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高機能広汎性発達障害児における「ありがとう」の自発的表出の指導と般化の検討

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Academic year: 2021

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(1)高機能広汎性発達障害児における「ありがとう」の自発的表出の指導と般化の検討                  特男■」支援教育学専攻.                    心身軽コース                 M10094F ノ』嚇瑞恵 I.問題と日的. 広汎性発達轄児が「ありがとう」と自発的に表出でき ることは、日常生活において対人相互交渉を促進させるう. 物を用いない場面を分けて指導を行った。指導を開始する. 前には、それぞれの場面に対応するSSTを導入した。設定 した条件をTab1e1に示した。. えでも重要なスキルである(関戸・川上,2006)。rありがと. う」の自発的表出を指導した先行研究の課題として、物の.           Tgl11相1 設定した条件      物を用いる場面      物を用L杣場面      言わ机場面. 受け渡し場面で指導されている場合が多く、般化について.    1^〕出書肚。在もら三皇俳       〔Dj oえ1=^』う乗仲         旧]吉わ吐い員仲    ・ヌナック真子をもらう       ・わかち仕い植字。副山古を     ・おもちヰ旧虫症ももう    ・ホを昔Lてもらう                    抽えても筍う  ■ゴ…をもらう. も物の受け渡し場面のみでしか成立していないことが挙げ.    肥〕岨,荘。生も白う虫仲     o〕助Hて』らう晶俳. られる。rありがとう」は特定の事物を弁別刺激とするとは.    ・カードを記り1=屯らう       ・■OOO里仰蛆。今立てを    〔o凸ま。蜴量で坦一}症もらう量仲          手伝。てもらう. テヌト① ・嗣L士貨Lてもらう      ・拮千症目ぷ肥を手伝。ても』ヨ.    ・ベンをもらう          oj心巳しτもらう曇仲. 限らない(名取・小笠原,2009)。物の受け渡し場面では、「好. きな物をもらう」や「あまり好きでない物をもらう」「必要.    ・冊口症もらヨ            ・体,を心理Lてもらう. SS 1.    咄〕好き症。吐もらう昌#    ・塙重子症も』う    ・塙もち串を讐Lτもらう  物を   m蟷■なO吐山らう彙作. な物をもらう」など、物の受け渡しのない場面では、「教え. 用いる場面 ・囲■を嘗Lてtらう での指導  ・トラ,ブを記。てむら{.    o〕山ま。旺書で由い。症{』う負伸. てもらう」や「助けてもらう」「褒めてもらう」など、日常.    ・シール在屯らう    ・カート岳屯直ヨ    岨〕知書坦。をもら三品仲     山,最えτ山』う昂伸       他コ百わ垣い曇俳. 場面で遭遇する状況を弁別し、「ありがとう」を表出するこ. とが求められる。それは、般化を考えた場合にも必要なこ とになる。相手の気持ちを推し量りにくかったり、状況に.    ・ユナ}芽真手症tらう       ・わから吐い口幸。詰み盲症     ・垣山ち中朽出生もらう    ・右を昔しτし右う                   融えて』らう  ・ゴ{をt』う    田〕必■肚。をもらう品悼       岨〕咄一1て屯らう品冊. テスト② ・OL=む曲貨してtらヨ    ・拮干を置ぷ例を手伝。てもらう    ・由一ドを已’て山らう          ・■口の植里血岨み立てを.    =o〕凸ま。蜆曇で加。在も』う晶伸         手伝りてしら弓    ・ベンをもらヨ           一『〕i・記してもらう繧仲    ・折口を山らう           ・俸■を心配しても』ヨ. 