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非対称情報下での公的金融と民間金融

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Academic year: 2021

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(1)ノ. ". 説. ㌧. ヲ巨ヌす干狩. ノ""" 情報下での公的金融と 民間王融. Ⅰ. 徹. 井. 上. し これらのモデルのほとんどは ,金融機関の. はじめに. 費用条件を限界費用一定としたモデルであ. 日本の金融市場において 特筆すべきことの 一. つは ,公的金融中分の存在とその 規模の大きさ ィ. であ る.公的金融の資金吸収サイドであ る郵便 貯金,貸出サイドであ る日本開発銀行や 住宅金. 融公庫などが ,預金市場と貸出市場に占める 重は,非常に 大きい. 井上 (1995) で述べたよ う に,金融市場に何 上ヒ. らかの不完全性が 存在する場合には ,. この ょぅ. な 公的金融が経済厚生を 改善する可能性があ る. そして,金融市場には ,金融仲介機関の規模の 経済に起因する 寡占的状況が 一般的であ り, そ のような状況では ,収支相 慣行動をとる 公的 金 融 仲介が経済厚生を 改善しうることは ,井上 (1995) で示されている. 本論文の目的は , 借り手の投資プロジェクト の mX 益や将来の所得 流 列の不確実性と ,. 貸し. り,. また貸出行動とリスクの 関係についての 実証研 究も少ない. さらに,公的金融の貸出行動とリ スクについての 研究はほとんどない.Ⅵ1liaamson (1994) は,公的金融を 取り上げた数少な い例であ るが,貸出にともな う 限界費用一定, かっ限界費用姉平均費用という. 設定の下での 分. 析であ るため,通常の市場分析では ,収支相償 , すなわち平均費用で 行動する公的金融に 特別な 存在意義は生じない. しかしながら ,井上・夏 井 ・宮原 (1995) の推定結果に ょ れば, 日本の 公的金融仲介機関の 費用関数は, U 字型の平. 均費用を示しており ,金融仲介における規模の 経済の存在を 示唆している. さらに, リスクと非対称情報を 考慮すると, 貸出市場の市場調整と 均衡は,単純なものでは ないことに留意すべきであ. ろう.何らかの投資. 手, ・借り手間の 非対称情報によって 生じる「 情. プロジェクトを 行う企業を借り 手として想定し. 報の不完全性」に 対して,収支相償 原則によっ て行動する公的金融がどのような 役割を果たし. た場合,貸し手にとって考慮すべきリスクは. うるかを分析することであ. る・. したがって, こ. こで取り上げるのは ,公的金融の貸出サイドで あ り,分析対象となる市場は貸出市場に 限定さ れる. 金融資本市場におけるリスクと. 非対称情報の. ,. 投資プロジェクト 自体のリスクと ,投資失敗時 の借り手の支払能力,及び,債務支払の履行に 関するリスクであ る. これらのリスクは ,通常,. 借り手によって 異なり,貸出が基本的に相対取 引であ る以上,その利子率や貸出決定は , 借り 手のリスクに 応じて設定されると 考えられる.. 問題の重要性は , 早くから認識されてきた 問題. 現実にも,貸出市場には,長短のプライム・. であ. レート. る・. 特に, 最近では, Costly. State. Ve, 田 cation などの新しいモデルが 提案されて. おり, さまざまな分野に 応用されている. しか. (最優遇貸出金利 ). が存在しているが ,. これと新規貸出平均約定金利は 当然のことなが ら異なっており ,すべての借り手に同一の利子.

(2) 非対称情報下での 公的金融と民間金融 率 が適用されるわけではない.. その - 方で,前. 述の リスクから言えば ,明らかに差異があ る 借 ). ル. 手に対して同一の 利子率が適用される 状況が. 存在する・例えば ,住宅ローンや銀行のフリー ローンなどは ,一定の条件を満たす借り手には , 同一の利子率が 適用される. そして, この条件. や利子率については ,金融機関間の差はほとん どない. この ょう な実際の貸出行動を 所与とし. (井上. (139)@57. 徹). ステイカーとして 行動するケースを 考える.. こでは・公的金融機関の 費用条件と,収支相償 原則を明示的に 取り入れ,前述のようなリスク と非対称情報の 下で,公的金融と民間金融が 並 存する貸出市場の 均衡を分析する・ 第 3 節では, 現実の貸出市場には ,借り手の数よりはるかに 少ない有限の 数の貸し手しか 存在しないことを 考慮し貸出市場においてクールノー 競争が行. て考えれば,金融機関は,利子率を含めた貸出 条件,すなわち,ある条件を満たす 借り手にど. 済厚生の観点から ,. のような利子率で ,. 的金融の規範的分析を 行. どれだけの貸出を 行うか,. こ. われると想定した 分析を行. う. . 第 4 節では,経. このような設定の 下での公 う. ,. また,経済厚生の. ほ ついて意思決定を 行っていると 考える方が現. 観点から,公的金融の「補完」の意味を再検討. 実的であ ろう・本論文では ,貸し手が,借り 手 の 債務履行に関する 誘因両立性条件を 考慮した. する.第5 節は, まとめであ. 貸出条件の決定を 行う ,. 本論文の主要な 結論は , 次の 3 点であ 第 1. 2. と 想定した分析を 行う る・. に,通常の利潤極大化行動をとる民間金. 