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機械学習応用システムのアーキテクチャ・デザインパターンのArchiMateを用いた表現方法

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Academic year: 2021

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機械学習応用システムのアーキテクチャ・デザインパターンの

ArchiMate

を用いた表現方法

Representing Architecture and Design Pattern for Machine

Learning Systems based on ArchiMate

竹内広宜

1

土肥拓生

2

鷲崎弘宜

3

奥田聡

4

Hironori TAKEUCHI

1

Takuo DOI

2

Hironori WASHIAKI

3

Satoshi OKUDA

1

武蔵大学

2

ライフマティックス株式会社

3

早稲田大学

4

北陸先端科学技術大学院大学

1

Musashi University

2

Lifematics Inc.

3

Waseda University

4

Japan Advanced

Institute of Science and Technology

概要: 機械学習技術を活用したシステムの開発が多く行われるようになり,プロジェクト実践で得 られた設計,実装さらにプロジェクト管理に関する知見を体系化する必要性が増している.本研究で は,機械学習応用システムのアーキテクチャ・デザインパターンについて ArchiMate を用いて表現 する方法を提案する.そして,実際に文献サーベイから導出されたパターンを提案手法で表現するこ とで,その有効性などを確認する.

Abstract: In this research, we consider projects where we develop systems using machine learning

techniques. For conducting these projects effectively, it is required to construct reusable knowledge. For example, software patterns are collected from project practices to conduct machine learning projects effectively. We propose an enterprise architecture based modeling approach for represent-ing these patterns. We show some example patterns represented by ArchiMate and discuss the effectiveness.

1

はじめに

人工知能 (Artificial Intelligence: AI) の代表的な要 素技術である機械学習 (Machine Learning: ML) 技術 が現在,社会の様々な場に適用され始めている.本研究 では,ML 技術を企業の業務活動に適用する ML サー ビスシステムの開発プロジェクトを研究対象とする. ML サービスシステムの開発プロジェクトは様々な領 域で実践されており,様々なノウハウが蓄積されてい る.ソフトウェア開発ではプロジェクト実践で得られ たなノウハウをパターンという形で蓄積し,再利用す ることが行われている.ML サービスシステムの開発 においても同様に,再利用可能な知識としてパターン を整備する試みが始まっている.一方,ML サービスシ ステムの開発では,従来のシステム開発以上に,開発 者以外のプロジェクト関係者が要求からテスト,サー ビスイン後の運用までに関わる必要がある.そのため, 開発の際に適用するパターンについて,プロジェクト 関係者全体で共通理解できる必要がある.しかしなが 連絡先:武蔵大学経済学部経営学科 〒 176-8534 東京都練馬区豊玉上 1-26-1 E-mail: [email protected] ら,ML サービスシステムの開発における従来の記法 を用いたパターンは構造化が十分ではなく,目的に応 じてパターンの必要な部分にのみ着目するといったこ とが困難となっている. そこで,本研究では,パターンを構成する要素間の関 係も含めパターン全体を図式化する手法を考える.具 体的には,パターンの記載において従来用いられてい る項目を細分化し,それらをエンタープライズアーキ テクチャのモデリング言語である ArchiMate の要素と 対応づけることによって図式化する.そして,実際に整 備されている ML サービスシステムのアーキテクチャ・ デザインパターンを対象に本手法を適用し図式化し,そ の効果を確認する. 本論文の構成は以下の通りである.2 節で関連研究 を述べた後,3 節でエンタープライズアーキテクチャと ML サービスシステム,そして,ML サービスシステム に関するパターンについて説明し,研究仮説を述べる. そして,パターンの表現に関する提案手法を 4 節で説 明する.そして,5 節で実際のパターンについての表 現例について述べ,6 節で考察を行った後,7 節でまと めを行う.

