三重県立看護大学紀要, 24, 1~12, 2020
〔資 料〕
胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズムの構築
Construction of care algorithm for clinical assessment immediately after gastrectomy Construction of care algorithm for clinical assessment immediately after gastrectomy
吉川 しおり
1)脇坂 浩
2)水谷 伸也
3) 【要 旨】 胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズムを構築するため、救命救急センターが設置されてい るA総合病院(443床)のICU看護師9名を対象に、三重県立看護大学の講義資料(成人看護学方法IV、 臨床病態学III(外科学)の教科書、看護介入分類)を参考に作成したケアアルゴリズム試案を用いてグルー プディスカッションを行った。胃切除術後における臨床判断として【意識障害】【気道閉塞】【無気肺】【術 後出血】【術後疼痛】【皮膚統合性障害】【DVT・肺塞栓症】【手術部位感染】【麻痺性イレウス】の9場面 より、13カテゴリーが抽出された。看護師は術後ICU帰室時に、頭部、腹部、背部、下肢、検査データ の順に観察・確認を行うと同時に胃切除術直後の臨床判断を【意識障害】【気道閉塞】【無気肺】【術後出血】 【術後疼痛】【皮膚統合性障害】の6場面で行っていた。今後は新人看護師を対象に構築したケアアルゴリ ズムを検証していく必要がある。 【キーワード】臨床判断 ケアアルゴリズム ICU 術後合併症 胃切除 I.はじめに集中治療室(Intensive Care Unit:ICU)とは、「集 中治療のために濃密な診療体制とモニタリング用機器、 ならびに生命維持装置などの高度の診療機器を整備し た診療単位」1)と定義されている。すなわち、ICUに 収容される患者は、急性機能不全によって生命に危険 が及んでいる者、あるいは危険が予測されると判断さ れた者である。ICUに収容される患者は身体機能が 不安定なうえに、病態の変化が急激という特徴がある ため、患者の状態変化を系統的に観察しアセスメント していく必要がある。術直後のICUでは手術侵襲の 影響、麻酔からの覚醒、バイタルサイン、呼吸状態、 創部、疼痛状況、ドレーン、排尿、輸液、シバリング、 ショックといった項目を中心に観察を行い、適切な臨 床判断をした上でケアを実施することが要求される。 このような観察を行うにあたり、手術後の患者には心 電図モニターや経皮的動脈血酸素飽和度などのモニタ リング装置が装着される。さらに、尿量、出血量、フィ ジカルイグザミネーションから得た情報なども加え、 総合的に患者の状態を判断する必要がある。このよう にICU看護師は、多くのデータから患者の状態を把 握し、得られた情報や分析内容をもとに臨床判断を 行っている。また、ICUでは高度の緊張度と緊急性 を要する処置が多いため、看護師には迅速で的確な判 断力と実践力が要求される。特に開腹術で胃切除を 行った患者では、手術による腸管操作や消化管の吻合、 広範囲でのリンパ節郭清などにより、術後出血や膵液 漏をはじめとした様々な合併症のリスクがある2)。こ のような患者が順調に回復するためには、ICU帰室 時から患者を観察し、異常を早期発見する能力が看護 師には求められる。 一方、ICUの現場において、経験の浅い看護師は、 患者の状態を多角的に把握することや、複数の機器類 の数値の確認や記録をしながら患者の状況をタイム 受付日: 2020年2月19日 受理日: 2020年7月15日 1) Shiori YOSHIKAWA:桑名市総合医療センター 2) Hiroshi WAKISAKA:三重県立看護大学 3) Shinya MIZUTANI:三重県立一志病院
リーに把握することに対して困難を感じていることが 明らかになっている3)。周術期患者に対する看護師の 臨床判断についての研究では、看護師は患者の術後の 状態が正常か異常かを判断する際、明らかな異常では ない場合に医師に報告するかどうかで迷うという体験 をしていた4)。また、術後の状態が気がかりな時には 医師に報告した後も観察を続けるなど、常に術後の急 変を念頭に置いて観察するという姿勢で患者に関わっ ていた。このような判断の基準は、一般的な基準値に 加え、経験に基づいた知覚能力によって左右されてい ることが杉本らの研究により明らかとなっている5)。 このように、看護師は臨床場面において多くの判断を 行いながら困難や迷いを感じていると考えられる。周 術期看護に必要な臨床知識は、事実に基づく推論であ り、患者を観察した結果と看護師自身の知識を照合し て患者が示す状態の可能性を仮説として導く。そのた め、的確なフィジカルアセスメントに基づいた結果か らすべての可能性を仮説として導きだす力が必要とさ れる。今井ら6)の研究でも、初心者レベルの看護師に 求められるICUの基礎知識として、たとえそれが新 人看護師であっても、患者の病態変化を予測し、重篤 化を回避するための基礎知識が挙げられている。熟練 看護師を対象とした術直後のICU看護実践について の研究では、患者の術後の変化に応じて生命維持機能 を安定させることや、人工呼吸器からの離脱を図り自 らの生命活動を維持できるようケアを行う必要がある とされている7)。さらに、このような熟練看護師の行 為の意図から、順調な変化過程を生み出すICU看護 実践モデルが構築され得ることも示唆されている7)。 このように、看護師が行っている臨床判断や、ICU に配属された看護師が抱える困難や基本的な知識の重 要性については研究されているが、胃切除術直後に ICUから帰室した患者に対する看護師の臨床判断に ついてのケアアルゴリズムは見当たらない。しかし、 胃切除術後の様々な合併症リスクを考慮すると、正確 な臨床判断は必須である。そこで、胃切除術直後の ICU帰室時における看護師の臨床判断についてのケ アアルゴリズムを構築することで、ICUでの経験が 浅い看護師や新人看護師が臨床判断能力を身に付ける ことに貢献できると考えた。 よって、本研究の目的は、胃切除術直後における臨 床判断のケアアルゴリズムの構築とした。 Ⅱ.方法 1.研究デザイン 質的記述研究デザイン 2.用語の定義 1)臨床判断 看護師が行う臨床判断は、患者の何らかの異常の早 期対処を目的としている5)ため、正常と異常の判断と した。 2)臨床判断のケアアルゴリズム 看護師が臨床判断するための方法や手順を可視化し たものとした。 3.データ収集期間 2018年8月 4.研究フィールド・研究対象 研究フィールドは、日本救急医学会の全国救命救急 センター設置状況8)に記載されているA総合病院(443 床)一施設とした。研究対象はA総合病院の看護部長 により選定されたICU看護師9名とした。 5.対象の条件 対象の条件は、開腹術での胃切除直後の患者のケア をした経験を持つICU勤務経験3年以上の看護師と した。Benner(1984)9)が示す「一人前レベル」に よると、同様の環境で2~3年働いたことのある看護 師の多くは、長期的な目標や計画を踏まえて自分の看 護実践を行えるレベル、つまり、指示されずとも自ら 計画を立てて看護をするレベルにある。したがって、 このような看護師を対象とすることで、臨床判断ケア アルゴリズムに対する的確な意見が得られると考えた。 また、胃切除術として内視鏡的切除もあるが2)、本研 究では内視鏡的切除より術後合併症のリスクが高い開 腹術での胃切除後のケア経験を条件とした。 6.調査方法 まず、周術期看護に関連した三重県立看護大学の講 義 資 料、 看 護 介 入 分 類(Nursing Interventions Classification:NIC)を参考にケアアルゴリズム試 案を作成した。その後、ケアアルゴリズム試案をもと
