重じようとする心 情を育てる o. 保健指導. 、. 「わたしたちの生活 と食料生産」 、・水産業,野菜作り 戸 O養護教諭に よる弁当作 物1 りに関する 栄養,調理 ・ご飯,みそ汁の調 の指導 理. 0家庭科. .i元気な戸毎日吉食べ ♂ d. 0社会 「わたしたちの生活 と食料生産」 -食生活の変化とこ れからの食料生産. 亡二工>同一単元を表す 図. 4 1 4. 惨内容関連を去す. 1 総合的な学習の時聞を柱とした食育関連指導計画. O養護教諭に よる食に関 わる指導.

(6) 総合的な学習の時間を軸とした関連指導の検討. は総合的な学習の時間の活動が単独として捉えら. 作収穫祭」の関連指導計画を表 2に示す。. れており,各教科や道徳,特別活動等との関連が 図られているとは言い難い。. 5 . 食育関連指導計画の作成. 7 . 1単位時間の指導計画の作成 小単元「稲作収穫祭」から,. 1単位時間を抜粋. し,学習指導案を作成する。今回は稲作体験でお. 食育指導の充実を図る上で,総合的な学習の時. 世話になった方々へ感謝の気持ちを伝える稲作収. 間を柱とし,各教科,特別活動,道徳、との相互関. 穫祭において,主菜は何を作るのかを班ごとに考. 係を明らかにした関連指導計画を作成することと. える場面を取り上げる。家庭科での既習事項をも. した。これまで単独として扱われることが多かっ. とに,副菜や汁物との栄養のバランスを考慮し,. た総合的な学習の時間の各単元において,各教科,. ご飯にあう主菜を考え出す活動である。なお,収. 領域等との関連を図り,双方を関連付けた指導を. 穫祭の調理計画を立てる時間は,調理方法や栄養. 行うことで本校の特色を生かしつつ,食育指導の. 素等について調べる活動を含めて 4時間を計画し. 充実を図ることができると考えた。作成した食育. ているが,今回は 4時間の中から 1時間目の学習. 関連指導計画を図 1に示す。. 指導案を示す。単元名は. r おいしいお米を作り. 隊 (35 時間中の 30~35 時間白人小単元名は「収. 6 .r 稲作収穫祭」単元指導計画 A小学校 5年生は総合的な学習の時間の第 1単 元「美味しいお米を作り隊」において,地域の圃. 穫祭の計画 J (4時間中の 1時間日)である。本 時の目標は,「栄養バランスをもとにご飯にあう 主菜を考え,調理計画作成の見通しをもっ。」と した。表 3に本時の展開計画を示す。. 場へ行って米を栽培し,収穫する体験活動を行っ ている。種籾まきから田植え,収穫まで全ての米 栽培に関する活動において,地域の米農家や農協. 8 . 研究のまとめとして. の職員による指導を受けている。これは町教育委. 本研究では,食育指導の充実を図るために,総. 員会の社会教育課との連携によって実現している. 合的な学習の時間の学習活動を柱とした関連指導. 学習単元である。 A小学校では毎年,米の収穫後. 計画及び「稲作感謝祭」の小単元の細案を作成し. に稲作栽培活動の報告と,指導者への感謝の気持. た。それらを通して,指導の方向性や指導意図が. ちを伝える会として,「稲{乍収穫祭」を行っている。. 明確となったと考える。指導者が学習活動の関連. その会では自らの手で収穫した米を用いて料理を. を意識することは効果的な指導の礎となるととも. 作り,来校者へ振る舞っている。作る料理は毎年. に,児童生徒に対しても各学習活動の関連を明示. 違い,児童のアイデアによるものであるため,学. することで,一層の理解を深め,様々な事象を関. 級で議論を重ねて料理を決定する。決定後はその. 連させながら思考させることにつながると考え. 料理の調理方法や栄養素,料理の歴史や由来等に. る。さらに各教科,総合的な学習の時間,道徳等,. ついて調査し,まとめることになる。今回は食育. それぞれの関連を図ることに留意しつつ,それぞ. 指導の一環として,「稲作収穫祭」を中心とした. れの活動の目標から逸脱しないように配慮するこ. 小単元を構成し,前後の他教科,領域等との関連. との必要性が明らかとなった。関連指導の有効性. 付けを図った食育指導を行うこととした。児童は. は認めつつも,各教科等の目標に沿った学習活動. 活動への見通しをもっとともに,各活動に対する. を展開することの重要性を実感した。今後,本研. 意欲を高め,実感を伴った理解を促すことで効果. 究で開発した単元をもとに授業実践を行い,成果. 的な学習を展開しようと考えた。以下,小単元「稲. と課題を具現化したいと考える。. 4 1 5.