(2)

2

関連研究

文献調査や実プロジェクトへのヒアリングなどを通 して,ML 技術を活用したシステムを開発するプロジェ クト (ML プロジェクト) にはソフトウェア工学上の課 題が多くあることが示されている [5][6] .課題解決の 1 つとして,ML プロジェクトを効果的に実施するため の知識の外在化が重要であり,例えば,開発プロセス に関しては,汎用的なワークフローが示されている [2]. また,ML プロジェクトにおけるデータサイエンティス トの役割についても [4] で体系化されている.そして, これら組み合わせ ML プロジェクトにおける各活動と プロジェクト関係者,プロジェクトのゴールを関連づ けたプロジェクトモデルも提案されている [8]. 一方,システムアーキテクチャに関する知識として, ソフトウェアパターンがある [17].従来,パターンは, 建築や都市計画の分野で再利用可能な知識として整備 されており [1],その考え方を利用し,ソフトウェアの 設計に関するパターンが整備され広く活用されている [16].そして,整理されたパターンの表現方法について も [3][14] で検討されている.また ML 技術を用いたシ ステムの開発に対してもパターンの検討が始まってお り,例えば,[13] ではモデルを使った予測の実行やモ デルの管理における安定性に注目したパターンが整理 されている.また,体系的な文献収集を通じた機械学 習応用システムのアーキテクチャ・デザインパターン の整理も行われてる [10][11]. 組織内に用いられる知識の表現手法として,エンター プライズアーキテクチャ(EA) があり,ArchiMate[9] と いったモデリング言語が活用されている.この Archi-Mate を用いて,ビジネスモデルキャンバスをはじめと した様々なビジネスモデルの表現形式を統一化する試み が行われている [7][15].また,イノベーションに関する 代表的な理論であるジョブ理論についても ArchiMate を用いてモデル化できることが示されている [12].

3

研究対象と研究仮説

3.1

エンタープライズアーキテクチャと ML

サービスシステム

エンタープライズアーキテクチャ(Enterprise Archi-tecture: EA) は企業の活動をモデル化する手法であり, Open Group が開発した ArchiMate[9] が,EA 用の標 準モデリング言語として広く使われている.ArchiMate では対象をビジネス,アプリケーション,テクノロジー の層に分けて表現するとともに,対象業務のゴールな ども動機拡張として表すことができる.本研究では, ArchiMate を用いて ML 技術を活用したシステム (ML サービスシステム) の開発プロジェクトをモデル化する. 機械学習 (ML) は,説明変数 (特徴) を入力として目 的変数 (結果) を予測する技術である.この時,説明変 数と目的変数のペアからなるデータを訓練データとして 集め,予測に用いるモデルを求める.つまり,ML サー ビスシステムは訓練データを ML アルゴリズムに投入 し訓練済みモデル (ML モデル) を作成する部分 (訓練エ ンジン) と,ML モデルに対して入力データを投入し出 力を得る部分 (ランタイムエンジン) に分かれる.ML サービスシステムを開発する場合,対象業務のデータ から訓練データを準備し,そこから学習によって ML モデルを作るプロセスと,ML モデルを利用する ML ラ ンタイムエンジンを使った業務アプリケーション (ML アプリケーション) を開発し,それをユーザーが利用す るプロセスがある.これらの要素を ArchiMate で表現 すると図 1 となる. 図 1: ArchiMate で表現した ML サービスシステム

3.2

ML サービスシステムのアーキテクチ

ャ・デザインパターン

ソフトウェアパターンは,典型的な設計をまとめた 結果である [17].そしてソフトウェアパターンを再利 用することで,ソフトウェア開発を効果的に行うこと が期待されており,様々パターンが蓄積・整備されて いる [16].ソフトウェアパターンでは,通常,「どうい う時に」「こうしたければ・こういうことを考慮して」 「こうしなさい」「そうすれば,こうなる」といった項 目を作り,それぞれに対して内容を記載する.このよ うに,ある程度構造化して文書化することで,パター ンの理解や比較が容易になることが期待される. ML サービスシステムについては,文献収集をもと にしたアーキテクチャ・デザインパターンの整備が行 われている [10][11].これらのパターンでは,以下の項 目で文書化されている. • Intent: パターンで達成すること • Problem: 改善したい状態や現状についての説明 • Solution: パターンで実施する内容

(3)

• Context: パターンの適用先の状況

• Discussion: パターンを適用する際の前提条件や

制約

パターンの例として,“Data flows up, model flow down with federated learning”[10] があるがこのパター ンは表 1 のように記載される. このパターンを適用し 表 1: パターンの例 (Data flows up, model flow down with federated learning)

