ランス異常を認め, 下肢筋伸張反射において亢進を認め た. 画像上, X-Pにて右 C2/3 椎間孔の拡大, MRI にて T1低輝度, T2高輝度, Gd 造影にて不 一に造影される 脊柱管内∼C2-3 椎間孔に連続する腫瘍を認めた. 頸椎 dumbbell型腫瘍による脊髄症を呈していたため, 腫瘍摘 出術+再 術を施行した. 腫瘍は 膜内に進展しており Eden typeⅡであった. 術後髄液漏もなく, 現在, 上肢症 状は改善傾向にあり, 外来にて経過観察中である. 手術 治療では可能な限り一塊に摘出できるよう十 な術野の 確保や, 膜切開前の十 な止血操作, 摘出後の再 , 髄 液漏を起こさないような 膜形成が重要となる. 特に上 位頸椎におよぶ腫瘍の場合, 十 な術野の確保には, C1-2間に存在する静脈叢の止血操作が必須となる. これら の配慮を行ったことにより, 良好な経過が得られた. 7.化膿性脊椎炎との鑑別が困難であった RA性脊椎炎 の一例 〇西野目昌宏 (沢渡温泉病院) 【症 例】 67歳の女性. 20年前より RA と診断されて いた. 3年前より特に誘因なく左坐骨神経痛が出現. 近医 に入院し, 腰椎単純 x-pにて L4/5, L5/S1の椎間板の破 壊像を認め, 腰椎 MRI にて同部位に T1, T2ともに low density領域を認めた. 血液検査では, ESR のみ軽度上昇 を認めた. 化膿性椎間板炎の疑いにて抗生剤の点滴や安 静を行ったが改善なく, 平成 21年 1月に当科紹介受診 となった. 計 2回の椎間板の CT ガイド下生検を行った が, 一般細菌や結核菌の検出は認めなかった. 疼痛は一 向に改善せず, 保存的加療に抵抗性であり平成 21年 12 月腰椎後方除圧術を施行した.L5は 離すべり症も併発 しており 離椎弓切除を行った. 術中所見では左 L5神 経根は 離部での圧迫が強く, 術後は左下肢の坐骨神経 痛は消失した. 術後 2∼3カ月は経過良好であったが, 次 第に腰痛が出現し, 画像所見では単純 CT にて L5/S1, L4/5の椎間板での骨破壊が進行しており,除圧術後の不 安定性の増強が示唆された. 画像や病理にて RA 性椎間 板炎の可能性が高いと判断し, 平成 22年 9 月に後方固 定術を施行し症状は改善した. 【 察】 shichikawa らは脊椎前方での RA 性病変として 帯が骨に付着す る enthesisでの炎症性変化 (enthesopathy)の重要性を指 摘し,椎間板を含めた entho-peridiscal領域では滑膜炎と は無関係にリウマチ性炎症が生じ, 椎間板や終板の破壊 が引き起こされると報告している. 化膿性椎間板炎との 鑑別は非常に困難な場合が多く, 本症例でも数回の生検 や病理にて診断した. RA 性病変では抗生剤などの加療 は無効であり金属による固定術が必要となる. 破壊性の 椎間板性病変の中には RA 性椎間板炎の可能性も念頭 におく必要があると えた. 8.腰椎疾患との鑑別を要した単下肢麻痺の2例 〇関 隆致,堤 智 ,中川 由美 寺内 正紀,畑山 和久,大倉 千幸 (群馬中央 合病院 整形外科) 今回我々は診断に注意を要した下肢単麻痺の 2例を経 験したので報告する. 【症例1】 69 歳 女性 無職. 主訴 : 下垂足. 現病歴 : 10 程度の座位の後から, 右足の脱力を自覚. 翌日近医 受診し, 当院へ紹介. 現症 : 下肢感覚障害なし. 下肢 MMT (R/L) Quadriceps 4/5 TA 2/5 EHL1/5 FHL4/5. 腰椎 MRI 画像で L2/3/4/5の狭窄を認めた. 感覚障害が ないため上位運動ニューロンの障害を疑い, 脳 MRI に て左内包後脚に急性期ラクナ梗塞像を認めた. 【症例2】 79 歳 女性 無職. 主訴 : 下肢脱力. 現病歴 : 起床時に右下肢の脱力を自覚し, 同日当院受診. 現症 : 下肢感覚障害なし MMT Iliopsoas 2/5 Quadriceps 2/5. MRI では腰部脊柱管狭窄症は認めず, 脳 MRI にて左内 包後脚の急性期ラクナ梗塞を認めた. いずれの症例も, 腰椎疾患に類似した症候を呈していたが, 感覚障害が無 いことから脳疾患を疑い, 確定診断が得られた. 96 第 18回群馬整形外科研究会
7. 化膿性脊椎炎との鑑別が困難であったRA性脊椎炎の一例(第18回群馬整形外科研究会<主題II>脊髄・脊椎疾患について)
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