8
7
( 3 )
カズ コ
氏名(生年月日〉
本 籍
学 位 の 種 類
学位授与の番号
学位授与の日付
学位授与の要件
学 位 論 文 題 目
キリ プチ
桐 淵
和
子
医学博士
甲第148 号
昭和59 年3月16 日
学位規則第
5
条第
1
項該当(医学研究科専攻,博士課程修了者〉
結 節 性 硬 化 症 の 臨 床 的 研 究
第
I
報 視 力 障 害 を 伴 っ た 結 節 性 硬 化 症 の
2
症 例
第
1
1
報 結 節 性 硬 化 症 に お け る 虹 彩 脱 色 素 斑
第
1
1
1
報 結 節 性 硬 化 症 に お け る 非 定 型 的 網 脈 絡 膜 欠 損
第
IV
報 結 節 性 硬 化 症 の 臨 床 的 研 究
論 文 審 査 委 員 ( 主 査 〉 教 授 内 田 幸 男
( 副 査 〉 教 授 福 山 幸 夫 , 教 授 肥 田 野 信
論 文 内 容 の 要 旨
研究目的
結節性硬化症
s
u
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b
u
t
(
:
s
i
s
o
r
e
l
c
s
TS) は,多彩な
眼所見を呈する代表的な神経皮膚症候群の一疾患であ
る.しかし,これらの眼所見の種類,頻度,家族歴・
全身所見との相互関係等に関して,多数例にわたる報
告は少なく,その詳細は未だ明らかにされていない.
本研究はこれら眼科臨床像の把握を目的とし,早期お
よび確定診断上の眼科的諸問題並びに視機能の管理に
ついて検討した.
対象および方法
過去0 年間に当科を受診した TS 患者81 6 例072 眼〉
を対象とし,眼科的精査を行なった.眼底写真にて経
過を観察し,検査可能であった25 例には蛍光眼底撮影
を施行した.また,家族歴,全身所見を調査分析し,
一方,本疾患に特有な眼底病変を
e
r
o
c
s
iこより表示し,
両者の相関を検討した.
結果および考察
1)三主徴の頻度は,瀬廟 95% ,皮脂腺腫86% ,精神
運動発達遅滞66% であり,各症候の重症度には特定の
年齢層での有意の差が認められた.また,瀬痛と精
神 運 動 発 達 遅 滞 の 重 症 度 に は 相 闘 が み ら れ た (p<
0
.
0
0
0 .)1
2
) 三主徴を有する完全型は52% であり,その他の境
界型,不全型では診断の遅れを認めた(前者 p<0.05 ,
後者p<O.OOO .)1
3
) 家族内発生例は10 家系09 例〉にみられ, 87% は
孤発例であった.また,家族内発生例に不全型または
境界型が多く (p<O.Ol) ,家族の検索には眼底精査を
含む全身的な過誤腫の有無が重要と考えた.
4
) 皮膚白斑は91% ,頭蓋内石灰化は95% に認められ
た.
5
) 眼底所見では,網膜過誤腫〔石灰化またはヒアリ
ン変性巣を含む〉の合併は,高頻度93% に認められた.
また,残る 7 % にもドルーゼ様小病変を認め, TS を疑
う小病変として扱った.
6
)
眼底
e
r
o
c
s
の平均は
1
眼当り約
2
乳頭径大の病
変に相当する情報量を示し,眼底検査の診断上の重要
性が明らかとなった.
7)眼底
e
r
o
c
s
と皮脂腺腫,診断型,家族歴との聞に
は相闘がみられた.即ち,眼底
e
r
o
c
s
が高値を示すもの
では皮脂線腫の多発例が多く (p<0.05) ,早期の眼底
検査は皮脂腺腫の動向を予測する一指標となる.また,
家族内発生例,不全型例では眼底
e
r
o
c
s
は低値を示す
ことが多く(前者 p<O.O l,後者 p<O.OOO 1),両群の
早期発見には,眼底の精査による小病変の有無が重要
と考えた.
8
) 蛍光眼底撮影では,過誤腫の呈する過蛍光の程度
は均一ではなく,腫蕩内の血管構成が多彩なことを示
725-8
8
された.しかも,
13%
に陰性所見を認め,眼科的に診 過誤腫の部位・大きさ・二次性変化を精査の上把握し,
断を確定する上で,これらを考慮する必要があると考 光凝固療法等の適応を決めることが視機能管理上重要
えた. と考えた.
9
)
このほかに,虹彩脱色素斑を
13%
,眼底の非定型 結論
的網脈絡膜欠損を
9%
に認め,補助診断としての眼科 結節性硬化症の眼科臨床的検索を行ない,先天異常
的 1 症候となり,先天異常としての疾患像の側面を特 と腫蕩性病変を兼ね備えた疾患像の特徴を眼所見の上
徴づける眼科的所見と考えた. でも明確にし,眼底腫蕩の証明は,
CT
所見同様の有力
1
併
3
例
%
)
(
3
.
5
に片眼性の高度な視力障害を認め, な診断根拠となることを示した.
論 文 審 査 の 要 旨
本 論 文 は 結 節 性 硬 化 症 思 者 の 多 数 例 に つ い て 眼 合 併 症 を し ら ベ , 多 彩 な 眼 所 見 を 認 め , こ れ ら が 本
症 の 診 断 お よ び 経 過 の 予 測 に お い て 有 す る 重 要 性 を 見 出 し た も の で , 学 術 上 価 値 あ る も の と 認 め る .
主 論 文 公 表 誌
結節性硬化症の臨床的研究
第I報 視力障害を伴った結節性硬化症の2症例
第
I
I
報 結節性硬化症における虹彩脱色素斑
第III 報 結 節 性 硬 化 症 に お け る 非 定 型 的 網 脈 絡 膜
欠損
第VI報 結 節 性 硬 化 症 の 臨 床 的 研 究
第 I 報臨床眼科第 37巻第 10号 1371~
1
3
7
6
頁〔昭和
8
5
年
0
1
月
5
1
日発行)
第
I
I
報 眼 科 臨 床 医 報 第
7
7
巻 第
9
号
3
4
4
1
~1446頁〔昭和58年 9 月 15 日発行〉
第 III報臨床眼科第 33巻第 1 号 49~54
頁(昭和
9
5
年
1
月
5
1
日発行〉
第VI報 眼 科 臨 床 医 報 第
8
7
巻 第
1
号
6
1
~25 頁(昭和59年 1 月 15 日発行〕
-726
ー
副 論 文 公 表 誌
1)小児難治性てんかんのケトン食療法と網膜脂血
症.
限臨
5
7
1(
)
0
3
9
6
1
~
8
9
6
1
8
9
1
(
)1
2
) 眼寓海綿状血管麗の3例.
東女医大誌
2
5
1(
)
2
4
8
4
1
~
3
9
4
1
1(
)
2
8
9
3
) 視 神 経 乳 頭 過 誤 腫 を 伴 っ た 結 節 性 硬 化 症 の 1
例.
臨眼
7
3
(4)
428~429
)
3
8
9
1
(
4
) icardAi 症候群の2症例.
眼臨
7
7
)
l
l
(
1
6
7
1
~
7
6
7
1
1(
)
3
8
9