!"#$"# !"#$%&'()*+,-./)012345#678 9:;<=) ;>&'(9?/)@AB2CDE6:;F9GHIJKLMLN)OPB2C %&'()$* QRSTKUVWXYZM[\]LJL#^236'(#5_\``23>+a b\^2Ccd6:;F9!"#ef9gh\^2ij#Y6'(?/\k \23>+ab\^2Clm#6'(?/h09dn#:;F9!"op)q rB2ij#Y6MLN9GHIJKL)stB2uv\^2C +'),#-'" w oLx[MJIUX'(ZM[)y`B z oLx[MJIUX78#'(ZM[){|B2 } oLx[MJIU~9MLN)•3€•‚ƒ#6'(ZM[)„{|B2 .'"#$/# 7…:;9MJIU†U‡Lˆ‰Š‹ŒXy•ŽG••LK‘‹9’“”•–'( ZM[9—;9˜#™;B2 0-12,11-'" ! oLx[MJIU#š›œ••žŸ\^2 3 ! 789:;¡¢#,£d„{|#¤¥¦§¨\Xœ> 3 ! '(ZM[4©9ªj\X«2 3 て開発したアプリケーションは表 1 に示した Solution に沿って,図 2 のように動作する.アプリケーション は,予測時にサーバー側にある訓練済みモデルにアク セスするのではなく,各端末に配置されたモデルを利 用する.そして,各端末での利用に応じて訓練済みモ デルを更新するが,それらをサーバー側に集約する際 は,利用者のログデータではなく,モデルの差分をアッ プロードする.パターンの適用により,利用者のプラ ! ! " " # !"#$%&' (%)*+

図 2: Data flows up, model flow down with federated learning の Solution(解決策) イバシーを保護しながら,ML サービスシステムの利 用で入力に対する予測結果を得るまでの時間を短くし たアプリケーションの開発が可能となる.

3.3

研究仮説

ML サービスシステムのアーキテクチャ・デザイン パターンでは,ある方策によって,複数の課題を解決 するものがある.例えば,上記で述べたパターンでは, 入力の応答速度の改善と,プライバシーデータの保護 が解決される.このようなパターンでは,Problem や Intent 内に書かれた要素同士に関係性があるが,自然 文で書かれた記述ではそれらの関係性を把握すること が難しい状況が発生しうる.また,ML サービスシス テムの開発にはシステムを適用する領域 (企業であれば 事業部門) の関係者が参画するため,多様なステークホ ルダーが利用するパターンに対して共通理解を持つ必 要がある.そのような状況を考えると,パターンの構 成要素とそれらの関係を明示したモデルを作成するこ とが理解を促進する上で重要だと考えられる.パター ンの構造化や表現方法については [3][14] で検討されて いるが,ML サービスシステムの開発の特徴から,ビ ジネスと技術の双方の観点でパターンを表現すること が重要だと考えられる. 一方,ビジネスモデルやイノベーションについて, 様々な記述法が存在するが,ビジネスと技術の双方の 観点からビジネスモデルやイノベーションを図式化する 試みが行われている [12].この研究では,イノベーショ ンの構成要素とそれらの間の関係を EA のモデリング 言語である ArchiMate で表現する方法が示されている. 本研究では,この研究を参考に ML サービスシステム のパターンについて,より構造化した記載方法を提案 する.具体的には EA の記述言語である ArchiMate を 用いて ML サービスシステムのアーキテクチャ・デザイ ンパターンを表現する.そしてこの表現方法によって, • ML サービスシステムのアークテクチャ・デザイ ンパターンにおける要素間の関係を明確化できる • 図式化言語で構造化することによってパターンを 過不足なく記述することができる ことを実践例を通して確認する.

4

EA

モデリングアプローチによる

ML

応用システムのアーキテクチ

ャ・デザインパターンの表現

4.1

構成要素の細分化と対応づけ

本研究ではまず,ML サービスシステムのアーキテ クチャ・デザインパターンを構成する既存の構成要素 を細分化する.表 1 に示した例をはじめとした既存パ ターンの観察から,例えば Problem 記述には,「改善し たい状態」「現状の分析結果」「最終的に行いたいこと」 が書かれていることがわかった.また,Context 記述 には「パターンを適用するフェーズ」「ランタイムシス テムが稼働するデバイス」「システムの利用者」が書か

(4)

れていた.これらを元に,パターンの構成要素を分解 し,対応する ArchiMate における EA の構成要素を同 定した.これらの関係を表 2 に示す.