合った行動を取りにくい高機能広雌発達轄児において. ‘皿〕置えてもらう晶仲 ・止か』帆・震宇を麸えて七らう. は、詳細な状況を分けたrありがとう」の自発的表出の指 導が必要であると考えられる。.  物を. 一u腕Hて帖らう晶偉. 用いない場面 での指導. ・ポールを。ぷ。帝手伝りτし自ヨ. ・お』ち中。片付1iを垂伝。てtちう =H〕■凸τも』う負仲 ・がんiioたこと症口めτもらヨ.  本研究では、rありがとう」の自発的表出がみられない高. ・上かiたことを握肋ても』ヨ.    舳,好苦虫構吐もちう長押       =D,厳えて屯らう免冊         =O〕目止坦い榊.    ・ユ十ツ,真平左もらう       ・わから坦い。申。誼み古生     ・坦屯ち中。由生tらう. 機能広汎性鶴轄児に対して、物を用いる場面と物を用 いない場面を分けてrありがとう」の自発的表出を日指し た指導を行い、その効果を検討した。そして、「ありがとう」..    ・ホ在資しτ山もう                    義えτもらう  ・■…をも』う    肥〕必■な。を帖らう晶仲       ‘匝j助一寸て帖らう免仲. テスト③ ・揮Lごむ圭iして帖う    ・帖平をOぷO症手詰ウて帖{    ・古一ド左記りτt。筍う     ・日貨O植塾切蜆み立て缶    ‘o凸ま句螂昔て右い。中山らう負仲          手伝。て也らう    ・ベン苗もらう              皿1心記して㌔筍う員仲    ・肝●をもらう             ・螂,を1亡・哩Lても』ヨ. の表出の般化がみられるカ否かについて検討した。 II.方法.  5.手続き.  1.対象児.  1)テスト①1物を用いる場面と物を用いない場面の各.  指導開始時、CA111歳8か月の男児コ公立小学枝通常. 条件において、rありがとう」の自発的な表出がみられるか. 学級5年に在籍していた。医療機関から広汎性繕轄(ア. 否かを観察した。3秒以内に自発的な表出がみられた場合. スペルカー症候群)の診断を受けていた。Wi㎎&. を正反応とした。また、言わない条件では、rありがとう」. At㎞ood(1987)の対人関係の類型によると、r積極・奇異型」. の表出がみられなかった場合を正反応とした。. であった。CA:12歳2か月時に実施したWISC・皿知能検.  2)SST①(物を用いる場面):各条件に対する問題文全4. 査の結果は、FIQ:127,WQ:120,PIQ:129であった。. 問を1問ずつ提示し、その状況において「ありがとう」と. 日常生活では、自発的に話憶を示すためのrありがとう」. 言うべきか、言うべきでないか質問をした。「ありがとう」. を言ったり、頭を下げたりする行動はほとんどみられなか. を表出するときのポイントとして、①相手に聞こえる声の. った。. 大きさではっきりと言う、②相手の顔を見て言う、③感謝.  2.指導期間および指導場所. の気持ちを込めて言う、と提示した。その後、指導者がr必.  A大学附属センターにおいて、20W年1月から12月に. 要な物をもらう条件」のモデリングを示した。さらに、対. かけて、2週間に1回程度実施した。1セッションの所要. 象児が3つの条件の中から自分のやりたい条件を選択し、. 時間は、約1時間30分であったコ. ロールプレイを行った。良かった点や改善点についてフィ.  3.標的行動. ードバックを行った。約30分を1回実施した。.  適切な場面で、大きな声ではっきりと、相手の顔を見て、.  3)物を用いる場面での指導:普段行われている指導の. 「ありがとう」と言うことであった。. 流れの中に、各条件に対応する活動を組み込んだ。自発的.  4.研究デザイン. に表出されなかった場合には、①「何て言うの」、②「あり.  ABABデザインを用いた。介入では、物を用いる場面と. がとう(モデル提示)」、③「∼だから『ありがとう』と言う. 180一.