にICU看護師へのグループディスカッションを行い、 ケアアルゴリズムの構築を行った。 1)ケアアルゴリズム試案の作成 (1 )三重県立看護大学の講義資料に基づいた臨床判 (1 )三重県立看護大学の講義資料に基づいた臨床判 断のケアアルゴリズム試案の作成 断のケアアルゴリズム試案の作成 三重県立看護大学の成人看護方法IVの講義で作成 した看護過程と看護手順をもとにケアアルゴリズムの 試案を作成した。成人看護方法IVの科目の目的は、 成人期に突発的な疾患や外傷が生じて危機的状況にあ る人や、手術などの侵襲的治療を受けた人に生じる「身 体機能の障害」、「生活機能におよぼす影響」、「ボディ イメージの変化」に対する看護を成人看護学方法の講 義にて学び、それを踏まえた上で周術期にある患者の 看護過程を展開し、問題を解決するために必要な思考 過程を学ぶことである。看護過程の種類としてはゴー ドンの機能的健康パターンを使用し、事例は胃切除術 後1日目の患者を対象としている。また、ICU在室時 の術後患者の状態をイメージした演習も含まれている。 一方、生涯看護学演習では、成人看護方法IVの事例 に基づき、術後患者に必要な看護過程(主に計画の実 施)を展開することを目的としている。演習内容は、 個人の事前学習をもとにグループディスカッションを 行い、術後患者に対する具体的に実施可能な観察項目 および看護手順を立案する。そのうえで立案した看護 援助の実施を行った後、振り返りを行い看護実践の課 題および改善点をグループで検討し、より具体的な看 護手順を立案するといった内容である。三重県立看護 大学の成人看護方法IVの講義で作成した看護過程と 生涯看護学演習の講義で作成した看護手順を参考に、 本研究における胃切除直後の看護師の臨床判断のケア アルゴリズム試案を作成した。 次いで、三重県立看護大学における臨床病態学III (外科学)で使用される教科書である臨床外科看護総 論10)の中から、手術後の回復を促進するための看護 として「術後の情報収集・観察のポイント」「循環・ 呼吸に関するアセスメントの視点」「術後合併症に対 する予防・発生時の対応」などの内容をケアアルゴリ ズム試案に組み込んだ。 (2 )看護介入分類(NIC)を参考にした臨床判断の (2 )看護介入分類(NIC)を参考にした臨床判断の ケアアルゴリズム試案の作成 ケアアルゴリズム試案の作成 NICを参考に、(1)で作成した臨床判断のケアアル ゴリズム試案をさらに追加修正した(図1)。NICは 看護成果分類(Nursing Outcomes Classification: NOC)と同じくアイオワ大学看護学部の「看護分類・ 臨床有効性センター」内にある看護介入分類部門を中 心に開発されたもので、看護師が実施する介入の包括 的で標準化された分類である11)。現在、一般に電子カ ルテシステムにも導入されており、看護過程を記録す るツールとして使用されている。クリティカルケア領 域にも使用されていることから、臨床判断のケアアル ゴリズム試案への組み入れは妥当であると考えられる。 本研究では、術後ICUでのケアに該当する「酸素療法」 「出血対策」「創傷ケア:閉鎖式ドレナージ」「塞栓対策」 「体液量モニタリング」「チューブケア:消化管」「鎮 痛薬与薬:脊髄腔内」「疼痛管理」を指標とし、臨床 判断のケアアルゴリズム試案に加えた。 2)臨床判断のケアアルゴリズム試案を用いたICU看 護師によるグループディスカッション 臨床判断のケアアルゴリズム試案を用いて、9名の ICU看護師によるグループディスカッションを行った。 グループディスカッションはプライバシーが保てる個 室で行い、通常業務への影響を抑えるために時間を1 時間以内とした。また、参加者の背景として「性別」「年 齢」「看護師歴(経験年数、職歴)」についても聞き取っ た。作成した胃切除術直後における臨床判断のケアア ルゴリズム試案を提示し、術後合併症ごとにその場面 を想起してもらいながら、実際の臨床現場で行われて いるICU看護師の臨床判断との整合性、ケアアルゴ リズムにおいて不足している内容、追加が必要な内容 についてグループ間で検討した。内容は対象者の承諾 を得てすべてICレコーダーに録音した。録音された 内容はすべて逐語録を作成し分析した。 7.分析方法 グループディスカッションを実施したグループごと に逐語録を作成し、データを抽出した。さらにICU 看護師の臨床判断、その後の看護実践について表現さ れた文節から、言動の抽象度を統一してコードとした。 コードを集めて内容を術後合併症ごとに類似化し、カ
図1 胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズム試案 ・意識状態 … 覚醒状況、 G C S、発声 、 指 示 動作 が でき る か、 顔 面蒼 白 、 せん妄の有無( C AM -I C U評価幻覚・妄 想 、見 当 識障 害 等) ・酸素療法 … 吸入方法、流量指示 ・呼吸状態 … 呼吸数、肺音、呼吸 困 難、 気 道内 分 泌物 、 喀痰 状 況、 胸痛、 呼 吸抑 制 、舌 根 沈下 ・ Sp O2 モニター ・血液ガス分析 … Pa O2 、 Pa C O2 、 pH 、 BE 、 Sa O2 ・胃管カテーテル … 吸引圧、吸引 時 間、 固 定位 置 (何 cm 固 定)、 排液量、色調、濃度 ・心電図モニター … 誘導の種類、 心 電図 波 形、 不 整脈 ・脈拍 … 頻脈、徐脈、不整脈 ・血圧 … 高血圧、低血圧 ・体温 … シバリングの有無 ・腹腔ドレーン … 種類、吸入圧、 留 置部 位 、排 液 量、 色 調、 濃 度、 臭 気 ・腹部状 態 … 腹部膨満、悪心・嘔 吐 ・創部 … 発赤、腫脹、疼痛、熱感 、 出血 、 滲出液 ・末梢静脈カテーテル … 輸液指示 、 滴下数 刺入部 ( 発赤 、 腫脹 、 疼痛 、 熱感) ・持続硬膜外麻酔カテーテル … 流 量 指示 、 固定 状 況、 内 容、 残 量 ・疼痛の訴え … ペインスケール( N RS 、 FP S)、 部 位、 性 質、 持 続時間 ・褥瘡 … 背部、仙骨部の発赤 ・ 尿路カテーテル … 固定状況 、 量 、 色調 、 外陰部 ・ 肛 門 周囲 の 皮膚 ・間歇的空気圧迫装置 /弾性ストッ キ ング … 末 梢 脈拍 、 下肢 疼 痛、 色 調、 