表 2: パターン構成要素の細分化と図式化要素との対 応づけ

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D.BEF5C GH+,=IJ K.1L5.

GH+,=IJMN=O%)PQR -SS5SSC574 GHMTUOVWXYZ>? [B3F

\BFA41B7 ]^_Z>? D.17/1`F5

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klmnopqrstl K5L1/5

klmn%u9v -/4B.

K1S/ASS1B7 !"#$c89_Zw:%xyz{| aB7S4.3174

4.2

ArchiMate を用いたパターンの表現

表 2 で同定された構成要素間には関係性を定義する ことができる.例えば,「パターンで実施すること (Prin-ciple)」によって「達成したいこと (Outcome)」が実現 され,それが「改善によって得られること (Goal)」に つながる.また,「パターンを適用する活動 (Business Process)」が ML サービスシステムを開発する活動に 割り振られる.これらの構成要素間の関係性を定義し た結果を図 3 に示す. 図 3: ArchiMate で表現したパターンの構成要素

5

実施例

ここでは,[10] に記載されているパターンの 1 つで ある “Encapsulate ML models with rule-base safe-guards” に対して提案手法を適用する. ML サービスシステムは,確率的な振る舞いをする ため,全ての入力に対して正しい予測結果を出力する とは限らない.これは,例えばビジネス上の制約など により出力が確定している入力に対して,異なる結果 を出力する可能性があることを示しており,安全性を 重視する領域で ML サービスシステムを導入する際の 課題となっている.本パターンはそのような状況に対 して,ルールベースシステムを導入し,ルールに適合 する特定の入力については ML モデルを用いた予測を 行わず,ルールベースシステムの結果を出力するとい うものである.パターンの記述を分解した結果を表 3 に示す. 分解した結果を元に,図 3 を用いて本パターンを図 式化した結果を図 4 に示す.図式化されたパターンでは 上から,「パターンによってもたらされること」「パター ンのシステム開発のどこで適用するのか」「パターンを 適用して開発するシステムはどのようなものか」が示 されている. 複数の層に分けてパターンを構造化することで,プ ロジェクト実施時にパターンに関する議論を効果的に 行うことが期待できる.例えば,プロジェクトで特定 のパターンを適用する際,開発者だけでなく様々なス テークホルダーを交え,その適用がプロジェクトのゴー ルに沿ったものになっているのか確認する必要がある. その場合は,図式化されたパターンの上層部に着目す ることで議論が効果的に行うことができる.また,複 数のパターン候補があった場合,開発しているシステ ムがパターンの適用先として適切かどうかを開発者が 評価する際には,図式化されたパターンの下層部に着 目すれば良いとわかる. 図式化されたパターンの各要素はパターンの各項目 を細分化したものであり,対応関係がついている.よっ て,プロジェクト実践でノウハウが得られた際,図 3 を埋めることで,パターンの各項目について過不足な く記載できる可能性があることが実践例からわかった.

6

考察

実践例から,提案手法による ML サービスシステム のアーキテクチャ・デザインパターンの図式化により パターンの構成要素間の関係を明示化できることが確 認できた.これにより,プロジェクト関係者間で必要 な箇所のみを参照することで議論を効果的に行える可 能性があることがわかった.この点を検証するために 実プロジェクトへの適用や実務家へのヒアリング調査 などが必要である.また,プロジェクト実践によって ノウハウが得られた際には,図 3 に示した図式法で一 旦表現することで,パターンの各項目を過不足なく記 載することができる可能性があることがわかった. 提案手法を用いることで,パターン間の関係を表現 することも期待できる.例えば,[3] では品質とその影 響の観点でパターンをモデル化している.この考えを参 考に,パターンの適用により最終的に改善される Goal を品質特性の語彙を用いて記載することで,パターン 間の関連付けを行うことができる可能性がある.この