貸出市場における. る・. ヲ討寸 /ホ情報と均衡. この節では, まず,本論文における借り手と 貸し手の基本的な 設定を明らかにする・モデル. 融機関が貸出量を 減少させるようなショックに. は,単純な非対称情報モデルであ り, この下で. 対して,収支相 慣行動をとる 公的金融機関が 逆 に貸出量を増加させる 可能性があ ることを示し. の公的金融仲介機関と 民間金融仲介機関の 行動. た. これは,不況時に公的金融のシェアが 増加. デル を考え , 借り手の投資とその 資金の貸出は ,. するという経験的な 事実と符合している.過去 のこのような 現象は, むしろ政策的な 貸出によ るものと思われるが ,非営利企業であ る公的金. 期 初に行われ,期末に投資収益の回収と 返済が 行われるものとする.貸出市場には,期待利潤. 融の特性として 解釈できることには 留意が必要. と ,収支相慣 行動をとる公的金融機関が. であ ろう.. 在し プライステイカーとして 行動している 状 況を考える.モデルの基本的な設定は 以下の通. 第 2 に , 借り手に,投資プロジェクトのリス ク. のみならず,情報の非対称性に基づく 債務不. 履行リスクが 存在する場合,収支相 慣行動をと. を分析する.分析を単純化するため ,. 1. 期間 モ. 最大化行動をとる n 個の同質な民間金融機関 1. つ存. ) であ るが,以下で用いる利子率はすべてバロ. ァ. (1 千 利子率 ) であ る. スの 利子率. る公的金融機関の 存在が,経済厚生を改善する. モデルの設定. 可能性があ ることを示した. 第 3 に,前述のようなリスクが存在する場合. には,金融機関がプライスティヵ一 として行動 する場合にも ,公的金融の存在が経済厚生を 改 善する可能性があ ることが確認された. この論文の構成は 次の通りであ る.第2 節で は,. この論文における 基本的な設定を 述べ,. リ. スクと非対称情報の 構造,及び借り 手の債務履 行に関する誘因両立性条件を 論じる.競争的な 貸出市場を考え ,公的金融と民間金融がフライ. 借り手. (企業 ) :. 企業は, それぞれⅠ単位の. 資金を必要とする 投資プロジェクトを 持ってお. @,. q の確率で成功する ,単純化のため,成功. 収益は d, 失敗すれば. とする・企業は 担保と なる資産を保有しており ,その資産e は [0 , 。 "] の範囲に分布する・ 企業は無数に 存在し e は , [0 , E 。 ] の範囲でその 分布は凋 密 であ 0. るとする. また, e の分布関数 F に ) につい て, [0 , e Ⅱの範囲で ,げ(,7 ノ 0 を仮定す.

(3) 58@ (140) る. 横浜経営研究. ・株主は有限責任であ. るとし投資資金. 1. 単. 位を借り入れた 場合の支払条件は ,. 投資プロジェクト 成功の場合, 確率 q 投資プロジェクト 失敗の場合 e*. 当然のことながら ,. ここでの分析は ,. q. ヲが. から株主に分配され ぅる 利益の期待値. が正とならないからであ. 成功時に. r. を支払わない. 可能,注が存在するものとする. 1) 情報の非対称性が 存在し貸し手には 借 り手のプロジェクトの 成否がわからないか , 確. 金融仲介の費用関数を. (財投利率 ). を. pP,. CP(LP) とする.期待. 値において,収支 相償 となる条件は , 次の通り であ る. iqr+ (l 一 q)E* 一 pPtLP 一 CP(LP)=. 0. (2). 借り手の数が 十分大きく,大数の法則が適用. 認 のために大きなコストが必要であ る.. 2) 成功時に「を 支払わない借り 手に対して, r の支払いを行わせるためのコストが 非常に大. できるならば ,期待値と実現値の 区別は不要で あ る.. 以上のような 設定では, 公的金融機関は ,. きい.. その一方,企業は,投資プロジェクト成功時. 34. q. V q1 一. とする. V は,将来のみと. P 十一︵ LP. V. 条件が成立する , の ⅠP. 待割引現在価値を. (1),と (2) の制約の下で 行動するから , その 眼 界白りな担保価値 e* と 利子率てについて ,次の er. にⅡを支払わなければ ,貸出市場から排除され, 今後,投資のための 資金を調達できなくなるも のとしょう. 将来の投資から 得られる利益の 期 q,. 公的金融仲介機関 : 公的金融機関は ,収支相 償 原則の下で行動する.公的金融機関は ,危険 中立的であ り,期待値において収支 相償 となる よ う に行動する, と 仮定しょう・ 貸出量を LP, 金目り 金融の資金調達利子率. る.. ここで,次の 2 つのいずれかの 理由によって , 借り手がプロジェクト. E* の 決定は, 同時に,総貸出量の決定であ ることに注意して. 貸出条件となっていることと ,. 確率 1 一 q. なぜなら, qd ノ ,でなければ,企業の投資プロ ト. 第 2 号 (1997). おくべきであ ろう.. 十分大きく, q タ ン ,となる範囲に限定される・ 、ジェク. 第㎜巻. 及び割引率に 依存すると考えて よ いであ ろ. う.企業が投資プロジェクト成功時に支払を 履 行する条件は ,成功時にⅡを支払う方が,債務 不履行の状態より 有利であ ることであ る. すな. 融機関にとって ,貸出利子率は ,. わち,. を行う場合の 資金調達コストを 含めた平均費用 ヲ一 ,. 白. 1. 単位の貸出. に, (l 一 q)v のリスクプレミアムを 加えたも. 