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学習ネットワークの情報伝搬にペア学習が与える影響の分析

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 76 回全国大会. 5F-2. 学習ネットワークの情報伝搬にペア学習が与える影響の分析 奥原 俊† 伊藤 孝行† 名古屋工業大学大学院工学研究科情報工学専攻† . 1 . は じ め に 本研究はプログラミング演習科目にペア学習 を用いた授業が生徒同士の発話から学習情報の 伝搬ネットワークに与える影響を考察する. 愛知県立の工業高等学校情報工学科では情報 を学ぶ科目に座学である「ソフトウェア」, 「ハードウェア」と演習科目である「実習」が ある.愛知県立の工業高等学校情報工学科の実 習では,C 言語によるプログラミング演習の授業 が導入されている.プログラミング演習では2 名の生徒が1つの机で各々のパソコンを与えら れて互いに議論しながらプログラムを学習する ペア学習[1]の形態が取られている.そこで,本 研究はペア内の生徒同士の影響と,ペア間の繫 がりを考慮し,実際の授業を用いて検証実験を 実施する.本研究ではペアグループ間の発話か ら学習が伝搬するネットワークの影響を調査し 考察する. 以下に本論文の構成を示す.まず,第 2 章で は本論文の核となる概念である学習関係,学習 ネットワークを定義する.さらに本研究で行っ たペア学習の組み合わせ方法やシステムについ て述べる.次に 3 章で実験の設定,及び実験の 評価方法を述べる.第 4 で実験の結果と考察を 述べる.最後に本論文のまとめを示す. 2 . 学 習 ネ ッ ト ワ ー ク 2 . 1 . 学 習 ネ ッ ト ワ ー ク シ ス テ ム 本研究では教え合い関係の繋がり(以下,学 習ネットワーク)を取得する為に学習ネットワ ーク取得システムを試作した.以下の図1にシ ステムの実行図を示す.図1は教えた生徒と教 わった生徒の情報を取得する本システムの実行 画面の図である.本システムは生徒が教えた, 及び教わった生徒を入力することができる.さ らに生徒は本システムを利用して課題を提出す ることができる.また,本システムでは,教師 が生徒の入力した教えた生徒,及び教わった生 徒の情報を把握することができる. Effect of pair Learning Method based on Learning Network Shun Okuhara†Takayuki Ito† †Department of Computer Science and Engineering, Nagoya Institute of Technology . 図1 学習ネットワーク取得システム図 2 . 2 . ペ ア 学 習 本研究で実施する3つのペア形成手法につい て述べる.1つ目の自由選択ペアでは生徒が自 由にペアを決定する.2つ目の成績順位による ペアでは試験の点数から順位付けを行い,上位 の順位の生徒と下位の順位の生徒をペアにする. 学習関係によるペアでは教え合いの関係の繫が りをネットワークとして捉えて,教え合い回数 を重みとする.そして,重みの総和が最大にな る分け方のペアの組み合わせをペアとする.ま た,ペアができなかった生徒はランダムによっ てペアを決定する. 3 . 実 授 業 に よ る 実 験 本研究は発話から学習情報が伝搬するネット ワークの影響を調査する.被験者の A 工業高等 学校(愛知県)2 年生の合計 30 名男子に対して, ペア学習を用いて 3 つのペア形成手法の評価実 験を実施した.以下に実験の流れを述べる.は じめに生徒の C 言語の能力を調査するために組 わけテストを実施する.組わけテストを基に 3 つのペア方式に所属する生徒の点数配分を同じ ように振り分ける.ペア学習の授業を 50 分の 9 コマ実施したあとに学習内容の理解度を調査す るために確認テストを実施する. 点 数 に よ る 評 価 本研究では点数の評価として組わけテストか ら確認テストでどれだけ点数が変化したかを評 価する.以下に点数による評価について述べる. 組わけテスト X と確認テスト Y から点数の変化. 4-385. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 76 回全国大会. 値 U を求めて各値を用いて U を式(1)で計算する. U=X-Y (1) 話 し 合 い に よ る 評 価 教員の黙視による確認から生徒同士の会話数 を調査し,会話数を話し合いの評価とする. 4 . 実 験 結 果 と 考 察 本実験で実施した自由選択ペア,成績順位に よるペア,及び学習関係によるペアの 3 つのペ ア形成手法の実験結果について述べる. 各ペア形成手法に対して評価指標である話し 合いの数と点数の変化値について述べる.以下 に自由選択ペア,成績順位によるペア,学習関 係によるペアのそれぞれの図を図2,図3,図 4に示す.各ペア形成手法の図では,点数の変 化値の縦軸は点数,横軸は順位である.また, 話し合いの数の縦軸は話し合いの回数であり, 横軸は話し合いの数の順位である.まず,図2 の自由選択ペアでは点数の変化値が増加した生 徒が3名であり,減少した生徒が6名であった. さらに同値の生徒が1名であった.また,話し 合いが多い生徒は点数が減少する傾向があった. 図2 自由選択ペアのグラフ 次に図3の成績順位によるペアでは,点数の 変化値が増加した生徒が6名であり,減少した 生徒が3名であった.さらに同値の生徒が1名 であった.また,全体的に話し合いが少ない傾 向にあった. 図3 成績順位によるペアのグラフ . 図4の学習関係によるペアでは,点数の変化 値が増加した生徒が5名であり,減少した生徒 が3名であった.さらに同値の生徒が2名であ った.また,話し合いが少ない生徒は点数が増 加する傾向があった. 図4 学習関係によるペアのグラフ 3つのペア方式から会話数が多い生徒は点数 の変化値が減少している傾向であることがわか った.理由として学習内容に関係ない会話が多 いため,会話数が多いが点数の変化値が減少し たことが上げられる. 5 . ま と め 本研究では生徒間の発話から学習情報が伝搬 するネットワークの影響を調査し考察した.本 研究で調査,及び分析を行った評価実験から得 られた知見について述べる.実験内容は自由選 択ペア,成績順位によるペア,学習関係による ペアの 3 つのペア方式を実際の授業で実施した. また,評価指標として,話し合いの数,及び組 わけテストから確認テストの点数の変化した値 である点数の変化値を用いた. 3つのペア方式から会話数が多い生徒の傾向 として点数の変化値が減少していることがわか った.会話数が多くて点数の変化値が減少して いる理由として学習内容に関係ない会話が上げ られる.また,授業を実施した教師の報告から 教える側の生徒がわからない生徒に説明するた め,会話数が多くなり,自らの学習が進まない 傾向があることが確認された.点数の変化値が 増加した生徒は会話があり,会話数が多すぎな い生徒であることがわかった。 さらに本実験から成績順位によるペアがもっ とも学習効果が高いことがわかった。次に良い 学習関係によるペアも同じように良い学習傾向 があることがわかった。 参 考 文 献 [1] 大矢芳彦,内田君子” 大学の情報基礎教育に おけるペア学習の有効性とその問題点”,名古屋 外国語大学外国語学部紀要,2008 . 4-386. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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参照

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