チアノ ー ゼ、 冷 感、 ホ ーマ ン ズ 徴候 、 踵骨部 の 発赤 ・血液 検 査デ ー タ … WBC 、 CRP 、 PLT 、 PT 、 Hb 、 Ht 、 Na 、 K、 Cl 、 Ca 、 AST 、 ALT 、 BUN 、 Cre 、 Glu 、 La ctose 、 D-dimer 、 AMY 術後 IC U入室 ( 頭部 ) ( 腹部 ) ( 下肢 ) ( 検査 デ ータ ) せ ん 妄 ・ CAM -ICU : 1+2 +3 ま た は 1+2+4 ・意識 レ ベル の 低下 (G CS:3 ~ 13 点 ) ・ライ ン の自 己 抜去 ・ 幻覚 ・ 見当識障害 気道閉 塞 ・無 気 肺 ・呼吸 音 の減 弱 ・消 失 ・左 右 差 ・咳嗽 ・ 呼吸 困 難・ 喀 痰困難 ・気道 内 分泌 物 あり ・低酸 素 血症( SpO 2 < 95% ) ・頻呼吸 ( ≧ 25 回 /分) 肺塞栓症 ・呼吸 困 難・ 胸 痛( 吸 気時 ) ・頻 呼吸 ( ≧ 25 回 /分) ・ D-dime r( ≧ 15 0 ng/m L) ・ FDP( ≧ 10 mg/ mL) 膵液漏 ・ドレ ー ン排 液 :褐 色 ~ワ イ ン色 ・排 液 AM Y≧ 血 性 AM Y× 3 術後疼痛 ・NR S7 以 上 ・高血圧 (≧ SBP 140 m mHg/DB P 90 m mH g) ・著 し い訴 え の変化 褥瘡 ・ 皮膚 の 発赤 ・ 圧痛 DVT ・ホー マ ンズ 徴 候 ・ロー エ ンベ ル グ徴候 ・患肢 の 色調 : 青紫 ・ 赤紫 術後出血 ・< SBP 80 mmH g ・顔面 蒼 白、 頻 脈、 頻 呼吸 、 冷汗 、尿 量減少 ・ドレ ー ン排 液 :濃 血 性、 コ アグ ラ混 入、 ≧ 10 0 mL/ 時 ・ PT (80 ~ 120%) ・ PLT (14 ~ 37.9 × 10 4/µL) ・ Hb (12 ~ 18g/ dL) ・ Ht (34 ~ 51%) ※ :看護観察 :臨床判断(上段:予測される合併 症 、下 段 :指 標 ) :看護行為 ↓ :時間の経過 → :臨床判断の流れ ・安全 確 保( 転 倒・ 転 落防 止 、ル ート の固定 、 身体 拘 束) ・日に ち 、時 間 、場 所 をで き るだ け伝 える ・術後 の 経過 や 現状 を わか り やす く説 明 ・ PC Aの使用 ・鎮痛 薬 につ い て医 師 に相談 ・患者 の 疼痛 に 対す る 訴え を 受容 す る ・患者 と 一緒 に 安楽 な 体位 を 考える YES YES YES YES YES NO NO NO NO NO NO YES ・気道 確 保( 頸 部後 屈 、顎 先 挙上) ・体位 ド レナ ー ジ ・ネブ ラ イザ ー での 加 湿 ・気道 吸 引を 行 う ・含嗽 、 喀痰 、 深呼 吸 、腹 式 呼吸 を促 す ・排痰 法 の説明 (創部 に 手を あ てる等 ) ・酸素 投 与の 準 備 ・医師 に 報告 ( 抗凝 固 療法 ( ヘパ リン )、 血栓溶 解 療法( t-PA, ウ ロキ ナ ーゼ )の 準備) ・下肢 の 筋肉 を 動か す こと を 促す ・医師 に 報告 ・指示 に より 輸 血を 行 う ・ドレ ー ンの ミ ルキ ン グ を 行 う ・最低でも 2時間ごとに体位変換 (30 ° 側臥位 )を 行う ・体圧 分 散寝 具 を使 用 する ・褥瘡 周 囲皮 膚 に皮 膚 保護 剤 を塗 布す る ・全身 の 皮膚 の 清潔 を 保つ ・体位 変 換の 実 施、 促 しを 行 う ・医師 に 報告 ( 抗凝 固 療法 、 血栓 溶 解 療法の 準 備) ・医師 に 報告 NO YES YES ・予防 的 に発 症 リス ク がな く なる ま で 弾性 ス トッ キ ング を 着用 す る ・早期 離 床、 早 期歩 行 、下 肢 運動 を促 す NO 経 過 観察 + 麻痺性 イ レウス (術後 3~ 7日) ・排ガ ス 消失 ( 術後 3~ 5日) ・腹部 膨 満・ 腹 痛・ 悪 心・ 嘔 吐 ・腸蠕 動 の停止 ・排便 縫合不全 (術後 4~ 10 日) ・ドレ ー ン排 液 :緑 色 ~茶 褐 色、 混 濁 ・腹痛 ・ 腹膜 刺 激症状 ・ WBC の 上 昇 ・発熱( ≧38 ℃ ) 感染 (術後 2日 ~ 1か 月) ・創部 ( 発赤 、 疼痛 、 腫脹 、 熱感) ・ WBC 、 CR Pの 上 昇 ・発熱( ≧ 38 ℃ )
テゴリーを作成した。抽出されたICU看護師の臨床 判断と看護実践を参考に、ケアアルゴリズム試案の追 加・修正を行った。ケアアルゴリズム試案の追加修正 については、共同研究者と検討を重ねた。 8.倫理的配慮 本研究は、三重県立看護大学研究倫理審査会の承認 を得て実施した(承認番号:181301、承認日:2018 年7月17日)。対象者への同意取得の際には、研究の 目的、意義、個人情報の保護、研究参加および不参加 は自由意志であること、データは本研究の目的以外に は用いないこと、参加後の同意撤回が可能であること、 研究終了後にデータは破棄すること、インタビューを 録音することを文章に明記し、同意書へのサインをもっ て同意を得たものとした。 Ⅲ.結果 1.研究参加者の概要 グループディスカッションに参加した9名のICU 看護師の概要を表1に示した。女性7名、男性2名、 年齢は23~42歳(平均32.8歳)、看護師経験年数は 4~21年(平均12.2年)、ICU経験年数は4~13年(平 均7.5年)であった。グループディスカッションは、 対象の勤務の関係で2グループに分けて実施した。グ ループディスカッションの時間は1グループあたり 45~48分、グループの人数は1回目5名、2回目は4 名で行った。 2.胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズ ム試案の追加修正項目 分析の結果、胃切除術直後における臨床判断、その 後の看護実践として192データが抽出され、コード化 の結果38コード、13カテゴリーとなった(表2)。看 護実践はさらに看護観察、看護行為に分類された。看 護観察とは看護師が症状を観察する行為とし、看護行 為とは看護師が患者に処置をする、または処置を想定 して準備をする行為とした。以下、ケアアルゴリズム における術後合併症を【 】、カテゴリーを〈 〉、コー ドを「 」で表記した。 1)【意識障害】関連 この場面では、8つのコードがあった。代表的なコー ドに、「オペ場の乗り換えホールで受け持ちが迎えに 行くときに話しかけて話せたら覚醒とかまずみますね」 「ちょっとぼんやりしてるとかは判断しています」「会 話ができてれば起きているなと思いますし」といった ものがあり、臨床判断として、〈ICU入室時は麻酔か らの覚醒状況を一番重視して判断している〉ことが抽 出された。そのため、ケアアルゴリズム試案の術後合 併症の名称をせん妄から【意識障害】に修正を行った。 表1 研究参加者の概要 No. 性別 年齢 1 女 42 21 11 2 男 31 7 7 3 女 31 11 11 4 女 33 13 6 5 女 41 19 7 6 女 23 4 4 7 女 30 10 4 8 男 24 5 5 9 女 41 20 13 平均 32.8 12.2 7.5 看護師経験年数(年) ICU経験年数(年)
