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ブロイラーの先物市場上場に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

ブロイラーの先物市場上場に関する研究( 内容の要旨 )

Author(s)

賀来, 康一

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 乙第042号

Issue Date

2000-03-14

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2287

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 賀 来 康 一 (福 岡 県) 博士(農学) 農博乙第42号 平成12年3月14日 学位規則第4条第2項該当 ブロイラーの先物市場上場に関する研究 主査 岐 阜 大 学 教 授 小 栗 副査 岐 阜 大 学 教 授 荒 幡 副査 静 岡 大 学 教 授 小 嶋 副査 信 州 大 学 教 授 佐々木 之 己 雄 隆 克 克 睦 論 文 の 内 容 の 要 旨 本研究は、1999年11月1日に国内で初めての畜産物先物取引が開始されたブロイラーの 先物上場に向けて、それに先立ち、その可能性と実現のための条件や方策を明らかにした ものである。それまで日本では、畜産物が先物市場に上場されることはなかった。 そこで、本研究では第1∼2章で先物取引の先進事例として、アメリカのブロイラー産 業を取り上げ、同産業の実態とブロイラー先物取引との関係(上場や廃止の要因)を分析 することにより、先物上場の条件を明らかにしている。 その上で、第3∼4章では日本のブロイラー産業の実態を明らかにするとともに、国内 先物市場に上場された農産物とまだ上場されていない畜産物の価格変動や市場規模等の比 較から、わが国のブロイラーが先物市場上場の適格条件を有していることを明らかにして いる。 最後に第5∼6章ではヾわが国のブロイラー先物上場を実現するための要件を検討して いる。すなわち、標準品の選定と先物市場での形成価格の現物流通に対する指標性の検討 である。 検討結果は、以下のように要約できる。 最初に、先進事例である米国ブロイラー産業と先物上場との関係を分析することによっ て、上場と廃止の要因を明らかにしている。すなわち、先物上場の廃止の要因は、①先物 市場での標準品が、現物市場の流通実態にあわなかったこと、②先物市場での標準品が、 現物市場で十分な市場規模をもたなかったこと、③先物市場での標準品の価格変動が無く なったことである。その結果、投横家とヘッジヤーが先物市場に参加せず、出来高が乏し くなって上場廃止に至った。したがって、先物市場への新規商品上場を成功させるために は、先物市場での大きな出来高を期待できる標準品の設計が最も重要である。また、先物 市場へ上場する条件として、当該商品の価格変動が必要不可欠である。 そこで、シカゴ・マーカンタイル取引所(以下、CMEと略す)に上場された牛と豚の 畜産物4商品と、国内の先物市場に上場された農産物6商品、および国産ブロイラー価格