(7) 因. 雅仁・藤川. 聡・水上丈実. 表 2 食育指導の効果を高める関連指導計画 月. 4. 教科. 4 1 6. 留意事項等. 「楽しい給食時間にしよう」 -給食のきまりの確認. -給食の準備や後片付け,食事中のマナーにつ いて話し合い,毎日の給食の約束や給食時の 心がけを学級全員で確認する。. 総合③. 「美味しいお米を作り隊」 -種籾まき. -各自のポットに種籾をまき,田植えの準備を する。ポットは稲作農家のピニルハウスで生 育する。. 総合⑤. 「美味しいお米を作り隊」 -生育調査,発表物の構想、準備. .5月に田植えをした圃場へ向かい,稲の生育 調査を行う。 -班ごとに収穫際で発表する活動報告(発表物) の構想を練る。(ポスター,壁新聞, PTT等). 総合④. 「美味しいお米を作り隊」 -稲刈り. -稲刈体験を行い,自らが植えた稲を収穫でき ることに対しての喜びゃ収穫の苦労,難しさ について理解する。. 家庭④. 「元気な毎日と食べ物」 -炊飯,みそ汁づくり. -ご飯の炊き方,みそ汁の作り方について学習 し,実際に調理実習を行う。. 特別①. 「リクエスト給食」. -リクエスト給食を通して,食材の生産者,給 食調理者の努力や苦労を知り,毎日の給食や 食に対する感謝の気持ちをもっ O. 総合⑤. 「美味しいお米を作り隊」 -発表物の構想,準備. -班ごとに稲作体験活動の報告作成の構想、を練 り,発表物の準備をする。 ※ポスター, PTT等の作成. 道徳①. 「悲願の金メダ、ル」 ※尊敬・感謝. -人々の助け合いによって,自分が生きている ことについて自らの考えを深める。. 家庭①. 「元気な毎日と食べ物」 -主菜,副菜の意義 -おかずの調理方法の確認. -主な主菜と副菜について知り,食事における 主菜・副菜の意義について理解する。また, ゆでたり,妙めたりして手軽に作ることがで きるおかずの調理方法について知る。. -班ごとに主菜の計 画・調理をすること を予告する。. 総合①. 「収穫祭の計画」 -調理計画. -班ごとに収穫際で振る舞う「ご飯にあう主菜」 の調理計画について考える。 -素材の栄養素や調理手順等について調査し, 調理計画書を作成する。. -主菜に関しては揚げ 物を除く。. 総合③. 「美味しいお米を作り隊」 -活動報告の完成,リハ. -収穫祭で報告する発表物を完成させ,発表の 練習を行う。. 総合①. 「稲作収穫祭」 ( 1~ 3時間日) -調理 -活動報告会 (4時間日) -試食会 (給食時間) (5時間目) -後片付け. -班ごとに調理計画に沿って,炊飯,みそ汁, おかず作りを行う。 -各班による稲作体験活動の報告発表を行う。 -調理した食事を試食する。. 総合①. 「美味しいお米を作り隊」 -活動の最終まとめ,感想. .3 5時間の全活動を振り返り,本単元を通して 自分が学んだことや今後の生き方に生かすこ とについてまとめ,発信する。. 特別①. 「食に関わる指導」 -栄養教諭及び養護教諭による授業. -給食 1食分の材料や調理の流れについて調べ る活動を通して,給食に関わる食品生産者や 給食センターの調理員,栄養教諭等の努力や 苦労について理解する。. 総合①. 「目指せフードマスター」 -弁当の日に向けた調理計画. -普段,保護者が作ってくれている弁当の中身 を考え,調理の大変さについて考える。 -自分が作ってみたい弁当のおかずを考え材料 や調理方法等について調べる。. 道徳①. 「生きる」 -生命尊重. -生命がかけがえのないものであり,自他の生 命を尊重しようとする態度を育てる。. ※本時案. 1 0. 1 1. 主な活動内容. 給食 指導. 8. 9. 単元名・題材名・活動名. 小単元「稲作収穫祭」. -準備,内容の説明は 農家,農協職員が行 つ 。. -収穫祭の来校者分も 含めて調理する。. -運動会や遠足等の行 事との関連を図る。.