2)【気道閉塞】関連 この場面では、3つのコードがあった。代表的なコー ドに、「気道閉塞と無気肺が一緒だと(看護行為の) 気道確保と体位ドレナージが一緒になって看護行為の 抽象度がすごい曖昧になる」「気道閉塞のところ、こ の時点(ICU入室)で気道確保ができてなかったら 挿管になると思う」といったものがあり、臨床判断と して、〈気道閉塞と無気肺は別物ということを念頭に 置いて観察をしている〉こと、看護行為として、〈ICU 入室時に気道閉塞がみられる場合、挿管により気道確 保を行う〉といったカテゴリーが抽出された。そのた め、ケアアルゴリズム試案の術後合併症である気道閉 塞・無気肺を別枠に分けるよう修正を行った。 3)【無気肺】関連 この場面では、「(加湿は)インスピロン®(ベンチュ リーマスク)って装置を使ってしています」といった 1つのコードがあり、看護行為として、〈加湿はベンチュ 表2 胃切除術直後における臨床判断およびその後の看護実践の分析結果 術後合併症 看護観察 臨床判断 看護行為 カテゴリー(13) コード(38) 臨床判断 〈気道閉塞と無気肺は別物ということを念頭に置いて 観察をしている〉 ・気道閉塞と無気肺が一緒だと(看護行為の)気道確保と体位ドレナージが一緒になって看護行為の 抽象度がすごい曖昧になる〔No.9〕 看護行為 〈ICU入室時に気道閉塞がみられる場合、挿管により気 道確保を行う〉 ・気道閉塞のところ、この時点(ICU入室)で気道確保ができてなかったら挿管になると思う〔No.3〕 ・たとえば経鼻のエアウェイを入れるとか〔No.3〕 【無気肺】 看護行為 〈加湿はベンチュリ―マスクを使って行う〉 ・(加湿は)インスピロン®(ベンチュリ―マスク)って装置を使ってしています〔No.1〕 臨床判断 〈複数の情報から出血の有無を判断して医師に報告す る〉 ・ショックになったりすると尿量も減ってくるし、(尿の)色も濃くなってくるのでそういうところ もみますね〔No.3〕 ・(ショックの症状に)末梢の冷感も付け加えるといいですね〔No.3〕 ・腹部所見と一緒にみてますかね。張ってないかとか〔No.6〕 ・血性で100cc/時だったら確実にコールだけど…〔No.5〕 ・(排液の)色の具合もありますね。薄い(血性)のがたくさん出てくる分にはそんなに心配しない ですけど〔No.4〕 看護行為 〈出血を念頭に置きながらも輸液負荷などの対応をし ている〉 ・血圧低下がみられたら下肢の挙上をしてあげるとか。とりあえず輸血が来るまで輸液負荷をすると か〔No.5〕 ・基本は(輸液の)負荷かな〔No.5〕 ・採血の準備とか。ルート確保もね。最悪の場合、再オペの準備とかね〔No.8〕 看護観察 〈PCAが正しく投与されているかだけでなく副作用につ いても観察している〉 ・胃切によるものとは別に、PCAの影響による悪心とか嘔吐はみられますね〔No.1〕 ・PCAのこれ(観察項目)は全部みますね。ここでPCAの副作用とかも付け加えるといいですね 〔No.1〕 ・足のしびれとか。どうしても(PCAが)効きすぎると感覚障害を起こすので〔No.5〕 臨床判断 〈客観的な情報と主観的な情報から疼痛をアセスメン トしている〉 ・(疼痛スケールを)使うなら(ペインスケールより)フェイススケールかな。観察式のほうが術後 とかはいいかもしれない〔No.5〕 ・疼痛も血圧だけじゃないので。ほかにも脈拍とか呼吸回数も上がってくるだろうし。表情とかも苦 痛な感じだろうし〔No.9〕 ・痛みとかでも呼吸は早くなるし。いろんな原因で呼吸が速くなるからどうして早いのか考えるかな 〔No.5〕 ・痛みも種類がありますからね。同一体位によるものなのか、手術で触ってきたところが痛むのか。 ほかにもドレーンのところが痛いのか。どこが痛いのってまず聞きますもんね。中が痛いの、外が痛 いのって聞きますもんね〔No.6〕 看護観察 〈褥瘡に限らず皮膚統合性障害を念頭に置いて観察し ている〉 ・皮膚っていうくくりにして褥瘡も挿入部位も皮膚にしたらどうですか?〔No.8〕 ・NGが入ってくるので鼻とかの潰瘍とかもありますかね〔No.2〕 看護行為 〈予防的に褥瘡に対応している〉 ・褥瘡がみられたら行うのではなくて、ルートは大丈夫かをみたり、患者さんの痛みが許す限りは ギャッジアップとか積極的にしてますね〔No.1〕 ・体位変換と体圧分散寝具は予防で使っています。褥瘡もある人よりない人のほうが多いので予防を 中心に〔No.3〕 【DVT・肺塞栓症】 看護観察 〈DVT、肺塞栓症は離床時に注意している〉 ・(DVT、肺塞栓症は)直後というよりは歩くときに注意するかな〔No.3〕 ・肺塞栓はもっと動き出してからかな〔No.9〕 【手術部位感染】 臨床判断 〈感染は創部の浸出液や臭気も指標としている〉 ・感染のところ、浸出液とかにおいとかも追加できるかと〔No.3〕 【麻痺性イレウス】 看護観察 〈腹部状態を観察している〉 ・腹部状態のとこで腹鳴とか排ガスが足りてないかな〔No.5〕 ・(腹部の)膨満だけじゃなくて緊満もみてる〔No.5〕 ・(腹部の)聴診は必ずしてますね〔No.9〕 ・(腹部の)触診も、張ってないかとか〔No.9〕 ()は補足、〔〕は対象者のNo. 【術後疼痛】 【皮膚統合性障害】 【術後出血】 【気道閉塞】 〈ICU入室時は麻酔からの覚醒状況を一番重視して判断 している〉 ・術後っていったら麻酔からの覚醒が一番かな〔No.9〕 ・帰ってきたらまず顔(意識状態)だよね〔No.9〕 ・起きてるかとか〔No.6〕 ・声かけて「わかりますか」とか〔No.7〕 ・オペ場の乗り換えホールで受け持ちが迎えに行くときに話しかけて話せたら覚醒とかまずみますね 〔No.4〕 ・覚醒してるかどうかを中心にみてますね〔No.9〕 ・会話ができてれば起きてるなと思いますし〔No.6〕 ・ちょっとぼんやりしてるとかは判断しています〔No.5〕 【意識障害】 臨床判断
リーマスクを使って行う〉ことが抽出された。そのた め、ケアアルゴリズム試案の【無気肺】の看護行為に ベンチュリーマスクでの加湿を追加した。 4)【術後出血】関連 この場面では8つのコードがあり、代表的なコード に「ショックになったりすると尿量も減ってくるし、(尿 の)色も濃くなってくるのでそういうところもみます ね」「腹部所見と一緒にみていますかね。張ってない かとか」「(ショックの症状に)末梢の冷感も付け加え るといいですね」といったものがあり、臨床判断とし て、〈複数の情報から出血の有無を判断して医師に報 告する〉ことが抽出された。そのため、ケアアルゴリ ズム試案の術後出血の指標に末梢の冷感、創部からの 出血、腹部膨満を追加した。また、「血圧低下がみら れたら下肢の挙上をしてあげるとか。とりあえず輸血 が来るまで輸液負荷をするとか」「採血の準備とか。 ルート確保もね。最悪の場合、再オペの準備とかね」 といったコードから、看護行為として、〈出血を念頭 に置きながらも輸液負荷などの対応をしている〉こと が抽出された。