一 " ニター,. したがって,. これは, 公 9 金融機関の平均費用と 貸出利子 率の関係を示すものであ る.すなわち,公的金. のと等しい・なお ,この 1. この場合の誘因両立性条件は. ,. 一. q は,今期の投資. プロジェクトの 失敗確率であ る. また, この関. ⅡーⅠ l. V. 千. Ⅰ. 係は,公的金融機関が ,貸出利子率について ,. 十 * 1. r. 井市 守. プライス・テイカーとして 行動する場合も , クールノー競争を 行う場合も同一であ. る. 。 の分布と借り 手の債務履行に 関する誘因 両. 五性条件は,すべての 経済主体にとって 既知で あ るとする・ を. このとき,市場における総貸出量. L とすれば, e, は ,. L の減少関数となるこ. とが, E の分布から明らかであ. る. また, この. 制約は,利子率, と 限界的担保 e*. を. 結合した. 民間金融仲介機関. :. 民間金融機関は ,期待利. ものと仮定する.民間金融機関 の貸出量を TM, 費用関数を CM(T Ⅵ,資金調. 潤最大化を行. う. 達コストを pM とする. ここでは, プライステ ィ ヵ 一の場合を考えるが ,寡占的な状況であ れ.

(4) (井上-. 非対称情報下での 公的金融と民間金融. (141 59. 徹,. ば ,貸出市場においても ,資金調達市場におい. ても,平均費用逓減局面が存在することを 反映. ても,民間金融機関は,. しで い. 自分の貸出行動が 利. ヂ. る・. 夏井 ・宮原は 995) 参照 ). (井上・. 率に与える影響を 考慮して行動するであ ろう.. この ょう に分蝕仲介機関には ,. 平均費用逓減局. 民間金融機関の 期待利潤は ,. 面と逓増局面が 存在するので ,. ザ均 費用で行動. E(7r). する公的金融機関が 収支 相償 となる貸出量は ,. lqr+(1 一 [l)e六一 nMI,LM 一 (、 M(LMI). 二. 複数存在する.. であ るから,民間金融機関の危険中立性, もし くは大数の法則の 成立を仮定すれば ,民間金融. 償 貸出量を選ぶか ,. 機関は, (1) 、 式の制約の下で ,. 双方の町. 大化を行. う. この期待利潤 最. この論文では ,公的金融が, どちらの収支 柑 能ィ八 - を. という行動原理は 特定せず,. 考える・. もちろん。 公的金融が,. 本来,経済哩生 を改 拷 するべく存在していると. .. 資金胴 達 市場が競争的であ るとすれば,民間. すれば, 公的金融を民営化した 場合との比較を. 金融機関は , p"l ほ ついてプライス・ティカ 一. 含めた規範的な 分析が必要であ るが,その点に. であ ると考えられる.貸出市場では,市場が競. ついては。 第 4 節で論じる,. 争的であ っても, 貸出利子率については 制約として行動する.. (1)"を. しかし市場で 成立する. e* な 所与として行動する ,. 以上が。 本論文におけるモデルの 基本的な設. イス・テイカ 一であ る, と 考えることができる. 定であ るが,追加的な仮定として・ 公的金融と 民間金融の貸金調達利子率が 等しく, 0M 二げ. この状況は。. 二戸であ るとする.. という意味でプラ. 金融 ビ,バ・バンなどによって ,. 金融市場の自由化が 進展した後の ;状態と考える. 46. Ⅴ. 一 )1. 一 q)v. 輯. M+Ch.l",+(l. Ⅰ. Ⅰ. L. r=. l") D. , (6) 式は次のようになる. @)@M ⅡⅢ. この場合の 1 階の条件は ,. ビビ 十干. o@ の一 一一一一. ことができる. ,,二戸 M 十 CL4, 一 qt-. @. この条件の下で ,. @ 式と (6)"式の連いは,平均費用と 限界費 ・. 用の差違のみであ る, したがって, 同定費用が. となる. (6)式の意味は明かであ り, 貸出,利 J". 存在せず, 限界費用が一定であ れば。 先行 研 "究. 。 と資金調達利子率の 芹は.貸出の 限界費用に. が示しているように ,公的金融と民間企 融 はま. (1 一 Ⅲ. っ. V. に 等しい・. のリスク・プレミアムを 加えたもの. なお,民間金融の期待利潤に関する. たくⅡ一の貸出を 行い,公的金融の存在は無. 意味であ る.. 総体条件は保証されているものと 仮定する.. Ⅰの上界,甘の一時的な低下,. V. の上汁に対. する貸出量の 変化を, 公的金融機関と 民間金融. (-. 1 ). 機関を対比しながら 考えてみよう・Ⅱの 一時的 な 低下は,今期の投姿の失敗 確 。の上汁であ. 金融仲介機関の 費用条件 : 分析を簡明にする ために・以後では ,公的金融機関と民間金融機 関の費用関数 C が同一であ る場合に限定して. 短期的な景気後退と. 考えよう. この共通の費用関数 C について,. 金の機会費用を 上-% させるものであ る.. 以下の仮定を 置く. C( O リン 0,. じノ 0,. 兄なせるであ ろう.. 目- は ,将来の投資機会の拡大であ. いま・貸出市場に ,. n. V. り. の ヒ. り。 今期の姿. の民間金融機関と ,. 1. つの公的金融機関が 市場に存在しているとすれ. かっ C" ノ 0. 1 Ⅱつ. き、 で. なあ. @す ﹃ @ Ⅰ. こよ. よ施. 仲費. ヤ ". 通あ. は要. レ ,疋. の用 こ費. ば,総貸出守 L は, L. 二. nI@M+L. ド. となる・. e,. ニが (L,) てあ るから, (4)", (6)"弍の全微分か. ら,り (-式を得る・. (注-2).