(8) 総合的な学習の時間を軸とした関連指導の検討. 表 3 1単位時間「収穫祭の計画」の展開計画 教師の働きかけ. 学習活動 1 これまでの稲作体験の様子を振り返る。 2 収穫祭の内容について確認する。 -稲作活動報告会(プレゼン) ・調理,試食会(稲作の関係者に料理を振る舞う) 導 I 3 調理,試食会に対する見通しをもっ O 入 I I感謝の気持ちを伝えるために,自分たちで作った 1 0 1お米を使った料理を振る舞おう!J 分 I 4 本時の課題を把握する。. 評価・関連等. -稲作体験活動の様子を想起できるよう な写真を提示する。 I道 徳 -自分たちの稲作活動を支えてくれた I I悲願の金メダル」 方々がたくさんいたことに気付かせ│※感謝 る0 ・収穫祭が活動報告と同時に感謝の気持│家庭科 ちを伝える場であることを確認する。 I I元気な毎日と食べ物」 ・家庭科の調理実習を想起させ,栄養バ ランスの大切さについて気付かせる。. │栄養バランスをもとに,主菜のメニューを考えよう。 5 班ごとに主菜に何を作るのかを考える。 -副菜と汁物の材料を確認した後,栄養バランス を考慮しながら主菜のメニューを考える。 「お肉が好きだから肉料理にしよう」 ・「ご飯とあう主菜だから,味の濃い物にしよう」 展│ ・ 「苫前でとれる魚を料理に使えないかな」 開 I 6 主菜のメニューをもとに,小集団で交流する 0 2 5 ・ 「副菜に入っている野菜は緑の食品群だ,赤の 分│ 食品群が足りないみたいだ」 「汁物のきのこは緑の食品群だだ、」 「 ご 「足りないのは赤の食品群だね O お肉だ!J 「家庭科の調理実習で作った野菜妙めにお肉を 加えたらどうだろう」. -副菜と汁物は全員同じ物を作ることを 伝え,副菜と汁物の材料を板書する。 例)副菜:野菜サラダ →レタス,キュウリ, トマト 汁物:きのこのみそ汁 →にぽし,みそ,なめこ .3つの食品群のバランスがとれる 1食 分の献立になるように家庭科の既習事 項を想起させる。 -家庭科の調理実習を想起させ 2時間 社 会 「わたしたちの生活と 程度で調理できるものを選択させる 0 .地域でとれる魚や野菜等を材料とする 食料生産」 意見があれば取り上げ,全体の場で紹 介する。(地産地消の意義). 、 I 7 交流を通して,班で作る主菜を決定する。 I 次時の学習内容を確認し,主菜の調理方法につ め│ いて調べるという活動の見通しをもっ O 。「調理計画を立てるための情報収集」 1 0 .料理本を活用・インターネットを活用 分 .栄養教諭にインタビ、ユー. .班で決定したメニューの調理に必要な 材料や調味料,調理器具等について考 えたり,調理の方法について調べたり するという次時の予告を行う。. 1. t8. [評価] ・栄養バランスを考慮 し,主菜を考えるこ とができたか。(ノー ト). 8) 亀田稔校,大森玲子, 2013,食への興味・関心を高. 引用・参考文献 1)文部科学省, 2010,食に関する指導の手引き. 次改訂版,第 1章. める授業展開の検討,宇都宮大学教育学部,教育実践 第一. 学校における食育の推進の必要性. http://www.mext .g o . j p / a _ m e n u / s p o r t s / s y o k u i k u / 2)日本国内閣府, 2005,食育基本法,. http://www8.cao.go.jp/syokuiku/about / l a wI l a w . h t m l 3)日本国内閣府, 2006,食育推進基本計画,. http://www8.cao.go.jp/syokuiku/about / l a wI l a w .. 6号 総合センタ一紀要,第 3 9)森山克子,宮城理栄, 2011,学校教育計画から見た. 食育のあり方に関する研究,琉球大学教育学部紀要 ( 7 9 ),255_270 1 0 ) 萩谷公子, 2005,栄養教諭と連携して行う食に関す 5集 る指導の工夫,上越教育大学教育実践研究,第 1 ( 2 0 0 5 ) 1 1 ) 前掲,. 9). h t m l 4)前掲. 2),前文. 5)前掲,. 1). 6)独立行政法人日本スポーツ振興センター, 2007,平 成1 9年度児童生徒の食事状況等調査報告書食生活実. 態調査編. ( 因. 雅仁旭川校院生 苫前町立苫前小学校). (藤川 (水上. 聡旭川校准教授) 丈実旭川校教授). 7)文部科学省, 2011,小学校学習指導要領解説総則編, 東洋館出版社. 417.

(9)

表 3 1 単位時間「収穫祭の計画」の展開計画 学 習 活 動 1  これまでの稲作体験の様子を振り返る。 2  収穫祭の内容について確認する。 ‑稲作活動報告会(プレゼン) ・調理,試食会(稲作の関係者に料理を振る舞う) 導 I 3  調理,試食会に対する見通しをもっ O 入 I I 感謝の気持ちを伝えるために,自分たちで作った 1 0 1お米を使った料理を振る舞おう! J  分 I 4  本時の課題を把握する。 教師の働きかけ 評価・関連等‑稲作体験活動の様子を想起できるような写真を提示する。I道 徳‑

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