そのため、【術後出血】の看護行為と して下肢の挙上、輸液負荷、採血の準備、昇圧剤の準 備、ルート確保、緊急手術の準備を追加した。 5)【術後疼痛】関連 この場面では、7つのコードがあった。「胃切によるも のとは別に、自己調節鎮痛法(Patient Controlled Analgesia:PCA)の影響による悪心とか嘔吐はみら れますね」「観察項目にPCAの副作用とかも付け加え るといいですね」「足のしびれとか。どうしても(PCA が)効きすぎると感覚障害を起こすので」といったコー ドがあり、看護観察として、〈PCAが正しく投与され ているかだけでなく副作用についても観察している〉 ことが抽出された。そのため、ケアアルゴリズム試案 の看護観察の持続硬膜外麻酔カテーテルの部分に、副 作用を追加した。また、「(疼痛スケールを)使うなら (ペインスケールより)フェイススケール(Faces Pain Scale:FPS)かな。観察式のほうが術後とか はいいかもしれない」「疼痛も血圧だけじゃないので。 ほかにも脈拍とか呼吸回数も上がってくるだろうし。 表情とかも苦痛な感じだろうし」「痛みも種類があり ますからね。同一体位によるものなのか、手術で触っ てきたところが痛むのか。ほかにもドレーンのところ が痛いのか。どこが痛いのってまず聞きますもんね。 中が痛いの、外が痛いのって聞きますもんね」といっ たコードから、臨床判断として、〈客観的な情報と主 観的な情報から疼痛をアセスメントしている〉ことが 抽出された。そのため、ケアアルゴリズムの【術後疼 痛】の指標に客観的に評価できるFPS、頻呼吸、頻脈、 苦痛の表情を追加した。 6)【皮膚統合性障害】関連 この場面では、4つのコードがあった。「皮膚って いうくくりにして褥瘡も挿入部位も皮膚にしたらどう ですか?」「経鼻胃管チューブ(Nasogastric tube: NGチューブ)が入ってくるので鼻とかの潰瘍とかも ありますかね」といったコードから、看護観察として、 〈褥瘡に限らず皮膚統合性障害を念頭に置いて観察し ている〉ことが抽出された。そのため、ケアアルゴリ ズム試案の術後合併症の褥瘡という名称から、【皮膚 統合性障害】に修正した。また、「体位変換と体圧分 散寝具は予防で使っています。褥瘡もある人よりない 人のほうが多いので予防を中心に」といったコードか ら、看護行為として、〈予防的に褥瘡に対応している〉 ことが抽出された。看護行為の体位変換は褥瘡がない 場合でも予防的に行っていることから、褥瘡がない場 合に行う看護行為に移動させた。 7)【DVT】【肺塞栓症】【手術部位感染】【麻痺性イレ ウス】関連
【DVT(Deep vein thrombosis;深部静脈血栓症)】 【肺塞栓症】の場面では、「(DVT、肺塞栓症は)直後 というよりは歩くときに注意するかな」といった2つ のコードがあり、看護観察として、〈DVT、肺塞栓症 は離床時に注意している〉ことが抽出された。そのた め、ケアアルゴリズム試案の術後合併症DVTと肺塞 栓症を、術後数日後に起こる合併症として経過観察の 枠組みに移動した。 また、【手術部位感染】の場面では、「感染のところ、 浸出液とかにおいとかも追加できるかと」といった1 つのコードから、臨床判断として、〈感染は創部の浸 出液や臭気も指標としている〉ことが抽出された。そ のため、ケアアルゴリズム試案の【手術部位感染】の 指標に創部からの浸出液および臭気を追加した。
【麻痺性イレウス】関連の「腹部状態のとこで腹鳴 とか排ガスが足りてないかな」「(腹部の)膨満だけじゃ なくて緊満もみてる」という4つのコードがあった。 これは、看護観察においてICU入室時から〈腹部状 態を観察している〉ことであるため、ケアアルゴリズ ム試案の看護観察の腹部状態の部分に、腹鳴、排ガス、 腸蠕動、腹部緊満を追加した。 3.胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズ ムの構造 胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズム の内容を、術後ICU入室からの時間経過に沿って図 に示した(図2)。胃切除術直後における臨床判断の ケアアルゴリズムの構造として、看護師は、術後 ICU入室時から患者の全身を観察しており、その順 序は、頭部、腹部、背部、下肢、検査データの順であっ た。全身観察と同時に【意識障害】【気道閉塞】【無気 肺】【術後出血】【術後疼痛】【皮膚統合性障害】の術 後合併症を念頭に置いて臨床判断を行っていた。それ ぞれの術後合併症が発症した際に行う看護行為と、そ れを予防する目的で行う看護行為があった。全身観察 と臨床判断後、合併症の兆候が観察されなければ、術 直後に発症する合併症(意識障害、気道閉塞、無気肺、 術後出血、術後疼痛、皮膚統合性障害)の経過観察を 続け、術後数日後に発症する合併症(DVT、肺塞栓症、 膵液漏、手術部位感染、麻痺性イレウス、縫合不全) を念頭に置いて患者に関わっていた。 Ⅳ.考察 1.術後合併症の臨床判断 胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズム の試案から、術後合併症の名称の修正はあったが、臨 床判断の内容に大きな違いはなかった。富永12)の研 究で、ICU看護師は、モニターやデータの数値だけ にとらわれすぎず、患者の表情や訴えなどのモニタリ ングができない部分については直接観察を行うことで 得た情報を統合し、顕在的・潜在的な問題を明らかに していることや、頭から足先まで系統的に観察してい ることが報告されている。本研究でも、ケアアルゴリ ズムの流れは、頭部、腹部、背部、下肢、検査データ の順に、モニターの値や直接触診や聴診をしながら観 察を行い、同時に臨床判断をしていくというものであ り、先行研究と同様の結果であった。正しい臨床判断 を行うには、複数の情報から考えうる問題を見出すこ とが求められる。臨床判断に関する岩本13)の研究では、 1年目の看護師は観察から得られるわずかな情報から 短絡的に病態を判断しているのに対し、5年目看護師 は情報と経験をもとにあらゆる病態を予測することが できることが報告されている。本田ら14)の研究では、 新人看護師には、得られた情報から導かれる状況判断 が乏しいことや、既存の知識を状況判断に活かせてい ないという問題が明らかにされている。また木下ら15) は、看護師は患者の状況から今後の急変の可能性を予 測していることや、患者の変化に疑問を持って接してい ることを報告している。これらのことから、正しい臨床 判断を行うには知識だけでなく実際に臨床経験を重ね、 患者の情報から問題の仮説の可能性をより多く考えら れる能力を身に付けることが必要であると考えられた。 ICU患者は、外界から隔離されることによる感覚 遮断や、治療により睡眠のリズムが乱されることから、 せん妄や不安、抑うつなどのICU症候群を起こしや すい。佐々木ら16)の研究では、ICU症候群の1つで ある術後せん妄に対するケアのうち、術後せん妄に関 する医療者の知識不足やスタッフ間で認識の違いがあ ることが報告されている。このことから、スタッフ間 で統一された術後せん妄の予防や臨床判断が困難であ ることが考えられる。また、術後せん妄を発症すると、 ルート類の抜去による生命維持の危険や、ICU収容 期間の延長にもつながるため、術直後からせん妄を意 識した介入が必要であると考えられる。今回の結果で は、〈ICU入室時は麻酔からの覚醒状況を一番重視し て判断している〉ことが明らかとなり、術直後は麻酔 からの覚醒を中心とした【意識障害】の有無について 臨床判断を行っていることが示された。 【気道閉塞】については、術後の抜管後は気道や呼 吸のトラブルが最も多い時期である。佐久間ら17)の 研究で、看護師は口腔や咽頭の痰の有無を確認し、異 常があれば気道吸引などの適応を判断していると報告 されている。今回の結果でも、〈ICU入室時に気道閉 塞がみられる場合、挿管により気道確保を行う〉こと が明らかとなり、佐久間ら17)の研究と同様に、気道 閉塞の有無を判断し、それに対する看護行為を行って いることが明らかとなった。 さらに、開腹術では、麻酔薬による呼吸筋運動の抑