(5) 60 (142). 横浜経営研究. (. 第 2 号 (1997). 第 ㏍巻. いる場合には ,. ¥/dI@). e*,. フェイ ズ 1 ,. 2 のような, やや. 常識に反する 反応が得られる.すなわち ,. @'-(cW)'. イ. ズ. 1. フェ. では, p の上昇に対して ,公的金融は 貸. 出量を増加させる. これは,資金コストの上昇 を,規模の経済による平均費用の低下で 補う 行 動 であ る.平均費用逓減効果が非常に大きく , 式. ⅡⅠ 耳プ 一丁. の. づ Ⅰ. そ. と,. る. す. と. A. を. 一丁. ⅡⅠ 耳プ. の. ノ Ⅱ @@. 左. 一 (CP/LP), ノ CM" であ れば, p の上昇に対して ,. A. ま,. 総貸出量の増加と 貸出利子率の 低下が起きる 可 能,性すらあ るが, このケースは 規模の経済をほ. n@j@-@e@*, (C@ , +@(CW). , )@+@C@ , (CW)@. ,│. とんど生かしていない 状況であ るから,現実. 曲り. には妥当しないものといえるであ. な と り, その符号は ,. ズ. コ. シ. e*,C(LM)". ノ. (e*,mC(LM)")(C(LP)/LP), ば班は 甘 j. る・. この. が,平均費用逓減の効呆を上回り ,公的金融が 大幅に貸出量を 減少させるため , かえって民間. Ⅰ. であ る・すなわち ,公的金融が平均費用逓減 局面で操業しているなら. ,. lA. l. く. の領域が. 0. 存在する. p の上昇に対するそれぞれの の変化は次のように 表せる.. 貸出量. 89. A. |. l. A. C. カ. n 一. ノー. う. Ll //. CM. P. ︵. 一. 一一一一. |. LL dd. 3. つのフェイ ズ を持つ.. l. は,通常考えられる状況であ り,すべての金融 機関の貸出量が 減少する. ただし. フェイ ズ. 1. においては,全由 り 金融の存在が , p の変化に対. 変動を,民間金融のみの場合に比. べて小さくする.. (注. 3) フ エイズ 2, フ エイ. なぜなら,平均費用逓増局面, もしくは平均質 用 極小点の近傍では ,平均費用曲線の傾きは, 限界費用曲線の 傾きょ 緩やかだからであ る. り. q の一時的低下, v の上昇に対しても. ,両者. の反応、 と貸出量,貸出利子率の変化,及びその. 表 1 フェイ ズ. 3. ズ 3 では,貸出量の変動は相対的に 大きくなる. l,. よって,表 1 に示した. 金融の貸出量が 増える状況であ る. フェイズ. する貸出量の. (CP/LP),,dLM/dp,dLP/d 戸 , dL/dp, dr/d Ⅰの符号は,均衡における LP の大きさに lA. は,平均費用極小点の左近傍であ. フェイ ズ は ,タの上昇に伴う 貸出利子率の 上昇. @A l ニ 0 正一. 2. ろう. フ エイ. 含意は同様であ る. 2. 3. I@A@ │ (C/L13),. 十. 十. ズ. 十. 間 金融と公白 9 金融の供給曲線が ,平均費用極小. dLMM/dP dl@/dP dL/dP. 十 (+ ) 一. dL/ け Ⅰ. (一 ) 十. 一 d*/dq,. 点で交わることに 注意しておこう. より一般的な 設定として,金融機関の資金調. 十. d*/dv. は,双方の供給曲線,費用曲線とフェイ 1, 2, 3 の関係を図示したものであ る・民. 図 1. 干. 十. についても同様. ったとしよう・ 預金準備等を 無視すれば,総貸 出量 L と資金調達量は 等しいから,. 均衡がどのフェイ ズ にあ るかは,費用関数, タ の水準, e の分布と,公的金融の行動に依存. する. 公的金融が平均費用逓減局面を. 達市場において ,資金供給曲線が右上がりであ. 選択して. p 二戸 (L). グノ. 0. (10). この場合, (7)式は次のように 書き直される から, q の一時 りな低下 (v の上昇 ) に対して, 自.