(2) んだよ」、と3秒遅延で別の指導者がプロンプトを与えた。. 2に示した「好きな物をもらう条件」では、「ありがとう」. 強化子として、rよく言えたね」と笑顔で賞賛した。rあり. の正反応率は1oo%を示した。「必要な物をもらう条件」で. がとう」と自発的表出するところが固定化されてきたため、. は、鉛筆を貸してもらうは指導開始時から「ありがとう」. 第6セッション後、「ありがとう」の自発的表出がみられ. の自発的表出がみられたが、トランプを配ってもらうはビ. にくいrトランプを配ってもらう」rシールをもらう」rカ. デオモニタリング後、rありがとう」の自発的表出がみられ. ードをもらう」について、ビデオモニタリングを用いたセ. るようになった。「あまり好きでない物をもらう条件」では、. ルフチェックを行った。. シールをもらうはrありがとう」の自発的表出が2回みら.  4)テスト②:指導条件以外の物を用いる場面と物を用. れたが、カードをもらうはrありがとう」の自発的表出が. いない場面に般化するかを測定した。それ以外は、テスト. 1図もみられなかった。. ①と同様であった。.  4.物を用いない場面での指導.  5)SST②(物を用いない場面):各条件に対する問題文は、.  物を用いない場面におけるrありがとう」の正反応率を. 全3問であったそれ以外は、物を用いる場面と同様であ. F塩3に示した「教えてもらう条件」は、セッションを重. った。. ねるにつれて徐々にrありがとう」の自発的表出がみられ.  6)物を用いない場面での指導:「ありがとう」と表出す. るようになった。しかし、「助けてもらう条件」と「褒めて. べき状況をより理解させるために、自発的に表出されなか. もらう条件」は、rありがとう」の自発的表出が全くみられ. った場合には、①rこんなとき、何て言うの」、②r∼のと. なかった。. き、何て言うの」r∼のときは、『ありがとう』と言うんだ  100. 正g0. よ」、とプロンプトを与えた。それ以外は、物を用いる場面. 反 80. 十好きな物をもらう条件. 応書8 率量8. と同様であった。. 一■一心真な犠をもらう条件. ?…畠.  7)テスト③:指導条件以外の物を用いない場面に般化. 一1 ゥ. するかを測定した。それ以外は、テスト①と同様であった. 十あまリ好きでない新を.  もらう条件 2  3  4  5  0  丁  8    セッション回〕. 8)日常場面エピソード1家庭場面での般化をみるため. 局巴.2蛎を用いる撮面1=おける「あリがど」の正辰応率. に、母親に記録を依頼した。. 皿.結果. 正1 L島.  1、テスト. 反 30. 応;8 寧量9.  テストにおけるrありがとう」の正反応率をFig.1に示. 十数えてもらう条件 一■←助.ナてもらう条件. ?妻8. −1 W. した。物を用いる場面、物を用いない場面ともに、「ありが. 十夢めて毛らう条件 1     2     3     4. とう」の正反応率は、徐々に上昇した。.     セッション回〕 局‘.3掃き用いない端面1=お1†る「ありがとう」の正反応率. ≡■わない4日. IV.考察 。〒スト①.  物を用いる場面と物を用いない場面では、物を用いる場. 固〒スト② ■子スト③. 面において、rありがとう」の自発的表出がみられやすいこ. 、ベベペ小ゾ!. ってrありがとう」の表出がみられやすいものと、みられ.      争. にくいものがあるといえる。さらに、状況がrありがとう」. とが示唆された。また、物を用いる場面の中でも、物によ.     ダ. の自発的表出に大きく影響していることが考えられる。.  2.SST.  「ありがとう」の般化についても、物を用いる場面にお.  「ありがとう」と言うべきか、言うべきでないかについ. いてみられやすいことが示唆された。また、rありがとう」. ての問題は、「必要な物をもらう条件」において、不適切な. と表出する状況が多いほど、さまざまな状況において、「あ. 回答であり、指導者の説明に対して、あまり納得のいかな. りがとう」の自発的表出につながると考えられる。. い様子だった。.ロールプレイは物を用いる場面では、「好. 今後、物を用いない場面において、相手のr行動」がい. きな物をもらう条件」、物を用いない場面では、「教えても. かに自分のためを想ってやってくれたことであるか、そう. らう条件」を選択し、rありがとう」を表出するときのポイ. でないかを弁別できるようにするための先行刺激を明らか. ント3点を踏まえて演じることができた。. にしていくことが課題である。. 3.物を用いる場面での指導.               主任指導教員 井澤信三. 物を用いる場面におけるrありがとう」の正反応率をFig一.                指導教員  井澤信三. 181.

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