図2 胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズム ・意識 状 態 … 覚 醒状 況 、発 声 、指 示動 作がで き るか 、 顔色 、 表情、 せん妄 の 有無 ( 幻覚 ・ 妄想 、 見当 識障 害等) ・酸素 療 法 … 吸 入方 法 、流 量 指示 ・呼吸 状 態 … 呼 吸数 、 肺音 、 呼吸 困難 、 気道内 分 泌物 、 喀痰 状 況、 胸 痛、 呼吸 抑制、 舌 根沈下 ・ SpO 2 モニ タ ー ・胃管 カ テー テ ル … 吸 引圧 、 吸引 時間 、固定 位 置(何 cm 固 定 )、 固定 部 位の 皮 膚の 統 合性 、 排液 量、 色調、 濃 度 ・心電 図 モニ タ ー … 誘 導の 種 類、 心電 図波形 、 不整脈 ・脈拍 … 頻脈 、 徐脈 、 不整脈 ・血圧 … 高血 圧 、低 血 圧 ・体温 ( 寝具 で の保 温 の状 況 下) … シ バリン グ の有 無 、低 体 温 ・腹腔 ド レーン … 種 類 、吸 入 圧、 留置 部位、 排 液量 、 色調 、 濃度 、 臭気 ・腹部 状 態 … 腹 部膨 満 ・緊 満 、腹 鳴、 悪心・ 嘔 吐、 排 ガス 、 腸蠕動 ・創部 … 発赤 、 腫脹 、 疼痛 、 熱感 、出 血、滲 出 液 ・末梢 静 脈カ テ ーテル … 輸 液 指示 、滴 下数 刺 入 部( 発 赤、 腫 脹、 疼 痛、 熱感 ) 術 後 IC U入室 ( 頭部 ) ( 腹部 ・ 背部 ) ・持続 硬 膜外 麻 酔カ テ ーテル … 流 量指 示、固 定 状況 、 内容 、 残量 、 副作用 ・疼痛 の 訴え … ペイ ン スケ ー ル( NRS 、 FPS )、 部 位、 性 質、 持 続時間 ・皮膚 統 合性 障 害 … 背 部、 仙 骨部 、肛 門周囲 の 皮膚 の 発赤 ・ 尿路 カ テー テ ル … 固 定状況 、 量 、 色 調 ・間歇 的 空気 圧 迫装置 /弾性 ス トッ キン グ … 末 梢 脈拍 、 下肢 疼 痛、 色 調、 チアノ ー ゼ、 冷 感、 ホ ーマ ン ズサ イン 、踵骨 部 の発赤 ・血液 検 査デ ー タ … WBC 、 CRP 、 PLT 、 PT 、 Hb 、 Ht 、 Na 、 K、 Cl 、 Ca 、 AST 、 ALT 、 BUN 、 Cre 、 Glu 、 La ctose 、 D-dimer 、 AMY PaO 2 、 PaCO 2 、 pH 、 BE 、 Sa O2 ( 下肢 ) ( 検査 デ ータ ) 気道閉塞 ・舌根 沈 下 ,呼 吸 抑制 ,気道 内 分泌 物あ り ・低酸 素 血症 ( 酸素 投 与下 SpO 2 < 95% ) ・意識 混 濁 意識 障 害 ・ CAM -ICU : 1+2 +3 ま た は 1+2+4 ・意識 レ ベル の 低下 ・ライ ン の自 己 抜去 ・ 幻覚 ・見当 識 障害 皮膚統 合 性障害 ・皮膚 の 発赤 ,圧 痛 ( NG ・ ド レー ン 挿入 部 位 ,背部 ,仙 骨 部 , 肛 門 周囲 ,踵 骨部) 術後疼痛 ・ ≧ NRS7 ・ ≧ FP S3 ・頻呼吸 (≧ 25 回 /分 )、 頻脈 (≧ 100 回 /分 ) ・高血圧 (≧ SBP 140mmH g/DBP 90mmHg) ・苦痛 の 表情 無気肺 ・呼吸 音 の減 弱 ・消 失 ・左 右 差 ・咳嗽 ・ 呼吸 困 難・ 喀 痰困難 ・低酸 素 血症 ( 酸素 投 与下で SpO 2 < 95% ) ・頻呼 吸 ( ≧ 25 回 /分) ・気道 内 分泌 物 あり 術後出血 ・< SBP 80 mmHg ・顔面 蒼 白、 頻 脈、 頻 呼吸 、 冷汗、 尿量減 少 、末 梢 冷感 、 創部 か らの 出血 、腹部 膨 満 ・ NG ・ ド レー ン 排液 : 濃血性 ,コア グラ 混入 ,≧ 10 0 mL/ 時 ・ PT (80 ~ 120 %) ・ PL T (14 ~ 37.9 × 10 4/µL) ・ Hb (12 ~ 18g/ dL) ・ Ht (34 ~ 51%) ・安全 確 保( 転 倒・ 転 落防 止 、ル ー ト の固定 、 身体 拘 束) ・日に ち 、時 間 、場 所 をで き るだ け伝 える ・術後 の 経過 や 現状 を わか り やす く説 明 ・気道 確 保( 頭 部後 屈 、顎 先 挙上 、挿 管) ・気道 吸 引 ・ PCA の 使 用 ・鎮痛 薬 につ い て医 師 に相談 ・患者 の 疼痛 に 対す る 訴え の 受容 ・患者 と 一緒 に 安楽 な 体位 を 考える ・下肢 の 挙上 ・輸液 負 荷 ・採血 の 準備 ・ルー ト 確保 ・昇圧 剤 の準備 ・輸血 ・緊急 手 術の 準 備 ・ドレ ー ンの ミ ルキ ン グ ・褥瘡 周 囲皮 膚 に皮 膚 保護 剤 の貼付 ・全身 の 皮膚 の 清潔 援 助 ・最低 2時 間ご と に体 位 変換 (3 0° 側 臥 位 )の実施 YES YES YES YES YES NO NO NO NO NO NO ・体位 ド レナ ー ジ ・体位 調 整( ヘ ッド ア ップ 等 ) ・ベン チ ュリ ー マス ク での 加 湿 ・気道 吸 引 ・含嗽 、 喀痰 、 深呼 吸 、腹 式 呼吸 の促 し ・排痰 法 の説 明 (創 部 に手 を 当て る等 ) YES 経 過 観察 ( 意 識 障 害 、 気 道 閉 塞 、無 気肺、 術 後出 血 、術 後 疼痛、 皮膚統 合 性障 害 ) + DVT ・ホー マ ンズ 徴 候 ・ロー エ ンベ ル グ徴候 ・患肢 の 色調 : 青紫 ・ 赤紫 膵液漏 ・ドレ ー ン排 液 :褐 色 ~ワ イ ン色 ・排液 AMY ≧ 血性 AMY × 3 手術部 位 感染 ・創部 (発 赤 ,疼 痛 , 腫脹 ,熱感 ,浸 出 液 ,臭 気 ) ・ Lactat e (4 ~ 16 mg/ dL) ・頻呼 吸 ( ≧ 25 回 /分) ・ WBC 、 CR Pの 上 昇 ・発熱 (≧ 38 ℃ ) 縫合不全 ・腹痛 ・ 腹膜 刺 激症状 ・ドレ ー ン排液 :緑色 ~ 茶褐色 ,混濁 ・ WBC の 上 昇 ・発熱 (≧ 38 ℃ ) 麻痺性 イ レウス ・腸蠕 動 ・排 ガ ス ・排便 の 停止 ・ 腹部 膨 満・ 腹 痛 ・悪心 ・ 嘔吐・ XP 所見 術後 3日 目 頃 術後 4日 目 頃 術後 2日 目 頃 術後 1日 目 頃 離床時 肺塞栓症 ・呼吸 困 難・ 胸 痛 (吸 気 時 ) ・頻呼 吸 ( ≧ 25 回 /分) ・ D-dime r ( ≧ 15 0 ng/ mL) ・ FDP ( ≧ 10 mg /mL) ※ :看護観察 :臨床判断 ( 上段:予測される合併症 、 下 段 :指標 ) :看護行為 ↓ :時間の経過 → :臨床判断の流れ