(6) (井上-. 非対称情報下での 公的金融と民間金融. (143)@61. 徹). 3. l @ ア .ーノ. l﹁ リサ. 僻. 眼. おり. リ@. 公的金融と民間金融のクールノー. 均衡. 固定費用が存在 金融仲介には ,通常,大きな し現実の貸出市場では ,有限の貸し手が,そ の数よりはるかに 多い借り手に 貸出を行ってい る・ したがって,貸出市場は,寡占的市場であ るとみなすことが 現実的であ ろう.本節では,. 民川金融の供給. 公的金融と民間金融の 公的金融の供*,. 2. 者による寡占的市場の. クールノー均衡を 分析する. モデルの基本的設. ,, , MC. 定は,第2 節の設定を踏襲する.但し 公的金. 融と民間金融の 費用関数は同一であ ると仮定し 固定費用が存在し 平均費用逓減局面が 存在す る, と 仮定する. 貸出市場において ,公的金融機関と民間金融 機関が 1 つずつ存在し クールノー競争を 行っ ているとしょう.民間銀行の 貸出量を TM 。 ,公 肘金融の貸出量を 17Pとすれば,総貸出量 L は, L 二 I@M+LP であ る.詳は次のように 表される.. AC. uⅠ l Ⅱ 1:l フ Ⅰ 二. イズ. @フ エイズ3. Ⅰ. フ,ィス2. 図1. 前述の. 3. e * =. つのフェイ ズ が存在することは 明らか. であ る n(E,.. 一 p 一 Ch い). n(e ,一夕, ). ( (. 米. e*,. 一タ ,. ¥(,). e ザ一げ 一に P/LP),. E* ,く 0. (L ). 資金調達市場については. ,. (10) 式を仮定する ,. この設定の下で ,民間金融機関の期待利潤最大 化を考えると ,民間金融機関は , (1),式の制約 の下で, は公的金融の 貸出量 LP を所与として 行動する.. したがって,. 1 階の条件は次の ょぅ. になる て. 7. Ⅰ. すなわち,貸出市場,資金調達市場が 競争的 であ る状況でも,収支相慣 行動をとる公的金融 が 存在すれば, フ エイズ. e来. 1. のような状況が 存在. することがわかる.過去の景気停滞局面では , 公的金融のシェアが 増加したことがしばしば 指. 摘されている.特に ,バブル期以降の停滞局面 では,むしろ公的金融の貸出量は 増加していた この現象は,低金利に伴う郵便貯金シフト や ,. 政策的な公白 9 融資の拡大に 帰すべき現象であ うが, フェイズ 1 の性質からわかる. よ. ろ. うに, 収. 支 相償 原則で行動する 公的金融には ,そのよう な特 ,注があ ることを高 8; 哉 しておくべきであ ろう. E* 二げ (l +l@S)+ C 、 (Lhl)一 qVl/ け一 7S) r 二 げは 十レ ㊥ + C ,@1 」Ⅳ1). (11). 十 (1 一 q 一ワ s)v@ ハ 1 一ワ S) Ⅴ三一. く. (L/E*) E*, ノ 0. また, S= LhI/(Lhl千 LP), レ二 (L/P) グノ. ィ. Ⅰ. 2). 13). 0. (11), (12)は,民間銀行の反応、曲線であ る・ (11), け 2)式の分母は,貸出の増加が, より 損, 保 価値が小さい 借り手に対して 貸出を行. う. こと. によってのみ 達成されることを 反映している. 大まかにに言えば ,民間金融の貸出利子率は , (資金調達コスト. 十. 限界費用 )/ は一ヮ 57+ リス. ク ,プレミアムとなる・ なお,以後では, 1 を仮定する・. ヮは. ヮく. ,貸出量の増加に対する 限.

(7) 62@ (144). 横浜経営研究. 界的 担保の弾力性であ るが,担保価値. 三. 第 2 号 (1997). 第 肌巻. 分析を簡単にするために ,金融機関の資金調. に関す. る微小区間に 多数の借り手が 存在しているとす. 達市場が利子率. れば, この仮定は妥当なものであ. う.すなわち,. ろう・ また,. 投資プロジェクトに 姥、 要な資金が 1 単位とされ. ていることから , を 1. 1. で無限に弾力的であ るとしょ. 戸. "=. 0. を仮定する・. (12), (15). 式から,次の関係を得る.. 単位の貸出増加は 貸出件数. 件増やすことと 同義であ ることに注意して. おこう.. (16Y式から明らかな. 一方, このようなクールノー 競争下では, 公. (16). 1 一ワ s. 1 一ワ . s. よう. に,民間金融機関と. 的金融機関は ,収支相償 原則と (1),の制約の下. 同一の費用条件を 持っ 公 9 金融機関が平均費用. で ,民間の貸出量LI@を所与として 行動するか. 逓増局面で操業していれば , LP ノ I@Mであ る・. ら,. p,. その行動は次のように 記述できる・. *(LM+LP)=p+C(LP) LP-qv 「. dLbl+LP) 二タ十 C(LP ソ LP 十は. (14). 一 q)V. (15). 白. q,. V. の変化に対する 貸出量の反応は ,. ライステイ. ヵ. プ. 一のケースと 同様であ る.