75 (PT時間, AT−3),ユンドトキシン濃度の変動を比較 検討した.その結果,A群はB群に比べ術中出血量と 輸血量が多かったが,上記検討項目では両群間の循環 動態,肝機能,血液凝固能の術中,術後の変動に有意 差はなく,A群に大きな障害を来すこともなかった. 8.膵頭十二指腸切除術後の栄養状態の推移と栄養 管理に関する検討 (消化器外科) 広瀬 哲也 膵頭十二指腸切除例26例をrandamaisedに術後の
完全静脈栄養の組成から1群(総投与カロリー30
kcal/kg/day,アミノ酸1。Og/kg/day),2群(45 kca1/ kg/day,1.5g/kg/day,ブドウ糖を増量),3群(45 kcal/kg/day,1.5g/kg/day,脂肪0.78g/kg/dayを併 用)の3群に分けて各栄養指標を測定検討した.TP,albuminでは大きな変動はなかった.これに対し
rapid tumover proteinのprealbumln, retinol結合蛋 白と末梢血総リンパ球数は術後1∼5日にかけて最低 値となり1週二目より増加する傾向を示し,より鋭敏 に栄養状態を表すと考えられた,いずれも3群間で有 意差はなかった.窒素バランスでは1群に比べ,2群, 3群では速やかに正に増量し,2週間では有意に高くなった.%安静時代謝量は3群とも一貫して
120∼140%を示し,代謝充進状態が1週間以上持続し ていることが示唆されたが,有意差はなかった.エネ ルギー基質では3群で有意に脂肪が多く,投与した脂 肪が利用されていることを示した.以上の結果より2, 3群程度のカロリー,アミノ酸投与が術後栄養管理上 必要であり,エネルギー基質として脂肪製剤の利用は 有用と考えられた. 9.慢性胃炎とくに悪性貧血の血清ペプシノーゲン および胃粘膜ペプシノーゲンの検討 (消化器内科) 春木 京子・黒川きみえ・ 足立ヒトミ・小幡 裕 A型胃炎を呈する悪性貧血(以下PA)37例,慢性胃 炎(B型胃炎)97例を対象に内視鏡的胃炎像を対比さ せ,血清および胃粘膜ペプシノーゲン(以下PG)の検 討をおこなった.結果,慢性胃炎において,内視鏡的 萎縮別分類により比較検討すると血清PGI, PGII値, PGI/II比は萎縮が高度になるにつれて低い値を示し, 萎縮の指標として有用であると考えられた.また,胃 粘膜PGI, PGII含有細胞数も内視鏡的な萎縮の広がり が反映されていた.悪性貧血では,血清PGI, PGII値, PGI/II比共に慢性胃炎の萎縮高度な03群よりも有意 差をもって低く,悪性貧血の指標として有用で,血清 PGI値が10ng/ml以下, PGI/II比が1以下であること が血清学的診断の一助になると考えた. 10.大腸癌と大腸腺腫の腺ロ周囲の画像解椎析 (消化器内科,消化器放射線科) 田中 旧基・横山 聡・長廻 紘・ 村田 洋子・光永 篤・鈴木 茂・ 小幡 裕 〔目的〕大腸腫瘍門口周囲の画像解析を行い,癌と 腺腫を鑑別するための係数について検討した.〔対象と 方法〕sm癌8例,腺腫8例を用い,腺口周囲部を画像解析装置PIAS LA500で,モーメント面積比率(M
比),面積最大直径円比率(面円比),周囲長長短楕円 軸比率(周楕円比),円形度係数(円形比)を測定し, sm癌と腺腫を比較検討した.〔結果〕①M比は, sm癌 0.2646±0.0215(M±SD),腺腫0.3098±0.0272(p< 0.01)であった.②面円比は,sm癌2.6812±0.1675, 腺腫3,1168±0.34(p〈0.01)であった.③周楕円比は, sm癌0.8557±0.0844,腺腫0.7011±0.0742(p〈0.01) であった.④円形比は,sm癌0.5191±0,1060,腺腫 0.3900±0.0862(p<0.05)であった.〔結論〕大腸の 癌と腺腫において門口周囲隆起部の4つの係数は鑑別 に有用であった. 11.一‘大腸腺腫内癌”の同一病変内における異型度 変化と。・K・ras codon 12点突然変異 (消化器内科) 徐 健男 我々は種々の異型度を含む大腸腺腫内癌38症例につ いて形態変化と一対一対応させ,Kras codon 12点突 然変異を調べた. 〔結果〕①点突然変異の頻度は全体で背部26.3%(10/ 38)であった.これを高分化腺癌と超高分化腺癌に分 けるとそれぞれ17,6%(3/17),30.4%(7/23)であっ た(有意差なし).また,腺腫の高度異型部は26.7%(8/ 30),中等または軽度異型部は8.3%(3/36)であった (有意差あり).②同一病変内における変異の種類はす べて均一であった. 〔結論〕①K−ras点突然変異は大腸の発癌過程の初 期において重要な役割をしていると考えられた.②結果2は今まで組織学的に推定されていたadenoma・
carcinoma sequenceを支持するものである.③変異は すべてpolypoid typeにみられ, Hat typeには認めら れなかった.両typeが異なった経過で発生するか否か については検討を要する. 12。肝内胆管癌の臨床病理学的検討一画像所見を中 心として一 一1069一76 (消化器内科) 近藤 由美 〔目的〕肝内胆管癌をCT所見上描出される形態か ら3型に分類し血管造影を含め臨床病理学的に対比し 検討を行った.〔対象〕1985年から1992年までに切除ま たは病理解剖を施行された肝内胆管癌43例を対象とし た.〔結果〕1型は肝実質内に辺縁明瞭な腫瘍として認 められた27例で,DCTでは辺縁の濃:染像を認め, CECTでは内部が低吸収を示しdelayed scanにて辺 縁部または内部に高吸収域がみられた.2型は肝門部 近傍のグリソソ鞘周囲に辺縁不明瞭な腫瘍を認めた13 例でdelayed scanで腫瘍は濃染を示した.腫瘍から連 続する拡大したグリソン鞘が認められ腫瘍の浸潤域に 一致した.3型は拡張した肝内胆管内に不明瞭な隆起 性病変を認めた4例で全例乳頭腺癌であった.1型, 2型には血管造影,臨床像ともに特徴が認められた. 13.ラットclosed duodenal loop(CDD膵炎にお ける胆汁diversionの及ぼす影響 (消化器内科) 西野 隆義 ラットCDL膵炎における膵炎進展に及ぼす胆汁の 役割を明らかにする目的で,胆汁diversionのCDL膵 炎に及ぼす影響について検討した.Wistar系雄牲ラッ トを用い胆汁diversion(BD)群とCDL群につき経時 的に血清膵酵素値,腹水量,膵湿重量,腹腔内脂肪壊 死,組織像を対比検討した.膵酵素の経時的変化では BD群はCDL群に比べ低値を示した.腹腔内脂肪壊死 は,6時間後でBD群で軽度であったが,12時間後以 後両群に差はみられなかった.病理組織学的には,6