制や呼吸中枢の抑制、創部痛による浅い呼吸により、 【無気肺】が生じやすい。また、肺活量は手術前と手 術後を比べると、下腹部の手術で25%、胸や上腹部 の手術では50%以下に低下する18)といわれており、 胃切除術後の無気肺リスクに対する認識は重要である。 予防法として、術前からの呼吸訓練や早期離床がある が、術直後にはベッド上安静であることから、体位ド レナージや加湿などを行い、気道内分泌物の排出を促 す看護が必要だと考えられる。今回の結果である〈加 湿はベンチュリ―マスクを使って行う〉ことは、術後 の無気肺発症リスクを意識した看護行為であることが 示された。 術後24時間は、麻酔からの覚醒に伴う循環血液量 の増加、体動や消化管の活動による張力などにより【術 後出血】を起こしやすい。術後出血は、ICU収容期 間の延長や死亡率を増加させるため、早期発見が重要 である。木下ら15)の研究で、急変時の対応を考え準 備をしていること、富永12)の研究で、異常発生時は 生命維持にかかわるラインを確認するとともに二次的 問題を予測しながら情報を分析・解釈していることが 報告されており、本研究の〈出血を念頭に置きながら も輸液負荷などの対応をしている〉という結果は、先 行研究の結果を裏付けるものであった。これは、看護 師が、異常発生時には観察を行うと同時に、出血の有 無や他の問題の可能性はないかという臨床判断を行い、 準備や対応を行っていることが考えられる。また、田 口ら3)は、経験の浅いICU看護師は患者の血圧低下 の理由を薬剤との関係で把握したり、尿量との関連で 把握するといった多角的に患者の状態をアセスメント することに困難を感じていると報告している。【術後 出血】に関しては〈複数の情報から出血の有無を判断 して医師に報告する〉ことからも、【術後出血】が起 きているかどうかの臨床判断には1つの情報だけでな く複数の観察項目を関連させて予測する必要があるこ とが示された。 【術後疼痛】は、手術による創痛、ドレーン・カテー テルなどによる刺激痛、点滴刺入部痛、咽頭痛、圧迫 痛など様々な原因が混在する複合痛である。麻酔効果 消失直後から始まり、12~36時間の期間が最も強い とされている。また、山本ら19)の研究では、疼痛は 患者にとって主観的な体験であり、看護師により術後 疼痛に対する認識や態度が異なることや、疼痛アセス メントに困難や葛藤を抱えている現状が明らかにされ ている。さらに飯塚ら4)の研究では、看護師は患者の 訴える痛みが、創痛なのか異常な痛みなのかを判断し ていることや、患者によって異なる痛みの閾値を見極 めていることが報告されている。これらのことから、 術後疼痛の臨床判断には看護師の客観的な情報だけで なく、患者の訴えなどの主観的な情報も必要であり、 経験年数などによって臨床判断の指標に差が生じやす いと考えられる。今回の結果からも、〈客観的な情報 と主観的な情報から疼痛をアセスメントしている〉こ とが明らかとなり、先行研究と同様の結果であった。 また、疼痛管理方法として患者自身があらかじめ設定 されている鎮痛薬を投与するPCA法が併用されるこ とが多い。PCAの副作用として、低血圧、呼吸抑制、 運動麻痺、悪心・嘔吐、掻痒感、尿閉などがあり、重 大な合併症となるため早期発見に努める必要がある。 今回の結果の〈PCAが正しく投与されているかだけ でなく副作用についても観察している〉ことは、臨床 の現場でも同様に副作用の出現について意識して患者 に関わっていることが示された。 【皮膚統合性障害】について、2時間以上、200 mmHg以上の加圧により皮膚壊死が生じるといわれ ており、同一体位は2時間以上継続しないことが望ま しい。しかし、手術を受ける患者は長時間同一体位と なることが多く、褥瘡を発症しやすい。菅野ら20)の 研究でも、手術時間が長時間に及ぶほど褥瘡発生率が 高いことが報告されており、今回の結果からも術後は このようなリスクがあることを前提とし、ICUでは〈予 防的に褥瘡に対応している〉ことが明らかとなった。 さらに、諸星ら21)の研究で術後から褥瘡好発部位の 観察を行ったり、体位変換や患者に合った体圧分散寝 具を使用するなどの予防的な介入をした場合には褥瘡 は発症せず、何も介入しなかった場合には発症したこ とが報告されており、術後には予防的に皮膚統合性障 害への介入をすることが必要であると考えられた。ま た、胃切除術後は、消化管の減圧や排液性状の確認の ためにNGチューブが挿入されており、頬や鼻の皮膚 の表皮剥離を起こしやすい。褥瘡だけでなく、術直後 における【皮膚統合性障害】についての観察は欠かせ ないものであると考えられる。今回の結果からも〈褥 瘡に限らず皮膚統合性障害を念頭に置いて観察してい る〉ことが明らかとなり、臨床の現場でも褥瘡以外の
皮膚統合性障害について臨床判断を行っていることが 示された。 2.術後1日目以降に好発する合併症の臨床判断 【DVT】【肺塞栓症】【膵液漏】に関しては、ICU帰 室直後ではなく、術後1日目以降の観察となった。術 後は、長期臥床による静脈血流の停滞、静脈内皮の損 傷、血液凝固能の亢進などの誘因から、【DVT】を起 こしやすい。また、術後の長期臥床は【DVT】の危 険因子の強度としては中等度22)であり、【肺塞栓症】 の主な原因にもなるため、予防や症状の観察が重要と なってくる。予防策として早期離床が考えられるが、 これは、その他にも、呼吸器合併症予防、心血管反応 の促進、腸蠕動運動の促進、骨格筋力の維持、せん妄 予防など多方面への効果が期待される。今回の結果か らも〈DVT、肺塞栓症は離床時に注意している〉こ とが明らかになり、離床開始時の観察が妥当であると 考えられた。ケアアルゴリズム試案では術直後に行う 臨床判断としてDVTを挙げていたが、早期離床の一 般的な開始時期は術後1~3日目であることを考える と、術直後に臨床判断する対象としての優先順位は低 いと考えられた。 同様に、膵臓から膵液が腹腔内に漏れ出ることに よって起こる【膵液漏】に関しても術後1日目以降の 観察とした。胃切除術では、膵尾や脾合併切除術が行 われたり、リンパ節を十分に郭清する2)ことから、膵 臓を損傷することで膵液漏を起こす可能性がある。膵 液漏の好発時期は術後1~5日目に多いことを考える と、【DVT】や【肺塞栓症】と同様に、術直後に臨床 判断する対象としての優先順位は低いと考えられた。 【手術部位感染】【麻痺性イレウス】については、〈感 染は創部の浸出液や臭気も指標としている〉〈腹部状 態を観察している〉という看護観察に関連した結果が 得られた。