実際,. (12), (15)式を全微分すると , e. (14), (15)式は,会日り 金融の反応、曲線であ る・ これらは, (3), (4)式 と基本的に同じであ るが, 複 占の状況であ るから,ががLM 十 LP の関数で あ ることが明示されている.. e 粗一. 朱. '. (CP/LP) 一q. 一一Ⅴ,. 注意すべきことは ,平均費用で行動する公的. 金融の行動はプライス・テイカ. 一の場合とほと. んど変化しないのに 対して, 限界費用で行動す る民間金融の 行動は,大きく 変化することであ る・すなわち , (11), (12) には, 7, という. 左辺の行列を B. とすると,その行列式. l. B. l. は, c@. レ. 2. つの弾力性が 含まれており ,特に分母に含ま. れる. ヮ. は,需要の価格弾力性に 相当するものと. 解釈できるから ,民間金融機関は価格支配 部分的に行使していると. 考えられる.すなわち ,. 非対称情報に 基づくプレミアム , みならず, 寡占に基づく. 力 を. 1 一ヮ,. ". (1 一 q)v の. であ るが, (17)式は, (7)式 とほぼ同じ形であ. が 1 階の条. り,表1 に示したような 3 つのフェイ ズ が存在. することは明らかであ. リスク・非対称情報の 双方が,民間金融の最適 条件を限界費用価格から 乖離させていることを. であ. べて,双方の 反応曲線の下方シフトとして. 示している.. できる. したがって,公的金融が相対的に小さ. る・. (注. 4). 件に影響を与えているのであ る. これは,井上 (1995) で述べた 2 つの不完全性, 産業組織と. 図 2 は, このクールノー 均衡を図示したもの る・. p の上昇, q の低下, V の上昇は, す. 表現. また,民間金融のシェア S が含まれているこ. い貸出量を選択し 費用逓減局面で 操業するな. とにも注意しておこう. (15)式から明らかなよ うに,同一の LM に対して,民間金融機関の シ. らば, p の上昇や q の低下に対して ,公的金. エ アが高いほど ,貸出利子率は 高くなる・ 1. s が. に近 い ほど,市場は民間金融機関の 独占に 近. づくからであ る.. 融の貸出量が 増加するようなフェイ ズ が存在す ることは,図 2 からも了解できるであ ろう・ 図 3 は, このような状況におけるそれぞれの. 供給関数と,費用曲線を 図示したものであ. る・.

(8) 非ズ、 f 称 情報下での公的金融と 民間金融 (井上民 Ⅲ金融の貸Ⅲト :.L". 図. 徹). (145). 63. と異なり,民間金融の供給曲線が,平均費. 1. 用逓減領域で 平均費用曲線と 交わることに 注意 しておこう.. 4. 公的金融による「補完」. と経済厚生. f,均 費用で行動す これまで見てきたように ,, る公的金融の 存在は,条件によっては , (-1の低 MC. 融. 下. (景気の後退 ). に伴う貸出量の 増加といった. 通常とは逆の 現象をもたらしうる・. 問題は, こ. のような特性や 公的金融の存在が ,経済厚生の 観点から正当化できるかどうかであ. る. もちろ Ⅰ. れ TC. 融. @ Ⅱ. :Ⅲ. え柚虫. ん, この問題は, 費用関数や需要サイドの 条 Tt,. I/. 一図. け. ¥¥¥Ⅰ ¥¥¥. 融. の の. によって万有される.. (井上-. 1997 参照 ) ここ. では, 公的金融の存在が 正当化されるような 条. 件 が存在し 第. 2. 関数. W. W=(q. るかどうかについて 考察しょう.. ぅ. 節の設定の下では ,短期的な社会的埋生 は , 次のように表すことができる. タ. 一円 lnl@M+ピ。 @ 一 nC@Ml. 一C. 化 @ 「. (18). Ⅰ -/j. リブ. ⅡⅠ. Ⅱ れⅠ @ ⅤⅠ @. 均. 公的金融の存在自体の 評価は,公的金融を民 営化した場合の 経済厚生と比較しなければなら. ないから,次のような社会的厚生関数と 比較す れば よ い・. の. ノⅠ @. 融. WN,o二 (n+l) したがって。. {(q 一円 Lhl 一 C(L れI)l タ. この上 ヒ 較は,. は 9). (3), (5)式から得. られる LNI, LH の関係を用いて , 次 式の符号を 判定することと「. 司ィ. 直であ る.. MC 融. Ⅳ一 W WO=. (qタ 一円 (L @ @M ) ド. 一 , C(LI ) 一 C う. ,. ⅡⅠⅠⅠ. (20)式を, C(L ツ }/U 。 二 CfL Ⅵ,を考慮して, L" について微分すると d(W, 一 W"n)/dLhI 二 q ター p 一 C(LP). ノ ・@ @. 図3. +(q アー p 一 C(Lhl).)(CP/LP)ソ CM",. (21). 図 Ⅰからも明らかなように ,平均費用極 /h、 点、 において,明らかに. w. 二. W" であ り,. 一 C(I ), 二 ㏄ 一 ター C(Lhl), ノ 0, 」. q. ヲ一 q. (C@ソ LP).=. 月.

