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炭酸ガスレーザーによる微小血管吻合の研究

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Academic year: 2021

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171 (57) 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

ミ キ オサム

三木 理(昭和32

医学博士 乙第1056号 平成元年11月17日 学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者) 炭酸ガスレーザーによる微小血管吻合の研究 (主査)教授 今井 康晴 (副査)教授 高尾 篤良,武石 i洵

論 文 内 容 の 要 旨

目的 炭酸ガスレーザー照射によるラットの総頚動脈の 端々吻合を行い,開存率や治癒過程についての病理組 織学的な検討を目的とした. 対象および方法 炭酸ガスレーザー(東北リコー社製TC-C100)を用 い,10週Wistar系ラット(260~280g)の総頚動脈(外 径0.8~1.1mm)の端々吻合を行った.8-0ないし9-0ポ リプロピレン糸で3ヵ所支持し隣接する2本の支持糸 の間をレーザー照射吻合した.照射の際一度動脈の遮 断を部分解除し内腔に血液を満たした状態で吻合し た.レーザー出力を35・40・50・60mWと変化させ吻 合を試み吻合状態と1時間後の組織検査にて至適出力 を検討した.至適条件でのレーザー吻合と,対象に手 縫い吻合(8単結節縫合)を行い,張力試験・耐圧試 験を行い比較した.至適出力でレーザー吻合を行い1, 4,12週間後の開戸率と病理組織学的な検討を行った. 結果および考察 出力50mW・照射密度2J/mm2前後での吻合が良好 で至適出力とした.張力試験ではレーザー吻合37.8± 9.4g(n=9),手縫い吻合64.8±16.8g(n=8)で有意 (p<0.05)に手縫いの方が強かった.しかし耐圧試験 ではレーザー吻合手縫い吻合(n=6)とも血圧を 230~260mmHgへ上昇させたが吻合部からの出血を 認めず良好であった.開存率は1週後では96%(25吻 合例中24例開存),4週後では100%(7の7),12週後 では91.7%(12の11,1例動脈瘤合併)と良好であっ た.光学顕微鏡による組織所見では急性期の内膜の変 化は軽微で血栓形成を認めなかった.これは炭酸ガス レーザーの組織透過性が低く凝固層が薄いと言う特徴 が内膜の損傷を防いでいるものと考えられた.4,12 週後では軽度の内膜肥厚を認めるものの狭窄の程度は 少なく良好であった. 結論 1)炭酸ガスレーザー吻合において1mm程度の動脈 には50mW,2J/mm2での照射が至適と考えられた. 2)この条件では内膜の変化は軽微で血栓形成を認 めず,六三率は良好で内膜肥厚の程度や狭窄の程度は 少なかった. 3)成長を必要とする血管において低出力炭酸ガス レーザーを用いた吻合は将来有用な方法の一つになり うることが示唆された。 4)しかし動脈瘤の発生を1例に認め,これについて はさらに緻密な検討が必要と思われた. 一773一

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論 文 審 査 の 要 旨

先天性心疾患の外科治療の進歩により,対象となる患者の低年齢化,低体重化が進み,microsurgeryの技術 的発展が求められている.低出力1aserは組織蛋白を融解し再凝固させる作用があり,これを利用して小血の 吻合を施行する事が最近実験的に試みられているが,吻合部の動脈瘤形成,吻合部の閉塞など問題が残されて いる. 本研究は,低出力laserを用いて直径1mm以下の微小血管の吻合を施行し,高い開存率を得るための至適吻 合条件を決定するために,経時的に組織学的に追求した実験的研究で,臨床的および学術的にも価値ある研究 である. 主論文公表誌 炭酸ガスレーザーによる微小血管吻合の研究 東京女子医科大学雑誌 第59巻 第9号 1184-1191頁(平成元年9月25日発行) 副論文公表誌 1)ヘパリン化親水性材料(H・PPS)チューブによ る一時体外バイパス法を用いた大動脈手術症 例の検討 胸部外科 41(3):220-224,1988 一774一

参照

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