腹部の観察は必要であるが、今回のケアア ルゴリズムはICU帰室直後を対象としており、この 時点での優先順位は低いと考えられた。 3.看護への示唆 本研究では、胃切除術直後における臨床判断を可視 化することができた。今回の結果より、看護師は複数 の観察項目を組み合わせて仮説を立てることで術後合 併症の臨床判断を行っていることが明らかとなった。 一方で、新人看護師や新しくICUに配属された看護 師は、ICUでの経験が少なく、複数の観察項目から 判断することに困難を感じている3)現状もあり、ケア アルゴリズムの観察項目や臨床判断の指標は、新人看 護師や新しくICUに配属された看護師にとって、臨 床経験を重ね、看護師自身の臨床判断能力を身に付け ていく際の指標として有用であると考えられる。 4.本研究の限界と今後の課題 本研究では、開腹術後患者の術後援助の場面で応用 できるケアアルゴリズムを作成したが、その有用性を 臨床現場で検討していないことが本研究の限界である。 今後、新人看護師やICUに配属された看護師を対象 とし、このケアアルゴリズムを臨床現場で使用し、検 証していくことが今後の課題である。 Ⅴ.結論 胃切除術直後における臨床判断のケアアルゴリズム 試案を用いてICU看護師9名がグループディスカッ ションを行い、以下の結果を得た。 1 .胃切除術後における臨床判断として【意識障害】 【気道閉塞】【無気肺】【術後出血】【術後疼痛】【皮 膚統合性障害】【DVT・肺塞栓症】【手術部位感染】 【麻痺性イレウス】の9場面より、13カテゴリーが 抽出された。胃切除術直後における臨床判断の場面 は、【意識障害】【気道閉塞】【無気肺】【術後出血】【術 後疼痛】【皮膚統合性障害】の6場面であった。 2 .看護師は術後ICU帰室時に、頭部、腹部、背部、 下肢、検査データの順に患者の全身を観察しており、 複数の情報を組み合わせた上で術後合併症について の臨床判断を行っていた。また、経過観察と同時に 術後数日後に発症する合併症についても念頭に置い て患者に関わっていた。 3 .本研究の成果は、新人看護師や新しくICUに配 属となった看護師が術直後における臨床判断能力を 身に付けていく際の指標として有用であると考えら れる。 4 .本研究で構築したケアアルゴリズムを新人看護師 や新しくICUに配属された看護師が臨床現場で使 用し、検証していくことが今後の課題として挙げら れた。
【謝 辞】 本研究にご協力頂きましたA病院救命救急センター 看護師の皆様に深謝いたします。 【文 献】 1)今井孝祐:集中治療医学の定義,日本集中治療 医学会雑誌,16(4),503-504,2009. 2)国立がんセンターがん情報サービス:胃がん・治療, 2018.9.14,https://ganjoho.jp/public/cancer/ stomach/treatment.html 3)田口智恵美,佐藤まゆみ,三枝香代子,他:経 験の浅いICU看護師が看護実践で感じる困難,千 葉看護学会会誌,19(1),11-18,2013. 4)飯塚麻紀,鴨田玲子,渡辺陽子,他:周手術期 患者に対する病棟看護師の臨床判断,福島県立看 護大学看護学部紀要,13,1-10,2011. 5)杉本厚子,堀越政孝,高橋真紀子,他:異常を 察知した看護師の臨床判断の分析,北関東医学55, 123-131,2005. 6)今井多樹子,宮腰由紀子,高瀬美由紀:「初心者レ ベル」の看護師に求められるICU看護の知識の概念 化,日本看護研究学会雑誌,36(1),49-59,2013. 7)福田美和子:ICUにおける熟練看護師の看護実践 の様相,日本クリティカルケア看護学会誌,3(2), 83-92,2007. 8)日本救急医学会:全国救命救急センター設置状況, 2018.6.17,http://www.jaam.jp/html/shisetsu/ qq-center.html 9)Benner P:井部俊子監訳,ベナー看護論 新訳 版―初心者から達人へ(第1版),pp.11-32,医学 書院,東京,2005. 10)高橋則子,小村伸朗,堀友子,他:第9章手術後 患者の看護,矢永勝彦,小路美喜子編,臨床外科 看護総論(第10版),医学書院,東京,pp. 325-380,2016.
11)Butcher H, Bulechek G, Dochterman JM, et al.:黒田裕子監修,看護介入分類(NIC)(原著第 7版),pp.312-513,エルゼビアジャパン,東京, 2018. 12)富永明子:的確なアセスメントに向けたICU看 護師の実践,群馬県立県民健康科学大学紀要,10, 61-78,2015. 13)岩本満美,岩本幹子,高岡勇子:救急初療看護に おける臨床経験による臨床判断の差異―初療経験1 年目と5年目以上の看護師のインタビューから―, 日本救急看護学会雑誌,16(2),13-22,2014. 14)本田由美,松尾和枝:急性期病棟におけるプリ セプター看護師が捉えた新人看護師の看護実践上 の問題,日本赤十字九州国際看護大学IRR,8, 61-69,2010. 15)木下里美,藤野智子:生命危機場面でのチーム 連携における集中治療室看護師の判断と行動,関 東学院大学看護学雑誌,2(1),21-28,2015. 16)佐々木吉子,林みよ江,江川幸二,他:術後せ ん妄ケアガイドライン作成に向けて―ICUおよび 外科病棟の入院患者における術後せん妄の発症状 況および看護ケアの実態―,日本クリティカルケ ア看護学会誌,10(1),51-62,2014. 17)佐久間佐織,渡邉順子,樫原理恵:看護師の気 道吸引における情報収集と吸引手技の実態調査─ 吸引前の情報収集と吸引手技,フィジカルアセス メント教育経験との関連―,日本看護研究学会雑 誌,40(4),677-684,2017. 18)国立がん研究センターがん情報サービス:手術 療法を受ける方へ,2018.10.19,https://ganjoho. jp/public/dia_tre/attention/operation.html 19)山本奈央,牛山佳菜,遠藤みどり,他:国内の 術後疼痛に関する看護研究の動向と課題―2003年 ~2013年の10年間における文献検討―,山梨県立 大学看護学部研究ジャーナル,3,67-77,2017. 20)菅野紗弥子,神崎憲雄,鈴木美和,他:全身麻酔 下の消化器外科手術における術後の褥瘡発生に関す る検討,日本褥瘡学会誌,8(2),172-176,2006. 21)諸星好子,伊藤まゆみ,佐鳥ひとみ,他:手術 室看護師と病棟看護師による周術期褥瘡発生予防 プログラムの介入効果,群馬パース大学紀要,6, 15-20,2008. 22)肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症) 予防ガイドライン作成委員会:肺血栓塞栓症/深 部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライ ン(ダイジェスト版),2018.10.19,https://www. medicalfront.biz/html/06_books/01_guideline /05_page.html