(9) 64 (146). 横浜経営研究. であ るから,平均費用極小魚の 右近傍におい て, d(W 一 Wr@)/dLI@ノ 0 であ る. したがって, W ノ Wo となる領域が 存在する. もちろん,そ の領域の広さ ,及び,均衡がその 領域に含まれ るかどうかは ,前述の条件に依存する・ もし 資金調達市場における 資金供給が無限に 弾力的 でないとすれば ,この領域がよ り狭いものとな 0. ることは自明であ る. 重要なことは ,市場が競争的なケースでも ,. 第M 巻. 第 2 号 (1997). あ ろう.費用関数や市場の条件によって. ,その ような補完が 可能であ るならば,それが可能で あ る範囲において 公的金融の存在は 正当なもの であ る.逆に,公的金融による 経済厚生の改善 が不可能であ るか,その範囲を 超えて公的金融 が操業を行っているとすれば ,民営化や縮小等 の措置が採られてしかるべきであ る.公的金融 (企業 ) の存在については ,経済厚生が問題で あ り, また,公的金融の 存在 (民営化 ) が支持. 公的金融の存在が 経済厚生を改善する 可能性が. されるような 条件が現実に 成立しているか ,. あ るということであ る. この理由は明瞭であ. うかが問題なのであ る. 最後に,いわゆる公的金融の「質的補完」に ついて言及しておこう. 日本においては ,借り 手の質に基 貸出市場の分断が 生じていたと 思、 われる・現実に ,個人の住宅ローン 市場や中小 企業向け融資に ,民間銀行が本格的に参入した のは,比較的近年のことといってよい・ もし 貸出市場が分断されており ,相対的に担保力め ない借り手が 民間金融の貸出市場から 排除され ている状況を 考えたとする.平均費用逓減局面. る. 貸出市場に , 何らかの不完全性が 存在するなら. ば,民間金融の貸出量は,限界費用価格による 供給より必ず 過少となる.この不足分 る ,公的 金融が限界費用が 過大とならない 範囲で補完で きるならば,経済厚生は 改善されるのであ る. 第 2 節で論じたリスクと 非対称情報の 問題は, おそらく貸出市場において 本源的なものであ る から,この26 な 領域自体は,その広さや現実 的 妥当性はともかくとして ,存在し続けると 思 われる.. 以上のことから ,第3 節で取り扱ったクール ノー競争モデルにおいても ,公的金融の存在が 経済厚生を改善する 領域が存在しその 領域が プライステイカ 一のケースより 広いことは明ら かであ る・なぜなら ,この場合には, リスク・. 非対称情報に 基づく不完全性に 加えて,寡占に よって発生する 産業組織的不完全性も 存在する からであ る.. 実際,図 3 から明らかな よう に,クールノー 競争下では, W ノ Wo となる領域が ,平均費用 逓減局面にも 存在する.図 3 の領域 P にお い て ,公的金融の貸出量は,民営化した場合の供 給量を上回っており ,しかも明らかに Q0 一 p 一 C(Lr,),ノ 0. であ る・また,民間金融の利潤. は非 負 であ る. 公的金融が経済厚生の 改善を意図していると. すれば,その「量的補完」とは ,市場の不完全 性に基づく民間金融の 供給不足を,経済厚生改 善する範囲において 補完するものであ るべきで. ど. く. が存在するので , (3), (5)式 ,もしくは(12), (15)式の上 較から明らかなよ う に,公的金融は, 民間金融から 排除された借り 手に対して,同一 ヒ. の 利子率で貸出を 行うことができる・つまり ,. より小さい e, より低い q に対する同一利子 率での貸出が 可能であ る・たとえば ,ベンチ ャー・ビジネスは ,比較的担保力 がなく (小さ な e), リスクも大きい ( より低い q) と考え られるが,そのような 借り手への貸出が 可能で あ るということになる.. ただし この貸出は,経済厚生を 改善する q ター p 一 C(LP), 垂 0 の範囲に限定されるべき. であ る・この範囲であ れば,適切な選別ができ るならば,利子率が同一であ る必要はない.当 然のことながら ,「質的補完」においても 基準 となるのは,経済厚生なのであ る. 5 本論文の特色は スクが存在し. まとめ. ,まず,貸出に 債務不履行リ. 借り手に債務を 履行させるため.