(5)

表 3: ML サービスシステムのアーキテクチャ・デザインパターン記述の分解例

!"#$%&' ()*+,&' -./012345%&' 67/389:;345<2=<>?@5;9<A14017<.:;5BC395<93D5E:3.@9!"#$%FGH)I+,JK L74574 !"#$%MNOPQ+,RST U:4/?>5 VWXYZ[\]^_%]`abcde%fRYg,hijkXlmnoYpqr\

s.?C;5> tu+,Rvw x.1y5. VWX tu+,RvwYzR{%)| JK -99599>574 ! ]`abcde}mn~z•€•‚XƒH„…†+o%‡ˆ‰+Š+Š‹ŒOg\,•ŽV WXYZ[\]^H2=••‘Y}’“o”Y•R ! ]`abcde}iV–Ogh—p•˜™ld#"%š›œŽ•žŸ Yp+¡¢ tuY£¤{I¥o¦\ST §?3; VW_%ž¨©ª« ¬?;:41?7 k-r\ST s.17/18;5 ¥–•O®ˆ¯^‚e#e°#¨%±²³%´O]`abcdeHµ¶·e*r\ ¸?745¹4 !"#$Hº»Ÿ¼#œ ½:917599< 8.?/599 ! ]`abcdeH¾¿À¨ÁÂWÃģůŸ ǼÈ%ÉÊ ! ]`abcde%ËÌŽÍNŽcÎ"ž$Ï À¨Á‰ЕdÑ›¨ x5y1/5 VWXYZ[\À¨Á‰ЕdÑ›¨ À¨ÁÂ%ÒNÓ -/4?. VWXYZ[\À¨ÁÂ%ÒNÓ x19/:991?7 !"#$MNO%ÔÕlÖ× ¸?794.3174 Ø-ような関連付けを検討するために,本手法に基づきパ ターンを図式化し蓄積することが必要である.これは 今後の課題である.また,本手法は ML サービスシス テムのアーキテクチャ・デザインパターンに限定され ないと考えられる.より一般のソフトウェア開発で用 いられているパターンでも同様の図式化が可能なのか, ML サービスシステムの開発に限定される部分はどこ にあるのか,といった調査が必要となる.これも今後 の課題である.

7

まとめ

本研究では,ML 技術を企業の業務活動に適用する ML サービスシステムの開発プロジェクトを研究対象 とし,ML サービスシステムの開発において整備され たパターンについて,図式化する手法を考えた.具体 的には,パターンの記載において従来用いられている 項目を細分化し,それを EA のモデリング言語である ArchiMate の要素と対応づけることによって図式化し た.そして,実際に整備されている ML サービスシス テムのアーキテクチャ・デザインパターンを対象に図 式化を行った実践から,ML サービスシステムのアー クテクチャ・デザインパターンにおける要素間の関係 を明確化できること,そして,図式化言語で構造化す ることによってパターンを過不足なく記述できること が確認された.プロジェクト実践を通した図式化され たパターンの効果の測定や,パターン間の関係を表現 するための図式化手法の拡張が今後の課題である.

謝辞

本研究の一部は,JST 未来社会創造事業「サイバー 世界とフィジカル世界を結ぶモデリングと AI」領域研 究探索段階 採択プロジェクト (JPMJMI18BB) の支援 を受け実施した.

参考文献

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(6)

Quar-図 4: ML サービスシステムのアーキテクチャー・デザインパターンの ArchiMate による表現例

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図 2: Data flows up, model flow down with federated learning の Solution( 解決策 ) イバシーを保護しながら, ML サービスシステムの利 用で入力に対する予測結果を得るまでの時間を短くし たアプリケーションの開発が可能となる. 3.3 研究仮説 ML サービスシステムのアーキテクチャ・デザイン パターンでは,ある方策によって,複数の課題を解決 するものがある.例えば,上記で述べたパターンでは,入力の応答速度の改善と,プライバシーデータの
表 2: パターン構成要素の細分化と図式化要素との対 応づけ
表 3: ML サービスシステムのアーキテクチャ・デザインパターン記述の分解例
図 4: ML サービスシステムのアーキテクチャー・デザインパターンの ArchiMate による表現例

参照

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