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新農薬実用化試験の概要報告

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Academic year: 2021

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新農薬実用化試験・成績検討会の概要報告 ― 55 ― 55 I 茶農薬成績検討会 日本植物防疫協会(上路雅子理事長)は10 月 16 日∼ 17日,都内荒川区東日暮里の「ホテルラングウッド」で, 茶農薬に対する薬効薬害試験の成績検討会を開催した。 会議には農研機構野菜茶業研究所,茶主産県の試験実施 機関,民間試験機関および農薬企業の関係者,計約160 名が出席した。 冒頭,上路理事長が「春先からの天候不順に加えて度 重なる台風の接近・上陸など,例年に増して悪条件の 中,的確な試験実施に大変なご苦労をいただき感謝」な どとあいさつ。その後,病害・虫害の順で検討が進めら れた。病害は野菜茶業研究所環境保全型茶生産技術グル ープの石川浩一上席研究員,虫害は同・佐藤安志上席研 究員を検討委員として試験成績の検討が行われた。本年 は病害51件(前年は35件),虫害127件(同125件)と, 前年を上回る試験が受託された。 病害分野では少発生の試験が散見され,また炭疽病で は多くの剤が効果を発揮できず厳しい結果もあった。ま た,薬剤処理と菌の接種のタイミング等試験法について も議論が交わされた。害虫分野では,新規化合物の参入 がここ数年相次ぎ,主要害虫に対して多くの試験が実施 された。侵入害虫として問題となっているチャトゲコナ ジラミでも多くの試験が実施されたが,研究の蓄積がま だ少ないこともあり,効果のふれが目立つ結果となっ た。現場からのニーズを踏まえたナガチャコガネ成虫に 対する試験も本年度から着手され,おおむね良好な試験 結果が得られた。 II 寒冷地果樹農薬成績検討会 10 月 21 日∼ 22 日,都内荒川区東日暮里の「ホテル ラングウッド」で,寒冷地果樹に対する薬効薬害試験の 成績検討会を開催した。会議には農研機構果樹研究所, りんご主産県の試験実施機関,当協会研究所,民間試験 機関および農薬企業の関係者,計約200 名が出席。 病害分科会と虫害分科会に分かれ,病害は果樹研究所 リンゴ研究拠点の伊藤伝上席研究員,虫害は同・柳沼勝 彦上席研究員を検討委員として試験成績の検討が進めら れた。本年は病害164件(前年は140件),虫害113件(同 72 件)と,前年を上回る試験が実施された。 病害分野ではSDHI 系統を含むいくつかの新規化合物 が広範な病害を対象に試験が行われ,おおむね良好な試 験結果が示された。害虫分野でもジアミド系統を含むい くつかの新規化合物や天敵製剤が供試されたが,近年各 地で問題となっているヒメボクトウにも散布剤6 薬剤, 注入剤2 薬剤が供試され,おおむね良好な試験結果が示 された。他方,樹幹内の深部にまで入り込むヒメボクト ウ幼虫の防除効果の調査が困難であることから,今後の 試験法のあり方についても踏み込んだ意見交換が行われた。 III 北陸地域成績検討会(稲・野菜等) 稲・野菜関係は件数が大変多いため,全国八つの地域

新農薬実用化試験・成績検討会の概要報告

茶,寒冷地果樹,北陸,東北,関東,東山・東海,北海道

日本植物防疫協会 調査企画部

寒冷地果樹検討会,都内で

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植 物 防 疫  第69 巻 第 1 号 (2015 年) ― 56 ― 56 単位に分かれて検討会を開催している。例年同様,北陸 地域を皮切りに,11 月末まで各地域ごとの検討会を開 催している。 11 月 4 日∼ 5 日,新潟県長岡市の「長岡グランドホ テル」で,北陸地域検討会を開催した。農研機構,(独) 生物資源研,北陸4 県の試験実施機関,当協会研究所お よび農薬企業の関係者,約130 名が出席。 冒頭,藤田俊一理事が「本格化する大規模化や省力化 に対応する防除技術の確立も課題,多様化する地域の防 除対応には信頼できる薬効データを関係者が共有してい くことが大切」などとあいさつ。その後,病害分科会と 虫害分科会に分かれ,病害は中央農研北陸研究拠点の荒 井治喜研究調整役,虫害は同・高橋明彦主任研究員と生 物資源研究所の野田隆志昆虫科学研究領域長を検討委員 として試験成績の検討がすすめられた。 本年は病害78 件(前年は 77 件),虫害 210 件(前年240件)と,前年並かやや減となる試験が実施された。 会議では,水稲の新しい直播技術として注目されている 鉄コーティング種子に対応する農薬施用法の検討結果な ども報告され,参加者の関心を集めた。 IV 東北地域成績検討会(稲・野菜等) 11 月 6 日∼ 7 日の 2 日間にわたり,岩手県盛岡市「ホ テルメトロポリタン盛岡」で,東北地域成績検討会を開 催した。検討会には農研機構,東北6県の試験実施機関, 当協会研究所,民間試験機関および農薬企業の関係者な ど,計約190 名が出席。 冒頭,近藤俊夫理事が「多様化する地域の防除対応に は信頼できる薬効データを関係者が共有していくことが 大切,最近にわかに課題となってきた残留農薬の短期暴 露評価の影響を懸念しており協会としても対策を検討 中」などとあいさつ。その後,病害分科会と虫害分科会 に分かれ,病害は東北農研環境保全型研究領域の門田育 生上席研究員と当協会信頼性保証室の田代定良専門調査 役が,虫害は東北農研生産環境研究領域の榊原充 上席 研究員と当協会信頼性保証室の宮井俊一技術顧問がそれ ぞれ検討委員となって試験成績の検討が進められた。 本年は病害213 件(前年は 161 件),虫害 379 件(前 年は345件)と,前年を大きく上回る試験が実施された。 特に病害では水稲分野の試験の増加が目立った。会議で は北陸地域同様,鉄コーティング種子に対応する農薬施 用法の検討結果が報告され関心を集めた。 V 関東地域検討会(稲・野菜等),東山・東海地域(同),   北海道地域(同) 11 月 10 日∼ 11 日の 2 日間にわたり都内日暮里の「ホ テルラングウッド」で,稲野菜分野の薬効薬害試験の「関 東」および「東山・東海」の二つの地域成績検討会を同 時開催した。また,つづく12 ∼ 13 日には札幌市の「札 幌ガーデンパレス」で北海道地域の成績検討会を開催した。 関東地域検討会は関東6 県で実施された試験成績が, 東山・東海地域は山梨・長野・静岡・岐阜・愛知・三重 で実施された試験成績がそれぞれ検討されたが,実施件 数の多い当協会茨城研究所の試験成績については,会議 時間の制約から一部を東山・東海地域において検討し た。二つの地域を併せた本年の試験件数は病害413件(前 年408 件),虫害 752 件(前年 718 件)と,おおむね前 年並み。 つづく北海道地域検討会は農研機構,道内試験実施機 関,民間試験機関および農薬企業の関係者等,計約200 名が出席。本年の試験件数は病害186 件(前年 176 件), 虫害120 件(前年 107 件)と,前年から微増。病害,虫 害ともに活発な議論が展開されたが,なかでも最近問題 化しているタマネギネギハモグリバエに対する防除効果 について踏み込んだ議論が行われた。 東北地域検討会,岩手県盛岡市で 北海道地域検討会,北海道札幌市で

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