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-136-の変動係数を比較した。その結果、国産ブロイラー正肉の平均価格変動係数(年率約7% )は、先物市場上場に十分な水準にあることを明らかにしている.。 現在の国内でのブロイラー流通は、解体品が主流であり、解体晶の中心はもも肉とむね 肉である。国内産鶏肉流通量が対前年比マイナスに転じた19紬年から1994年、もも肉価格 は上昇し、むね肉価格は F落した。もも肉とむね肉の価格差拡大の原因は、鶏肉輸入増、 主に正肉の輸入増、タイと中国からの輪入増であった。鶏肉輸入増は国内での噂好性の低 いむね肉価格への影響が大きい。したがって、ブロイラー先物市場の標準品候補として、 輸入の影響が小さく、十分な価格変動をもつ生鮮国産ブロイラーのもも肉が最適であるこ とを明らかにしている。 審 査 結 果 の 要 旨 本研究は、1999年11月1日に国内で初めての畜産物先物取引が開始されたブロイラーの 先物上場に向けて、それに先立ち、その可能性と実現のための条件や方策を明らかにした ものである。それまで日本では、畜産物が先物市場に上場されることはなかった。 そこで、本研究では第1∼2章で先物取引の先進事例として、アメリカのブロイラー産 業を取り上げ、同産業の実態とブロイラー先物取引との関係(上場や廃止の要因)を分析 することにより、先物上場の条件を明らかにしている。その上で、第3∼4章では日本の ブロイラー産業の実態を明らかにするとともに、国内先物市場に上場された農産物とまだ 上場されていない畜産物の価格変動や市場規模等の比較から、わが国のブロイラ丁が先物 市場上場の適格条件を有していることを明らかにしている。最後に第5∼6章では、わが 国のブロイラー先物上場を実現するための要件を検討している。すなわち、標準品の選考 と先物市場での形成価格の現物流通に対する指標性の検討である。検討結果は、以下のよ うに要約できる。 最初に、先進事例である米国ブロイラー産業と先物上場との関係を分析することによっ て、上場と廃止の要因を明らかにしている。すなわち、先物上場の廃止の要因は、①先物 市場での標準品が、現物市場の流通実態にあわなかったこと、②先物市場での標準品が、 現物市場で十分な市場規模をもたなかったこと、③先物市場での標準品の価格変動が無く なったことである。その結果、投機家とヘッジヤーが先物市場に参加せず、出来高が乏し くなって上場廃止に至った。したがって、先物市場への新規商品上場を成功させるために は、先物市場での大きな出来高を期待できる標準品の設計が最も重要である。また、先物 市場へ上場する条件として、当該商品の価格変動が必要不可欠である。 そこで、シカゴ・マーカンタイル取引所(以下、C血Eと略す)に上場された年と豚の 畜産物4商品と、国内の先物市場に上場された農産物6商品、および国産ブロイラー価格 の変動係数を比較した。その結果、国産ブロイラー正肉の平均価格変動係数(年率約7% )は、先物市場上場に十分な水準にあることを明らかにしている。 現在の国内でのブロイラー流通は、解体品が主流であり、解体晶の中心はもも肉とむね 肉である。国内産鶏肉流通量が対前年比マイナスに転じた1988年から1994年、もも肉価格 は上昇し、むね肉価格は下落した。もも肉とむね肉の価格差拡大の原因は、鶏肉幾人増、 主に正肉の輪入増、タイと中国からの輸入増であった。鶏肉輸入増は国内での噂好性の佐

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一137-いむね肉価格への影響が大きい。したがって、ブロイラー先物市場の標準品候補として、 輸入の影響が小さく、十分な価格変動をもつ生鮮国産ブロイラーのもも肉が最適であるこ とを明らかにした。 以上について、蕃重点全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学位論文と して十分価値があるものと認めた。 [基礎となる学術論文] 1)賀来康一(1997) 薄肉国内流通と国産ブロイラーの価格。日本畜産学会報 68-10. 977∼982. 2)賀来康一(1998) 国産ブロイラー正肉の価格変動に関する先物市場上場適正。日本 畜塵学会報 69-2.154∼160. 3)賀来康一(1998) 米国ブロイラー・魚卵の価格変動と先物市場上場の可能性。日本 畜産学会報 69-8.797∼804. 4)賀来康一(1999) 国産ブロイラーと輸入とうもろこしの市場規模と出来高に基づく ブロイラー先物取引標準品候補の検討。日本畜産学会報 70-9.J219∼J225. 5)賀来康一(2000) ブロイラー先物市場における受渡しと指標価格形成枚能。日本畜 産学会報 7ト7. (印刷中) [既発表学術論文] 1)賀来康一(1995)Rollb軸eの損益分析による畜産生産者の国内籍卵・豚肉先物 市場活用に関する検討。日本畜産学会報 66-7.618∼629. 2)賀来康一(1997)先物取引による肉牛と牛肉の価格リスク管理に関する実証分析。 日本畜産学会報 68-1.61∼81. 3)賀来康一(1998) 米国内のブロイラーの流通と価格形成。日本畜産学会報 69-9. 883∼890.

参照

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