(10) 非対称情報下での 公的金融と民間金融. (井上. 徹). (147) 65. の 誘因両立性制約が 必要な状況を 考えたことで. この条件の検討・ 整備を同時に 行わないような. さらに,金融仲介の 費用条件を現実に 即 して,明示的に 取り入れた・すなわち ,金融仲 介には大きな 固定費用が必要であ り,平均費用 逓減局面が存在する ,と仮定した・また,限界 費用は逓増的と 仮定されている.このょう な設 定の下で,金融機関がプライスティ ヵ一 として 行動するケース と ,民間金融と公的金融がクー ルノー競争を 行 う ケースの双方について 分析し. 民営化は,経済学的な根拠を欠くものといえる. あ. る・. た. 主要な結論は ,第1 に,クールノー 競争の場 合はもちろん ,プライステイカ 一の場合にも ,. 存在が,経 済厚生を改善する 可能性があ ることを示した. 第 2 に,資金コストの上昇 や, 借り手の期待収 益率の低下に 対して,公的金融が貸出量を増加 させる可能性があ ることを示した. り. x 文相 慣 行動をとる公的金融機関の. い,市場の分断の程度,需要関数といった. 今後の課題としては ,次の2 つの方向が考え られる. まず,公的金融と 民間金融の「協調融 資」の可能性であ る.いわゆる 協調融資は貸し 手の リスク負担の 配分に関わる 問題とも り える が,公的金融と民間金融が同一の 借り手に貸出 を行う場合の 最適なリスク 負担の問題は ,興味 あ る拡張であ ろう・ また,異質な 借り手への貸 出を行 う とした場合の「質的補完」の 問題にっ いても,議論すべき 点は多いと思われる. もう 一つの方向は ,実証的分析である.それぞれの 金融機関の行動を 実証的に明らかにすることは ,. もちろん興味深いが ,経済厚生の観点から, 公 的 金融を評価する 上でも重要であ ると思われる. 注 1 民間金融の期待利潤の 非 負 性を保証する ためには,平均費用最小魚1* において, e* 一 P+qv 垂 C(L* Ⅴ L* であ ると仮定する・ で. l. 無視. り. lA. ま @. 場合に,経済厚生が改善されるような 条件が整. 彫ル. 済厚生を改善する 範囲に限定されるべきであ り, それ以上の貸出は ,経済厚生の観点から排除さ れるべきであ る・逆に,公的金融を 民営化した. 響. い. 常に経済厚生を 基準として議論されるべきであ る,ということであ る・公的金融の 補完 は ,経. る. 手. 強調しておきたいことは ,公的金融の問題は ,. える. v し. にて. npの l. い. も. がと. は. でさ 刀 こ、. 年よ. 注 3. こど. 2 る. また,借り手が同質ではなく ,一部の借り 手 が民間金融の 貸出から排除されるような 状況で は,いわゆる「質的補完」の 余地もあ る.. 市場. 条件がより重要であ ることを指摘しておきた。 .. ここでは,. dL/dP ユー n@M"+(Cw/LP),/. あ る.. っていないならば ,その条件整備が必要であ. 公的企業側の 条件も重要であ るが,競争の度合. 往 き. の結果は,公的金融の 民営化問題に 重要 な含意を持っている・ 一般に,市場に何らかの 不完全性があ る限り,平均費用で行動する公的 企業が,経済厚生を 改善するような「量的補 完」を行える 可能性があ る.そのような 補完が 可能であ るかどうかは ,市場の様々な条件と費 用条件に依存しており ,市場の競争度 が高まれ ば ,そのょう な補完の余地は 少なくなる. しか しながら, ビジネス・リスクと 非対称情報の 存 在が,貸出市場において 不可避であ るならば, 公的金融の補完の 余地もまた存在し 続けるので 第 1. 民営化の条件を 考える上では ,民営化される. であ るが, n+l の民間金融機関が 存在する湯 ム ロ , dL/d/> 亡一 1/(e*, 一 CM") であ る.. 圧4 L , L のようになる.. の p,. q, v に関する反応、 は,択 一 Ⅰ. *. G*J一 lC,/(1一 5)1,) Ⅴ.

(11) 66. (148). 横浜経営研究. 第 肌巻. 第 2 号 (1997). 井上 一. V. 徹 (1997). 「分目 り 金融の費用条件と. 一q. パー,シリーズ no. また,. l. ノ く. 檸. に. L 甘 s㍉Ⅰ ツ ;. 二. , (C/LP),. 松浦克己・楠木像 詔. 姜. e がく 0 であ るから,公的金融機関が 平均費. 用逓増局面で 操業していれば ,. l. B l ノ 0 が必. ず 成立する.平均費用逓減局面では , 0. lB. l. く. となる領域が 存在するが,平均費用の 極小点. の近傍では,. lB. l. ノ. 1995. 円. 鈴付兜太郎 (1992) 「銀行業における 競争・規制・ 経 済 厚生」金融研究第 9 巻 4 号. B l ほ ついて. llB=0 7< T. 経済厚生」. 横浜経営研究 (fo,th。oming) 井上 徹・ 夏井 高志・宮原勝一 (1995) 「公的金融の 費用条件」郵政研究所デイスカッション・ ぺ一. 0 となる・. 参考文献 井手一郎・ 林 敏彦 (1992) 「金融仲介における 公的部. 門の役割」「現代日本の 金融分析」所収東京大学出 版金 1992 井上 徹 (1995) 「金融自由化と 寡占有り金融市場にお. ける公的金融仲介の 役割」横浜経営研究. 編 「金融機能の 経済分析」東. 洋経済新報社. 吉野直行・古川彰 日本評論社. 編著「金融自由化と. 公白9. 金融」. (1994) 「公的金融と 民間金融が 併存する市場における 競争と経済厚生」 KEIO. 吉野直行・藤田康範. ECONOMIC SOC IETY DISCUSSION PAPER N0.9403, 1994 R. (1979) "Optimal Conlracts and ComTownsend, petitive Markets with Costly State Ver 市 cation", J.E.T., vol.2I, pp265 一293 W Ⅱ liamson, S. D. (1994)"Do InformationalFrictjons Jus ㎡ y FederaI C,edit P,og,ams?", J.M.C.B., vol.26,pp523 円 44 (いのうえ とおる 横浜国立大学経営学部助教 劇.

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参照

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